内部統制報告書作成に当たって準拠している用語、様式及び作成方法

ワイ・ティー・エル・コーポレーション・バーハッド(以下「当社」という。)は、財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令第12条1項の規定に従い、マレーシアにおいて一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価及び報告の基準(以下「マレーシア内部統制基準」という。)である、ブルサ・マレーシア・セキュリティーズ・バーハッド(「ブルサ・セキュリティーズ」)のメイン・マーケット上場規則15.26に基づき、コーポレート・ガバナンス財務委員会(Finance Committee on Corporate Governance)により公表されたコーポレート・ガバナンスに関するマレーシアン・コード(the Malaysian Code on Corporate Governance)(2021年改正)に準拠して、当社の内部統制の評価及び報告書の作成を行っている。

 

マレーシアと日本における内部統制の評価及び報告基準の主要な相違点

マレーシア内部統制基準と日本において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価及び報告の基準(以下「日本内部統制基準」という。)との主たる相違点は、次のとおりである。

(1)評価基準
 日本内部統制基準では、企業会計審議会により公表された「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」に基づいて内部統制の評価を行うことが要求されている。

(2)評価対象となる会社
 日本内部統制基準では、当社及び連結子会社並びに持分法適用関連会社の財務報告に係る内部統制の有効性の評価が要求されている。

マレーシア内部統制基準では、当社及び連結子会社の財務報告に係る内部統制の有効性については、経営陣による評価が要求されているが、持分法適用関連会社の財務報告に係る内部統制の有効性については、経営陣による評価は要求されていない。疑義を避けるために付言すると、コーポレート・ガバナンスに関するマレーシアン・コード(2021年改正)には、財務報告に係る内部統制の有効性の経営陣による評価についての具体的な規定はない。

(3)「財務報告」の範囲
 日本内部統制基準では、評価及び報告の対象となる財務報告に係る内部統制には、有価証券報告書提出会社の個別財務諸表に係る内部統制及び財務諸表の信頼性に重要な影響を及ぼす開示事項等に関する事項に係る内部統制が含まれる。

マレーシア内部統制基準ではこれらの事項は財務報告に係る内部統制の範囲に含まれない。疑義を避けるために付言すると、コーポレート・ガバナンスに関するマレーシアン・コード(2021年改正)には、財務報告に係る内部統制の範囲についての具体的な規定はない。

(4)内部統制の枠組み

日本内部統制基準では、内部統制は、通常、企業会計審議会が公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」に従って評価され、かかる内部統制の基本的枠組みは、内部統制の有効性の評価の基準として用いられている。

マレーシア内部統制基準では、特定の適用すべき内部統制の枠組みは存在しない。

 

マレーシアと日本における内部統制監査基準との主要な相違点

当社は、金融商品取引法193条の2第2項1号の規定に従い、マレーシアの監査法人HLBラーラムチューから、ブルサ・セキュリティーズのメイン・マーケット上場規則15.23に基づき、マレーシア公認会計士協会(Malaysian Institute of Accountants)により公表された監査・保証実務ガイド及び取締役会による内部統制報告書のレビューに関する監査人に対するガイダンス(Guidance for Auditors on the Review of Directors' Statement on Internal Control)(以下「マレーシア内部統制監査基準」という。)に準拠して取締役会の内部統制報告書のレビューを受け、内部統制報告書のレビュー結果のレターを受けている。

マレーシア内部統制監査基準と、日本において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査に関する基準(以下「日本内部統制監査基準」という。)との主たる相違点は、次のとおりである。

(1) 日本内部統制監査基準に準拠した場合、独立監査人は経営陣が作成した内部統制報告書に対する監査意見の表明を行う。マレーシア内部統制監査基準に準拠した場合、独立監査人は経営陣が作成した内部統制報告書のレビューを行う。

(2) 日本内部統制監査基準に準拠した場合、内部統制は、通常、企業会計審議会の公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」に従って評価され、かかる内部統制の基本的枠組みは、内部統制の有効性の評価の基準として用いられている。マレーシア内部統制監査基準では、特定の適用すべき内部統制の枠組みは存在しない。

