2【沿革】

 

年月

事項

2000年9月

医薬品候補品の導入・開発を目的としてアメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ市にメディシノバ社を設立。

 

2000年12月及び

2001年8月

 

シリーズA優先株式発行。

2002年3月

杏林製薬株式会社との間でMN-001に関する日本及びアジアの一部を除く全世界独占的ライセンス導入契約を締結。

 

2002年6月

英国アンジオジーン社との間でMN-029に関する全世界独占的ライセンス導入契約を締結。

 

2003年3月から

2004年5月

 

シリーズB優先株式発行。

2003年12月

旭化成ファーマ株式会社との間でマスターサービス契約を締結。

 

2004年2月

キッセイ薬品株式会社との間でMN-221(β2受容体作動剤)に関する日本を除く全世界独占的ライセンス導入契約を締結。

 

2004年4月

三菱ウェルファーマ株式会社との間でMN-305(セロトニン5HT1A受容体作動剤)に関する日本及びアジアの一部を除く全世界独占的ライセンス導入契約を締結。

 

2004年6月

米国食品医薬品局によるMN-029(固形癌適応)のフェーズ1臨床治験開始申請の承認。

 

2004年6月

MN-001(気管支喘息適応)の米国食品医薬品局に対するフェーズ2臨床治験開始申請。

 

2004年6月

株式会社Argenesとの間でマスターサービス契約を締結。

 

2004年9月

シリーズC優先株式発行。

 

2004年9月

MN-029(固形癌適応)のフェーズ1臨床治験開始。

 

2004年10月

杏林製薬株式会社との間でMN-166(抗炎症剤)に関する日本及びアジアの一部を除く全世界独占的ライセンス導入契約を締結。

 

2004年12月

三菱ウェルファーマ株式会社との間でMN-246(β3受容体作動薬)に関する日本及びアジアの一部を除く全世界独占的ライセンス導入契約を締結。

 

2004年12月

MN-221(切迫早産適応)について新薬臨床治験開始申請(IND)を提出。

 

2004年12月

MN-305(全般性不安障害適応)のフェーズ2臨床治験開始。

 

2005年2月

 

新規株式公開並びに新規普通株式発行。

2005年2月

MN-221(切迫早産適応)の追加フェーズ1臨床治験開始。

 

2005年3月

MN-001(気管支喘息適応)のフェーズ2臨床治験開始。

 

2005年5月

MN-001(間質性膀胱炎適応)のフェーズ2臨床治験開始。

 

2005年6月

MN-029(固形癌適応)の2本目のフェーズ1臨床治験開始。

 

2005年7月

MN-221(切迫早産適応)の追加フェーズ1臨床治験結果:安全性を示唆。

 

2005年8月

MN-166(多発性硬化症適応)のフェーズ2臨床治験開始。

 

2005年12月

MN-001(気管支喘息適応)のフェーズ2臨床治験結果:有効性・安全性を示唆。

 

2006年3月

MN-246(尿失禁適応)のフェーズ1臨床治験開始。

 

2006年6月

MN-029(固形癌適応)のフェーズ1臨床治験結果発表。

 

2006年6月

MN-305(全般性不安障害適応)のフェーズ2/3臨床治験結果発表。

 

2006年6月

MN-221(気管支喘息急性発作適応)の新たな臨床開発プログラム開始。

 

2006年9月

MN-001(間質性膀胱炎適応)のフェーズ2臨床治験患者登録完了。

 

2006年10月

発行済普通株式を10株毎に1株とする株式併合を実施。

 

2006年10月

Meiji Seika ファルマ株式会社からの2つの新規医薬品候補を導入。

 

2006年11月

MN-001(気管支喘息適応)のフェーズ3臨床治験開始。

 

2006年11月

ライツ・プランを導入。

 

2006年12月

普通株式をNASDAQグローバル市場へ上場。

 

2006年12月

英国に子会社であるメディシノバ・リミテッド(ヨーロッパ)を設立。

 

2006年12月

MN-221(気管支喘息急性発作適応)のフェーズ2臨床治験開始。

 

2007年1月

子会社であるメディシノバ製薬株式会社を設立。

 

2007年1月

MN-001(間質性膀胱炎適応)のフェーズ2/3臨床治験結果発表。

 

2007年1月

MN-305(不眠症適応)のフェーズ2臨床治験開始。

 

2007年1月

米国において普通株式公募。

 

2007年3月

MN-166(多発性硬化症適応)のフェーズ2臨床治験結果発表。

 

2007年6月

MN-221(気管支喘息急性発作適応)及びMN-166(多発性硬化症適応)へ経営資源を集中する新方針を決定。

 

2007年6月

MN-001(気管支喘息急性発作適応)のフェーズ3臨床治験一旦停止。

 

2007年8月

MN-221(切迫早産適応)のフェーズ1b臨床治験結果発表。

 

2007年10月

MN-221(気管支喘息急性発作適応)のフェーズ2a臨床治験結果発表。

 

2007年10月

MN-305(不眠症適応)のフェーズ2a臨床治験結果発表。

 

2008年2月

MN-166(多発性硬化症適応)のフェーズ2臨床治験追加解析結果発表。

 

2008年3月

MN-221(気管支喘息急性発作適応)のフェーズ2(特殊単盲検比較)臨床治験開始。

 

2008年4月

MN-166(多発性硬化症適応)のフェーズ2臨床治験2年目の結果発表。

 

2008年6月

MN-221(気管支喘息急性発作適応)のフェーズ2(非盲検比較)臨床治験開始。

 

2008年9月

MN-221(気管支喘息急性発作適応)のフェーズ2(非盲検比較)臨床治験中間結果発表。

 

2009年1月

MN-221(気管支喘息急性発作適応)のフェーズ2(特殊単盲検比較)臨床治験中間結果発表及び大規模フェーズ2(二重盲検比較)臨床治験開始。

 

2009年4月

MN-221(気管支喘息急性発作適応)のフェーズ2(特殊単盲検比較)臨床治験結果発表。

 

2009年8月

アヴィジェン・インクの完全子会社化による買収につき最終的な契約を締結。

 

2009年11月

MN-221(慢性閉塞性肺疾患適応)のフェーズ1b臨床治験開始。

2009年12月

アヴィジェン・インクの完全子会社化による買収を完了。

2010年3月

MN-221(慢性閉塞性肺疾患適応)のフェーズ1b臨床治験結果発表。

2010年5月

オックスフォード・ファイナンス・コーポレーションとの融資契約を締結。

 

2010年9月

イブジラスト(MN-166、AV-411)のメタンフェタミン依存を適応とするフェーズ1b臨床治験開始(実施:UCLA)。

 

2010年12月

イブジラスト(MN-166、AV-411)のオピオイド離脱を適応とするフェーズ1b/2a臨床治験結果発表(実施:コロンビア大学及びニューヨーク州精神医学研究所)。

 

2011年3月

中華人民共和国における浙江医股份有限公司 (Zhejiang Medicine Co., Ltd.)との合弁会社設立につき基本合意。

 

2011年3月

イブジラストの薬物依存症適応を対象とする特許(米国)承認。

2011年4月

オックスフォード・ファイナンス・コーポレーションからの融資を一括返済。

2011年6月

中華人民共和国における浙江医股份有限公司 (Zhejiang Medicine Co., Ltd.)との合弁会社設立につき合弁事業契約を締結。

 

2011年8月

イブジラスト(MN-166、AV-411)の薬剤誘発性頭痛を適応とするフェーズ2臨床治験への共同参画を決定。

 

2011年10月

中華人民共和国における浙江医股份有限公司 (Zhejiang Medicine Co., Ltd.)との合弁会社設立について、中華人民共和国商務部より最終承認。

 

2011年10月

キッセイ薬品工業株式会社との間でMN-221(気管支喘息急性発作適応)に係る臨床治験共同実施契約を締結。

 

2011年10月

MN-221(気管支喘息急性発作適応)のCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を適応とするフェーズ1b反復投与臨床治験開始。

 

2012年1月

コロラド大学(ボルダー)との間で外傷性脳損傷後の治療にイブジラスト(MN-166、AV-411)を使用することについてのインライセンス契約締結。

 

2012年2月

イブジラスト(MN-166)に対する進行型多発性硬化症を適応とする特許(米国)承認。

 

2012年3月

イブジラスト(MN-166)に対する神経因性疼痛治療を適応とする特許(日本)承認。

 

2012年3月

MN-221の重度の喘息急性発作患者を対象としたフェーズ2臨床治験(治験番号MN-221  -CL-007)患者登録完了。

 

2012年4月

イブジラスト(MN-166)に対する神経因性疼痛治療を適応とする特許(オーストラリア)承認。

 

2012年5月

MN-221の重度の喘息急性発作患者を対象としたフェーズ2b臨床治験(治験番号MN-221-CL-007)結果発表。

 

2012年8月

MN-221のCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を適応とするフェーズ1b反復投与臨床治験結果発表。

 

2012年9月

イブジラストのメタンフェミン依存を適応とするフェーズ2臨床治験(UCLAによる実施)への米国国立衛生研究所(NIH)の承認及び資金供与の決定。

 

2012年10月

イブジラスト(MN-166)に対する進行型多発性硬化症を適応とする特許(ヨーロッパ)承認。喘息急性発作適応のMN-221に関するFDAとのエンド・オブ・フェーズ2ミーティング実施。

 

2012年11月

イブジラスト(MN-166)に対する薬物依存及び急性疼痛治療へのオピオイドとの併用を対象とする2件の特許(ヨーロッパ)承認。

 

2012年11月

イブジラスト(MN-166)のオピオイド離脱を適応とするフェーズ2臨床治験(コロンビア大学及びニューヨーク州精神医学研究所による実施)開始。

 

2012年12月

MN-221に対する喘息の急性発作を適応とする用法特許(米国)承認。喘息急性発作適応のMN-221のエンド・オブ・フェーズ2ミーティング結果に関してFDAから通知を受領。

 

2013年1月

今後の開発戦略を発表。

 

2013年2月

イブジラスト(MN-166)のメタンフェタミン依存症治療適応に対するFDAのファストトラック指定承認。

 

2013年6月

MN-001のNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)を適応とする前臨床試験開始の決定。

 

2013年7月

MN-166の進行型多発性硬化症を適応とするフェーズ2b共同臨床治験の開始。

 

2013年7月

MN-166の進行型多発性硬化症を適応とする共同臨床治験へのNeuroNEXTの治験研究費供与額の確定。

 

2013年8月

MN-166のアルコール依存症治療を適応とする臨床治験(UCLA実施)に対する米国国立アルコール濫用/依存症研究所(NIAAA)の研究費供与の決定。

 

2013年10月

MN-029に対する細胞増殖性疾患治療を適応とする特許(米国)承認。

 

2013年11月

MN-221に対する過敏性腸症候群(IBS)を適応とする特許(米国)承認。

 

2014年1月

ジェンザイムから、遺伝子治療プログラムに関するマイルストーン600万米ドルの受領

 

2014年1月

MN-001のNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)を適応とする治験結果発表。

 

