文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営方針
当社グループは「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、“想像”と“創造”を繰り返し、高付加価値なサービスを提供していくクリエイター集団であり続け、世界中の全ての尊い個性がファッションで繫がる未来を目指すことを基本姿勢に事業活動を行っております。また、ESG(Environment/環境・Society/社会・Governance/ガバナンス)に関する課題に積極的に対応していくことが、ステークホルダーをはじめ、一般社会との持続的な共存・共栄につながると考えており、「ファッションでつなぐサステナブルな未来へ」をサステナビリティステートメントとし、主に4つの重点的な取り組みを設定いたしました。これにより、ファッションとテクノロジーズが持つ力で、すべての人が可能性を発揮できるよう支援すると共に、社会・環境問題の解決を目指してまいります。これからも当社グループは、世界中の全ての尊い個性がファッションで繫がる未来を目指してまいります。
また、この企業理念の達成のため、「MORE FASHION」×「FASHION TECH」、「ワクワクできる『似合う』を届ける」という経営戦略を設定しており、当社グループの強みであるファッションを更に極め、テクノロジーで時代を進めることを実践することが、中長期的な企業価値の向上につながるものと考えております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループが重視している経営指標は、EC事業から生み出される商品取扱高であります。なお、EC事業で計上する売上高のうち、受託商品の販売に係る収益は、商品取扱高に各手数料率を乗じた受託販売手数料のみを会計上の売上高として計上しております。そのため、当連結会計年度においては会計上の売上高が166,199百万円であるのに対し、商品取扱高は508,876百万円となっております。販売費及び一般管理費につきましては、商品取扱高に連動する変動費が多くを占めており、事業全体の規模を示す商品取扱高が売上高、利益それぞれに密接な関連を持っております。
また、当社グループでは資本コストを上回る利益を生み出すことが企業価値の増大につながると考えていることから、経営指標として自己資本当期純利益(ROE)も定めており、資本効率の高い経営に努めてまいります。具体的な目標値としては、世界的にみた場合に当社と類似する企業のROEの水準等を勘案し、ROE30%を目安としております。
当連結会計年度のROEは62.5%(前年同期実績68.8%)と引き続き高い水準を維持しており、目標値を大きく上回っております。株主への利益還元に関しては、財務基盤及び今後の投資計画等を鑑み、適切に対応してまいります。なお、当連結会計年度の配当額から算出される連結配当性向は50.4%となります。今後につきましても、株主還元施策の強化に努め、一層効率的な資本の運用を目指してまいります。
[補足情報]目標とする経営指標及びその他経営指標の推移
(注)1 EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
2 差引売上総利益を使用しております。
3 いずれも連結ベースの財務数値を基礎とした指標となっております。
4 商品取扱高前年同期増減率及び商品取扱高に対する割合は、商品取扱高(その他商品取扱高除く)を用いて算定しております。
(3) 優先的に対処すべき課題
当社グループの当面の課題は、①親会社であるZホールディングス㈱との連携深化によるシナジー創出、②ZOZOTOWNのリブランディング、③利益構造の多様化、④フルフィルメント及びECシステム機能強化、⑤システムエンジニアのリソース強化が必要であると考えております。
① 親会社であるZホールディングス㈱との連携深化によるシナジー創出に向けた取り組みの推進
当社グループはZホールディングス㈱のグループ会社となって以降、同社グループ会社との連携を強めてまいりました。今後はLINE㈱をはじめとしたグループ会社間で更なるシナジー効果を最大化できるよう、最大限の取り組みを推進してまいります。
a.ZOZOTOWN PayPayモール店の商品取扱高拡大
2019年12月17日にヤフー㈱が運営する「PayPayモール」へZOZOTOWNを出店いたしました。新たな顧客層の獲得によりZOZOTOWN PayPayモール店の売上は徐々に成長しておりますが、まだ拡大余地が十分にあると認識しております。今後は、ZOZOTOWN PayPayモール店にもZOZOTOWN本店に近しい機能の拡充を進め、幅広いユーザー層に対応するECサイトとして商品取扱高の拡大を目指してまいります。
b.開発リソースの共有
Zホールディングス㈱所属のエンジニアと当社所属のエンジニアの技術力の共有により、開発スピード及び開発クオリティの向上を目指してまいります。
② ZOZOTOWNのリブランディング
当社コアビジネスであるZOZOTOWNにおいては、「MORE FASHION」×「FASHION TECH」、「ワクワクできる『似合う』を届ける」をテーマに掲げ、これまで以上にファッションを追求し、ただ売るだけではなく、新しい売り方や顧客体験を創るテクノロジーを使って、よりユーザーにもブランドにも当社ならではの付加価値を与えられるサービスとなるべくリブランディングを図ってまいります。
③ 利益構造の多様化
当社グループは、2021年4月に今後の戦略として、利益構造の多様化を目的とした戦略の3本柱(①「買う」以外のトラフィックも増やす②「生産支援」に踏み込む③「技術ライセンス販売」にトライ)を公表しました。
