下記「第3 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
当年度中、当社及びその子会社(総称して「当グループ」)は、ブルサ・セキュリティーズのメイン・マーケット上場規則(「上場規則」)及びコーポレート・ガバナンスに関するマレーシアン・コード(「本規範」)の方針及び実施規定を遵守するために、当グループの内部統制とリスク管理のシステムの改善を引き続き行った。2017年4月に、改正された本規範が公表され、企業は、2017年12月31日以降に終了する事業年度より、改正後の本規範に従った実務の適用を報告することが求められるようになった。したがって、本報告書は、改正後の本規範に従った最初の報告書となる。
取締役会は、取締役会が株主の投資及び当グループの資産の保護を目的とした安定したリスク管理及び内部統制システムの維持につき全責任を有していること、並びにかかる統制が重大な過失、詐欺又は損失が発生するリスクに対して合理的ではあるが完全ではない保証を提供するに止まるものであることを認識している。
取締役会の責任
取締役会は、株主の投資及び当グループの資産を保護するための適切な統制環境の枠組みの確立を含む、安定したリスク管理及び内部統制のシステムの維持、並びに当該システムの適切性と完全性の審査につき最終的な責任を負っている。内部統制のシステムは財務の管理だけでなく、業務及び法令遵守の管理並びにリスク管理などをカバーしている。しかしながら、取締役会は、当グループのリスク管理及び内部統制のシステムの審査が共同で行われる継続的なプロセスであり、事業目的の達成に失敗するリスクを排除するものではなく、むしろかかるリスクを管理し、詐欺行為及びエラーの可能性を最小限にするためのシステムであると考えている。したがって、当グループのリスク管理及び内部統制のシステムは、重大な誤表示、詐欺及び損失に対する、合理的ではあるものの、絶対的ではない保証を提供するに止まる。
取締役会は、当年度について、当グループのリスク管理及び内部統制(財務その他も含めて)が当グループの効率的かつ効果的な事業活動、財務情報の信頼性及び透明性、並びに法令及び規則の遵守を合理的に保証するものであると考えている。
当グループの内部統制の主な特徴
取締役会は、継続的な監視及び統制活動の効率性の審査の手続を含む、安定した内部統制構造の維持、並びに当グループ及びその従業員の行動の統治に専心している。当グループの内部統制システムの主な内容の概略は、以下のとおりである。
・承認手続
当グループは、承認手続を明確に定義し、説明責任を明確に定め、取締役会及び上席経営陣内で承認、許可及び管理に関する厳格な手続を有している。承認レベル、職務分掌及びその他の統制手続などの責任のレベルは、株主の最善の利益に鑑みた効率的かつ独立した管理を促すために当グループ内に通知されている。
・権限レベル
当グループは大規模な入札、設備投資プロジェクト、買収及び事業の処分並びにその他の大規模な取引に関して、常勤取締役に対して権限レベルを委任している。一定の限度額を超える資本及び収益に関する承認は、取締役会がこれを決定する。その他の投資に関する判断は、権限の範囲に従って承認される。総合的な評価及び監視手続は、すべての大規模な投資に関する決定に適用される。
企業への融資及び投資資金の拠出の要件、外貨及び金利リスク管理、投資、保険並びに署名権者の指名等を含む主な財務に関する事項の決定については、取締役の承認が必要である。
・財務成績
中間財務成績は、ブルサ・セキュリティーズに開示する前に、監査委員会が審査し、監査委員会の提言に基づき取締役会が承認する。年次財務成績及び当グループの事業の状況の分析は、外部の監査人による審査と監査を受けた後に株主に開示される。
・内部の法令遵守
当グループは、主な従業員が年間目標の達成を評価するべく内部で審査する経営陣のレビュー及び報告を通じて内部の財務管理の遵守を監視している。内部の方針や手続の更新は、リスクの変化、又は経営上の欠陥部分の是正、並びに当グループに関連する法令及び規則の遵守要件の変化を反映するために行われる。内部監査は、手続の遵守の監視及び精査を行い、提供された財務情報の整合性を評価するため、特定の期間について体系的に取り決められる。
当グループの内部統制の主な手続
内部統制のシステムの適切性と整合性を審査するために取締役会が定めた主な手続は、以下のとおりである。
・内部監査機能
当グループの内部監査機能は、その内部監査部門(「YTLIA」)により提供される。YTLIAは、経営陣が導入した内部統制システムの効率性及び有効性につき保証を提供し、監査委員会に直接報告を行う。
YTLIAは、監査対象とする活動から独立して運営されており、内部統制システムの有効性と重大なリスクに重点を置いて実施された監査の結果につき、監査委員会に対して定期的に報告を行う。監査委員会は、YTLIAが提起した重大な課題及び事項につき審査及び評価を行い、経営陣によって適切かつ迅速な是正策が講じられることを保証する。
当年度中のいずれの脆弱性又は問題も、当社の年次報告書で開示を要求される、該当する方針若しくは手続、上場規則又は推奨される業界の慣行に対する違反には当たらなかった。
英国に拠点を置くウェセックス・ウォーター・リミテッド・グループ(「ウェセックス・ウォーター」)の会社は、上記の内部監査の対象には含まれていない。ウェセックス・ウォーターの事業は、同社の規制当局であり、政府機関である水道事業管理庁(Ofwatとして知られる)の厳格な財務及び業務管理の対象となっており、その規制ライセンスによっても管理されている。ウェセックス・ウォーター・サービシズ・リミテッド(「WWSL」)は、独自の内部監査部門を有している。内部監査部門はWWSLの監査委員会に報告し、内部監査委員会は優良な財務慣行の維持とこれらの慣行の整合性を保つための管理を監督する責任を有している。同部門は、年次財務諸表を審査し、取締役会と外部の監査人とのコミュニケーション・ラインを提供する。同部門には、その権限及び義務に関する正式な調査範囲があり、調査結果はウェセックス・ウォーター・カンパニーの親会社であり、当社の登録された子会社であるワイ・ティー・エル・パワー・インターナショナル・バーハッド(「YTLパワー」)の監査委員会に報告される。
同様に、YTLパワーの子会社であり、シンガポールに拠点を置くYTLパワーセラヤ・プライベート・リミテッド・グループ(「YTLパワーセラヤ」)のグループ会社はYTLIAの対象に含まれていない。YTLパワーセラヤの事業は、同社の規制当局であり、シンガポールの通商産業大臣の法定機関であるエネルギー市場監督庁(EMA)の厳格な財務及び業務管理の対象となっている。YTLパワーセラヤは内部監査を著名な専門会社に委託し、当該専門会社は社内の監査委員会に報告しており、その調査結果はワイ・ティー・エル・パワーの監査委員会にも報告される。YTLパワーセラヤは、内部統制及びシステムを、財務諸表の整合性と信頼性を合理的に保証できる内容に維持する義務がある。
内部統制のシステムは、事業環境の変化に伴い、今後も審査、改善又は更新されていく。取締役会はYTLIAによる評価により、内部統制システムの継続性と効果を定期的に確認する。取締役会は、現在の内部統制システムが当グループの利益を守るために有効なシステムであると考えている。
・上席経営陣会議
当グループは、常勤取締役と部門長から構成される上席経営陣会議を定期的に開催している。この会議の目的は、緊急を要する事由について審議し、決定することである。ここでの決定事項は、すべての関係する従業員レベルに直ちに効率的に伝えることができる。これらの会議を通じて、経営陣は関係する事業部門における業務上又は財務上の重大なリスクを特定することができる。
・財務会議
当グループの経営陣会議は、財務及び資金に関する重要な問題を審査、特定、議論及び解決し、当グループの財務状況を監視するために招集される。これらの会議は、財務に関する新たな状況又は懸念点が早い時点で明確化され、これらに迅速に対処することができるようにするため、定期的に開催される。この会議のメンバーは、少なくとも当グループの取締役社長、常勤取締役及び上席経営陣から構成される。
・現場の視察
常勤取締役は、生産現場や事業部門の現場へ赴き、様々なレベルの従業員と対話し、協議し、実行された戦略の有効性を直接評価する。現場の視察は、効率的な運営のために、透明性が高く、開かれたコミュニケーション経路が経営陣及び常勤取締役によって維持されることを保証する目的で行われている。
当グループのリスク管理体制の主な特徴及び手続
当グループの安定した財務プロファイルは、事業活動の中で発生するリスクを軽減するための内部統制及びリスク管理のシステムの結果である。これは当グループの規制資産取得及びノンリコース・ベースでの融資獲得の戦略に象徴されている。これらには、ワイ・ティー・エル・パワー・インターナショナル・バーハッドの完全子会社、ウェセックス・ウォーター及びYTLパワーセラヤ、エレクトラネット・プロプライエタリー・リミテッド、PTジャワ・パワー及びアタラット・パワー・カンパニーPSC(「APCO」)に対する持分が含まれる。これらの資産は事業コストと収益の流れが非常に予測しやすい、という共通点があり、これにより安定した、予測可能なキャッシュ・フロー及び利益が生み出され、それぞれの市場における安定した規制環境により更に強化されている。
当グループの事業活動のすべての分野は何らかのリスクを伴うことを取締役会は認識している。当グループは、経営陣が定義されたパラメーター及び基準に従ってリスク管理を行うための有効なリスク管理システムの維持を保証するよう努めており、株主価値の向上のために当グループの事業の収益性を促進している。
取締役会は当グループのリスク管理体制について全責任を負っている。当グループが直面する重大なリスクの特定、分析及び管理は上席経営陣が各事業レベルで行い、これらの調査結果を評価分析し、取締役会に報告する場合には監査委員会がこれを行うなど、あらゆるレベルで行われる継続的なプロセスである。同時に、YTLIAはYTLIAの中間監査において、当グループが直面する重大なリスクの特定及び分析を行い、その結果を監査委員会に報告する。当会計年度中、取締役会のリスク管理体制における機能は、内部統制システムの適切性と全体性を保証するために経営会議に常勤取締役が参加することにより実行された。当グループの事業に影響を与える重大なリスクの特定及び分析のプロセスの検討と更新、並びにこれらのリスクを管理するための方針及び手続に重点が置かれている。
当グループの事業活動は、市場リスク(為替リスク、金利リスク及び価格リスク)、信用リスク、流動性リスク及びキャピタル・リスクなど、様々な金融リスクを伴う。当グループ全体の金融リスクの管理の目的は、当グループが株主価値を創造することを保証することである。当グループは金融市場の予測不可能性に焦点を合わせ、財務業績に与える悪影響の可能性を最小限に抑えることを目標としている。金融リスク管理は定期的なリスク評価、内部統制システム及び当グループの金融リスク管理方針に従って実施されている。取締役会はこれらのリスクを定期的に評価し、適切な管理環境体制について承認を行う。当グループのリスク管理の詳細については、「第3 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載する。
経営陣は、当グループ内でのリスク意識を高め、各自の担当事業に該当する重大なリスクの特定及び分析を行い、適切な内部統制手続の設定と運営の義務がある。これらのリスクは、継続的に評価され、リスク管理の不備、情報システムの故障、競争、自然災害及び規制など社内外のリスクに関するものが含まれる。重大なリスクに影響を与える事業の重大な変化及び外部の環境については、リスクを抑制するためのアクション・プランの策定の中で取締役会に対して経営陣が報告する。