2014年3月

MN-166のマリファナ(大麻)依存症治療を適応とする臨床治験に対する米国国立薬物濫用研究所(NIDA)の資金供与の決定及びフェーズ2a臨床治験開始。

 

2014年3月

今後の開発方針の発表。

 

2014年6月

MN-001の肺線維症(Pulmonary Fibrosis, PF)を適応とする試験結果発表。

 

2014年8月

MN-001の進行型NASH(線維化を伴った非アルコール性脂肪性肝炎)モデルにおける試験結果の発表。

 

2014年8月

MN-001及びMN-002の非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)治療を適応とする特許承認。

 

2014年8月

MN-166のオピオイド依存症治療を適応とするフェーズ2a臨床治験の中間解析結果の発表。

 

2014年8月

MN-166のALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応とするフェーズ2a臨床治験開始。

2014年9月

MN-166のオピオイド依存症治療を適応とする臨床治験に対する米国国立衛生研究所(NIH)の助成金追加供与決定。

 

2014年10月

MN-001の特発性肺線維症(IPF)治療適応に対するFDAのオーファンドラッグ指定。

 

2014年10月

MN-166のALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応とするフェーズ2臨床治験に対するCDCサポート決定。

 

2014年12月

MN-001及びMN-002の肝臓疾患治療を適応とする特許承認。

2015年1月

MN-001のNASHを適応とするIND申請に対する承認通知受領。

 

2015年1月

MN-029に対する細胞増殖性疾患治療を適応とする日本における特許承認。

 

2015年2月

MN-001及びMN-002のNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)を適応とする特許承認。

 

2015年2月

MN-001の特発性肺線維症(IPF)を適応とするフェーズ2臨床治験の承認通知受領。

 

2015年4月

MN-001(タイぺルカスト)の肝線維化を認めるNASH適応に対するFDAのファストトラック指定承認。

 

2015年4月

MN-166のALSを適応とするフェーズ2臨床治験の安全性に関する中間解析結果の発表。

 

2015年5月

MN-166の進行型多発性硬化症を適応とするフェーズ2b臨床治験の患者登録完了。

 

2015年6月

MN-166のクラッベ病治療適応に対するFDAのオーファンドラッグ指定。

 

2015年6月

MN-166の進行型多発性硬化症を適応とするフェーズ2b臨床治験における255名の登録患者の無作為化完了。

 

2015年7月

MN-166のアルコール依存症を適応とするフェーズ2a臨床治験の患者登録完了。

 

2015年7月

高中性脂肪血症を伴うNASH患者を対象とするMN-001のフェーズ2臨床治験プロトコルに対するFDAの承認通知受領。

 

2015年9月

MN-166のALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応とする臨床治験においてNIV(非侵襲的換気補助器)のサポートを受ける進行ALS患者を対象とする修正プロトコルにおける患者登録開始。

 

2015年9月

MN-001(タイペルカスト)の特発性肺線維症(IPF)適応に対するFDAのファストトラックの指定承認。

 

2015年10月

MN-001の特発性肺線維症(IPF)を適応とするフェーズ2臨床治験開始。

 

2015年11月

ALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応とするMN-166の効果をバイオマーカーで評価する新規臨床プロトコルに対するFDAからの承認。

 

2015年11月

MN-221に対する過敏性腸症候群(IBS)を適応とする日本における特許承認。

 

2015年11月

MN-001の高中性脂肪血症を伴うNASH患者を対象とするフェーズ2a臨床治験開始。

 

2015年12月

MN-029(デニブリン)二塩酸塩に対する中国における特許承認。

 

2015年12月

MN-166(イブジラスト)の筋萎縮性側索硬化症(ALS)適応に対するFDAのファストトラック指定承認。

 

2016年1月

MN-029(デニブリン)二塩酸塩に対するヨーロッパにおける特許承認。

 

2016年1月

MN-166の早期乳児型クラッベ病治療適応に対するFDAの希少小児疾患治療薬候補指定。

 

2016年1月

MN-001及びMN-002の肝線維化を認める進行型NASHを適応とする特許承認。

 

2016年3月

MN-166のオピオイド依存症治療を適応とするフェーズ2臨床治験に関するポジティブな結果発表。

 

2016年3月

MN-166のALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応とする米国特許商標庁からの特許承認。

 

2016年3月

MN-166の進行型多発性硬化症適応に対するFDAのファストトラック指定承認。

 

2016年3月

MN-001及びMN-002の高中性脂肪血症、高コレステロール血症及び高リポタンパク血症を適応とする米国特許商標庁からの特許承認。

 

2016年3月

MN-001に対する中国における特許承認。

2016年6月

当社株式のラッセル2000及びラッセル・グローバル指数への採用。

2016年7月

MN-166の進行型多発性硬化症を適応とするフェーズ2b臨床治験の中間解析開始。

2016年7月

MN-001及びMN-002の“線維症・線維化疾患”を適応とする米国における特許承認。

2016年10月

MN-166のALS治療適応に対するFDAのオーファンドラッグ指定。

2016年12月

当社株式のNASDAQバイオテクノロジー指数への採用。

2016年12月

MN-166 の進行型多発性硬化症を適応とするフェーズ 2b 臨床治験継続決定。

2016年12月

MN-166のALS治療適応に対する欧州委員会のオーファンドラッグ指定。

2017年9月

MN-166のメタンフェタミン(覚醒剤)依存症を適応とするフェーズ2臨床治験の患者登録完了。

 

2017年10月

MN-166の進行型多発性硬化症を適応とするフェーズ2b臨床治験に関する2つの主要評価項目(プライマリーエンドポイント)達成。

 

2017年11月

MN-166のメタンフェタミン(覚醒剤)依存患者を対象とするバイオマーカー臨床治験開始。

 

2017年12月

MN-166のALSを適応とする臨床治験に関するポジティブなトップラインの発表。

2018年2月

MN-166の進行型多発性硬化症適応のフェーズ2b臨床治験(SPRINT-US)に関する新たなポジティブデータ発表のお知らせ。

 

2018年2月

米国神経学会第70回年次総会におけるMN-166の進行型多発性硬化症を適応とするフェーズ2b臨床治験(SPRINT-MS)結果に関する発表のお知らせ。

 

2018年3月

MN-166の化学療法誘発性末梢神経障害)患者を対象とする臨床治験開始。

2018年3月

MN-166のメタンフェタミン(覚醒剤)依存症を適応とするフェーズ2臨床治験結果の発表。

 

2018年4月

MN-001の高中性脂肪血症を伴うNASH/NAFLDを適応とするフェーズ2臨床治験の早期終了(中間解析におけるきわめて良好な結果が認められたことによるもの)。

 

2018年4月

国際肝臓会議2018年/第53回欧州連合肝臓研究会年次総会におけるMN-001のNASH/NAFLDを適応とするフェーズ2b臨床治験の中間解析に関するポジティブデータ発表のお知らせ。

 

2018年4月

米国神経学会第70回年次プレナリーセッションにおけるMN-166の進行型多発性硬化症を適応とするフェーズ2b臨床治験(SPRINT-MS)データ発表のお知らせ。

 

2018年4月

米国神経学会第70回年次総会におけるMN-166のALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応とする臨床治験での追加臨床データ発表のお知らせ。

 

2018年5月

MN-166のアルコール摂取障害及び離脱症を適応とするUCLAとの共同臨床治験開始。

2018年5月

MN-166のグリオブラストーマ(神経膠芽腫)適応とするIND申請に対するFDAからの承認通知受領。

 

2018年6月

MN-001の高中性脂肪血症、高コレステロール血症及び高リポタンパク血症を適応とする日本における特許承認。

 

2018年7月

MN-166のALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応とする臨床治験でのサブグループ解析データ発表。

 

2018年7月

ALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応とするMN-166の効果をバイオマーカーで評価する臨床治験の患者登録完了。

 

2018年8月

第29回 ALS/MND 国際シンポジウムにおける MN-166 のALS を適応とする臨床治験事後解析(ad -hoc)データの発表。

 

2018年8月

MN-166のDegenerative Cervical Myelopathy (変性性頸椎脊椎症)を対象とする ケンブリッジ大学とのフェーズ2/3共同臨床治験の開始。

 

2018年8月

米国国立アルコール摂取障害・依存症研究所(National Institute of Alcohol Abuse and Alcoholism, NIAAA)からのR01研究助成金授与。

 

2018年8月

臨床治験データの事後解析に関する東京理科大学との共同研究契約締結。

2018年8月

MN-166の進行型多発性硬化症(SPRINT-MS)フェーズ2b臨床治験結果の New England Journal of Medicine への論文掲載。

 

2018年9月

ALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応とするMN-166のフェーズ3臨床試験に関するFDAからのポジティブなフィードバック受領。

 

2018年10月

MN-166のグリオブラストーマ(神経膠芽腫)治療適応に対するFDAのオーファンドラッグ指定。

 

2019年1月

MN-001及びMN-002の “線維症・線維化疾患”を適応とする日本における特許承認。

2019年1月

再発性グリオブラストーマ(神経膠芽腫(GBM))を適応とするMN-166(イブジラスト)とTMZ(テモゾロミド)の併用療法の患者登録開始。

 

2019年1月

MN-166 とリルゾール併用療法でのALS(筋萎縮性側索硬化症)およびその他の神経変性疾患を適応とする特許承認。

 

2019年3月

MN-166を用いたグリオブラストーマ(神経膠芽腫)のin vitroおよび動物モデルスタディに関する論文掲載。

 

2019年3月

欧州(ドイツ)子会社の設立。

2019年3月

東京慈恵会医科大学との共同研究開始。

2019年3月

米国神経学会 第71 回年次総会(ペンシルベニア州 フィラデルフィア)におけるMN-166 の進行型多発性硬化症を適応とするSPRINT-MS フェーズ 2b 臨床治験の新たな解析結果発表。

 

2019年4月

MN-166 の進行型多発性硬化症を適応とするSPRINT-MS フェーズ 2b 臨床治験サブグループ解析結果発表。

 

2019年4月

中国におけるMN-001 の高中性脂肪血症、高コレステロール血症及び高リポタンパク血症を適応とする特許承認。

 

2019年4月

MN-166(イブジラスト)のALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応とするフェーズ2b/3 臨床治験プロトコルのFDA 審査完了。

 

2019年4月

米国におけるMN-166のグリオブラストーマ(神経膠芽腫)を適応とする特許承認。

2019年6月

ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)のフェーズ2b/3臨床治験のキックオフミーティングを当社のカリフォルニア州ラ・ホイヤの本社において開催。

 

2019年7月

30 ALS/MND 国際シンポジウムにおけるMN-166 ALS を適応とする臨床治験解析データに関するデータ発表。

 

2019年7月

国立循環器病研究センターとの共同研究開始。

2019年10月

中国におけるMN-001Tipelkast)の特発性肺線維症(Idiopathic Pulmonary Fibrosis)を適応とする特許承認。

 

2019年10月

日本におけるMN-001及びMN-002の特発性肺線維症(Idiopathic Pulmonary Fibrosis)を適応とする特許承認。

 