当社が独自に保有する顧客基盤、情報、ノウハウ、技術等の資産を最大限に活用することで収益機会の拡大を目指してまいります。
④ フルフィルメント及びECシステム機能強化
今後見込まれる商品取扱量の増加を視野に入れ、更なる物流キャパシティの拡大、業務効率化の促進を検討してまいります。2023年冬に物流倉庫を増やすことで、物流キャパシティを拡大いたします。また、ECシステムのハード及び機能面に関しましては、ユーザー数の増加及びそれに伴うアクセス数の増加への対応、ユーザビリティ向上のため、適宜強化を図ってまいります。
⑤ システムエンジニアのリソース強化
今後のビジネスの拡張を図る上でシステムエンジニアのリソース強化が重要となります。現状、約400名程度のエンジニアが在籍しておりますが、今後の事業展開を鑑み、開発スピードの向上や新たなテクノロジーを取り入れるべく、エンジニアを増員してまいります。さらに、①-bでも触れたように、親会社であるZホールディングス㈱とのエンジニア等のリソース共有も積極的に行っていく予定です。
投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません
①事業内容に係わるリスクについて
a.特定事業への高い依存度について
現在、当社グループは「ZOZOTOWN」等のECサイトの運営を主力事業としており、事業の継続的な発展の前提条件として、インターネットに接続するためのブロードバンド環境の普及及び携帯端末を使ったインターネットヘの接続環境の普及によるインターネットの利用者の増加が必要と考えております。
しかしながら、インターネットの利用に関する新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、又は利用料金の改定を含む通信事業者の動向などの要因により、ブロードバンド環境や携帯端末を使ったインターネットヘの接続環境の発展が阻害される場合、又はECサイト運営の遂行が困難になった場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
b.システムトラブルについて
当社グループの主力事業はECサイトの運営であり、ECサイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低減させるために、ECサイトの安定的な運用のためのシステム強化、セキュリティ強化及び複数のデータセンターへサーバーを分散配置する等の対策を行っております。しかしながら、地震、津波、火災などの自然災害、事故、停電など予期せぬ事象の発生によって、当社グループの設備又は通信ネットワークに障害が発生した場合、又は物流機能が麻痺した場合は当社グループの事業活動が不可能になります。また、当社グループ若しくはインターネット・サービス・プロバイダーのサーバーが何らかの原因によって作動不能となること、又は外部からの不正な手段によるサーバーヘの侵入などの犯罪や役職員の過誤によるネットワーク障害が発生する可能性があります。これらの障害が発生した場合には、当社グループに直接的損害が生じるほか、サーバーの作動不能や欠陥等に起因する取引停止等については、当社グループに対する訴訟や損害賠償など、当社グループの事業、経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
c.取り扱いブランドについて
当社グループでは、「ZOZOTOWN」等において多くの顧客の嗜好に合う有力ブランドの商品を取り扱っております。当社グループとブランドとの関係は良好であり、何ら問題は生じておりませんが、今後ブランドの事業方針や戦略等の見直し、経営状況の変化や財務内容の悪化、又は、当社との取引関係の悪化等を起因とした商品供給量及び委託量の減少、契約の不履行若しくは取引の中止等があった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
d.顧客の嗜好への対応について
当社グループは、流行に敏感な顧客層に支持されるブランドに加え、ファッションに対して先鋭的な感性を持つ顧客層に支持されたブランドを取り扱っております。当社グループとしては多くの顧客の嗜好に応えるべく、取扱ブランドの拡大を図っておりますが、先鋭的な顧客の嗜好が変化した場合には、新たなファッション嗜好に対応するブランドや商材を扱っていく必要性が生じることも考えられ、当社グループが顧客の嗜好の変化に対応できなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
e.返品について
当社グループは「ZOZOTOWN」等において2009年12月1日に改正、施行された「特定商取引に関する法律」に基づき返品に関するルールを定めております。返品の受け入れにあたっては、返送品の処理等による追加的な費用や、商品発送から返品を受けるまでの期間において販売機会損失が発生することから、想定以上の返品が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
f.競合について
当社グループは、ファッション関連商材を取り扱うEC事業者として、単なる商品の流通だけではなく、ECサイトの利便性及びデザイン性を高めること並びに消費者及び商品サプライヤー(ブランド)と密な関係を構築することで、他のアパレルEC事業者との差別化を図っております。しかしながら、EC市場の拡大に伴い、他のファッション関連商材を取り扱うEC事業者の拡大、その他新規事業者の参入等により、新たな高付加価値サービスの提供等がなされた場合、更なる競争の激化が予想され、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、これら競争の激化が、サービスの向上をはじめとした競合対策に伴うコスト増加要因となることで、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
