1 会社情報
当社の主な事業は、投資持株会社及びマネジメント会社の事業である。子会社の主な事業は財務書類に対する注記15に詳しく説明されている。
当社はマレーシアを本拠地とする有限責任の株式会社であり、ブルサ・マレーシア・セキュリティーズ・バーハッドのメインボード及び東京証券取引所の外国部に上場されている。
当社の登記上の本社及び主要営業所の住所は以下の通りである。
33rd Floor, Menara YTL
205 Jalan Bukit Bintang
55100 Kuala Lumpur
2 重要な会計方針の要約
当グループ及び当社の財務書類は、(下記の重要な会計方針において特筆されている場合を除き)取得原価法に基づき、また、マレーシアの財務報告基準(以下「MFRS」という)、国際財務報告基準(以下「IFRS」という)及びマレーシアの2016年会社法の要件に準拠して作成されている。
MFRS及び2016年会社法に準拠した財務書類の作成においては、取締役が決算日における資産及び負債の計上額、偶発資産及び負債の開示並びに報告期間における収益及び費用の計上額に影響を及ぼす見積り及び仮定を行うことを要求している。また、当グループの会計方針を適用する過程においては、取締役の判断も求められている。これらの見積り及び判断は現在の事象及び行動に関する取締役の最善の知識に基づいているが、実績値は異なる場合がある。
高度な判断を要する、又はより複雑な分野、あるいは仮定や見積りが財務書類に及ぼす影響が重大な分野については財務書類に対する注記3に開示されている。
本財務書類はマレーシア・リンギット(RM)で表示されており、特筆されている場合を除き千単位(1,000マレーシア・リンギット)で四捨五入されている。
適用された会計方針は、以下を除いて前事業年度の会計方針と一致している。
2019年7月1日に当グループ及び当社は、2019年7月1日以降に開始する年次会計期間において強制適用となる以下のMFRS、IC解釈指針及び改訂を適用した。
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詳細 |
以下の日付以降に開始する 年次会計期間より効力発生 |
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MFRS第16号「リース」 |
2019年1月1日 |
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MFRS第3号の改訂「企業結合:従来保有していた共同支配事業に対する持分」 |
2019年1月1日 |
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MFRS第9号の改訂「金融商品:負の補償を伴う期限前償還要素」 |
2019年1月1日 |
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MFRS第11号の改訂「共同支配の取決め:従来保有していた共同支配事業に対する持分」 |
2019年1月1日 |
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MFRS第112号の改訂「法人所得税:資本に分類される金融商品に係る支払の法人所得税への影響」 |
2019年1月1日 |
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MFRS第119号の改訂「制度改訂、縮小及び清算」 |
2019年1月1日 |
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MFRS第123号の改訂「借入コスト:資産化に適格な借入コスト」 |
2019年1月1日 |
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MFRS第128号の改訂「関連会社又は共同支配企業に対する長期持分」 |
2019年1月1日 |
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IC解釈指針第23号「法人所得税の税務処理に関する不確実性」 |
2019年1月1日 |
注記44に開示されている通りMFRS第16号の適用により生じた変更を除き、上記の新基準、IC解釈指針及び公開基準の改訂の適用により、当グループ及び当社の財務書類への重要な影響はない。
当グループ及び当社の財務書類の発行日までに公表されたが未適用の基準及び解釈指針が以下に開示されている。当グループ及び当社は、該当する場合、発効となった時点でこれらの基準を適用する予定である。
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詳細 |
以下の日付以降に開始する 年次会計期間より効力発生 |
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MFRS基準の概念フレームワークへの参照の改訂 |
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-MFRS第2号の改訂「株式に基づく報酬」 |
2020年1月1日 |
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-MFRS第9号の改訂「金融商品:負の補償を伴う期限前償還要素」 |
2020年1月1日 |
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-MFRS第6号の改訂「鉱物資源の探査及び評価」 |
2020年1月1日 |
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-MFRS第101号の改訂「財務諸表の表示」 |
2020年1月1日 |
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-MFRS第108号の改訂「会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬」 |
2020年1月1日 |
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-MFRS第134号の改訂「期中財務報告」 |
2020年1月1日 |
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-MFRS第137号の改訂「引当金、偶発負債及び偶発資産」 |
2020年1月1日 |
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-MFRS第138号の改訂「無形資産」 |
2020年1月1日 |
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-IC解釈指針第12号の改訂「サービス委譲契約」 |
2020年1月1日 |
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-IC解釈指針第19号の改訂「資本性金融商品による金融負債の消滅」 |
2020年1月1日 |
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-IC解釈指針第20号の改訂「露天堀り鉱山の生産フェーズにおける剥土コスト」 |
2020年1月1日 |
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-IC解釈指針第22号の改訂「外貨建取引と前払・前受対価」 |
2020年1月1日 |
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-IC解釈指針第132号の改訂「無形資産-ウェブサイトのコスト」 |
2020年1月1日 |
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事業の定義(MFRS第3号の改訂「企業結合」) |
2020年1月1日 |
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「重要性がある」の定義(MFRS第101号の改訂「財務諸表の表示」及び |
2020年1月1日 |
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MFRS第9号の改訂「金融商品」、MFRS第139号の改訂「金融商品:認識及び測定」 |
2020年1月1日 |
収益は、経済的便益を当グループにもたらす可能性が高く、その収益について信頼性の高い測定を行える時点で認識される。収益認識規準の詳細は、以下の通りである。
(ⅰ) 顧客との契約から生じる収益
収益は、当グループの通常の事業過程で生じる収入を表し、顧客との契約において約束されたそれぞれ別個の履行義務に応じて認識される。顧客との契約から生じる収益は、約束した財又はサービスを顧客に移転することと交換で当グループが権利を得ると見込んでいる対価から、物品サービス税、返品、リベート及び割引を控除した金額である、取引価格で測定される。取引価格は、契約で約束された別個の財又はサービスの独立販売価格の比率に基づいてそれぞれの履行義務に配分される。顧客との各契約の内容に応じて、収益は、一時点あるいは一定の期間にわたって履行義務の充足時に認識される。
a) 電力販売
当グループの電力は、当グループが事業を行う各国の国営電力会社又は市場に対して発電・販売されている。
電力販売による収益は、電力供給網内の単一地点で顧客に電力が供給される期間にわたって認識される。
収益は、物品サービス税、違約金、リベート及び割引控除後の金額で表示される。契約上の対価が顧客から回収される可能性は高いと考えられる。当グループは、約束した財又はサービスの移転と顧客による支払いとの間隔が12ヶ月未満であると予想される場合にMFRS第15号において利用可能な実務上の便法を採用しているため、金融要素は存在しないと判断される。
電力による収益には、直近のメーター測定日から報告期間の末日までの間に顧客が消費する電力の見積価値が含まれている。未請求の未収収益は受取債権として認識され、実際の請求が発生する翌月に戻し入れられる。
b) 水道水販売及び下水処理
当グループは、英国政府から付与されたライセンスに基づき、顧客に上下水道サービスを提供する権利を有し、上下水道のネットワークを維持・発展させ、継続的な供給を確保する義務を負っている。
英国の水道産業は、その性質上、収益認識に一定の見積りを要する。顧客への水道水販売の評価は、最終の決済データがまだ入手できない場合には内部データに基づく。各期末時点で、顧客に引渡された水量が見積もられ、それに対応する請求済収益と未請求収益を評価し、収益に計上される。当該判断を行うためには、季節性、過去の請求データ、漏水データ、一般的な経済状態といった様々な要因を考慮する。
従量制の顧客については、収益は、メーターの検針によって算定される。従量制以外の顧客については、当グループが受領する権利を有する金額は、当グループがライセンスを保有する地域内にある建物に顧客が居住している期間の経過により算定される。収益は、通常の事業過程において提供したサービスに対する未収収益(VATを除く)を表しており、経済的便益が当グループに流入する可能性が高い範囲で認識される。
開発業者サービスは、不動産開発業者が上下水道のネットワークに認可された接続を確立することを認める法的義務に関連している。接続に際し、開発業者は当グループに以下のいずれか一つ以上の実施を要求する場合がある。
ⅰ) 有料で接続の確立及びメーターの設置を行う
ⅱ) 有料で水道管を調達する
ⅲ) 上下水管を管理する
また、開発業者は、上下水道のネットワークの拡張に寄与するインフラ手数料を支払う必要がある。
