当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
[表1]前年同期比 (単位:百万円)
( )内は商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合です。
当社グループは、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」、及びファッションメディア「WEAR」の運営を中心に事業活動を行っております。
当第3四半期連結累計期間は、昨年度に引き続き期初より新型コロナウイルス感染拡大が継続し、一部のブランドの実店舗が営業自粛となる等、アパレル業界にとって厳しい市況となりました。この状況下で当社グループは、ZOZOTOWNにおいてはユニークユーザー数拡大及びコンバージョンレート(ユニークユーザーの購買率)向上を目指し、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに一層注力してまいりました。具体的には、2021年5月・9月・11月にセールイベント「ZOZOWEEK」の実施(2021年5月14日~23日の10日間、同年9月15日~20日及び23日~26日の10日間、同年11月5日~14日及び17日~23日の17日間)ならびに夏・冬の本セール開始期間にはTVCMを放送し集客を強化する等、ZOZOTOWNにおける販売力の最大化に取り組みました。加えて、引き続き多様化するユーザーニーズに対応できるよう積極的に幅広いジャンルの新規ブランドの出店も進めてまいりました。
また、前連結会計年度より展開をしておりますD2C事業やカテゴリー強化を積極的に進めております。才能やセンス溢れる“個人”とともにファッションブランドをつくるD2C事業「YOUR BRAND PROJECT Powered by ZOZO」は、2020年10月22日より当社がインフルエンサーと立ち上げたブランドのアイテムを販売開始しており、2021年度の春夏向け新アイテムの展開においては新たな著名インフルエンサーも加わっております。なお、2021年3月期通期決算短信においてご説明のとおり、当連結会計年度より事業区分を変更しております。当変更に伴い、D2C事業における流通総額は主に買取・製造販売に計上しております。カテゴリー強化の取り組みとしては、「ZOZOMAT」を用いてZOZOTOWNでの靴カテゴリーの商品取扱高拡大を進めております。現在までにZOZOTOWNで販売している靴のうち、ZOZOMAT対応型数は4,185型超まで拡大しており、靴カテゴリーは順調に売上を伸ばしております。加えて、前連結会計年度末の2021年3月18日のZOZOTOWNのリニューアルに際して、コスメカテゴリー強化を図る「ZOZOCOSME」及び国内外のラグジュアリーブランドを取り揃えた「ZOZOVILLA」を開始しております。ZOZOCOSMEは2021年12月時点において国内外の600以上のコスメブランドを取り扱い、女性アクティブ会員比率が7割を占め、コスメとの親和性の高いユーザーを既に抱えているZOZOTOWNにおいて、コスメカテゴリーの商品取扱高拡大を目指しています。また、高精度で肌の色を計測できるツール「ZOZOGLASS」を用いて、計測した肌の色に最も近いファンデーションの色を提案する購入アシスト機能を実装しており、ユーザーに新しい購入体験を提供しております。ZOZOVILLAは国内外の120以上のラグジュアリーブランドを集めたZOZOTOWN内のラグジュアリー&デザイナーズゾーンで、創業以来ファッションと共に成長してきた当社が、改めて「服好き」の方へファッションを楽しむ場を提供し続けたいという想いを込め開始いたしました。ZOZOTOWNのブランドイメージ向上に期待しております。
PayPayモールについては、前連結会計年度下期に実施された大型施策「超PayPay祭」等で獲得した顧客の定着や、モールを運営するヤフー㈱による積極的な販促費用投下が当第3四半期連結累計期間も続き、順調に売上を伸ばしております。当第3四半期連結累計期間における具体的な販促活動として「夏のPayPay祭」(2021年7月1日~25日の25日間)ならびに「超PayPay祭」(2021年10月18日~11月28日の42日間)を実施しております。
BtoB事業については、コロナ禍の影響の中、ブランド各社が自社ECの活用の積極化が続いている状況です。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間における商品取扱高は375,506百万円(前年同期比23.4%増)、その他商品取扱高を除いた商品取扱高は341,587百万円(同13.6%増)となりました。売上高は123,778百万円(同14.1%増)、差引売上総利益は116,620百万円(同13.3%増)となりました。差引売上総利益の商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合(粗利率)は34.1%となり、前年同期と比較して0.1ポイント低下いたしました。