g.特定の業務委託に対する依存度の高さについて
当社グループは、商品購入者からの販売代金の回収業務について、クレジットカード決済分をSBペイメントサービス㈱に、コンビニ決済分をGMOペイメントゲートウェイ㈱に、また代金引換決済分をヤマトフィナンシャル㈱に、商品の配送業務について、ヤマト運輸㈱に委託しております。提出日現在において、これらの委託業者との間で何ら問題は生じておりませんが、今後各社の事業方針や戦略等の見直し、経営状況の変化や財務内容の悪化並びに取引条件の変更等があった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
h.物流機能の強化について
当社グループの商品取扱量の増加に応じて、物流に関わる業務システムの効率化及び商品管理スタッフや画像撮影スタッフの確保の対応が必要となります。これらの対応が商品取扱量の増加に追いつかない場合には、意図的に商品在庫数や自社EC支援の社数及び「ZOZOTOWN」等に掲載する商品数を物流が対応可能な業務量に合わせてコントロールする必要がありますが、これらが事業機会や販売機会のロスに繋がり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
i.知的財産権について
当社グループは、運営するサービスの名称を商標として登録しており、今後もインターネットサイト上で新たなサービスを行う際には、必要に応じて関連する名称の商標の登録を行っていく方針です。また、当社グループが運営するインターネットサイト上に掲載する画像については第三者の知的財産権を侵害しないよう監視・管理を行っており、当該画像や「ZOZOTOWN」等で販売している商品については、第三者の知的財産権を侵害していないことを取引先より契約書において表明保証して頂いておりますが、今後も知的財産権の侵害を理由とする訴訟やクレームが提起されないという保証はなく、そのような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
j.マルチサイズ商品について
当社グループがインターネット又はスマートフォンアプリを通じ販売するマルチサイズ商品は、インターネット又はスマートフォンアプリ上への掲載前に需要予測に基づいた生産・仕入を行う可能性があります。しかしながら、ユーザーからの受注は流行、天候や景気その他様々な要因に左右されるため、受注が需要予測を上回った場合には販売機会を失うことになります。一方で、受注が需要予測を下回った場合には、当社グループに過剰在庫が発生しキャッシュ・フローへの影響や商品評価損が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
k.個人情報保護について
当社グループはECサイト「ZOZOTOWN」等での通信販売及び「WEAR」の運営を通じて保有した会員の個人情報並びにBtoB事業の受託を通じて保有する個人情報を管理しており、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱業者としての義務を課されております。当社グループは個人情報の第三者への漏洩、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報保護規程及び個人情報管理に関連する規程やマニュアルを制定することにより「個人情報保護マネジメントシステム」に準拠した管理体制を確立し、また、全社員を対象とした個人情報に関する教育を通じて個人情報の取扱いに関するルールを周知徹底し、個人情報保護に関する意識の向上を図ることで、同法及び関連法令等の法令遵守に努めております。なお、当社は2021年5月に情報セキュリティ基本方針を定め、同年7月に第三者機関の審査を受けて、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の国際規格「ISO/IEC 27001:2013」および日本国内規格である「JIS Q 27001:2014」の認証を取得しております。システム面においては個人情報を管理しているサーバーはセキュリティ設備が強固な外部データセンターにて管理されており、更には外部からの不正アクセスに対するセキュリティの強化及び個人情報の閲覧にアクセス制限を設ける等により、厳重に個人情報の管理を行っております。しかしながら、個人情報が当社グループ関係者、業務委託先等の故意又は過失により外部へ流出した場合、又は外部からの不正なアクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出等が発生した場合には、適切な対応を行うために相当な費用負担、当社グループヘの損害賠償請求、当社グループ並びに当社サービスの信頼性やブランドが毀損し、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、欧州連合(EU)の「一般データ保護規則(General Data Protection Regulation)」をはじめとする海外における個人情報保護に関する規制を遵守する必要がある場合には、適宜、外部専門家の助言などを得ながら対応してまいりますが、意図せず規制に違反し高額な制裁金を課された場合などには、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
