当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
[表1]前年同期比 (単位:百万円)
( )内は商品取扱高に対する割合です。
当社グループは、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。Be unique. Be equal.」という企業理念のもと、日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」の運営、及びファッションメディア「WEAR」の運営を中心に事業活動を行っております。
当第1四半期連結累計期間は、新型コロナウイルス感染拡大の影響でブランドの実店舗が営業自粛となる等、アパレル業界にとって非常に厳しい市況となりました。この状況下で当社グループは、ZOZOTOWNにおいてはユニークユーザー数拡大及びコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上を目指し、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りにより一層注力してまいりました。具体的には、実店舗休業により販売チャネルが限定されてしまったブランドの下支えとなるべく、ZOZOTOWN本店において2020年4月の土日計6日間、当社負担による送料無料キャンペーンを実施いたしました。また、同5月にはセールイベント「ZOZOWEEK」を実施(2020年5月15日~24日の10日間)、同6月5日からは例年よりも早期に夏の本セールを開始する等、ZOZOTOWNにおける販売力の最大化に取り組みました。加えて、引き続き多様化するユーザーニーズに対応できるよう積極的に幅広いジャンルの新規ブランドの出店も進めてまいりました。
当社グループは2019年12月17日よりヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモール「PayPayモール」へZOZOTOWNを出店いたしました。ZOZOTOWNに出店している約9割のショップがPayPayモールでも販売をしており、徐々に売上を拡大しております。出店以来、PayPayモールの大幅なポイント還元による価格優位性を強みに、従来のZOZOTOWNユーザーとは属性の異なる幅広いユーザーとの接点を増やすことで、新たな顧客層の拡大を進めてまいりました。今後も親会社との連携深化を促進し、シナジー効果を最大化できるよう、最大限の取り組みを推進してまいります。
2019年秋より開始したMSP(マルチサイズプラットフォーム)事業については、参加ブランド及びアイテム数を拡大し春夏商品を中心に販売を行ってまいりました。体型計測デバイスとしては、2020年2月27日より足型の3Dデータ化を行い靴選びに必要な複数部位の計測を可能とする「ZOZOMAT」の配布を開始し、同6月11日には計測者数が100万人を突破するなど既に多くのユーザーに活用いただいております。本施策により、ZOZOTOWNでの靴カテゴリーの商品取扱高拡大を目指すとともに、ユーザーにとって快適で便利な靴選びを可能とする新しい購買体験を提供できると期待しております。当第1四半期連結累計期間は外出自粛ムードが高かった中でも、同3月4日にオープンした靴の専門モール「ZOZOSHOES」の貢献もあり、靴カテゴリーは順調に売上を伸ばしております。
BtoB事業においては、2019年10月より、ZOZOTOWNの出店ブランドを対象にZOZOTOWNと自社ECの在庫一元化を図ることで両者における機会損失の最小化を目指す、フルフィルメント支援に特化したサービス「Fulfillment by ZOZO」を開始し、引き続き注力しております。デジタルシフトが進むことで、今後ブランド各社が自社ECの活用をより積極化することが見込まれており、当期の事業拡大にも期待しております。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間における商品取扱高は95,330百万円(前年同期比19.5%増)、売上高は33,674百万円(同19.4%増)、差引売上総利益は32,283百万円(同22.9%増)となりました。差引売上総利益の商品取扱高に対する割合(粗利率)は33.9%となり、前年同期と比較して1.0ポイント改善いたしました。
商品取扱高については、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、前年同期比で直近数四半期の水準を大きく上回る成長率となりました。国内では5月下旬頃までの緊急事態宣言発令に伴う外出自粛に伴い、当社の取り扱うファッション商材においては消費活動の減速によるマイナス影響が見られたものの、主力事業であるZOZOTOWNの販売力を強みに実店舗休業となったブランドの販路となるべく尽力した結果、デジタルシフトによるプラス影響が大きく、マイナス影響を相殺して高い成長率での着地となりました。
売上高については、前年同期において2019年5月末まで有料会員サービス「ZOZOARIGATO」による当社負担の値引施策を行っていたことが影響し、主に受託ショップにおいて前年同期比で商品取扱高の成長率を上回りましたが、ZOZOUSEDやPB事業等の規模縮小、同有料会員サービスからの会員収入減及び2020年4月に実施した当社負担の送料無料キャンペーンによる送料収入減等が影響し、全体では前年同期比で商品取扱高同等の成長率となりました。なお、商品取扱高は商品販売価格から同有料会員サービス及びその他当社負担値引施策に起因する値引額を控除する前の金額を以て表示しております。一方で、売上高については、いずれの場合も当該値引控除後の金額となっております。
粗利率改善の主な要因としては、前述の「ZOZOARIGATO」等による反動で受託販売手数料率(対商品取扱高)が改善したこと及びPB事業の規模縮小がございます。
販売費及び一般管理費は21,860百万円(前年同期比18.3%増)、商品取扱高に対する割合は22.9%と前年同期と比較して0.3ポイント低下しております。前年同期比で販管費率が低下した主な理由は以下の通りです。
・上昇(悪化)要因
① 出荷単価下落に伴い、荷造運賃(対商品取扱高比)が0.7ポイント上昇。
② 商品単価下落に伴う比率増加、アルバイト時給増加及び派遣会社との契約条件の見直しにより、物流関連費(対商品取扱高比)が0.2ポイント上昇。
