(訳文)
独立監査人の監査報告書
ワイ・ティー・エル・コーポレーション・バーハッドの株主各位
財務書類監査に関する報告
監査意見
私どもは、ワイ・ティー・エル・コーポレーション・バーハッドの財務書類、すなわちグループ及び会社の2017年6月30日現在の財政状態計算書、同日をもって終了した事業年度におけるグループ及び会社の損益計算書、包括利益計算書、資本変動表及びキャッシュ・フロー計算書、並びに重要な会計方針の要約を含む、財務書類に対する注記を監査した。
私どもは、添付の財務書類が、財務報告基準及びマレーシアにおける2016年会社法の要件に準拠して、グループ及び会社の2017年6月30日現在の財政状態並びに同日をもって終了した事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、真実かつ適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
私どもは、マレーシアにおいて適切と認められている監査基準及び国際監査基準に準拠して監査を行った。これらの基準のもとでの私どもの責任は、本報告書の「財務書類監査に対する監査人の責任」のセクションに詳述されている。私どもは、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
独立性およびその他の倫理上の責任
私どもは、マレーシア会計士協会の(職業的専門家としての倫理、行動及び実務に係る)規則(以下「規則」という)及び国際倫理基準審議会の定める倫理規程(以下「IESBA Code」という)に基づきグループ及び会社に対して独立性を保持しており、また、当該規則及びIESBA Codeで定められるその他の倫理上の責任を果たしている。
監査上の主要な事項
監査上の主要な事項とは、当年度のグループ及び会社の財務書類監査において監査人の職業的専門家としての判断によって特に重要であると決定された事項をいう。監査上の主要な事項は、全体としてのグループ及び会社の財務書類監査の過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、私どもは、当該事項に対して個別の意見を表明するものではない。
1.投資不動産の評価
リスク
これは財務書類に対する注記11に関するものである。
グループの投資ポートフォリオは主に、一等地のリテール及びオフィス資産である不動産で構成されている。グループの投資不動産は10,517百万マレーシア・リンギットであり、これはグループの資産合計の14%に相当し、公正価値で測定されている。
投資不動産は、収益還元法を用いた独立した外部評価に基づき、公正価値で表示されている。収益還元法では、見積賃貸料収入(予測営業費用控除後)を市場利回りから導き出された割引率で割引き、資産計上する。不動産の評価は1年に1回実施される。
私どもは、投資不動産の残高の規模及び公正価値の決定における複雑性により、この領域に注力した。公正価値の決定には、使用する適切な評価方法の決定及び適用する基礎となる仮定の見積りにおいて、重要な判断が伴う。仮定の軽微な変更が評価に重大な影響を及ぼす可能性がある。
監査人の対応
私ども及び構成要素の監査人の監査手続には、以下が含まれている。
・一般に認められている専門機関の会員であることに基づく、外部評価者の資格及び能力の評価
・評価に使用されたインプット・データの正確性及び適合性の検証
・評価者からの独立性に関する確認状の入手
・主要な不動産についての現地視察の実施、及び
・評価報告書に開示された情報との比較及び開示された感応度分析の再計算による、評価の結果が最も大きく影響を受ける(すなわち、投資不動産の公正価値の決定に最も重要な影響を及ぼす)仮定に関するグループの開示の評価
2.のれんの減損評価
リスク
これは財務書類に対する注記17に関するものである。
2017年6月30日現在、連結上生じたのれんは6,170.7百万マレーシア・リンギット(減損累計額118.9百万マレーシア・リンギットを控除後)であり、これはグループの資産合計の8.3%に相当する。
年1回ののれんの減損テストは、監査上の主要な事項と考えているが、これは、会計上の要件が複雑であり、また、回収可能価額の見積りに使用される仮定の決定に重要な判断が必要なためである。資金生成単位(以下「CGU」という)の回収可能価額は、公正価値から売却コストを控除した金額と使用価値(以下「VIU」という)のいずれか高い方の金額に基づいており、公正価値モデル又は割引予測キャッシュ・フロー・モデルから導き出されている。これらのモデルは、収益成長率、税引前割引率、最終成長率及び、利息・税金・減価償却費・償却費考慮前利益(以下「EBITDA」という)成長率の見積りを含む、複数の主要な仮定を用いている。
監査人の対応
私どもは、経営者が行った主要な仮定に関するのれんの減損評価に対するテストに注力した。私どもの監査手続には、以下が含まれている。
・各VIUキャッシュ・フローに使用された主要な仮定についての経営者との協議、並びに各CGUの収益成長率及びEBITDA成長率と実績との比較
・私どもの評価専門家の協力を得て、各業界との比較による税引前割引率及び最終成長率の合理性の検証
・各VIUキャッシュ・フローを導き出すのに使用された税引前割引率、最終成長率及びEBITDA成長率に対して経営者が実施した感応度分析の検証
3.営業費用と資本的支出とのコストの分類