システム改善の必要性がある場合には、取締役会は監査委員会及び内部監査人の推奨する内容を検討する。
取締役会は今後も各事業分野において直面する事業、営業及び財務リスクの特定、評価及び管理を行い、また定期的に戦略を見直して、リスクが軽減され、管理されているかを確認し、当局が発行するガイドラインを遵守する。これは、当グループが株主持分及び株主価値を保護し、向上させるために常に変化し続ける事業環境に効率的に反応できることを確実にするためである。
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績等の概要
① 事業実績
2018年度及び2017年度の当グループの主な事業部門別の売上高及び税引前利益は以下のとおりである。
(監査済)
|
|
2017年度 |
2018年度 |
||
|
売上高 |
百万マレーシア・リンギット(百万円) |
百万マレーシア・リンギット(百万円) |
||
|
建設部門 |
144.6 (3,932) |
0.98% |
386.5 (10,509) |
2.43% |
|
情報技術及び電子商取引関連部門 |
3.2 (87) |
0.02% |
4.4 (120) |
0.03% |
|
ホテル経営部門 |
967.5 (26,306) |
6.57% |
1,097.3 (29,836) |
6.90% |
|
セメント製造及び販売部門 |
2,425.5 (65,949) |
16.47% |
2,618.7 (71,202) |
16.46% |
|
運用サービス部門及びその他 |
408.0 (11,094) |
2.77% |
501.6 (13,639) |
3.15% |
|
不動産投資開発部門 |
1,228.2 (33,395) |
8.34% |
993.5 (27,013) |
6.25% |
|
公共事業部門 |
9,551.7 (259,711) |
64.85% |
10,302.7 (280,130) |
64.78% |
|
合計 |
14,728.7 (400,473) |
100.00% |
15,904.7 (432,449) |
100.00% |
|
税引前利益 |
百万マレーシア・リンギット(百万円) |
百万マレーシア・リンギット(百万円) |
||
|
建設部門 |
57.2 (1,555) |
3.32% |
40.3 (1,096) |
2.92% |
|
情報技術及び電子商取引関連部門 |
0.9 (24) |
0.05% |
2.3 (63) |
0.17% |
|
ホテル経営部門 |
100.5 (2,733) |
5.83% |
7.2 (196) |
0.52% |
|
セメント製造及び販売部門 |
220.9 (6,006) |
12.80% |
174.1 (4,734) |
12.62% |
|
運用サービス部門及びその他 |
47.3 (1,286) |
2.74% |
-284.2 (-7,727) |
-20.60% |
|
不動産投資開発部門 |
385.2 (10,474) |
22.32% |
385.0 (10,468) |
27.90% |
|
公共事業部門 |
913.5 (24,838) |
52.94% |
1,055.0 (28,685) |
76.46% |
|
合計 |
1,725.5 (46,916) |
100.00% |
1,379.7 (37,514) |
100.00% |
② 概況
当社及び当グループは、2018年6月30日に終了した事業年度において十分な営業業績を維持した。
当グループは、前年度の147億マレーシア・リンギットに比べ、2018年度について159億マレーシア・リンギットの高い収益を計上したが、2018年度の税引前利益は、前年度の17億マレーシア・リンギットに対して、14億マレーシア・リンギットとなった。
当社は、2018年度について、普通株式1株につき4.0センの中間配当を発表したが、その利回りは、2018年度の平均株価である1株あたり1.27マレーシア・リンギットに基づけば、約3.1%に相当する。
マレーシア経済は、主に民間・公共の両部門の急速な投資拡大に支えられた内需に牽引され、2016年の4.2%に比べて、2017年は5.9%の堅調な国内総生産(GDP)成長率を記録した。マレーシア経済は、緩やかなペースで成長し、2018年の第1四半期及び第2四半期には、5.4%及び4.5%のGDP成長率を記録した。民間部門の投資及び個人消費において堅調な拡大を示しながらも、成長は、鉱業部門における供給停止及び農業生産の減少に圧迫され、さらに、公共投資の減少及び需要側の純輸出の伸びにも勢いを削がれた。一方、当グループが事業を営むその他の主要経済圏である、英国では、2017年には約1.8%の成長率を記録し、2018年の第1四半期及び第2四半期には、それぞれ0.1%及び0.4%の予想成長率であった。シンガポールでは、2017年には3.6%の成長率を記録し、2018年上半期には約3.9%の成長率を記録した(出典:マレーシア財務省、マレーシア国立銀行、シンガポール通商産業省、英国国家統計局最新情報及び報告書)。
公共事業部門
シンガポールの電力卸売市場における発電量の供給過剰は未だ収まっていないものの、当グループのシンガポールにおける商業向けマルチ・ユーティリティ事業は、その状況に上手く対処し続けた。困難な営業状況にもかかわらず、同部門は、成熟した運営管理体制の下で革新的な顧客サービスへの関与に取組み、質の高いサービスの提供の恩恵を受け続けたことで、市場全体の占有率は、前年度の17.7%から、2018年度の17.0%へとわずかに減少しただけであった。
2002年の当グループによる買収以来、毎年、堅調な収益を上げている当グループの英国における上下水道事業は、2018年度も輝かしい業績を維持した。ここ数年間建設中であった同部門の大規模な一体型水供給網の最後の部分が完成し、供給システム全体が本格稼働している。
新たな供給網により強化された回復力の規模は、2018年3月に、「ビースト・フロム・ザ・イースト(Beast from the East)」と名付けられた寒波が英国に襲来し、大雪及び氷点下の気温を伴う、ここ何年かで最悪の異常気象が発生した際に、その能力が明らかとなった。ウェセックス・ウォーターは、英国国内各地で給水停止が多数発生した急な雪解けの発生後も、その営業地域の全ての施設に水を供給し続けることができた。
当グループのマレーシアにおける受託発電部門では、新たな電力売買契約に基づくパカ発電所からの電力供給が、2017年9月1日に開始され、2021年6月30日まで3年10ヶ月続く予定である。
一方、当グループのモバイル・ブロードバンド・ネットワーク部門は、Android及びiOS用の新たなモバイル・セルフケア・アプリであるMyYes4Gを発売し、市場の中でも最も安い価格で提供され続けているプリペイド・データ及びポストペイド・データの様々なセット商品の販売促進を順調に進め、引き続き利用者基盤を拡大した。
プロジェクトが融資の組成を前年度に完了したことを受け、当グループが45%の持分を有している合弁会社であるアタラット・パワー・カンパニーPSC(「APCO」)が請け負う、ヨルダンにおける554メガワットのオイル・シェール火力発電プロジェクトの建設が開始された。APCOは、ヨルダンの国有連電力事業会社である国営電力会社(NEPCO)との間で、発電所の発電容量全体について、NEPCOが運用期間を40年に延長する選択権付きの30年間の電力売買契約を締結しており、発電所の1基目の設備は、2020年に商業運転の開始を予定している。
当グループは、80%の持分を保有しており、インドネシアの国有電気事業会社であるPT PLN(ペセロ)との間で30年間の電力売買契約を締結しているインドネシアのジャワ島における1,320メガワットの石炭火力発電プロジェクト、タンジュン・ジャティAプロジェクトについても、融資の組成の完了に向けた取組みを続けた。
セメント製造及び販売部門
セメント部門は、全ての運営部門の中でも高い売上高を達成したが、販売費及び流通費の増加並びに国内市場における価格競争と相まったより軟調な建設業界の影響を切り抜ける必要があった。
建設部門
当グループの建設部門では、鉄道に関する実績の重要性が一段と高まった。当グループは、合弁事業のパートナーと共に、ゲマスからジョホールバルまでの電化複線鉄道プロジェクトの設計、建設、供給、設置、完成、検査、試運転及び保守管理を行う現地の下請業者に任命された。同プロジェクトは、世界的な鉄道インフラの整備を目指すというマレーシアの構想上、重要な要素の1つとなることが予想される。
2018年4月、当グループの合弁企業は、クアラルンプール・シンガポール間の高速鉄道プロジェクトのうちマレーシアの公共インフラ部分に関して、一連のプロジェクトのうち南部部分に関する詳細な設計の展開及びインフラ工事の実施を担当する、プロジェクトを実行するパートナーに選任された。しかしながら、2018年9月、マレーシア及びシンガポールの両政府が、プロジェクトの建設を2020年5月まで停止する合意を発表した。それでもなお、このような変革をもたらしうる規模のプロジェクトのパートナーに選任されたことは、当グループの実績を確認するものであり、当グループは、同プロジェクトの展開のモニタリングを継続して行う予定である。
不動産投資開発部門
当グループは、2018年度中、特に、スントゥル・イーストのザ・フェンネル、イポーのダリア、ペナンのショアフロントの住宅開発の現行のラフト基礎を完成させた。大いに期待されているオーチャード大通りの高級住宅開発である当グループの3オーチャード・バイ・ザ・パーク・プロジェクトも、2018年度中、一般には未公開の内覧会で披露された。
当グループの下位部門である不動産投資部門では、シンガポールで上場しているスターヒル・グローバルREITの投資資産の正味の公正価格が再評価に伴って下落したことの影響を受けた。これにもかかわらず、スターヒル・グローバルREITは、オーチャード大通りのニー・アン・シティ及びウィスマ・アトリアへの投資持分により構成されるシンガポールの主要な資産並びにブキット・ビンタンの中心に位置するスターヒル・ギャラリー及びロット10ショッピング・センター内の区画により構成されるマレーシアの主要な資産の堅調な業績に引き続き支えられた。
ホテル経営部門
当グループは、2018年度中、最新の高級リゾートであるザ・リッツ・カールトン、コサムイをタイにオープンした。コサムイ島の南東岸部に位置する175の客室を擁するリゾートは、プライベート・ベイ、手付かずのビーチ並びに多種多様なレクリエーション、料理及び健康増進に役立つアクティビティを特色としている。
一方、当グループの資産ポートフォリオを合理化するべく、REITの裏付資産に成熟資産を結集させるという戦略に十分に沿った形で、当グループのホテルであるザ・グリーンリーフ・ニセコビレッジは、YTLホスピタリティREITに取得される予定である。
持続可能性
当社は、2017年以来、FTSE4グッド・ブルサ・マレーシア・インデックスの構成銘柄となっているが、2018年度、当社の上場子会社であるワイ・ティー・エル・パワー・インターナショナル・バーハッドもインデックスに追加された。FTSE4グッド・ブルサ・マレーシア・インデックスは、環境・社会・ガバナンス(ESG)を適正に実施している企業のパフォーマンスを測定するために組成されている。当該インデックスの構成銘柄となるためには、責任あるビジネスの実践の維持が要求されるが、当グループは、その運営体制を継続的に評価及び改善するために、継続的な努力を続けている。
見通し
