文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営方針
当社グループは「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。Be unique Be equal.」という企業理念のもと、“想像”と“創造”を繰り返し、高付加価値なサービスを提供していくクリエイター集団であり続け、世界中の全ての尊い個性がファッションで繫がる未来を目指すことを基本姿勢に事業活動を行っております。これまでの基本姿勢を変更するものではありませんが、経営メッセージを明確にし、社員の意識統一を図り、強固な組織を作ることを目的として、「Be unique Be equal.」を企業ロゴコンセプトとして位置付け、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」を新たな企業理念といたしました。これからも当社グループは、世界中の全ての尊い個性がファッションで繫がる未来を目指してまいります。
また、この企業理念の達成のため、新たに「MORE FASHION」×「FASHION TECH」という経営戦略を設定いたしました。当社グループの強みであるファッションを更に極め、テクノロジーで時代を進めることを実践することが、中長期的な企業価値の向上につながるものと考えております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループが重視している経営指標は、EC事業から生み出される商品取扱高であります。なお、EC事業で計上する売上高のうち、受託販売(受託ショップ及びBtoB事業)に係る部分は、商品取扱高に各手数料率を乗じた受託販売手数料のみを会計上の売上高として計上しております。当連結会計年度においては、買取販売と受託販売の商品取扱高に占める割合はそれぞれ前者が3.2%、後者が96.8%であり、当連結会計年度の会計上の売上高が147,402百万円であるのに対し、商品取扱高は419,438百万円となっております。販売費及び一般管理費につきましては、商品取扱高に連動する変動費が多くを占めており、事業全体の規模を示す商品取扱高が売上高、利益それぞれに密接な関連を持っております。
また、当社グループでは資本コストを上回る利益を生み出すことが企業価値の増大につながると考えていることから、経営指標として自己資本当期純利益(ROE)も定めており、資本効率の高い経営に努めてまいります。具体的な目標値としては、世界的にみた場合に当社と類似する企業のROEの水準等を勘案し、ROE30%を目安としております。
当連結会計年度のROEは68.8%(前年同期実績65.9%)と前年同期比で上昇しております、引き続き高い水準を維持しており、目標値を大きく上回っております。株主への利益還元に関しては、財務基盤及び今後の投資計画等を鑑み、適切に対応してまいります。なお、当連結会計年度の配当額から算出される連結配当性向は40.5%となります。今後につきましては、連結配当性向50%を目安とし、一層効率的な資本の運用を目指してまいります。
[補足情報]目標とする経営指標及びその他経営指標の推移
(注)1 EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
2 差引売上総利益を使用しております。
3 いずれも連結ベースの財務数値を基礎とした指標となっております。
4 当社は、2016年10月1日を効力発生日として、1株につき3株の割合で株式分割を行っております。2017年3月期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しております。
5 商品取扱高前年同期増減率及び商品取扱高に対する割合は、商品取扱高(その他商品取扱高除く)を用いて算定しております。
(3) 優先的に対処すべき課題
当社グループの当面の課題は、①親会社であるZホールディングス㈱との連携深化によるシナジー創出、②ZOZOTOWNのリブランディング、③フルフィルメント及びECシステム機能強化、④システムエンジニアのリソース強化が必要であると考えております。
① 親会社であるZホールディングス㈱との連携深化によるシナジー創出に向けた取り組みの推進
当社グループはZホールディングス㈱による当社株式に対する公開買付けにより、Zホールディングス㈱の連結子会社となり、以後連携を強めてまいりました。また、2021年3月1日に㈱LINEとZホールディングス㈱との経営統合が完了したことにより、今後は㈱LINEをはじめその範囲を広げ、シナジー効果を最大化できるよう、最大限の取り組みを推進してまいります。
a.ZOZOTOWN PayPayモール店の商品取扱高拡大
2019年12月17日にヤフー㈱が運営する「PayPayモール」へZOZOTOWNを出店いたしました。新たな顧客層の獲得によりZOZOTOWN PayPayモール店の売上は徐々に成長しておりますが、まだ拡大余地が十分にあると認識しております。今後は、ZOZOTOWN PayPayモール店にもZOZOTOWN本店に近しい機能の拡充を進め、幅広いユーザー層に対応するECサイトとして商品取扱高の拡大を目指してまいります。
b.ZOZOTOWN本店へ決済サービス「PayPay」の利用拡大
2020年8月20日にヤフー㈱が運営する決済サービス「PayPay」をZOZOTOWN本店に導入いたしました。PayPayが抱える顧客基盤から新規ユーザー獲得を期待すると共に、PayPay決済利用で還元されるPayPayボーナスをZOZOTOWN本店でも共有可能とする等、更にユーザビリティを向上させてまいります。
c.Zホールディングス㈱及びソフトバンクグループのサービスからのZOZOTOWN本店への送客
ZOZOTOWN既存ユーザーとはユーザー属性が異なる「Yahoo!JAPAN」をはじめとするZホールディングス㈱及びソフトバンクグループのサービスからZOZOTOWN本店への送客を開始しております。本施策により、既存のZOZOTOWNユーザーとは属性の異なる新規ユーザー獲得を進めてまいります。
d.開発リソースの共有
Zホールディングス㈱所属のエンジニアと当社所属のエンジニアの技術力の共有により、開発スピード及び開発クオリティの向上を目指してまいります。
