第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第2四半期累計期間において、当社は主要パイプラインの開発推進、新規パイプラインの探索、提携先の開拓などに積極的に取り組んでまいりました。

 

主要パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。

シスプラチンミセル(NC-6004)につきましては、ライセンス先であるOrient Europharma Co., Ltd.(台湾、以下「OEP」といいます。)と共同でグローバルに2つの臨床試験を推進しております。日本を含むアジア地域においては、膵がんを対象にゲムシタビン単独投与とNC-6004及びゲムシタビン併用投与の2群比較の第Ⅲ相臨床試験を実施しております。本試験は患者登録を完了しており、現在、生存調査を継続しております。また、欧米地域においては、頭頸部がんを対象にNC-6004及び免疫チェックポイント阻害剤「キイトルーダ®」との併用による第Ⅱ相臨床試験として2019年7月に投与を開始いたしました。

エピルビシンミセル(NC-6300)につきましては、米国で軟部肉腫を対象に第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を実施中です。対象疾患として第Ⅰ相パート試験で有効性が示唆された軟部肉腫の一種である血管肉腫にターゲットを絞り、有効性及び安全性を確認する拡大試験(expansion cohort)の実施を決定し、2019年10月に投与を開始しております。なお、本剤は米国食品医薬品局(FDA)より本適応に対するオーファンドラッグの指定を受けております。

パクリタキセルミセル(NK105)につきましては、日本を含むアジア地域を対象としたライセンス先である日本化薬株式会社から、乳がんを対象に第Ⅱ相臨床試験を実施中の旨発表されております。

 

※ オーファンドラッグ指定(希少疾病用医薬品指定)

米国における患者数20万人以下の希少疾病に対する新薬開発を促進するために米国FDAが与えるもので、オーファンドラッグの指定を受けると、7年間の排他的先発販売権が与えられます。また、米国政府からの補助金の獲得、臨床研究費用の税額控除、FDA申請における医薬品審査手数料の免責、治験実施計画書の審査に対しての優遇措置が受けられます。

 

導入パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。

Vascular Biogenics Ltd.(イスラエル、以下「VBL」といいます。)から国内の開発及び販売権に関するライセンスを取得した遺伝子治療薬「VB-111」につきましては、現在、同社が米国を中心にプラチナ抵抗性卵巣がんを対象に第Ⅲ相臨床試験を実施しております。当第4四半期に予定されている同試験の中間解析結果を踏まえ、当社は日本国内における開発方針を検討する予定です。また、VBLが実施済みの再発悪性神経膠芽腫(rGBM)を対象とした第Ⅱ相及び第Ⅲ相臨床試験の結果を踏まえ、新たに医師主導による第Ⅱ相臨床試験に関する治験許可申請(IND)が行われ、2019年11月に米国FDAより承認された旨、同社から発表されました。さらに消化器がんを対象にした免疫チェックポイント阻害剤との併用による米国国立がん研究所主導の臨床試験を開始する旨、同社から発表されております。

セオリアファーマ株式会社との間で共同開発を行っている耳鼻咽喉科領域における開発候補品(ENT103)につきましては、国内において中耳炎を対象とした第Ⅲ相臨床試験を実施しており、2019年5月に登録を開始しております。本剤は抗がん剤の開発と比べ短期間で製造販売承認を取得することが期待できることから、患者のQOL向上に役立つ医薬品として早期にお届けすることを目指します。

2019年4月、株式会社エイオンインターナショナルから「Acti-PRP(血球細胞分離機)」の国内販売権を取得しました。多血小板血漿(PRP)は細胞の成長を促す豊富な成長因子を含み、局所に注入することで組織の修復などを促します。PRPを用いた治療は整形外科領域などで行われておりますが、当社は婦人科領域における不妊治療への応用として、PRP研究会の会員施設に対し「Acti-PRP」を販売し、あわせて臨床研究を実施しております。患者のQOL向上という当社理念に基づき、再生医療分野へも進出し、国内初の新規事業として展開しております。

 

新規開発パイプラインにつきましては、当社独自の先進基盤技術である抗体/薬物結合型ミセル「ADCM(Antibody/Drug-Conjugated Micelle)」を次世代型DDS医薬品技術として開発しております。薬物を内包しセンサーとなる抗体を結合したActive型ミセル化ナノ粒子は、標的とする細胞へのターゲティング性能を高めることが期待されます。

また、技術進化として新規センサーの検討に向けた共同研究なども実施しており、ADCMの最適化やさらなる発展を目指しております。JCRファーマ株式会社との間では、脳内デリバリー創薬に関する共同研究契約を締結し、当社のADCM技術や、同社が有する脳内に薬剤を届けるための独自技術であるJ-Brain Cargo®(血液脳関門通過技術)など、両社が持つ技術や知見を融合し、革新的な脳内デリバリー医薬品の実現を目指した共同研究を推進しております。

 

事業開発活動につきましては、2019年5月、主要パイプラインであるNC-6004の推進において、OEPとのより強固な協力体制を確保し業務提携内容の拡充を図るために、同社の100%子会社であるCyntec Co., Ltd.へ当社普通株式705,800株を割り当てる第三者割当増資を行っております。

また、2019年4月、株式会社エイオンインターナショナルとの間で同社の「Acti-PRP」の国内販売代理店契約を締結し、販売を開始しております。

 

