(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府による経済・金融政策を背景に緩やかな回復基調が継続しているものの、中国経済の減速や中東情勢の混乱等による原油価格の変動など、景気減速の懸念は強く依然として先行き不透明な状況で推移しました。
当社グループの主要領域である広告・イベント業界におきましては、株式会社電通が発表した「日本の広告費」(平成28年2月)によると、平成27年の国内広告費は6兆1,710億円(前年比0.3%増)と前年比で微増となりました。マスコミ4媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)の分野が2兆8,699億円(同2.4%減)と前年比で減少となった一方、インターネット広告の分野が1兆1,594億円(同10.2%増)と成長を継続しているとともに、プライベートイベントや展示会が属する展示・映像ほかの分野では3,062億円(同7.7%増)と伸長したことから、従来の広告手法からの転換の兆しが現れています。
このような環境の中、当社グループは、中期ビジョンである「Be a PARTNER of EXPERIENCE MARKETING」(経験価値提供型マーケティング・パートナーになる)の実現に向け、Experienceマーケティングサービス(人と人とが出会う“場”・“空間”とそこで生み出される体験に焦点を当て、感動価値・経験価値を最大化し、クライアントのブランド価値や商品価値向上をともに実現していくこと)の提供を通じて、クライアントのマーケティング・パートナーへと進化すべく、新たな市場・サービス領域への挑戦とともに力強く事業を推進してまいりました。
その結果、当連結会計年度における売上高は、80億88百万円(前年同期比29.2%増)となりました。営業利益は1億70百万円(同108.7%増)、経常利益は1億61百万円(同110.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は97百万円(同94.5%増)となりました。
なお、当社の当事業年度における売上高は、74億49百万円(前事業年度比22.6%増)となりました。営業利益は2億35百万円(同207.9%増)、経常利益は2億27百万円(同212.3%増)、当期純利益は1億50百万円(同348.8%増)となりました。
当連結会計年度における報告セグメントの業績は、次のとおりです。
a.コミュニケーションデザイン事業
コミュニケーションデザイン事業におきましては、人と人とが直接出会う“場”・“空間”において、様々な体験価値を通じて提供される製品・サービスの宣伝・販売活動を「Experience マーケティング」と位置付け、“コミュニケーション”に関わるあらゆる「表現」「手段」「環境」を“デザイン”し、サービスを展開しております。
今までにない感動価値・経験価値の提供のため、各サービスともにデジタル技術を活用するなどの新たな挑戦を続けております。主力事業であるイベントプロモーション、展示会出展、商談会・プライベートショー、次世代の基幹事業へと進化させるべく取り組んでいるカンファレンス&コンベンション、商環境、デジタル・コンテンツ&マーケティング、各サービスそれぞれの特性を活かした戦略等が順調に進捗しました。同時に、前期より継続している各事業基盤構築のために必要な人材補強やM&A関連費用等の成長基盤整備など、将来に向けた投資も計画通り進捗しております。
その結果、当連結会計年度における売上高は74億49百万円、セグメント利益は2億26百万円となりました。
b.Webインテグレーション事業
Webインテグレーション事業におきましては、インターネットを活用したビジネスモデルの策定から戦略的なWebサイト構築、制作、デザイン、コピーライティング、更新運用、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)導入支援、モバイルサイト構築等に加え、さまざまなテクノロジーを集約して、アプリやサービスを提供するエンジニアリングソリューションに取り組んでいます。
大手SIerとのネイティブアプリ・WebアプリのUI開発など、システム開発力とデザイン・クリエイティブの強みを発揮した新たな実績を重ねるとともに、進行・納品体制の最適化を実現すべく事業基盤強化を進めてまいりました結果、当連結会計年度における売上高は6億70百万円となりました。一方、利益につきましては、先行投資的費用として大型プロジェクトの進行・納品体制の拡充のために投じた人材補強費等の発生などにより、セグメント利益は3百万円となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ2億65百万円増加し、14億61百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は88百万円(前連結会計年度は16百万円の使用)となりました。
