当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大による事業への影響については、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績の分析」をご参照ください。また、今後の新型コロナウイルス感染症の収束時期によっては、当社グループの事業、財政状態及び経営成績にさらに影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、2020年1月1日に行われたオープンワーク株式会社との企業結合について前第3四半期連結累計期間に暫定的な会計処理を行っておりましたが、前連結会計年度末に確定したため、前年同四半期連結累計期間との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いています。
(1)経営成績の分析
当社グループは、「私たちは、モチベーションエンジニアリングによって、組織と個人に変革の機会を提供し、意味のあふれる社会を実現する」という企業理念のもと、心理学・行動経済学・社会システム論などを背景にした当社グループの基幹技術「モチベーションエンジニアリング」を用い、多くの企業と個人の変革をサポートしております。2021年初頭より、都市部を中心に新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言の延長が続いておりましたが、ワクチン接種率の向上に伴い、今後経済活動は緩やかに回復していくことが期待されています。特に、働き方の変更に伴う従業員エンゲージメント向上のニーズや、急速なデジタルトランスフォーメーションに伴う個人のスキル強化のニーズはますます高まっていると認識しています。
このような経営環境下、当社グループの売上収益は27,316百万円(前年同四半期比104.8%)、売上総利益が12,000百万円(同111.8%)、営業利益が2,097百万円(同146.9%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益が1,185百万円(同153.3%)となりました。
当社グループのセグメント区分と事業区分は次のとおりであり、当第3四半期連結累計期間におけるセグメント・事業別の概況は以下のとおりであります。
《組織開発ディビジョン》
組織開発ディビジョンでは、当社グループの基幹技術である“モチベーションエンジニアリング”を活用し、法人顧客を対象として、企業を取り巻くステークホルダー(社員・応募者・顧客・株主)との関係構築と関係強化を支援するサービスを展開しております。
当該セグメントでは、当第3四半期連結累計期間における売上収益は8,086百万円(同110.8%)、セグメント利益は5,718百万円(同114.1%)となりました。当第3四半期連結累計期間における事業別の概況は以下のとおりであります。
(コンサル・クラウド事業)
当該事業は、社員のモチベーションを組織の成長エンジンとする会社“モチベーションカンパニー”を世に多く創出することをコンセプトとして活動しております。サービス提供手法としては、独自の診断フレームに基づいて従業員エンゲージメントを診断し、採用・育成・制度・風土など、組織人事にかかわる変革ソリューションをワンストップで提供しております。また、クライアント企業自身が従業員エンゲージメントをマネジメントできるクラウドサービスとして、「モチベーションクラウドシリーズ」を展開しております。
当該事業における当第3四半期連結累計期間の売上収益は6,577百万円(同115.5%)、売上総利益は5,118百万円(同113.5%)となりました。
当第3四半期連結累計期間においては、引き続き大手企業を中心とした従業員エンゲージメントの向上ニーズを着実に捉え、売上収益、売上総利益ともに前年同期比で大幅に増加しました。コロナ禍における組織や人材育成に関する課題の顕在化はもとより、多くの企業の経営課題が、従業員や応募者といった人材を対象とする「労働市場」への適応にシフトしている昨今の環境変化の中、企業にとって従業員エンゲージメント向上は重要な経営テーマとなっております。この変化は、2000年の創業以来、多くの企業の組織変革を支援してきた当社グループにとって大きな機会であると捉えています。引き続き、“モチベーションエンジニアリング”を活用したワンストップソリューションの提供によって、顧客単価の向上を実現していきます。
(イベント・メディア事業)
当該事業は、企業の“モチベーションカンパニー創り”をサポートするため、事業活動上での様々なコミュニケーションシーンにおけるイベントやメディアを制作しております。イベント制作としては、周年記念イベント、採用説明会、プロモーションイベント、株主総会など、リアル・バーチャルにおける場創りをサポートすることでステークホルダーへの興味喚起や理解促進を支援しております。また、メディア制作としては、社内報、会社説明パンフレット、株主向けのアニュアルレポートなどの紙メディアに加えて、会社ホームページ、IRページ等のWEBメディア、商品説明映像や株主総会動画配信などの映像メディアも手がけております。
当該事業における当第3四半期連結累計期間の売上収益は1,781百万円(同89.9%)、売上総利益は785百万円(同107.7%)となりました。
当第3四半期連結累計期間については、イベント事業において、引き続き新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、売上収益は前年比減となりました。一方で、オンライン化に伴う粗利率の改善などによって、売上総利益は前年同期比で増加しております。
引き続き、WEB、映像を活用したオンラインイベントを積極的に推進しつつ、好調な「IR系メディア」に注力してまいります。
《個人開発ディビジョン》
