(1)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、経済・金融政策を背景とした緩やかな景気回復基調が続いておりますが、中国をはじめとするアジア新興国の景気下振れへの懸念や各国政治情勢の変動等、依然留意が必要な状況で推移いたしました。
当社グループの主要領域である広告・イベント業界におきましても、経済動向の不透明感に影響を受け、販促イベント開催や合同展示会への出展等、一定の底堅いニーズは継続しているものの、市場環境はほぼ横ばいの水準で推移しております。
このような環境の中、当社グループは、中期ビジョンである「Be a PARTNER of EXPERIENCE MARKETING」(経験価値提供型マーケティング・パートナーになる)の実現に向け、Experienceマーケティングサービスの提供を通じて、クライアントから永続的に選ばれるマーケティング・パートナーへと進化すべく、新たな市場・サービス領域への挑戦に重点を置きながら各事業を推進してまいりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は、65億10百万円(前年同四半期比10.6%増)となりました。しかしながら、クライアントの多様化する課題の解決及び複雑化したプロジェクトに関わる専門スキルを有する人材投資や業容拡大に伴う事業基盤整備費用、また進化を続けるデジタル・テクノロジーを掛け合わせた次世代型マーケティング&コミュニケーションのためのAI・コグニティブ投資関連費用等が増加した結果、営業損失は2億80百万円(前年同四半期は営業利益91百万円)、経常損失は2億88百万円(前年同四半期は経常利益86百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は2億76百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益53百万円)となりました。
なお、当社の当第3四半期累計期間における売上高は、60億72百万円(前年同四半期比10.4%増)となりました。営業損失は72百万円(前年同四半期は営業利益1億90百万円)、経常損失は79百万円(前年同四半期は経常利益1億85百万円)、四半期純損失は株式会社アイアクトの株式取得価額について、直近の業績見込み並びに来期の事業計画等を勘案した結果、当初の利益計画には及ばないことが明らかになったため、株式取得時の投資価値は毀損していると判断し、関係会社株式評価損219百万円を特別損失に計上したことにより、2億77百万円(前年同四半期は四半期純利益1億22百万円)となりました。
当第3四半期連結累計期間における報告セグメントの業績は、次のとおりです。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。また、第1四半期連結会計期間に完全子会社化したスプラシアは「デジタルエクスペリエンス&コミュニケーション事業」に含んでおります。詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
a.リアルエクスペリエンス&コミュニケーション事業
リアルエクスペリエンス&コミュニケーション事業におきましては、人と人とが直接出会う“場”・“空間”において、様々な体験価値を通じて提供される製品・サービスの宣伝・販売活動を「Experience マーケティング」と位置付け、“コミュニケーション”に関わるあらゆる「表現」「手段」「環境」を最適化し“デザイン”することで、サービスを展開しております。
今までにない体験価値をリアルとデジタルの融合によって創出し、クライアントのブランド価値や売上拡大に繋げる施策や手法を提案・提供してまいりました。イベント・展示会市場での価格競争は依然として厳しくなっているものの、全国展開での体験型イベントプロモーションの受注や来場者向けのデジタルアプリケーションを掛け合わせたイベントなど、クライアントの課題解決に応える新たなサービス拡充等により、当第3四半期連結累計期間における売上高は60億72百万円(前年同四半期比10.4%増)となりました。一方、利益面につきましては、競争環境の変化に伴うコンペ案件の増加等の受注獲得コストの上昇や売上構成の変化に伴う売上総利益率の変動、拡大する業容に対する先行投資の増加及びこれらの投資に対応する新たな売上獲得と業務効率の最適化の実現が遅れた結果、セグメント損失は1億9百万円(前年同四半期はセグメント利益1億81百万円)となりました。
b.デジタルエクスペリエンス&コミュニケーション事業
デジタルエクスペリエンス&コミュニケーション事業におきましては、インターネットを活用したビジネスモデルの策定から戦略的なWebサイト構築やアプリケーション制作をはじめとし、ビジネス向けアプリ制作・配信・管理プラットフォームやAI・コグニティブ領域、ロボティクスなど、最先端のデジタルテクノロジーを集積し“デザイン”することでサービスを提供しています。
クライアントの課題解決や新たなコミュニケーション創出のための新サービスの研究開発機能の強化、高い技術力を持つオフショアでのラボ型開発機能の強化など、時代のニーズを先取りした制作体制の構築と研究開発に重点を置き事業を推進してまいりました。なかでも、次世代型マーケティング&コミュニケーションのためのAI・コグィテニティブ・サービスの研究、新型コミュニケーション・ロボットの開発など、将来性の高い事業への先行投資に注力した結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は5億45百万円(前年同四半期比34.5%増)、セグメント損失は75百万円(前年同四半期はセグメント損失52百万円)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における財政状態は、資産合計47億20百万円(前連結会計年度末比5.9%増)、負債合計37億22百万円(前連結会計年度末比17.3%増)、純資産合計9億97百万円(前連結会計年度末比22.2%減)となりました。
(流動資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産の残高は32億70百万円(前連結会計年度末比3億40百万円減少)となりました。これは、受取手形及び売掛金が前連結会計年度末比5億44百万円減少したことが主な要因となっております。
(固定資産)
当第3四半期連結会計期間末における固定資産の残高は14億49百万円(前連結会計年度末比6億3百万円増加)となりました。これは、スプラシアを子会社化したこと等に伴い、無形固定資産が前連結会計年度末比5億33百万円増加したことが主な要因となっております。
(流動負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債の残高は20億12百万円(前連結会計年度末比29百万円増加)となりました。これは、主に業容拡大しているリアルエクスペリエンス&コミュニケーション事業における事業運転資金のための新規借入を行ったことにより、1年内返済予定の長期借入金が前連結会計年度末比4億24百万円増加したことが主な要因となっております。
(固定負債)
当第3四半期連結会計期間末における固定負債の残高は17億10百万円(前連結会計年度末比5億18百万円増加)となりました。これは、主にデジタルエクスペリエンス&コミュニケーション事業における戦略的M&A投資のための新規借入を行ったことにより、長期借入金が前連結会計年度末比4億59百万円増加したことが主な要因となっております。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産の残高は9億97百万円(前連結会計年度末比2億84百万円減少)となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純損失を計上したこと等により利益剰余金が前連結会計年度末比3億28百万円減少したことが主な要因となっております。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、17百万円であります。
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の状況は、次のとおりです。
a.リアルエクスペリエンス&コミュニケーション事業
該当事項はありません。
b.デジタルエクスペリエンス&コミュニケーション事業
(a)Advanced Marketing Platform
「Experience Marketing」の本質的な価値提供へ向けて、オンラインとオフラインの行動や感情などの体験データを可視化し、マーケテイング施策の「実行」と「効果検証」までのPDCAサイクル構築を目的とした研究開発となっております。現在、計測出来ていない数値を取得・分析することで、顧客のマーケティング活動における新しい効果測定指標の開発を目指しております。
(b)人工知能・コグニティブソリューション・IBM Watson
エンタープライズ向けの人工知能・コグニティブソリューションとして普及過程に至った「IBM Watson」を主に利用してのサービス研究開発となっております。コミュニケーション分野では、ロボット、チャット、コールセンター向け、分析分野では、マーケティング、教育分野などのソリューションの研究開発を行い、ビジネスにいち早く組み込めるAIサービスの開発を目指しております。