当グループは、その大部分についてコンセッション方式を基礎とする公共事業、当グループの長期にわたる財務上の慎重さ並びに継続的な運営効率及び技術力に支えられ、営業する市場の多くを悩ませ続けているボラティリティを上手く乗り切る見込みである。
当社は、事業を保護し、利害関係者の価値を高めるために、引き続き、その経済力及び営業力の更なる強化を重視する。
③ 2018年度と2017年度との比較
1 売上高
当グループの当年度の売上高は、前年度の14,728.7百万マレーシア・リンギットに対して、1,176.0百万マレーシア・リンギット、すなわち8.0%増加し、15,904.77百万マレーシア・リンギットとなった。収益の増加は主に公共事業部門、建設部門、セメント製造及び販売部門及びホテル経営部門によるものであるが、不動産投資開発部門の収益減少により一部相殺された。
2 税引前利益
当グループの税引前利益は、前年度の1,725.5百万マレーシア・リンギットから397.7百万マレーシア・リンギットに減少した。これは20.0%の減少に相当し、主に昨年記録された関係会社が行ったローン再編に関する一時的な会計処理がなかったこと、ファイナンス・コストの増加及び運用サービス及びその他の部門の投資及びデリバティブの公正価値の変動によるものであった。
3 法人税等
当年度の法人税は、前年度の283.5百万マレーシア・リンギットに対して376.6百万マレーシア・リンギットと増加した。法人税の増加は、主に水道及び下水道部門における、2020年4月1日より英国の法人税率を18%から17%に引き下げることによる前年度の繰延税金の一時的な調整によるものであった。
4 少数株主持分損益
少数株主持分損益は、前年度の628.7百万マレーシア・リンギットから当年度の640.9百万マレーシア・リンギットヘと1.9%増加した。これは主にYTL REITグループからの収益増加によるものである。
5 税引後利益及び少数株主持分
上記の結果、当グループの税引後利益及び少数株主持分損益は、前年度の813.3百万マレーシア・リンギットから362.2百万マレーシア・リンギットヘと451.1百万マレーシア・リンギット、すなわち55.5%減少した。純利益の減少は、主に不動産投資開発部門の棚卸資産の正味実現可能価額が減少したこと、昨年度に記録されたローン再編に起因する一時的な調整がなかったこと、前述の投資及びデリバティブの公正価値の変動と相まったファイナンス・コストの増加によるものである。
(2)生産、受注及び販売の状況
(1)「業績等の概要」を参照のこと。
(3)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
本項には、将来予想に関する記述が含まれているが、これは当該事業年度終了時点での当社の予測又は見積りに基づくものである。
公共事業部門
(契約)発電事業
・YTLPG
YTLPGは、1993年、マレーシア初のIPP(独立系発電事業者)となり、2015年9月30日に契約期間が満了となった21年間の電力売買契約に基づき事業を営んでいた。その後、YTLPGは、マレーシア・エネルギー委員会が募る短期発電容量の入札に基づき、パカ発電所から電力供給を行うプロジェクトを獲得した。
パカ発電所からの電力供給は、2021年6月30日までの3年10ヶ月の間(当初の落札期間の2年10ヶ月から12ヶ月の期間延長)、585メガワットの電力供給を行うことについて、YTLPGとテナガ・ナショナル・バーハッドの間で締結された新たな電力売買契約(「PPA」)に基づき2017年9月1日開始された。発電所の運営管理(「O&M」)は、YTLパワーの親会社であるワイ・ティー・エル・コーポレーション・バーハッドの完全子会社であるワイ・ティー・エル・パワー・サービシズ・センドリアン・バーハッドが行っている。
2017年9月1日から2018年6月30日までの期間、パカ発電所は、PPAに基づく全ての性能保証を充足し、2,521ギガワット時の正味発電出力を生成した。業績は、PPAの開始前の再委託期間中の技術改良の実施に大きく支えられた。2018年度中、発電所の2基の発電機、GB1及びGB2はそれぞれ、99.5%及び99.9%の信頼度因子並びに82.0%及び77.0%の負荷因子を実現した。
・タンジュン・ジャティ・パワー
YTLパワーは、インドネシアのジャワ島における2×660メガワットの石炭火力発電プロジェクト、タンジュン・ジャティAの開発を手掛ける独立系発電事業者であるタンジュン・ジャティ・パワーの株式持分を80%保有している。タンジュン・ジャティ・パワーは、インドネシアの国有電気事業会社であるPT PLN(ペセロ)との間に、(発電所の商業運転開始日に開始する)30年間の電力売買契約を有しており、その第2修正・更改版が2018年3月に締結された。同プロジェクトは、現在開発段階にあり、融資の組成完了に向けて進行中である。
・APCO
YTLパワーは、ヨルダン・ハシミテ王国において、554メガワットの山元オイル・シェール火力発電プロジェクトを展開しているAPCOの株式持分を45%保有している。
APCOは、ヨルダンの国有事業会社である国営電力会社(「NEPCO」)との間で、発電所の電気容量及びエネルギー全体について、NEPCOが契約期間を(プロジェクトの2基目の設備の商業運転開始日から)40年に延長する選択権付きの30年間(3年半の建設期間を含む。)の電力売買契約を締結した。
プロジェクトは、2017年3月に融資の組成を完了し、EPC契約の請負業者に対し、建設を開始する旨の着工通知が交付された。2018年度中、発電所の建設、開坑及び付帯するインフラ工事が大幅に進捗し、1基目の設備は、2020年半ばに運転開始が予定されている。
554メガワットのオイル・シェール火力発電所は、運転開始時には、発電総量の約15%に相当する、ヨルダン原産のオイル・シェール資源を活用するヨルダン初の発電所となる。これは、ヨルダン国内の発電に用いる石油製品の輸入を縮小し、また、その開発は、ヨルダン政府が掲げるエネルギー自立促進の達成に向けての重要な布石である。
APCOは、YTLパワー(45%)、中国の粤電集団(45%)及びエストニアのエスティ・エネルギアAS(10%)に間接的に所有されている。
(商業向け)マルチ・ユーティリティ事業
YTLパワーは、スチーム・タービン式発電設備、コンバインド・サイクル式発電設備及び熱併給コンバインド・サイクル式発電設備から成る3,100メガワットの認可発電総量を有するシンガポールのエネルギー会社であるYTLパワーセラヤの持分を100%保有している。
YTLパワーセラヤは、シンガポールの石油、ガス及び石油化学製品の拠点であるジュロン島に所在し、発電及び電力の小売りのほか、ユーティリティの供給(スチーム、天然ガス及び水)、石油貯蔵タンクのリース並びに石油取引及びバンカリングから成る他のマルチ・ユーティリティ事業の運営をも中核事業とする総合エネルギー会社である。
シンガポールの卸電力市場では、引き続き、持続する発電容量の供給過剰による激しい競争が見られた。2018年度において、YTLパワーセラヤは、8,476ギガワット時の電力を販売したが、発電総量の市場占有率は、前年度の17.7%に比べ17.0%までわずかに減少した。
発電所の信頼性を維持することを重視したことで、熱併給コンバインド・サイクル式発電設備の主要な点検整備が予定通り完了した。また、持続可能な信頼性及び効率性の目標を達成することに重点を置く、十分に整備されたO&M体制により、発電設備の予定外停止時間の総計(強制停止を含む。)は、前年度に比べ9.0%減少した。
同部門が、品質並びに環境及び安全衛生に配慮した実務のほか、サイバー・セキュリティーについて高い水準を維持することに重点を置いたことで、ISO9001、ISO14001、OHSAS18001及びISO27001の管理システムの証明書も無事更新された。当社が市場の需要に見合った手頃な電力供給を推進する中、その重要性に変わりはない。
2018年度において、需要者の選択可能性が広い小売電力部門におけるYTLパワーセラヤの小売部門のセラヤ・エネルギー・プライベート・リミテッド(「セラヤ・エネルギー」)の市場占有率は、16.5%となり、前年度の17.8%から減少した。これに対し、2018年度の売上高は、5,671ギガワット時となった。かかる減少は、主に、認可小売事業者数の増加により、小売電力市場において激しい競争が持続したことに起因する。
2018年4月に自由電力市場が導入されたことを受け、セラヤ・エネルギーは、ジュロン地区世帯の電力需要に対応するため、新しいブランドであるGenecoを立ち上げた。セラヤ・エネルギーの既存の小売活動と連携する同ブランドは、その構築により、消費者に対し、低価格かつ手間のかからない電力パッケージを提供することを目指している。
小売部門の消費者中心の方針は、Genecoにまで及ぶ。様々な消費者の家庭及び生活におけるニーズに合わせた各種料金プランを用意するほか、Genecoは、消費者に働き掛け、消費者との関わりを一層強化するために、デジタルのアプローチ手法を採用した。2018年度中、Genecoの立上げを支えるため、販売説明会など、切替えの利点について消費者にさらに周知するための様々な活動を通して、マーケティング活動は強化された。
2018年末までに、自由電力市場が本格的に始動することに伴い、同部門は、従業員数及び労働力も調整している。電力部門における競争が増す中、人材獲得競争も激化し、YTLパワーセラヤは、従業員を呼び込み、従業員の意欲を高め、かつ、従業員をつなぎ留めるために、従業員価値提案の策定及び改良を引き続き行った。
YTLパワーセラヤの通商及び燃料管理部門であるペトロセラヤ・プライベート・リミテッド(「ペトロセラヤ」)は、石油業界に広がる困難にもかかわらず、辛うじて安定した業績を収めた。同部門は、2018年度において、前年度に比べ4.7%増の13.58百万メートルトンの燃料石油及びディーゼル燃料を取り扱った。
ターミナルに停泊した燃料船及び貨物船の隻数も、前年度の1,209隻に対し、当年度は1,319隻まで増加し、停泊所の平均利用率は、60%を超えた。一方、ペトロセラヤは、タンクのリース業務に関して着実な業績を維持し、18ある全ての貯蔵設備がリース中である。
チームは、当グループの地位を最大限に高めるため、タンクのリース及び燃料管理の活動に引き続き注力するほか、突堤及び石油ターミナル業務の最適化も図る。
2018年度中の自由電力市場の出現に備えて、同部門の社内における能力を強化することが一層重視された。顧客体験を充実させるためのデジタル化に向けての当社の動きを支えるため、同部門は、消費者ベースの市場向けに提供される技術の限界を押し広げることを吟味し、ネットワーク運用及びインフラのプラットフォームの完全性及び効率性を維持し続けた。
当グループは、回復能力及び信頼性を向上させるために、サイバー・セキュリティー戦略を公共事業のサプライチェーン・マネジメント及び発電所システムに統合することにも注力した。その他の措置として、サイバーに対する警戒の重要性について、社員の理解を深め、強調すること、サイバー関連の事象への対応及び回復プロセスに関するベストプラクティスの措置及び訓練を管理することが含まれる。
デジタル変革の時代の定着を背景に、当グループは、クラウド・コンピューティング及び域外での可能性の利益について引き続き探究している。かかる動きは、事業の拡大と並行して、効率性及びハードウェアの利用を高めるほか、貯蔵量の拡大及び費用の削減につき、柔軟性を高めることを目指している。
上下水道事業
英国では、YTLパワーは、英国南西部の約10,000平方キロメートルに及ぶ地理的地域(ドーセット、サマセット、ブリストル、ウィルトシャーの大部分並びにグロスターシャー及びハンプシャーの一部を含む。)で2.8百万人の顧客を相手にしている地域の上下水道事業であるウェセックス・ウォーターの株式持分を100%保有している。
