(1) 事業実績
2016年度及び2015年度の当グループの主な事業部門別の売上高及び税引前利益は以下のとおりである。
(監査済)
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2015年度 |
2016年度 |
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売上高 |
百万マレーシア・リンギット(百万円) |
百万マレーシア・リンギット(百万円) |
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建設部門 |
85.0 (2,180) |
0.51% |
112.4 (2,883) |
0.73% |
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情報技術及び電子商取引関連部門 |
6.2 (159) |
0.04% |
3.5 (90) |
0.02% |
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ホテル経営部門 |
760.2 (19,499) |
4.54% |
872.9 (22,390) |
5.68% |
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セメント製造及び販売部門 |
2,857.2 (73,287) |
17.05% |
2,788.3 (71,520) |
18.13% |
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運用サービス部門及びその他 |
460.0 (11,799) |
2.74% |
575.4 (14,759) |
3.74% |
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不動産投資開発部門 |
903.5 (23,175) |
5.39% |
1,009.4 (25,891) |
6.57% |
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公共事業部門 |
11,682.6 (299,659) |
69.73% |
10,015.6 (256,900) |
65.13% |
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合計 |
16,754.7 (429,758) |
100.00% |
15,377.5 (394,433) |
100.00% |
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税引前利益 |
百万マレーシア・リンギット(百万円) |
百万マレーシア・リンギット(百万円) |
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建設部門 |
1.8 (46) |
0.07% |
17.0 (436) |
0.75% |
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情報技術及び電子商取引関連部門 |
3.0 (77) |
0.13% |
1.6 (41) |
0.07% |
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ホテル経営部門 |
19.7 (505) |
0.85% |
2.2 (56) |
0.10% |
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セメント製造及び販売部門 |
604.0 (15,493) |
26.00% |
544.8 (13,974) |
24.08% |
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運用サービス部門及びその他 |
6.0 (154) |
0.26% |
226.0 (5,797) |
9.99% |
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不動産投資開発部門 |
468.6 (12,020) |
20.17% |
440.0 (11,286) |
19.45% |
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公共事業部門 |
1,220.2 (31,298) |
52.52% |
1,030.9 (26,443) |
45.56% |
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合計 |
2,323.3 (59,593) |
100.00% |
2,262.5 (58,033) |
100.00% |
(2) 概況
当グループは、引き続き、その活発な市場部門に影響を与える継続的な変動性を上手く切り抜けながら、当会計年度において安定した業績を達成した。
マレーシア経済は、緩やかなペースで成長し、主に民間部門に牽引された内需の継続的な拡大に支えられ、2014年の6.0%に比べて、2015年は5.0%の国内総生産(GDP)成長率を記録した。2016年下半期における外需のわずかな回復も、経済成長に更なる刺激を与えた。マレーシア経済は、2016年上半期には4.1%の安定した成長により引き続き堅調であった。内需のより堅調な拡大にもかかわらず、純輸出の継続的な減少及び在庫の著しい減少により成長は落ち込んだ。一方、当グループが事業を営むその他の主要経済圏については、英国で2015年には約2.0%の成長を記録し、2016年の第1四半期及び第2四半期は、それぞれ0.7%及び1.6%の成長が見られた。シンガポール経済は、2015年には2.1%の成長を記録し、2016年上半期には約2.2%の成長を記録した(出典:マレーシア財務省、マレーシア国立銀行、シンガポール通商産業省、英国国家統計局最新情報及び報告書)。
公共事業部門
当グループの英国における上下水道事業並びにシンガポールにおける発電事業及び商業向けマルチ・ユーティリティ事業は、収益の大部分に寄与したものの、シンガポールの電力市場における継続的な過剰発電容量と付与された容量の低下は、利益及び売上高の双方を圧迫した。
2016年6月、当グループのモバイル・ブロードバンド部門は、マレーシア初のVoLTE(ボイス・オーバーLTE)を備えたその革新的な4G LTE(ロング・ターム・エボリューション)ネットワークの開始により、更なる先駆的な一歩で前進し、顧客に対し、オールIPネットワーク上で、業界一のデータ容量へのアクセスを可能にしたサービスを提供した。
一方、契約発電事業部門では、当グループは、株式持分を有する開発中の主要なプロジェクト2件(インドネシアにおける30年間の電力売買契約を伴う1,320メガワットの発電プロジェクト及びヨルダンにおける30年間の電力売買契約を伴う554メガワットのオイル・シェール火力発電所)を引き続き進展させた。プロジェクトはいずれも開発段階にあり、最終合意に向けて進行中である。
さらに、当グループによるパカ及びパシール・グダン発電所の電力売買契約が2015年9月に完了し、当グループが、マレーシア・エネルギー委員会が募った短期発電量の入札に基づき、パカの既存施設から電力を供給するプロジェクトを獲得したことを受け、現在、最終的な条件をまとめるための交渉が進められている。
セメント製造部門
当会計年度におけるセメント部門の業績は、国内市場における継続的な競争及びその新しい工場の商業運転を受けて出費した財務費用の増加の影響を引き続き目の当たりにした。当グループのパハン州における新しい一体型のセメント製造施設は、2016年半ばに稼働した。同施設は、一日あたり5,000トンのセメント容量を有し、窒素酸化物排出量の削減及びエネルギー効率の良い運転に関する欧州基準を満たすための技術の進歩をはじめ、最新の環境基準で建設されている。
建設部門
国内建設部門は、2014年の11.8%の成長に対し、2015年には8.2%に減少したが、これは、主に住宅建設のサブセクターの緩やかな成長に起因する。建設活動は、土木及び住宅建設のサブセクターの成長に牽引され、2016年上半期には7.9%の成長を維持し続け、同年下半期には8.8%とわずかに増加した(出典:財務省最新情報及び報告書)。
建設部門の当年度における業績の回復は、主に、当グループの新しい一体型のセメント製造施設及び新しい住宅不動産開発のいくつかの工期が完了したことによる建設契約の収益認識の増加及び好調な契約利益に起因して生じた。新たに着工したスントゥル・イーストのザ・フェンネル、ペナンのショアフロント、イポーのダリアやシンガポールの3オーチャード・バイ・ザ・パークなどについても、順調に進捗している。
運営管理活動
当グループは、運営管理活動部門において、石油、ガス、水道、化学工業及びその他の事業等の外部顧客に加えて、当グループの発電所、セメント工場並びにKLIAエクスプレス及びトランジットのサービスを運営するエクスプレス・レール・リンク(「ERL」)に対しても状態監視サービスを提供している。
顧客体験を向上させるために当年度中に取り組まれたイニシアチブには、2016年3月に導入されたKLIAエクスプレス及びKLIAトランジットの混雑時間帯のサービスの追加、VIPサービス用の新しい予約エンジン並びにKLIAエクスプレスの車内のVIPサービス・プライオリティ・ゾーンと呼ばれるVIPサービス客専用の車両及び到着客のサービスの認知度を上げるためのKLIAにおける宣伝ブースが含まれた。
顧客の快適さを改善し、高まる需要に見合う定員数を増加させるための新しい列車6本が2016年9月から徐々に納入され、2017年1月から運行される予定である。このサービスは、契約上の義務の99.0%を上回るひときわ優れた99.7%の定時到着平均水準を達成し、2016年1月には、70百万人目の乗客を迎えるという新たな節目を迎えた。
