第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

当社は、製品の製造販売承認申請とライセンスアウトを加速するため、後期臨床開発品に引き続き集中し、その開発を推進しております。また、中長期的な戦略として、自社技術を核とした核酸医薬をはじめとする最先端となる次世代モダリティの取り込みなどM&Aや提携を推進し、創薬事業の拡大にも積極的に取り組んでまいりました。

なお、新型コロナウイルス感染症の当四半期累計期間における業績への影響につきましては、当社は医薬品等の研究開発段階にあるため、軽微であったと判断しております。

 

(臨床パイプラインの進捗状況)

 臨床パイプラインの進捗状況は下記のとおりです。

ENT103:

国内における中耳炎を対象とした第Ⅲ相臨床試験において、主要評価項目である持続する膿性耳漏を有する中耳炎の臨床所見を有意に改善し、2022年4月、セオリアファーマ株式会社(以下「セオリアファーマ」といいます。)が外耳炎及び中耳炎を対象に製造販売承認申請を行いました。

ENT103はセオリアファーマと共同開発中の耳鼻咽喉科領域におけるパイプラインです。今後、薬事承認、薬価収載というステップを経て、2023年度前半の販売開始を見込んでおります。

NC-6300:

2021年6月にファスト・トラック指定を受け、米国で軟部肉腫を対象に第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験実施中です。並行してライセンスアウトに向けた活動を行っております。

NC-6300は、エピルビシンのミセル化ナノ粒子製剤です。

※ファスト・トラック指定

米国における画期的な新薬について優先的に審査する、優先審査制度です。完治が難しい疾患に対して高い治療効果が期待される新薬を優先的に審査して早期実用化を促すことを目的とした制度です。

 

 

<治験終了手続き中>

NC-6004:

頭頸部がんを対象に、免疫チェックポイント阻害剤との併用による第Ⅱ相臨床試験を実施してまいりましたが、2022年4月、第Ⅱb相臨床試験の暫定的な解析において、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を達成する可能性が低いと推察されたため、本治験について継続しないことをOrient Europharma Co., Ltd.(以下、「OEP」といいます。)と合意いたしました。

NC-6004は、シスプラチンのミセル化ナノ粒子製剤です。ライセンス先であるOEPと共同で臨床開発を進めてまいりました。本製品の開発方針及び契約については、OEPとの協議を進めております。

VB-111:

プラチナ製剤抵抗性再発卵巣がんを対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験(OVAL試験)において、当社は日本国内における臨床試験を実施してまいりましたが、2022年7月に受領したトップラインデータでは、無増悪生存期間(PFS)及び全生存期間(OS)の解析において、統計的に有意な改善が認められませんでした。本結果に基づき、OVAL試験の終了に向けた手続きを進めております。

VB-111はアデノウイルスベクターによる遺伝子治療用製品です。海外では大腸がん及び膠芽腫(こうがしゅ)を対象とした医師主導第Ⅱ相臨床試験が進められており、これらのデータ分析等により今後の国内開発方針について検討してまいります。

 

 

(核酸医薬の推進)

新たなモダリティである核酸医薬につきましては、低分子医薬や抗体医薬では標的となり得なかった遺伝子からの転写因子であるRNAをターゲットとした新たな治療法の提供を可能とします。当社の核酸用新規DDS技術(YBCポリマー複合体及びポリプレックスミセル)は、核酸医薬の生体内での搬送上の課題を解決するとともに、従来のDDSの製造工程が複雑であるという課題を解決するもので、アカデミアとの共同研究や企業との協働により新規パイプラインの拡充を推進しております。

 

 

NC-6100:

公益財団法人がん研究会有明病院において2020年9月より医師主導第Ⅰ相臨床試験を実施しております。本試験は治癒的切除不能又は遠隔転移を有する再発・進行HER2陰性乳がんを対象としております。

NC-6100は、慶應義塾大学との共同開発プロジェクトによる転写因子PRDM14に対するsiRNA DDS製剤です。PRDM14は、乳がんの約50%で過剰発現し、その幹細胞性・可塑性に関与することが知られており、新規メカニズムの治療法創出を目指しております。

TUG1:

脳腫瘍の中でも悪性度が高い膠芽腫を対象に非臨床試験及びCMC開発を推進しております。

TUG1 ASO(ASO:アンチセンスオリゴ)は、長鎖非翻訳RNA TUG1に対するASO DDS製剤です。本プロジェクトは、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学との共同研究であり、日本医療研究開発機構(AMED)の革新的がん医療実用化研究事業に採択されております。

RUNX1:

2021年4月にアクセリード株式会社と共同で株式会社PrimRNAを設立し、薬理試験及びCMC研究を実施しております。

RUNX1(mRNA)は、軟骨の増殖・分化に関わる転写因子RUNX1のmRNA医薬です。本プロジェクトは、AMEDの医療研究開発革新基盤創成事業に採択されております。

 

(販売事業の状況)

株式会社アルビオンが販売する美容液エクラフチュール及び薬用美白美容液エクシア ブライトニング イマキュレート セラム用の当社技術を応用した原材料を供給しております。なお、同社との共同開発製品であるスカルプトータルケア製品「Depth」事業は、2022年12月末をもって全品の販売を終了いたしますが、引き続き、アルビオン社への化粧品原料供給等を継続してまいります。

また当社は、治療法がない領域に新たな医療を届ける一環として、株式会社エイオンインターナショナルとの契約に基づき、PRP療法を用いた不妊治療をサポートしております。

 

以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は、PRP事業に係る売上、開発マイルストーン収入等により20,363千円(前第1四半期売上高74,890千円)、営業損失は397,700千円(前第1四半期営業損失498,171千円)、経常損失は323,670千円(前第1四半期経常損失501,657千円)、四半期純損失は327,968千円(前第1四半期四半期純損失464,598千円)となりました。

なお、当第1四半期累計期間におきまして、外国為替相場の変動による為替差益68,497千円を営業外収益に計上しております。これは主に、当社の保有する外貨建預金の評価替えにより発生したものであります。

 

財政状態につきましては、以下のとおりとなりました。

当第1四半期会計期間末における資産は、主に四半期純損失の計上による現金及び預金の減少等により、前事業年度末に比べ616,561千円減少し、6,519,686千円となりました。負債は、主に流動負債その他に含まれている未払金及び前受収益の減少等により、前事業年度末に比べ106,584千円減少し、1,462,789千円となりました。純資産は、前事業年度末に比べ509,976千円減少し、5,056,897千円となりました。

 

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(3)研究開発活動

当第1四半期累計期間における研究開発費の総額は306,285千円であります。

なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(4)生産、受注及び販売の実績

当社は研究開発を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。また当社は受注生産を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。なお当第1四半期累計期間における当社の販売実績は、20,363千円であります。

 

(5)主要な設備

新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第1四半期累計期間に著しい変動があったものはありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。