2019年10月

日本におけるMN-001NASH/NAFLDを適応とする特許承認。

2019年10月

カナダにおけるMN-166(イブジラスト)のALS(筋萎縮性側索硬化症)を適応とする

特許承認。

 

2019年12月

第30回ALS/MND(筋委縮性側索硬化症/運動神経疾患)国際シンポジウムにおける、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)の完了した臨床治験に関する追加の解析結果発表。

 

2020年1月

ヨーロッパにおけるMN-001Tipelkast)の特発性肺線維症(Idiopathic Pulmonary Fibrosis)を適応とする特許承認。

 

2020年2月

日本におけるMN-001Tipelkast)及びMN-002の肝線維化を認める進行型NASHを適応とする特許承認。

 

2020年4月

MN-166(イブジラスト)のCOVID-19感染による急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を対象とする臨床治験開始。

 

2020年4月

米国におけるMN-166(イブジラスト)のグリオブラストーマ(神経膠芽腫)を適応とする新たな特許の承認。

 

 

3【事業の内容】

 

概況

 

当社は、米国市場に商業的な重点を置き、まだ十分に有効な治療法がない重篤な疾患に対する新規の低分子医薬品の開発に特化する生物医薬品会社です。当社の現在の戦略は、進行型多発性硬化症(MS)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、化学療法誘発性末梢神経障害、変性性頸椎脊椎症、グリオブラストーマ(神経膠芽腫)及び薬物依存・中毒(メタンフェタミン依存症、オピオイド依存症及びアルコール依存症等)等の神経疾患治療薬のMN-166(イブジラスト)並びに非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及び特発性肺線維症(IPF)等の線維症治療薬のMN-001(タイペルカスト)に重点を置いています。当社のパイプラインには、喘息急性発作治療薬のMN-221(ベドラドリン)及び固形癌治療薬のMN-029(デニブリン)も含まれます。

 

MN-166(イブジラスト)は、現在、下記のとおり、複数の異なる神経疾患について開発中です。

 

進行型多発性硬化症:当社は、再発性多発性硬化症治療薬のMN-166(イブジラスト)のフェーズ2b臨床治験を完了し、安全性及び神経保護効果について良好な指標を得ました。同治験のデータは、MN-166(イブジラスト)の進行型多発性硬化症の治療薬としての可能性を示すものでした。

 

当社は、NeuroNEXTにより実施され、米国国立衛生研究所(NIH)の国立神経疾患脳卒中研究所(NINDS)から資金提供を受けた、一次進行型及び二次進行型多発性硬化症に関するMN-166(イブジラスト)のフェーズ2b臨床治験について治験責任医師と提携しました。2015年に、進行型多発性硬化症(SPRINT-MS)の臨床治験に関して255人の被験者の無作為化が完了しました。この被験者数は、参加を予定していた目標の250人を上回るものです。2017年10月に、当社は、進行型多発性硬化症を適応とするMN-166(イブジラスト)のSPRINT-MSフェーズ2b臨床治験に関して良好なトップラインの結果を得たことを発表しました。同治験において、全脳萎縮進行抑制及び安全性と認容性に関する2つの主要評価項目をいずれも達成しました。MN-166(イブジラスト)は、脳実質分画(BPF)法を用いたMRI検査による評価において、全脳萎縮進行度に関してプラセボと比較し統計的に有意な48%の抑制がみられ(p=0.04)、またプラセボ群と比べてMN-166(イブジラスト)群の重篤な副作用反応、副作用の発生頻度に違いはみられませんでした。また2018年2月には、当社は、同治験における重要な二次的評価項目である継続する身体的障害の進行リスクに関して良好な臨床的有効性がみられたことを発表しました。MN-166(イブジラスト)では、EDSS(総合障害度評価尺度)による評価において、継続する身体的障害の進行リスクに関してプラセボと比較し26%低下(Hazard Ratio=0.74)したことが認められました。進行型多発性硬化症を適応とするMN-166(イブジラスト)のSPRINT-MSフェーズ2b臨床治験の結果は、2018年8月にニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に掲載されました。2019年4月には、当社は、進行型多発性硬化症を適応とするMN-166(イブジラスト)のSPRINT-MSフェーズ2b臨床治験のサブグループ解析に関し、分析結果を発表しました。継続する身体的障害の進行リスクを低下させる傾向が最も強くみられたのが再発を伴わない二次進行型多発性硬化症の被験者のサブグループであり、このサブグループでは、MN-166(イブジラスト)によりプラセボと比較して46%のリスク低下が認められました。2019年5月にペンシルバニア州フィラデルフィアにおいて開催された第71回米国神経学会(AAN)年次総会では、完了した進行型多発性硬化症適応のMN-166(イブジラスト)のSPRINT-MSフェーズ2b治験に関する追加的なデータを発表しました。

 

当社は、進行型多発性硬化症適応のMN-166(イブジラスト)の開発に対し、米国食品医薬品局(FDA)からファストトラック指定を受けたことを発表しました。

 

筋萎縮性側索硬化症(ALS):当社は、2014年下半期に、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を適応とするMN-166(イブジラスト)の臨床治験を開始し、2017年下半期に同治験を完了しました。2017年12月に、当社は、同治験に関して良好なトップラインの結果を発表しました。同治験において、安全性と認容性に関する主要評価項目を達成しました。さらに、MN-166(イブジラスト)群において、プラセボ群と比較したところ、改訂筋萎縮性側索硬化症機能評価尺度(ALSFRS-R)総合スコアへの治療反応者の比率が増加しました。ALSFRS-R総合スコアは、ALS患者の機能的活動を評価するものです。2018年7月、当社は、球麻痺発症型又は上肢発症型のALS患者を対象とするアドホックのサブグループ解析データを発表しました。2018年9月には、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)の臨床開発計画についてFDAからフィードバックを受けました。2019年1月には、ALS及びその他の神経変性疾患の治療薬としてのMN-166(イブジラスト)とリルゾールの併用に関する出願中の特許申請に関し、米国特許商標庁から承認の通知を受領しました。2019年4月には、当社は、FDAがプロトコルの審査を完了し、当社のALSを適応とするMN-166(イブジラスト)のフェーズ2b/3臨床治験への着手を承認したことを発表しました。2019年6月には、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)のフェーズ2b/3臨床治験のキックオフミーティングを当社のカリフォルニア州ラ・ホイヤの本社において開催したことを発表しました。2019年12月には、オーストラリアのパースにおいて開催された第30回ALS/MND(筋委縮性側索硬化症/運動神経疾患)国際シンポジウムにおいて、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)の完了した臨床治験に関する追加の解析結果を発表しました。

 

当社は、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)に対して、FDAからファストトラック指定及びオーファンドラッグの指定を受けました。当該指定によって、MN-166(イブジラスト)がALSについて承認された場合、7年間の独占販売権が付与されることになります。また、欧州委員会からも、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)に対してオーファン医薬品の指定を受けました。

 

薬物依存・中毒:依存の分野では、国立薬物乱用研究所(NIDA)は、メタンフェタミン中毒を適応としたMN-166(イブジラスト)のフェーズ2臨床治験に対し資金援助を行いました。カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)との提携により、当該臨床治験は2013年に開始され、2017年9月に患者の登録が完了しました。2018年3月、当社は、当該臨床治験が、治療期間の最後の2週間における尿中薬物スクリーニングによる検証でメタンフェタミン離脱に関する主要評価項目を満たさなかったことを発表しました。2017年11月には、当社は、オレゴン保健科学大学と共同でメタンフェタミン使用障害に対するMN-166(イブジラスト)の効果を評価するためのバイオマーカー研究を開始することを発表し、当該臨床治験は現在進行中です。

 

コロンビア大学及びニューヨーク州精神医学研究所(NYSPI)の治験責任医師は、オピオイド離脱を適応とするMN-166(イブジラスト)のフェーズ1b/2a臨床治験を完了しました。当該臨床治験は、NIDAから資金援助を受けていました。次いでコロンビア大学及びNYSPIの治験責任医師は、オピオイド又はヘロイン依存症患者の治療のためのMN-166(イブジラスト)の効果を評価するため、NIDAから資金援助を受けたフェーズ2a臨床治験を実施しました。2016年3月、オピオイド依存症に関する完了した同治験の良好な結果が、Behavior, Biology and Chemistry: Translational Research in Addicitionの総会において公表されたことを発表しました。

 

UCLAの研究者は、アルコール依存症を適応としたMN-166(イブジラスト)を評価するための臨床治験に対して、米国アルコール濫用/アルコール依存研究所(NIAAA)から臨床治験の承認及び資金援助を獲得しました。当該臨床治験は完了済みで、2015年12月には、研究結果が第54回米国神経精神薬理学会年次総会において公表されました。また、当社は、2018年5月、新たにNIDAから資金援助を受けて、アルコール摂取障害及び脱離症を適応としたMN-166(イブジラスト)に関するUCLAの研究者との共同臨床治験を行うことを発表し、当該臨床治験は現在進行中です。2018年8月には、当社は新たにNIAAAから資金援助を受けて、アルコール依存症患者における大量飲酒日を評価するMN-166(イブジラスト)のフェーズ2b臨床治験をUCLAの研究者と共同で行うことを発表し、当該臨床治験は現在進行中です。

 

化学療法誘発性末梢神経障害:2018年3月、当社は、化学療法誘発性末梢神経障害を適応としたMN-166(イブジラスト)を評価するための臨床治験をオーストラリアのシドニー大学コンコルド癌センターから資金援助を受けて開始する計画を発表し、当該臨床治験は現在進行中です。

 

変性性頸椎脊椎症:2018年8月、当社は、変性性頸椎脊椎症(DCM)を適応としたMN-166(イブジラスト)に関する臨床治験をケンブリッジ大学と共同で開始する計画を発表しました。当該治験はイギリス国立疾病研究センター(NIHR)の助成によるものです。2019年5月には、当社は、ケンブリッジ大学の研究者との共同での、DCMを対象とする「変性性頸椎脊椎症における再生(RECEDE Myelopathy)」フェーズ3臨床治験に向けたキックオフミーティングに参加したことを発表しました。

 

グリオブラストーマ:当社は、グリオブラストーマを適応としたMN-166(イブジラスト)を評価するための臨床治験を開始しました。2017年6月、当社は、グリオブラストーマを適応としたMN-166(イブジラスト)の臨床的有効性の可能性を評価した動物モデル研究から得た良好な結果を発表しました。この結果は2017年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会において発表されました。2018年5月、当社は、グリオブラストーマを適応としたMN-166(イブジラスト)に関する新薬臨床治験開始申請(IND)がFDAにより承認されたことを発表しました。2018年10月には、当社は、FDAにより、グリオブラストーマを適応としたMN-166(イブジラスト)がテモゾロミドとの併用療法でオーファンドラッグに指定されたことを発表しました。2019年1月には、当社は、ボストンのダナ・ファーバー癌研究所において、再発性グリオブラストーマを適応としたMN-166(イブジラスト)のテモゾロミド(TMZ、Temodar-®)との併用に関する臨床治験の患者登録を開始することを発表しました。2019年2月には、当社は、グリオブラストーマを適応としたMN-166(イブジラスト)の動物実験の結果がScientific Reportsに掲載されたことを発表しました。