③ 社員数増により、社員人件費(対商品取扱高)が0.1ポイント上昇。
・低下(改善)要因
① ZOZOTOWN本店において、2020年4月1日より会員に向けた商品代金1%分のZOZOポイント付与を終了したことにより、ポイント関連費(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。
② 商品取扱高成長に伴い、賃借料(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。
③ ㈱ヤッパ(現㈱ZOZOテクノロジーズ)に係るのれん償却完了により、のれん償却額(対商品取扱高)が0.1ポイント低下。
④ 前年同期に発生したスポット費用の減少等により、その他費用(対商品取扱高)が0.8ポイント低下
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の営業利益は10,423百万円(前年同期比33.9%増)、営業利益率は商品取扱高対比10.9%と前年同期と比較して1.1ポイント上昇いたしました。また、経常利益は10,473百万円(同37.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7,321百万円(同37.5%増)となりました。
なお、当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、単一セグメント内の各事業区分の業績を以下のとおり示しております。
各事業別の業績は、以下のとおりです。
[表2]事業別前年同期比
① ZOZOTOWN事業
ZOZOTOWN事業は、「受託ショップ」「買取ショップ」「ZOZOUSED」の3つの事業形態で構成されております。「受託ショップ」は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行っております。「買取ショップ」は各ブランドからファッション商材を仕入れ、自社在庫を持ちながら販売を行っております。「ZOZOUSED」は主に個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、販売を行っております。新品商品購入促進のための付加価値サービスと位置付けております。
当社では、ZOZOTOWN事業を持続的に成長させていくためには「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」が重要なファクターであると認識しております。そのために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに取り組んでおります。
なお、ZOZOTOWN事業に係る主なKPIの推移は以下のとおりです。
(ショップ数等)
[表3]ショップ数、ブランド数の推移
(注) 1 四半期会計期間末日時点の数値を使用しております。
2 プライベートブランド「ZOZO」及び「マルチサイズ」は含んでおりません。
当第1四半期連結会計期間に新規出店したショップ数は28ショップ(前四半期比純増11ショップ)となりました。主な新規出店ショップは、LVMHグループに属するスペイン発のラグジュアリブランド「LOEWE」(期間限定出店)、サスティナブルなコレクションを追及するブランド「STELLA McCARTNEY」、再出店となるカジュアルウェアのセレクトショップ「Right-on」です。
(年間購入者数)
[表4]年間購入者数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 年間購入者数は過去1年以内に1回以上購入したアクティブ会員数とゲスト購入者数の合計です。
3 アクティブ会員数は過去1年以内に1回以上購入した会員数になります。
4 「PayPayモール」の購入者は含んでおりません。
当第1四半期連結会計期間において、アクティブ会員数が前年同期比及び前四半期比でそれぞれ増加したことにより、年間購入者数も増加いたしました。アクティブ会員数については、新型コロナウイルス感染拡大に伴うデジタルシフトにより新規アクティブ会員の獲得が好調で、久しぶりに前四半期比で大幅な増加となりました。ゲスト会員数も前四半期比で微増しておりますが、「ZOZOARIGATO」の実施により一時的にゲスト会員のアクティブ会員化が進んでいたため、ゲスト会員数が大幅な減少傾向にありましたが、一巡して平準化したことによるものです。
(年間購入金額及び年間購入点数)
[表5]年間購入金額、年間購入点数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 アクティブ会員1人当たりの指標となっております。
3「PayPayモール」の購入者は含んでおりません。
4 円単位となっております。
当第1四半期連結会計期間において全体の年間購入金額が前年同期比及び前四半期比で減少しておりますが、こちらは新型コロナウイルス感染拡大に伴うデジタルシフトにより新規会員の獲得が好調であったため、会員全体に占める新規会員の構成比が上昇したことが要因です。また、既存会員の年間購入金額が前年同期比及び前四半期比で減少している要因は、会員歴の浅い既存アクティブ会員の構成割合が上昇したことによるもの(会員歴の長さに応じて年間購入金額が高くなる傾向)です。一方で、商品単価下落の影響を受け、年間購入点数は前年同期比及び前四半期比でいずれも増加しております。
(平均商品単価等)
[表6]平均商品単価、平均出荷単価、出荷件数の推移
(注) 1 四半期会計期間の数値を使用しております。
2 円単位となっております。
3「PayPayモール」は含んでおりません。
平均商品単価につきましては、前年同期比で減少いたしました。夏の本セールやZOZOWEEK、タイムセール等のセールイベントを積極的に行ったことやブランド各社が在庫消化のため早期にセール価格に変更したこと等により、商品取扱高におけるセール比率が上昇したことが主な要因です。加えて、前年同期では前述した「ZOZOARIGATO」による当社負担の値引施策を行っていたため、同有料会員においては値引による恩恵を享受できることから、通常よりも高価格帯の商品を購入する傾向が見られていたことも影響しております。同様に平均出荷単価についても前年同期比で減少しております。