これらの活動は分離・区別できず、上下水道のネットワークへのアクセスを得るために認可された接続を確立するために必要な活動の束を形成する。当グループには、既存及び将来のすべての入居者のために接続を維持し、建物がサービスの提供を必要とする限り、上下水道のネットワークへの継続的なアクセスを可能にするという追加的な法的義務もある。その結果、開発業者サービスによる収益は、予想されるサービス提供期間又は資産の耐用年数の終了時において資産の取替えが必要な期間のいずれか短い方(通常、60年から125年の範囲)にわたって繰り延べられる。
開発業者サービスについては、金融要素は存在しないと考えられる。これは、時点の差異が、資金調達の結果として生じるのではなく、規制環境の性質上生じるためである。
当グループは、重要な金額が期末日後に戻し入れられない可能性が非常に高いと考えているため、未請求債権は制限されていない変動対価であると考えられる。未請求債権及び変動対価は、最も発生する可能性が高い結果に基づくアプローチを用いて見積もられる。
c) セメント及び関連製品の販売
セメント及び関連製品の販売による収益は、財の支配が顧客に移転した時点で認識される。
顧客との契約が存在するのは、契約が経済的実質を有し、当グループ及びその顧客が契約を承認し、それぞれの義務の履行を確約し、移転すべき財又はサービスに関する当グループ及び顧客の権利、並びに支払条件が識別可能であり、当グループが財又はサービスと交換に権利を得ることとなる対価を回収する可能性が高くなった場合である。
セメント及び関連製品の販売に係る取引価格の算定に当たっては、当グループは変動対価の影響を考慮している。
契約上の対価に変動金額が含まれている場合、当グループは、財を顧客に移転することと交換で当グループ及び当社が権利を得ることとなる対価の金額を見積っている。変動対価は、契約の開始時に見積もられ、変動対価に関連する不確実性が事後的に解消される際に、認識した収益の累計額に重要な戻入れが生じない可能性が非常に高くなるまで制限の対象となる。セメント及び関連製品の販売に関する契約の中には、即時支払いや大量購入に対して顧客にリベートを提供するものがある。早期支払い、即時支払い及び大量購入に対するリベートは、変動対価を生じさせる。
d) ホテル事業
当グループは、主にホテル内のテナントへの貸室の提供及び会合・宴会用のスペースの賃貸から収益を得ている。また、飲食サービスや、電気通信、ランドリー、インターネット、その他の小規模なサービスからも収益を得ている。
収益は、契約条件が満たされた時点、すなわち、支配が顧客に移転され、履行義務が充足された時点で認識される。貸室については、収益は、テナントによる利用期間にわたって定額法で均等に認識される。会合・宴会については、収益は、履行義務が充足された一時点(通常、スペースの提供時)に認識される。
e) 工事契約
工事契約に基づき、当グループは、建物及び関連するインフラの建設、並びに特定の場合には機器の供給を行っている。当該契約には、顧客に対する複数の約束が含まれている場合があり、別個の履行義務として会計処理される。この場合、取引価格は、別個の履行義務の各対価の独立販売価格の比率に基づいて配分される。独立販売価格が直接的に観察可能でない場合、予想コストにマージンを加算した金額に基づいて見積られる。
工事契約による収益は、契約に基づき合意した固定取引価格で測定される。
当グループは、変動対価の影響、変動対価の見積りの制約、重要な金融要素の影響、非現金対価及び顧客への支払対価を考慮した上で、契約の取引価格を算定している。
変動対価の公正価値が不確実な場合、当グループは最も発生する可能性が高い金額に基づくアプローチを用いて対価の金額を見積り、収益の累計額に重要な戻入れが生じない可能性が高い範囲でのみ認識している。
収益は、資産の支配が顧客に移転し、当グループが顧客に移転する資産と交換で権利を得ることとなる対価を回収する可能性が高くなった時点で認識される。契約の条件及び契約に適用される法律に応じて、資産の支配は、一定の期間にわたって、又は一時点で移転する。当グループの履行が、当グループが他に転用できる資産を創出せず、かつ、当グループが現在までに完了した履行に対する支払いを受ける強制可能な権利を有している場合には、資産の支配が一定の期間にわたって移転する。
資産の支配が一定の期間にわたって移転する場合、収益は、履行義務の完全な充足に向けた進捗度に応じて、インプット法を用いて、契約期間にわたって認識される。インプット法は、個々の建設プロジェクトの総予算原価と比較した現在までに発生した実際の総工事原価に基づくものである。
資産の支配が一時点で移転する場合、収益は、顧客が資産の支配を獲得する一時点で認識される。
f) ブロードバンド通信事業
当グループは、ネットワークへのアクセス、通話、メール、インターネットサービス等の電気通信サービスの提供及び製品の販売により収益を得ている。製品やサービスは、別個に、又は束になったパッケージの一部として販売されることがある。束になったパッケージの契約期間は、通常11ヶ月から24ヶ月である。
束になったパッケージについては、製品又はサービスが区別できる場合、すなわち、製品又はサービスが束になったパッケージの中の他の項目から識別可能であり、顧客がその便益を受け取ることができる場合には、当グループは個々の製品及びサービスを別個に会計処理する。対価は、その独立販売価格の比率に基づいて、束の中の個々の製品及びサービス間で配分される。独立販売価格の比率は、当グループが製品及び電気通信サービスを販売する際の表示価格に基づいて決定される。独立販売価格の比率は観察可能な販売価格に基づいているが、独立販売価格の比率が直接的に観察可能でない場合には、観察可能なインプットを最大限に利用して見積られる。
ⅰ) 電気通信サービス
当グループが提供するポストペイド・サービス及びプリペイド・サービスによる電気通信サービス収益は、顧客が電気通信サービスによる便益を受け取ると同時に消費することから、一定の期間にわたって認識される。
プリペイド・サービスによる収益は、サービスが提供された時点で認識される。SIMカードとリロードバウチャーが付属するスターターパックは、SIMカードは当グループが提供するサービスと併せてのみ利用可能であるため、単一の履行義務として会計処理される。プリペイド・クレジットは、財政状態計算書において契約負債として認識される。収益は、クレジットが利用された時点、又は顧客の解約時か契約満了時のいずれか早い時点で認識される。
ポストペイド・サービスは、各種サービス(通話時間、インターネットデータ、ショートメッセージ等)を含むポストペイド・パッケージにおいて提供される。これらのポストペイド・パッケージは、実質的に同一かつ移転パターンも同一の区別できる一連のサービスの定義を満たすと評価されているため、当グループはこれらのパッケージを単一の履行義務として処理している。
ポストペイド・パッケージは、別個に販売されるか、又は顧客への通信機器とセット販売される。ポストペイド・パッケージ及び通信機器は、区別可能で、別個に識別可能であるため、束になった取引において2つの履行義務が存在することになる。これに従い、当グループは、ポストペイド・パッケージ及び通信機器の独立販売価格の比率に基づいて取引価格を配分する。
ⅱ) 通信機器
通信機器は、別個に販売されるか、又は束になったパッケージの一部として販売される。当グループは、販売時点における通信機器の引渡し及び受諾時に、通信機器の支配が顧客に移転した時点で収益を認識している。
別個に販売される通信機器については、販売時点でその対価が全額受領される。束になったパッケージの一部として販売される通信機器については、顧客は通常、通信機器を割引価格で購入することができる。束になったパッケージの一部として販売される通信機器について認識される収益の金額は、前述の独立販売価格の比率に基づき配分された対価で測定される。
当グループがネットワーク・サービス・プランとの束になったパッケージの一部として譲渡することを約束する通信機器は別個のものとみなされ、独立の履行義務として会計処理される。当グループが提供するサービスと併せてのみ使用可能な束になった固定通信サービスの一部として移転された通信機器は、電気通信サービス収益において単一の履行義務とみなされる。
当グループは、支払期日よりも前に通信機器を引渡す場合に、契約資産を認識する。通信機器の引渡し前に支払いが行われる場合、契約負債が認識される。契約資産及び契約負債は、財政状態計算書に表示される。
当グループは、通信インフラ事業から収益を得ている。通信インフラ事業による収益は、顧客が個々の通信ネットワーク機器を設置・管理する、当グループの通信塔上のスペースを賃貸することにより得られる。収益は、支払期日にかかわらず、契約上の解約不能な固定リース期間にわたって定額法で認識される。
g) 不動産開発事業
顧客との契約は、顧客に対する複数の約束が含まれる場合には独立の履行義務として会計処理される可能性がある。取引価格は、独立販売価格に基づいてそれぞれの履行義務に配分される。独立販売価格が直接的に観察可能でない場合、予想コストにマージンを加算した金額に基づいて見積られる。
不動産開発による収益は、売買契約に基づいて合意された固定取引価格で測定される。
不動産開発による収益は、資産の支配が顧客に移転し、当グループが顧客に移転する資産と交換に権利を得ることとなる対価を回収する可能性が高くなった時点で認識される。契約の条件及び契約に適用される法律に応じて、資産の支配は、一定の期間にわたって、又は一時点で移転する。当グループの履行が、当グループが他に転用できる資産を創出せず、かつ、当グループが現在までに完了した履行に対する支払いを受ける強制可能な権利を有している場合には、資産の支配が一定の期間にわたって移転する。
約束した不動産は、売買契約及び付属のレイアウトプランにおいて、ロット及びユニット番号並びにその属性(規模、立地等)により特定される。買手は、当グループが他の買手に当該ユニットを売却しようとする場合、約束した不動産に対する権利を行使することができる。約束した不動産を別の用途に向けることを指図する当グループの能力に対する契約上の制限は、当グループに対する実質的な使用である。当グループは、約束した開発ユニットを引き続き顧客に譲渡する権利を有しており、不動産の建設を完了し、全額支払いを受ける権利を行使することができる。
資産の支配が一定の期間にわたって移転する場合、収益は、履行義務の完全な充足に向けた進捗度に応じて、契約期間にわたって認識される。それ以外の場合、収益は、顧客が資産の支配を獲得する一時点で認識される。
当グループは、個々の不動産建設プロジェクトの総予算原価と比較した現在までに発生した実際の総工事原価に基づくインプット法を用いて、収益を一定の期間にわたって認識している。
当グループは、不動産の支配が買手に移転した時点、すなわち、不動産が完成し顧客に引渡され、当グループが販売した資産と交換で権利を得ることとなる対価を回収する可能性が高くなった時点で、完成不動産の販売による収益を認識している。
当グループは、繰延支払スキームに基づき開発中の不動産ユニットの販売に関連する重大な金融要素を有していると判断した。この結果、約束した対価の金額は、重大な金融要素について調整され、関連する受取利息は、繰延期間にわたって実効金利法を用いて認識される。
h) スチーム販売
当グループのスチーム売上は、主に卸売市場の顧客から得られるものである。スチーム販売による収益は、顧客との契約条件に基づく義務を当グループが履行することにより生じる便益を、顧客が受け取ると同時に消費する(すなわち、顧客はスチームが供給される時に顧客の便益のためにスチームを利用することができる)時点で認識される。このため、スチームの供給による収益は、一定の期間にわたって、すなわち、顧客が供給されたスチームを消費するにつれて認識される。
当グループは、約束した財又はサービスの移転と顧客による支払いとの間隔が12ヶ月未満であると予想される場合にMFRS第15号において利用可能な実務上の便法を採用しているため、金融要素は存在しないとみなされる。
i) その他
当グループが稼得するその他の収益は、以下を基礎として認識される。
ⅰ) 燃料油販売