(3) 日本内部統制監査基準に準拠した場合、監査の対象となる財務報告に係る内部統制には、有価証券報告書提出会社の個別財務諸表に係る内部統制及び財務諸表の信頼性に重要な影響を及ぼす開示事項等に関する事項に係る内部統制が含まれる。マレーシア内部統制基準ではこれらの事項は財務報告に係る内部統制の範囲に含まれない。

 

1【財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項】

取締役会は、株主の投資及び当社及びその子会社(以下「当グループ」)の資産を保護するための適切な統制環境フレームワークの確立を含む、健全なリスク管理及び内部統制システムを維持する責任があることを認識している。取締役会は、財務管理のみならず、業務管理、コンプライアンス管理、リスク管理を含む内部統制システムの適切性と完全性を検討する。

 

内部統制及びリスク管理システムには本質的な制約があるため、取締役会は、内部統制及びリスク管理システムは、当グループの事業目標の達成を妨げる可能性のあるリスクをすべて排除するのではなく、むしろ管理するために設計されていることを認識しており、そのため、重大な誤表示、損失及び詐欺に対する、合理的ではあるものの、絶対的ではない保証を提供するに止まる。

 

取締役会は、当年度について、当グループのリスク管理及び内部統制(財務その他も含めて)が当グループの効率的かつ効果的な事業活動、財務情報の信頼性及び透明性、並びに法令及び規則の遵守を合理的に保証するものであると考えている。

 

2【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】

財務報告に係る内部統制の評価が行われた基準日は、2024年6月30日である。

 

財務報告に係る内部統制の評価に当たり、マレーシアにおいて一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠した。

 

当グループの内部統制システムの主な内容の概略は、以下のとおりである。

 

・承認手続

当グループは、承認手続を明確に定義し、説明責任を明確に定め、取締役会及び上席経営陣内で承認、許可及び管理に関する厳格な手続を有している。承認レベル、職務分掌及びその他の統制手続などの責任のレベルは、株主の最善の利益に鑑みた効率的かつ独立した管理を促すために当グループ内に通知されている。

 

・権限レベル

当グループは入札、設備投資プロジェクト、買収及び事業の処分並びにその他の大規模な取引に関して、会長、取締役社長及び常勤取締役に対して権限レベルを委任している。企業への融資及び投資資金の拠出の要件を含む、一定の限度額を超える資本及び収益に関する承認は、取締役会がこれを決定する。その他の投資に関する判断は、権限の範囲に従って承認される。総合的な評価及び監視手続は、すべての大規模な投資に関する決定に適用される。

 

・財務成績

中間財務成績は、ブルサ・セキュリティーズに開示する前に、監査委員会が審査し、監査委員会の提言に基づき取締役会が承認する。監査済みの年次財務実績及び当グループの財務分析は、株主に開示される。

 

・内部の法令遵守

当グループは、内部で審査する経営陣のレビューを通じて内部の財務管理の遵守を監視している。財務報告書は、年間目標の達成度を測ることができるよう、主要担当者が審査している。内部の方針や手続の更新は、経営上の欠陥部分の是正及びリスクの変化を反映するため、並びに当グループに関連する法令及び規則の遵守要件の変化を反映するために行われる。内部監査は、手続の遵守の監視及び精査を行い、提供された財務情報の整合性を評価するため、体系的に取り決められる。

 

当グループの内部統制の主な手続

内部統制のシステムの適切性と整合性を審査するために取締役会が定めた主な手続は、以下のとおりである。

 

・内部監査機能及び監査委員会による監視

当グループの内部監査機能は、その内部監査部門(「YTLIA」)により提供される。YTLIAは、経営陣が導入した内部統制システムの効率性及び有効性につき評価を行う。

YTLIA は、下記の会社から構成される当グループの内部監査機能を担っている:

- YTLパワー・インターナショナル・バーハッド及びその子会社(以下「YTLパワー・グループ」という。)

- マラヤン・セメント・バーハッド及びその子会社(以下「マラヤン・セメント・グループ」という。)

- YTLホスピタリティREIT及びその子会社、並びにYTLホスピタリティREIT のマネージャーであるピンタール・プロジェック・センドリアン・バーハッド(以下「YTL REITグループ」という。)及び

- 当社及び上記サブグループ以外の当グループの子会社(以下に定義)