② ZOZOTOWNのリブランディング
当社コアビジネスであるZOZOTOWNにおいては、「MORE FASHION」×「FASHION TECH」をテーマに掲げ、これまで以上にファッションを追求し、ただ売るだけではなく、新しい売り方や顧客体験を創るテクノロジーを使って、よりユーザーにもブランドにも価値を与えられるサービスとなるべくリブランディングを図ってまいります。
a.取扱アイテム、ブランド、カテゴリの拡充
ファッションEC事業者としての絶対的な地位をより強固なものとするために、服好きだけでなく、そうでない方にもファッションを好きになっていただくことを目指し、多くのユーザーがそれぞれの趣向にあった商品を購入できるよう取扱アイテム、ブランド、カテゴリの更なる拡充を図ってまいります。まずは、後述の「ZOZOMAT」を利用した靴の販売拡充並びにコスメのラインナップ拡大を進めていく予定です。
b.当社ならではの付加価値提供サービスの拡充
テクノロジーを用いて、新しい売り方や顧客体験を創るような付加価値提供サービスを拡充させてまいります。一例としては、2021年3月18日よりユーザーの肌の色を計測できるデバイス「ZOZOGLASS」の配布を開始いたしました。本施策により、ユーザーにとって快適で便利なコスメ選びを可能とし、新しい購買体験を提供してまいります。この他にも、より精緻な身体3Dモデルの生成し体型計測できるZOZOSUIT2や足型を3Dで計測できるZOZOMAT等様々なテクノロジーの活用で、新たな付加価値提供を実現できるよう研究を進めております。
③ フルフィルメント及びECシステム機能強化
今後見込まれる商品取扱量の増加を視野に入れ、更なる物流キャパシティの拡大、業務効率化の促進を検討してまいります。2023年冬に物流倉庫を増やすことで、物流キャパシティを拡大いたします。また、ECシステムのハード及び機能面に関しましては、ユーザー数の増加及びそれに伴うアクセス数の増加への対応、ユーザビリティ向上のため、適宜強化を図ってまいります。
④ システムエンジニアのリソース強化
今後のビジネスの拡張を図る上でシステムエンジニアのリソース強化が重要となります。現状、300名程度のエンジニアが在籍しておりますが、今後の事業展開を鑑み、開発スピードの向上や新たなテクノロジーを取り入れるべく、エンジニアを増員してまいります。さらに、①-dでも触れたように、親会社であるZホールディングス㈱とのエンジニア等のリソース共有も積極的に行っていく予定です。
投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません
①事業内容に係わるリスクについて
a.特定事業への高い依存度について
現在、当社グループは「ZOZOTOWN」等のECサイトの運営を主力事業としており、事業の継続的な発展の前提条件として、インターネットに接続するためのブロードバンド環境の普及及び携帯端末を使ったインターネットヘの接続環境の普及によるインターネットの利用者の増加が必要と考えております。
しかしながら、インターネットの利用に関する新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、又は利用料金の改定を含む通信事業者の動向などの要因により、ブロードバンド環境や携帯端末を使ったインターネットヘの接続環境の発展が阻害される場合、又はECサイト運営の遂行が困難になった場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
b.システムトラブルについて
当社グループの主力事業はECサイトの運営であり、ECサイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低減させるために、ECサイトの安定的な運用のためのシステム強化、セキュリティ強化及び複数のデータセンターへサーバーを分散配置する等の対策を行っております。しかしながら、地震、津波、火災などの自然災害、事故、停電など予期せぬ事象の発生によって、当社グループの設備又は通信ネットワークに障害が発生した場合、又は物流機能が麻痺した場合は当社グループの事業活動が不可能になります。また、当社グループ若しくはインターネット・サービス・プロバイダーのサーバーが何らかの原因によって作動不能となること、又は外部からの不正な手段によるサーバーヘの侵入などの犯罪や役職員の過誤によるネットワーク障害が発生する可能性があります。これらの障害が発生した場合には、当社グループに直接的損害が生じるほか、サーバーの作動不能や欠陥等に起因する取引停止等については、当社グループに対する訴訟や損害賠償など、当社グループの事業、経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
c.取り扱いブランドについて
当社グループでは、「ZOZOTOWN」等において多くの顧客の嗜好に合う有力ブランドの商品を取り扱っております。当社グループとブランドとの関係は良好であり、何ら問題は生じておりませんが、今後ブランドの事業方針や戦略等の見直し、経営状況の変化や財務内容の悪化、又は、当社との取引関係の悪化等を起因とした商品供給量及び委託量の減少、契約の不履行若しくは取引の中止等があった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
d.顧客の嗜好への対応について
当社グループは、流行に敏感な顧客層に支持されるブランドに加え、ファッションに対して先鋭的な感性を持つ顧客層に支持されたブランドを取り扱っております。当社グループとしては多くの顧客の嗜好に応えるべく、取扱ブランドの拡大を図っておりますが、先鋭的な顧客の嗜好が変化した場合には、新たなファッション嗜好に対応するブランドや商材を扱っていく必要性が生じることも考えられ、当社グループが顧客の嗜好の変化に対応できなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
e.返品について