個人開発ディビジョンでは、主体的・自立的に自らのキャリアや人生を切り拓く個人を“アイカンパニー(自分株式会社)”と定義して、“アイカンパニー”の輩出を支援しております。具体的には、当社グループの基幹技術である“モチベーションエンジニアリング”をキャリアスクール・学習塾等のビジネスに適用し、小学生から社会人に対して、目標設定から個人の課題把握、学習プランの策定・実行に至るまでワンストップでサービスを提供しています。
当該セグメントの当第3四半期連結累計期間における売上収益は5,662百万円(同114.7%)、セグメント利益は2,186百万円(同146.2%)となりました。当第3四半期連結累計期間における事業別の概況は以下のとおりであります。
(キャリアスクール事業)
当該事業は、大学生や社会人を主な対象とした、パソコンスクールの「AVIVA」、資格スクールの「DAIEI」、外国語スクール「ロゼッタストーンラーニングセンター」、「ロゼッタストーンプレミアムクラブ」および「ハミングバード」の5つのサービスブランドを掲げ、個人のキャリア向上を目的としたワンストップのサービスを提供しております。これまでは、教室での受講を主としていましたが、現在は通学・オンラインの両サービスを提供し、継続的な学びのサポートを実現しております。
当該事業における当第3四半期連結累計期間の売上収益は5,206百万円(同116.4%)、売上総利益は1,978百万円(同154.6%)となりました。
当第3四半期連結累計期間については、引き続き緊急事態宣言が継続して発令されていたものの、オンライン受講の促進によって、IT、資格、英会話講座全てにおいて回復が見られ、売上収益は前年同期比で大幅に増加、売上総利益はオンライン化に伴う粗利率の改善が功を奏し、前年を大きく上回る結果となりました。
今後も引き続き、拠点だけに依存しないバーチャル空間での価値提供によって受講者の成果創出を支援するとともに、BtoC領域で培ってきたITスキル支援サービスを企業内個人向けに提供することで、さらなる成長を実現してまいります。
(学習塾事業)
当該事業は一般的な学習塾と異なり、生徒の学力向上はもちろん、世に多くの“アイカンパニー”を輩出することを事業コンセプトに展開しております。サービス内容としては中高生向けの学習塾「モチベーションアカデミア」を展開しており、単なる受験指導にとどまらず、社会で活躍するためのスキル開発の場を提供しております。さらに、中学受験生を対象にした個別指導学習塾「SS-1」を展開しております。将来的には、当社グループのキャリアスクール事業が持つ「プログラミング教育」や「英会話教育」といったアセットも活用し、小学生から高校生まで一気通貫で社会に役立つスキル開発の場を提供することを目指してまいります。また、キャリアスクール事業同様、緊急事態宣言発令や新しい生活様式を受けて、現在は通学・オンラインの両サービスを提供しています。
当該事業における当第3四半期連結累計期間の売上収益は459百万円(同98.7%)、売上総利益は209百万円(同97.0%)となりました。
当第3四半期連結累計期間については、新規入会数は回復傾向にあるものの、1人あたりの単価減少に伴い、売上収益・売上総利益ともに前年同期比微減となりました。なお、当該事業は単一プロダクトになります。
今後は、授業や面談のオンライン化を積極的に推進するとともに、コンサル・クラウド事業で培った人材育成のノウハウをさらに転用することによって、従来の学習塾には成し得ない小学生から高校生、社会人までワンストップのサービス実現を目指してまいります。
《マッチングディビジョン》
マッチングディビジョンでは、当社グループの基幹技術である“モチベーションエンジニアリング”を人材紹介・派遣事業に転用した「エンゲージメント・マッチング」をコンセプトにサービスを展開しております。企業が求めるテクニカルスキル要件とのマッチングだけではなく、当社が保有するデータをもとに個人の特性と企業の特性とのマッチングを行うことで、「求人ニーズのある組織」と「キャリアアップをしたい個人」の相思相愛創りを実現しています。主に、日本で働きたい外国籍人材や、就職希望の学生、転職希望者、派遣就労者を対象としています。
当該セグメントの当第3四半期連結累計期間における売上収益は14,202百万円(同98.2%)、セグメント利益は4,663百万円(同98.2%)となりました。当第3四半期連結累計期間における事業別の概況は以下のとおりであります。
(海外人材紹介・派遣事業)
当該事業は、全国の小・中・高等学校の外国語指導講師(ALT:Assistant Language Teacher)の派遣および英語指導の請負をサービスとして提供しております。また、顧客との信頼関係や実績が重視されるため、参入障壁が非常に高い本事業において、当社グループは民間企業で圧倒的なNo.1のシェアを確立しております。さらに、外国人雇用ニーズの高まりを捉え、外国人雇用を促進したい企業に外国人の採用・育成・労務サポートをワンストップで提供する事業を展開しております。
日本では、文部科学省の英語教育改革によって、英語学習開始の早期化が進んでいます。2020年度には、小学校3年生から英語教育開始、小学校5年生から正式教科扱いとなり、それに伴って急速にALTの配置が進んでおります。一方で、まだALTの担当授業数が少ない自治体も多いことから、今後も日本における英語教育市場は、引き続き拡大傾向にあると捉えています。
当該事業における当第3四半期連結累計期間の売上収益は9,643百万円(同102.5%)、売上総利益は2,704百万円(同98.0%)となりました。
当第3四半期連結累計期間については、前期同様入国制限の影響を引き続き受けているものの、雇用の長期化や国内人材採用などが着実に進捗した結果、売上収益は増加しました。一方で、国内採用に伴う原価増の影響を受け、売上総利益は微減となりました。なお、当該事業は単一プロダクトになります。
また、先生方の英語授業準備効率化や英語力・指導力向上を目的に、2021年6月にリリースしたクラウドサービスである「Teachers Cloud」の利用学校数も着実に増加しており、9月末で1,300校を超えています。引き続きブランド力を向上させることで、安定的なリピートとシェアの拡大を実現してまいります。