l.海外事業の展開について
海外事業の展開については、当社グループとしてさらなる中長期的な成長の機会として位置付けております。
しかしながら、戦争やテロといった国際政治に関わるリスク、地域特性によるビジネスリスク、予期できない法律または規制の変更のリスク、知的財産権によるリスク、為替によるリスク、社会的なインフラの未整備によるリスクなど多岐にわたるリスクがあり、このようなリスクにより当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②経営に係わるリスクについて
a.法的規制について
(a)インターネット事業及びECサイトの運営について
当社グループでは、主力事業であるECサイト「ZOZOTOWN」等の運営において「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「知的財産法」並びに「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」及びSNSサービス「WEAR」の運営においては「電気通信事業法」による法的規制を受けております。当社グループは、社内管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これらの法令の改正または新たな法令の制定が行われた場合には当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(b)ファッション関連商材の販売について
当社グループは、ECサイト「ZOZOTOWN」等においてファッション関連商材の販売を行っており、「製造物責任法」及び「家庭用品品質表示法」等による法的規制を受けております。当社グループは、社内管理体制の構築及び取引先との契約内容にこれらの法令遵守義務事項を盛り込んでおりますが、これらの法令に違反する行為が行われた場合には、当社グループのブランドイメージの低下及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
b.人材の確保について
当社グループの継統的な成長を実現させるためには、優秀な人材を十分に確保し、育成することが重要な要素の一つであると認識しております。そのため、積極的な新卒社員の採用、中途社員の採用及びアルバイト社員の受け入れ並びに社内公募制度の拡充及び社内教育体制の構築を行う等、優秀な人材の獲得、育成及び活用に努めております。
しかしながら、当社グループが求める優秀な人材を計画通りに確保出来なかった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
c.訴訟等について
当社グループは、提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社グループが保有する個人情報の管理不徹底等の人為的ミスの発生、第三者からの不正アクセスによる情報流出又はシステム障害及び販売した商品の不備等に起因して、訴訟を受ける可能性があります。その訴訟の内容及び結果、損害賠償の金額によっては当社グループの事業及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
d.自然災害等について
当社グループの本社及び主たる物流拠点は千葉県および茨城県内にあり、当地域内において地震、津波等の大規模災害が発生したことにより本社または物流拠点が被害を受けた場合、当社施設内や取引先において、新型コロナウィルス感染症拡大のようなパンデミックが発生した場合等、当社の想定を超える異常事態が発生した場合には、ブランドの工場の生産や配送業者が操業停止になる可能性や、当社の物流が停滞する可能性、従業員が出勤困難になることによるサービスレベルが低下する可能性等があり、その内容及び結果によっては当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
e.のれんの減損について
当社グループは、企業買収に伴い発生した相当額ののれんを連結貸借対照表に計上しております。当該のれんについては将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、事業環境の変化等により期待する成果が得られない場合は、当該のれんについて減損損失を計上し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
f.親会社に関する利益相反について
当社は、Zホールディングス中間㈱の子会社であり、同社の親会社はヤフー㈱を子会社に持つZホールディングス㈱であります。当社は、ヤフー㈱との間で、ユーザー誘導による集客や「ZOZOTOWN」等のPayPayモール出店、「ZOZOTOWN」等でのスマートフォン決済サービスPayPayの導入などの取引を行っておりまた、今後当社の事業拡大を目的とした同社との取引を多数行っていく予定です。Zホールディングス中間㈱は、当社の株主総会の承認を必要とする事項に関し、普通決議事項について決定権及び拒否権を有し、また特別決議事項について拒否権を含む重大な影響力を有しておりますが、同社による議決権行使が、当社の他の株主の利益と必ずしも一致しない可能性があります。また、Zホールディングス㈱の代表取締役は、当社の取締役を兼務しており、当社の意思決定に影響を及ぼしうる立場にあります。