ZOZOTOWN事業(受託ショップ、買取ショップ及びZOZOUSED)の実績は以下のとおりです。
a. 受託ショップ
当第1四半期連結累計期間の商品取扱高は82,390百万円(前年同期比12.7%増)、商品取扱高に占める割合は86.4%(前年同期実績91.7%)となりました。売上高は24,077百万円(前年同期比21.0%増)となりました。2020年6月末現在、受託ショップは1,343ショップ(2020年3月末1,332ショップ)を運営しております。
b. 買取ショップ
当第1四半期連結累計期間の商品取扱高は15百万円(前年同期比85.2%減)、商品取扱高に占める割合は0.0%(前年同期実績0.1%)となりました。売上高は15百万円(前年同期比84.6%減)となりました。2020年6月末現在、買取ショップでは5ショップ(2020年3月末5ショップ)を運営しております。
c. ZOZOUSED
当第1四半期連結累計期間の商品取扱高は2,093百万円(前年同期比41.4%減)、商品取扱高に占める割合は2.2%(前年同期実績4.5%)となりました。売上高は2,093百万円(前年同期比36.5%減)となりました。
② PayPayモール
ヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモール「PayPayモール」へZOZOTOWNを出店しております。当第1四半期連結累計期間の商品取扱高は4,371百万円、商品取扱高に占める割合は4.6%となりました。売上高は1,270百万円となりました。
③ PB事業
PB事業では、ユーザー個人の体型に合わせた当社の自社企画アパレル商品を販売する事業を行っております。当第1四半期連結累計期間の商品取扱高は178百万円(前年同期比61.4%減)、商品取扱高に占める割合は0.2%(前年同期実績0.6%)となりました。売上高は178百万円(前年同期比60.6%減)となりました。
④ MSP事業
MSP事業では、当社がPB事業で培った多サイズ展開のノウハウ・販売力、及びZOZOTOWN出店ショップの企画力を融合させることで、ユーザーが求める当該ショップ商品の一部についてマルチサイズ展開を行い、ZOZOTOWN上で販売を行う事業を行っております。ユーザーからは身長・体重情報を入力頂くことで、推奨サイズの商品提供が可能となります。当第1四半期連結累計期間の商品取扱高は322百万円、商品取扱高に占める割合は0.3%となりました。売上高は322百万円となりました。
⑤ BtoB事業
BtoB事業では、ブランドの自社ECサイトの構築及び運営を受託しております。当第1四半期連結累計期間の商品取扱高は5,959百万円(前年同期比140.8%増)、商品取扱高に占める割合は6.3%(前年同期実績3.1%)となりました。売上高(受託販売手数料)は1,161百万円(前年同期比117.6%増)となりました。2020年6月末現在、受託サイト数は51サイト(2020年3月末50サイト)となっております。
⑥ 広告事業
広告事業は、ZOZOTOWN及びWEARのユーザーリーチ基盤を活用し、取引先ブランドや広告代理業者に広告枠を提供し、広告収入を得る事業形態となります。当第1四半期連結累計期間の売上高は776百万円(前年同期比32.9%増)となりました。WEARについては、現在広告による収益化は縮小し、ユーザーの拡大及びコンテンツの拡充に注力しております。WEARの2020年6月末時点のアプリダウンロード数は1,400万ダウンロードを超えており、月間利用者数ともに堅調に推移しております。
⑦ その他
その他には、ZOZOTOWN事業に付随した事業の売上(送料収入、決済手数料収入、有料会員収入等)、連結子会社のその他売上高などが計上されております。当第1四半期連結累計期間のその他売上高は3,779百万円(前年同期比13.1%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
(単位:百万円)
(総資産)
総資産については、前連結会計年度末に比べ1,795百万円減少(前連結会計年度末比1.9%減)し、92,390百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,454百万円減少(同2.1%減)し、68,974百万円となりました。主な増減要因としては、現金及び預金の減少5,973百万円、売掛金の増加4,143百万円などによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ340百万円減少(同1.4%減)し、23,416百万円となりました。主な増減要因としては、のれんの減少67百万円、投資その他の資産の減少201百万円などによるものであります。
(負債)
負債については、前連結会計年度末に比べ3,640百万円減少(前連結会計年度末比6.1%減)し、56,010百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ3,899百万円減少(同6.9%減)し、52,227百万円となりました。主な増減要因としては、受託販売預り金の減少974百万円、未払法人税の減少735百万円、短期借入金の減少2,000百万円などによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ258百万円増加(同7.3%増)し、3,783百万円となりました。主な増減要因としては、退職給付に係る負債の増加110百万円、資産除去債務の増加146百万円などによるものであります。
(純資産)
純資産については、前連結会計年度末に比べ1,845百万円増加(前連結会計年度末比5.3%増)し、36,380百万円となりました。主な増減要因としては、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による増加1,995百万円増加、剰余金の配当による減少5,495百万円などによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(5) 従業員数
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数の著しい増減はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。