当社グループは「ZOZOTOWN」等において2009年12月1日に改正、施行された「特定商取引に関する法律」に基づき返品に関するルールを定めております。返品の受け入れにあたっては、返送品の処理等による追加的な費用や、商品発送から返品を受けるまでの期間において販売機会損失が発生することから、想定以上の返品が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
f.競合について
当社グループは、ファッション関連商材を取り扱うEC事業者として、単なる商品の流通だけではなく、ECサイトの利便性及びデザイン性を高めること並びに消費者及び商品サプライヤー(ブランド)と密な関係を構築することで、他のアパレルEC事業者との差別化を図っております。しかしながら、EC市場の拡大に伴い、他のファッション関連商材を取り扱うEC事業者の拡大、その他新規事業者の参入等により、新たな高付加価値サービスの提供等がなされた場合、更なる競争の激化が予想され、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、これら競争の激化が、サービスの向上をはじめとした競合対策に伴うコスト増加要因となることで、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
g.特定の業務委託に対する依存度の高さについて
当社グループは、商品購入者からの販売代金の回収業務について、クレジットカード決済分をSBペイメントサービス㈱に、コンビニ決済分をGMOペイメントゲートウェイ㈱に、また代金引換決済分をヤマトフィナンシャル㈱に、商品の配送業務について、ヤマト運輸㈱に委託しております。提出日現在において、これらの委託業者との間で何ら問題は生じておりませんが、今後各社の事業方針や戦略等の見直し、経営状況の変化や財務内容の悪化並びに取引条件の変更等があった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
h.物流機能の強化について
当社グループの商品取扱量の増加に応じて、物流に関わる業務システムの効率化及び商品管理スタッフや画像撮影スタッフの確保の対応が必要となります。これらの対応が商品取扱量の増加に追いつかない場合には、意図的に商品在庫数や自社EC支援の社数及び「ZOZOTOWN」等に掲載する商品数を物流が対応可能な業務量に合わせてコントロールする必要がありますが、これらが事業機会や販売機会のロスに繋がり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
i.知的財産権について
当社グループは、運営するサービスの名称を商標として登録しており、今後もインターネットサイト上で新たなサービスを行う際には、必要に応じて関連する名称の商標の登録を行っていく方針です。また、当社グループが運営するインターネットサイト上に掲載する画像については第三者の知的財産権を侵害しないよう監視・管理を行っており、当該画像や「ZOZOTOWN」等で販売している商品については、第三者の知的財産権を侵害していないことを取引先より契約書において表明保証して頂いておりますが、今後も知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
j.マルチサイズ商品について
当社グループがインターネット又はスマートフォンアプリを通じ販売するマルチサイズ商品は、インターネット又はスマートフォンアプリ上への掲載前に需要予測に基づいた生産・仕入を行う可能性があります。しかしながら、ユーザーからの受注は流行、天候や景気その他様々な要因に左右されるため、受注が需要予測を上回った場合には販売機会を失うことになります。一方で、受注が需要予測を下回った場合には、当社グループに過剰在庫が発生しキャッシュ・フローへの影響や商品評価損が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
k.個人情報保護について
当社グループはECサイト「ZOZOTOWN」等での通信販売及び「WEAR」の運営を通じて保有した会員の個人情報並びにBtoB事業の受託を通じて保有する個人情報を管理しており、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱業者としての義務を課されております。当社グループは個人情報の第三者への漏洩、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報保護規程及び個人情報管理に関連する規程やマニュアルを制定することにより「個人情報保護マネジメントシステム」に準拠した管理体制を確立し、また、全社員を対象とした個人情報に関する教育を通じて個人情報の取扱いに関するルールを周知徹底し、個人情報保護に関する意識の向上を図ることで、同法及び関連法令等の法令遵守に努めております。なお、当社は2007年10月に財団法人日本情報処理開発協会より、プライバシーマークの認定・付与を受けており、2017年3月期に更新しております。システム面においては個人情報を管理しているサーバーは物理的なセキュリティ設備が強固な外部データセンターにて管理されており、更には外部からの不正アクセスに対するセキュリティの強化及び個人情報の閲覧にアクセス制限を設ける等により、厳重に個人情報の管理を行っております。しかしながら、個人情報が当社グループ関係者、業務委託先等の故意又は過失により外部へ流出した場合、又は外部からの不正なアクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出等が発生した場合には、適切な対応を行うために相当な費用負担、当社グループヘの損害賠償請求、当社グループ並びに当社サービスの信頼性やブランドが毀損し、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、欧州連合(EU)の「一般データ保護規則(General Data ProtectionRegulation)」をはじめとする海外における個人情報保護に関する規制を遵守する必要がある場合には、適宜、外部専門家の助言などを得ながら対応してまいりますが、意図せず規制に違反し高額な制裁金を課された場合などには、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
l.海外事業の展開について