そのため、当社は、少数株主の利益に配慮した公正性を確保することを目的として「親会社グループとの間の取引の公正性維持に関する規程」及び「グループ間取引審査委員会規程」を定めており、当社グループが親会社グループとの間で実施する取引に関する取扱いを定めて運用しております。グループ間取引審査委員会は、取締役会の諮問機関として位置付けられ、独立社外取締役及び独立社外監査役全員で構成されております。それにより、特別の利害関係を有する場合を含み、当社グループが親会社グループとの間で実施する取引は、法令や当該規程に従い事前に当該委員会で審議され、取締役会の決議につき議決から除外するなど仕組みを構築し、運用しておりますが、当該仕組みと運用が機能しない場合は、当社と取締役との間で利益相反が生じ、当社の利益が損なわれる可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
[表1]前年同期比 (単位:百万円)
( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。
当社グループは、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」、及びファッションメディア「WEAR」の運営を中心に事業活動を行っております。
当連結会計年度においては、昨年度に引き続き期初より新型コロナウイルス感染拡大が継続し、アパレル業界にとって厳しい市況となりました。この状況下で当社グループは、ZOZOTOWNにおいてはユニークユーザー数拡大及びコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上を目指し、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに一層注力してまいりました。具体的には、2021年5月・9月・11月にセールイベント「ZOZOWEEK」の実施(2021年5月14日~23日の10日間、同年9月15日~20日及び23日~26日の10日間、同年11月5日~14日及び17日~23日の17日間)ならびに夏・冬の本セール開始期間にはTVCMを放送し集客を強化する等、ZOZOTOWNにおける販売力の最大化に取り組みました。加えて、引き続き多様化するユーザーニーズに対応できるよう積極的に幅広いジャンルの新規ブランドの出店も進めてまいりました。
また、カテゴリー強化の取り組みとしては、「ZOZOMAT」を用いてZOZOTOWNでの靴カテゴリーの商品取扱高拡大を進めております。現在までにZOZOTOWNで販売している靴のうち、ZOZOMAT対応型数は4,581型超まで拡大しており、靴カテゴリーは順調に売上を伸ばしております。加えて、前連結会計年度の2021年3月18日のZOZOTOWNのリニューアルに際して、コスメカテゴリー強化を図る「ZOZOCOSME」及び国内外のラグジュアリーブランドを取り揃えた「ZOZOVILLA」を開始しております。ZOZOCOSMEは2022年3月時点において国内外の600以上のコスメブランドを取り扱い、女性アクティブ会員比率が7割を占め、コスメとの親和性の高いユーザーを既に抱えているZOZOTOWNにおいて、商品取扱高拡大を目指しています。また、高精度で肌の色を計測できるツール「ZOZOGLASS」を用いて、計測した肌の色に最も近いファンデーションならびにコンシーラーの色を提案する購入アシスト機能を実装しており、ユーザーに新しい購入体験を提供しております。ZOZOVILLAは国内外の120以上のラグジュアリーブランドを集めたZOZOTOWN内のラグジュアリー&デザイナーズゾーンで、創業以来ファッションと共に成長してきた当社が、改めて「服好き」の方へファッションを楽しむ場を提供し続けたいという想いを込め開始いたしました。ZOZOTOWNのブランドイメージ向上に期待しております。
PayPayモールについては、前連結会計年度下期に実施された大型施策「超PayPay祭」等で獲得した顧客の定着や、モールを運営するヤフー㈱による積極的な販促費用投下が当連結会計年度も続き、順調に売上を伸ばしております。当連結会計年度における具体的な販促活動として「夏のPayPay祭」(2021年7月1日~25日の25日間)ならびに「超PayPay祭」(2021年10月18日~11月28日の42日間、2022年2月1日~3月28日の56日間)を実施しております。BtoB事業については、コロナ禍の影響の中、ブランド各社が自社ECの活用の積極化が続いている状況です。
これらの結果、当連結会計年度における商品取扱高は508,876百万円(前年同期比21.3%増)、その他商品取扱高を除いた商品取扱高は462,175百万円(同13.3%増)となりました。売上高は166,199百万円(同12.8%増)、差引売上総利益は156,172百万円(同11.5%増)となりました。差引売上総利益の商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合(粗利率)は33.8%となり、前年同期と比較して0.5ポイント低下いたしました。
売上高については、買取・製造販売とUSED販売、広告事業の成長が主な要因となり前年同期比で商品取扱高(その他商品取扱高除く)の成長率を上回る伸び率となりました。なお、当連結会計年度の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を適用しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照ください。