不動産開発及び投資
国内住宅不動産市場は、弱気な家計感情により2015年を通じて、また2016年にかけて引き続き弱含み、取引額及び取引量の減少並びに新規開発の減少を記録した。一方、シンガポールの住宅不動産市場では、政府の継続的な加熱抑制措置によって、引き続き住宅価格の減少が見られた(出典:マレーシア財務省、マレーシア国立銀行、シンガポール通商産業省最新情報及び報告書)。
当年度において、イポーにある2階建てリンクホームを構成する新規開発であるダリアは無事に販売開始され、当グループの完売した開発であるペナンのショアフロント及びスントゥル・イーストのザ・フェンネルは引き続き順調であった。海外では、シンガポールの名高いオーチャード地区における当グループの高級住宅プロジェクト、3オーチャード・バイ・ザ・パークが、予定通りに進捗した。
一方、当グループが36.46%の実効持分を保有する、シンガポールのスターヒル・グローバル・リアル・エステート・インベストメント・トラスト(「SG REIT」)は、当年度におけるポートフォリオの調整にあたり、日本の六本木Terzo不動産を売却し、トラストの資産評価31億シンガポール・ドル(約93億マレーシア・リンギット)をもたらした。トラストのポートフォリオは現在シンガポール、日本、中国及びオーストラリアにわたる12の不動産を構成する。
ホテル開発・運営部門
当部門は、日本のニセコビレッジ及び英国のゲインズボロ・バス・スパに牽引され、当年度も安定した業績を記録した。YTLホスピタリティREIT(「YTL REIT」)は、当年度において堅調な業績を収め、その投資ポートフォリオの評価額は、昨年度の33億マレーシア・リンギットに比べ、当会計年度は35億マレーシア・リンギットに増加した。
当年度において、当グループは、エジンバラの中心に位置し、マリオット・インターナショナルのオートグラフ・コレクションの一つであるザ・グラスハウス・ホテル、バークシャー州ブレイ村のモンキー・アイランド及びロンドンのウェストエンドに位置するジョージア王朝時代の修復済みのタウンハウス5棟を構成するザ・アカデミー・ホテルの取得を完了した。
マレーシアの観光産業では、2015年の観光客数が約6.3%減少して25.7百万人となり、さらに、世界的不況、最近の航空機事故及び2015年下半期にマレーシアの一部に影響を与えた地域的なヘイズ(煙害)現象の影響により、観光収入は、4.0%減少し、691億マレーシア・リンギットとなった(出典:財務省、マレーシア国立銀行及びマレーシア政府観光局最新情報)。
一方、日本経済は2015年に約0.8%の確実な実質GDP成長率を記録し、国が消費税引き上げの実施を遅らせたことにより緩やかな回復を続けた。しかし、2015年の海外からの観光客数は、主に円安に後押しされ過去最高の19.7百万人まで急増し、前年度に比べ47.1%増となった。オーストラリアでは、2014年の2.5%に比べ、2015年は3.0%の高いGDP成長率を記録し、2016年初めも同様のペースで進んだと見られる。観光産業は、海外からの観光客数につき、約7.9%の増加を記録した。この傾向は、引き続き、主に、新興アジア経済圏からの観光客、特に2014年から2015年の間にその数が21%増加した中国に牽引されている(出典:日本銀行、日本財務省、日本政府観光局、オーストラリア準備銀行、オーストラリア統計局及びツーリズム・リサーチ・オーストラリア最新情報)。
情報技術イニシアチブ
国内の情報及び通信のサブセクターは、データ通信サービスに対する強い需要を筆頭に、2016年第1四半期には8.8%、同年第2四半期には8.5%と引き続き堅調な成長を遂げた(出典:財務省経済報告)。
当グループの運営部門は、主にWiMAX(ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス)帯域及びデジタル・メディア・アプリケーション事業から成るが、当年度も安定した業績を記録した。
財務成績
2016年6月30日に終了した会計年度について、当グループは、2015年6月30日に終了した前会計年度の16,754.7百万マレーシア・リンギットに比べ、15,377.5百万マレーシア・リンギットの収益を計上した。当会計年度の利益は、前年度の1,721.0百万マレーシア・リンギットに比べ、9.6%増加し、1,887.0百万マレーシア・リンギットとなり、株主に帰属する純利益は、前年度の1,017.6百万マレーシア・リンギットから916.4百万マレーシア・リンギットに減少した。
公共事業部門の収入及び利益の減少は、主に2015年9月の電力売買契約の完了後に受託発電部門から収入が得られなかったこと及びシンガポールにおける商業向けマルチ・ユーティリティ部門に付与された容量の低下によるものであった。一方、当グループでは、発電所の再評価に係る繰延税額控除の増加により、インドネシアの関連会社からの利益分配の増加も見られた。
建設部門は、建設契約の収益認識の増加及び好調な契約利益に起因する業績の回復を記録したが、セメント部門は、価格競争、売上高の減少及び工場の商業運転を受けて出費した財務費用の増加により、収入及び利益の減少を記録した。
当グループの不動産開発事業は、シンガポールのSG REITによるオーストラリアのマイヤー・センター・アデレードの取得及びスントゥルのフェンネル・プロジェクトにおける現場での好調な進捗状況を背景に、収入増を達成したが、利益は、前会計年度中のプロジェクトの完了及びYTL REITが記録した豪ドル建ターム・ローンに係る未実現外国為替取引評価損の影響を受けた。
当グループの国外事業は、引き続き当グループの収益に最も大きく貢献している。2016年度において国外事業は、当グループの収益の約71.6%及び非流動資産の81.5%(前年度はそれぞれ68.7%及び81.5%)を占めた。
配当
当社は、当会計年度中、2016年6月30日に終了した会計年度について、中間配当を発表し、その額は、1株10センの普通株式につき9.5センすなわち95%であった。これにより、当社の取締役会は、当会計年度について、最終配当を提案しなかった。
当社は1985年にブルサ・マレーシア・セキュリティーズ・バーハッドのメイン・マーケットに上場して以来、32年連続で株主に配当を宣言している。
主要な事業展開の概況
・既報の通り、2013年6月14日に、YTL REITの管理会社であるピンタール・プロジェック・センドリアン・バーハッドは、とりわけ、800百万マレーシア・リンギットを上限とする総収入を得るべく、YTL REITにおいて新規受益証券を募集する提案に加え、現在承認されているYTL REITのファンド規模を13.24億口から最大21.25億口まで増やす提案を発表した。2013年12月30日に、マレーシア証券委員会(「SC」)は、ブルサ・マレーシア・セキュリティーズ・バーハッド(「ブルサ・セキュリティーズ」)のメイン・マーケットへの設定ユニットの上場及び見積り並びにファンド規模の増加の提案について、承認した。
これに続いて、2014年1月10日に、ブルサ・セキュリティーズは、提案された設定に従い、発行が予定されている最大800.61百万設定ユニットの上場及び見積りを承認した。YTL REITは、2014年2月11日に開催されたユニット保有者の会議において、本提案及びトラストの既存の主要ユニット保有者として、当社による、最大310百万マレーシア・リンギットの新ユニットの引受提案について、承認を得た。
トラストは、設定提案及びファンド規模の増加提案を実行するための2016年6月29日までの6ヶ月間の追加の期間延長の承認をSC及びブルサ・セキュリティーズからそれぞれ得た後、SCから2016年7月5日に、ブルサ・セキュリティーズから2016年7月21日に、2016年12月29日までの最後の期間延長の承認を得たが、かかる企業活動は現在遂行中である。
・2016年7月25日に、当社は、ワイ・ティー・エル・イーソリューションズ・バーハッド(「YTLイーソリューションズ」)において当社が未保有の残る一株0.10マレーシア・リンギットの普通株式(自己株式を除く。)(「募集株式」)を募集株式1株につき、0.55マレーシア・リンギットの募集価格で取得するための任意の株式交換募集を発表した。これは、当社の1株0.10マレーシア・リンギットの普通株式の発行価格1.65マレーシア・リンギットの新株発行(「対価株式」)を通じて充足されるもので、公開買い付けされた募集株式1株につき、約0.333の対価株式の交換レートに基づく(「本件募集」)。本件募集の詳細を記載する募集書は、2016年8月15日にYTLイーソリューションズの株主に対し送付された。
2016年9月9日、当社は、本件募集に関して有効な承諾を得て、その結果、当社がYTLイーソリューションズの上場株式の90%超を保有することとなり、ブルサ・セキュリティーズのACE市場上場要件の規則16.02(3)に従い、募集期間終了後5市場営業日が満了した時点でYTLイーソリューションズの株式の取引を停止することを発表した。
その後、2016年10月6日、当社は、本件募集に関して有効な承諾を得て、その結果、当社が募集株式の額面価格の10分の9以上(本件募集日付で当社及び当社の協力者が既に保有しているYTLイーソリューションズの株式を除く。)を保有することとなり、これにより、2007年資本市場及びサービス法第222章の規定に従い、当社が有効な承諾を得ていない残りの募集株式を強制的に取得する権利を行使することが可能となったことを発表した。
本件募集は、2016年10月14日に終了し、ブルサ・セキュリティーズは、2016年10月24日付でYTLイーソリューションズの株式の取引を停止した。当社は現在、残る募集株式の強制取得を発効させている最中であり、その完了をもって、YTLイーソリューションズは当社の完全所有子会社となる。