海外事業の展開については、当社グループとしてさらなる中長期的な成長の機会として位置付けております。
しかしながら、戦争やテロといった国際政治に関わるリスク、地域特性によるビジネスリスク、予期できない法律または規制の変更のリスク、知的財産権によるリスク、為替によるリスク、社会的なインフラの未整備によるリスクなど多岐にわたるリスクがあり、このようなリスクにより当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②経営に係わるリスクについて
a.法的規制について
(a)インターネット事業及びECサイトの運営について
当社グループでは、主力事業であるECサイト「ZOZOTOWN」等の運営において「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「知的財産法」並びに「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」及びSNSサービス「WEAR」の運営においては「電気通信事業法」による法的規制を受けております。当社グループは、社内管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これらの法令の改正または新たな法令の制定が行われた場合には当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(b)ファッション関連商材の販売について
当社グループは、ECサイト「ZOZOTOWN」等においてファッション関連商材の販売を行っており、「製造物責任法」及び「家庭用品品質表示法」等による法的規制を受けております。当社グループは、社内管理体制の構築及び取引先との契約内容にこれらの法令遵守義務事項を盛り込んでおりますが、これらの法令に違反する行為が行われた場合には、当社グループのブランドイメージの低下及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
b.人材の確保について
当社グループの継統的な成長を実現させるためには、優秀な人材を十分に確保し、育成することが重要な要素の一つであると認識しております。そのため、積極的な新卒社員の採用、中途社員の採用及びアルバイト社員の受け入れ並びに社内公募制度の拡充及び社内教育体制の構築を行う等、優秀な人材の獲得、育成及び活用に努めております。
しかしながら、当社グループが求める優秀な人材を計画通りに確保出来なかった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
c.訴訟等について
当社グループは、提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社グループが保有する個人情報の管理不徹底等の人為的ミスの発生、第三者からの不正アクセスによる情報流出又はシステム障害及び販売した商品の不備等に起因して、訴訟を受ける可能性があります。その訴訟の内容及び結果、損害賠償の金額によっては当社グループの事業及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
d.自然災害等について
当社グループの本社及び主たる物流拠点は千葉県内にあり、当地域内において地震、津波等の大規模災害が発生したことにより本社または物流拠点が被害を受けた場合、当社施設内や取引先において、新型コロナウィルス感染症拡大のようなパンデミックが発生した場合等、当社の想定を超える異常事態が発生した場合には、ブランドの工場の生産や配送業者が操業停止になる可能性や、当社の物流が停滞する可能性、従業員が出勤困難になることによるサービスレベルが低下する可能性等があり、その内容及び結果によっては当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
e.のれんの減損について
当社グループは、企業買収に伴い発生した相当額ののれんを連結貸借対照表に計上しております。当該のれんについては将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、事業環境の変化等により期待する成果が得られない場合は、当該のれんについて減損損失を計上し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
f.親会社に関する利益相反について
当社は、Zホールディングス中間㈱の子会社であり、同社の親会社はヤフー㈱を子会社に持つZホールディングス㈱であります。当社は、ヤフー㈱との間で、ユーザー誘導による集客や「ZOZOTOWN」等のPayPayモール出店、「ZOZOTOWN」等でのスマートフォン決済サービスPayPayの導入などの取引を行っておりまた、今後当社の事業拡大を目的とした同社との取引を多数行っていく予定です。Zホールディングス中間㈱は、当社の株主総会の承認を必要とする事項に関し、普通決議事項について決定権及び拒否権を有し、また特別決議事項について拒否権を含む重大な影響力を有しておりますが、同社による議決権行使が、当社の他の株主の利益と必ずしも一致しない可能性があります。また、Zホールディングス㈱の代表取締役は、当社の取締役を兼務しており、当社の意思決定に影響を及ぼしうる立場にあります。そのため、当社は、少数株主の利益に配慮した公正性を確保することを目的として「親会社グループとの間の取引の公正性維持に関する規程」を定めており、当社グループが親会社グループとの間で実施する取引に関する取扱いを定めて運用しております。それにより、特別の利害関係を有する場合を含み、当社グループが親会社グループとの間で実施する取引は、法令や当該規程に従い取締役会の決議につき議決から除外するなど仕組みを構築し、運用しておりますが、当該仕組みと運用が機能しない場合は、当社と取締役との間で利益相反が生じ、当社の利益が損なわれる可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
[表1]前年同期比 (単位:百万円)
( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。