ウェセックス・ウォーターは、英国及びウェールズで最も効率の良い上下水道会社の一つとして、英国の水道業界の経済規制当局である水道事業規制局(通称:Ofwat)から評価されている。ウェセックス・ウォーターは、英国政府の任命書に基づき、英国南西部の営業地域からの上水の供給及び下水の処理を任命されている。
一層の努力をし、優れたサービスを提供するという思いから、ウェセックス・ウォーターは、2018年2月及び3月に英国を覆い、氷点下の気温、猛吹雪、冷たい雨及び洪水をもたらした異常な冬の天候「ビースト・フロム・ザ・イースト(Beast from the East)」の期間中、全ての顧客に水を供給し続けた数少ない会社の一つとなった。
同部門の大規模な一体型水供給網の最終部分は、完了し、システム全体が本格稼働している。2018年3月、供給網は、強化された回復力を示し、YTLパワーは、英国国内各地で給水停止が多発した急な雪解けの発生後も、営業地域の全ての施設に水を供給し続けることができた。
ブリストル北部の下水道計画も順調に進んでおり、これにより、フルーム及びタリムの両集水池における下水道システムは改善され、いずれの場合にも、下水の流れはブリストル市内からそれることになる。フルーム計画は、2018年8月に前もって実施され、2018年末までに使用開始される予定である。タリム計画も軌道に乗っており、設計、協議及び建設の作業は前年度に開始された。
一方、当年度、水道サービスの小売業者を法人顧客が自ら選択できるようになった小売市場の開放から1年が経過した。市場には現在、41社の小売業者が参入しており、そのうち26社が国内の小売業者である。水道業界は、市場開放後最初の12ヶ月間は、安定性を確保することに専念し、プロセス、データ改善及び小売業者及び卸売業者の測定基準に重点を置いた。
同部門は、営業目標以上の業績を収め続けた。全ての顧客に高品質の飲料水を供給することに取り組んだ結果、2017年の飲料水基準の全体の遵守率は99.96%となり、2016年より改善が見られた。英国環境庁の年間環境性能評価によると、ウェセックス・ウォーターはトップの業績を収める会社であり、取水ライセンスの遵守率100%、放出の同意(衛生基準)の遵守率100%及び全ての数値基準の遵守率99%を達成した。
当年度、ウェセックス・ウォーターの海水浴場の96%は、厳格な環境基準に合格したが、2箇所(アップヒル・スリップウェイ及びバーナム・ジェッティ)は、すなわち同部門が目標とする遵守率100%に満たない水質と評価された。ウェセックス・ウォーターは、当年度中に国家環境計画も完了し、合意された計画の展開目標の達成率は100%という業績を収めた。
顧客サービスの観点では、ウェセックス・ウォーターは、Ofwatの重要なサービス・インセンチブ基準(SIM)の顧客満足度調査部分において、全上下水道会社の中で、僅差で2位となったが、苦情に対する優れた成績を根拠に、Ofwatが公表する2018年の業績において、SIMの総合成績につき、トップの座を維持するものと期待している。
同部門独自のフィードバック調査によると、満足度、初回問い合わせ時の解決率、スタッフの対応並びに知識及び努力について、顧客は、引き続き、ウェセックス・ウォーターを高く評価している。同社は、かかるフィードバックと併せて、スタッフからのアイディアを用いて、継続的な改善計画を強化し、顧客に対し、より迅速に変革をもたらしている。
水以外の部門に比べ、ウェセックス・ウォーターのネット・プロモーター・スコアは、英国内で親しまれた多くの一流企業に引けを取らず、英国の顧客満足度指数によると、ウェセックス・ウォーターは、公共事業部門の上位に位置しており、全部門にわたって、上位50社からもさほど離れてはいない。
2017年9月、水道消費者協議会は、ウェセックス・ウォーターについて、水道業界の中で引き続き苦情件数が最も低く、かつ調査を受けることがなかったことを確認した。
同部門のチャレンジ・グループであるウェセックス・ウォーター・パートナーシップは、その業務の履行状況全般及び使用状況を監督する。パートナーシップ全体は、設立以来11回の会合を開催しており、また、連立政権の前水担当大臣であるダン・ロジャーソンが独立した議長を務めている。
ウェセックス・ウォーターの革新的かつマルチチャネル型のエンゲージメント戦略である「Your Say, Your Future」は、引き続き推進されており、当年度は、サービスと価格のバランスに関する顧客の意見、料金プロファイル及び将来的なサービスの保証、漏水及び不安定な状況において顧客に提供されるサービスに関する顧客の意見並びにウェセックス・ウォーターの2020年から2025年の事業計画案の容認の可否を把握するための大規模な調査が行われた。
同部門は、顧客による節水への取組みを積極的に支援しており、節水装置の設置及び行動に関する事前の助言を行うために、規制年度中、1万回を超える自宅訪問を行った。節水量は、平均して1世帯・1日あたり40リットルに上り、同計画は、顧客に大好評である。
ウェセックス・ウォーターの2017年から2018年の規制年度中の温室効果ガスの正味排出量は、二酸化炭素換算で122キロトンに減少し、1999年から2000年の期間以来最も低い排出量となり、同社は、当年度のパフォーマンス義務を果たすこととなった。これは、エネルギー効率の改善、再生可能エネルギーの生成及び英国の電力供給網の二酸化炭素排出原単位の減少の組み合わせを通して達成された。
2018年度中、ウェセックス・ウォーターのリサイクル及び再生可能エネルギー部門であるGenecoリミテッドは、ブリストル下水処理工場から現地のガス網に生物メタンを輸送し続け、また、ユニリーバに対する温室効果ガスの許可証の販売に加え、契約をブリストル・エネルギーと締結した。
モバイル・ブロードバンド・ネットワーク
YTLパワーは、マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)からのマレーシアにおける2.3ギガヘルツの無線ブロードバンド・ネットワークの運用許可に基づき、国家全域に及ぶ4G LTE無線ブロードバンド・プラットフォームのYESを所有及び運用するYTL Commsの株式持分を60%保有している。
YESは、国家全域に及ぶコンバージド4G LTEネットワークであり、音声サービス付きの高速モバイル・インターネットを提供している。同ネットワークは、2010年11月に販売及び商業的な運用を開始した。YTL Commsは、現在、マレーシア半島及びサバ州の全域で、人口85%の普及率に到達するオール4G LTE提供領域をもたらす4,300超の基地局を有しており、また、2016年には、国家全域における4G LTEネットワークを開始し、マレーシア初のVoLTE(ボイス・オーバーLTE)サービスを提供している。
2010年末のYESネットワークの開始以来、YTL Commsは、地方・都市間の情報格差を解消し、インターネットに裏付けされた革新的な技術により生活を向上させるために、インターネットの改革力を支持してきた。
2016年のマレーシア初のVoLTE(ボイス・オーバーLTE)サービスを目玉とする、国家全域における4G LTEネットワークの開始後、YTL Comms独自のオール4Gネットワークが、現実世界のスマートフォン利用者による機器上のモバイル体験に関する分析のための世界的な業界基準であるOpenSignalの目に留まった。OpenSignalの2017年10月の「モバイル・ネットワークの現状:マレーシア」報告書によると、YESネットワークは、ダウンロード全般に係る速度及びLTE信号の可用性が国内で最も優れているプロバイダと評された。マレーシアで最も歴史の浅い電気通信ネットワークでありながら、YESは、ダウンロード全般に係る速度について、国内及び世界のその他全てのプロバイダを抜いてトップに立っただけでなく、4G LTEへの接続可能度合が最高である点においても、圧倒的勝者となった。
OpenSignalの2018年4月の「モバイル・ネットワークの現状:マレーシア」報告書において、YES顧客が92.5%の割合で4G LTEに接続でき、国内のその他の電気通信プロバイダに10%の差をつけてトップに立ったことに伴い、YESは、国内で最も優れた4G LTEの可用性を有する電気通信プロバイダとして再評価された。OpenSignalからの表彰は、YTL Commsの4Gに関するリーダーシップ及び優秀性を認めるだけでなく、顧客に対し、可能な限り最高の4G LTE体験を提供しようとする一ブランドとしての取組みも明らかにするものである。
受賞歴のあるネットワークに支えられ、YTL Commsは、強い志をもって、コスト・パフォーマンスが非常に優れたYES 4G LTEインターネット・プランを提供することにより、世界有数のサービスを低価格で提供し続けた。当年度を通じて、同ブランドは、Samsung Note 8、Samsung Galaxy S9/S9+、Huawei P10及びXiaomi Redmi Note 4などの一流のスマートフォンとのセットプラン、YES Huddle XS 4G LTEとのモバイル・ブロードバンド・プラン及びYES Zoom 4G LTEとのホーム・ブロードバンド・プランをはじめとする様々な販売促進商品を発表した。プリペイドの分野では、4G LTEプリペイドSIMパック及び「Buy-1 Free-1 Reload(1つ買って、1つ無料のリロードが付いてくる)」の販売促進において、20GBをわずか30マレーシア・リンギットで顧客に提供している。これは、市場で最安値のプリペイド・データ価格となっている。
YES顧客が各自の口座をリアルタイムで管理できるようにする策として、YESは、Android機器については2017年7月に、iOS機器については2018年4月に、モバイル・セルフケア・アプリであるMyYes4Gを発売した。顧客は、データ利用状況及び残存通信容量の概要の確認、月々の請求額の支払い及び追加のデータ又はプリペイドのリロードの購入の全てをMyYes4Gアプリ内で簡単に行うことができる。MyYes4Gアプリは一貫して、Android及びiOSの両プラットフォームにおいて、マレーシアで最高レベルの電気通信事業に関連したアプリとなっている。
YESは、現地のブランド・アンバサダーであるジャック・リン及びニーロファと共に、様々なマーケティング・キャンペーンを通して、顧客及び大衆に働き掛け、顧客及び大衆と関わり続けた。YES は、国家レベルでプラスの変化を促すことへの当グループの取組みの一環として、毎年開催されるイポー及びペナンでのスターウォーク・ウォーカソン及びサバでの文化の祭典などの地域の行事も長期にわたって支持し続けている。
マレーシアの学生が世界の知識経済で成功を収めることができるように、能力を与え、生涯学習の文化及び技術ノウハウを授けるために、インターネット技術の使用を擁護する動きに駆られ、YTL Commsは、マレーシア全域で国の教育現場をデジタル化するために、引き続き様々なパートナーと協働した。当グループは、Frog VLE(バーチャル学習環境)を通じて提供されるコンテンツの開発が重要な特色となっている1BestariNetプロジェクトの実施を順調に進めた。Frog VLEは、1BestariNetプロジェクトに基づき教育省によりマレーシア全域の1万校を超える公立学校に提供されるデジタル学習プラットフォームであり、学校による教育・学習、コミュニケーション及び運営の簡略化及び強化を可能にしている。
セメント製造及び販売部門
当グループのセメント製造及び販売部門は、国内の建設業界が弱まったことと相まって、売上高及び利益に影響を与えたマレーシアのセメント市場において継続する激しい競争にもかかわらず、2018年度中、安定した業績を収めた。