売上高については、買取・製造販売とUSED販売、広告事業の成長が主な要因となり前年同期比で商品取扱高(その他商品取扱高除く)の成長率を上回る伸び率となりました。なお、第1四半期連結会計期間の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を適用しております。詳細につきましては、「第4経理の状況 1四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更等)」をご参照ください。
粗利率低下の主な要因は、広告事業の成長及びその他売上の増加による粗利率の改善があったものの、収益認識会計基準等の適用に伴う粗利率の押し下げ影響が上回った為になります。
販売費及び一般管理費は77,841百万円(前年同期比12.5%増)、商品取扱高(その他商品取扱高除く)に対する割合は22.8%と前年同期と比較して0.2ポイント低下しております。前年同期比で販管費率が低下している主な理由は以下のとおりです。なお、以下の対商品取扱高比は、各販管費項目を商品取扱高(その他商品取扱高除く)で除した結果となります。
・上昇(悪化)要因
① TVCM・WEB広告等、積極的に集客施策を実施したこと、「ZOZOGLASS」の無料配布により広告宣伝費(対商品取扱高)が0.9ポイント上昇。
・低下(改善)要因
① 収益認識会計基準等の適用に伴う会計処理の変更(前年同期は販管費で計上していたポイント関連費を売上高科目内にて減額処理)により、ポイント関連費(対商品取扱高)が0.5ポイント低下。
② 物流拠点内の作業効率の向上により、人件費のうち物流関連費(対商品取扱高)が0.3ポイント低下。
③ クレジットカード決済に係る代金回収業者変更に伴う経済条件改善により、代金回収手数料(対商品取扱高)が0.3ポイント低下
④ 梱包資材(消耗品)の変更等により、その他(対商品取扱高)が0.2ポイント低下。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の営業利益は38,779百万円(前年同期比14.8%増)、営業利益率は対商品取扱高(その他商品取扱高除く)比11.4%と前年同期と比較して0.2ポイント上昇しております。また、経常利益は38,756百万円(同14.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は26,653百万円(同12.3%増)となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間において、越境ECモデルでサービスを展開している中国におけるZOZOTOWN事業について見直しを行った結果、撤退することといたしました。これに伴い、固定資産に係る減損損失として55百万円、事業整理損失として184百万円を計上しております。
なお、当社グループはEC事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、単一セグメント内の各事業区分の業績を以下のとおり示しております。
各事業別の業績は、以下のとおりです。
[表2]事業別前年同期比
① ZOZOTOWN事業
ZOZOTOWN事業は、「買取・製造販売」「受託販売」「USED販売」の3つの事業形態で構成されております。「買取・製造販売」は当社グループが仕入れを行い、在庫リスクを負担し販売を行う事業形態になります。各ブランドからファッション商材を仕入れる形態と、MSP(マルチサイズプラットフォーム)等、当社グループが商材を発注する形態がこちらに該当します。「受託販売」は各ブランドの商品を受託在庫として預かり、受託販売を行っております。「USED販売」は主に個人ユーザー等から中古ファッション商材を買取り、販売を行っております。新品商品購入促進のための付加価値サービスと位置付けております。
当社では、ZOZOTOWN事業を持続的に成長させていくためには「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」が重要なファクターであると認識しております。そのために、ユーザーとブランド双方にとって魅力的なサイト作りに取り組んでおります。
なお、ZOZOTOWN事業に係る主なKPIの推移は以下のとおりです。
(ショップ数等)
[表3]ショップ数、ブランド数の推移
(注) 1 四半期会計期間末日時点の数値を使用しております。