企業の社会的責任及び持続可能性に関するイニシアチブ
当グループの持続可能性に関する記録を、株主や利害関係者がより詳しく評価できるようにするため、当グループは10年連続で「持続可能性に関する報告書:2016年度」を独立した報告書として作成した。
将来の見通し
世界成長の見通しは、依然として、主要経済大国の政策展開、世界的な商品価格の変動傾向及び金融市場の調整に起因する相当なダウンサイド・リスクを受けやすい状況にあるものの、世界経済は、2016年いっぱいは緩やかなペースで回復すると予測される。概して、マレーシア経済は、国内需要に牽引され、かつ、主に民間部門の投資に維持され、2016年は4.0から4.5%成長することが見込まれる。しかし、商品サービス税(GST)の実施の長引く影響に応じて各家庭が引き続き出費を調整する中、個人消費の伸びは、長期的な平均値を下回る予想である(出典:財務省、マレーシア国立銀行最新情報)。
今後に目を向けると、2016年6月に行われた国民投票における欧州連合を離脱する旨の英国の投票結果(通称、「Brexit(英EU離脱)」)は、不確実性を生み出し、英国政府は今後の措置を明確に示していない。しかし、当グループの英国における資産の大部分、すなわちその上下水道事業は、英国の局所的地域内の事業運営の規制された性質及び地理的集中により、重大な影響を受けないことが予想される。また、ウェセックス・ウォーターは依然として、英国で最もパフォーマンスが良く、最も効率の良い上下水道会社であり、優れた営業実績を維持するために上手く適応してきた。現状は不確実、かつ、非常に不安定であるが、当グループは、引き続き、用心深く事象を監視し、運営上及び財務の影響に関して継続評価を行う。
インドネシア及びヨルダンで開発中の新規契約発電プロジェクトに伴い、当グループは、今後の主要な公共事業部門における新しい収入源の基盤を築き、シンガポール、マレーシア、インドネシア及びオーストラリアにおける既存の堅調な事業や投資群を補完するために引き続き実現可能な成長経路を追求する。
当社は、事業を守り、株主価値を高めるために、その財務力及び運営力を一層向上させることに引き続き尽力する。当グループは、そのコア能力を補完する、安定した新たな投資に引き続き注意して目を配る。
(3) 2016年度と2015年度との比較
1 売上高
当グループの当年度の売上高は、前年度の16,754.7百万マレーシア・リンギットに対して、1,377.2百万マレーシア・リンギット、すなわち8.2%減少し、15,377.5百万マレーシア・リンギットとなった。収益の減少は主に2015年9月30日に締結された、電力購入契約の締結による、発電(契約)部門の収益がなくなったこと及びマルチ・ユーティリティ事業(マーチャント)部門における契約量の低下によるものである。
2 税引前利益
当グループの税引前利益は、前年度の2,323.3百万マレーシア・リンギットから2,262.5百万マレーシア・リンギットに減少した。これは2.6%の減少に相当し、主に公共事業部門の利益の減少によるものであった。
3 法人税等
当年度の法人税は、前年度の602.3百万マレーシア・リンギットに対して375.6百万マレーシア・リンギットとなった。法人税の減少は、主に2017年4月1日より英国の法人税率を20%から19%に引き下げ、2020年4月1日より18%に引き下げることによる繰延税金の認識によるものであった。
4 少数株主持分損益
少数株主持分損益は、前年度の703.4百万マレーシア・リンギットから当年度の970.5百万マレーシア・リンギットヘと38.0%増加した。これは主にワイ・ティー・エル・パワー・インターナショナル・バーハッド・グループ、スターヒル・グローバル・リアル・エステート・インベストメント・トラストの税引き後利益の増加によるものである。
5 税引後利益及び少数株主持分
上記の結果、当グループの税引後利益及び少数株主持分損益は、前年度の1,017.6百万マレーシア・リンギットから916.4百万マレーシア・リンギットヘと101.2百万マレーシア・リンギット、すなわち9.9%減少した。純利益の減少は、セメント製造及び販売部門における厳しい価格設定、販売量の減少、及びファイナンス・コストの増加及び不動産開発部門におけるYTLホスピタリティREITが計上した、豪ドル建てのターム・ローンの未実現外国為替差損によるものである。
第3 1「業績等の概要」を参照のこと。
第3 1「業績等の概要」を参照のこと。
当年度中、当社及びその子会社(総称して「当グループ」)は、ブルサ・セキュリティーズのメイン・マーケット上場規則(「上場規則」)及び2012年のコーポレート・ガバナンスに関するマレーシアン・コード(「本規範」)の方針及び勧告を遵守するために、当グループの内部統制とリスク管理のシステムの改善を引き続き行った。
取締役会は、取締役会が株主の投資及び当グループの資産の保護を目的とした安定したリスク管理及び内部統制システムの維持につき全責任を有していること、並びにかかる統制が重大な過失、詐欺又は損失が発生するリスクに対して合理的ではあるが完全ではない保証を提供するに止まるものであることを認識している。
取締役会の責任
取締役会は、株主の投資及び当グループの資産を保護するための適切な統制環境の枠組みの確立を含む、安定したリスク管理及び内部統制のシステムの維持、並びに当該システムの適切性と完全性の審査につき最終的な責任を負っている。内部統制のシステムは財務の管理だけでなく、業務及び法令遵守の管理並びにリスク管理などをカバーしている。しかしながら、取締役会は、当グループのリスク管理及び内部統制のシステムの審査が共同で行われる継続的なプロセスであり、事業目的の達成に失敗するリスクを排除するものではなく、むしろかかるリスクを管理し、詐欺行為及びエラーの可能性を最小限にするためのシステムであると考えている。したがって、当グループのリスク管理及び内部統制のシステムは、重大な誤表示、詐欺及び損失に対する、合理的ではあるものの、絶対的ではない保証を提供するに止まる。
取締役会は、当年度について、当グループのリスク管理及び内部統制(財務その他も含めて)が当グループの効率的かつ効果的な事業活動、財務情報の信頼性及び透明性、並びに法令及び規則の遵守を合理的に保証するものであると考えている。
当グループの内部統制の主な特徴
取締役会は、継続的な監視及び統制活動の効率性の審査の手続を含む、安定した内部統制構造の維持、並びに当グループ及びその従業員の行動の統治に専心している。当グループの内部統制システムの主な内容の概略は、以下のとおりである。
・承認手続
当グループは、承認手続を明確に定義し、説明責任を明確に定め、取締役会及び上席経営陣内で承認、許可及び管理に関する厳格な手続を有している。承認レベル、職務分掌及びその他の統制手続などの責任のレベルは、株主の最善の利益に鑑みた効率的かつ独立した管理を促すために当グループ内に通知されている。
・権限レベル
当グループは大規模な入札、設備投資プロジェクト、買収及び事業の処分並びにその他の大規模な取引に関して、常勤取締役に対して権限レベルを委任している。一定の限度額を超える資本及び収益に関する承認は、取締役会がこれを決定する。その他の投資に関する判断は、権限の範囲に従って承認される。総合的な評価及び監視手続は、すべての大規模な投資に関する決定に適用される。
企業への融資及び投資資金の拠出の要件、外貨及び金利リスク管理、投資、保険並びに署名権者の指名等を含む主な財務に関する事項の決定については、取締役の承認が必要である。
・財務成績
中間財務成績は、ブルサ・セキュリティーズに開示する前に、監査委員会が審査し、監査委員会の提言に基づき取締役会が承認する。年次財務成績及び当グループの事業の状況の分析は、外部の監査人による審査と監査を受けた後に株主に開示される。
・内部の法令遵守
当グループは、主な従業員が年間目標の達成を評価するべく内部で審査する経営陣のレビュー及び報告を通じて内部の財務管理の遵守を監視している。内部の方針や手続の更新は、リスクの変化、又は経営上の欠陥部分の是正、並びに当グループに関連する法令及び規則の遵守要件の変化を反映するために行われる。内部監査は、手続の遵守の監視及び精査を行い、提供された財務情報の整合性を評価するため、特定の期間について体系的に取り決められる。
当グループの内部統制の主な手続
内部統制のシステムの適切性と整合性を審査するために取締役会が定めた主な手続は、以下のとおりである。
・内部監査機能
当グループの内部監査機能は、その内部監査部門(「YTLIA」)により提供される。YTLIAは、経営陣が導入した内部統制システムの効率性及び有効性につき保証を提供し、監査委員会に直接報告を行う。内部監査機能の活動に関する詳細は、当社ウェブサイト(www.ytl.com)の「ガバナンス」の項にある監査委員会報告に記載されている。
YTLIAは、監査対象とする活動から独立して運営されており、内部統制システムの有効性と重大なリスクに重点を置いて実施された監査の結果につき、監査委員会に対して定期的に報告を行う。監査委員会は、YTLIAが提起した重大な課題及び事項につき審査及び評価を行い、経営陣によって適切かつ迅速な是正策が講じられることを保証する。
当年度中のいずれの脆弱性又は問題も、当社の年次報告書で開示を要求される、該当する方針若しくは手続、上場規則又は推奨される業界の慣行に対する違反には当たらなかった。
英国に拠点を置くウェセックス・ウォーター・リミテッド・グループ(「ウェセックス・ウォーター」)の会社は、上記の内部監査の対象には含まれていない。ウェセックス・ウォーターの事業は、同社の規制当局であり、政府機関である水道事業管理庁(Ofwatとして知られる)の厳格な財務及び業務管理の対象となっており、その規制ライセンスによっても管理されている。ウェセックス・ウォーター・サービシズ・リミテッド(「WWSL」)は、独自の内部監査部門を有している。内部監査部門はWWSLの監査委員会に報告し、内部監査委員会は優良な財務慣行の維持とこれらの慣行の整合性を保つための管理を監督する責任を有している。同部門は、年次財務諸表を審査し、取締役会と外部の監査人とのコミュニケーション・ラインを提供する。同部門には、その権限及び義務に関する正式な調査範囲があり、調査結果はウェセックス・ウォーター・カンパニーの親会社であり、当社の登録された子会社であるワイ・ティー・エル・パワー・インターナショナル・バーハッド(「YTLパワー」)の監査委員会に報告される。