これは主に、売上債権の増加額3億75百万円やたな卸資産の増加額1億62百万円等が、税金等調整前当期純利益1億61百万円及び仕入債務の増加額1億6百万円等を上回ったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は90百万円(前連結会計年度は88百万円の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出50百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出26百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は4億44百万円(前連結会計年度は2億50百万円の獲得)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入11億44百万円等が、長期借入金の返済による支出6億21百万円等を上回ったこと等によるものです。
(1) 生産実績
当社グループは、企業や団体の広告活動・販促活動に伴う、情報伝達を目的とした各種イベント及びマーケティングツールの企画・制作・運営を主たる業務として行っており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
(2) 受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比 |
受注残高(千円) |
前年同期比 |
|
|
コミュニケーションデザイン事業 |
7,864,390 |
125.4 |
2,095,120 |
124.7 |
|
Webインテグレーション事業 |
814,016 |
428.1 |
266,825 |
215.8 |
|
その他の事業 |
3,158 |
- |
3,000 |
- |
|
合計 |
8,681,565 |
134.4 |
2,364,946 |
131.1 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比 |
|
コミュニケーションデザイン事業(千円) |
7,449,190 |
122.6 |
|
Webインテグレーション事業(千円) |
639,536 |
345.5 |
|
その他の事業(千円) |
158 |
- |
|
合計(千円) |
8,088,886 |
129.2 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの主要事業領域でありますExperienceマーケティング市場には独占企業・寡占企業がおらず、様々な業態・特徴の企業がひしめく群雄割拠状態にあります。当社グループは、このような環境の中で長期的に成長を続けるために、以下の点を重要課題として取り組んでおります。
(1) 競争優位の確立
Experienceマーケティングにおけるより高い競争力の確立が、高い収益性と安定した成長性を実現するために不可欠であると考えております。競争力を高めるために、業界理解力および顧客理解力を高めることによる提案品質の向上、専門性を高めることによる納品品質の向上に取り組んでまいります。また、Experienceマーケティングの効果を高めるためのデジタル領域の活用に積極的に取り組むことにより、他社との差別化を図ってまいります。
(2) より上位の顧客ニーズに応えるノウハウ・スキルの獲得
顧客のマーケティング目標を達成するために、当社グループが得意とするイベント・展示会等への出展、主催サービスだけではなく、各種セミナーやビジネス・カンファレンスの企画・運営や、商品販売に寄与する“売れるショールーム”の設計・施工、オンライン技術やデジタル技術を活用した付加価値の高い新サービス提供などを組み合わせる等、より上位の顧客ニーズへの対応が求められるようになっております。そのようなニーズに対してより高水準なサービスを提供するために、社内研修・社外研修を実施し社員のノウハウ・スキルを高め、ナレッジ化を進めるとともに、優良なパートナー企業の選定や、必要な領域における高い能力を持った人材の採用、当社グループに必要な新たなノウハウを持つ企業に対するM&A等にも力を入れてまいります。
(3) マネジメントスキルの向上
当社グループは、今後も業績を拡大し、より社会的存在感のある企業への成長を目指しております。そのためには、内部稼働率および業務効率を向上させる人材配置とマネジメントが不可欠であると考えております。マネージャー層に対する社内研修・社外研修を実施するとともに、より効率が高く、人材の専門性を高める組織体制を整えることにより、収益の出やすい組織作りに努めてまいります。
(4) パートナー企業の選定・マネジメント
当社グループは、制作スタッフを社内に持ち、内製を重視した制作体制にて業務を行ってまいりましたが、展示会・イベントの運営・演出やキャスティング等、提案領域が拡大したことにより、よりよいパートナー企業の選定と、パートナー企業の能力を最大限に発揮させるマネジメント・システムの必要性が高まっております。
よりよいパートナー企業を継続的に確保するための選定ガイドラインの整備、業務品質の水準を一定以上に保つための品質管理体制の構築、購買発注システムの改良等に取り組んでまいります。
(5) 市場変化への対応
デジタル領域においては、技術革新が激しいため、常に最新の技術動向、それに伴うマーケティング手法の進化を競合及び顧客に先んじて研究・導入し、自らも開発していくことが、顧客のニーズに応えるための大きな鍵になると考えております。
当社グループでは、選択と集中を図った上で本格的な研究開発を積極的に進める予定です。