 

MN-001(タイペルカスト)は、現在、以下のとおり、線維症疾患について開発段階にあります。

 

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及び非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD):当社は、2014年、2つの異なるNASHマウスモデルにおけるMN-001(タイぺルカスト)の良好な結果を公表し、2015年にNASHを適応とするMN-001(タイペルカスト)についてFDAにIND(新薬臨床治験開始申請)を申請し承認されました。その後、線維化を伴ったNASH患者の治療薬としてのMN-001(タイペルカスト)に対して、FDAからファストトラックの指定承認を受けました。当社はさらに、NASH患者及びNAFLD患者における高中性脂肪血症の治療薬としてのMN-001(タイペルカスト)を評価するための臨床治験を開始しました。2018年4月、当社は、本臨床治験の中間解析において、MN-001(タイペルカスト)について主要評価項目である中性脂肪値を有意に減少させる効果が確認されましたので、本治験を早期終了することを発表しました。かかるデータは、2018年4月にフランスのパリで開催された2018年国際肝臓会議/第53回欧州連合肝臓研究会(EASL)年次総会において発表されました。

 

特発性肺線維症(IPF):当社は、2014年に、肺線維症のマウスモデルにおけるMN-001(タイペルカスト)の良好な結果を公表しました。その後、当社は、IPFを適応とするMN-001(タイペルカスト)についてFDAからオーファンドラッグの指定を受けました。当該指定によって、MN-001(タイペルカスト)がIPFについて承認された場合、7年間の独占販売権が付与されることになります。当社は、2015年9月に、IPF患者の治療薬としてのMN-001(タイペルカスト)に対して、FDAからファストトラックの指定承認を受けました。その後、当社は、IPFを適応とするMN-001(タイペルカスト)のフェーズ2臨床治験を開始し、当該臨床治験は進行中です。

 

当社は、救急施設における喘息急性発作を適応としたMN-221(ベドラドリン)のフェーズ2臨床治験を完了し、2012年10月に、FDAとのエンド・オブ・フェーズ2ミーティングを実施しました。当該ミーティングにおいて、FDAは、MN-221(ベドラドリン)のリスク/ベネフィットのプロファイルを今後の開発の焦点とし、入院率の減少等の臨床結果を主治験の主要評価項目とすべきことを当社に助言しました。当社は、MN-221(ベドラドリン)の適切な臨床開発には、主治験の開始に先立ち、用法及び喘息急性発作の治験デザイン最適化治験が必要であると考えています。当社は、さらなる臨床開発を開始する前に、資金援助のための提携先を特定することに取り組んでいます。

 

当社は、これらの製品候補の開発のために、MN-166(イブジラスト)、MN-001(タイペルカスト)、MN-221(ベドラドリン)及びMN-029(デニブリン)につき、ライセンスを取得いたしました。当社は、進行型多発性硬化症、ALS、化学療法誘発性末梢神経障害、変性性頸椎脊椎症、グリオブラストーマ、様々な依存症、NASH及びNAFLD、IPF、喘息急性発作並びに固形癌などの様々な適応症について、これらの製品候補の開発を進めてきました。

 

当社の戦略

 

当社は、まだ十分に有効な治療法がない重篤な疾患に対する高付加価値な治療分野における差別化された製品の開発の成功によって、持続可能な生物薬剤事業を構築することを目標としております。こうした目標に向けて、主に以下の課題に取り組むことを当社の戦略としております。

 

非希薄化の資金調達を手段とする、複数の潜在的適応疾患に関するMN-166(イブジラスト)の開発の推進

 

当社は、治験責任医師が出資する臨床治験、政府の助成金又はその他の助成金を通じて資金援助を受けた治験及び当社が資金を提供する治験により、多様なMN-166(イブジラスト)プログラムを前進させるつもりです。当社は、医薬品の供給及び規制上の支援の提供に加えて、共同事業体から資金援助を受けた治験の一部に対し資金の一部を提供しています。例えば、当社は、NIHから主に資金供与を受けた、進行型多発性硬化症治療薬のMN-166(イブジラスト)の多発性硬化症についての二次進行型及び一次進行型イブジラストNeuroNEXT治験(SPRINT-MS)のフェーズ2b臨床治験に対し資金拠出を行いました。当社はまた、ALS患者を参加させたMN-166(イブジラスト)の臨床治験に対し資金拠出を行いました。当社は、MN-166(イブジラスト)の臨床開発をさらに支援するため、さらなる戦略的提携関係を推進する予定です。

 

線維症及びその他の疾患に関するMN-001(タイペルカスト)の開発の推進

 

当社は、治験責任医師主導の治験(助成金の有無を問いません。)及び当社から資金提供による治験等のさまざまな開発形態を組み合わせ、MN-001(タイペルカスト)の開発を進める予定です。

 

後期段階の製品開発の完了及び当社の製品の商品化の成功に向けた大手製薬会社との戦略的提携の検討

 

当社は、大手製薬会社と関係を築き、それを維持してきました。当社は、人での安全性と有効性を検証するフェーズ2臨床治験の完了後、MN-166(イブジラスト)、MN-001(タイペルカスト)、MN-221(ベドラドリン)及びMN-029(デニブリン)等の後期段階の製品候補を求めている大手製薬会社との間で、さらなる臨床開発及び製品の商品化の支えとなりうる戦略的提携関係を協議する予定でおります。

 

当社の製品候補及びプログラム

 

 当社の製品開発プログラムは、まだ十分に有効な治療法が確立されておらず、大きなビジネス・チャンスを秘めていると当社がみなす疾患に対処するものです。当社は、当社の製品候補が、現在の治療法に比べて大きな優越性をもたらし得る新規治療法を提供できると考えております。

 

当社の製品取得は、主に、ライセンサーが米国外において集積した前臨床試験及び初期臨床治験データを豊富に有する製品候補を中心としております。当社は、米国又はその他の国における開発プログラムの推進のための、IND申請又はその他の国における同等の申請の準備の際、また追加の前臨床試験又は臨床治験を計画、実施する際に、かかる既存データを利用します。

 

以下は、当社の製品開発プログラムの詳細です。

 

MN-166(イブジラスト)

 

MN-166(イブジラスト)は、新規でファースト・イン・クラスの経口抗神経炎症性及び神経保護性薬剤です。MN-166(イブジラスト)は、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)及び特定のホスホジエステラーゼ(PDE)の阻害薬です。MN-166(イブジラスト)はまた、ある種の神経症状において主要な働きをするグリア細胞の活性化を減衰させます。イブジラストは、日本と韓国において、喘息及び脳梗塞発作後の症状の治療薬として20年以上使用されていますが、当社は、一次進行型及び二次進行型多発性硬化症、ALS、化学療法誘発性末梢神経障害、変性性頸椎脊椎症、グリオブラストーマ及び薬物依存の治療薬としてMN-166(イブジラスト)の開発を行っています。当社は、2004年に、MN-166(イブジラスト)をキョーリン製薬(「キョーリン」)からライセンス導入しました。

 

当社は、進行型多発性硬化症、ALS及びメタンフェタミン依存症という3つの別個の症状を適応とするMN-166(イブジラスト)に対して、FDAからファストトラック指定承認を受けました。ファストトラック指定とは、深刻な疾患を適応とし満たされていない医療ニーズを満たす可能性がある医薬品の開発を促進し、承認審査を早めるための制度です。FDAのファストトラック・プログラムの重要な要素は、製品開発の効率性を高めるため、開発及び承認審査の全過程においてFDAと製薬企業との間で迅速かつ頻繁なやり取りが行われることです。従って、ファストトラックの指定を受けると、最終的な医薬品の承認のために要する時間を短縮できる可能性があります。

 

当社は、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)に対して、FDAからオーファンドラッグの指定を受けました。当該指定によって、MN-166(イブジラスト)が米国でALSについて承認された場合、7年間の独占販売権が付与されることになります。当社はまた、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)に対して、欧州委員会からオーファン医薬品の指定を受けました。当該指定によって、MN-166(イブジラスト)が欧州でALSについて承認された場合、10年間の独占販売権が付与される等の潜在的な恩恵を受けることができます。MN-166(イブジラスト)は、グリオブラストーマを適応としたテモゾロミドとの併用療法に関しても、FDAからオーファンドラッグの指定を受けています。

 

当社は、神経系疾患治療のためのMN-166(イブジラスト)の複合的利用についての特許の申請を行いました。一部の特許財産は、米国及び諸外国において承認を取得しております。例えば、当社は、進行型多発性硬化症、ALS、薬物中毒・依存及び神経因性疼痛の治療のためのMN-166(イブジラスト)の使用に関する別個の米国特許を取得しています。

 

一次進行型及び二次進行型多発性硬化症:多発性硬化症は、原因がほぼ不明の複雑な疾病であり、米国多発性硬化症協会(NMSS)によると、全世界に約2.3百万人の多発性硬化症患者がいます。また、NMSSによると、多発性硬化症患者の約85%は、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)と最初に診断され、RRMSと最初に診断された患者の大部分が最終的に二次進行型多発性硬化症(SPMS)へ進行します。多発性硬化症患者の約15%が一次進行型多発性硬化症(PPMS)と診断されます。PPMSに対する承認済の治療薬は、静注投与される1種類のみです。再発を伴うSPMSに関しては2019年3月に2種類の治療薬が承認されたものの、再発を伴わないSPMSに対する、一般に安全で有効であると考えられている承認済の治療薬はありません。PPMS及びSPMSの患者に対する安全で効果的、かつ手軽に投与可能な治療法には大きな医学的需要があり、なかでも再発を伴わないSPMSの患者に関しては、最も対処されていない医学的需要があります。MN-166(イブジラスト)には、このような需要を満たすことができる可能性があります。

 