燃料油売上は、製品の支配が移転する時点、すなわち、製品が顧客に引渡され、顧客による製品の受入れに影響を及ぼす可能性のある未履行の義務がなくなる時点で認識される。引渡しは、製品が特定の場所に輸送され、陳腐化及び損失のリスクが顧客に移転され、顧客が売買契約に従い製品を受け入れ、受入れに係る規定が失効するか、又は当グループが受入れに係る要件をすべて満たしたという客観的な証拠を得た時点で生じる。
燃料油販売による収益は、契約に明記された価格に基づいて認識され、収益は、重要な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ認識される。当グループは、約束した財又はサービスの移転と顧客による支払いとの間隔が12ヶ月未満であると予想される場合にMFRS第15号において利用可能な実務上の便法を採用しているため、金融要素は存在しないとみなされる。
債権は、財が引渡された時点で認識される。これは、対価の支払期日が到来する前には時の経過が必要となるのみであり、引渡し時点が対価に対する権利が無条件となる一時点であるためである。
ⅱ) 天然ガス販売
天然ガス販売による収益は、顧客との契約条件に基づく義務を当グループが履行することにより生じる便益を、顧客が受け取ると同時に消費する(すなわち、顧客はガスが供給される時に顧客の便益のためにガスを利用することができる)時点で認識される。このため、ガスの供給による収益は、一定の期間にわたって、すなわち、供給されたガスを顧客が消費するにつれて認識される。当グループは、約束した財又はサービスの移転と顧客による支払いとの間隔が12ヶ月未満であると予想される場合にMFRS第15号において利用可能な実務上の便法を採用しているため、金融要素は存在しないとみなされる。
ⅲ) 運営管理手数料
管理手数料は、サービスが提供される期間にわたって認識される。
ⅳ) タンクリース料
オペレーティング・リースによるタンクリース料は、リース期間にわたって定額法で認識される。
(ⅱ) その他の収益
当グループ及び当社が稼得するその他の収益及び収入に関する特定の収益認識規準は、以下の通りである。
a) 受取利息
受取利息は、受取利息が発生した時点で認識され、資産に関する実効利回りが考慮される。
b) 配当金
配当金は、支払いを受け取る株主の権利が確定した時点で認識される。
c) 賃貸収入
オペレーティング・リースによる賃貸収入(借手に対するインセンティブ控除後)は、リース期間にわたり定額法で認識される。
賃金、給与、社会保障拠出金、年次有給休暇、疾病休暇、賞与並びに非貨幣性給付は、従業員が当グループ及び当社に役務を提供する事業年度に費用として認識される。
賞与は、過去の事象の結果としてこうした支払いを行うための現在の法的又は推定的債務が存在し、債務の金額に関する信頼性をもって見積りが可能な場合に費用として認識される。
当グループは、当グループが事業を行っている業界の地域状況及び実務に基づき、様々な退職後給付制度を有している。
これらの給付制度は、確定拠出型年金制度か確定給付型年金制度のいずれかである。
a) 確定拠出型年金制度
確定拠出型年金制度とは、当グループ及び当社が一定の掛金を別個の企業(ファンド)に支払う年金制度であり、当ファンドが当期及び過去の勤務に関連するすべての従業員給付を支払うために十分な資産を保有していない場合でも、さらに掛金を支払うべき法的又は推定的債務を負わない。
確定拠出型年金制度に対する当グループ及び当社の拠出額は、関連する期間の純損益に計上される。
b) 確定給付型年金制度
確定給付型年金制度では、提供される年金給付の金額が規定されており、通常、給付額は年齢、勤続年数や報酬額など、1つ又は複数の要素によって決定される。
確定給付型年金制度に関する負債は、年金資産の公正価値を控除した、報告日における確定給付型年金債務の現在価値である。
確定給付型年金債務は、独立年金数理人により、予測単位積増方式を用いて毎年算定される。確定給付型年金債務の現在価値は、給付金が支払われる予定の通貨建てで、関連する年金債務の期間に近似する満期までの期間を有する優良社債の利率を用いて、将来の見積キャッシュ・アウトフローを割り引くことによって決定される。
退職後給付債務の再測定による利得又は損失は、その他の包括利益に認識される。
過去勤務費用は損益計算書に即時認識される。
当社及び一部の子会社は当グループ従業員に対して、持分決済型の株式に基づく報酬制度を運用している。株式オプションの付与と交換に受け取る従業員のサービスの公正価値は、付与の権利確定期間にわたり費用として純損益に認識され、資本が同額分増加する。
権利確定期間にわたり費用として処理する合計金額は、付与された株式オプションの公正価値及び権利確定日に確定される株式オプション数を参照することにより算定される。各報告日に、当グループは、権利確定が見込まれる株式オプション数の見積りを見直す。当初の見積りを見直し影響がある場合は、その影響を純損益で認識し、対応する調整額を資本で認識する。当社が子会社の従業員に付与したオプションについては、費用は子会社の財務書類において、付与の権利確定期間にわたり認識される。
直接関連する取引コストを控除した受取対価は、オプションの行使時点で資本金に貸方計上される。
借入コストは、適格資産の取得、建設又は製造に直接起因する場合、当該適格資産の取得原価の一部として資産計上される。借入コストは、資産が意図した使用又は売却のために完成するまで資産計上される。
その他の借入コストのすべては発生した期間において純損益に認識される。借入コストは、当グループ及び当社が資金借入に伴って負担した利息及びその他のコストから成る。
当事業年度の純損益における法人税等は、当期税金及び繰延税金から構成されている。
当期税金は、当事業年度の課税所得に対する未払法人税の予測額であり、報告日までの法定税率又は報告日現在の実質的な法定税率を用いて算定される。
繰延税金は、税務上の資産と負債に帰属する金額と、財務書類上の帳簿価額との間に生じる一時差異について、負債法を用いて全額計上される。ただし、会計上あるいは税務上の純損益のどちらにも影響を与えない取引において、取引の資産又は負債の当初認識から繰延税金が発生する場合、繰延税金は会計処理されない。
繰延税金資産は、減算可能な一時差異又は未使用の税務欠損金を課税所得に利用できる可能性が高い場合にのみ認識される。
繰延税金は報告日までに制定あるいは実質的に制定されており、関連する繰延税金資産が実現、あるいは繰延税金負債が決済されるときに適用されると予想される税率(及び税法)を使用して決定される。
有形固定資産は、一部の自己所有の土地及び建物を除き、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で表示されている。取得原価には当該資産の取得に直接起因する支出が含まれる。また、取得原価には建設中の有形固定資産から生じる借入コストが含まれる。一部の有形固定資産の取得原価には、資産の取得の結果として負担される、解体、除却及び原状回復のコストが含まれる。
取得後コストは、当該項目に関連する将来の経済的便益が当グループに流入する可能性が高く、かつ当該項目の取得原価が信頼性をもって測定できる場合には、当該資産の帳簿価額に含まれるか、又は適切な場合には個別の資産として認識される。交換した部品の帳簿価額の認識は中止される。その他のすべての修繕及び維持費は、発生した事業年度の純損益に計上される。
一部の自己所有の土地及び建物は、独立の職業鑑定人が公開市場における価格で行った評価に基づき、1983年に、取締役により再評価された。MFRS第116号「有形固定資産」により公表された経過措置に従い、これらの有形固定資産の評価は更新されておらず、従来の再評価額から減価償却額及び減損損失を控除した金額で引き続き表示されている。
使用されなくなり、処分目的で保有されている有形固定資産は、正味帳簿価額と正味実現可能価額のうちいずれか低い価額で計上される。
自己所有の土地、自己所有の油ヤシ栽培地は償却されない。
建設中の資産は取得原価で表示され、減価償却されない。建設中の資産は、建設完了時にその資産の性質に応じて有形固定資産カテゴリーに振替えられ、その使用目的のための準備が整った時点で減価償却が開始される。
その他すべての有形固定資産に係る減価償却費は、見積耐用年数にわたって当該有形固定資産の取得原価を減額する償却率で定額法に基づいて算定される。
主たる減価償却率は以下の通りである:
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% |
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建物 |
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1-10 |
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賃借土地 |
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1-3 |
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インフラ資産及び敷地 |
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0.9-20 |
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設備及び機械 |
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4-20 |
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備品、什器及び機器 |
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10-50 |
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車両 |
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10-33 1/3 |
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通信機器 |
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4-20 |
資産の残存価額、耐用年数及び減価償却方法は、金額、償却方法及び償却期間が過年度の見積り及び有形固定資産の項目から期待される将来の経済的便益の予測消費パターンと整合していることを確認するために各事業年度末において見直される。
売却による損益は、売却による正味手取額と正味帳簿価額の比較によって決定され、純損益に認識される。
(i) 投資不動産
投資不動産には、長期間の賃貸利回り及び/又はキャピタルゲインを得るために所有されている建物の該当部分、並びに長期間のキャピタルゲインを得るため又は現在用途不特定で所有されている自己所有の土地及び/又はオペレーティング・リースに基づく土地が含まれている。投資不動産には、将来、投資不動産として使用するために建設又は開発されている不動産が含まれている。
投資不動産は取得原価で当初測定されるが、その後は公正価値で測定され、公正価値の変動額は発生した期間の純損益に認識される。建設中の投資不動産の公正価値が信頼性をもって算定できない場合、公正価値が信頼性をもって算定されるようになるか、建設が完了するかのいずれか早い時点までは、取得原価で測定される。
取得原価には投資不動産の取得に直接起因する支出が含まれる。自己建設による投資不動産の取得原価には原材料費、直接労務費、投資不動産を利用目的に合わせた状態にするために直接起因するその他の経費及び資産計上された借入コストが含まれる。
投資不動産は、売却する場合又は永久に使用を中止し、かつ売却による将来の経済的便益が見込まれない場合に認識が中止される。売却による手取金の純額と帳簿価額の差額は、当該項目における認識の中止が発生した期間の純損益に認識される。