当社グループは、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」の運営、及びファッションメディア「WEAR」の運営を中心に事業活動を行っております。
当連結会計年度においては、期初より新型コロナウイルス感染拡大が継続し、新しい生活様式が徐々に定着してきた一方で、アパレル業界にとって厳しい市況となりました。この状況下で当社グループは、ZOZOTOWNにおいてはユニークユーザー数拡大及びコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上を目指し、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに一層注力してまいりました。具体的には、2020年5月・9月・11月にセールイベント「ZOZOWEEK」の実施(2020年5月15日~24日の10日間、同年9月9日~13日及び18日~22日の10日間、同年11月6日~15日及び19日~25日の17日間)や、同年11月及び2021年1月には、セールイベント実施と同タイミングでTVCMを放送し集客を強化する等、ZOZOTOWNにおける販売力の最大化に取り組みました。加えて、引き続き多様化するユーザーニーズに対応できるよう積極的に幅広いジャンルの新規ブランドの出店も進めてまいりました。
商材拡張の一環としては、D2C事業やカテゴリー強化を積極的に進めております。当連結会計年度より、才能やセンス溢れる“個人”とともにファッションブランドをつくるD2C事業「YOUR BRAND PROJECT Powered by ZOZO」を始動し、2020年10月22日より当社がインフルエンサーと立ち上げたブランドを順次販売開始いたしました。2021年3月には新たな著名インフルエンサーも加わり、春夏アイテムの販売も開始しております。なお、D2C事業における商品取扱高は主に買取ショップに計上しております。カテゴリー強化第1弾としては、「ZOZOMAT」を用いてZOZOTOWNでの靴カテゴリーの商品取扱高拡大を進めてまいりました。2020年2月27日より足型の3Dデータ化を行い靴選びに必要な複数部位の計測を可能とする「ZOZOMAT」の配布を開始し、既に多くのユーザーに活用いただいております。現在までにZOZOTOWNで販売している靴のうち、ZOZOMAT対応型数は2,500型超まで拡大しており、靴カテゴリーは順調に売上を伸ばしております。加えて、2021年3月18日より、ZOZOTOWNのリニューアルを実施し、同時にコスメカテゴリー強化を図る「ZOZOCOSME」及び国内外のラグジュアリーブランドを取り揃えた「ZOZOVILLA」を開始いたしました。ZOZOCOSMEはローンチ時より国内外の500以上のコスメブランドを取り扱い、女性アクティブ会員比率が7割を占め、コスメとの親和性の高いユーザーを既に抱えているZOZOTOWNにおいて、コスメカテゴリーの商品取扱高拡大を目指しています。また、高精度で肌の色を計測できるツール「ZOZOGLASS」を用いて、計測した肌の色に最も近いファンデーションの色を提案する購入アシスト機能を実装しており、ユーザーに新しい購入体験を提供いたします。ZOZOVILLAは国内外の90以上のラグジュアリーブランドを集めたZOZOTOWN内のラグジュアリー&デザイナーズゾーンで、創業以来ファッションと共に成長してきた当社が、改めて「服好き」の方へファッションを楽しむ場を提供し続けたいという想いを込め開始いたしました。ZOZOTOWNのブランドイメージ向上に期待しております。
また、ZOZOTOWNの新たな決済方法として、PayPay㈱が提供するキャッシュレス決済サービス「PayPay」を2020年8月20日より導入いたしました。PayPayはオフラインを中心に3,500万人以上のユーザーに利用されている決済手段であり、導入により既存ユーザーの利便性向上や新規ユーザー獲得を期待しております。随時PayPay㈱が主催するPayPayのオンラインキャンペーンにも参加し、ユーザー周知を積極的に行ってまいりました。
2019年12月17日よりヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモール「PayPayモール」へZOZOTOWNを出店しております。ZOZOTOWNに出店している約9割のショップがPayPayモールでも販売し、徐々に売上を拡大しております。出店以来、PayPayモールの大幅なポイント還元による価格優位性を強みに、従来のZOZOTOWNユーザーとは属性の異なる幅広いユーザーとの接点を増やすことで、新たな顧客層の拡大を進めてまいりました。当連結会計年度においては、大規模セールやボーナス還元などを展開する「超PayPay祭」の実施(2020年10月17日~11月15日及び2021月3月1日~28日)等、ヤフー㈱によるPayPayモールへの販促費用投下を積極的に取り組んでいただきました。親会社グループとの連携深化を促進し、シナジー効果を最大化できるよう、最大限の取り組みを推進しております。
その他の事業といたしましては、PB事業で培ったノウハウを活かして2019年秋より開始したMSP(マルチサイズプラットフォーム)事業については、参加ブランド及びアイテム数を拡大し販売を継続してまいりました。BtoB事業については、2019年10月より、ZOZOTOWNの出店ブランドを対象にZOZOTOWNと自社ECの在庫一元化を図ることで両者における機会損失の最小化を目指す、フルフィルメント支援に特化したサービス「Fulfillment by ZOZO」を開始し、引き続き注力しております。当連結会計年度はコロナ渦でデジタルシフトが進んだことで、ブランド各社が自社ECの活用をより積極化する等、事業環境への追い風が吹いている状況です。
これらの結果、当連結会計年度における商品取扱高は419,438百万円(前年同期比21.5%増)、その他商品取扱高を除いた商品取扱高は407,774百万円(同18.2%増)となりました。売上高は147,402百万円(同17.4%増)、差引売上総利益は140,033百万円(同23.1%増)となりました。差引売上総利益の商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合(粗利率)は34.3%となり、前年同期と比較して1.3ポイント改善いたしました。