ただし、YTLパワー・グループの一部の子会社、すなわち内部監査機能を外部に委託しているYTLパワーセラヤ・プライベート・リミテッド・グループ会社、内部監査機能を社内の内部監査チームが担っているウェセックス・ウォーター・リミテッド・グループ、及びブルサ・セキュリティーズに上場し、当連結会計年度末に子会社となったランヒル・ユーティリティーズ・バーハッド(同社グループと合わせて「ランヒル・グループ」という。)を除く。

YTLパワー・グループ、ランヒル・グループ、マラヤン・セメント・グループ及びYTL REITグループを総称して「上場サブグループ」という。

YTLパワー・インターナショナル・バーハッド、ランヒル・ユーティリティーズ・バーハッド、マラヤン・セメント・バーハッド及びYTLホスピタリティREIT(以下、総称して「上場子会社」という。)は、ブルサ・セキュリティーズに上場しているため、コーポレート・ガバナンスの枠組みの一部として、それぞれの取締役会に監査委員会が設置されている。

従って、YTLIAは、上場サブグループに対する内部監査の責任を報告する際、各上場子会社の監査委員会に直接報告する。

上記の観点から、監査委員会による内部監査機能の監視は、当社及び上場サブグループに属さない当社子会社を対象としている。

内部監査機能の説明は、監査委員会報告書に記載されており、YTLIAの人員とリソースに関する詳細は、本報告書に記載されているコーポレート・ガバナンスの概要説明に記載されている。この情報は、当社ウェブサイト(www.ytl.com)の「ガバナンス」のページでも閲覧可能である。

YTLIAは、監査対象とする事業部門及びサービス部門から独立して運営されており、内部統制システムの効率性と有効性と重大なリスクに重点を置いて実施された監査の結果につき、監査委員会に対して報告を行う。監査委員会は、YTLIAが提起した重大な課題及び事項につき審査及び評価を行い、経営陣によって適切かつ迅速な是正策が講じられることを保証する。

当年度のレビューにおいて、アニュアル・レポートでの開示が必要となるような重大な脆弱性又は問題は確認されなかった。

 

内部統制のシステムは、事業環境の変化に伴い、随時審査、改善又は更新されていく。取締役会は、現在の内部統制システムが当グループの利益を守るために有効なシステムであると考えている。

 

・執行理事会及び上席経営陣会議

当グループは、会長、取締役社長、常勤取締役、部門長及びシニア・マネージャーから構成される執行理事会及び上席経営陣会議を定期的に開催している。この会議は、緊急を要する事項について審議・決定し、財政及び財務に関する重要事項を特定、検討、協議及び解決し、当グループの財務状況を監視するために招集される。また、新しい金融情勢や懸念される事項が早期に明らかにされ、迅速に対処することを確保する役割も果たしている。ここでの決定事項は、すべての関係する従業員レベルに直ちに効率的に伝えることができる。これらの会議を通じて、執行理事会及び経営陣は関係する事業部門における業務上又は財務上の重大なリスクを特定することができる。

 

・現場の視察

取締役社長及び常勤取締役は、生産現場や事業部門、不動産開発の現場へ赴き、様々なレベルの従業員と対話し、協議し、実行された戦略の有効性を直接評価する。現場の視察は、効率的な運営のために、透明性が高く、開かれたコミュニケーション経路が経営陣、各取締役社長及び常勤取締役によって維持されることを保証する目的で行われている。

 

 

3【評価結果に関する事項】

取締役会は、当グループにおいて実施されているリスク管理及び内部統制システムは、安定しており、有効であると考えている。監視、審査及び報告の取り決めは、統制の構造及び運営が当グループの事業に適したものであり、リスク・レベルが全事業について適切なレベルにあることを合理的に保証するものである。取締役社長は当社の財務管理を担当しており、当社のリスク管理及び内部統制システムが適切かつ有効に機能していることを取締役会に保証している。株主の投資及び当グループの資産を保護するべく、現在実施されているリスク管理及び内部統制システムの有効性及び適切性を保証するためにすべての統制手続の審査を引き続き実施する。

 

 

4【付記事項】

当グループの財務報告に係る内部統制の有効性の評価に重要な影響を及ぼす後発事象はない。

 

5【特記事項】

特記すべき事項はない。