2008年に完了した再発性多発性硬化症に関するフェーズ2治験における有望な結果に基づき、米国国立衛生研究所から資金援助を受けるフェーズ2臨床治験ネットワークであるNeuroNEXT共同プロジェクトの治験責任医師は、米国のPPMS及びSPMSの患者に対するMN-166(イブジラスト)の評価を実施しました。SPRINT-MSは、PPMS及びSPMSの患者におけるMN-166(イブジラスト)(最大で1日100mg)の安全性及び認容性を評価するプラセボ対照無作為二重盲検フェーズ2b治験の名称です。米国の28カ所の医療施設における患者の募集及び登録が2013年後半に開始され、2015年6月に255人の被験者の無作為化が完了しました。2017年10月に、当社は、進行型多発性硬化症を適応とするMN-166(イブジラスト)のSPRINT-MSフェーズ2b臨床治験に関して良好なトップラインの結果を得たことを発表しました。同治験において、全脳萎縮進行抑制及び安全性と認容性に関する2つの主要評価項目をいずれも達成しました。MN-166(イブジラスト)は、脳実質分画(BPF)法を用いたMRI検査による評価において、全脳萎縮進行度に関してプラセボと比較して統計的に有意な48%の抑制がみられ(p=0.04)、またプラセボ群と比べてMN-166(イブジラスト)群の重篤な副作用反応、副作用の発生頻度の違いはみられませんでした。また、2018年2月には、当社は、同治験における重要な二次的評価項目である継続する身体的障害の進行リスクに関して良好な臨床的有効性がみられたことを発表しました。MN-166(イブジラスト)では、EDSS(総合障害度評価尺度)による評価において、継続する身体的障害の進行リスクに関してプラセボと比較し26%低下(Hazard Ratio=0.74)したことが認められました。進行型多発性硬化症を適応とするMN-166(イブジラスト)のSPRINT-MSフェーズ2b臨床治験の結果は、2018年8月にニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に掲載されました。2019年4月には、当社は、進行型多発性硬化症を適応とするMN-166(イブジラスト)のSPRINT-MSフェーズ2b治験のサブグループ解析結果を発表しました。このサブグループ解析の目的は、障害の進行が認められる重要な段階でのMN-166(イブジラスト)の治療効果が、どのタイプの進行型多発性硬化症患者に対して、最も認められるかに関して、情報提供を行うことです。継続する身体的障害の進行リスクを低下させる傾向が最も強くみられたのは再発を伴わない二次進行型多発性硬化症患者のサブグループであり、このサブグループで、MN-166(イブジラスト)によりプラセボと比較して46%のリスク低下(Hazard Ratio=0.538)が認められました。2019年5月にペンシルバニア州フィラデルフィアにおいて開催された第71回米国神経学会(AAN)年次総会では、完了した進行型多発性硬化症を適応とするMN-166(イブジラスト)のSPRINT-MSフェーズ2b治験に関する追加のデータが発表されました。当社は、進行型多発性硬化症適応のMN-166(イブジラスト)に対し、2016年にFDAからファストトラックの指定を受けました。

 

筋萎縮性側索硬化症(ALS):ルー・ゲーリック病としても知られるALSは、脳及び脊椎の神経細胞に影響を及ぼす進行性の神経変性疾患です。神経が特定の筋肉への指令を伝達することができなくなり、筋肉が弱まっていきます。その結果、随意運動が不自由となり、病状末期には全身の運動麻痺に至ります。ALS患者の平均生存期間は診断後3年です。米国ALS協会によると、米国には約16,000人のALS患者がおり、毎年約5,000人がALSと診断されています。

 

当社はカロライナ・ヘルスケアシステムの神経科学研究所のカロライナ神経筋ALS-MDAセンターと連携し、同センターによりALS適応のMN-166(イブジラスト)の臨床治験が実施されました。同治験は、6ヶ月間の治療期間に続き6ヶ月間の非盲検期間を有するプラセボ対照無作為二重盲検の治験でした。同治験は、ALS患者を対象に、リルゾールと併用した際の、プラセボに対するMN-166(イブジラスト)(1日当たり60mg)の安全性及び認容性の監視に加えて、複数の有効性評価項目を評価しました。被験者の登録は2014年10月に開始されました。当社は、2016年4月に、第68回米国神経学会年次総会において、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)の臨床治験の中間解析結果による中間有効データが公表されたことを発表しました。

 

2017年12月に、当社は、カロライナ神経筋ALS-MDAセンターにおけるALS治験に関して良好なトップラインの結果を発表しました。同治験において、安全性と認容性に関する主要評価項目を達成しました。さらに、MN-166(イブジラスト)群ではプラセボ群と比較し、ALSFRS-R総合スコアへの治療反応者の比率は増加しました。改訂筋萎縮性側索硬化症機能評価尺度(ALSFRS-R)総合スコアは、ALS患者の機能的活動を評価するものです。また、MN-166(イブジラスト)群ではプラセボ群と比較し、ALSAQ-5スコアへの治療反応者の比率も増加しました。筋萎縮性側索硬化症評価質問表(ALSAQ-5)スコアは、ALS患者の身体的可動性、日常生活の自立的活動性、飲食、コミュニケーションや情緒反応などを評価するものです。2018年7月、当社は、カロライナ神経筋ALS-MDAセンターにおいて、球麻痺発症型又は上肢発症型のALS患者を対象とするアドホックのサブグループ解析データを発表しました。2018年9月には、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)の臨床開発計画についてFDAからフィードバックを受けました。2019年4月には、当社は、FDAによるプロトコルの審査が完了し、当社のALSを適応とするMN-166(イブジラスト)のフェーズ2b/3臨床治験への着手が承認されたことを発表しました。2019年6月には、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)のフェーズ2b/3臨床治験のキックオフミーティングを当社のカリフォルニア州ラ・ホイヤの本社において開催したことを発表しました。2019年12月には、オーストラリアのパースにおいて開催された第30回ALS/MND(筋委縮性側索硬化症/運動神経疾患)国際シンポジウムにおいて、完了した進行型多発性硬化症を適応とするMN-166(イブジラスト)の臨床治験に関する追加の分析結果を発表しました。この分析は、ALSの病状進行及び治療効果を合理的に予測するために、患者の身体的な要因を見極めるものでした。分析結果では、ALS病歴の短い患者においてMN-166(イブジラスト)のより高い治療効果が見込まれることが示されました。当社は、この分析による結論をフェーズ2b/3臨床治験の設計に取り入れました。

 

当社は、2015年12月に、FDAから、ALS患者の治療についてMN-166(イブジラスト)に対しファストトラックの指定承認を受けたことを発表しました。2016年3月には、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)に関する新たな特許に対し、米国特許商標庁(PTO)から承認の通知を受領したことを発表しました。2016年10月に、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)に対して、FDAからオーファンドラッグの指定を受けたことを発表しました。当該指定によって、MN-166(イブジラスト)がALSについて承認された場合、7年間の独占販売権が付与されることになります。2016年12月に、ALSを適応とするMN-166(イブジラスト)に対して、欧州委員会からオーファン医薬品の指定を受けたことを発表しました。さらに、2017年4月、米国神経学会において、MN-166のALS適応の臨床治験の中間解析結果が再び発表されました。2019年1月には、ALS及びその他の神経変性疾患の治療薬としてのMN-166(イブジラスト)とリルゾールの併用に関する出願中の特許申請に関し、米国特許商標庁から承認の通知を受領しました。

 

当社は、2016年2月に、PETバイオマーカーによってモニタリングされるALS患者における脳のミクログリア活性の軽減についてのMN-166(イブジラスト)の効果を研究するため、マサチューセッツ総合病院(MGH)と提携の取り決めを締結しました。同臨床治験(ALS/バイオマーカー研究といいます。)の結果は、2019年12月にオーストラリアのパースにおいて開催された第30回ALS/MND(筋委縮性側索硬化症/運動神経疾患)国際シンポジウムにおいて発表されました。この小規模な研究では、PBR28-PETの集積又は血清中NFlに対する検出可能な効果はみられなかったものの、神経炎症のマーカーである血清中MIFの有意な減少がみられました。但し、非盲検研究という設計上、MN-166(イブジラスト)群と比較するためのプラセボ群が存在しなかったため、この研究から最終的な結論を引き出すことはできませんでした。

 

メタンフェタミン依存症:メタンフェタミンは、アンフェタミンと同様の構造を有する、中枢神経系刺激薬です。メタンフェタミンは、中毒性が高く、治療効果が低い、スケジュールⅡの薬剤です。米国薬物乱用・精神衛生管理庁の薬物使用に関する2018年の全国調査によると、米国のメタンフェタミン使用障害患者(依存症又は乱用患者を含みます。)は約1.1百万人(12歳以上)に上っています。ランド・コーポレーションによると、データを入手可能な最近の米国におけるメタンフェタミン使用による経済的負担は約234億米ドルと推定されています。現在のところ、メタンフェタミン依存症の承認済治療薬はありません。メタンフェタミン依存の再発に関する動物モデルにおけるMN-166(イブジラスト)の効果についての非臨床結果に基づき、UCLAの治験責任医師は、MN-166(イブジラスト)の安全性及び予備的効果を調査するため、入院患者治験における非治療目的のメタンフェタミン依存症患者を対象とした、NIDAから資金援助を受けたフェーズ1b臨床治験を実施しました。同治験は2012年に完了しました。その後、UCLAの治験責任医師は、メタンフェタミン依存症の外来患者を対象とした、MN-166(イブジラスト)評価のための2013年に開始されたフェーズ2臨床治験について、NIDAから資金援助を獲得しました。2018年3月、当社は、当該臨床治験が、治療期間の最後の2週間における尿中薬物スクリーニングによる検証でメタンフェタミン離脱に関する主要評価項目を満たさなかったことを発表しました。2017年11月には、当社はオレゴン保健科学大学と共同でメタンフェタミン使用障害に対するMN-166(イブジラスト)の効果を評価するためのバイオマーカー研究を開始することを発表し、当該研究は現在進行中です。当社は、2013年に、メタンフェタミン依存症を適応としたMN-166(イブジラスト)について、FDAからファストトラック指定承認を受けました。

 

オピオイド離脱及び依存:米国薬物乱用・精神衛生管理庁の薬物使用及び健康に関する2018年の全国調査によると、米国の鎮痛剤使用障害患者(依存症又は乱用患者を含みます。)は約1.7百万人(12歳以上)おり、そのうちヘロイン使用障害患者(依存症又は乱用患者を含みます。)は約526,000人(12歳以上)に上っています。オピオイド処方薬に対するアクセスは、オピオイドの処方に関する政策がより厳しくなったことを受けて、近年より困難になりました。かかる政策により、ヘロイン使用の増加という意図せぬ結果がもたらされました。ヘロインは、より安価で入手しやすいためオピオイド処方薬より魅力的です。ヘロインは、HIV及びC型肝炎感染、過剰摂取並びに死亡のリスクといった深刻な健康問題をもたらします(クノップ、2012年)。オピオイド処方薬及びヘロイン依存症治療のための安全で効果的で非中毒性、かつ非オピオイドの治療薬に対する緊急の医学的需要は未だ満たされていません。コロンビア大学及びNYSPIの治験責任医師は、以前、ヒトにおけるオピオイド離脱症状の緩和に関するMN-166(イブジラスト)の効果を評価するためのNIDAから資金援助を受けたプラセボ対照無作為二重盲検のフェーズ1b/2a臨床治験を完了しました。その後、コロンビア大学及びNYSPIの治験責任医師は、オピオイド又はヘロイン依存を適応とした、NIDAから資金援助を受けたMN-166(イブジラスト)フェーズ2臨床治験を実施しました。2016年3月、オピオイド依存症に関する完了した同治験の良好な結果が、Behavior, Biology and Chemistry: Translational Research in Addicitionの総会において公表されたことを発表しました。

 