(国内人材紹介・派遣事業)
当該事業では、組織の成長において必要となる人材を、紹介や派遣という形式でソリューションを提供しております。主な事業としては、就職を希望している学生を企業の説明会や面接に接続させる新卒動員・紹介事業、転職を希望している社会人を企業とマッチングさせる中途紹介事業、販売員・事務員などの人材を派遣する派遣事業等を行っております。前第1四半期連結会計期間より連結対象範囲となったオープンワーク株式会社は、日本最大級の社員クチコミによる転職・就職者向け情報プラットフォーム「OpenWork」の運営を行っており、人材紹介企業への送客を主な収益源としております。
当該事業における当第3四半期連結累計期間の売上収益は4,604百万円(同90.6%)、売上総利益は1,985百万円(同98.5%)となりました。
当第3四半期連結累計期間については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けた「人材派遣」において、派遣人数は回復傾向にはあるものの前年同期比までには至らず、売上収益、売上総利益ともに前年同期比で減少しました。
「人材紹介」については、登録ユーザー数、社員クチコミ・評価スコアデータ件数はコロナ禍においても着実に積み上がっています。今後は、オープンワーク株式会社が保有するアセットに、当社グループが持つ組織・個人データのアセットとの連携を図ることで、組織と個人の真の相互理解・相思相愛を実現する「エンゲージメント・マッチング」を加速してまいります。具体的には、組織開発ディビジョンの顧客基盤を活用しながら、ダイレクト採用モデルであるオープンワークリクルーティングをさらに成長させてまいります。
《ベンチャー・インキュベーション》
当社グループでは、各ディビジョンの他に、ベンチャー・インキュベーションを展開しております。ベンチャー・インキュベーションでは、出資に加え、当社グループの組織人事コンサルティングのノウハウなどを提供し、上場を目指す成長ベンチャー企業を組織面からも支援しております。出資先の主な選定基準は、①”モチベーションカンパニー”創りへの共感、②株式上場を目指していること、の2点です。なお、ベンチャー・インキュベーションにて発生した売却益等は、要約四半期連結財政状態計算書のその他の資本の構成要素に計上致します。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ10,146百万円減少し、30,937百万円となりました。これは主として、東京統合拠点の移転撤退決議に伴い、使用権資産が7,957百万円減少したこと等によるものです。
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ10,056百万円減少し、26,110百万円となりました。これは主として、東京統合拠点の移転撤退決議に伴い、リース負債が8,309百万円減少したこと等によるものです。
当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ89百万円減少し、4,827百万円となりました。これは主として、親会社の所有者に帰属する四半期利益計上等に伴い、利益剰余金が739百万円増加した一方で、支配継続子会社に対する持分変動に伴い、資本剰余金が649百万円減少したこと等によるものです。
(3)キャッシュ・フローの分析
当第3四半期連結累計期間において、現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は1,676百万円減少し、当第3四半期連結会計期間末の残高は4,773百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において、営業活動により獲得した資金は前年同期より896百万円増加し、2,408百万円となりました。これは主として、営業債権及びその他の債権の増減が前年同期に比べ667百万円増加、その他が前年同期に比べ904百万円減少したことにより資金が減少した一方で、税引前四半期利益が前年同期に比べ672百万円増加、営業債務及びその他の債務の増減が前年同期に比べ290百万円増加、法人税等の還付額が前年同期に比べ411百万円増加、法人税等の支払額が前年同期に比べ846百万円減少したことにより資金が増加したこと等によるものです。その他の主な減少理由は、基幹システムのライセンス料等の前払費用が224百万円増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において、投資活動により使用した資金は333百万円となりました(前年同期は2,169百万円の獲得)。これは主として、前年同期に発生した連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入が無かったことにより資金が減少したこと等によるものです(前年同期はオープンワーク株式会社の子会社化に伴い、現金及び現金同等物が2,290百万円増加)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間において、財務活動により使用した資金は3,755百万円となりました(前年同期は22百万円の使用)。これは主として、前年同期に発生した短期借入金の純増減額が無かったことにより資金が減少したこと等によるものです(前年同期は3,800百万円増加)。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更を行っております。
詳細は「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 4 重要な会計上の見積り及び判断」をご参照ください。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。