第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

2 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期会計期間において、新たに締結した重要な契約はありません。

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第2四半期累計期間において、当社は、主要パイプラインの開発推進、新規パイプラインの探索、提携先の開拓、資金調達などに積極的に取り組んでまいりました。

4つの主要パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。

 ナノプラチン®(NC-6004)につきましては、自社開発製品第一号として自社及びライセンス先との共同開発によりグローバル開発を推進しております。アジア地域(日本、中国、インドを除き、オセアニアを含む)においては、ライセンス先であるOrient Europharma Co., Ltd.(OEP社:台湾)と共に、台湾、香港、シンガポール及び韓国で、転移性及び進行性膵がんを対象に第Ⅲ相臨床試験を実施しており、臨床試験実施地域の拡大による加速化を図るため、フィリピン及びマレーシアにおいても治験許可申請を行い、受理されました。日本においては固形がんを対象とした第Ⅰ相臨床試験が昨年末に終了しましたので、平成27年6月にアジア地域における膵がん対象の第Ⅲ相臨床試験に日本も参加するための治験許可申請を行い、PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)により受理され、間もなく患者登録が開始される見込みです。これにより、アジア地域における膵がん対象の第Ⅲ相臨床試験結果を用いて日本での承認申請が可能となります。さらに、NC-6004についての頭頸部がんに対する有用性が期待できることから、平成27年6月に頭頸部がんを対象に第Ⅰ相臨床試験を国内で進めるための治験許可申請を行い、PMDAに受理され、患者登録が開始されます。今後は速やかにアジア地域においても、OEP社と共に頭頸部がんの治験許可申請を提出する計画です。一方米国においては自社開発を推進しており、第Ⅰb/Ⅱ相臨床試験がテキサス大学MDアンダーソンがんセンターを含む複数の施設で進行中です。非小細胞肺がんを対象とした第Ⅰb相パートが終了し、第Ⅱ相パートではバスケットデザイン試験として対象疾患を非小細胞肺がん、膀胱がん、胆道がんの3つに拡大して実施することを決定し、平成27年7月に米国FDA(食品医薬品局)に対し治験許可申請を行い、受理され、間もなく患者登録が開始される見込みです。複数の適応症を対象に実施することにより、有効性・安全性を幅広く検討することが可能となり、これにより、本剤の有効性の高いがん種を短期間で見出し、早期の承認申請が可能になると考えております。また地域につきましても、米国に加えて欧州領域においても臨床試験を実施する計画を進めております。

 ダハプラチン誘導体ミセル(NC-4016)につきましては、プラチナ製剤第二弾として、自社開発により米国において固形がんを対象にした第Ⅰ相臨床試験を実施しており、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターで患者への治験薬投与が進められております。本試験終了後は、適応症を十分考慮し、本格的な第Ⅰb/Ⅱ相臨床試験を進めていく計画です。

 エピルビシンミセル(NC-6300/K-912)につきましては、全世界を対象にしたライセンス及び共同開発契約を締結している興和株式会社と共に、日本において固形がんを対象にした第Ⅰ相臨床試験が行われており、患者への治験薬投与が進められております。

 パクリタキセルミセル(NK105)につきましては、日本を含むアジア地域を対象としたライセンス先である日本化薬株式会社が、転移・再発乳がんを適用対象にした第Ⅲ相臨床試験(国際共同試験)を進めております。

 新規パイプラインにつきましては、当社独自の先進基盤技術である抗体/薬物結合型ミセル「ADCM(Antibody/Drug-Conjugated Micelle)」を利用した次世代型医薬品パイプラインの開発を推進しています。当社は、エーザイ株式会社より導入したがん抑制作用の強いE7974に次世代型ADCM技術を適用することにより、がん細胞へのターゲティング性能を高め、毒性を軽減することで治療域を拡大する新規医薬品の開発を進めており、ヒトでの臨床試験開始に向けて準備を進めております。