同様に、YTLパワーの子会社であり、シンガポールに拠点を置くYTLパワーセラヤ・プライベート・リミテッド・グループ(「YTLパワーセラヤ」)のグループ会社はYTLIAの対象に含まれていない。YTLパワーセラヤの事業は、同社の規制当局であり、シンガポールの通商産業大臣の法定機関であるエネルギー市場監督庁(EMA)の厳格な財務及び業務管理の対象となっている。YTLパワーセラヤは内部監査を著名な専門会社に委託し、当該専門会社は社内の監査委員会に報告しており、その調査結果はワイ・ティー・エル・パワーの監査委員会にも報告される。YTLパワーセラヤは、内部統制及びシステムを、財務諸表の整合性と信頼性を合理的に保証できる内容に維持する義務がある。
内部統制のシステムは、事業環境の変化に伴い、今後も審査、改善又は更新されていく。取締役会はYTLIAによる評価により、内部統制システムの継続性と効果を定期的に確認する。取締役会は、現在の内部統制システムが当グループの利益を守るために有効なシステムであると考えている。
・上席経営陣会議
当グループは、常勤取締役と部門長から構成される上席経営陣会議を定期的に開催している。この会議の目的は、緊急を要する事由について審議し、決定することである。ここでの決定事項は、すべての関係する従業員レベルに直ちに効率的に伝えることができる。これらの会議を通じて、経営陣は関係する事業部門における業務上又は財務上の重大なリスクを特定することができる。
・財務会議
当グループの経営陣会議は、財務及び資金に関する重要な問題を審査、特定、議論及び解決し、当グループの財務状況を監視するために招集される。これらの会議は、財務に関する新たな状況又は懸念点が早い時点で明確化され、これらに迅速に対処することができるようにするため、定期的に開催される。この会議のメンバーは、少なくとも当グループの取締役社長、常勤取締役及び上席経営陣から構成される。
・現場の視察
常勤取締役は、生産現場や事業部門の現場へ赴き、様々なレベルの従業員と対話し、協議し、実行された戦略の有効性を直接評価する。現場の視察は、効率的な運営のために、透明性が高く、開かれたコミュニケーション経路が経営陣及び常勤取締役によって維持されることを保証する目的で行われている。
当グループのリスク管理体制の主な特徴及び手続
当グループの安定した財務プロファイルは、事業活動の中で発生するリスクを軽減するための内部統制及びリスク管理のシステムの結果である。これは当グループの規制資産取得及びノンリコース・ベースでの融資獲得の戦略に象徴されている。これらには、ワイ・ティー・エル・パワー・インターナショナル・バーハッドの完全子会社、ウェセックス・ウォーター及びYTLパワーセラヤ、エレクトラネット・プロプライエタリー・リミテッドに対する持分及びPTジャワ・パワーに対する持分が含まれる。これらの資産は事業コストと収益の流れが非常に予測しやすい、という共通点があり、これにより安定した、予測可能なキャッシュ・フロー及び利益が生み出され、それぞれの市場における安定した規制環境によりさらに強化されている。
当グループの事業活動のすべての分野は何らかのリスクを伴うことを取締役会は認識している。当グループは、経営陣が定義されたパラメーター及び基準に従ってリスク管理を行うための有効なリスク管理システムの維持を保証するよう努めており、株主価値の向上のために当グループの事業の収益性を促進している。
取締役会はワイ・ティー・エルのリスク管理体制について全責任を負っている。当グループが直面する重大なリスクの特定、分析及び管理は上席経営陣が各事業レベルで行い、これらの調査結果を評価分析し、取締役会に報告する場合には監査委員会がこれを行うなど、あらゆるレベルで行われる継続的なプロセスである。同時に、YTLIAはYTLIAの中間監査において、当グループが直面する重大なリスクの特定及び分析を行い、その結果を監査委員会に報告する。当会計年度中、取締役会のリスク管理体制における機能は、内部統制システムの適切性と全体性を保証するために経営会議に常勤取締役が参加することにより実行された。当グループの事業に影響を与える重大なリスクの特定及び分析のプロセスの検討と更新、並びにこれらのリスクを管理するための方針及び手続に重点が置かれている。
当グループの事業活動は、市場リスク(為替リスク、金利リスク及び価格リスク)、信用リスク、流動性リスク及びキャピタル・リスクなど、様々な金融リスクを伴う。当グループ全体の金融リスクの管理の目的は、当グループが株主価値を創造することを保証することである。当グループは金融市場の予測不可能性に焦点を合わせ、財務業績に与える悪影響の可能性を最小限に抑えることを目標としている。金融リスク管理は定期的なリスク評価、内部統制システム及び当グループの金融リスク管理方針に従って実施されている。取締役会はこれらのリスクを定期的に評価し、適切な管理環境体制について承認を行う。当グループの金融リスク管理の詳細については、第6 1(5)「財務書類に対する注記」の注記40に記載する。
経営陣は、当グループ内でのリスク意識を高め、各自の担当事業に該当する重大なリスクの特定及び分析を行い、適切な内部統制手続の設定と運営の義務がある。これらのリスクは、継続的に評価され、リスク管理の不備、情報システムの故障、競争、自然災害及び規制など社内外のリスクに関するものが含まれる。重大なリスクに影響を与える事業の重大な変化及び外部の環境については、リスクを抑制するためのアクション・プランの策定の中で取締役会に対して経営陣が報告する。
システム改善の必要性がある場合には、取締役会は監査委員会及び内部監査人の推奨する内容を検討する。
取締役会は今後も各事業分野において直面する事業、営業及び財務リスクの特定、評価及び管理を行い、また定期的に戦略を見直して、リスクが軽減され、管理されているかを確認し、当局が発行するガイドラインを遵守する。これは、当グループが株主持分及び株主価値を保護し、向上させるために常に変化し続ける事業環境に効率的に反応できることを確実にするためである。
(1) 2016年度当初から本書の日付までの間に当社と他企業との合併又は合併の契約はなかった。
(2) 2016年度当初から本書の日付までの間に、当社の事業に重大な影響を与えるような、当社による事業の全部又は重要な部分の譲渡、又は他企業の事業の全部又は大部分の取得はなく、また、当該期間中、当社は上記に関連する契約は一切締結しなかった。
(3) 当社の事業の全部又は重要な一部分を賃貸若しくは預託する契約、別の当事者と当社の営業利益及び損失を共有する契約、若しくは当社の事業に重大な影響を与える技術協力若しくはこれに類する契約の締結はなかった。
該当なし。
公共事業
当グループの公共事業部門は、当会計年度において安定した業績を記録した。当グループは、マレーシア、シンガポール、英国、インドネシア及びオーストラリアにおける確立したマルチ・ユーティリティ事業をその上場子会社であるワイ・ティー・エル・パワー・インターナショナル・バーハッド(「YTLパワー」)を通じて展開している。
発電、商業向けマルチ・ユーティリティ及び送電事業
当グループの(契約市場及び商業市場双方の)発電事業、商業向けマルチ・ユーティリティ事業及び送電事業は、マレーシア及びシンガポールにおける完全子会社並びにインドネシア、オーストラリア及びヨルダンにおける関連会社を通じて行われている。
シンガポールにおける事業展開
YTLパワーは、スチーム・タービン式発電設備、コンバインド・サイクル式発電設備及び熱併給コンバインド・サイクル式発電設備により、3,100メガワットの発電容量を有するシンガポールのワイ・ティー・エル・パワーセラヤ・プライベート・リミテッド(「YTLパワーセラヤ」)の持分を100%保有している。
当会計年度において、YTLパワーセラヤは、8,976ギガワット時の電力を販売し、総発電量の市場占有率18.7%を達成し、前年の18.0%に比べわずかに増加した。電力市場は、世界市場全域の変動性及び卸電力市場における発電容量の供給過剰に牽引され、引き続き競争力を維持した。困難な事業環境の中で、同部門は、スチーム及び飲料水の売上収入の安定した流れを維持した。これには、2016年6月に開始した3年間の飲料水販売契約が含まれる。
4つのコンバインド・サイクル式ガス発電設備の信頼性及び稼働率を改良するための継続的な努力の一環として、同部門は、起動に関する信頼性を向上させ、そのガス装置の強制停止を減らすための行動計画を展開し、これを実行した。その結果、前年度の98.8%に比べ、当年度において、全体として99.9%のガス発電設備の信頼度因子の改良がもたらされた。
競争が可能な小売電力部門では、部門の市場占有率は前年度の20.5%に比べ、当年度は19.2%とわずかに減少し、2016年6月30日に終了した年度の総売上高は6,107ギガワット時であった。新規電力小売業者の参入に伴って、小売電力市場における激しい競争は増加し続け、これは利鞘を押し下げ、新規顧客の獲得を遅らせた。この困難な時期を通じて、小売部門は、市場開発に追随し、顧客に対し電力業界内の変化を説明し、顧客の正しい購買決定を助けることを積極的に約束した。
国内の家庭用電力を含めるための2018年の電力市場の全面自由化に伴い、同部門は、小売業に関する豊富な経験に支えられ、既存及び新規の顧客に対する長期的な価値を築くことを目標に定め、顧客に対する価値提案の一層の強化のための革新的な解決策を開発するための新しい技術や戦略的提携を探りながら、より広範囲の顧客基盤を獲得すべく既に準備している。