(6) 海外における事業展開の強化
クライアントのニーズが高まっている、グローバルでのマーケティングサービスを可能とするビジネスインフラの構築、サービスコンテンツの創出をさらに進めてまいります。日本企業による海外でのイベント展示会への出展サービスや、海外企業による日本国内でのイベント展示会への出展サービスについて、より高品質なサービス提供が行えるよう、体制の整備を進め、海外パートナー会社の発掘・選定、海外展示会の視察による業界動向の研究、海外で活躍できるグローバル人材の採用等、インフラ構築や人材投資を引き続き行い、体制強化へ向け取り組んでまいります。
また、世界において近年重要視されてまいりましたサスティナブル(持続可能な)活動を通じ、企業ブランドの持続的な価値向上を目指すサスティナブル国際会議の運営や、グローバルで活躍するスポーツ・アスリートのマーケティング支援活動など、世界市場でサービス提供できるビジネスインフラの確立も視野に入れて活動してまいります。
今後、ますます激しくなる外部環境の変化に対応すべく、コーポレートガバナンスを一層充実させるとともに、内部統制の徹底を図ることにより、企業価値の向上に努めてまいる所存です。
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断のために重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から、以下に開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経済状況と業界動向について
当社グループの属する広告・イベント業界は、企業の販促関連投資等の動向により影響を受け、大きくは国内経済の動向に左右されます。
現時点において、国内景気は持ち直しの動きが見え始めているものの、先行きには未だ不透明感が払拭されておらず、企業の販促関連投資等に対する慎重な考えは依然として続いておりますが、当社グループは特定の取引先に依存することなく、幅広い顧客からの受注を確保しており、安定した取引基盤を形成しております。しかしながら、今後国内経済が長期間低迷するなどにより、企業の販促関連投資等が大幅に削減された場合、当社グループの受注できる案件数が減って売上高が減少すると共に、他社との競争が激しくなって利益率が低下することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、デジタル領域では常に新技術の出現、インターネット、モバイル環境の変化に影響を受けるため、新しい技術、新しいサービスの急速な出現に対して当社グループが適切に対応できない場合には、当社グループが提供する技術やサービスの陳腐化によって価格の低下等を招き、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(2) 顧客のマーケティング戦略の変化について
昨今のインターネット、モバイル等の新しいメディアの伸展や高度なデジタル技術の発達には著しいものがあり、当社グループとしては、これらの新メディアや新技術によって、新たなサービス概念であるExperience マーケティング(経験価値提供マーケティング)を実現し、ユーザーと直接コミュニケーションをとることによるマーケティング効果が費用に十分見合うものであることを示していくことにより、顧客からの案件受注の拡大に努める方針です。
また、これまで展示会等を利用してこなかった業種についても顧客となるよう、セールス活動を進めていく予定です。
しかしながら、今後、まったく異なる新しい媒体等によるマーケティング手法へと顧客の戦略がシフトし、かかる変化に対して当社グループが適切に対応できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(3) 人材の確保及び育成について
当社グループの業務においては、従業員の創造性が現在の高い競争力の源泉となっていると考えております。当社グループは、従業員が創造性を発揮し、活躍しやすい環境を整えながら、継続的に創造性の高い優秀な人材の確保に努めております。また、業務遂行の中で専門知識やノウハウを伝達することを通じて、従業員が様々な状況に対応できるような能力を獲得するよう教育を行っております。
当社グループとしては、引き続き、このような人事、教育制度により、優秀な人材を確保して従業員の創造力を活用すると共に、従業員、会社双方にノウハウの蓄積を図っていく方針ですが、当社グループが業容拡大に向けて優秀な人材の採用及び育成に十分対応できない場合や、何らかの理由により優秀な人材が多数流出する等発生した場合、当社グループの成長力や競争力に影響を受ける可能性があります。
(4) 安全管理について
当社グループの主要業務である展示会等におけるブースの作成、運営においては、一定の大きさの製品を設計、制作、施工、監理することになります。従って、製品の設置期間は平均3日間という短期間ではあるものの、これらの製品に瑕疵があることによって事故が発生した場合には、展示会等への来場者、ブースにて来場者対応する出展関係者、当社グループの従業員等に被害が生じるリスクを否定することはできません。
当社グループとしては、このような事故を未然に防ぐべく、設計、施工、監理の各段階において品質並びに安全面での管理を徹底しております。また、事故発生時の対応マニュアル等を定め社内に周知徹底すると共に、万一の場合に備えて保険契約を締結しております。