不動産開発目的で保有する土地は、開発活動が行われていない土地、又は開発活動が正常な営業循環期間内に完了する見込みのない土地で構成されている。これらの土地は非流動資産に分類され、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い額で表示される。
取得原価には、土地の取得コスト、及び土地を意図した使用のための準備に必要な活動により生じたすべての関連コストから構成される。
不動産開発目的で保有する土地は、開発活動が開始しており、かつ開発活動を正常な営業循環期間内に完了することが可能であると実証できる時点で、不動産開発費に組替えられる。
発生した開発費は、それにより将来の経済的便益が見込まれるなど一定の要件を満たす場合に資産計上され、当該プロジェクトの期間にわたって償却される。また、企業に将来の経済的便益がもたらされることが不確実な場合は、回収可能価額まで減額される。
過年度に費用として認識された開発費は、その後の会計期間において資産として認識されない。
資産計上された開発費は、償却累計額及び減損損失累計額控除後の取得原価で表示される。
資産の帳簿価額については、各報告日に当該資産に減損の兆候があるかどうかを判定するための検討が行われる。このような兆候が存在する場合、当該資産の減損損失額を決定するために回収可能価額の見積りを行う。
資産の帳簿価額が回収可能価額を超過する金額について、減損損失が認識される。回収可能価額とは、資産の処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額をいう。減損の有無の検討のため、資産は別個に識別可能なキャッシュ・フローの最小単位(資金生成単位)でグループ化される。のれん以外の減損した非金融資産は、減損の戻入れの可能性について各報告日に見直される。
減損損失は、当該資産が再評価額で計上されている場合を除き、純損益に直ちに費用計上される。再評価された資産の減損損失は、当該資産について過年度に認識した再評価剰余金の増加の範囲で、再評価剰余金の減少として処理する。
のれんの減損損失は戻し入れられない。その他の資産については、資産の回収可能価額のその後の増加は、過年度に計上された減損損失の戻入れとして会計処理され、減損損失が認識されていなかった場合に算定されたであろう当該資産の帳簿価額(償却費及び減価償却費控除後)の金額まで認識される。戻入れは、当該資産が再評価額で計上されている場合を除き、純損益に直ちに認識される。再評価された資産に係る減損損失の戻入れは、再評価剰余金の増加として直接計上される。ただし、減損損失の戻入れは、再評価された当該資産に係る減損損失が過年度に費用として純損益に認識されていた金額分については、純損益に利益として認識される。
連結財務書類は、報告日現在の当社及び子会社の財務書類から構成される。連結財務書類の作成に使用される子会社の財務書類は、当社の報告日と同日に作成されたものである。当グループが、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有している場合で、その投資先に対するパワーを通じてこれらのリターンに影響を与える能力を有している場合には、支配が達成される。
当グループは、以下をすべて有する場合にのみ、投資先を支配する。
・ 投資先に対するパワー(すなわち、投資先の関連性のある活動を指図する現在の能力を当グループに与える既存の権利)
・ 投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利
・ 投資者のリターンの金額に影響を及ぼすように投資先に対してそのパワーを使用する能力
当グループが投資先の議決権の過半数以上を有していない場合、当グループは、投資先に対する当グループの議決権が、投資先に対するパワーを当グループに与えるのに十分であるかどうかを評価する上で、以下について検討する。
・ 投資先の他の議決権保有者との契約
・ 他の契約から生じる権利
・ 当グループの議決権及び潜在的議決権
当グループは、事実又は状況により、支配に関する3つの要素のうちの1つ以上に変更があることを示す兆候がある場合に、当グループが投資先を支配しているかどうかを再評価する。子会社の連結は、当グループが子会社に対する支配を獲得する時点で開始し、当グループが子会社に対する支配を喪失する時点で終了する。当事業年度において取得又は処分された子会社の資産、負債、収益及び費用は、当グループが支配を獲得した日から当グループが子会社の支配を終了した日まで、連結財務書類に含まれる。
損益及びその他の包括利益の各内訳項目は、たとえ非支配持分が負の残高になっても、当グループの親会社の所有者と非支配持分に帰属させる。必要な場合には、子会社の会計方針を当グループの会計方針に合わせるために、子会社の財務書類に対して調整が行われる。当グループのメンバー間の取引に関連するグループ会社間の資産及び負債、資本、収益、費用並びにキャッシュ・フローは、連結時に全額相殺消去される。
支配の喪失に至らない子会社に対する所有持分の変動は、資本取引として会計処理される。当グループが子会社に対する支配を喪失する場合、当グループは、
・ 子会社の資産(のれんを含む)及び負債の認識を中止する
・ 非支配持分の帳簿価額の認識を中止する
・ 資本に計上される累積換算差額の認識を中止する
・ 受領した対価の公正価値を認識する
・ 保持される投資の公正価値を認識する
・ 純損益における過不足を認識する
・ 当グループが関連する資産又は負債を直接処分する場合に要求されるように、過年度にその他の包括利益で認識されていた構成要素の親会社の持分を、適宜、純損益又は利益剰余金に組み替える。
子会社の取得はパーチェス法を適用して会計処理される。企業結合により取得した識別可能資産並びに引受けられた負債及び偶発債務は、取得日の公正価値で当初測定される。過年度に所有していた持分に関する公正価値に対する調整は、再評価として扱われ、その他の包括利益に認識される。
企業結合の取得原価は、取得した資産、発生又は引受負債、及び発行持分証券の交換日における公正価値に、企業結合に直接起因するコストを加えた総額で測定される。取得した子会社の識別可能資産、負債及び偶発債務の正味公正価値における当グループの持分に対する企業結合の取得原価の超過額は、財政状態計算書にのれんとして計上される。のれんに関する会計方針は、財務書類に対する注記2(q)を参照のこと。企業結合の取得原価に対する、取得した子会社の識別可能資産、負債及び偶発債務の正味公正価値における当グループの持分の超過額は、取得日において利益として純損益に認識される。当グループが事業を取得する場合、被取得企業により主契約から分離された組込デリバティブは、取得の際に再評価される。ただし、企業結合により発生する契約条件の変更が、契約上特に必要とされるキャッシュ・フローを大幅に変更する場合を除く。
当グループは、非支配持分との取引を当グループの所有者との取引として会計処理している。非支配持分からの購入に関しては、支払対価と子会社の純資産の帳簿価額の取得持分との差額は資本に計上される。また、非支配持分への売却に係る損益も資本に計上される。
子会社とは、当グループが以下をすべて有する会社をいう。
・ 投資先に対するパワー(すなわち、投資先の関連性のある活動を指図する現在の能力を当グループに与える既存の権利)
・ 投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利
・ 投資者のリターンの金額に影響を及ぼすように投資先に対してそのパワーを使用する能力
当社の個別財務書類において、子会社株式は取得原価から減損損失累計額を控除した金額で会計処理される。子会社株式の売却の際、株式売却による手取金と投資の帳簿価額の差額は純損益に認識される。
関連会社とは、当グループが重要な影響力を行使できる立場にあるものの、子会社でも共同支配企業でもない会社である。重要な影響力とは、財務及び事業方針の決定に係わることのできる力であるが、それらの方針を支配するものではない。現在行使可能又は転換可能な潜在的議決権の存在及び影響は、当グループが他の企業に対する影響力を有しているか否かの評価時に考慮される。
関連会社株式は、取得原価で当初認識した後に、連結財務書類において持分法で会計処理される。当グループの関連会社株式には、取得によって認識されたのれん(減損損失累計額控除後)が含まれる。
持分法の適用に際し、関連会社の取得後の純損益における当グループの持分は純損益に認識され、取得後の準備金の変動における持分はその他の包括利益に認識される。取得後の変動累計額及び関連会社から受け取った分配金は、株式の帳簿価額に対して調整される。当グループの関連会社の持分損失がその他の無担保債務を含む関連会社への持分と等しいか、あるいは超過する場合、当グループが義務を負っているか、あるいは関連会社に代わって支払を行っている場合を除き、当グループはそれ以上の損失を認識しない。
当グループでは、持分法適用に際して関連会社の入手可能な直近の監査済財務書類を使用している。監査済財務書類の日付が当グループのものと一致しない場合、業績の持分は入手可能な直近の監査済財務書類及び会計期間末までの経営陣による財務書類から引用される。必要に応じて、当グループの会計方針との整合性を保つために関連会社の財務書類が調整される。
当グループと関連会社との取引に係る未実現利益は、当グループの関連会社に対する所有持分まで消去されている。また未実現損失は、取引において、譲渡された資産が減損しているという証拠がない限り消去されている。
関連会社株式の一部売却又は株式の希薄化により発生する利得及び損失は、純損益に認識される。
関連会社株式は、当グループが重要な影響力を喪失した場合、認識が中止される。企業における保有持分はすべて公正価値で再測定される。重要な影響力の喪失日における保有持分の帳簿価額と公正価値の差額は、純損益に認識される。
当社の個別財務書類において、関連会社株式は取得原価から減損損失累計額を控除した金額で計上される。関連会社株式の売却において、株式売却による手取金とその帳簿価額の差額は純損益に認識される。
共同支配の取決めとは、当グループと単一もしくは複数の当事者による契約上合意した支配力の共有が存在する取決めであり、共同支配の取決めに関連性のある活動に関する決定には、支配力を共有する当事者の全員一致の合意が必要とされる。共同支配の取決めの共同支配事業又は共同支配企業への分類は、当該取決めに対する当事者の権利及び義務に依存する。共同支配企業とは、共同支配の取決めにより純資産に対する権利を有している共同支配の取決めである。共同支配事業とは、共同支配の取決めにより関連する資産に対する権利及び負債に対する義務を有している共同支配の取決めである。
共同支配企業
共同支配企業に対する当グループの投資は、当事業年度末までに行われた共同支配企業の監査済財務書類に基づいて持分法で会計処理される。
持分法では、共同支配企業の当事業年度の純損益に対する当グループの持分は、純損益に認識される。共同支配企業に対する当グループの投資は、当該企業の純資産における持分を反映し、また買収に伴うのれんを含んだ金額で財政状態計算書に計上される。
当グループと共同支配企業との取引による未実現利益は、当グループの共同支配企業に対する所有持分まで消去されている。未実現損失も、その取引が譲渡資産の減損の証拠を提供しない限り消去されている。持分法を適用するにあたり、当グループの財務書類と会計方針を整合させるため、必要に応じて共同支配企業の財務書類に対して修正が行われている。
当社の個別財務書類において、共同支配企業に対する投資は取得原価から減損損失を控除した金額で計上される。
かかる投資の売却の際、売却による正味手取金と投資の帳簿価額の差額は純損益に含まれる。
契約上の権利は、企業結合により取得された契約及び契約に対する権利から成る。これらは契約期間にわたって定額法で償却され、その他の無形資産の減損の兆候の有無について各報告日に評価される。非金融資産の減損については財務書類に対する注記2(k)を参照のこと。