取引及び燃料管理部門の突堤設備の改修作業が2015年1月に完了した後、同部門の突堤及びタンカーのリース活動は徐々に軌道に乗った。貨物及び燃料庫の取引用に設計された、改修済みかつ十分に一体化されたターミナル及び短時間のターンアラウンド・タイムを容易にするための強化された機能によって、同部門は、2016年6月30日に終了した会計年度において、13.86百万トンの燃料石油を扱った。
オペレーショナル資産の使用を最適化するための計画の一環として、同部門は、合わせて810,000立方メートルの貯蔵容量を誇る18の貯蔵タンク全てをリースすることに成功した。これと同時に、2倍超の数の船舶がターミナルに停泊し、当年度において、停泊所の平均利用率は、56%を超えた。石油ターミナルの商業運転及び石油貯蔵事業は引き続き、燃料石油及び関連サービスのダイナミックな環境における同部門の成長維持の要であり、当社は、顧客の石油貯蔵及びバンカリングのニーズを満たすための好機を獲得するための検討を続ける。
マレーシアにおける事業展開
YTLパワーの完全子会社であるワイ・ティー・エル・パワー・ジェネレーション・センドリアン・バーハッド(「YTLPG」)は、当グループの2基のコンバインド・サイクル式ガス火力発電所であるトレンガヌ州のパカ発電所とジョホール州のパシール・グダン発電所を所有しており、両火力発電所の総発電量は、1,212メガワットである(パカ発電所:808メガワット、パシール・グダン発電所:404メガワット)。YTLPGの電力売買契約は、2015年9月に完了し、その後、YTLPGは、マレーシア・エネルギー委員会が募る短期発電容量の入札に基づき、パカ発電所から電力供給を行うプロジェクトを獲得した。電力売買契約の条件は、現在交渉中である。
インドネシアにおける事業展開
YTLパワーは、ジャワ島のパイトン発電コンプレックスにある1,220メガワット規模の石炭火力発電所を所有しているインドネシアのPTジャワ・パワー(「ジャワ・パワー」)に対する実効持分を20%保有している。当該発電所は、30年間の電力売買契約に基づき、インドネシアの国有公共事業会社であるPT PLN(ペセロ)(「PLN」)に対して電力を供給している。YTLパワーの完全子会社であるPT ワイ・ティー・エル・ジャワ・ティムールは、30年契約でジャワ・パワーの運営管理を行っている。
2015年12月31日に終了した会計年度について、ジャワ・パワーは、93.51%の平均稼働率を達成し、2016年6月30日に終了した6ヶ月間について、同発電所の稼働率は86.74%であった。同発電所はその唯一のオフテイカーであるPLNに対して、前年度の8,434ギガワット時に対し、当年度中に8,220ギガワット時の発電を実施した。
オーストラリアにおける事業展開
YTLパワーは、オーストラリアのナショナル・エレクトリシティ・マーケット(「NEM」)における規制送電ネットワーク・サービス・プロバイダーであるエレクトラネット・プロプライエタリー・リミテッド(「エレクトラネット」)の33.5%の持分を保有している。エレクトラネットは南オーストラリア地域において高電圧送電網を有しており、オーストラリア全土で発電所からエンドユーザーに向けた送電が行われている。エレクトラネットの送電網は、南オーストラリアの約200,000平方キロメートルの範囲において、一周5,700キロメートル超の送電線と88の高圧変電所を通じて電力を供給している。エレクトラネットは2基の規制インターコネクターを通じて南オーストラリアからNEMへの重要なネットワーク接続を提供している。
同社は、オーストラリア・エネルギー当局による規制の対象となる。オーストラリア・エネルギー当局は、5年間の規制期間について資本支出予想に基づき収益制限を設定する。現在の収益制限は、2013年7月1日に発効し、2018年6月30日までの5年間にわたり有効である。
開発中のプロジェクト
YTLパワーは、インドネシアのジャワ島における2×660メガワットの石炭火力発電プロジェクト、タンジュン・ジャティAの開発を手がける独立系発電事業者であるPTタンジュン・ジャティ・パワー・カンパニー(「タンジュン・ジャティ」)の80%の株式持分を有している。タンジュン・ジャティは、インドネシアの国有電気事業会社であるPLNとの間に2015年12月に締結した30年間の電力売買契約を有している。同プロジェクトは、現在開発段階にあり、最終合意に向けて進行中である。
同プロジェクトは、インドネシアのエネルギー需要の高まりに応えるべく、今後5年の間に、電力供給網に最大35,000メガワットの新たな発電容量を加えるために新しい発電所を建設するためのインドネシア政府の活動の一環である。
YTLパワーは、アタラット・パワー・カンパニー(「APCO」)の30%の株式持分も有しており、その持分を45%まで増やすための契約を締結した。APCOは、ヨルダン・ハシミテ王国において、554メガワットのオイル・シェール火力発電プロジェクトを展開している。APCOは、ヨルダンの国有事業会社である国営電力会社(「NEPCO」)との間で発電所の電気容量及びエネルギー出力全体について、NEPCOが契約期間を40年に延長する選択肢付きの30年間の電力売買契約を締結した。発電所は、2019年に地域の消費用の発電を開始する予定である。
2016年6月、YTLパワー及びAPCOのその他の既存株主(エスティ・エネルギアAS及びニア・イースト・インベストメント)は、新株主、粤電集団有限公司(「粤電」)を同プロジェクトに招待するために株式譲渡契約を締結した。最終合意を条件とする株式譲渡の完了後、APCOは、YTLパワー(45%)、粤電(45%)及びエスティ・エネルギアAS(10%)に間接的に所有される。
当年度初めに、APCOは、同プロジェクトのための借入債務を調達するための契約を中国銀行及び中国工商銀行との間で締結した。中国輸出信用保険公司(Sinosure)の支援に基づき、16億米ドルの借入債務が調達される予定であり、最終合意に向けて進行中である。
上下水道事業
当グループの上下水道事業は、英国におけるYTLパワーの完全子会社であるウェセックス・ウォーター・リミテッド及びその子会社(「ウェセックス・ウォーター」)により行われている。ウェセックス・ウォーターは、2.8百万人の顧客を相手にし、英国南西部の10,000平方キロメートルに及ぶ地域で営業している地域の上下水道事業である。
2016年3月31日に終了したウェセックス・ウォーターの規制年度は、2020年4月1日まで続く新たな5年間の価格管理期間の初年度であった。ウェセックス・ウォーターの規制当局は、英国及びウェールズの水道部門の経済規制当局である水道事業規制局(通称:Ofwat)である。当年度において、ウェセックス・ウォーターは、パフォーマンスに関する公約に対し、良好な業績を収め、顧客サービス及び環境パフォーマンスについて、業界トップの水準を達成した。
料金の平均価格は2015年4月から5%引き下げられ、同部門は、アシスタンス・プログラム、「タップ」を通じて、脆弱な所得層で料金の支払いが困難な顧客を支え続けた。同プログラムは、水道光熱費を引き下げるための追加の実践的な支援の提供に加え、21,000人超の顧客に対し、継続的な料金の支払い及び借金の返済の手助けを行っており、専門の料金支払能力に関する諮問グループのガイダンスに基づき、多くの場合助けを求められず黙って苦難に耐えている最低所得の年金受給者のために約20%の割引が導入された。
ウェセックス・ウォーターは、顧客のニーズの変化を理解し、この困難な経済時期に多くが受け続けている圧力に応えることに注力した。改善された顧客システム、地域プロジェクト、改善されたコミュニケーション及び応答時間の短縮などを含むカスタマー・エクセレンス・プログラムが開始された。
ウェセックス・ウォーターの上水供給網計画は、素晴らしい進歩を遂げており、完了すれば、将来の需要が満たされることを保証し、顧客への供給の回復力を改善することとなる。同部門は、新たな資産の構築で直接的に、かつ、地域事業として地域のサプライチェーンにおいて、1,000を超える雇用を創出しており、地域最大のインフラ投資家である。
同社は、営業地域内のバーナム=オン=シーの海水浴場の水質を改善するための39.0百万英ポンドの作業プログラムを順調に進め、業界初のものも含む、数多くの革新的プロジェクトに投資している。プール港貯水池では、同部門は英国初の窒素のオフセット試験において、リバー・フロームへの硝酸塩の流出及び進出を減少させるために農場主と協働している。ウェセックス・ウォーターは、バース大学との共同研究プログラムも運営しており、そこでは水の技術革新及び研究センターが立ち上げられた。
当年度において、二酸化炭素排出量の削減に一層取り組むために、トローブリッジ下水処理工場での高度な嫌気性消化及び発電の導入を完了させ、バースのオペレーション・センターの屋根に巨大な太陽光発電アレイを設置した。同部門はまた、効率性及び資源利用について、引き続き改良を推し進め、これに伴い、発生した廃棄物の95%超が埋立地から流用され、廃棄物からの価値回収を増加させた。
通信事業
当グループのマレーシアにおける通信事業は、YTLパワーの60%子会社で、4Gサービスの世界を先導するランナーであるワイ・ティー・エル・コミュニケーションズ・センドリアン・バーハッド(「YTL Comms」)によって行われている。
2016年6月、YTL Commsは、国家全域における4G LTEネットワークの開始によって、大きな革新的一歩を踏み出し、マレーシア初のVoLTEサービスを提供した。4G LTEへの躍進に着手することで、YTL Commsは、非常に革新的なモバイル・インターネット体験を提供するために、サムスン、クアルコム、中国移動通信及びグーグルをはじめとする業界のリーダーと共に、クラスで最高のグローバル・パートナーシップを築いた。
