当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、コロナ禍からの経済活動の正常化が一段と進み、サービス、インバウンド消費の回復により底堅く推移しましたが、欧米のインフレ長期化や中国での不動産不況による景気後退懸念の顕在化により、世界経済は先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する情報サービス業界におきましては、ChatGPTに代表される生成AI技術やテクノロジーの急速な進化により、様々な業種で戦略の転換や新たな事業創出などIT投資需要の拡大が見込まれております。
当社グループは「最先端テクノロジーと創造力で、産業の変革をリードします。」をミッションとして掲げ、先端技術を基盤とした高付加価値ソリューションや業界特化型プラットフォームのサービス提案設計から開発、運用保守まで、ワンストップの支援体制を整え、顧客企業におけるDX推進の共創パートナーとして事業成長に取り組んでおります。また、創業以来、独立系のソフトウエア会社として様々な業種で蓄積したICTの知見とノウハウを活用し、デジタル化の活用によって事業の発展がより見込める産業にイノベーションを起こすことでITを通した社会貢献に努め、グループの事業基盤、収益力の強化を目指しております。
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は2,401,017千円(前年同四半期比29.8%減)、営業利益は37,256千円(前年同四半期比79.9%減)、経常利益は48,152千円(前年同四半期比75.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5,414千円(前年同四半期比95.5%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、「農水産物輸出ソリューション」は化粧品、雑貨等の取扱い割合の増加や、海外消費者の反応や需要に関するデータの分析等、ITと最新の流通技術を組み合わせた独自の流通プラットフォームを展開していくことを明瞭にするため、セグメントの名称を「クロスボーダー流通プラットフォーム」に変更しております。この報告セグメントの名称変更がセグメント情報に与える影響はありません。前第2四半期連結累計期間との比較・分析は、変更後の名称により行っております。
(ICTソリューション事業)
ICTソリューション事業においては、売上高は前年同四半期でみられた一部大型開発案件で検収時期が早まったことの反動減に加え、計画変更を受けた開発体制見直しの影響により減収減益となりました。また、大幅な納期遅延が発生している大型の開発案件で、プロジェクト進捗のモニタリングや品質チェック等、早期安定化に向けて様々な手段を講じてまいりましたが、プロジェクトを進めていく上で顧客の要求仕様を充足するための開発費用が大幅に増加する見込みとなることが判明したため、想定し得る追加工数に相当する63,400千円を受注損失引当金として追加計上することといたしました。
一方、上記大型案件を除く開発案件では大きな不採算案件もなく、注力分野である先端技術でXR(クロスリアリティ)を活用した案件も獲得するなど、受注状況も概ね計画どおりに推移しております。Web3.0時代の到来により、リアルとデジタルを繋ぐサービスの重要性が高まる中で足元の引合いも増加しており、引き続き拡大傾向が続くものと考えております。今後も展示会の出展やプロトタイプ開発を通じた外部への情報発信により訴求力を高め、新規顧客の獲得強化を図ってまいります。
上記により、当第2四半期連結累計期間のICTソリューション事業の売上高は2,235,876千円(前年同四半期比30.4%減)、セグメント利益は321,586千円(前年同四半期比37.2%減)となりました。
(クロスボーダー流通プラットフォーム事業)
クロスボーダー流通プラットフォーム事業においては、ITと最新の流通技術を組み合わせ、アジアと日本をつなぐ越境流通プラットフォームの展開を目指しております。
流通総額拡大へ向けた取り組みとしてスタートした海外販路開拓支援サービス「コネクトアジア」の取引社数は着実に増加しており、テストマーケティングから本格展開へ移行する企業を増やせるよう複合的なサポートに努めてまいります。また、顧客商材の体験・ショールームとしての機能を担う拠点として、2023年11月にシンガポール最大の繁華街、オーチャードロードに直営店舗をプレオープンしました。販売のほか、試食・試飲、インフルエンサーによるライブ配信、デジタルサイネージを活用したプロモーションなどのマーケティングも合わせて展開することで話題化、販売促進を狙い、流通商材のデータ化と集約、需要分析機能等、プラットフォームのシステム強化にも繋げてまいります。
上記により、当第2四半期連結累計期間のクロスボーダー流通プラットフォーム事業の売上高は165,141千円(前年同四半期比19.6%減)、セグメント損失は29,953千円(前年同四半期はセグメント損失17,171千円)となりました。
(2) 財政状態の状況
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ125,752千円減少し、3,445,750千円となりました。この主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産が125,786千円増加したものの、現金及び預金が173,909千円、有価証券が100,000千円減少したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ530千円増加し、460,820千円となりました。
繰延資産は、前連結会計年度末に比べ507千円減少し、507千円となりました。
以上の結果、当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ125,729千円減少し、3,907,079千円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ79,090千円減少し、1,756,564千円となりました。この主な要因は、受注損失引当金が63,428千円増加したものの、損害補償損失引当金が130,100千円減少したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ2,389千円増加し、33,264千円となりました。
以上の結果、当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ76,700千円減少し、1,789,828千円となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ49,028千円減少し、2,117,250千円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上があったものの、配当金の支払により利益剰余金が30,016千円、為替換算調整勘定が12,350千円減少したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ173,909千円減少し、2,146,829千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果使用した資金は、213,610千円(前年同四半期は154,057千円の収入)となりました。
この主な内訳は、損害補償損失引当金の減少額130,100千円、売上債権及び契約資産の増加額116,364千円による資金の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果得られた資金は、77,144千円(前年同四半期は495,747千円の支出)となりました。
この主な内訳は、有価証券の売却による収入100,000千円による資金の増加であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果使用した資金は、37,331千円(前年同四半期は36,621千円の支出)となりました。
この主な内訳は、配当金の支払額35,310千円による資金の減少であります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、8,713千円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。