リスク
これは、財務書類に対する注記10に関するものである。
2017年6月30日現在、水道及び下水セグメントのインフラ資産の正味帳簿価額7,465.2百万マレーシア・リンギットは、グループの有形固定資産の26%に相当している。このインフラ資産は、事業の開発及び規制上の要件に対応するために当該セグメントに発生した資本的支出、当該資産の建設に直接起因する人件費及び間接費で構成されている。
発生したコスト(特に人件費及び間接費)がFRS第116号「有形固定資産」(以下「FRS第116号」という)に従って資産計上基準を満たすかどうかの決定には、重要な判断が伴う。
監査人の対応
私ども及び構成要素の監査人の監査手続には、以下が含まれている。
・抽出されたプロジェクトのインフラ資産の承認、及びインフラ資産に帰属する資本的支出の識別に対する内部統制の運用状況の有効性テスト
・経営者との協議を通じた、人件費及び間接費に関連して発生したコストの性質の理解、並びに発生したコストがFRS第116号に従って資産計上基準を満たしているかの検証
・資産計上されたコストの性質又は金額の重要な変動の識別を目的とした、資産計上された人件費及び間接費の水準についての前年度の残高及び当年度の予算情報との比較、並びに重要な差異についての経営者への確認
4.ワイ・ティー・エル・コミュニケーションズ・センドリアン・バーハッド(以下「YTLコミュ」という)の有形固定資産の減損評価
リスク
これは、財務書類に対する注記10に関するものである。
YTLコミュの有形固定資産はグループの有形固定資産の7.8%を占めており、モバイル及びブロードバンド・セグメントに関連している。
2017年6月30日現在、この子会社には減損の兆候である損失が発生している。減損の兆候があることを考慮し、経営者は有形固定資産について減損評価を実施した。
減損評価は、VIUキャッシュ・フローを用いて経営者によって実施された。この方法は、キャッシュ・フローの時期及び金額が、成長率及び調達契約の更新から構成される主要な仮定を使用することによって決定される今後5年間の事業計画及び財務予算の達成に依拠しているため、重要な判断が要求される。
実施された年1回の減損テストに基づき、取締役は、有形固定資産の減損はないとの結論に達した。
監査人の対応
私どもの監査手続には、以下が含まれている。
・使用された仮定、特に平均収益成長率及び資産の耐用年数についての検証、並びに業界内の比較可能な会社との比較
・会社の実績の検討による、調達契約の更新に関する仮定に適用された根拠についての経営者との協議
・公表されているインプットに基づく有形固定資産に関する固有のリスクを反映する割引率の合理性についての評価
財務書類及び監査報告書以外の情報
会社の取締役は、その他の記載内容に対する責任を有している。その他の記載内容は、年次報告書に含まれている情報のうち、グループ及び会社の財務書類及び監査報告書以外の情報である。
グループ及び会社の財務書類に関する私どもの監査意見の対象範囲には、その他の記載内容は含まれておらず、したがって、私どもは当該その他の記載内容に対していかなる保証の結論も表明しない。
グループ及び会社の財務書類監査における私どもの責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容とグループ及び会社の財務書類又は私どもが監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか考慮すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な虚偽表示の兆候があるかどうか留意することにある。
私どもは、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な虚偽表示があると判断した場合には、当該事実を報告することが求められている。私どもは、その他の記載内容に関して報告すべき事項はない。
財務書類に対する取締役の責任
会社の取締役は、財務報告基準及びマレーシアにおける2016年会社法の要件に準拠して真実かつ適正に表示するグループ及び会社の財務書類の作成に対して責任を負っている。また、取締役は、不正や誤謬による重要な虚偽表示のないグループ及び会社の財務書類の作成を可能にするために必要であると取締役が判断する内部統制に対して責任を負っている。
グループ及び会社の財務書類を作成するに当たり、取締役は、グループ及び会社が継続企業として存続する能力があるかどうかを評価し、必要がある場合には当該継続企業の前提に関する事項を開示する責任を有し、また、取締役がグループ又は会社の清算若しくは事業停止の意図があるか、又はそうする以外に現実的な代替案がない場合を除き、継続企業の前提に基づいて財務書類を作成する責任を有している。
財務書類監査に対する監査人の責任
私どもの監査の目的は、全体としてのグループ及び会社の財務書類に、不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかに関する合理的な保証を得て、監査意見を表明することにある。合理的な保証は、高い水準の保証であるが、マレーシアにおいて適切と認められている監査基準及び国際監査基準に準拠して行った監査が、すべての重要な虚偽表示を常に発見することを保証(guarantee)するものではない。虚偽表示は、不正又は誤謬から発生する可能性があり、個別に又は集計すると、当該財務書類の利用者の経済的意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