オールIPネットワークの優れた効率の結果、YTL Commsは、革新的かつ非常に手頃な価格で、最先端の4Gサービスを顧客に提供する。「ダブル・ダブル」価格キャンペーンに基づき、顧客は、4G LTE及び4Gブロードバンド・ネットワーク並びに業界トップのデータ容量割当を利用できる。
YTL Commsは、新サービスと併せて、マレーシア初のVoLTE対応4Gスマートフォンで、100米ドル未満で小売りされているYes Altitudeを販売開始した。Yes Altitudeは、中国移動通信と共同で、比類なき利便性を顧客に与え、顧客がYes 4G LTEネットワークを存分に体験及び使用することを可能にするデュアルSIM機能を念頭に設計されている。同部門は、4G LTEネットワーク上の全面的なポートフォリオ支援を確保するために、サムスンや小米科技などの一流機器ブランドと協働した。
YTL Commsは、国家全域に及ぶ4Gブロードバンド・ネットワークの開始により、国家のブロードバンド・インターネット格差を解消するための努力に注力し、最近の4G LTEネットワークの開始により、国家のモバイル・インターネット格差も効果的に解消した。郊外及び地方のマレーシア国民は、大都市と同様の高品質の4Gサービスへのアクセスがようやく可能になった。
国内唯一のオールIPネットワークとして、Yesプラットフォームは、マレーシアで最も高度な国家全域のネットワークである。同ネットワークは、将来に向けて最適化され、優れた費用効果をもたらし、これにより、YTL Commsは、全顧客のために非常に低い価格を提示することができる。マレーシアで最も急速に拡大しているネットワークとして、YTL Commsは、人口85%の普及率に到達するオール4Gフットプリントを生み出す4,300超の基地局を有している。同ネットワークは、既存の普及率をさらに高め、サラワク州に進出するための周到な計画により、積極的に拡大している。
YTL Commsは、イノベーション及びコラボレーションの企業文化も創造し、アジアビジネス連盟により承認されたエンプロイヤー・ブランディング・インスティテュート・アンド・スターズ・オブ・ザ・インダストリーの「マレーシア・ベスト・エンプロイヤー・ブランド・アワード2016」において、で2年連続評価された。
セメント製造部門
当グループのセメント製造部門の当会計年度における業績は、国内市場における継続的な競争及び新しい工場の商業運転を受けて出費した財務費用の増加の影響を受け続けた。パハン州における当グループ最新の一体型のセメント製造施設は、2016年半ばに軌道に乗った。同製造施設は、一日あたり5,000トンのセメント容量を有し、低窒素酸化物の排出量に関するヨーロッパの基準を満たし、よりエネルギー効率の良い運用を行うための最新技術を含む最新の環境基準に合わせて製造されている。
同部門は、広範囲に及ぶ住宅、商業、インフラ及び専門的なプロジェクトを供給し、当年度においてその市場シェアを維持した。かかるプロジェクトには、クアラルンプールにおけるライトレールトランジット(LRT)の拡張プロジェクト及びクランバレー高速輸送(MRT)プロジェクトなどの重要かつ大規模なインフラ開発に加え、その他多くの商業開発や全国各地の高層ビルが含まれる。
2014年末に商業運転を開始したシンガポールにおける当グループのセメントターミナルは、引き続き良好な業績を収め、同部門の存在感及び市場シェアを強化した。かかる最先端の設備は、ジュロン港の工業拠点に位置し、多様な混合セメント製品を製造することが可能な混合プラントに加え、様々なセメント製品について、3.0百万メートルトンの年間処理能力を有し、シンガポール最大のセメントターミナルである。
一方、当グループの中国工場は、杭州市場において主要な製造工場の一つとしての地位を引き続き維持している。同部門は、省当局及び中国政府の環境目標に沿って、排出削減プログラムや工場の効率及び代替燃料源の使用を改善するためのイニシアチブに引き続き投資した。
同部門は、最高の品質及び高い性能を有し、かつ生態学的に優しい製品を引き続き導入及び開発し、アジアの中でも有数の生物学的に優しいかつ革新的なセメント製造会社としての地位を強調することとなった。当グループの製品は、シンガポール環境審議会のグリーンラベルスキームやSirim Malaysiaのエコ・ラベルスキームなどの確立された業界基準の認定を取得し、同部門は、その製品が国際的な品質及び基準について、国際水準を満たすことを保証するため、認定プロセスに積極的に参加し続けている。
建設部門
建設部門の当年度における業績の改善は、主に、建設契約の高い収益認識及び契約利鞘の改善に起因する。
当年度において、マレーシアにおける当グループ最新の一体型のセメント製造施設の建設が予定通り完成した。新施設は、最先端の設備であり、一日あたり5,000トンのセメント容量を有する。
住宅分野では、ペナンに位置する当グループ最新の住宅開発であるショアフロントの建設が進捗している。同開発は、5階建ての3つのビルに収容される115棟で構成される。建設は昨年開始され、2017年初めに完成予定である。
スントゥル・イーストのザ・フェンネルも、順調に進捗しており、2017年に完成予定である。ザ・フェンネルは、当グループのスントゥルの贅沢な都市再開発計画の最終段階であり、浮遊プールやトロピカル・ベランダなど、クアラルンプールの街並みを一変させるような、他にはないデザインと建築要素を取り入れている。
当グループによるスンガイ・ブシに位置するミッド・フィールズの混在開発では、高層のコンドミニアム・ビルを構成するミッド・フィールズ3の工事が予定通り進捗しており、2017年初めに完成予定である。
クアラルンプールの中心に位置するジャラン・カムンティンの184の客室を擁する20階建てのブティックホテルである新しいストライプス・ホテルの建設は進行中であり、2016年第4四半期に完成予定である。有名なアジアン・ヘリテージ・ロウから目と鼻の先に位置するストライプスは、クアラルンプールの都市構造の重要地点として、かかる一帯の再生に一役買うこととなる。
一方、シンガポールでは、25階建ての77戸の高級住宅を構成する当グループのオーチャード大通りの高級住宅開発である3オーチャード・バイ・ザ・パークの工事が進行している。かかる建物は、独特の設計要素並びに工学及び建設面での環境に優しいイニシアチブによって、シンガポールの建築・建設局のグリーン・マーク・ゴールド・プラス・アワードで評価された。
不動産開発及び投資部門
当グループの不動産開発及び投資活動には、マレーシアにおける住宅及び商業不動産開発、シンガポールにおける住宅開発並びにスターヒル・グローバル・リアル・エステート・インベストメント・トラスト(「スターヒル・グローバルREIT」)が管轄するシンガポールにおける商業、小売店舗及びオフィス不動産が含まれる。
住宅及び商業不動産開発
当年度中、パカタン・ジャヤ・イポーにある現代の2階建てリンクホームである新作ダリアが販売開始された。美しく見事に概念化された線に沿ってデザインされ、広い間取りを擁する、構造化され、頑丈な造りのテラスホームは、若いカップルや育ち盛りの子供のいる家族に理想的な成長の余地のある設計が施されている。同開発は、216棟のテラスホームを構成し、家族のレクリエーションのための緑地及び屋外エリアを特色とする公園で補完される。
一方、ペナンにおける当グループのショアフロント開発は進行中である。2015年2月の1回目の販売は、圧倒的な成功を収め、これに続く2015年5月の最後の販売では、販売開始から2時間で全戸が完売した。ショアフロントは、ジョージタウンに位置し、ペナンで海に面する最後の開発の一つである。同不動産は、ニッチで、高所得層向けの、低層・低密度開発であり、歴史あるE&Oホテルに隣接する自由保有地に合計でわずか115戸の3棟を構成する。中には、スカイ・テラスやプライベート庭園を特徴とする住戸もあり、プライベートなエレベーター・ロビーは、更なる高級感及びプライバシーを与える。
スントゥル・イーストのザ・フェンネルでは、最初の2棟が完成間近であり、残る2棟は2017年に完成予定である。4棟の高層タワーの916戸から構成され、それら全てが優れた申込率を達成している、ザ・フェンネルは、開発内のいくつかの階に設置された一続きのポケット・ガーデンやスカイ・フォレストとして再解釈される、2つの浮遊塩水スイミング・プールや多くの「トロピカル・ベランダ」など、多数の機能とユニークなデザイン要素を提供している。ザ・フェンネルは、最後の棟の革新的なデザインを誇る住戸については、新しいデュアル・キー・コンセプトを組み込み、多世代の生活又は拡大若しくは賃貸の機会に関する適応性及び新たな可能性を創造する構造になっている。
当グループのシンガポールにおける高級自由保有開発である3オーチャード・バイ・ザ・パークは、順調に進んでいる。シンガポールで最も高級な住宅地の一つである、オーチャード大通り沿いに位置する同開発は、象徴的なオーチャード通りショッピング街の近く、かつ、予定されているオーチャード大通りMRTの目と鼻の先で、UNESCO世界遺産の肩書きをアジアで初めて授与した有名なシンガポール植物園に近接している。
同プロジェクトは、世界的に有名なミラノ出身のイタリア人建築家及びデザイナーのアントニオ・チッテリオ氏により建物、内装、備品及び什器を全体的に、デザインされた。同氏は、ミラノ及びロンドンのブルガリホテル、ブルガリ・リゾート・バリ並びにビー・アンド・ビー・イタリア、マグサルト及びアルクリネアの家具ブランドを含む、建築物や家具のデザインで数々の受賞歴を誇っていることで有名である。
同コンドミニアムは、25階に広がる2寝室構造の住居や5寝室構造のペントハウスで構成される77戸の高級住宅を特徴とし、中にはプライベートプールや天空庭園付きのものも含まれる。居住者は、景観の素晴らしいプールを囲む緑豊かな庭園並びに屋外のプール・ラウンジ、ジャクジー、ジム、プライベート・ダイニング及び図書室のラウンジなどの補完的設備を享受することができる。3オーチャード・バイ・ザ・パークは、持続可能かつ環境に優しい、高水準のデザイン及び建築を実現したことを評価され、シンガポールの建築・建設局のBCAグリーン・マーク・ゴールド・プラス・アワード2014を受賞した。同開発は、現在建設中であり、2017年に完成予定である。