同部門は、効率的な運営及び製造費の効果的な管理に支えられ、2018年度においてその市場シェア及び国内第2位のセメント製造会社としてのポジションを維持した。
当グループは、大規模なインフラ開発、現在進行中の多くの鉄道及び複線化プロジェクトを含む専門的なプロジェクト及び全国各地の高層ビルの開発を含む様々な商業施設・住宅開発を供給した。
シンガポールでは、ジュロン港に所在する当グループのセメント・ターミナル設備が、引き続き良好な業績を収めた。シンガポールで最大である同ターミナル設備は、完全に自動化されたセメント貯蔵、荷揚げ及びトラック配送のシステムを備えており、セメント製品を船からセメント・サイロに移すための毎時1,200メートルトンの容量を有するバケット・エレベーター・システムを擁している。
建設部門
商業・住宅不動産開発プロジェクト
2018年度中、ペナンに位置する当グループ最新の住宅開発であるショアフロントの建設が完成した。低層・低密度開発は、3棟の5階建てビルに収容される合計115戸で構成される。同建設は、2015年に開始され、2017年末に予定通り完成した。
スントゥル・イーストのザ・フェンネルも、当年度中に完成した。4棟の38階建て高層タワーの916戸から構成されるザ・フェンネルは、当グループのスントゥルにおける広範囲にわたる都市再開発計画の最終段階にあり、浮遊プールやトロピカル・ベランダなど、クアラルンプールの街並みを一変させた、他にはないデザイン及び建築要素を取り入れている。
一方、クアラルンプールのエンバシー・ロウ沿いに位置する18戸の高級コンドミニアム(2階建ての住居2軒を含む。)を特色とするウ・タント・プレイスも、2017年末に予定通り完成した。
2017年末、イポーのパカタン・ジャヤに位置する216棟の2階建てテラスハウスを構成する当グループのダリアの住宅開発プロジェクトの建設工事も完了した。
当グループの新しい本社が設置されることとなる、ゴールデントライアングルの中心部におけるオフィス用高層ビルの工事は、順調に進んでいる。ブキット・ビンタンのザ・リッツ・カールトン、クアラルンプールの向かいに位置する42階建てのビルは、最新の仕様に合わせて建設されており、建設工事は、2019年初めに完了予定である。
インフラ・プロジェクト
インフラの分野では、SPYTLが、合弁事業のパートナーと共に、ゲマスからジョホールバルまでの電化複線化プロジェクトの設計、建設、供給、設置、完成、検査、試運転及び保守管理を行う現地の下請業者に任命された。
ゲマスとジョホールバルを結ぶ鉄道は、世界的な鉄道インフラを整備するためのマレーシアの構想の新たな重要な要素となることが予想される。197キロメートルの複線路線、駅、電気車両、車庫、陸橋、鉄道信号橋、電化システム及び信号システムで構成される新しい鉄道は、完成時には、ゲマスとジョホールバル間の移動時間をわずか90分に短縮する。建設は、2018年初めに開始され、2022年に完了予定である。
一方、SPYTLとレンバガ・タブン・ハジの完全子会社であるTHプロパティーズ・センドリアン・バーハッドとの間の合弁事業である、YTL THP JVセンドリアン・バーハッド(旧称:ワイ・ティー・エル・ハイスピード・レイル・センドリアン・バーハッド)が、クアラルンプール・シンガポール間の高速鉄道プロジェクトにつき、マレーシアの公共インフラ部分に関して、一連のプロジェクトのうち南部部分に関する詳細な設計の展開及びインフラ工事の実施を担当する、プロジェクトを実行するパートナーとして、MyHSRコーポレーション・センドリアン・バーハッドに選任された。2018年9月、マレーシア及びシンガポールの両政府は、プロジェクトの建設を2020年5月まで停止する合意を発表したが、当グループは、同プロジェクトの展開のモニタリングを継続して行う。
品質保証戦略
同部門は、2018年度中、最高基準の品質及びサービスに従ったより良い構築環境を創ることへの長年の取組みに基づく様々な戦略を順調に進め、2017年、ISO 14001及びOHSAS 18001基準に基づく認定を取得することに成功した。
当グループのスンガイ・ブシのミッド・フィールズ2、ペナンのショアフロント及びリード(スンガイ・ブシにおける当グループのレイク・フィールズ開発の一部)は全て、シンガポールの建築品質評価制度(「CONQUAS」)の認定を受けており、同部門は、継続中の住宅プロジェクトについても、可能な限り、かかる基準の達成に取り組み続けている。
CONQUASは、BCAシンガポールにより評価され、建設の各段階における建築物の施工全体の質の定量的基準である。CONQUASは、品質のベンチマーク・ツールとして、広く認識され、かつ国際的に認められている。評価の一貫として、建設の各段階で行われる措置には、作業性能の異常及び差異を特定するための定期的な見直し及び適切な是正措置又は予防措置の採用並びに作業が関連する建築基準及び仕様書を遵守していることを確保するための厳格かつ定期的な点検及び検査体制が含まれる。
不動産投資開発部門
不動産開発
・スントゥル・イーストのザ・フェンネル
スントゥル・イーストのザ・フェンネルは、当グループの完全子会社であるスントゥル・ラヤ・センドリアン・バーハッドが、クアラルンプールのスントゥルにおける294エーカーの自由保有開発地区を対象とするスントゥル・マスタープランに基づき請け負っている。
ザ・フェンネルは、1,081から1,690平方フィートに及ぶ916戸のコンドミニアムから構成され、住居は4棟の38階建ての住居タワーの中に所在している。ザ・フェンネルの建設は、2017年末に予定通り完了し、住居は、所有者に引き渡されている。
2018年4月、ザ・フェンネルは、プロパティグル・アジア・プロパティ・アワード(マレーシア)2018で、2つの名誉ある賞を獲得した。新しく完成した開発は、ベスト・コンド・デベロップメント(クランバレー)賞に続き、「ベスト・オブ・マレーシア・アワード」の中で最も優れたコンドミニアム開発を表彰するための特別賞であるベスト・コンド・デベロップメント(マレーシア)の分野で2つ目の賞を獲得した。
13周年を迎えるアジア・プロパティ・アワードは、アジアで最も優れた不動産を表彰する、業界一の表彰プログラムである。アジア・プロパティ・アワードは、その信頼性、公正性及び透明性に比類なき定評があり、全ての不動産部門の名士により構成される独立した審査機関を有している。
ザ・フェンネルが、著名な審査団により、クランバレーだけでなくマレーシアでも最も優れたコンドミニアムとして評価されたことは、ワイ・ティー・エル・ランド・アンド・デベロップメント・バーハッド(「YTL L&D」)が、スントゥル・イーストの都市人口の増加にとって固有、持続可能かつ魅力的な生活環境を整えることに尽力したことの表れである。スントゥル・イーストの都市を背景に、優雅に曲流する、印象的なZ字形の形状は、クアラルンプールの従来の高層住宅開発プロジェクトからの脱却である。その中でも、施設内に入念に植樹され、育まれた約1,200本の木々が作り出す1エーカーの緑豊かな自然の景観は、前例を見ないものとなっている。
ザ・フェンネルは、対を成す2棟をそれぞれ連結する2つの浮遊する塩水プール及び施設の至る所に再演出された一連の小型庭園である複数の「トロピカル・ベランダ」をはじめとする、数々の特徴及び独自の設計要素を提供している。ザ・フェンネルのC棟のみがその対象となっている新しいデュアル・キー・コンセプトでは、2つの寝室及び寝室毎に入り口を設けたコネクティング・スタジオのある革新的なデザインを誇る住戸が特色となっている。
現地の文化及び活気にあふれる都市生活の多様性が支持されているスントゥル・イーストは、KTMコミューター及びLRT線経由で、周辺の3つの駅全てとクランバレー全域を接続する優れた連絡路線を有している。スントゥル開発全体は、2016年7月のスリ・ペタリン線及びアンパン線の拡張の完了及び2017年7月に全面開通したMRT線1に伴う接続性の向上の恩恵を受けた。
・ダリア
ダリアは、YTL L&Dの完全子会社であるピー・ワイ・ピー・センドリアン・バーハッド(「PYP」)が請け負っている。ダリアは、パカタン・ジャヤ・イポーにある現代風の2階建てリンクホームである。美しく見事に概念化された線に沿ってデザインされ、広い間取りを擁する、構造化され、頑丈な造りのテラスホームは、若いカップルや育ち盛りの子供のいる家族に理想的な成長の余地のある設計が施されている。
同開発は、216戸のテラスホームを構成し、家族のレクリエーションのための緑地及び屋外エリアを特色とする公園で補完される。建設は、2017年末に予定より早く完了し、新居は、2018年初めに引き渡された。
・カメリア
カメリアは、YTL L&Dの完全子会社であるPYPが請け負っている。カメリアは、パカタン・ジャヤ・イポーの緑豊かな地区に位置する安らぎの2階建て現代住宅である。同住宅は、若年夫婦や育ち盛りの子供のいる家族のニーズを完璧に満たすものである。広く、綿密に設計された住居は、その全てが良質な生活空間を有しており、現代生活の本質を捉えている。
同開発は、108戸のテラスホームを構成している。各住居は、4+1室の寝室を擁し、そのうち2つは、地下にある。標準的な区画面積は、20フィート×75フィートであり、裏に5フィートの予備の土地がある。建設工事は、進行中である。
・ウ・タント・プレイス
ウ・タント・プレイスは、YTL L&Dの完全子会社であるブダヤ・ベルサトゥ・センドリアン・バーハッドが請け負っている。ウ・タント・プレイスは、クアラルンプールのエンバシー・ロウ沿いに建設された低密度・高所得者向けの開発である。同開発は、10階に広がる18戸から構成され、2017年末に目標通り完成した。
・ショアフロント
ショアフロントは、YTL L&Dが持分を50%保有している合弁会社のショアフロント・デベロップメント・センドリアン・バーハッドが請け負っている。
当グループのショアフロント開発は、2017年末に完成した。同プロジェクトは、ジョージタウンのヘリテージ・ゾーン内に位置し、海に面する最後の自由保有区域の一つである。同不動産は、ニッチで、高所得層向けの、低層・低密度開発であり、歴史あるE&Oホテルに隣接する自由保有地に合計でわずか115戸の3棟を構成する。中には、スカイ・テラスやプライベート庭園を特徴とする住戸もあり、プライベートなエレベーター・ロビーは、更なる高級感及びプライバシーを与える。
・3オーチャード・バイ・ザ・パーク
オーチャード大通りの高級住宅開発として非常に期待されている当グループの3オーチャード・バイ・ザ・パーク・プロジェクトは、2018年度中に、一般には非公開の内覧会で披露された。
25階建ての建物にわずか77戸の高級住宅を備え、オーチャード大通りMRT駅の向かいに位置する10区の一等地における自由保有プロジェクトは、有名なショッピング街であるオーチャード大通り及び緑の生い茂るユネスコ世界遺産登録地であるシンガポール植物園の近郊に存在する。同住宅は、象徴的な高級ショッピングモール、セントレジス、フォーシーズンズやリージェント・シンガポールなどの国際的に有名なホテル及びカムデン・メディカル・センターやグレンイーグルス・ホスピタルを含む医療センターにも近接している。
同住宅の自然豊かな立地により享受できる緑の景観及び3オーチャード・バイ・ザ・パークに続く並木道は、都心での現代生活の現実から逃れるための静かな安らぎの場を作り出している。このため、居住者は、両者それぞれの長所を享受することができる。シンガポール人及び外国人の間で評判の住宅地であるオーチャード大通りは、高級住宅街のグッド・クラス・バンガロー及び一流のコンドミニアム並びに大使館の近くに位置している。