このような対応にもかかわらず、事故が発生し、損害賠償額が保険契約による補償額を上回った場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、重大な事故が発生した場合には、損害賠償額いかんにかかわらず、当社グループの社会的信用が損なわれ、事業継続に影響が生じる可能性があります。
(5) 情報セキュリティ及び個人情報等の漏えいについて
当社グループでは、業務上、個人情報その他機密情報を顧客より受領する場合があります。当社は、既に一般財団法人日本情報経済社会推進協会のプライバシーマークを取得しており、また連結子会社の株式会社アイアクトにおきましては、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格「ISO27001:2005」の認証を取得しております。当社グループでは、役職員に対し研修等を行い情報管理の重要性と管理体制の強化を図っております。
しかしながら、当社グループが取り扱う機密情報及び個人情報について、漏えいや改ざん、不正使用等が発生した場合には、顧客から損害賠償を受け、信用失墜等、当社グループの経営成績に多大な悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 伝染病等の発生について
当社グループの主要業務である展示会等は、販路開拓、テストマーケティング、調査・情報入手、各種商談など幅広い活動が効率的に行えることから、マーケティング及びビジネスコミュニケーションの場として非常に有用であると考えております。それゆえ、会場内には展示会等への来場者や出展関係者など多くの人が集まり、また、海外からの来場者も少なくないことから、伝染病等の感染者が入場した際には、不特定多数の人に伝染する可能性を否定することは出来ず、伝染病等が発生した際には展示会等の延期または中止となる可能性もあります。
過去において、伝染病等により展示会等が延期または中止となったケースは多くないものの、今後過去の事例を上回る極めて感染力の強い伝染病等が発生及び蔓延し、社会不安やそれに伴う各種規制などの事態が発生した場合には、当社グループが見込んでいた売上機会が喪失するなど、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(7) 展示場の使用制限について
当社グループの主要サービスである展示会・イベント等の事業は、それを安全に開催できる展示場施設の確保が重要となります。東日本大震災とその後の原子力発電所事故により、展示場の施設の一部が避難所として転用される等、一時的には利用制限がかけられた時期もありましたが、大規模な破損や長期間にわたる使用の制限等はなく、現在は通常通り営業を行っております。
しかしながら、新たな災害発生などの不測の事態により、東京ビッグサイト、幕張メッセ、パシフィコ横浜をはじめとした大型展示場の全部若しくは一部の使用が出来なくなる状況が発生した場合には、当社グループが見込んでいた売上機会が喪失するなど、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(8) 競合について
当社グループの主要事業は、企業や団体の諸活動に伴う各種コミュニケーション(広告・販促・商談・製品を媒体とするユーザーとの意思疎通)に関わる様々な「表現」「手段」「環境」をデザインし実現する「コミュニケーションデザイン事業」であり、常に顧客ニーズを的確に捉え、費用対効果の高いコミュニケーション戦略を提案し実行する、クライアントのためのマーケティング・パートナー・カンパニーであります。
また、当社グループは、クライアントとそのユーザーとが直接出会う“場”・“空間”で行われる様々なイベント体験を通じて生まれる感動や経験の価値を提供するための効果的なコミュニケーションデザインを追求しており、既存のディスプレイ製作事業者や総合広告代理店等とは、明確に差別化を図っております。
現在、このコミュニケーションデザイン事業をビジネスの中心に据えて行っている事業者の数は多くなく、また、その事業者の規模は比較的小さいことから、この業界そのものが発展途上であると認識しておりますが、将来このコミュニケーションデザイン事業に一定規模の企業が新規参入するなどして競争が激化した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(9) 技術革新への対応について
当社グループは、競争力の増強・確保のために広告手法及びインターネットの最先端技術の研究・導入に注力する必要があり、常に海外を含めた情報収集を行っております。しかしながら、これらの新技術への対応が遅れる可能性もあり、その場合には当社グループの競争力が低下する可能性があります。
(10) パートナー企業との連携について
当社グループがプロジェクトを成功させるためには、プロジェクトの各局面に応じてタイムリーに適切なパートナー企業を確保することが必要です。当社グループでは、よりよいパートナー企業を継続的に確保するために関係強化を進めるとともに、業務品質の水準を一定以上に保つための品質管理体制の整備を行っています。しかしながら、当社グループとパートナー企業間において不測の事態が生じた場合、契約時点では予見不能な追加コストが発生するなど、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(11) 法規制等について