アルコール中毒:米国薬物乱用・精神衛生管理庁の薬物使用及び健康に関する2018年の全国調査によると、米国のアルコール使用障害患者(依存症又は乱用患者を含みます。)は約14.8百万人(12歳以上)に上っています。米国疾病対策予防センターの報告によると、米国における過剰なアルコール使用による経済負担は、年間2,490億米ドルとされています。FDAの承認を得たアルコール依存症治療薬には、Antabuse®、Vivitrol®、Campral®及びRevia®等が含まれます。しかしながら、これらのFDAの承認を得た化合物の成果は限定的であり、安全で有効な治療薬の探求は依然として不確定です(Witkiewitz他、2012年)。非臨床治験において(ベル他、2013年)、ラット及びマウスにおけるMN-166(イブジラスト)の効果が調査され、アルコール選択性のPラット及び多量のアルコール摂取のラットにおけるアルコール摂取が50%減少し、アルコール依存のマウスについては、非依存のマウスでは効果がなかった用量においてアルコール摂取が減少することが発見されました。UCLAの治験責任医師は、MN-166(イブジラスト)の安全性、認容性及び当初のヒトに対する有効性を判断するため、治療下にないアルコール乱用又は依存症患者24人を対象として、プラセボ対照無作為二重盲検被験者内クロスオーバーデザインの研究を実施するために、NIAAAから資金援助を受けました。同治験は2014年初めに開始され、2015年6月に24人の被験者の登録が完了しました。アルコール依存症の研究結果は、2015年12月に第54回米国神経精神薬理学会年次総会において発表されました。研究期間を通して、MN-166(イブジラスト)は日々のアルコール渇望度を有意に減少させました(p<0.05)が、プラセボはかかる結果を示しませんでした。MN-166(イブジラスト)は、刺激誘因性又はストレス誘因性のアルコール渇望度に対しては変化を認めませんでしたが、刺激への反応及びストレス負荷に対して心理状態をポジティブに促進しました。MN-166(イブジラスト)の安全性及び認容性は良好でした。2018年5月、当社は、アルコール中毒及び離脱を適応としたMN-166(イブジラスト)に関し、NIHから資金援助を受けた臨床治験をUCLAの研究者と共同で開始する計画を発表しました。現在進行中の当該臨床治験では、MN-166(イブジラスト)が禁酒中における否定的感情の基礎レベルを減少させるか、及びその過程において、アルコール誘発性の否定的感情の鈍化を阻害するかについて評価が行われています。2018年8月には、当社は新たにNIAAAからの資金援助により、アルコール中毒を適応としたMN-166(イブジラスト)のフェーズ2b臨床治験をUCLAの研究者と共同で行うことを発表しました。現在進行中の当該治験では、12週間の臨床治験の期間にわたり、MN-166(イブジラスト)がプラセボと比較して大量飲酒日(男性は5杯、女性は4杯を超える飲酒と定義されます。)の割合を減少させるかについての評価が行われています。

 

化学療法誘発性末梢神経障害:末梢神経障害とは、脳及び脊髄から起始し、末梢へ延びる神経である末梢神経への損傷によって引き起こされる一連の症状です。癌治療に使用される化学療法及び他の薬物のいくつかは、脳に感覚を伝達し手足の運動を制御する末梢神経に損傷を与えることがあります。この損傷は、癌治療の障害を引き起こす副作用となりうる化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)を生じさせます。CIPNでよく見られる症状には、疼痛、灼熱痛、刺痛、感覚喪失、協調運動及び平衡感覚の問題、嚥下障害、排尿障害、便秘並びに血圧変化が含まれます。重度のCIPNでは、化学療法における投薬の減量や中止が必要となる可能性があります。4,000人を超える患者を含むメタ分析によれば、CIPN有病率は、化学療法後の最初の1ヶ月で68%、3ヶ月で60%、6ヶ月以上で30%(「発生率、罹患率、化学療法誘発性末梢ニューロパチー:系統的レビュー及びメタ分析」、Seretny M 他、2014年)とされます。2018年3月、当社は、化学療法誘発性末梢神経障害を適応としたMN-166(イブジラスト)を評価するための臨床治験をオーストラリアのシドニー大学コンコルド癌センターから資金援助を受けて開始する計画を発表しました。当該臨床治験は、オキサリプラチンを投与される転移性消化器癌(大腸・直腸・結腸癌や上部消化器癌)患者を対象に、MN-166(イブジラスト)を急性神経毒性、化学療法誘発性末梢神経障害及び薬物相互作用について評価する、現在進行中の非盲検、逐次クロスオーバーのパイロットスタディです。

 

変性性頸椎脊椎症:変性性頸椎脊椎症(DCM)(頸椎症性脊髄症とも呼ばれます。)は、頸部の圧迫による脊髄機能障害を伴います。変性性頸椎脊椎症は、成人にもっとも多く見られる脊髄損傷の形態であり、障害およびクオリティ・オブ・ライフの低下を生じさせます。患者が訴える神経症状には、四肢の痛み及び麻痺、協調運動不全、平衡失調、膀胱の問題などがあります。米国脳神経外科学会によると、脊髄や神経根の圧迫を緩和するための頸部手術は毎年200,000件を超えます。DCMの治療薬として承認された医薬品はありません。2018年8月、当社は、DCMを適応としたMN-166(イブジラスト)に関する臨床治験をケンブリッジ大学と共同で開始する計画を発表しました。イギリス国立疾病研究センター(NIHR)から資金の助成を受けて行う当該臨床治験は、脊髄手術後におけるDCMの補助療法としてのMN-166(イブジラスト)について、脊髄手術後の結果を向上させる上でMN-166(イブジラスト)がプラセボと比べてより効果的であるかを判断する評価を行うものです。2つの主要評価項目は、(1)手術の6ヶ月後における上下肢の運動機能障害、感覚喪失及び膀胱括約筋機能障害について評価する改訂版日本整形外科学会(mJOA)スコア、並びに(2)手術の6ヶ月後における頸部疼痛のビジュアルアナログスケール(VAS)とされています。2019年5月には、当社は、ケンブリッジ大学の研究者との共同によるDCMを対象とする「変性性頸椎脊椎症における再生(RECEDE Myelopathy)」フェーズ3臨床治験のキックオフミーティングに参加したことを発表しました。

 

グリオブラストーマ:米国脳神経外科協会によると、グリオブラストーマは、膠細胞(星状膠細胞及び乏突起膠細胞)で発生する悪性の脳腫瘍であり、急速に成長し、周囲の脳組織に転移することも多くあります。米国脳腫瘍協会の報告によると、グリオブラストーマは、全原発性脳腫瘍の約15%を占めます。米国では、年間約10,000人がグリオブラストーマと診断されています。標準的治療(手術、テモゾロミド及び放射線療法)を受けた悪性度の高いグリオブラストーマ(IDH野生型)成人患者の平均生存期間は、約11ヶ月から15ヶ月です。2017年6月に、当社は、MN-166(イブジラスト)のグリオブラストーマに対する臨床的有効性の可能性を評価した動物モデル研究から得た良好な結果を発表しました。この結果は、2017年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会において発表されました。グリオブラストーマのマウスモデル研究により、MN-166(イブジラスト)とテモゾロミド(TMZ)の組合せの治療群の平均生存期間がテモゾロミドのみの治療群の平均生存期間と比べて長いという結果が示されました。2018年5月、当社は、グリオブラストーマを適応としたMN-166(イブジラスト)に関する新薬臨床治験開始申請(IND)がFDAにより承認されたことを発表しました。当社はまた、FDAから、グリオブラストーマを適用としたMN-166(イブジラスト)のテモゾロミドとの併用療法に関する臨床研究を進めてよいとの通知を受けました。2018年10月には、当社は、FDAにより、グリオブラストーマを適応としたMN-166(イブジラスト)がテモゾロミドとの併用療法でオーファンドラッグに指定されたことを発表しました。2019年1月には、当社は、ボストンのダナ・ファーバー癌研究所において、再発性グリオブラストーマを適応としたMN-166(イブジラスト)のテモゾロミド(TMZ、Temodar-®)との併用に関する臨床治験の患者登録を開始することを発表しました。2019年2月には、当社は、グリオブラストーマを適応としたMN-166(イブジラスト)の動物モデルスタディの結果がScientific Reportsに掲載されたことを発表しました。「イブジラストはマクロファージ遊走阻止因子(MIF)を標的とすることによりグリオブラストーマのテモゾロミドへの感受性を高める(Ibudilast sensitizes glioblastoma to temozolomide by targeting Macrophage Migration Inhibitory Factor (MIF))」と題されたこの論文は、MN-166(イブジラスト)のグリオブラストーマに対する臨床有用性の可能性が報告された最初の出版物です。

 

MN-221(ベドラドリン)

 

MN-221(ベドラドリン)は、喘息急性発作治療薬として開発された、新規の高度選択的なβ2アドレナリン作動性受容体作動薬です。当社は、2004年2月に、キッセイ薬品株式会社(「キッセイ」)からMN-221(ベドラドリン)に関するライセンスを取得いたしました。現在の喘息急性発作治療薬の吸入β作動薬は、炎症及び気道の狭窄による気道収縮又は不十分なエアフローにより、薬剤が肺へ十分に届かないために、効果が限られています。加えて、心臓血管を刺激する副作用(心拍の増加等)の恐れがあるため、患者が耐えうる吸入薬の量は限られています。

 

MN-221(ベドラドリン)は、静注による投与方法をとっていますが、これは発作によって狭められた気道を経由しないため、薬剤を肺に届けることができます。前臨床試験では、MN-221(ベドラドリン)は、肺のβ2アドレナリン・レセプターにより親和性があり、心臓組織のβ1アドレナリン・レセプターとは、はるかに親和性が低いことが確認されました。MN-221(ベドラドリン)の肺への薬剤供給の改善及び心臓に対する副作用の軽減は、喘息急性発作患者の呼吸を容易にし、患者が高額な入院を免れる手助けをすることによって、満たされていない需要を満たす可能性を有しています。

 

喘息急性発作:米国国立健康統計センターの最新のデータによると、米国の2016年における喘息による救急診療科への外来者数は1.78百万人、2017年における喘息による死者数は3,564人でした。

 

当社は、救急施設における喘息急性発作患者を対象に、MN-221(ベドラドリン)を評価することを目的とした無作為プラセボ対照二重盲検フェーズ2b臨床治験(N=175)を完了いたしました。MN-221(ベドラドリン)は、主要評価項目であるプラセボに対するFEV1(1秒間努力呼気肺活量)の改善において、統計的有意性を達成できませんでした。しかしながら、MN-221(ベドラドリン)治療は、呼吸困難指標に関する評価項目に関して統計上有意な改善を示しました。MN-221(ベドラドリン)治療では、0~3時間後における呼吸困難指標のベースラインからの変化がプラセボと比べて著しく増加(改善)し(AUC[0-3hr]に基づく。p=0.0405)、2時間後における呼吸困難指標のベースラインからの変化がプラセボと比べて著しく増加し(平均スコアに基づく。p=0.0042)、また2時間後において呼吸困難指標の1ポイントを超える改善が見られた患者の割合がプラセボと比べて著しく増加しました(p=0.0323)。治療不成功率(研究過程の進行中に入院し又は救急施設へ戻った患者の数)を評価するための事後解析も実施されました。試験薬投与の3時間以上前にコルチコステロイドの投与を受けた患者においては、プラセボ群の治療不成功率(74%)は、MN-221(ベドラドリン)群の治療不成功率(43%)を著しく上回りました(p=0.0489)。臨床的に重大な安全性/認容性の問題は認められませんでした。

 