粗利率低下の主な要因は、広告事業の成長及びUSED販売の原価率低減による粗利率の改善があったものの、収益認識会計基準等の適用に伴う粗利率の押し下げ影響が上回った為になります。
販売費及び一般管理費は106,516百万円(前年同期比11.1%増)、商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合は23.0%と前年同期と比較して0.5ポイント低下しており、主な増減要因としては以下のとおりです。なお、以下の対商品取扱高比は、各販管費項目を商品取扱高(その他商品取扱高除く)で除した結果となります。
・上昇(悪化)要因
① TVCM・WEB広告等、積極的に集客施策を実施したこと、「ZOZOGLASS」の無料配布により広告宣伝費(対商品取扱高)が0.6ポイント上昇。
・低下(改善)要因
① 収益認識会計基準等の適用に伴う会計処理の変更(前年同期は販管費で計上していたポイント関連費を売上高科目内にて減額処理)により、ポイント関連費(対商品取扱高)が0.5ポイント低下。
② 物流拠点内の作業効率の向上により、人件費のうち物流関連費(対商品取扱高)が0.3ポイント低下。
③ クレジットカード決済に係る代金回収業者変更に伴う経済条件改善により、代金回収手数料(対商品取扱高)が0.3ポイント低下
④ 梱包資材(消耗品)の変更等により、その他(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は49,656百万円(前年同期比12.5%増)、営業利益率は対商品取扱高(その他商品取扱高除く)比10.7%と前年同期と比較して0.1ポイント低下しております。また、経常利益は49,655百万円(同11.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は34,492百万円(同11.5%増)となりました。
なお、当連結会計年度において、越境ECモデルでサービスを展開している中国におけるZOZOTOWN事業について見直しを行った結果、撤退することといたしました。これに伴い、固定資産に係る減損損失として81百万円、事業整理損失として218百万円を計上しております。
[表2]期初計画
(単位:百万円)
( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。
2021年4月27日に開示いたしました期初計画に対しては、商品取扱高が7.6%、商品取扱高(その他商品取扱高除く)が2.6%、売上高が2.2%上回りました。ブランド様からの積極的な在庫投下とプロモーションへの参加が継続した事、TVCMやポイント施策といった集客施策や販促施策の投下が新規会員獲得数、サイト訪問者数ならびに購入者数の底上げに繋がった事が主な要因です。商品取扱高及び売上高の期初計画達成に伴い、同計画比に対して営業利益は3.9%、経常利益は3.9%、親会社株主に帰属する当期純利益は3.6%それぞれ上回りました。
なお、当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、単一セグメント内の各事業区分の業績を以下のとおり示しております。
各事業別の業績は、以下のとおりです。
[表3]事業別前年同期比
① ZOZOTOWN事業
ZOZOTOWN事業は、「買取・製造販売」「受託販売」「USED販売」の3つの事業形態で構成されております。「買取・製造販売」は当社グループが仕入れを行い、在庫リスクを負担し販売を行う事業形態になります。各ブランドからファッション商材を仕入れる形態と、MSP(マルチサイズプラットフォーム)等、当社グループが商材を発注する形態がこちらに該当します。「受託販売」は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行っております。「USED販売」は主に個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、販売を行っております。新品商品購入促進のための付加価値サービスと位置付けております。
当社では、ZOZOTOWN事業を持続的に成長させていくためには「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」が重要なファクターであると認識しております。そのために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに取り組んでおります。
なお、ZOZOTOWN事業に係る主なKPIの推移は以下のとおりです。
(ショップ数等)
[表4]ショップ数、ブランド数の推移
(注) 1 四半期会計期間末日時点の数値を使用しております。
2 プライベートブランド「ZOZO」及び「マルチサイズ」は含んでおりません。
当連結会計年度に新規出店したショップ数は127ショップ(純増42ショップ)となりました。なお、第4四半期連結会計期間に新規出店したショップ数は23ショップとなりました。主な新規出店ショップは世界的に著名なラグジュアリーコスメブランド「GIVENCHY BEAUTY」、天然由来成分と国産原料にこだわったアイテムを多数取り扱う「THREE」、スキンケアアイテムが人気の韓国発ブランド「VT COSMETICS」、時代の流れに左右されない新しさと強さを兼ね備えたデザインが特徴の「COMME des GARCONS HOMME」です。
(年間購入者数)
[表5]年間購入者数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 年間購入者数は過去1年以内に1回以上購入したアクティブ会員数とゲスト購入者数の合計です。