当社グループは、一部の事業において建設業法の規制を受けており、その遵守を義務付けられております。当社グループは、業務遂行に当たってコンプライアンスを重視した経営を行っておりますが、法令の強化、新設、並びに行政による法令解釈の変更があった場合、また、当社グループの遵守状況が不十分であった場合には、事業遂行に制限を受ける等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(12) 株式価値の希薄化について
当社は今後、新株、新株予約権付社債及び新株予約権等を発行する可能性があり、これらの発行及び行使により当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じる可能性があります。また、これらの行使による需給の変化が当社株式の株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社は役員及び従業員に対し、当社の業績向上への意欲や士気を一層高めることを目的として、新株予約権付与によるストックオプション制度を採用しており、今後も当制度を継続する予定であります。
(13) 知的財産権の侵害について
当社グループが制作する展示物等やデジタル・コンテンツについては、著作権、意匠権その他第三者の知的財産権を侵害することのないよう努めており、これまで、第三者より知的財産権に関する侵害訴訟を提起または通知されたことはありません。万一、今後当社グループの認識外で第三者の知的財産権の侵害を行った場合には、損害賠償請求や使用差し止め請求等を受けることとなり、当社グループの事業遂行に影響を受ける等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(14) 業界取引慣行について
広告・イベント業界においては、企画立案後、実際の制作段階においてもクライアントから仕様変更や追加発注の要請があり、納品物の仕様・内容・数量などの変更とともに、受注金額が変動し、これらいずれもが納品時までに確定しないケースが多くあります。このように受発注の段階で契約内容を確定することが困難な場合が多いため、当業界では、契約書の取り交わしが遅延することが多くあります。当社グループでは、受注時にクライアントより申込書の交付を受け、また、納品完了時には納品受領書の回収を徹底するほか、仕様・金額の追加・変更の発生する都度、申込内容の確認の書面をクライアントに提出する等により、契約に関するトラブルを未然に回避するための施策を講じております。しかしながら、クライアントとの間で依頼内容や金額の変更について行き違いが生じ、不測の事態や紛争が発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(15) ㈱T&Pホールディングスについて
㈱T&Pホールディングスは、平成19年3月16日付で設立された当社代表取締役社長田口徳久の財産保全会社であります。同社は、当連結会計年度末現在、当社の発行済株式総数の40.54%を所有する株主であり、当社株式の保有以外に事業を行ってはおりません。また、当社は、同社から安定的に当社株式を保有する方針であることを確認しております。
(16) 海外での事業展開に伴うリスクについて
当社グループは、海外への事業展開を重要な経営戦略の一つとしております。海外展開に当たっては、当該地域の法令や経済・社会情勢等を調査し、潜在的なリスクを把握した上で、慎重に経営判断を行ってまいりますが、必ずしも十分な情報が収集できない、あるいは、収集した情報と実際が異なる可能性があります。
そのような場合は、潜在的リスクが顕在化することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社は、平成27年10月22日開催の取締役会において、タケロボ株式会社(本社 東京都中央区、以下「タケロボ」といいます。)の株式取得及び第三者割当増資を引受け、子会社化することについて決議しました。この決議に基づき、当社は同日付でタケロボと募集株式総数引受契約を締結しました。また当社は平成27年11月6日付でタケロボの既存株主である株式会社ティーラボ(本社 東京都港区)と株式譲渡契約を締結しました。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
なお、当社は平成28年5月30日開催の取締役会において、株式会社スプラシア(本社 東京都港区、以下「スプラシア」といいます。)の株式を取得し、子会社化することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。その後同契約に基づき平成28年6月1日を企業結合日として、現金による株式取得を行いました。また、平成28年6月7日開催の取締役会において、当社を株式交換完全親会社、スプラシアを株式交換完全子会社とする株式交換を実施することを決議し、同日付で株式交換契約を締結しました。その後、同契約に基づき平成28年6月30日に株式交換を行いました。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。