かかる高級開発が他と異なるもう一つの点は、その建築及び設計に関連しているブランド名である。受賞歴のあるイタリア人建築家兼デザイナーのアントニオ・チッテリオは、ミラノ、バリ、ロンドン、ドバイ、北京及び上海のブルガリのホテル及びリゾートも手掛けている。一方、4つの寝室から成るショースイートの内装は、ミラノ及びドバイのアルマーニホテルをはじめとする、世界の一流ホテル及び私邸を飾る有名ブランド、アルマーニカーザの家具を備え付けている。
また、住居独特のレイアウトに見事に馴染む、特注の家具を完備した2つの寝室から成るショースイートもある。
一般には非公開の内覧会に向けて、ウッド・タワーは、2018年7月から販売開始されている。ウッド・タワーは、4つの寝室から成る住居15戸、2つの寝室から成る住居14戸及び都市及びシンガポール植物園の全景を一望できる最上階に位置するペントハウス1戸で構成される。2つ及び4つの寝室を構成する住居の面積は、1,066から2,260平方フィートに及ぶ。
・ブラバゾン
英国のブリストルに位置するブラバゾン開発は、YTLパワーの完全子会社であるワイ・ティー・エル・デベロップメンツ(英国)リミテッド(「YTLデベロップメンツ」)が請け負っている。
ブリストルのブラバゾンは、田園郊外の雰囲気のある新しい都市開発となる予定である。フィルトン空港の跡地に位置する同開発は、354エーカーの商工業地域に広がり、完成時には、2,675戸の住宅、62エーカーのオフィス地、多目的のタウン・センター、新しい学校、医師・歯科医の診療所、レクリエーション用のスペース、スポーツ及びレジャー施設、売却・賃貸用の手頃な住宅、コミュニティー・センター及び学生用住居並びに新しい鉄道駅及びメトロ・バスの路線が含まれる予定である。
2018年2月、YTLデベロップメンツは、2つの法的契約書に署名し、2,675戸の住宅地区計画の概略について承認を得て、2018年4月、新たなブレナム・ラウンドアバウトへのアクセスの建設を開始した。約270戸の住宅、新しい公園、基幹インフラ及び2級に指定されたスピットファイア・ハンガーの修復に関する第1期工事は、2019年に開始予定である。
不動産投資
当グループは、シンガポール、マレーシア、オーストラリア、日本及び中国で小売店舗やオフィス不動産を所有しているスターヒル・グローバルREITの実効持分を36.46%保有している。スターヒル・グローバルREITの運用会社であるワイ・ティー・エル・スターヒル・グローバルREITマネジメント・リミテッドは、当グループの完全子会社である。スターヒル・グローバルREITの不動産ポートフォリオには、シンガポールのニー・アン・シティ及びウィスマ・アトリアの株式、オーストラリアのデービット・ジョーンズ・ビルディング、プラザ・アーケード及びマイヤー・センター、マレーシアのスターヒル・ギャラリー及びロット10ショッピング・センター内の区画、東京のブティック型の商業施設並びに中国の商業施設が含まれる。
スターヒル・グローバルREITの不動産ポートフォリオは、2018年6月30日現在、31.2億シンガポール・ドルと査定され、2017年6月30日現在の過去の評価額から変化はなかった。スターヒル・グローバルREITのポートフォリオの業績は、保有する優良資産及びマスターリース及び長期リースに起因する安定した収入に支えられ、引き続き堅調であった。オーストラリア、マレーシア及び中国における保有資産は、2018年度中に首尾良く一新された。
オーストラリアのパースでは、プラザ・アーケードの再開発工事が完了し、新たなアンカー・テナントであるユニクロが市内の中心に1号店をオープンした。商業地区であるパースのショッピング事情も、国際的小売業者の流入及び市内の様々なモールの改修に伴い、徐々に変化しつつある。プラザ・アーケードにおける不動産の再開発工事の完了後、残りの不動産のテナント・ミックスも見直される予定である。
マレーシアでは、買い物客の体験及び外観を改良するために、2,000万マレーシア・リンギットをかけたロット10の改修工事が完了し、クアラルンプールのY世代及びミレニアル世代の買い物客を大いに惹きつけた。ロット10は、すぐ外に新設されるブキット・ビンタンMRT駅及びスンガイ・ブロー・カジャンMRT線の第2期工事の開始により、アクセスがより良くなり、客足も増加すると見込まれる。
日本では、スターヒル・グローバルREITが、2018年度中、ポートフォリオを改良するための戦略の一環として、中目黒Placeを5億2500万円で売却した。
一方、中国におけるスターヒル・グローバルREITのショッピング・センターについては、国内最大級の家具小売業者である美克国際家居用品股份有限公司が、唯一の新規テナントとなっている。定期的な賃貸料の値上げを伴う長期の定期賃貸借は、安定した不動産収入をもたらす。
ホテル経営部門
YTLホテルズ・グループ
・ザ・グラスハウス・ホテル、エジンバラ
ザ・グラスハウスの改装工事は完了し、現在、かつての居心地良い現代風の装飾を復活させるために、カーペット、家具及び照明を新調した快適かつ明るい受付を特徴としている。ザ・グラスハウスの歴史的な外観は、230年に及ぶ同ホテルの建物の歴史を維持することの承認の下、慎重に保存されている。共用スペース全体の新しい壁紙及びカーペット並びに全ての客室の寝室の新しいフローリングも、ザ・グラスハウスの全体像及び雰囲気を一変させた。一新されたスナッグ・エリアは、ホテルの中心でくつろぎ、緊張をほぐすための居心地の良い空間をゲストに提供している。
・スレッドニードルズ、ロンドン
スレッドニードルズは、ロンドン市の上品なオートグラフ・コレクション・ホテルのブティックホテルであり、当年度中、新しいカーペット、寝具類及びリネン類で客室が一新された。スレッドニードルズは、スクエアマイルの中心に位置しているため、セント・ポール大聖堂、ザ・バービカン、ロンドン博物館、ロンドン塔、テート・モダン、シェークスピアのグローブ座及びオールド・スピタルフィールズ・マーケットが徒歩圏内にあり、地下鉄のショーディッチ駅、バンク駅及びモニュメント駅の近くにある。
・ザ・アカデミー、ロンドン
ザ・アカデミーは、YTLホテルズの2つ目のロンドン不動産で、1棟あたり50室を有する5棟の上品な18世紀のジョージアン・ハウスから成るホテルであり、ニューヨークを拠点とする著名なデザイナー、アレクサンドラ・シャンパリモーによる改装を経てオープンされた。公用スペースの魅力的な再設計により、ザ・コートヤード及び庭園に続くザ・アルケミー・バーは地下に移動した。朝食場所のザ・リフェクトリーに加え、催し物用のスペースも備えられている。ザ・ライブラリーは、ロンドンのウェストエンドのブルームズベリーの中心に位置するザ・アカデミーの知的遺産及び文学的遺産への感謝の印として、ホテルの中心に居心地の良い空間として存在している。ザ・アカデミーは、スモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールドのメンバーである。
・モンキー・アイランド・エステート
モンキー・アイランド・エステートは、YTLホテル最新の英国不動産であり、バークシャー州の歴史ある村、ブレイ・オン・テムズに近く開業予定である。テムズ川の絵のように美しいモンキー・アイランドは、800年の興味深い歴史を有しており、国王、貴族、作家及び芸術家の行きつけの場所であった。YTLホテルズ及びシャンパリモー・デザインの格別の改装により、ロンドン内外の観光客は、郊外の各自専用のプライベートな空間を再び享受できるようになる。
7エーカーに及ぶ修復されたモンキー・アイランド・エステートは、27の客室及び3つのデラックススイートを構成する予定である。人目を引く白煉瓦造りの遺産である、パビリオン及びテンプルの建物は、テムズ川の絵のように美しい眺め及び美しく刈り込まれた庭園に囲まれたモンキー・アイランド・エステートのホテルの柱となる。同不動産は、スモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールドのメンバーである。
・ゲインズボロ・バス・スパ
ゲインズボロ・バス・スパは、第21回コンデナスト・トラベラー誌のリーダーズ・トラベル・アワードにおいて、名誉ある3つの順位を受賞した。YTLホテルズが英国で初めて開業した5つ星のバス・ホテルは、トップUKホテル・スパで2位及びトップUKホリデー・ホテルで9位に入り、世界トップ100に選出されている。これらの賞は、旅行業界で最も名声のある賞の一つとして認知されている。同ホテルのレストランである、ダン・ムーン・アット・ザ・ゲインズボロは、タトラー・レストライン・ガイド2018のトップUKレストラン100に選出されている。また、トリップ・アドバイザーのトラベラーズ・チョイス・アワード2018において、同ホテルは、英国のホテル部門及びラグジュアリー部門においてトップ25に選出された。
・ミューズ・ホテル・サントロペ、フランス
ミューズ・サントロペは、引き続き、フレンチ・リビエラの上品かつ特殊なえり抜きのリゾートであると自己評価している。この1年、同不動産は、タトラーからコンデナストまで、メディアや滞在客から絶賛を受けている。ミューズは、プロバンスの魅力的な環境から着想を得た、幅広い上質なサービスを提供する、独特の屋外の豪華なサファリ・テントであるラ・タント・バイ・スパ・ビレッジをオープンした。豪華なサファリ・テントは、ヒノキやオリーブの木々が生い茂る庭園に設置され、ゲストの体験を一層充実したものにさせることで、周辺の他のホテルよりも一際目立っている。
・ザ・ハーグ・マリオット・ホテル、オランダ
ザ・ハーグ・マリオット・ホテルは2018年第1四半期に、当グループにより取得された。ザ・ハーグ・マリオット・ホテルは、306室を擁するモダンなホテルであり、ザ・ハーグ・シティ・センターとスヘフェニンゲンの中央に位置している。ザ・ハーグ・マリオット・ホテルは、マリオット・ホテルとして2016年に全面的に改装及びブランド再構築され、オランダで2番目の中心的なブランド価値のあるマリオット・ホテルとなった。ザ・ハーグ・マリオット・ホテルは、平和宮、海辺、マドローダム並びに欧州刑事警察機構、国際刑事裁判所、北大西洋条約機構及び世界フォーラム会議場などの国際機関をはじめとする、市内で最も有名な観光名所の近に位置しており、最高の立地を誇っている。
・ホテル・ストライプス・クアラルンプール
ホテル・ストライプスは、市内の歴史あるジャラン・カムンティン地区に位置する、独特の雰囲気のある現代風のホテルとしての地位を上手く確立している。ザ・スナッグは、今や、特別なイベント用の独特かつ刺激的な多機能スペースとなっている。
・JWマリオット・クアラルンプール
YTLホテルズ及びマリオット・インターナショナルは、アジア各地の新しいホテルに関する契約を締結し、世界で最も急速に成長している地域において、両社の存在感を強めた。また、JWマリオット及びエディションのブランドの下で、2つの高級ホテルが新たに開発される予定である。
JWマリオット・クアラルンプールは、改装後の2017年末に、再オープンし、クアラルンプールの一流のホテル及び会議の開催場所としての地位を強化している。一新されたホテルの新たな装いは、催し物用の空きスペースに加え、プールサイドの新しいバユ・ボールルームを含め、大好評である。新しいバーであるJWファイアハウスが、ロワー・ロビー階に増設されている。トリップ・アドバイザーのトラベラーズ・チョイス・アワード2018において、JWマリオット・クアラルンプールは、マレーシアのホテル部門、ラグジュアリー部門及びサービス部門についてトップ25に選出された。
・ザ・リッツ・カールトン、クアラルンプール