のれんは当初取得原価で測定される。当初認識後、のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した金額で測定される。
取得したのれんは、減損テストの目的で、取得日より当グループの企業結合のシナジーによる便益が見込めるそれぞれの資金生成単位に配分される。
のれんが配分された資金生成単位は、年に一度、さらに資金生成単位に減損が生じている兆候がある場合はその都度、減損テストが実施され、配分されたのれんを含む資金生成単位の帳簿価額と資金生成単位の回収可能価額が比較される。資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、純損益に減損損失が認識される。のれんに対して認識された減損損失は、翌期以降に戻し入れられない。
のれんが資金生成単位の一部を構成し、資金生成単位内の事業の一部が売却される場合、売却される事業に関連するのれんは、事業の売却に係る損益を決定する際、事業の帳簿価額に含まれる。このような状況下で売却されるのれんは、売却される事業及び資金生成単位の保有部分に関連する公正価値に基づき測定される。
a) 顧客リスト
顧客リストは、契約期間にわたって定額法で償却され、減損の兆候の有無について各報告日に評価される。非金融資産の減損については財務書類に対する注記2(k)を参照のこと。
b) 採石権
採石権は減損損失を控除した金額で契約期間にわたって定額法で償却される。
c) 排出権
当グループが取得した排出権は取得原価から減損損失累計額を控除した金額で測定される。
減損損失の認識及び測定に関する方針は、注記2(k)に従っている。
金融資産は、当グループ及び当社が金融商品の契約条項の当事者になった場合に、かつ、その場合にのみ財政状態計算書に認識される。
金融資産は当初認識時に分類され、当初認識後は、償却原価、その他の包括利益を通じて公正価値、又は純損益を通じて公正価値で測定される。
金融資産の当初認識時の分類は、金融資産の契約上のキャッシュ・フローの特性並びに当グループ及び当社がそれら金融資産を管理する事業モデルに基づいて決定される。重要な財務要素を含まない又は当グループ及び当社が実務上の便法を適用した売掛金を除き、金融資産は当初認識時に公正価値(純損益を通じて公正価値で測定されない金融資産の場合は取引コストを加算)で測定される。重要な財務要素を含まない又は当グループ及び当社が実務上の便法を適用した売掛金は、MFRS第15号に基づき決定された取引価格で測定される。
金融資産を償却原価又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する区分として分類及び測定するためには、金融資産の契約上のキャッシュ・フローが元本及び元本残高に対する利息の支払のみ(以下「SPPI」という)から生じるものでなければならない。この評価はSPPIテストと称され、金融商品のレベルで行われる。
当グループ及び当社が金融資産を管理する事業モデルとは、当グループ及び当社がキャッシュ・フローを生み出すために金融資産を管理する方法を指す。事業モデルによって、キャッシュ・フローが契約上のキャッシュ・フローの回収から生じるのか、金融資産の売却から生じるのか、又はその両方から生じるのかが決定される。
市場における規則又は慣行により設定されている期間内で資産の引渡しが求められる金融資産の購入又は売却(通常の方法による取引)は、取引日(すなわち、当グループ及び当社が資産を購入又は売却することを確約した日)に認識される。
金融資産は、事後測定のために4つの区分に分類される。
・ 償却原価で測定する金融資産(負債性金融商品)
・ 利得及び損失の累計額がリサイクルされる、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(負債性金融商品)
・ 認識の中止時に利得及び損失の累計額がリサイクルされない、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産(資本性金融商品)
・ 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
a) 償却原価で測定する金融資産(負債性金融商品)
この区分は、当グループ及び当社に最も関係している。当グループ及び当社は、以下の両方の要件を満たした場合、金融資産を償却原価で測定する。
-金融資産が、契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルの中で保有されている。
-金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産は、当初認識後、実効金利(以下「EIR」という)法を用いて測定され、減損の対象となる。利得及び損失は、当該資産の認識が中止される場合、当該資産の条件変更が行われる場合又は減損した場合に、純損益に認識される。
当グループ及び当社の償却原価で測定する金融資産には、非流動資産に含まれる関連会社及び共同支配企業に対する債権が含まれる。
b) その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産(資本性金融商品)
当グループ及び当社は、MFRS第132号「金融商品:表示」に基づいて資本の定義を満たし、売買目的で保有されていない資本性金融商品について、当初認識時に、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定された資本性金融商品に分類する取消不能の選択を行うことができる。分類は商品毎に決定される。
これらの金融資産から生じる利得及び損失は、その後純損益にリサイクルされることはない。配当金は、支払いを受ける権利が確立した時点で損益計算書のその他の営業収益に認識される。ただし、当グループ及び当社が金融資産のコストの回収の一部として当該受取額から便益を得る場合は例外で、その場合は、利得はその他の包括利益に計上される。その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定された資本性金融商品は、減損評価の対象ではない。
当グループ及び当社は、非上場の資本性投資をこの区分に分類する取消不能の選択を行った。
c) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産には、売買目的で保有する金融資産、当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産、又は強制的に公正価値で測定することが求められる金融資産が含まれる。金融資産は、短期間に売却又は買戻しを行う目的で取得された場合、売買目的に分類される。分離された組込デリバティブを含むデリバティブもまた、有効なヘッジ手段として指定されない限り、売買目的保有として分類される。キャッシュ・フローが元本及び利息の支払のみでない金融資産は、事業モデルに関係なく、純損益を通じて公正価値で測定する区分として分類及び測定される。負債性金融商品を償却原価又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する区分に分類する要件とは関係なく、上述の通り、会計上のミスマッチが除去又は大幅に低減される場合には、負債性金融商品を当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定することができる。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、財政状態計算書上公正価値で計上され、公正価値の純変動額は損益計算書に認識される。
この区分には、当グループ及び当社がその他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして分類する取消不能の選択を行わなかった、デリバティブ金融商品及び上場資本性投資が含まれる。資本性投資の配当金は、支払いを受ける権利が確立した時点で損益計算書のその他の営業収益に認識される。
主契約が金融負債又は非金融商品である混合契約に組み込まれたデリバティブは、当該組込デリバティブの経済的特徴及びリスクが主契約の経済的特徴及びリスクに密接に関連せずに、当該組込デリバティブと同一条件の独立の金融商品であればデリバティブの定義に該当し、かつ混合契約が純損益を通じて公正価値で測定されない場合に、主契約から分離され個別のデリバティブとして会計処理される。組込デリバティブは公正価値で測定され、公正価値の変動は純損益に認識される。再判定は、契約で要求されるキャッシュ・フローを大幅に修正する契約条件の変更がある場合、又は純損益を通じて公正価値で測定する区分から金融資産を分類変更する場合にのみに行われる。
主契約が金融資産である混合契約に組み込まれたデリバティブは、区分処理されない。主契約の金融資産は組込デリバティブと共に純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として全体として分類することが求められる。
金融資産(もしくは、該当する場合は、金融資産の一部又は類似する金融資産のグループの一部)は、主に以下の場合に認識が中止される(すなわち、財政状態計算書から除去される)。
-金融資産からのキャッシュ・フローを受ける権利が消滅した場合
-当グループ及び当社が資産から生じるキャッシュ・フローを受ける権利を譲渡した、又はパス・スルーの取決めに基づいて受取キャッシュ・フロー全額を第三者に重大な遅滞なしに支払う義務を負う場合、かつ(a)当グループ及び当社が資産のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転したか、又は(b)当グループ及び当社が資産のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転したわけでも、保持しているわけでもないが、当該資産に対する支配を譲渡した場合
当グループ及び当社が資産から生じるキャッシュ・フローを受ける権利を譲渡した場合、又はパス・スルーの取決めを締結した場合、所有に係るリスクと経済価値を保持しているか否か、またどの程度保持しているかを評価する。当グループ及び当社が当該資産に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転したわけでも、保持しているわけでもない場合には、継続的関与を有する範囲で譲渡資産を引き続き認識する。その場合、当グループ及び当社は関連する負債も認識する。譲渡された資産及びそれに関連する負債は、当グループ及び当社が保持している権利及び義務を反映するように測定する。
継続的関与が譲渡資産に対する保証の形をとる場合は、継続的関与は、当該資産の当初の帳簿価額と当グループ及び当社が払い戻すことを求められる可能性のある最大金額のいずれか低い方の金額で測定される。
当グループ及び当社は、純損益を通じて公正価値で測定されないすべての負債性金融商品について予想信用損失(以下「ECL」という)引当金を認識している。ECLは、契約に従って支払われるべき契約上のキャッシュ・フローと、当グループ及び当社が受取りを見込むすべてのキャッシュ・フローとの差額を、当初の実効金利の近似値で割り引いた金額に基づき算定される。見積キャッシュ・フローの算定には、保有担保の売却又は契約条件と不可分の他の信用補完により生じるキャッシュ・フローも含めている。
ECLは、2つのステージにより認識される。当初認識時以降に信用リスクが著しく増大していない信用エクスポージャーについては、今後12ヶ月間にわたり発生する可能性のある債務不履行事象から生じる信用損失(以下「12ヶ月のECL」という)をECLとして計上している。当初認識時以降に信用リスクが著しく増大した信用エクスポージャーについては、債務不履行の発生時期に関係なく、当該エクスポージャーの残存期間にわたり予想される信用損失(以下「全期間のECL」という)を引当金として計上することが求められる。