2 プライベートブランド「ZOZO」及び「マルチサイズ」は含んでおりません。
当第3四半期連結会計期間に新規出店したショップ数は30ショップ(純増14ショップ)となりました。主な新規出店ショップは自然の原料をベースにしたイギリス生まれの自然派化粧品を取り扱う「THE BODY SHOP」、同じくイギリス発の総合アウトドアブランド「karrimor」、日本ならではの繊細な技術と唯一無二のデザインで表現されたジュエリーで注目を集めている「AMBUSH」です。
(年間購入者数)
[表4]年間購入者数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 年間購入者数は過去1年以内に1回以上購入したアクティブ会員数とゲスト購入者数の合計です。
3 アクティブ会員数は過去1年以内に1回以上購入した会員数になります。
4 「PayPayモール」の購入者は含んでおりません。
当第3四半期連結会計期間において、アクティブ会員数、ゲスト購入者数ともに前年同期比及び前四半期比でそれぞれ増加したことにより、年間購入者数も増加いたしました。アクティブ会員数の順調な増加は、昨年度に新規獲得した会員の定着に加え、2021年5月・9月・11月に実施したZOZOWEEK開催期間ならびに同年6月開始の「夏本セール」期間のTVCM放送ならびにWEB上の広告により、集客を強化したことが要因です。
(年間購入金額及び年間購入点数)
[表5]年間購入金額、年間購入点数の推移
(注) 1 集計期間は会計期間末日以前の直近1年間としております。
2 アクティブ会員1人当たりの指標となっております。
3「PayPayモール」の購入者は含んでおりません。
4 円単位となっております。
当第3四半期連結会計期間において、全体ならびに既存会員の年間購入金額が前年同期比及び前四半期比で減少しておりますが、新型コロナウイルス感染拡大以降、新規会員獲得が良好であることにより全アクティブ会員ならびに既存アクティブ会員において会員歴の浅い会員の構成比が上昇している事(会員歴の長さに応じて年間購入金額、年間購入点数が高くなる傾向)に加え、商品単価の下落が続いている事が主な要因です。全体ならびに既存会員の年間購入点数は前年同期比で減少しておりますが、前述の年間購入金額に関する記載と同様に、会員歴の浅いアクティブ会員の構成比が上昇している事が主な要因です。その一方、同指標は前四半期比で増加しておりますが、第2四半期連結会計期間と当第3四半期連結会計期間において1注文あたり購入点数が増加した事が要因です。
(平均商品単価等)
[表6]平均商品単価、平均出荷単価、1注文あたり購入点数、出荷件数の推移
(注) 1 四半期会計期間の数値を使用しております。
2 円単位となっております。
3「PayPayモール」は含んでおりません。
当第3四半期連結会計期間の平均商品単価につきましては、前年同期比で減少いたしました。セール比率に大きな変動は無かったものの、価格の低い商品を好むユーザーが増えた結果、セール価格商品の商品単価が減少した事が主な要因です。平均出荷単価については1注文当たりの購入点数の増加があった影響を受けて前年同期比で増加しております。
ZOZOTOWN事業(買取・製造販売、受託販売及びUSED販売)の実績は以下のとおりです。
ⅰ. 買取・製造販売
当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は2,147百万円(前年同期比53.6%増)、商品取扱高に占める割合は0.6%(前年同期実績0.5%)となりました。売上高は2,112百万円(前年同期比51.1%増)となりました。2021年12月末現在、買取・製造販売のZOZOTOWN出店ショップは24ショップ(2021年9月末24ショップ)を運営しております。
ⅱ. 受託販売
当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は277,644百万円(前年同期比7.6%増)、商品取扱高に占める割合は73.9%(前年同期実績84.8%)となりました。売上高(受託販売手数料)は79,731百万円(前年同期比5.3%増)となりました。2021年12月末現在、受託販売のZOZOTOWN出店ショップは1,492ショップ(2021年9月末1,478ショップ)を運営しております。
ⅲ. USED販売
当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は9,779百万円(前年同期比14.4%増)、商品取扱高に占める割合は2.6%(前年同期実績2.8%)となりました。売上高は9,616百万円(前年同期比12.9%増)となりました。
② PayPayモール