ザ・リッツ・カールトン、クアラルンプールは、ゲストに提供する個人の好みにきめ細かく応じたサービスを通して、引き続き競合ホテルとの差別化を図っている。スパ・ビレッジ・クアラルンプールは、ベスト・アジアンインスパイアド・ボディ&フェイシャル・コンボ及びベスト・アロマテラピー・ボディ・マッサージについて、ザ・マレーシア・ウィメンズ・ウィークリー誌のベスト・スパ・アワード2017を受賞した。マレー人女性向けの一流雑誌であるジュリタは、ザ・リッツ・カールトン、クアラルンプールを、アヌゲラ・ベライ・ディリ・ジュリタ2017において、ベスト・ホテル・スパに選出した。デスティンアジアン誌のリーダーズ・チョイス・アワード2018は、同ホテルをマレーシアのベスト・ホテルのトップ10に選出した。ハーパーズ バザー誌のスパ・アワード2018は、同ホテルをトラディショナル・ロイヤル・マレー・トリートメント及びヌサンタラ・トリートメントの優勝者に選出した。トリップ・アドバイザーのトラベラーズ・チョイス・アワード2018において、ザ・リッツ・カールトン、クアラルンプールは、マレーシアのホテル部門及びラグジュアリー部門においてトップ25に選出された。
・YTLラグジュアリー・リゾート
パンコール・ラウト・リゾート、タンジョン・ジャラ・リゾート及びガヤ・アイランド・リゾートは、各地域有数の観光地としての地位を維持している。ザ・インターナショナル・シーキーパーズ・ソサエティー・アジア・ディナー・アワード2018において、YTLホテルズは、将来の次世代のために自然環境を保護し、改善する、責任ある環境戦略を事業における意思決定の中核に組み込む取組みを評価された。
YTLホテルズは、グローバルCSRサミット・アンド・アワード2018において、ガヤ・アイランド・リゾートのシニア・レジデント・ナチュラリスト、ジャスティン・ジュフンによるガヤ・アイランド・リゾートでの野生生物の管理及び保護活動について、CSRリーダーシップのプラチナ・アワードも受賞した。
ハーパーズ バザー誌のスパ・アワード2018のベスト・トップ・トゥ・トー・スパ・トリートメントにおいて、タンジョン・ジャラ・リゾートは、ダンダン・プテリ・トゥジョーについてベスト・トラディショナル・スパ・エクスペリエンスを受賞した。また、ガヤ・アイランド・リゾートは、ボルネオ・バニラ・オーキッド及びハニー・コクーンについてベスト・アイランド・エスケープを受賞した。トリップ・アドバイザーのトラベラーズ・チョイス・アワード2018において、パンコール・ラウト・リゾート及びタンジョン・ジャラ・リゾートは、マレーシアのホテル部門及びサービス部門についてトップ25に選出され、パンコール・ラウト・リゾートは、ラグジュアリー部門についてトップ25に選出された。さらに、パンコール・ラウト・リゾート、タンジョン・ジャラ・リゾート、キャメロン・ハイランズ・リゾート及びガヤ・アイランド・リゾートは、ロマンス・ホテル・トップ25に名を連ねた。
・YTLクラシック・ホテル
ザ・マジェスティック・ホテル・クアラルンプール、キャメロン・ハイランズ・リゾート及びザ・マジェスティック・マラッカは、市場でトップの地位を維持している。ザ・マジェスティック・ホテル・クアラルンプールは、CNNトラベルのアルティメット・ガイド・トゥ・アジアズ・ヘリテッジ・ホテルズに取り上げられた。ザ・マジェスティック・スパは、アジアスパ・アワード2017のアーバン・スパ・オブ・ザ・イアー及びワールド・ラグジュアリー・スパ・アワード2017のカントリー・ウィナー・ラグジュアリー・アーバン・エスケープに取り上げられた。
ザ・マジェスティック・ホテル・クアラルンプール及びザ・マジェスティック・マラッカは、ホテルズドットコムから金賞を受賞した。トリップ・アドバイザーのトラベラーズ・チョイス・アワード2018において、ザ・マジェスティック・ホテル・クアラルンプール及びザ・マジェスティック・マラッカは、マレーシアのホテル部門のトップ25に選出され、ラグジュアリー部門についてもトップ25に名前が挙がった。キャメロン・ハイランズ・リゾートは、サービス部門及びロマンス部門についてトップ25ホテルに選出された。
・ヴィスタナ・グループ・オブ・ホテルズ
YTLホテルズは、旅行者のニーズ及びトレンドに合うように、成功を収めたヴィスタナ・ホテルのブランドを発展させてきた。クアラルンプールのペナン及びクアンタンに位置する各ヴィスタナ・ホテルは、手際良く効率的なサービス、円滑なコミュニケーション及び戦略的好立地を特徴としている。
・ザ・リッツ・カールトン、コサムイ、タイ
ザ・リッツ・カールトン、コサムイは、2018年6月の正式なオープンに向けて催し物を開催した。ザ・リッツ・カールトン、コサムイは、ブランドの有名なサービスとタイのおもてなしの伝統的精神及びサムイ島の色鮮やかな生活を見事に融合させている。ザ・リッツ・カールトン、コサムイの待望のオープンは、ゲストから大絶賛された。ザ・リッツ・カールトン、コサムイは、ステーキやシーフードを提供するザ・ランチ・アット・シュック!の開店により、食事体験を向上させた。ザ・ビュー・ダイニング・アット・ザ・ピークは、オーダーメイドの食事体験と共に、リゾート及びタイランド湾のパノラマ風景を提供する素晴らしい場所である。
・ザ・スリン・プーケット、タイ
ザ・スリン・プーケットは、稼働率及び収益について予算目標を達成し、前年度を上まわる好調な業績を収めている。ザ・スリン・プーケットは、ワールド・ラグジュアリー・ホテル・アワード2017において、ラグジュアリー・ロマンティック・ホテル・サウス・イースト・アジアを受賞した。ザ・スリン・プーケットは、エキゾチック・タイランド・ベスト・オブ・ザ・ベスト・アワード2017のプーケットのベスト・ホテルレストランの金賞を受賞した。ザ・スリン・プーケットは、トリップ・アドバイザーのエクセレンス認証を7年連続で受賞している。
・イースタン&オリエンタル・エクスプレス
イースタン&オリエンタル・エクスプレスは、魅力的な鉄道の旅を提供しており、今年で25周年を迎える。アジアの現代文化をゲストにとってより身近なものとするために、現地の芸術家と連携したアート&ファッション・イン・モーション2018が発表され、車両2両が、芸術家により模様替えされ、お洒落な新しい制服も導入された。
フード・ツーリズムの浸透を考慮し、ザ・アート・オブ・ガストロノミーは、車内で、ザ・グランド・カリナリー・ツアー・オブ・アジアにおいて、現地の伝統料理をもてなし、アジアの無数の名物料理を網羅し、旅の体験全体を豊かにする。また、野生生物の慈善団体であるセイブ・ワイルド・タイガーズによる会員限定のイベントが、イースタン&オリエンタル・エクスプレス及びYTLホテルズと共同で、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催される予定である。アイ・オン・ザ・タイガーは、過去最大規模の写真展であり、世界的に称賛されている30名の写真家から写真を借り受けている。
・スパ・ビレッジ・リゾート・テンボック、バリ
スパ・ビレッジ・リゾート・テンボック、バリは、バリの北東海岸の高品質のスパ静養地としての評判を維持している。スパ・ビレッジ・リゾート・テンボックでは、日常的に開催されている活動に加え、ゲスト・アーティストやプラクティショナーも迎えられ続けている。
・ニセコビレッジ、北海道、日本
ニセコビレッジは、ニセコ・ユナイテッドの一部として、2018-2019年シーズンについて、ザ・マウンテン・コレクティブ・パスの正式なリゾート会員として、世界で最も権威のあるスキー・リゾート・グループに加わった。ニセコ・ユナイテッドは、17の代表的な観光地から成るマウンテン・コレクティブ連合のアジア唯一のリゾートとして、今や、アスペン・スノーマス、バンフ・サンシャイン、ジャクソンホール、レイク・ルイーズ、マンモス及びスレッドボなどの名所と肩を並べている。ニセコは、2018-2019年シーズンについて、日本唯一のアイコン・パスのパートナー・リゾートでもある。
ニセコは、人気のあるスキー&スノーボード・ウィズ・キッズの雑誌及びウェブサイトのザ・2018ワールズ・ベスト・ファミリー・スキー・リゾート・アワードの最高賞を受賞した上、リーダーズ・チョイス部門及びベスト・フリースタイル・リゾート部門でも首位を飾った。YTLホテルズは、マリオット・インターナショナルとの間で、さらに日本の2つのホテル、ニセコビレッジのエディション及びWホテルについて、覚書を締結した。また、ニセコビレッジでは全面的にスキーにて出入り可能な施設であるヒノデ・ヒルの建設が開始され、2019年12月に開業予定である。
YTL REIT
YTL REITの投資ポートフォリオは、2017年6月30日現在の前回の評価額の3,910.5百万マレーシア・リンギットから、年間で454.6百万マレーシア・リンギット増加し、2018年6月30日現在の4,365.1百万マレーシア・リンギットと査定された。これには、主に、資産ポートフォリオにザ・マジェスティック・ホテル・クアラルンプールが追加されたこと、及びオーストラリアのシドニー・ハーバー・マリオットの評価額が増加したことに起因しており、また、少額の増加であるが、JWマリオット・ホテル・クアラルンプール、ザ・リッツ・カールトン、クアラルンプール(ホテル・ウィング及びスイート・ウィング)、ヴィスタナ・クアラルンプール及びヒルトン・ニセコビレッジも評価額増加の要因である。
・マレーシア・ポートフォリオ
YTL REITは、2018年度において、マレーシア・ポートフォリオから安定した収入を受けた。YTL REITのマレーシア・ポートフォリオは、全国各地の主要都市の中心に位置する5つ星の不動産や高級リゾートからビジネス・ホテルまで、10の多様な資産により構成されている。YTL REITは、その所有不動産について定期賃貸借によるリース契約を維持・締結し、かかる収益構造によりもたらされた安定した収入による恩恵を受けている。
クアラルンプールにおけるゴールデントライアングルの商業地区に位置するラグジュアリー資産のポートフォリオは、JWマリオット・ホテル・クアラルンプール及びザ・リッツ・カールトン・クアラルンプール(ホテル・ウィング及びスイート・ウィング)により構成される。一方、リゾートのポートフォリオについては、パンコール・ラウト・リゾート、タンジョン・ジャラ・リゾート及びキャメロン・ハイランズ・リゾートにより構成される。YTL REITのマレーシア・ポートフォリオを構成する残りの資産は、クアラルンプールのクアンタン及びペナンで営業するヴィスタナ・ホテルである。
YTL REITのポートフォリオに新たに加えられたのが、300室を擁する5つ星不動産であるザ・マジェスティック・ホテル・クアラルンプールである。ザ・マジェスティック・ホテル・クアラルンプールは、象徴的な歴史あるホテルから成るオートグラフ・コレクションの一つとして確立されており、そこでは、都市独特の歴史の魅力が、現在のあらゆるモダンな豪華さやスタイリッシュなイノベーションと調和している。
・インターナショナル・ポートフォリオ-日本
YTL REITは、日本の北海道に位置するヒルトン・ニセコビレッジを所有している。ヒルトン・ニセコビレッジは、固定リース契約に基づき運営しており、YTL REITに安定した収入をもたらしている。そして、2018年9月、YTL REITは、新たな不動産であるザ・グリーンリーフ・ニセコビレッジの取得を完了した。ザ・グリーンリーフ・ニセコビレッジは、YTL REITに安定した着実な収入源をもたらし、YTL REITの将来的な分配可能な剰余金の増加に寄与することが期待されている。
・インターナショナル・ポートフォリオ-オーストラリア
YTL REITのオーストラリアのポートフォリオは、シドニー・ハーバー・マリオット、ブリスベン・マリオット及びメルボルン・マリオットにより構成されており、YTL REITは、これらのホテル資産の運営に基づく多角的な収入源の恩恵を受けている。