当グループ及び当社は、売掛金及び契約資産のECLの算定について単純化したアプローチを適用している。したがって、当グループ及び当社は信用リスクの変化を追跡していないが、その代わりに、各報告日において全期間のECLに基づく予想信用損失引当金を認識している。当グループ及び当社は、過去の信用損失の実績に基づいて引当金マトリクスを策定し、将来予測的な債務者固有の要因や経済環境については調整を行っている。
金融資産の契約上の支払いが90日超の期日経過になった場合、当グループ及び当社は当該資産について債務不履行に陥っているとみなしている。ただし、当グループ及び当社が保有する信用補完を考慮する前に、内部又は外部の情報によって当グループ及び当社が契約上の残高全額を受領する可能性が低いと示されるような特定の場合においては、金融資産について債務不履行に陥っているとみなす場合もある。金融資産は、契約上のキャッシュ・フローを回収する合理的な期待がない場合に償却される。
金融資産の減損に関する詳細な開示は、以下の注記にも記載されている。
注記
売掛金及びその他の債権 20
金融リスク管理 38
当グループは、販売手数料が増分コストであり、かつ回収が1年以上にわたることが予想される場合、それらを顧客との契約を獲得するためのコストとして資産計上している。当グループは、顧客から稼得する通信サービスの収入を通じて将来これらのコストを回収すると見込んでいる。当グループはまた、契約に関連する水道管/下水管又は新規給水接続といった資産に係る支出も、契約の履行に伴い発生し、回収が1年以上にわたることが予想されるため資産計上している。
販売手数料は、コストと関連する特定の契約の期間にわたり定額法で償却される。契約コストの償却は、損益計算書の「売上原価」の直接コストの一部として含まれる。一方、資産に対する支出は、契約が完了した時点で売上原価として会計処理される。
減損損失は、認識した契約コスト資産の帳簿価額が、コストと関連する特定契約から当グループが受け取ると見込んでいる対価の残りの金額(当該特定契約を完了するための追加的費用を控除後)を超過する範囲で、純損益に認識される。
契約資産とは、当グループが顧客に移転した財又はサービスと交換に受け取る対価に対する権利である。顧客が対価を支払う前又は支払期限が到来する前に、当グループが財又はサービスを顧客に移転する場合は、稼得した条件付の対価を契約資産として認識する。契約資産は、ECLモデルに基づく減損評価の対象である。
契約負債とは、当グループが顧客から対価を受け取った(又は対価の金額の期限が到来している)ものに対して顧客に財又はサービスを移転する当グループの未充足の義務である。当グループが顧客に財又はサービスを移転する前に顧客が対価を支払う場合、契約負債は支払いが行われた時点又は支払期限が到来した時点(いずれか早い方)で認識される。契約負債は、当グループが契約に従って履行した時点で収益として認識される。
デリバティブの当初認識はデリバティブ契約を締結した日に公正価値で行い、当初認識後の再測定も公正価値で行う。再測定の結果生じる利得又は損失の認識方法は、デリバティブがヘッジ手段として指定されているかどうか、また、ヘッジ手段として指定されている場合にはヘッジ対象の性質によって決まる。当グループは、一部のデリバティブについて以下のいずれかの指定を行っている。
(ⅰ) 認識されている資産又は負債、もしくは確定約定の公正価値のヘッジ(公正価値ヘッジ)
(ⅱ) 認識されている資産又は負債、もしくは可能性の非常に高い予定取引に関連する特定のリスクのヘッジ(キャッシュ・フロー・ヘッジ)
(ⅲ) 在外営業活動体に対する純投資のヘッジ
当グループは、取引開始時に、ヘッジ手段とヘッジ対象との関係、並びに種々のヘッジ取引の実施についてのリスク管理目的及び戦略について文書化している。当グループはまた、ヘッジ開始時及び継続的に、ヘッジ取引に利用したデリバティブがヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動を相殺するために極めて有効であるかどうかについての評価も文書化している。
ヘッジ目的で利用している種々のデリバティブの公正価値は、注記21に開示されている。その他の包括利益におけるヘッジ剰余金の変動は、注記28に開示されている。ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値全額は、ヘッジ対象の残存期間が12ヶ月を超える場合には非流動資産又は非流動負債に、ヘッジ対象の残存期間が12ヶ月以内である場合には流動資産又は流動負債に分類される。売買目的のデリバティブは流動資産又は流動負債に分類される。
公正価値ヘッジとして指定され、かつその適用要件を満たすデリバティブの公正価値の変動は、ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の資産又は負債の公正価値の変動と共に、純損益に計上される。当グループは、借入金の固定金利リスクのヘッジを目的とする場合にのみ、公正価値ヘッジ会計を適用している。固定金利の借入金をヘッジしている金利スワップの有効部分に関連する利得又は損失は、「財務費用」として純損益に認識される。非有効部分に関連する利得又は損失は、「その他の利得/(損失)-純額」として純損益に認識される。金利リスクに起因するヘッジ対象の固定金利借入金の公正価値の変動は、「財務費用」として純損益に認識される。
ヘッジがもはやヘッジ会計の要件を満たさなくなった場合には、実効金利法を用いたヘッジ対象の帳簿価額の調整額は、満期までの期間にわたって償却し純損益に計上される。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定され、かつその適用要件を満たすデリバティブの公正価値の変動の有効部分は、その他の包括利益に認識される。非有効部分に関する利得又は損失は、直ちに純損益において認識される。
資本に累積した金額は、ヘッジ対象が純損益に影響を与える会計期間(例えば、ヘッジした予定売上が発生する期)に、純損益に振替える。ヘッジ対象である予定取引が非金融資産(例えば、棚卸資産又は固定資産)の認識を生じさせるものである場合には、それまで資本に繰延べていた利得及び損失を振替え、当該資産の取得原価の当初測定に含める。繰延べていた金額は最終的には、棚卸資産の場合には売上原価として、また有形固定資産の場合には減価償却費として認識される。
ヘッジ手段が失効又は売却された場合、あるいはヘッジがヘッジ会計の要件をもはや満たさなくなった場合には、その時点で資本に計上されている利得又は損失の累計額はそのまま資本に残し、予定取引が最終的に認識される時点で純損益に認識される。予定取引の発生がもはや見込まれなくなった場合は、資本に計上していた利得又は損失の累計額を直ちに純損益に振替える。
当グループは、ヘッジ会計の適用により非デリバティブ金融負債を在外営業活動体に対する純投資のヘッジとして指定しており、これに対応する為替換算差額は、当グループの為替換算差額準備金に再分類されている。ヘッジが非有効である場合の差額は、損益計算書に認識される。ヘッジ対象の純投資が処分された場合、為替換算差額準備金の関連金額は、処分損益の一部として損益計算書に振替えられる。
当グループは、海外子会社に対する投資における外国為替リスクに対するエクスポージャーのヘッジとして、貸付金を使用している。
開発事業の業績を信頼性をもって見積ることができ、また開発ユニットの売却に影響が及ぶ場合、不動産開発収益及び費用は、MFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」に基づいて報告日における開発活動の工事進捗度を参照して純損益に認識される。工事進捗度は、予測される不動産開発費合計に対するその日までに行われた作業のために発生した不動産開発費累積額の割合によって算定される。
開発事業の業績を信頼性をもって見積ることができない場合、不動産開発収益は、発生した不動産開発費のうち回収可能性の高い金額分が認識され、売却された不動産に係る不動産開発費は発生した期間の費用として認識される。
開発事業に係る予想損失は、瑕疵担保期間にわたり発生する費用を含め、直ちに費用として認識される。
費用として認識されない不動産開発費は資産として認識され、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で計上される。
純損益に認識された収益が買手への請求額を超過する場合、当該残高は(流動資産の)契約資産として表示される。買手への請求額が純損失に認識される収益を超過する場合、当該残高は(流動負債の)契約負債として表示される。
現金及び現金同等物とは、現金預金、当座借越及び金融機関における通知預金並びに価値が変動するリスクが僅少な流動性の高い投資である。キャッシュ・フロー計算書においては、現金及び現金同等物は、当座借越控除後の金額で表示されている。
普通株式は資本性金融商品であり、受取金から直接帰属する増分取引コストを控除した額で計上される。
普通株式配当金は、支払義務が確定した事業年度において株主資本で利益剰余金の処分として会計処理され、また負債として未払計上される。
当社が自己株式を取得する場合、直接関連する増分コスト(税引後)を含む支払われた対価は、当該株式が消却又は再発行されるまで、自己株式として当社の所有者に帰属する資本から控除される。
当該株式が消却される場合、自己株式の取得原価は、自己株式の分配がなければ配当金として分配可能であった利益の減額として処理される。その後、当該株式が再発行される場合、直接関連する取引増分コスト及び関連する税効果を控除した後の受入対価は、当社の所有者に帰属する資本に計上される。
自己株式が後日株主に対する配当金として分配される場合、当初の取得に係る自己株式の取得原価は、自己株式の分配なければ分配可能であった資金の減額として処理される。
ICULSは、複合商品とみなされ、負債部分と資本部分で構成される。発行日において、負債部分の公正価値が類似する商品の市場利率を用いて見積もられる。ICULSの発行による受取金と負債部分の公正価値との差額は転換オプションに相当し、資本に計上される。負債部分はそれ以降、転換又は失効により消滅するまで実効金利法による償却原価で計上される。資本部分の価値は以降の期間において調整されない。帰属する取引コストは、発行日の帳簿価額に基づいて負債部分と資本部分に配分され、両者から直接控除される。
実効金利法に基づき、負債部分の利息費用は類似する転換不能商品の発行日における市場利率を用いて計算される。当該金額と利息支払額の差額はICULSの帳簿価額に加算される。
転換オプションの価値は、ICULSが普通株式に転換される場合を除き、以降の期間において調整されない。当該商品が普通株式に転換されると、転換時点において負債及び資本に分類されている金額の合計が資本金に計上される。利得又は損失は純損益に認識されない。
繰延収益は、まだ提供されていないサービスに対して顧客から受け取った資産に関連するものである。かかる金額は、財政状態計算書において負債として計上され、関連する資産の見積経済的耐用年数にわたって損益計算書に償却される。
社債及び借入金は当初、取引コストを控除した受取金額に基づき認識される。その後、社債及び借入金は実効金利法を用いた償却原価で表示される。この方法では、受取金額(取引コスト控除後)と償還価額との差額が、社債及び借入の期間にわたり純損益に認識される。
負債に分類された金融商品に係る利息は、損益計算書上の財務費用に含めて報告されている。
社債及び借入金は、当グループ及び当社が負債の決済を報告日から少なくとも12ヶ月間繰延べる無条件の権利を有していない限り、流動負債として分類される。
適格資産の定義を満たす有形固定資産を建設するための資金調達から生じる借入コストは、資産を意図した使用のための準備が必要となる期間中、資産の取得原価の一部として資産計上される。
リースは、使用権(以下「ROU」という)資産及び対応する負債として、当グループ及び当社がリース資産を使用可能になった日(すなわち開始日)に認識される。