商品取扱高については、新型コロナウイルス感染拡大を契機としたデジタルシフトによるプラス影響が、期初より継続し、当連結会計年度においては、期初計画及び修正後計画を上回って好調に推移しました。第4四半期連結会計期間においては、前年同期の暖冬によるマイナス影響の反動もあり、デジタルシフトによるプラス影響が大きく、コロナ禍での消費活動の減速によるマイナス影響を大幅に跳ね返して着地いたしました。PayPayモールの好調も全体の商品取扱高成長に大きく寄与しました。
売上高については、前年同期において有料会員サービス「ZOZOARIGATO」(~2019年5月末)の実施や、会員向けパーソナライズド値引の積極投下等、当社が原資負担をする値引施策を行っていたことが影響し、主に受託ショップにおいて前年同期比で商品取扱高の成長率を上回りましたが、ZOZOUSEDやPB事業の事業規模縮小等がマイナスに影響し、全体では前年同期比で商品取扱高成長率を下回る伸び率となりました。なお、商品取扱高は商品販売価格から同有料会員サービス及びその他値引施策に起因する値引額を控除する前の金額を以て表示しております。一方で、売上高については、いずれの場合も当該値引控除後の金額となっております。
粗利率改善の主な要因は、前述のとおり、当連結会計年度において当社原資負担値引施策の投下量が前年同期比で減少したことにより、受託販売手数料率(対商品取扱高)が改善したことや広告事業及びその他売上の増加等です。
販売費及び一般管理費は95,889百万円(前年同期比11.7%増)、商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合は23.5%と前年同期と比較して1.4ポイント低下しております。前年同期比で販管費率が低下している主な理由は以下のとおりです。なお、以下の対商品取扱高比は、各販管費項目を商品取扱高(その他商品取扱高除く)で除した結果となります。
・上昇(悪化)要因
平均出荷単価下落に伴い、荷造運賃(対商品取扱高比)が0.4ポイント上昇。
・低下(改善)要因
① ZOZOTOWN本店において、2020年4月1日より会員に向けた商品代金1%分のZOZOポイント付与を終了したこと及びポイント施策の減少により、ポイント関連費(対商品取扱高)が0.8ポイント低下。
② 物流拠点内の作業効率の向上により、物流関連費(対商品取扱高)が0.3ポイント低下。
③ 商品取扱高成長及び物流拠点集約に向けた一部拠点満了に伴い、賃借料(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。
④ 前年同期に発生したスポット費用の減少等により、その他費用(対商品取扱高)が0.5ポイント低下。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は44,144百万円(前年同期比58.3%増)、営業利益率は対商品取扱高(その他商品取扱高除く)比10.8%と前年同期と比較して2.7ポイント上昇しております。また、経常利益は44,386百万円(同60.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は30,932百万円(同64.5%増)となりました。
[表2]2021年1月29日開示 通期連結修正業績予想比 (単位:百万円)
( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。
2021年1月29日に開示いたしました修正業績予想に対しては、商品取扱高が2.6%、商品取扱高(その他商品取扱高除く)が1.4%、売上高が1.7%、営業利益が6.4%、経常利益が6.7%、親会社株主に帰属する当期純利益が8.5%、それぞれ上回って着地いたしました。計画値達成の主な要因は、新型コロナウイルス感染拡大を契機としたユーザー及びブランドのデジタルシフトの追い風が、第4四半期連結会計期間も継続し、商品取扱高及び営業利益が好調に推移したためです。
なお、当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、単一セグメント内の各事業区分の業績を以下のとおり示しております。
各事業別の業績は、以下のとおりです。
[表3]事業別前年同期比
① ZOZOTOWN事業
ZOZOTOWN事業は、「受託ショップ」「買取ショップ」「ZOZOUSED」の3つの事業形態で構成されております。「受託ショップ」は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行っております。「買取ショップ」は各ブランドからファッション商材を仕入れ、自社在庫を持ちながら販売を行っております。「ZOZOUSED」は主に個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、販売を行っております。新品商品購入促進のための付加価値サービスと位置付けております。
当社では、ZOZOTOWN事業を持続的に成長させていくためには「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」が重要なファクターであると認識しております。そのために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに取り組んでおります。
なお、ZOZOTOWN事業に係る主なKPIの推移は以下のとおりです。
(ショップ数等)
[表4]ショップ数、ブランド数の推移
(注) 1 四半期会計期間末日時点の数値を使用しております。
2 プライベートブランド「ZOZO」及び「マルチサイズ」は含んでおりません。
当連結会計年度に新規出店したショップ数は225ショップ(純増131ショップ)となり、期初計画に対して順調に推移しました。なお、第4四半期連結会計期間に新規出店したショップ数は79ショップ(純増35ショップ)となりました。主な新規出店ショップは、「POLA」、「Estee Lauder」、「JO MALONE LONDON」等のコスメブランドや、「Chloe」、「MAISON MARGIELA」、「JIL SANDER」等のラグジュアリーブランド、双子のインフルエンサーがディレクションを務める「jumelle」等です。