私どもは、マレーシアにおいて適切と認められている監査基準及び国際監査基準に準拠して実施する監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持し、また、以下を行う。
・不正又は誤謬によるグループ又は会社の財務書類の重要な虚偽表示リスクを識別、評価し、当該リスクに対応した監査手続を立案、実施し、監査意見の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。不正による重要な虚偽表示リスクを発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高くなる。これは、不正には、共謀、文書の偽造、取引等の記録からの除外、虚偽の陳述、又は内部統制の無効化が伴うためである。
・状況に応じて適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を理解する。ただし、これは、グループ及び会社の内部統制の有効性に対する意見を表明するためではない。
・取締役が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに取締役によって行われた会計上の見積りの合理性を評価し、関連する開示の妥当性を検討する。
・取締役が継続企業を前提として財務書類を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、グループ及び会社の継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうかを結論付ける。重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書においてグループ又は会社の財務書類の関連する開示に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務書類の開示が適切でない場合は、財務書類に対して除外事項付意見を表明することが求められている。私どもの結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、グループ又は会社は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・グループ及び会社の財務書類の開示を含む全体としての表示、構成及び内容を検討し、グループ及び会社の財務書類が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・グループの財務書類に対する意見を表明するため、グループ内の企業又は事業活動の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。私どもは、グループ監査の指示、監督及び実施について責任を有する。私どもは、私どもの監査意見に単独で責任を負う。
・私どもは、特に、計画した監査の範囲とその実施時期、及び監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項について、取締役に報告を行う。
・また、私どもは、独立性についての職業倫理に関する規定を遵守している旨、並びに独立性に影響を与えると合理的に考えられるすべての関係及びその他の事項、また該当する場合、阻害要因を除去・軽減するために講じた措置(セーフガード)について、取締役に報告を行う。
私どもは、取締役に報告した事項のうち、当年度のグループ及び会社の財務書類監査で特に重要な事項を、監査上の主要な事項と決定する。私どもは、これらの事項を監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めてまれではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
その他の法律及び規制上の要件に関する報告
マレーシアにおける2016年会社法の要件に準拠して、私どもは、私どもが監査人ではない子会社が財務書類に対する注記13に開示されていることを報告する。
その他の報告責任
補足情報は、ブルサ・マレーシア・セキュリティーズ・バーハッドの要請に準拠して開示されたものであり、財務書類の一部ではない。取締役は、マレーシア会計士協会により公表された特別事項に関する指針第1号「ブルサ・マレーシア・セキュリティーズ・バーハッドの上場要件に準拠した開示内容における実現損益及び未実現損益の決定」(以下「MIA指針」という)及びブルサ・マレーシア・セキュリティーズ・バーハッドの指示に準拠した補足情報の作成に責任を負う。私どもの見解としては、あらゆる重要な点において、補足情報はMIA指針及びブルサ・マレーシア・セキュリティーズ・バーハッドの指示に準拠して作成されている。
その他
本報告書は、マレーシアにおける2016年会社法第266条に準拠して、機関としての会社の株主に対してのみ作成されるものであり、その他の目的はない。私どもは、本報告書の内容に関して他のいかなる者に対して責任を負うものではない。
HLBラーラム
AF 0276
勅許監査人
ラム・タック・チョン
01005/03/2019
勅許監査人
2017年9月21日
クアラルンプール