契約には、リース構成部分及び非リース構成部分の両方が含まれる場合がある。当グループ及び当社は、相対的な独立価格に基づいて、契約の対価をリース構成部分及び非リース要素に配分している。ただし、当グループ及び当社が借手である物件のリースについては、MFRS第16号に規定される実務上の便法を選択し、リース構成部分と非リース要素を区別していない。いずれの構成部分も単一のリース構成部分として会計処理され、支払いはいずれもリース負債の測定に含まれる。
a) リース期間
リース期間の決定にあたり、当グループ及び当社は、延長オプションを行使すること又は解約オプションを行使しないことへの経済的インセンティブを創出するすべての事実及び状況を考慮する。延長オプション(又は解約オプション後の期間)は、リースが延長される(又は解約されない)ことが合理的に確実である場合にのみ、リース期間に含まれる。
当グループ及び当社は、次のような重要な事象又は状況の重要な変化の発生時にリース期間を見直す。その事象又は状況変化とは、当グループ及び当社の統制の及ぶ範囲内にあり、当グループ及び当社が過去にリース期間の算定に含めていないオプションを行使すること又は過去にリース期間の算定に含めていたオプションを行使しないことが合理的に確実であるのかどうかに影響を与えるものである。リース期間が変更された場合は、リース負債が再測定される。リース負債の再評価については、会計方針2(ae)(ⅰ) d)を参照のこと。
b) ROU資産
ROU資産は、以下から構成される取得原価で当初測定される。
・リース負債の当初測定の金額
・開始日以前に支払ったリース料から、受け取ったリース・インセンティブを控除したもの
・当初直接コスト
・廃棄又は原状回復コスト
投資不動産ではないROU資産は、その後、取得原価から減価償却累計額及び減損損失(ある場合)を差し引いた金額で測定される。ROU資産は通常、資産の耐用年数とリース期間のいずれか短い方の期間にわたって定額法で減価償却される。当グループ及び当社が購入オプションを行使することが合理的に確実である場合、ROU資産は原資産の耐用年数にわたって減価償却される。またROU資産は、リース負債の特定の測定について調整される。
当グループ及び当社は、ROU資産について、対応する原資産が自社所有であったとした場合に表示されるであろう項目、すなわち財政状態計算書上の有形固定資産として表示している。ROU資産は、上記を除き、財政状態計算書にて個別の表示項目として表示される。
c) リース負債
リース負債は、同日現在で支払われていないリース料の現在価値で当初測定される。リース料には以下のものが含まれる。
・固定リース料(実質上の固定リース料を含む)から未収リース・インセンティブを控除した金額
・変動リース料のうち、指数又はレートに基づく金額。これは、開始日現在の指数又はレートを用いて当初測定される。
・購入オプション及び延長オプションを当グループ及び当社が行使することが合理的に確実である場合の、当該オプションの行使価格
・リースの解約に対するペナルティの支払額(リース期間が当グループ及び当社による当該オプションの行使を反映している場合)
リース料は、リースの計算利子率を使用して割引される。当グループ及び当社のリースが通常該当するように、当該利子率を容易に算定できないときには、借手の追加借入が使用される。これは、各借手が、同様の期間、保証及び条件により、ROUと同様の価値を有する資産を同様の経済環境において獲得するのに必要な資金を借り入れるために支払わなければならないであろう利率である。
リース料は、元本と財務費用に配分される。財務費用は、リース期間にわたって、各期間の負債残高に対して毎期一定の率の金利を生じさせる金額にて、損益計算書に費用計上される。
売上高に応じて決まる変動リース料は、当該リース料が発生する契機となった状況が生じた期間において、包括利益計算書に認識される。
当グループ及び当社は、リース負債を財政状態計算書にて個別の表示項目として表示している。リース負債の支払利息は、財務費用として純損益に表示される。
d) リース負債の再評価
当グループ及び当社は、指数又はレートに応じて決まる変動リース料の潜在的な将来の増加にもさらされているが、これは実際に調整されるまでリース負債には含まれない。指数又はレートに基づきリース料の調整が実施された時点で、リース負債は再測定され、ROU資産に対して調整される。
また延長オプションを行使するかどうかについての当グループ及び当社の評価に変更があり、当初の契約期間の一部ではなかったリースの範囲又は対価の変更がある場合にも、リース負債は再測定される。
e) 短期リース及び少額資産のリース
短期リースは、リース期間が12ヶ月以内であるリースをいう。少額資産は、IT機器及び小型の事務所備品からなる。機器の短期リース及び少額資産のすべてのリースに関連する支払いは、損益計算書に定額法により費用として認識される。
当グループ及び当社は、貸手として、リース開始時に各リースがファイナンス・リースであるかオペレーティング・リースであるかを決定する。各リースの分類にあたり、当グループ及び当社は、リースにより原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてが借手に移転しているかを総合的に評価している。この評価の一環として、当グループ及び当社は、リースが資産の経済的耐用年数の大部分を占めているかなど一定の指標を検討している。
a) ファイナンス・リース
当グループ及び当社は、リースにより原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてが借手に移転している場合、当該リースをファイナンス・リースに分類している。
当グループは原資産の認識を中止し、正味ファイナンス・リース投資未回収額に等しい金額で債権を認識する。正味ファイナンス・リース投資未回収額は、借手からのリース料と原資産の無保証残存価値の現在価値の合計に等しい金額で測定される。当初直接コストも正味投資未回収額の当初測定に含まれる。正味投資未回収額は、MFRS第9号の減損の対象となる(金融資産の減損については注記2(s)を参照のこと)。また当グループは、無保証残存価値の見積りを定期的に見直している。
リース収益は、正味投資未回収額法を用いて、リース期間にわたって一定の期間リターン率を反映するように認識される。無保証残存価値の見積りが減少した場合、当グループはリース収益の配分を修正する。
b) オペレーティング・リース
当グループは、リースにより原資産の所有に伴うリスクと経済価値のほとんどすべてが借手に移転してはいない場合、当該リースをオペレーティング・リースに分類している。
当グループは、オペレーティング・リースによる受取リース料を、リース収益としてリース期間にわたって定額法で認識している。
オペレーティング・リースの賃貸収益は、リース期間にわたって定額法で認識される。賃貸収益は、リベート及び割引を差し引いた額で表示される。賃貸収益には、テナントからの基本賃料、歩合賃料及びその他の賃料関連収益が含まれる。基本賃料は、リース期間にわたって定額法で認識される。歩合賃料は、テナントから報告された売上高に基づいて認識される。当グループがテナントにインセンティブ又はリベートを提供した場合、インセンティブ又はリベートの費用は繰延リース・インセンティブとして資産計上され、リース期間にわたって定額法で賃貸収益の減額として認識される。オペレーティング・リースの交渉及び手配において当グループが負担する当初直接コストは、資産(繰延リース・インセンティブ)として認識され、賃貸収益と同一の基準でリース期間にわたって償却される。
c) サブリースの分類
2019年6月30日に終了した事業年度まで、当グループが中間の貸手であった場合、サブリースは原資産を参照してファイナンス・リース又はオペレーティング・リースに分類されていた。
2019年7月1日より、当グループが中間の貸手である場合、サブリースのリース分類について、原資産を参照するのではなく、ヘッドリースから生じるROU資産を参照して評価している。ヘッドリースが当グループ及び当社が上記の便法を適用している短期リースである場合、サブリースはオペレーティング・リースとして分類される。
d) リース構成部分と非リース構成部分の分離
契約にリース構成部分及び非リース構成部分が含まれる場合、当グループ及び当社はMFRS第15号の原則に従い、契約対価を独立販売価格に基づいてリース構成部分及び非リース構成部分に配分している。
交付金及び拠出金は、特定の費用に関して受け取った給付、並びに適格な有形固定資産に関する投資の税額控除及び税務上の利益である。これらは、関連する資産の見積経済的耐用年数にわたって純損益に振替えられる。
引当金は、当グループが過去の事象の結果として生じた現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益の流出が必要となる可能性が高く、かつ信頼性のある見積りが可能な場合に認識される。引当金の計上にはこれらの債務の最終的な解消に関する判断が必要とされる。その結果、引当金は各報告日に再検討され、当グループ及び当社の現在の最善の見積りを反映するよう調整される。
金融負債は、当初認識時に、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債、又は適切な場合には、償却原価に分類される。
当グループ及び当社の金融負債には、買掛金及びその他の債務、関連当事者に対する債務、社債及び借入金、並びにデリバティブ金融商品が含まれる。
金融負債の測定は、その分類により、以下の通り決定される。
a) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債には、売買目的で保有する金融負債及び当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融負債が含まれる。
金融負債は、短期間に買戻しを行う目的で発生した場合、売買目的で保有する金融負債に分類される。この区分には、当社が締結したデリバティブ金融商品で、MFRS第9号で定義されているヘッジ関係においてヘッジ手段として指定されていないものも含まれる。区分処理される組込デリバティブも、有効なヘッジ手段として指定されない限り売買目的で保有する金融負債として分類される。
売買目的で保有する負債から生じる利得又は損失は、純損益に計上される。
当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定するものとして金融負債を指定できるのは、当初認識日に指定を行い、またMFRS第9号の要件を満たした場合のみである。当グループ及び当社は、いずれの金融負債も純損益を通じて公正価値で測定するものとして指定していない。
b) 償却原価で測定する金融負債
この区分は、当グループ及び当社に最も関係している。当初認識後、すべての金融負債は、EIR法を用いて償却原価で事後測定される。利得及び損失は、負債の認識が中止される場合、またEIRの償却を通じて純損益に認識される。
償却原価は、取得時のディスカウント又はプレミアム、及びEIRの不可分の一部である手数料又はコストを考慮して計算される。EIRの償却は、財務費用として純損益に含まれる。
負債に係る義務が免債、取消し、又は失効した場合、かかる金融負債の認識は中止される。既存の金融負債が、同一の貸手から大幅に異なる条件での他者の負債に代わった場合、又は既存の負債の条件が大幅に変更された場合、かかる交換又は変更は、もとの負債の認識中止及び新たな負債の認識として会計処理される。それぞれの帳簿価額の差額は、純損益に認識される。
(ⅰ) 機能通貨及び表示通貨
当グループの財務書類に含まれる項目は、企業が営業活動を行う主たる経済環境における通貨(以下「機能通貨」という)を用いて測定されている。本連結財務書類はマレーシア・リンギットで表示されており、これは当社の機能通貨及び表示通貨である。
(ⅱ) 外貨建取引