(年間購入者数)
[表5]年間購入者数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 年間購入者数は過去1年以内に1回以上購入したアクティブ会員数とゲスト購入者数の合計です。
3 アクティブ会員数は過去1年以内に1回以上購入した会員数になります。
4 「PayPayモール」の購入者は含んでおりません。
第4四半期連結会計期間において、アクティブ会員数が前年同期比及び前四半期比でそれぞれ増加したことにより、年間購入者数も増加いたしました。アクティブ会員数の順調な増加は、新型コロナウイルス感染拡大に伴うデジタルシフトにより新規アクティブ会員の獲得が好調であることに加え、2021年1月の年始本セール期間のTVCM放映や、2021年3月の「ZOZOCOSME」及び「ZOZOVILLA」開始に伴うZOZOTOWNリニューアル時のTVCM放映を含む各種プロモーション施策により、集客を強化したことが要因です。ゲスト会員数は、前年同期比及び前四半期比でそれぞれ減少しておりますが、これは直近数年に渡って会員向けサービスを強化していることが影響しており、今後も減少トレンドが続く見込みです。
(年間購入金額及び年間購入点数)
[表6]年間購入金額、年間購入点数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 アクティブ会員1人当たりの指標となっております。
3「PayPayモール」の購入者は含んでおりません。
4 円単位となっております。
第4四半期連結会計期間において、全体の年間購入金額が前年同期比及び前四半期比で減少しておりますが、新型コロナウイルス感染拡大に伴うデジタルシフトにより新規会員の獲得が好調であったため、会員全体に占める新規会員の構成比が上昇したことが要因です。また、既存会員の年間購入金額が前年同期比及び前四半期比で減少している要因は、会員歴の浅い既存アクティブ会員の構成割合が上昇したことによるもの(会員歴の長さに応じて年間購入金額が高くなる傾向)です。全体の年間購入点数は前年同期比及び前四半期比で減少しておりますが、その要因は年間購入金額の減少要因と同様です。一方で、既存会員の年間購入点数は、平均商品単価下落の影響を受け、前年同期比で増加いたしました。
(平均商品単価等)
[表7]平均商品単価、平均出荷単価、出荷件数の推移
(注) 1 四半期会計期間の数値を使用しております。
2 円単位となっております。
3「PayPayモール」は含んでおりません。
第4四半期連結会計期間の平均商品単価につきましては、前年同期比で減少いたしました。比較的価格帯の安い商品の売れ行きが好調であったことが主な要因です。第4四半期連結会計期間における1注文当たりの購入点数は前年同期比で増加しておりますが、平均商品単価下落の影響を受け、平均出荷単価は前年同期比で減少しております。
ZOZOTOWN事業(受託ショップ、買取ショップ及びZOZOUSED)の実績は以下のとおりです。
a. 受託ショップ
当連結会計年度の商品取扱高は343,828百万円(前年同期比11.3%増)、商品取扱高に占める割合は82.0%(前年同期実績89.4%)となりました。売上高は100,970百万円(前年同期比15.6%増)となりました。2021年3月末現在、受託ショップは1,450ショップ(2020年12月末1,427ショップ)を運営しております。
b. 買取ショップ
当連結会計年度の商品取扱高は308百万円(前年同期比51.4%増)、商品取扱高に占める割合は0.1%(前年同期実績0.1%)となりました。売上高は308百万円(前年同期比54.4%増)となりました。2021年3月末現在、買取ショップは18ショップ(2020年12月末6ショップ)を運営しております。
c. ZOZOUSED
当連結会計年度の商品取扱高は11,625百万円(前年同期比26.2%減)、商品取扱高に占める割合は2.8%(前年同期実績4.6%)となりました。売上高は11,564百万円(前年同期比22.9%減)となりました。
② PayPayモール
ヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモール「PayPayモール」へZOZOTOWNを出店しております。当連結会計年度の商品取扱高は28,199百万円(前年同期比354.8%増)、商品取扱高に占める割合は6.7%(前年同期実績1.8%)となりました。売上高は8,218百万円(前年同期比363.2%増)となりました。
③ PB事業
PB事業では、ユーザー個人の体型に合わせた当社の自社企画アパレル商品を販売する事業を行っております。当連結会計年度の商品取扱高は188百万円(前年同期比85.0%減)、商品取扱高に占める割合は0.0%(前年同期実績0.4%)となりました。売上高は188百万円(前年同期比84.8%減)となりました。
④ MSP事業
MSP事業では、当社がPB事業で培った多サイズ展開のノウハウ・販売力、及びZOZOTOWN出店ショップの企画力を融合させることで、ユーザーが求める当該ショップ商品の一部についてマルチサイズ展開を行い、ZOZOTOWN上で販売する事業を行っております。ユーザーからは身長・体重情報を入力いただくことで、推奨サイズの商品提供が可能となります。当連結会計年度の商品取扱高は1,260百万円(前年同期比67.6%増)、商品取扱高に占める割合は0.3%(前年同期実績0.2%)となりました。売上高は1,260百万円(前年同期比68.0%増)となりました。
⑤ BtoB事業
BtoB事業では、ブランドの自社ECサイトの構築及び運営を受託しております。当連結会計年度の商品取扱高は22,362百万円(前年同期比85.9%増)、商品取扱高に占める割合は5.3%(前年同期実績3.5%)となりました。売上高(受託販売手数料)は4,264百万円(前年同期比80.3%増)となりました。2021年3月末現在、受託サイト数は53サイト(2020年12月末55サイト)となっております。
⑥ 広告事業