シドニー・ハーバー・マリオットは、確立した地位及び提供するサービスの質によって、2018年度は引き続き良好な業績を収めた。シドニー・ハーバー・マリオットの稼働率は、2017年度は85.65%であったが、2018年度においては、89.31%まで増加した。シドニー・ハーバー・マリオットの価値を高めるために前年度に実施された直近の施策は、新しいエグゼクティブ・ラウンジの増築、改良された接客及び到着時の手続並びに現代化された食事の選択肢をはじめとする品質の向上であり、これらの施策により、ゲスト体験を改良した。シドニー・ハーバー・マリオットは、ハーバーブリッジ及びシドニーオペラハウスを含む象徴的なランドマークを見下ろすサーキュラーキーの中心部に位置する客室595室を擁する5つ星ホテルである。
メルボルン・マリオットは、2017年度の稼働率は89.21%であったが、2018年度においては87.09%の稼働率を達成した。近時、メルボルンのビクトリア地区では客室数が増加しているが、同ホテルは、安定した稼働率を達成し続けている。現在、空間の最適化を図るための改修や再構成を含む、資産価値向上のための計画を策定中である。メルボルン・マリオットは、186の客室を擁し、市内の劇場地区に程近い、バーク通りやコリンズ通りのショッピング街、チャイナタウン、メルボルン博物館及び王立展示館ビルから数分の距離に位置している。
ブリスベン・マリオットは263の客室及び4つのスイートを擁しており、2017年度の稼働率は87.90%であったが、2018年度は85.06%を達成した。ブリスベン市場は、慎重に回復し続けており、継続して取り組んだ幅広いゲスト層を引き付けるための戦略が功を奏することが証明された。ブリスベン・マリオットは、2018年末に、大規模な改修を行う予定である。ブリスベン・マリオットは、ブリスベンの中央ビジネス地区とフォーティテュード・ヴァリーの中間に位置しており、ショッピング街やブリスベン川沿いの飲食街と市内の企業や文化施設に近接している。
運用サービス部門及びその他
ERL
ワイ・ティー・エル・エクスプレス・レールリンク・センドリアン・バーハッド (ERL)は、クアラルンプール国際空港(KLIA)とKLセントラル駅を結ぶ高速鉄道、KLIAエクスプレスを所有及び運行している。
2016年10月、新しいKLIAトランジット鉄道が発表された後、新しいKLIAエクスプレス列車が2018年3月に発表された。KLIAエクスプレス列車は、伝統的なソンケット・モチーフであるプチュック・レブン、タパック・スレイマン及びブンガ・プチャ・ラパンを基にした新たな外観と色鮮やかな華々しさを融合し、同社の革新的な精神を表した独特な現代風のデザインに仕上がっている。
中国中車長春軌道客車股份有限公司(「CRRC」)により製造された列車のデザインは、既存のシーメンス製の車両と似ており、同様又はそれ以上の性能を有している。改良点には、全車両におけるシートピッチの拡大、天井の引上げ、空調の容量の15%増加、CCTV監視の改良及び定員数の増加である。定員数については、KLIAエクスプレス列車には192席が搭載され、KLIAトランジット列車は、最大350人の乗客(着席できる144人の乗客を含む。)を収容することができるよう改良された。
4両編成の列車はそれぞれ、時速160キロメートルの巡航速度で運行されている。新しい列車は、1つではなく2つのコンプレッサー付きの改良された冗長回路、故障の際の遅延を減らすことになる強度の高いトラクション、エラーからの影響を回避するための追加のセンサー及び30%延長されたオーバーホール・サイクルを有している。
ERLは、強い需要に応え、乗客にとってより快適な環境を整えるために、2014年にCRRCから6本の新しい列車(KLIAエクスプレス列車2本及びKLIAトランジット列車4本)を購入した。6本全ての列車の引渡しは、2018年2月に完了し、2018年8月末現在、KLIAエクスプレス列車1本及びKLIAトランジット列車3本について、試運転及び検査過程が完了している。
2018年3月以降、KLIAトランジットの平日の朝夕のラッシュ時の運行は、旅行客及び通勤客の増加に対応するため、(以前の20分間隔から)15分間隔に増便された。
ERLは、2017年9月より、エアアジアのウェブサイト限定のKLIAエクスプレスの乗車券を提供するため、エアアジアと提携し、顧客に対し高い利便性及びコスト・パフォーマンスを提供したほか、オンラインで購入できる、行き先まで完全に直行できる移動体験を乗客に提供するために、2017年10月にグラブと提携した。
ERLは、クアラルンプール内の公営鉄道に乗車する際に乗客が使用できる自動決済型のカードであるKLトラベルパスを提供するため、ラピドKL線とも提携した。タッチアンドゴーのホームで運用されるKLトラベルパスは、市内に向かう旅行者、特に観光客及びMICE(会議、研修・報奨旅行、国際会議、展示会)代表者を対象としており、KLトラベルパスを一層促進するため、マレーシア政府観光局及びタッチアンドゴー・センドリアン・バーハッドとの共同キャンペーンが実施された。ERLは、KLIAエクスプレスの改札口で15%引きのビザ・ペイウェイブを提供することにより、非接触型のペイメントカードの使用を促進するための戦術的キャンペーンについて、ビザと引き続き提携している。
ERLは、航空・鉄道サービス業界において高い基準を継続的に提供していることについて、国内外で引き続き評価されており、マレーシア・カナダ商工会議所から25周年記念ビジネス・エクセレンス・アワード2017で、アウトスタンディング・グリーン・エアレール・トランスポート・アワードを受賞された。ERLは、10月に開催されたLPTシンポジウム2017で陸路公共交通委員会(SPAD)からベスト・オペレーター(レールウェイ)アワードを受賞された。
YTLPS
YTLPSは、1,212メガワットの総発電量を有し、YTLPGが所有する、当グループのトレンガヌ州のパカ発電所及びジョホール州のパシール・グダン発電所の運営管理業者である。YTLPGの発電所に関する21年間の電力売買契約は、2015年9月に期間満了を迎えた。その後、YTLPGは、マレーシア・エネルギー委員会が募る短期発電容量の入札に基づき、パカ発電所から電力供給を行うプロジェクトを獲得した。
2017年5月、YTLPG及びテナガ・ナショナル・バーハッドは、パカ発電所からの585メガワットの電力供給に関して、契約期間を3年10ヶ月とする新たな電力売買契約を締結し、パカ発電所からの供給は、2017年9月1日に開始した。
エレクトラネット
エレクトラネットは、200年間の利権に基づき、南オーストラリア全域の高電圧送電システムを運営管理しており、南オーストラリアの発電所と地方公共事業が運営する配電網及びその他主要なエンドユーザーを結ぶ大容量リンクを提供している。約20万平方キロメートルの範囲に広がるエレクトラネットの送電網は、約5,600サーキット・キロメートル超の送電線と91の高圧変電所及び開閉所を通じて、南オーストラリアの人口の99%超に電力供給を行っている。
エレクトラネットは、オーストラリア・エネルギー当局(「AER」)が設定し、通常、調整されるまで5年間の規制期間について適用される収益制限の対象である。収益制限とは、エレクトラネットが送電網の通信料を通して顧客から回収できる収益の最大許容額の規定である。収益制限の考慮要素には、AERが、顧客の長期の利益を考慮した上で、実効性があるとみなした最終的な総資本及び営業予測も含まれる。なお、2013年1月1日に発効した現在の収益制限は、5年半の期間にわたり有効であり、2018年6月30日に終了した。
2018年4月30日、AERは、2018年7月1日から2023年6月30日までの5年間の規制期間に関するエレクトラネットの収益案について、最終決定を明らかにした。最終決定の中で、2018年から2019年までの間、AERは、エレクトラネットによる通信料の引下げ、すなわち、通常の住宅用顧客の料金に対する17オーストラリア・ドルの引下げ及び通常の小企業顧客の料金に対する33オーストラリア・ドルの引下げを承認した。
AERは、資本支出及び営業費について、39%及び9%削減するエレクトラネットの提案を承認した。AERは、南オーストラリアにおけるシステム・セキュリティーの課題に対処するための新たな義務に対応する2017年12月22日に提出された収益案に対する修正の中で、エレクトラネットが提案した営業費に関する微修正についても承認した。
エレクトラネットは、南オーストラリアの電力顧客の意見及び優先事項の理解を深めるため、詳細かつ早期のエンゲージメント・プログラムを実施し、その情報は、2019年から2023年までの規制管理期間に関する計画及び収益案に反映された。
ジャワ・パワー
ジャワ・パワーの1,220メガワットの発電所は、30年間の電力売買契約に基づき、インドネシアの国有公共事業会社であるPT PLN(ペセロ)(「PLN」)に対して電力を供給している。YTLパワーの完全子会社であるPT ワイ・ティー・エル・ジャワ・ティムールは、30年契約に基づき、ジャワ・パワーの運営管理を行っている。
ジャワ・パワーは、2017年12月31日までの1年間については、88.7%の平均稼働率を、2018年6月30日までの6ヶ月間については、93.0%の稼働率を達成した。同発電所は、その唯一のオフテイカーであるPLNに対して、前年度の7,603ギガワット時に対し、当年度中に7,645ギガワット時の発電を実施した。
情報技術及び電子商取引関連部門
同部門の2018年度における業績は、主に2.3ギガヘルツ(GHz)のWiMAX周波数帯域並びにコンテンツ及びデジタル・メディア部門のデジタル・メディア広告の売上高に支えられ、引き続き安定していた。かかる帯域は、当グループの子会社であり、Yesのブランド名を管理するYTL Commsによって利用されている。
同部門のコンテンツ及びデジタル・メディアの下位部門は、広告市場における困難な状況にもかかわらず、引き続き良好な業績を収めた。同部門は、マーケティング上のより高度なニーズに応えるために一体型のアウト・オブ・ホーム(「OOH」)デジタル・ネットワークを運営し、OOHデジタル・メディア・ソリューションを提供し、名高いブランド名を目標にしている。
同部門は、専有のコンテンツ・マネジメント・ソリューション及びコンテンツ生産を提供し、クアラルンプールのビンタン・ウォーク・エリアでのデジタル・ナローキャスト・メディアネットワーク及びロット10ショッピング・センターの向かいに位置する、デジタル「キューブ」で広告配信を行っている。さらに、スターヒル・ギャラリーなど、その他のショッピング及び商業地域におけるデジタル・ネットワークや、クアラルンプール国際空港(KLIA)とKLIA2の低コストキャリア・ターミナルの間を運行するサービスを含むクアラルンプール・エクスプレス・レール・リンク(KLIAエクスプレス及びトランジット)の車内などを通じてサービスが提供されている。
資金の流動性及び資本の財源については、「(1) 業績等の概要」及び「第6 1財務書類 (7) 財務書類に対する注記」を参照のこと。
(1) 2018年度当初から本書の日付までの間に当社と他企業との合併又は合併の契約はなかった。
(2) 2018年度当初から本書の日付までの間に、当社の事業に重大な影響を与えるような、当社による事業の全部又は重要な部分の譲渡、又は他企業の事業の全部又は大部分の取得はなく、また、当該期間中、当社は上記に関連する契約は一切締結しなかった。
(3) 当社の事業の全部又は重要な一部分を賃貸若しくは預託する契約、別の当事者と当社の営業利益及び損失を共有する契約、若しくは当社の事業に重大な影響を与える技術協力若しくはこれに類する契約の締結はなかった。
該当なし。