外貨建取引は、取引日における為替レートを用いて機能通貨に換算される。これらの取引の決済から生じる為替差損益、並びに外貨建の貨幣性資産及び負債を年度末の為替レートで換算することによって生じる為替差損益は、純損益に認識される。
(ⅲ) グループ会社
表示通貨とは異なる機能通貨を使用しているすべてのグループ会社(超インフレ経済下の通貨を所有している会社は存在しない)の業績及び財政状態は、以下の方法で表示通貨に換算される。
・ 財政状態計算書に表示されている資産及び負債は、財政状態計算書日現在の決算日レート で換算される。
・ 損益計算書の収益及び費用は、平均為替レートで換算される。
・ 結果として生じるすべての換算差額は、その他の包括利益の個別項目として認識される。
連結において、在外営業活動体に対する純投資の換算から生じる為替差額は、株主資本に組み込まれる。在外営業活動体が部分的に処分あるいは売却される場合には、資本に計上された為替差額は、売却における利得又は損失の一部として純損益に認識される。
2011年7月1日以降の在外事業体の取得により生じるのれん及び公正価値の修正は、在外事業体の資産及び負債として処理され、決算日レートで換算される。2011年7月1日より前に完了した在外事業体の取得については、のれん及び公正価値の修正は引き続き各取得日の換算レートで計上された。これは、MFRS第1号の適用に従っている。
事業セグメントは、事業セグメントの資源配分及び業績評価について責任を負う最高経営意思決定者に提供される内部報告と整合した方法で報告されている。
金融保証契約とは、期限が到来した際に特定の債務者の支払不能により発生した損失を所有者に弁済するために、負債性金融商品の条件に準拠し、特定の支払いを行うことを当グループ及び当社に求める契約である。
金融保証契約は、保証が発行される時点で金融負債として認識される。当該負債は、公正価値で当初測定され、その後、MFRS第9号「金融商品」の予想信用損失モデルに基づく金額と当初認識額から(適切な場合は)MFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の原則に従って認識した収益の累計額を控除した金額のいずれか高い方で測定される。
金融保証の公正価値は、負債性金融商品の契約上の支払額と、無保証の場合に要求される支払額又は第三者による債務の引受に対して支払われるであろう見積額との正味キャッシュ・フローの差額の現在価値として算定される。
子会社の借入金又は債務に関連する金融保証が当社により無償で提供される場合には、その公正価値は拠出として会計処理され、子会社株式の取得原価の一部として認識される。
当グループ及び当社は、企業結合の場合を除き、偶発債務を認識しないが、その存在について財務書類に開示している。
偶発債務は、過去の事象によって発生した潜在的債務で、当グループ及び当社がコントロールできない未確定の将来の事象によって債務の存在が確認される可能性がある債務、又は現在の債務で、債務を精算するために資金の流出が必要になる可能性が低いため認識されていない債務である。経済資源の流出の可能性が変わり、流出の可能性が高くなった時点で引当金として認識される。
偶発資産は、過去の事象によって発生した潜在的資産で、当グループ及び当社がコントロールできない未確定の将来の事象によって資産の存在が確認される可能性がある資産である。当グループ及び当社は、実質的に確定された場合を除き、偶発資産を認識しないが、経済的便益の流入の可能性が高い場合はその存在について開示している。経済資源の流入が実質的に確定された時点で資産が認識される。
企業結合によって当グループが子会社を取得した場合、引き受けた偶発債務は、非支配持分の範囲に関わらず、取得日において公正価値で当初測定される。
当グループは、被取得会社の偶発債務を、その公正価値が信頼性をもって測定される場合は企業結合の原価配分の一部として別個に認識する。公正価値が信頼性をもって測定されない場合、影響額は取得によって発生したのれんに反映される。
金融資産及び負債は、認識された金額を相殺する法的強制力のある権利を有しており、かつ、純額で決済する、もしくは資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有している場合には、相殺して財政状態計算書に純額で表示される。法的に強制可能な権利は、将来の事象を条件としてはならず、通常の事業の過程及び債務不履行、倒産もしくは破産のすべての状況において強制可能でなければならない。
3 重要な会計上の見積り及び判断
見積り及び判断は、過去の実績、及び現状で合理的と考えられる将来の事象の予想を含むその他の要因に基づいており、継続的に評価されている。
当グループ及び当社は将来に関する見積り及び仮定を行う。結果として生じる会計上の見積りは、当然に、関連する実際の結果と一致することはまれである。翌事業年度の資産及び負債の帳簿価額に重要な調整をもたらす重要なリスクを伴う見積り及び仮定は以下の通りである。
(a) のれんの見積評価
当グループは、当グループの会計方針に従って、年1回、のれんの減損テストを行う。資金生成単位の回収可能価額は使用価値又は売却コスト控除後の公正価値の計算に基づき決定される。これらの算定には、財務書類に対する注記19に記載された見積りの使用が求められる。
経営陣は減損評価において、Covid-19の感染拡大に関する潜在的な影響を、Covid-19の感染拡大からの回復の軌跡に関する最善の見積りに基づき考慮に入れている。 Covid-19の全体的な影響の範囲については潜在的な不確実性があるため、重要な判断を伴う。
(b) インフラ資産に係る有形固定資産の資産計上方針
水道及び下水セグメントのインフラ資産は、事業の開発及び規制上の要件に対応するために発生したコストで構成され、これには資産の建設に直接起因する人件費及び間接費が含まれる。
発生したコスト(特に人件費及び間接費)が有形固定資産の資産計上基準を満たすかどうかの決定には見積り及び判断を伴う。
(c) 有形固定資産の減損見積り
有形固定資産が減損しているかを決定する際には有形固定資産の使用価値の見積りが必要である。使用価値の計算は、将来キャッシュ・フローの現在価値を計算するために、経営陣に将来キャッシュ・フロー及び適切な割引率を見積もることを要求している。経営陣はこのような見積りを評価し、減損引当は必要ではないと確信している。
当グループの経営陣は、有形固定資産が減損しているとみなされる時期の決定について、注記2(k)に記載された会計方針に従う。
ある資産が減損している可能性があることを示す事象及び状況があり、その資産の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合に減損が認識される。これらの資産の回収可能価額の決定において、資産のキャッシュ・フローに関する特定の見積りがなされる。
(d) 上下水道の売掛金の減損引当金の評価
売掛金残高の予想信用損失は、MFRS第9号に基づく重要な見積りである。当グループは、顧客を類似する経済プロファイルにグループ化し、達成される可能性が高い将来の回収率に関する判断に基づいた損失率を適用することで、回収可能性を見積っている。特に2020年6月30日に終了した事業年度においては、売掛金残高の予想回収率に対するCovid-19の感染拡大の影響の可能性についても、追加で考慮されている。
(e) 有形固定資産の見積耐用年数
当グループは、各報告日に有形固定資産の耐用年数の見直しを行い、修正額は会計上の見積りの変更として将来に向かって調整する。電気通信機器の耐用年数は、機器の状態、市場の状況並びにその他の規制上の要件に基づいて定期的に評価される。当事業年度において、当グループは電気通信事業セグメントの機器の運転状況の見直しを行い、経済的耐用年数をより適切に反映するために、2019年7月1日から一部の電気通信機器の耐用年数を7年から25年の間から10年から30年の間に修正した。
(f) 投資不動産の公正価値の見積り
当グループは、投資不動産を公正価値で計上しているため、会計上の見積り及び判断を広範に使用する必要がある。検証可能な客観的証拠を用いて公正価値測定の重要な要素は決定されるが、当グループが異なる評価技法を使用する場合、公正価値の変動額は相違する。これらの投資不動産の公正価値の変動は、損益計算書に影響を与える。
(g) 取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い額の評価
当グループは、棚卸資産を取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い額で認識している。
通常の事業の過程における見積売価から売却に要するコストの見積額を控除した正味実現可能価額の算定にあたっては、重要な判断が求められる。
(h) 退職後給付債務の算定に用いられる仮定
退職後給付債務の現在価値は複数の要素による影響を受け、年金数理上の複数の仮定を用いて算定される。費用/収益純額の算定に用いられる仮定は、財務書類に対する注記33に開示されている。これら仮定の変動により年金債務の帳簿価額は影響を受ける。
(i) スターヒル・グローバル・リアル・インベストメント・トラスト(以下「SGREIT」という)の支配権
当グループは2020年6月30日現在において、SGREITのユニットの所有持分を約36.74%(2019年:36.46%)保有している。SGREITは、当グループの完全子会社であるワイ・ティー・エル・スターヒル・グローバルREITマネジメント・リミテッド(以下「YTLSGM」という)が管理している。2020年4月より当グループは、SGREITの年次株主総会におけるYTLSGMの取締役任命に関する承認権又は再承認権を、他のユニット保有者に付与する旨、SGREITの受託者に対して約束している。当グループは、SGREITの支配権は有していないものの、当該投資に対して引き続き重要な影響力を有していると判断している。
(j) 工事契約
当グループの重要な工事契約が現在進行中である。これらの工事契約の収益は、工事完了までの当グループの進捗度に応じて時間の経過とともに認識される。進捗度は、契約コストの見積合計額に対するこれまでに発生した契約費用の割合を参照して測定される(以下「インプット法」という)。
経営陣は、当グループの工事収益の認識額を決定するために、インプット法で用いる工事完了までの契約コスト合計額を見積もらなければならない。契約コスト合計額が工事収益合計額を超過する可能性が高い場合は、不利な契約に対する引当金が直ちに認識される。
工事が完了するまでのこれらの契約コスト合計額の見積りには、重要な判断が用いられる。これらの見積りを行うにあたり、経営陣は、工事の進捗度の決定のための内部専門家の助言、また完了したプロジェクトの過去の経験にも依拠している。
(k) 未収収益の収益認識
水道及び下水セグメントの計量水道サービスから生じる未請求の未収収益の計上には、期末時点の未請求額を見積もる必要がある。この見積りは、顧客の過去の使用量に基づいて生成されたシステムからの情報を使用して計算されている。
(l) リース
当グループが借手である場合のリースの「使用権」資産及びリース負債の測定には、リース期間や追加借入利子率など、重要な判断及び仮定の使用が必要とされる。
リース期間の決定にあたり、当グループ及び当社は、延長オプションを行使すること又は解約オプションを行使しないことへの経済的インセンティブを創出するすべての事実及び状況を考慮する。延長オプション(又は解約オプション後の期間)は、リースが延長される(又は解約されない)ことが合理的に確実である場合にのみ、リース期間に含まれる。
オプションが行使された(又は行使されなかった)場合、あるいは当グループ及び当社がオプションを行使する(行使しない)義務を負った場合、リース期間は再評価される。合理的な確実性の評価は、この評価に影響を与える重要な事象又は状況の重要な変化が生じており、それが借手の管理下にある場合にのみ修正される。
追加借入利子率の決定において、当グループ及び当社はまず直近の借入利子率を決定し、次に重要な判断を用いて各リースの期間、保証、価値又は経済環境を反映するために必要な調整を決定する。