 また低分子医薬品に加え、更に副作用が少ないとされているsiRNAなどの核酸や、タンパク質医薬品などの高分子医薬品に対するミセル化ナノ粒子技術の応用にも取り組んでおります。核酸やタンパク質などの高分子医薬品は、体内に投与されると速やかに分解され、十分な薬効を発揮できないという問題点を抱えており、この問題点を解決するため、世界的にも新しいキャリア・システムの開発が期待されております。当社は、独自の核酸のデリバリー技術「NanoFect®」を確立し、さらに上記ADCMを付加したアクティブ型NanoFect®を用いることでターゲット機能を上げ、高分子医薬品の細胞内への侵入と薬物放出コントロールを可能にし、薬効を発揮することができる次世代型DDS医薬品の開発を進めております。中外製薬株式会社との間では、当社の核酸デリバリー技術(Active型NanoFect®)を基に、これまでにないファースト・イン・クラスのsiRNA医薬品開発を目指し、共同研究開発を推進します。

 さらに、国内外の製薬・バイオ企業や大学・研究機関等との共同研究開発プロジェクトについても積極的に取り組んでおります。

 化粧品事業につきましては、アルビオン社が生産・販売している美容液エクラフチュールの生産に必要とされる当面の原料在庫が同社において確保されていた為、第2四半期における当社からの原材料出荷は、前年同四半期に比べ減少しました。また同社とは、引き続き新たな美容液や育毛剤などの新製品の共同研究開発を進めております。

 資金調達につきましては、平成27年9月18日開催の取締役会において、医薬品事業の経営基盤構築及び関連事業や周辺事業の拡大を加速させる為の有力な企業との資本・事業提携、M&Aの為の資金調達を目的として、ウィズ・ヘルスケア日本2.0投資事業有限責任組合に対し、第三者割当による第3回無担保転換社債型新株予約権付社債(資金調達総額30億円)及び第14回新株予約権(資金調達総額63億82百万円)を発行することを決議し、平成27年10月8日に第3回無担保転換社債型新株予約権付社債の全額(30億円)及び第14回新株予約権の発行価額の全額(84百万円)の払込みが完了しております。

 

 財政状態につきましては、以下のとおりとなりました。

 当第2四半期会計期間末における資産は、前事業年度末に比べ863,326千円減少し、13,840,700千円となりました。負債は、前事業年度末に比べ13,366千円増加し、215,394千円となりました。純資産は、四半期純損失の計上などにより、前事業年度末に比べ876,692千円減少し、13,625,306千円となりました。

 

 経営成績につきましては、以下のとおりとなりました。

 当第2四半期累計期間の売上高は化粧品材料供給収入等により13,085千円(前第2四半期売上高311,393千円)、営業損失は921,735千円(前第2四半期営業損失507,604千円)、経常損失は904,626千円(前第2四半期経常損失149,448千円)、四半期純損失は906,060千円(前第2四半期四半期純損失151,596千円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は、前事業年度末に比べ2,668,106千円増加し、4,720,524千円となりました。当第2四半期累計期間のキャッシュ・フローの概況は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、研究開発費の支出等による税引前四半期純損失904,649千円等の資金減少要因が、売上債権の減少額149,690千円等の資金増加要因を上回り、766,242千円の支出(前第2四半期累計期間は515,660千円の支出)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出5,294,229千円、定期預金の払戻による収入8,783,336千円等により、3,427,200千円の収入(前第2四半期累計期間は1,674,412千円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、新株予約権の行使による株式の発行による収入により、6,280千円の収入(前第2四半期累計期間は6,201千円の収入)となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第2四半期累計期間における研究開発費の総額は691,543千円であります。

なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 生産、受注及び販売の実績

当社は研究開発を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。また当社は受注生産を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。なお当第2四半期累計期間における当社の販売実績は、13,085千円であります。

 

(6) 主要な設備

新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第2四半期累計期間に著しい変動があったものはありません。