ヤフー㈱が運営するオンラインショッピングモール「PayPayモール」へZOZOTOWNを出店しております。当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は31,568百万円(前年同期比95.7%増)、商品取扱高に占める割合は8.5%(前年同期実績5.3%)となりました。売上高(受託販売手数料)は9,199百万円(前年同期比95.0%増)となりました。
③ BtoB事業
BtoB事業では、ブランドの自社ECサイトの構築及び運営・物流業務を受託しております。当第3四半期連結累計期間の商品取扱高は20,447百万円(前年同期比23.0%増)、商品取扱高に占める割合は5.4%(前年同期実績5.5%)となりました。売上高(受託販売手数料)は3,805百万円(前年同期比20.0%増)となりました。2021年12月末現在、受託サイト数は48サイト(2021年9月末48サイト)となっております。
④ 広告事業
広告事業は、ZOZOTOWN及びWEARのユーザーリーチ基盤を活用し、主に取引先ブランド各社に広告枠を提供し、広告収入を得る事業形態となります。当第3四半期連結累計期間の売上高は4,636百万円(前年同期比60.4%増)となりました。
WEARについては、引き続きユーザーの拡大及びコンテンツの拡充に注力しており、2021年12月末時点のアプリダウンロード数は1,500万件を超え、月間利用者数ともに堅調に推移しております。
⑤ その他
その他商品取扱高には、PayPayモールにおけるZOZOTOWN店を除いたファッションカテゴリーストアのうち、ZOZOオプション(当社提案をもとにPayPayモール内で実施する特集企画への参加等の営業支援の恩恵を受ける事が出来るサービス)の契約を結んだストアの流通総額(前第3四半期連結会計期間より計上)及び当社連結子会社の自社ECサイトにおける流通総額(前第2四半期連結会計期間より計上)を計上しております。当第3四半期連結累計期間のその他商品取扱高は33,919百万円、商品取扱高に占める割合は9.0%(前年同期実績1.1%)となりました。その他売上高には、ZOZOTOWN事業に付随した事業の売上(送料収入、決済手数料収入等)及び前述のその他商品取扱高に関連した売上等が計上されており、当第3四半期連結累計期間のその他売上高は14,675百万円(前年同期比21.7%増)となりました。
(単位:百万円)
(総資産)
総資産については、前連結会計年度末に比べ5,943百万円減少(前連結会計年度末比4.7%減)し、119,713百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ4,760百万円減少(同4.8%減)し、95,035百万円となりました。主な減少要因としては、現金及び預金の減少10,710百万円などによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,182百万円減少(同4.6%減)し、24,677百万円となりました。主な増減要因としては、有形固定資産の減少345百万円、のれんの減少300百万円、投資その他の資産の減少481百万円などによるものであります。
(負債)
負債については、前連結会計年度末に比べ2,308百万円増加(前連結会計年度末比3.3%増)し、72,457百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,544百万円増加(同2.4%増)し、66,725百万円となりました。主な増加要因としては、受託販売預り金の増加7,558百万円などによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ764百万円増加(同15.4%増)し、5,732百万円となりました。主な増加要因としては、退職給付に係る負債の増加684百万円、資産除去債務の増加19百万円などによるものであります。
(純資産)
純資産については、前連結会計年度末に比べ8,252百万円減少(前連結会計年度末比14.9%減)し、47,255百万円となりました。主な増減要因としては、自己株式の取得による減少31,997百万円、自己株式の処分による増加11,359百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による増加26,653百万円、剰余金の配当による減少14,533百万円などによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(5) 従業員数
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数の著しい増減はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。