化粧品事業につきましては、株式会社アルビオンとの共同開発製品であるスカルプトータルケア製品「Depth(デプス)」のインターネット販売及び美容室でのカウンセリング販売を行っております。大手百貨店や化粧品専門店の他、全国の美容室へ取扱い店舗を拡大するとともに、インターネット販売においてはECサイト、SNSやメールマガジン等を活用したオムニチャネル化を推進しております。また、同社が販売する美容液エクラフチュール及び薬用美白美容液エクシアALホワイトニングイマキュレートエッセンスIDD用の原材料を供給しております。

また、化粧品開発における皮膚浸透性の研究を基に、皮膚科領域における医薬品開発の可能性を見いだしており、今後、皮膚科領域での医薬品にも応用展開を目指してまいります。

 

 

以上の結果、当第2四半期累計期間の売上高は、開発マイルストーン収入、化粧品材料供給収入、化粧品売上、PRP事業に係る医療機器売上等により293,615千円(前第2四半期売上高217,976千円)、営業損失は683,906千円(前第2四半期営業損失928,482千円)、経常損失は733,754千円(前第2四半期経常損失911,122千円)、四半期純損失は896,610千円(前第2四半期四半期純損失909,735千円)となりました。なお、当第2四半期累計期間におきまして、以下の営業外費用、特別利益及び特別損失を計上しております。

・外国為替相場の変動による為替差損15,303千円を営業外費用に計上しております。これは主に、当社の保有する外貨建預金の評価替えにより発生したものであります。

・第17回行使価額修正条項付新株予約権及び第18回新株予約権の発行に伴い、新株予約権発行費9,267千円を営業外費用に計上しております。

・行使価額修正条項付第4回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行に伴い、社債発行費4,570千円を営業外費用に計上しております。

・行使価額修正条項付第4回無担保転換社債型新株予約権付社債及び第17回行使価額修正条項付新株予約権の発行に係る払込みについては、金銭による払込みに代えて、第3回無担保転換社債型新株予約権付社債が出資されたため、その差額92,368千円を社債償還益として特別利益に計上しております。

・当社が保有する投資有価証券のうち、取得価額に比べ時価が著しく下落し、その回復可能性があると認められないものについて減損処理を行ったことによって、投資有価証券評価損255,178千円を特別損失に計上しております。

 

財政状態につきましては、以下のとおりとなりました。

当第2四半期会計期間末における財政状態につきましては、2019年4月25日開催の取締役会において、株式会社ウィズ・パートナーズが業務執行組合員を務めるウィズ・ヘルスケア日本2.0投資事業有限責任組合及びTHEケンコウFUTURE投資事業有限責任組合を割当予定先とする第三者割当の方法による行使価額修正条項付第4回無担保転換社債型新株予約権付社債並びに第17回行使価額修正条項付新株予約権及び第18回新株予約権の募集を行うことを決議し、2019年5月13日付で割当を実施いたしました。なお、行使価額修正条項付第4回無担保転換社債型新株予約権付社債及び第17回行使価額修正条項付新株予約権の発行に係る払込みについては、金銭による払込みに代えて、当社が2015年10月8日に発行した第3回無担保転換社債型新株予約権付社債の、2019年4月25日時点で残存する全部が出資されたため、実質的には第3回無担保転換社債型新株予約権付社債の条件変更(リファイナンス)としての効果を有しております。

また、2019年4月25日開催の取締役会において、当社との間で資本業務提携を行っているOEPの100%子会社であるCyntec Co., Ltd.に対する第三者割当による新株式の発行を決議し、2019年5月13日付で割当を実施いたしました。

以上の結果、資産は、前事業年度末に比べ1,013,623千円増加し、9,581,802千円となりました。負債は、主に上記リファイナンス及びその後の転換社債型新株予約権付社債の転換により、前事業年度末に比べ2,529,276千円減少し、159,336千円となりました。純資産は、主に四半期純損失の計上並びに第三者割当増資、新株予約権の行使及び転換社債型新株予約権付社債の転換による株式の発行等により、前事業年度末に比べ3,542,900千円増加し、9,422,466千円となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ1,997,446千円増加し、5,062,780千円となりました。当第2四半期累計期間のキャッシュ・フローの概況は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、研究開発費の支出等による税引前四半期純損失894,795千円、社債償還益92,368千円、投資有価証券評価損255,178千円、未払金の減少額74,899千円等により、653,686千円の支出(前第2四半期累計期間は1,056,462千円の支出)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出603,378千円、定期預金の払戻による収入598,183千円、有価証券の取得による支出3,000,000千円、有価証券の償還による収入3,500,000千円等により、494,585千円の収入(前第2四半期累計期間は1,189,961千円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、第三者割当増資に伴う株式の発行による収入295,399千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入1,876,522千円等により、2,165,139千円の収入(前第2四半期累計期間は2,035,565千円の収入)となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第2四半期累計期間における研究開発費の総額は694,791千円であります。

なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 生産、受注及び販売の実績

当社は研究開発を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。また当社は受注生産を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。なお当第2四半期累計期間における当社の販売実績は、293,615千円であります。

 

(6) 主要な設備

新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第2四半期累計期間に著しい変動があったものはありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期会計期間において、新たに締結した重要な契約はありません。