3 アクティブ会員数は過去1年以内に1回以上購入した会員数になります。
4 「PayPayモール」の購入者は含んでおりません。
第4四半期連結会計期間において、アクティブ会員数が前年同期比及び前四半期比でそれぞれ増加したことにより、年間購入者数も増加いたしました。アクティブ会員数の順調な増加は、昨年度に新規獲得した会員の定着に加え、2021年5月・9月・11月に実施したZOZOWEEK開催期間ならびに同年6月開始の「夏本セール」、2022年1月に開始した「冬本セール」期間のTVCM放送ならびにWEB上の広告等により、集客を強化したことが要因です。
(年間購入金額及び年間購入点数)
[表6]年間購入金額、年間購入点数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 アクティブ会員1人当たりの指標となっております。
3「PayPayモール」の購入者は含んでおりません。
4 円単位となっております。
第4四半期連結会計期間において、全体の年間購入金額が前年同期比及び前四半期比で減少しておりますが、新型コロナウイルス感染拡大以降、新規会員獲得状況が良好であったため、会員全体に占める新規会員の構成比が上昇した事が要因です。また、既存会員の年間購入金額が前年同期比で減少している要因は、会員歴の浅い既存アクティブ会員の構成比が上昇している事(会員歴の長さに応じて年間購入金額、年間購入点数が高くなる傾向)が主な要因です。全体ならびに既存会員の年間購入点数は前年同期比及び前四半期比で大きな変動はありません。
(平均商品単価等)
[表7]平均商品単価、平均出荷単価、1注文あたり購入点数、出荷件数の推移
(注) 1 四半期会計期間の数値を使用しております。
2 円単位となっております。
3「PayPayモール」は含んでおりません。
第4四半期連結会計期間の平均商品単価につきましては、前年同期比で増加いたしました。セール比率が減少した事が主な要因です。平均出荷単価については1注文当たりの購入点数が減少した影響を受けて前年同期比で減少しております。
ⅰ. 買取・製造販売
当連結会計年度の商品取扱高は3,233百万円(前年同期比83.9%増)、商品取扱高に占める割合は0.6%(前年同期実績0.4%)となりました。売上高は3,175百万円(前年同期比80.7%増)となりました。2022年3月末現在、買取・製造販売のZOZOTOWN出店ショップは24ショップ(2021年12月末24ショップ)を運営しております。
ⅱ. 受託販売
当連結会計年度の商品取扱高は374,966百万円(前年同期比9.1%増)、商品取扱高に占める割合は73.8%(前年同期実績82.0%)となりました。売上高(受託販売手数料)は106,591百万円(前年同期比5.6%増)となりました。2022年3月末現在、受託販売のZOZOTOWN出店ショップは1,486ショップ(2021年12月末1,492ショップ)を運営しております。
ⅲ. USED販売
当連結会計年度の商品取扱高は13,448百万円(前年同期比15.7%増)、商品取扱高に占める割合は2.6%(前年同期実績2.8%)となりました。売上高は13,209百万円(前年同期比14.2%増)となりました。
② PayPayモール
ヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモール「PayPayモール」へZOZOTOWNを出店しております。当連結会計年度の商品取扱高は43,844百万円(前年同期比55.5%増)、商品取扱高に占める割合は8.6%(前年同期実績6.7%)となりました。売上高(受託販売手数料)は12,769百万円(前年同期比55.4%増)となりました。
③ BtoB事業
BtoB事業では、ブランドの自社ECサイトの構築及び運営・物流業務を受託しております。当連結会計年度の商品取扱高は26,682百万円(前年同期比19.3%増)、商品取扱高に占める割合は5.2%(前年同期実績5.3%)となりました。売上高(受託販売手数料)は4,945百万円(前年同期比16.0%増)となりました。2022年3月末現在、受託サイト数は42サイト(2021年12月末48サイト)となっております。
④ 広告事業
広告事業は、ZOZOTOWN及びWEARのユーザーリーチ基盤を活用し、主に取引先ブランド各社に広告枠を提供し、広告収入を得る事業形態となります。当連結会計年度の売上高は6,301百万円(前年同期比52.9%増)となりました。
WEARについては、引き続きユーザーの拡大及びコンテンツの拡充に注力しており、2022年3月末時点のアプリダウンロード数は1,600万件を超え、月間利用者数ともに堅調に推移しております。
⑤ その他
その他商品取扱高には、PayPayモールにおけるZOZOTOWN店を除いたファッションカテゴリーストアのうち、ZOZOオプション(当社提案をもとにPayPayモール内で実施する特集企画への参加等の営業支援の恩恵を受ける事が出来るサービス)の契約を結んだストアの流通総額(前第3四半期連結会計期間より計上)、当社連結子会社の自社ECサイトにおける流通総額(前第2四半期連結会計期間より計上)及びZOZOTOWNからオフライン店舗への送客をする仕組み「ZOZOMO」を経由した流通総額(第4四半期連結会計期間より計上)を計上しております。当連結会計年度のその他商品取扱高は46,701百万円(前年同期比300.4%増)、商品取扱高に占める割合は9.2%(前年同期実績2.8%)となりました。その他売上高には、ZOZOTOWN事業に付随した事業の売上(送料収入、決済手数料収入等)及び前述のその他商品取扱高に関連した売上等が計上されており、当連結会計年度のその他売上高は19,206百万円(前年同期比16.4%増)となりました。