当社は、2012年10月に、当該製品候補の将来の開発を検討するためFDAとエンド・オブ・フェーズ2ミーティングを行いました。FDAは、MN-221(ベドラドリン)のリスク/ベネフィットのプロファイルを今後の開発の焦点とし、入院率の減少等の臨床結果を主治験の主要評価項目とすべきことを当社に助言しました。当社は、FDAから受けたフィードバックに基づきMN-221(ベドラドリン)の今後の開発を設計すること、及び喘息に関するMN-221(ベドラドリン)の今後の臨床治験開発を、資金調達の観点から提携先と協働して行うことを決定しました。

 

MN-001(タイペルカスト)

 

MN-001(タイペルカスト)は、新規の経口投与可能な低分子化合物であり、いくつかのメカニズムによって前臨床モデルにおいて線維化を抑える効果や炎症を抑える効果を発揮しています。その中には、ロイコトリエン(LT)受容体拮抗作用、PDE(主に3及び4)の阻害及び5-リポキシゲナーゼ(5-LO)の阻害が含まれます。5-LO/LT経路は、線維化の病原因子であるとされており、5-LO及び5-LO/LT経路に対するMN-001(タイペルカスト)の阻害作用は線維化治療の新たな手法であると考えられています。MN-001(タイペルカスト)は、LOXL2、Collagen Type 1及びTIMP-1等の線維化を促進する遺伝子の発現を下方制御することが知られています。MN-001(タイペルカスト)はまた、CCR2及びMCP-1等の炎症を促進する遺伝子の発現を下方制御することが知られています。さらに、病理組織検査において、MN-001(タイペルカスト)が複数の動物モデルにおいて線維化を軽減することが示されています。当社は、2002年に、MN-001(タイペルカスト)をキョーリンからライセンス導入しました。当社は、線維化を伴うNASHを適応としたMN-001(タイペルカスト)に対するファストトラック指定承認をFDAから受けたことに加えて、特発性肺線維症(IPF)を適応としたMN-001(タイペルカスト)に対してもFDAからオーファンドラッグの指定及びファストトラック指定承認を受けました。

 

当社は、以前には、喘息に対する臨床的有効性についてMN-001(タイペルカスト)の評価を行い、喘息に関するフェーズ2治験を完了し、良好な結果を得ていました。MN-001(タイペルカスト)は、600人以上の被験者に投与され、おおむね安全で良好な認容性を示していると考えられています。

 

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及び非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD):非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、肝臓に脂肪が貯まり、肝細胞の炎症及び損傷が起きている状態をいいます。NASHは、アルコール性肝障害に類似した一般的な肝疾患ですが、アルコールをほとんど又は全く飲まない人にも発症します。国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所によると、米国の成人におけるNASHの有病率は3~12%であり、これに加えて米国の成人の30~40%が非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を有します。NASHの根本原因は不明ですが、肥満の中年に有病率が高くなっています。NASH患者の多くは、血清脂質濃度が高く、糖尿病又は糖尿病予備軍です。NASHは肝硬変に進行する可能性があります。肝不全を伴う進行性肝硬変の治療法は肝臓移植のみであり、現在のところNASHの承認済治療薬はありません。

 

当社は、NASH治療薬としての臨床的有効性を評価するためMN-001(タイペルカスト)の前臨床試験を完了しました。NASHのSTAMTM(NASH-HCC)のマウスモデルにMN-001(タイペルカスト)を1日1回経口投与し(3週間にわたり10、30、100mg/kg)、肝臓生化学及び肝臓病理組織、NAFLDの活動スコア(NAS)ならびに線維化の割合及び遺伝子発現によって、その効果を評価しました。MN-001(タイペルカスト)は、肝臓のヒドロキシプロリン量の減少に見られるとおり、プラセボと比較して用量依存的に線維化領域を大幅に減少させました(p<0.01)。これは、MN-001(タイペルカスト)の線維化の予防の可能性を支持するものです。MN-001(タイペルカスト)は、NASを大幅に改善させました(p<0.01)。MN-001(タイペルカスト)は、当該動物モデルにおいて、肝細胞障害(p<0.01)及びballooning(肝実質細胞の死)(p<0.01)を阻害し、NASHの病状を改善させました。MN-001(タイペルカスト)は、同時に、肝臓における一定の遺伝子発現を減少させることが確認され、MN-001(タイペルカスト)がNASHモデルにおいて線維化の形成を減少させることが示されました。当社は、進行型NASH治療薬としての臨床的有効性を評価するためMN-001(タイペルカスト)の2番目の前臨床試験を完了しました。同試験は、NASHのマウスモデルを対象としたMN-001(タイペルカスト)の最初の前臨床試験に対し、NASHのより進行期のマウスを用いています。MN-001(タイペルカスト)は、進行型NASHのマウスモデルにおいて、NASHを抑える効果や線維化を抑える効果を示しました。MN-001(タイペルカスト)の治療群におけるNAFLD活動スコア(NAS)は、非治療群に対し大幅に減少しました(p<0.001)。肝細胞の風船様腫大スコア(p<0.001)、肝葉炎症巣スコア(p<0.01)及び脂肪化スコア(p<0.05)等のすべてのNAS構成要素において、一貫して減少が認められました。また、MN-001(タイペルカスト)の治療群において、肝臓の線維化が減少しました(p<0.01)。さらに、MN-001(タイペルカスト)の治療群において、α-SMAの染色部分が大幅に減少しました(p<0.001)。総じて、これらの結果により、ヒトのNASHの治療にはMN-001(タイペルカスト)のさらなる治験・評価が必要であるという有力な証拠が提示されました。

 

当社は、FDAに対しINDを提出し、FDAから、米国におけるNASHを適応としたMN-001(タイペルカスト)に関する2つの異なるフェーズ2臨床治験のプロトコルについて承認を取得しました。2018年4月、当社は、NASH患者及びNAFLD患者における高中性脂肪血症の治療薬としてのMN-001(タイペルカスト)のフェーズ2臨床治験の中間解析において有意なポジティブな結果が得られたことから、本治験を早期終了することを発表しました。かかるデータは、2018年4月にフランスのパリで開催された国際肝臓会議/第53回欧州連合肝臓研究会(EASL)年次総会において発表されました。MN-001(タイペルカスト)は、平均血清トリグリセリドを135.7mg/dLと有意に減少させ、結果として41.3%の減少が認められました(p=0.02)。これには、8週間の治療を完了した15名の被験者のデータが含まれます。治療開始前のトリグリセリド値が1,288mg/dLと非常に高かった1件の外れ値を除けば、MN-001(タイペルカスト)は、平均血清トリグリセリドを74.9mg/dLと有意に減少させ、結果として28.8%の減少が認められました(p=0.00006)。当社は、FDAから、線維化を伴ったNASH患者の治療薬としてのMN-001(タイペルカスト)に対しファストトラックの指定承認を受けました。

 

特発性肺線維症(IPF):肺線維症は、肺の瘢痕化によって内膜が厚くなり、不可逆な拘束性換気障害をきたす進行性肺疾患です。肺線維症の原因は様々ですが、抗がん剤治療や化学物質への暴露等で起こります。特発性肺線維症は、原因不明の肺線維症の一種です。米国国立医学図書館によると、米国におけるIPFの患者は約100,000人であり、毎年30,000人から40,000人が新たにIPFと診断されています。IPFは予後不良であり、ほとんどの患者の生存期間は診断後わずか3年から5年です。

 

当社は、肺線維症治療薬としての臨床的有効性を評価するためMN-001(タイペルカスト)の前臨床試験を完了しました。ブレオマイシンによって誘発された肺線維症のマウスモデルにMN-001(タイペルカスト)を1日1回経口投与し(2週間にわたり30、100、300mg/kg)、CTスキャンによる肺密度の評価、病理組織学的染色に基づくアシュクロフトスコアによる肺線維症の程度及び線維化又は細胞におけるコラーゲン蓄積の指標となるハイドロオキシプロリンの量によって、その効果を評価しました。MN-001(タイペルカスト)の治療群におけるアシュクロフトスコアは、2週間の治療後に、非治療群に対し大幅に減少し(p<0.05)、肺密度は非治療群に対し減少しました。さらに、MN-001(タイペルカスト)の治療群におけるハイドロオキシプロリンの量は、非治療群に対し大幅に減少しました(p<0.01)。これらの結果により、MN-001(タイペルカスト)による治療がブレオマイシンによって誘発された肺線維症のマウスに対し線維化を抑える効果があることが提示されました。当社は、FDAに対しINDを提出し、FDAから、米国におけるIPFを適応としたMN-001(タイペルカスト)に関するフェーズ2臨床治験のプロトコルについて承認を取得しました。当社は、IPFを適応としたMN-001(タイペルカスト)に関する同フェーズ2臨床治験をペンシルバニア州立大学において現在実施中です。FDAは、IPF治療に関してMN-001(タイペルカスト)をオーファンドラッグに指定しました。オーファンドラッグの指定によって、MN-001(タイペルカスト)がIPFについて承認された場合、7年間の独占販売権が付与されることになります。当社はまた、IPF患者の治療薬としてのMN-001(タイペルカスト)に対し、FDAからファストトラックの指定承認を受けました。

 

MN-029(デニブリン)

 

MN-029(デニブリン)は、固形癌治療のために開発中の新規のチューブリン結合物質です。MN-029は、チューブリン重合の阻害を逆転することによって細胞骨格の分裂を引き起こし、その結果、癌細胞を変形させ、最終的に固形癌の広範な中心壊死を生じさせます。当社は、2002年に、アンジオジーン・ファーマシューティカルズ社(「アンジオジーン」)からMN-029のライセンスを取得しました。

 

複数の前臨床薬理において、乳腺癌、大腸癌、肺癌及びKHT肉腫のネズミの実験モデルの生体内におけるMN-029の作用機序及び抗癌作用が評価されました。これらの試験において、MN-029は、腫瘍細胞への直接的作用に加えて、十分に形成されていない腫瘍血管の血管壁を損傷することによって漏出や凝固を起こし、結果的に腫瘍内の血流を阻害しました。これらの試験は、MN-029の作用が速やかであり、短時間で体内から排出されることを示唆しており、これによって、化学療法に共通してみられる副作用が軽減される可能性があります。腫瘍内の血流の遮断は、ダイナミック造影MRIの使用によって確認されました。2件のフェーズ1臨床治験では、腫瘍の血流を阻害するレベルの用量においても、MN-029(デニブリン)の認容性は良好でした。

 

最初のフェーズ1治験は、難治性癌患者34人を対象に3週間おきにMN-029を単回投与し、MN-029(デニブリン)の安全性、認容性及び最大耐量を調査しました。最大耐量は180mg/m2とされ、25サイクルの間の3週間おきの単回静注投与は安全であるように見受けられました。日常的な実験的評価、バイタルサイン又はECG監視において臨床的に重大な変化は見られませんでした。最も多く報告された有害事象は、他の化学療法と同様、嘔吐、吐き気、下痢及び疲労感でした。合計で9件の重篤な有害事象が報告され、有害事象を理由に当該患者の治験は中止されました。抗癌作用の予備的評価では、完全寛解又は部分寛解に達した患者はいませんでした。しかしながら、12人の患者の症状は安定していました。MN-029(デニブリン)は、≥120mg/m2の用量を投与された11人の患者のうち7人の患者について望ましい血管作用を示しました。9人の患者は、引き続き治療の延長サイクルを受けました。