(1) 財政状態の分析
当連結会計年度末における財政状態は、資産合計44億56百万円(前連結会計年度末比25.6%増)、負債合計31億74百万円(前連結会計年度末比34.6%増)、純資産合計12億82百万円(前連結会計年度末比7.8%増)となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は36億11百万円(前連結会計年度末比8億円増加)となりました。これは、新規借入を行ったこと等により現金及び預金が前連結会計年度末比2億65百万円増加したこと、及び売掛金が前連結会計年度末比3億75百万円増加したことが主な要因となっております。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は8億45百万円(前連結会計年度末比1億7百万円増加)となりました。これは、コミュニケーションデザイン事業における基幹業務システム改修のための投資等により無形固定資産が前連結会計年度末比1億18百万円増加したことが主な要因となっております。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は19億82百万円(前連結会計年度末比5億36百万円増加)となりました。これは、コミュニケーションデザイン事業における新規借入が約定返済を上回ったことにより1年内返済予定の長期借入金が前連結会計年度末比2億79百万円増加したことが主な要因となっております。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は11億92百万円(前連結会計年度末比2億78百万円増加)となりました。これは、コミュニケーションデザイン事業における新規借入が約定返済を上回ったことにより長期借入金が前連結会計年度末比2億51百万円増加したことが主な要因となっております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は12億82百万円(前連結会計年度末比93百万円増加)となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の獲得等により利益剰余金が前連結会計年度末比46百万円増加したこと、及び非支配株主持分が新たに39百万円生じたことが主な要因となっております。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績は、売上高80億88百万円(前年同期比29.2%増)、営業利益1億70百万円(前年同期比108.7%増)、経常利益1億61百万円(前年同期比110.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益97百万円(前年同期比94.5%増)となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、80億88百万円(前年同期比18億27百万円増加)となりました。これは、クライアントの抱える課題やニーズに柔軟に対応できる、リアルとデジタルを融合させたサービスラインナップの拡充に努めてきた結果、前年同期と比べ売上機会の増加、プロジェクト単価の向上並びに顧客取引高の拡大を図ることが出来たことが要因となっております。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、60億95百万円(前年同期比16億3百万円増加)となりました。また、当連結会計年度における売上総利益は、19億93百万円(前年同期比2億24百万円増加)となりました。売上総利益率は、コミュニケーションデザイン事業においてプロジェクト原価算入区分をより正確に行ったことにより、前年同期比3.7%悪化し、24.6%となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、18億22百万円(前年同期比1億35百万円増加)となりました。これは各事業基盤構築のために必要な人材補強費やM&A関連費用等成長基盤整備を行ったことが要因となっております。また、当連結会計年度における営業利益は、1億70百万円(前年同期比88百万円増加)となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外損益は、営業外収益が2百万円(前年同期比5百万円減少)、営業外費用が11百万円(前年同期比1百万円減少)となりました。営業外収益が減少した主な要因は、前連結会計年度において物品売却益4百万円が生じていたことによるものです。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、1億61百万円(前年同期比84百万円増加)となりました。売上高経常利益率は、前年同期比0.8%改善し、2.0%となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、97百万円(前年同期比47百万円増加)となりました。売上高当期純利益率は、前年同期比0.4%改善し、1.2%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載しております。