(単位:百万円)
(総資産)
総資産については、前連結会計年度末に比べ1,619百万円増加(前連結会計年度末比1.3%増)し、127,276百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,509百万円増加(同2.5%増)し、102,305百万円となりました。主な増減要因としては、現金及び預金の増加3,872百万円、売掛金の減少2,172百万円などによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ889百万円減少(同3.4%減)し、24,971百万円となりました。主な増減要因としては、有形固定資産の減少735百万円、投資有価証券の増加339百万円、繰延税金資産の減少228百万円などによるものであります。
(負債)
負債については、前連結会計年度末に比べ2,028百万円増加(前連結会計年度末比2.9%増)し、72,177百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ991百万円増加(同1.5%増)し、66,172百万円となりました。主な増減要因としては、受託販売預り金の増加1,911百万円、未払金の増加257百万円、未払法人税等の減少1,720百万円などによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,037百万円増加(同20.9%増)し、6,005百万円となりました。主な増減要因としては、退職給付に係る負債の増加944百万円、資産除去債務の増加37百万円などによるものであります。
(純資産)
純資産については、前連結会計年度末に比べ408百万円減少(前連結会計年度末比0.7%減)し、55,099百万円となりました。主な増減要因としては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加34,492百万円、自己株式の取得による減少31,997百万円、自己株式の処分による増加11,359百万円、剰余金の配当による減少14,533百万円などによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から3,872百万円増加し、65,520百万円となりました。
当社グループは、自己資金及び金融機関からの借入等を資本の財源としております。また、当社グループの資金の流動性については、事業規模に応じた資金の適正額を維持することとしており、当社は運転資金の機動的かつ安定的な調達を可能とするため、取引銀行1行と貸越極度額20,200百万円の当座貸越契約を締結しております。
また、取引銀行3行と総額12,500百万円のシンジケートローン契約を締結しております。
当連結会計年度末における借入実行残高は、20,200百万円となっております。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は39,895百万円となりました。主な増減要因としては、税金等調整前当期純利益49,286百万円の計上、退職給付に係る負債の増加額862百万円、売上債権の減少額2,172百万円、法人税等の支払額16,585百万円などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は1,283百万円となりました。これは有形固定資産の取得による支出1,222百万円、敷金及び保証金の差入による支出26百万円などがあったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は34,823百万円となりました。これは自己株式取得による支出31,997百万円、新株予約権行使による自己株式の処分による収入11,411百万円、配当金の支払額14,531百万円などがあったことなどによるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純損益額が変動する可能性があります。
② 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率等に基づいて計算しています。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に設定しています。割引率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う影響は、収束時期を見通すことが依然困難な状況にあるものの、当社グループの事業活動及び業績への影響は限定的であることから、本連結財務諸表における重要な会計上の判断及び見積りの変更は見込んでおりません。
借入に関する契約
当社は、2022年3月31日開催の取締役会において、シンジケート方式によるコミットメントライン契約の締結について決議を行い、同日付けでシンジケート方式によるコミットメントライン契約を締結しております。
当連結会計年度の研究開発活動は、当社及び子会社の㈱ZOZO NEXT、ZOZO NEW ZEALANDLIMITEDで行っております。既存分野における新製品開発、既存製品の改良、新技術の開発及び技術サービス、新たな市場創出を目的として活動しております。
また、中・長期的展望に立って将来の事業領域を拡大するため、共同研究等により、先端技術を取り入れた基礎的研究を行っております。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。