スンガイ・ブシにおける当グループのミッド・フィールズの混在開発では、高層のコンドミニアム・ビルを構成するミッド・フィールズ3の作業が順調に進捗しており、2017年初めに完成予定である。
スターヒル・グローバルREIT
当グループは、シンガポール証券取引所に上場し、シンガポール、マレーシア、オーストラリア、日本及び中国で小売店舗やオフィス不動産を所有しているスターヒル・グローバルREITの実効持分を36.46%保有している。スターヒル・グローバルREITの運用会社であるワイ・ティー・エル・スターヒル・グローバルREITマネジメント・リミテッドは、当グループの完全子会社である。
当年度において、スターヒル・グローバルREITは、ポートフォリオの調整にあたって、六本木Terzo不動産を売却し、トラストの資産評価31億シンガポール・ドル(約93億マレーシア・リンギット)をもたらした。トラストのポートフォリオは現在シンガポール、日本、中国及びオーストラリアにわたる12の不動産を構成する。
スターヒル・グローバルREITの不動産ポートフォリオには、現在、シンガポールの有名なオーチャード大通り沿いの二大ショッピング・コンプレックスであるウィスマ・アトリア及びニー・アン・シティの株式、日本では、東京の高級繁華街のブティック4軒、中国の成都にある主要なショッピング・センター1軒、オーストラリアのパースに位置するデービット・ジョーンズ・ビルディング及びプラザ・アーケード並びにマイヤー・センター・アデレード、並びにクアラルンプールのゴールデントライアングルに位置するスターヒル・ギャラリー及びロット10ショッピング・センター内の区画を所有している。
ホテル開発及び経営部門
当グループのホテルの開発及び管理活動は、直接並びにマレーシア及びその他海外のホテル及びホスピタリティ関連の利回り発生型優良資産に特化しているマレーシアの上場不動産投資信託であるYTLホスピタリティREIT(「YTL REIT」又は「トラスト」)を通じて行われている。
ニセコビレッジ、北海道、日本
ニセコビレッジは、通年営業の観光地となった。ザ・グリーンリーフ・ニセコビレッジは、ヒルトンニセコの業績に影響を与えることなく夏期も営業し、かかるリゾート地の成熟を立証した。スモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールド(SLH)は、カサラ・ニセコビレッジ・タウンハウスを高級でラグジュアリーな独立系ホテルのラインアップに加えた。同リゾートのインフラの強化には、日本では初のデザインを特色とするオールシーズン型のリフト2台、新しいスキー・ラン及び初心者向けの新しい滑走式リフト2台の建設が含まれる。建設工事は全て、次のホワイト・シーズンまでに開始予定である。当グループは、日本及び北アジア初のリッツ・カールトン・リザーブとなる、50部屋を擁するリッツ・カールトン・リザーブをニセコビレッジに開発するための経営契約をマリオット・インターナショナルと締結した。リッツ・カールトン・リザーブは、現地の歴史及び文化の感覚を反映する独特の環境に置かれた他に類を見ないブティックリゾートである。
パンコール・ラウト・リゾート
パンコール・ラウトは、高い稼働率及び収益水準をもって、市場における首位を保持した。以前のスカッシュ・コートは、2階建てのレクリエーション・センターに取って代わられ、2階はエンターテインメント・ルーム、1階はビリヤード台、卓球及びダーツを有するゲーム・ルームを備えている。同リゾートは、毎年恒例のフレディー・スペンサー・チャップマン大佐を祝すチャップマンズ・チャレンジを初めて開催し、多くの参加者を招いた。このイベントは、チャップマンズ・バーのゴールまでの、リゾートの私有地を回る3.8キロ走、樹齢2百万年の熱帯雨林の中を歩く2.4キロジャングル・トレール・ハイク及びエメラルド・ベイの海での1キロ水泳を特色とする。同リゾートを訪れた著名人には、国際的女優であるタン・スリ・ミシェール・ヨー及び女優兼テレビ司会者であるエレイン・デイリーが含まれる。同リゾートは、トリップ・アドバイザーのトラベラーズ・チョイス・アワードのロマンス賞を受け、リゾート並びにラグジュアリー及びサービスについてトップ25に名前が挙がった。
タンジョン・ジャラ・リゾート
タンジョン・ジャラは、アンジュン・スイートを南シナ海の沖のすぐそばに位置する海に面した2つの新しいアンジュン室に変えた。内装は、洗練され、モダンであるが、外装の伝統的なマレー建築は、この「紛れもなくマレーな」リゾートに見事に溶け込んでいる。ランテンガ・タートル・ウォッチと協力して、同リゾートは、浜辺にカメの孵化場及び保護区を設立したが、ゲストはここでカメについて学びを深めることができる。当グループは、そのリゾートの環境を保護するためのイニシアチブに取り組むための積極的な役割を担っている。タンジョン・ジャラは、リーボック・マレーシアと共に、ストラーラ・ヨガの創始者であるリーボック・グローバル・アンバサダー、タラ・スタイルズを目玉に迎えたスチムルニ・リトリートの開催を成功させた。同リゾートは、トリップ・アドバイザーのトラベラーズ・チョイス・アワードのロマンス賞を受け、リゾート及びラグジュアリーについてトップ25に名前が挙がった。
キャメロン・ハイランズ・リゾート
キャメロン・ハイランズ・リゾートは、マレーシアの高地において、観光旅行者及びビジネス旅行者の双方にとって高品質の静養地としての評価を維持している。
ザ・リッツ・カールトン、クアラルンプール
ザ・リッツ・カールトン、クアラルンプールは、2016年3月に、全面改装されたホテルの正式な営業再開を祝賀会で祝った。ホテル全体が全面改装され、ニューヨークの有名なシャンパリマウド社のデザインを組み込んでいる。改装により、ロビー及びフロントは大きく拡大され、飾らない上品さ及び時代を超えたデザインを有する新しいレストランやラウンジ・スペースが作り出された。ザ・リッツ・カールトン、クアラルンプール全体を通じたゲスト各々の体験は、全てのゲストを感動させるために、丁寧に改良、再建及び一新された。同ホテルは、トップ25ホテル並びにラグジュアリー及びサービスについて、トリップ・アドバイザーのトラベラーズ・チョイス・アワードを受賞した。
JWマリオット・ホテル、クアラルンプール
JWマリオットは、引き続き競合ホテルの中の一流ホテルとなっている。不動産の全面改装及びリニューアルは、その市場における地位を永続させる見込みである。修復作業は、客室やスイートから開始された。修復範囲には、ホテル全体が含まれる予定である。同ホテルは、トップ25ホテル並びにラグジュアリー及びサービスについて、トリップ・アドバイザーのトラベラーズ・チョイス・アワードを受賞した。
ヴィスタナ・グループ・オブ・ホテルズ
ヴィスタナ・ホテルはそれぞれ、当年度において引き続き、稼働率及び利益の増加を記録し、歴史ある地位を取り戻している。独立した旅行調査によって、ヴィスタナ・ブランドはその部類において商品のリーダーであることが引き続き確認された。2014年におけるホテルの全面改装及びヴィスタナの商品としての再開は成功した。
ミューズ・サントロペ、フランス
ミューズ・ホテルは、有名なリゾート町のサントロペにおいて、7年目も引き続き絶賛を受けている。同ホテルは、コンデナスト・トラベラーズ・ゴールド・リストに名前が挙がっており、エル誌の「ホット・スポット」に選ばれている。ミューズ・ホテルは、今では、一流のブティックホテルブランドであるスモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールドのメンバーである。
ザ・スウォッチ・アート・ピース・ホテル上海、中国
当グループは、引き続き、同ホテルの高級をテーマにした7つのスイート及び客室並びにシュック!レストラン及びルーフトップ・テラスを管理している。シュック!上海は、毎年恒例のチャイナ・レストラン・ウィーク2016で第三位に入った。
ガヤ・アイランド・リゾート、サバ州
ガヤ・アイランド・リゾートは、サバ州有数の観光地としての地位を確立し、営業成績は、過去最高を記録した。保護への献身を強化及び整備しながら、同リゾートは、レジデント・ナチュラリストの保護の下に、ガヤ・アイランド・リゾート・ワイルドライフ・センターを導入した。ガヤ・アイランド・マリーン・センターと併せて、これらのイニシアチブはゲストを引き付け、近くソーシャルメディア・プラットフォームで取り上げられる。同リゾートは、南アフリカのライフスタイル・ブランドのためのワールド・スイムスーツ・シュートを主催し、これには、今年のワールド・スイムスーツ・モデル・サーチの優勝者も含まれていた。
ザ・スリン・プーケット、タイ
ザ・スリンは引き続き良好な業績を収め、稼働率及び収益は予算目標を上回った。同ホテルは、6年連続でトリップ・アドバイザーのエクセレンス認証を受賞し、ワールド・ラグジュアリー・トラベル・アワード2016で優勝した。
スパ・ビレッジ・リゾート・テンボック、バリ
スパ・ビレッジ・リゾート・テンボック、バリは、かかる有名なインドネシアの島の北東海岸の高品質のスパ静養地として確固たる定評がある。顧客の意見の多くは、サービスに関する素晴らしい評価を含んでいる。
ザ・マジェスティック・マラッカ
ザ・マジェスティック・マラッカは、引き続き、マラッカ有数のホテルとしての評判を維持している。同ホテルは依然として、マラッカへの観光客の間で人気の観光地である。同ホテルは、トリップ・アドバイザーのトラベラーズ・チョイス・アワードのロマンス賞を受け、トップ25ホテル並びにリゾート及びサービスについて名前が挙がった。
ザ・マジェスティック・ホテル・クアラルンプール