広告事業は、ZOZOTOWN及びWEARのユーザーリーチ基盤を活用し、取引先ブランドや当社グループも属するソフトバンクグループ各社等に広告枠を提供し、広告収入を得る事業形態となります。当連結会計年度の売上高は4,121百万円(前年同期比51.7%増)となりました。
WEARについては、引き続きユーザーの拡大及びコンテンツの拡充に注力しており、2021年3月末時点のアプリダウンロード数は1,500万件を超え、月間利用者数ともに堅調に推移しております。
⑦ その他
その他商品取扱高には、PayPayモールにおけるZOZOTOWN店を除いたファッションカテゴリーストアのうち、ZOZOオプション(当社提案をもとにPayPayモール内で実施する特集企画への参加等の営業支援の恩恵を受ける事が出来るサービス)の契約を結んだストアの流通総額(第3四半期連結会計期間より計上)及び当社連結子会社の自社ECサイトにおける流通総額(第2四半期連結会計期間より計上)を計上しております。当連結会計年度のその他商品取扱高は11,664百万円、商品取扱高に占める割合は2.8%となりました。その他売上高には、ZOZOTOWN事業に付随した事業の売上(送料収入、決済手数料収入、有料会員収入等)及び前述のその他商品取扱高に関連した売上等が計上されており、当連結会計年度のその他売上高は16,506百万円(前年同期比16.7%増)となりました。
(単位:百万円)
(総資産)
総資産については、前連結会計年度末に比べ31,470百万円増加(前連結会計年度末比33.4%増)し、125,656百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ29,366百万円増加(同41.7%増)し、99,796百万円となりました。主な増減要因としては、現金及び預金の増加28,045百万円、売掛金の増加1,234百万円などによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ2,103百万円増加(同8.9%増)し、25,860百万円となりました。主な増減要因としては、建物の増加4,825百万円、建設仮勘定の減少2,908百万円、投資有価証券の増加165百万円、繰延税金資産の増加304百万円などによるものであります。
(負債)
負債については、前連結会計年度末に比べ10,497百万円増加(前連結会計年度末比17.6%増)し、70,149百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ9,054百万円増加(同16.1%増)し、65,180百万円となりました。主な増減要因としては、受託販売預り金の増加2,536百万円、未払金の増加1,661百万円、未払法人税等の増加6,167百万円などによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,442百万円増加(同40.9%増)し、4,968百万円となりました。主な増減要因としては、退職給付に係る負債の増加679百万円、資産除去債務の増加739百万円などによるものであります。
(純資産)
純資産については、前連結会計年度末に比べ20,973百万円増加(前連結会計年度末比60.7%増)し、55,507百万円となりました。主な増減要因としては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加30,932百万円、剰余金の配当による減少10,075百万円などによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から28,045百万円増加し、61,648百万円となりました。
当社グループは、自己資金及び金融機関からの借入等を資本の財源としております。また、当社グループの資金の流動性については、事業規模に応じた資金の適正額を維持することとしており、当社は運転資金の機動的かつ安定的な調達を可能とするため、取引銀行1行と貸越極度額20,000百万円の当座貸越契約を締結しております。
また、取引銀行3行と総額12,500百万円のシンジケートローン契約を締結しております。
当連結会計年度末における借入実行残高は、20,000百万円となっております。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は44,790百万円となりました。主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益43,665百万円の計上などによるものであります。一方、主な減少要因としては賞与引当金の増加額1,161百万円、売上債権の増加額1,223百万円、法人税等の支払額6,986百万円などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は4,648百万円となりました。これは有形固定資産の取得による支出3,224百万円、敷金及び保証金の差入による支出648百万円などがあったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は12,117百万円となりました。これは配当金の支払額10,073百万円などがあったことなどによるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純損益額が変動する可能性があります。
② 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率等に基づいて計算しています。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に設定しています。割引率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う影響は、収束時期を見通すことが依然困難な状況にあるものの、当社グループの事業活動及び業績への影響は限定的であることから、本連結財務諸表における重要な会計上の判断及び見積りの変更は見込んでおりません。
借入に関する契約
当社は、2021年3月31日開催の取締役会において、シンジケート方式によるコミットメントライン契約の締結について決議を行い、同日付けでシンジケート方式によるコミットメントライン契約を締結しております。
特記すべき事項はありません。