ザ・マジェスティック・ホテルは、引き続き良好な業績を収め、稼働率及び収益の双方について改善が見られた。マジェスティック・ボールルームは、結婚式及び社交行事で人気であり、女王陛下の90歳の誕生日の盛大な祝賀会の会場であった。企業会議及びカンファレンス事業も回復した。プライベートなチェックイン及びチェックアウト並びにバトラー及びコンシェルジュのサービスを有する全室スイートルームのマジェスティック・ウィング、及び無料の軽食付きのマジェスティック・クラブ・ラウンジをザ・マジェスティック・クラブに提供した。訪れた著名人には、伝説のサッカー選手のエリック・カントナ及びフェルナンド・モリエンテスが含まれる。マジェスティック・スパは、ベスト・フローラル・インフューズド・トリートメントにつき、クレオ誌のビューティー・スター・アワード及びベスト・ロイヤル・マラーヤン・アワードを獲得した。同ホテルは、トリップ・アドバイザーのエクセレンス認証アワード2016及びトップ25ホテル、ラグジュアリー及びロマンスについて、トラベラーズ・チョイス・アワードを受賞した。
ゲインズボロ・バス・スパ
ゲインズボロ・バス・スパは、営業開始初年度を成功させ、都市バースのランドマークとなる不動産としての地位を確立した。ゲインズボロのトップの成績は、数多くの名高い賞(コンデナスト・トラベラー-ザ・ベスト・ニュー・ホテル・イン・ザ・ワールド-ホットリスト2016、トラベル&レジャー-ITリスト:ザ・ベスト・ニュー・ホテル・オン・ザ・プラネット、タトラー・スパ・アワード2016、トリップ・アドバイザーのエクセレンス認証-ナンバー1ホテル・イン・バースなど)で評価された。ゲインズボロは、オンライン上のギフト券、花のワークショップ及びスパ・デイズなど、新しい収入源を提供する様々なサービスを導入した。エグゼクティブ・シェフであるヨハン・ラファーが提供した基盤を足場に、ザ・ゲインズボロ・レストランは、ますます力をつけ、ヘッド・シェフであるダン・ムーンの想像力に富む料理を絶賛されている。ゲインズボロは、映画、ファッション、音楽及びスポーツの各界の著名人からますます選ばれるようになっている。ゲストには、ハリウッドの大物スターのクリストフ・パイン、俳優のニコラス・ケイジ、サッカー選手のエリック・カントナ、イギリスのラグビー選手のジョージ・フォード、歌手のローナン・キーティング及びルル並びにファッション・デザイナーのジュリアン・マクドナルド及びザンドラ・ローズが含まれる。
イースタン&オリエンタル・エクスプレス
イースタン&オリエンタル・エクスプレスは、合理化及び事業の統合を維持し、需要動向を十分に活用している。引き続き商品及びサービスの卓越性を絶賛されている。
ザ・ストライプス
当グループは、クアラルンプールの中心に新しいホテル、ザ・ストライプスを建設している。184の客室及びスイートは、現代風のデザイン及び都会の上品さを独特に融合させたものであり、その地域の歴史及び特徴を反映している。同ホテルは、独特のバイブ及び特徴を備え、地元の風景に異なる視点を与え、ほんの少しの先鋭的なスタイル及び冒険心が合わさっている。ストライプスは、2017年第1四半期の開業をもって、著しく独立したラグジュアリー・ホテルの進化しつつあるアンサンブルであるマリオットのオートグラフ・コレクション・ホテルのメンバーとなる予定である。
ザ・リッツ・カールトン、コサムイ
当グループは、ザ・リッツ・カールトン、コサムイを開発するための経営契約をマリオット・インターナショナルと締結した。同リゾートは、タイ湾のエメラルド色の海に囲まれた白い砂浜で有名なとても魅力的なチョン・モン地域にあるコサムイの南東端に位置する。同リゾートは、187の豪華な客室及びプール付き別荘を特色とし、手付かずの浜辺でのダイニング、ウェルネス及びレクリエーションの体験及び施設を備えることとなる。同リゾートは、2017年第2四半期にオープンする。
YTL REIT
YTL REITの投資ポートフォリオは、2015年6月30日現在の過去の評価額の3,328.1百万マレーシア・リンギットから169.6百万マレーシア・リンギット増加し、2016年6月30日現在の3,497.7百万マレーシア・リンギットと査定された。
・マレーシア・ポートフォリオ
YTL REITは、当会計年度において引き続き、マレーシアの資産ポートフォリオから安定した収入を得た。YTL REITは、かかる収益構造によりもたらされた安定した収入による不動産及び利益を対象とする固定リース契約を維持している。
クアラルンプールにおけるトラストのラグジュアリー資産は、ゴールデントライアングルの商業地区に位置するJWマリオット・ホテル・クアラルンプール、ザ・リッツ・カールトン・クアラルンプール及びザ・リッツ・カールトン・クアラルンプールのレジデンスを構成する。3つの不動産は、引き続き、スターヒル・ギャラリー並びにフィースト・ビレッジ 高級ダイニング・パビリオン、カールトン・カンファレンス・センター及びスパ・ビレッジ・クアラルンプールなどのその他の高級アメニティの程近くで運営されており、ゴールデントライアングル内及びその周辺で継続中のMRT作業が完成し、2017年半ばにサービスが軌道に乗れば、その恩恵を受ける見込みである。
YTL REITのリゾート・ポートフォリオは、パンコール・ラウト・リゾート、タンジョン・ジャラ・リゾート及びキャメロン・ハイランズ・リゾートを構成する。リゾートはそれぞれ、受賞歴のあるスパ・ビレッジをはじめとする各リゾート特有の様々な贅沢なサービス及び体験を提供する。これらのリゾートは、世界中から旅行客を引き付けながら、当年度においても引き続き一貫して良好な客数を上げた。
クアラルンプール、クアンタン及びペナンで運営しているヴィスタナのホテル・チェーンは、トラストの国内ポートフォリオのビジネス商品を構成し、地元及び地域のビジネス旅行者を対象としている。快適な客室における実用的かつ現代的なアメニティの調和に加え、洗練されたサービス基準は、ホスピタリティ産業の競争の激しい部門において、引き続きヴィスタナ・ホテルを際立たせ、これにより、業績は、当会計年度においても安定していた。
・インターナショナル・ポートフォリオ
YTL REITのインターナショナル・ポートフォリオは、日本の北海道に位置するヒルトン・ニセコビレッジ並びにオーストラリアのシドニー・ハーバー、ブリスベン及びメルボルンのマリオット・ホテルにより構成されている。
ニセコ地域は、依然として伝統的に冬期の観光地であるが、ヒルトン・ニセコビレッジは、高品質な夏期の施設を開発することに集中し続け、同ホテルは、当年度中、堅調な宿泊需要を記録した。ヒルトン・ニセコビレッジは、見事な粉雪、スキーイン・スキーアウト場所及び施設内の温泉設備に加え、豊富かつ多様な野外活動及び世界クラスのスパを含む夏期の呼び物により、日本で最も有名なスキーリゾートの一つとして評価されている。
シドニー・ハーバー・マリオットは、確立した地位及び提供するサービスの質によって、当年度は良好な業績を収めた。シドニー・ハーバー・マリオットの稼働率は前年の87.2%に比べ86.8%とわずかに減少した。2015年には、同ホテルは、以前のエグゼクティブ・ラウンジ及び会議室の更なる32の客室への改装を完成させた。地下ロビー並びに食品・飲料エリアの再構成は現在進行中であり、年内に完成予定である。シドニー・ハーバー・マリオットは、ハーバーブリッジ及びシドニーオペラハウスを含む象徴的なランドマークを見下ろすサーキュラーキーの中心部に位置し、595室の客室を擁する5つ星ホテルである。
メルボルン・マリオットは、当会計年度において、2015年度の88.80%をわずかに下回る88.65%の稼働率を達成した。過去数年にわたるビクトリア地区の客室数の増加にかかわらず、186室の客室を擁する同ホテルは安定した稼働率を維持し続けた。メルボルン・マリオットは、市内の劇場地区に程近い、バーク通りやコリンズ通りのショッピング街、チャイナタウン、メルボルン博物館及び王立展示館ビルから数分の距離に位置している。
263の客室及び4つのスイートを擁するブリスベン・マリオットでは、前年の76.46%に比べ、2016年度は84.10%と稼働率の増加が見られた。ブリスベン市場は、慎重に回復し続け、同ホテルの、より広範な顧客層を引き付けるための市場戦略は、引き続き成果をもたらした。ブリスベン・マリオットは、ブリスベンの中央ビジネス地区とフォーティテュード・ヴァリーの中間に位置しており、ショッピング街や川沿い飲食街と市内の企業や文化施設に近接している。
情報技術及び電子商取引イニシアチブ
同部門の当会計年度における業績は、主に2.3ギガヘルツ(GHz)のWiMAX周波数帯域並びにコンテンツ及びデジタル・メディア部門のデジタル・メディア広告の売上高に支えられ、引き続き安定していた。かかる帯域は、当グループの子会社であり、「Yes」のブランド名を運営するワイ・ティー・エル・コミュニケーション・センドリアン・バーハッド(「YTL Comms」)によって利用されている。
一体型のアウト・オブ・ホーム(「OOH」)デジタル・ネットワークを運営し、OOHデジタル・メディア・ソリューションを提供するコンテンツ及びデジタル・メディア部門は、広告市場における困難な状況にもかかわらず、良好な業績を収め、引き続き多数の名高いブランド名を引き付けた。
同部門は、専有のコンテンツ・マネジメント・ソリューション及びコンテンツ生産を提供し、クアラルンプールのビンタン・ウォーク・エリアでのデジタル・ナローキャスト・メディアネットワーク、ロット10ショッピング・センターの向かいに位置する、デジタル「キューブ」及び同センターの正面出入口に隣接する大型LEDスクリーンで広告配信を行っている。さらに、スターヒル・ギャラリーなど、その他のショッピング及び商業地域におけるデジタル・ネットワークや、クアラルンプール国際空港(KLIA)とKLIA2の低コストキャリア・ターミナルの間を運行するサービスを含むクアラルンプール・エクスプレス・レール・リンク(KLIAエクスプレス及びトランジット)の車内などを通じてサービスが提供されている。