 

2番目のフェーズ1治験は、進行性/転移性の固形癌患者を対象に7日おきに合計3回のMN-029(デニブリン)の単独投与を行い(1日目、8日目及び15日目)、その後13日間の回復期間を設け(16日目から28日目)、MN-029(デニブリン)の安全性、認容性及び最大耐量を調査しました。MN-029(デニブリン)による治療に認容性を示した患者は、追加サイクルを受けました。20人の被験者全員が、治験薬に関する有害事象を少なくとも1回報告しました。治験薬に起因すると考えられる有害事象のうち最も一般的なものは、嘔吐、吐き気、関節痛及び頭痛でした。日常的な実験的評価、バイタルサイン又はECG監視において臨床的に重大な変化は見られませんでした。治験薬に無関係だと考えられる重篤な有害事象が1件報告されました。前回のフェーズ1治験と一貫して、最大で180mg/m2のレベルの用量が安全であり、認容性が良好であるように見受けられました。1人の患者が部分寛解に達し、74日間継続しました。7人の患者の症状は安定していました。同治験の結果は、MN-029(デニブリン)が血流に作用することを示しましたが、被験者数をより多くすることが必要です。

 

当社は、2014年1月に、MN-029(デニブリン)二塩酸塩に関する新たな特許を米国特許商標庁から付与されました。2032年7月以降に失効することになる当該特許は、デニブリン二塩酸塩に基づく化合物、医薬組成物及び特定の細胞増殖性疾患(固形癌を含みます。)の治療法を対象としています。当社は、かかる米国の特許に基づき諸外国において特許の申請を行い、そのうちのほとんどを取得しました。

 

MN-166(イブジラスト)プログラム及び臨床治験

 

適応症

臨床治験

主要な治験責任医師/機関/資金提供機関

状況

一次進行型及び二次進行型多発性硬化症

進行型多発性硬化症患者を対象にイブジラスト(MN-166)の安全性、認容性及び作用を評価するためのプラセボ対照無作為二重盲検治験

クリーブランド・クリニック/多施設共同

国立神経疾患脳卒中研究所

メディシノバ

完了

筋萎縮性側索硬化症

(ALS)

筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象にイブジラスト(MN-166)の安全性、認容性及び臨床的エンドポイント反応性を評価するための6ヶ月間の単独施設、プラセボ対照、無作為二重盲検治験(その後に非盲検期間を有する。)

カロライナ・ヘルスケアシステム神経科学研究所

メディシノバ

完了

ALS/バイオマーカー

筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象にMN-166(イブジラスト)を評価するためのバイオマーカー研究

マサチューセッツ総合病院

メディシノバ

完了

筋萎縮性側索硬化症

(ALS)

筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者を対象にMN-166(イブジラスト)の効果及び安全性を評価するための12ヶ月間のフェーズ2b/3多施設共同、プラセボ対照、無作為二重盲検臨床治験(その後に非盲検期間を有する。)

多施設共同

メディシノバ

進行中

変性性頸椎脊椎症

変性性頸椎脊椎症の減圧手術の補助療法としてのイブジラストの効果を評価するための多施設共同、プラセボ対照、無作為二重盲検治験

ケンブリッジ大学/多施設共同

イギリス国立疾病研究センター(NIHR)

進行中

化学療法誘発性末梢神経障害

化学療法誘発性急性神経毒性の予防におけるイブジラストの影響を評価するとともに、オキサリプラチンの投与を受ける消化器癌患者におけるオキサリプラチンとの薬物動態を評価するパイロットスタディ

シドニー大学

オーストラリア・コンコルド癌センター

進行中

グリオブラストーマ

再発性グリオブラストーマ患者におけるMN-166(イブジラスト)とテモゾロミドの併用療法の安全性、認容性及び効果を評価するためのフェーズ1a/2b多施設共同、非盲検、用量漸増研究

ダナ・ファーバー癌研究所

メディシノバ

進行中

 

 

 

 

薬物依存・中毒

メタンフェタミン依存症

 

メタンフェタミン依存症に関するイブジラストの無作為治験

 

UCLA

米国国立薬物乱用研究所

 

完了

メタンフェタミン依存症/バイオマーカー

メタンフェタミン使用者の神経炎症に対するイブジラストの効果

オレゴン保健科学大学

進行中

オピオイド依存症

オピオイド乱用者のオキシコドン自己投与に対するグリア活性化の阻害剤であるイブジラスト(MN-166)の効果

コロンビア大学/NYSPI

米国国立薬物乱用研究所

メディシノバ

完了

アルコール依存症

アルコール依存症の新規治療薬としてのイブジラスト(MN-166)の開発

UCLA

アルコール乱用/アルコール依存症研究所

完了

アルコール依存症及び離脱

イブジラスト(MN-166)及び離脱に伴う精神不安

UCLA

米国国立薬物乱用研究所

進行中

アルコール依存症

アルコール使用障害の治療薬としてのイブジラスト(MN-166)

UCLA

アルコール乱用/アルコール依存症研究所

進行中

 

営業及びマーケティング業務

 

現在、当社はマーケティング能力及び販売能力を有しておりません。当社は、当社の製品を商品化するにあたっては、戦略的提携先に頼ることを見込んでおります。

 

製造

 

 当社は、研究、開発、前臨床試験及び臨床治験に用いる大半の医薬品有効成分(「API」)及び治験用製品の完成品の製造を外部委託しております。当社は、当社の臨床治験あるいは将来的な販売のために、API及び完成品の製造を、今後も外部製造業者に委託することが必要であると見込んでおります。当社は、当社の臨床治験の要件あるいは将来的な販売の要件に見合い、かつ商業上妥当な条件で、当社の製品のAPI及び完成医薬品の製造を委託できる製造業者が複数存在すると考えております。

 

当社は、MN-166(イブジラスト)開発プログラムに関して、日本でPinatos®として販売されている遅発放出性のイブジラストのカプセルを大正薬品工業株式会社(「大正」)から調達し、輸入しています。この他に、当社は、MN-166(イブジラスト)開発プログラムのためのAPI及び完成品の製造に関して委託製造業者の利用も開始しました。

 

MN-221(ベドラドリン)に関するキッセイとのライセンス契約に基づき、キッセイは、MN-221(ベドラドリン)のAPIの販売用供給を製造する独占的権利を有しております。当社がキッセイと供給契約を締結した場合、当社は、当該製品候補についてFDAその他規制当局の販売承認が得られることを条件に、MN-221(ベドラドリン)の供給に必要なすべてのAPIをキッセイから購入する予定です。

 

知的財産権及びライセンス契約

 

2000年9月の創業以来、当社は、現在有する製品候補につき、ライセンス契約を製薬会社と締結しております。当社はまた、製品候補に関する追加の知的財産につき、大学とライセンス契約を締結しております。通常、当社は、販売が見込まれる製品については特許を取得して保護するか、又はライセンサーが有する関連特許により同様の保護を得るようにしております。当社の許諾済特許のほとんどは既に失効しているものの、当社は、米国外における1件の失効していない交付済み特許を保有しています。これらのライセンス権利に加えて、当社は米国で、26件の交付済み特許を有しており、10件の特許申請を新たに提出しました。また米国外において、上記の米国特許及び特許申請に相当する、41件の交付済み外国特許及び39件の出願中の外国特許申請を有しております。当社は、当社が保有し又はライセンスを許諾した特許に対する、第三者のいかなる侵害も認識しておりません。当社はまた、第三者から、その知的財産権を当社が侵害したとする重大な請求を受けておりません。以下は、当社の各製品候補に関して当社が有する既存のライセンス契約及び知的財産権の詳細です。

 

MN-166(イブジラスト)

 

当社は、2004年10月22日、MN-166(イブジラスト)の開発及び商品化に関して、キョーリンと独占的ライセンス契約を締結いたしました。キョーリンは、日本の総合医薬品企業で、東証一部上場会社です。当社は、多発性硬化症治療薬MN-166(イブジラスト)に関する特許権につき独占的かつ全世界(日本、中国、韓国及び台湾を除きます。)で再許諾可能なライセンス(点眼薬の製剤を除きます。)を取得いたしました。MN-166(イブジラスト)について、組成物に関する特許は取得されておりません。かかるライセンスの基盤となる多発性硬化症治療薬のMN-166(イブジラスト)の米国における使用方法の特許は、2018年8月10日に失効しました。一部のその他の国でも、これに相当する用法特許が2018年8月10日に失効しました。契約の条件に従い、当社は、MN-166(イブジラスト)化合物を使用した眼科製品を世界中のあらゆる場所において、また、MN-166(イブジラスト)化合物を使用した眼科に無関係の製品を当社の販売区域外において開発するために、当社の前臨床、臨床及び規制データベースを使用するための無償の独占的かつ再許諾可能なライセンスをキョーリンに付与いたしました。

 

同ライセンス契約は、一方の当事者が本契約に対し重大な違反を行い、当該違反が治癒されない場合には、他方当事者が解除することができます。また、当社はキョーリンに対する90日前までの書面による通知をもっていかなる理由によっても同契約を解除することができ、第三者がMN-166(イブジラスト)がかかる第三者の知的所有権を侵害する旨を主張した場合には、30日前までの書面による通知をもって同契約を解除することができます。

 

同契約の期間は、各国ごとの基準により決定され、同契約上の支払義務が満了する日、又は、同契約により付与されるライセンスがなければ、薬品の製造、使用又は販売が、キョーリンが有する有効な特許クレームの侵害に該当することになる期間の最終日、若しくは適用ある市場独占期間の最終日まで延長されます。特定の国において、有効な特許クレーム及びジェネリック製品との競争が存在しない場合、同契約は、当社が最初に製品の販売を行った日から数えて5年後、又は、かかる国においてジェネリック製品との競争が生じてから第2四半期末のいずれか早い日に終了します。

 

同ライセンス契約に基づき、当社は、現在までにキョーリンに対し、0.7百万米ドルを支払っております。また、臨床治験及び薬事規制において一定の段階に到達した場合には最大で5百万米ドルを支払う義務があります。当社はまた、ライセンス製品の純売上高に対するライセンス使用料を支払う義務があります。

 

当社は、MN-166(イブジラスト)及びその類似物について、9件の交付済み米国特許及び9件の出願中の米国特許申請、並びに22件の交付済み外国特許及び16件の出願中の外国特許申請についてのライセンスを保有し又は共同保有しております。これらの特許及び特許申請は、当社の開発ポートフォリオに関連するものであり、主に、MN-166(イブジラスト)及びその類似物を使用した様々な適応疾患に対する治療法を対象としています。

 

当社は、進行型多発性硬化症治療薬としてのMN-166(イブジラスト)の使用に関する米国特許を取得いたしました。当該特許は、2029年11月以降に失効することになっています(特許期間の回復に関する規則に基づき認められる可能性のある延長を含みません。)。当該特許は、MN-166(イブジラスト)を投与することによる、PPMS又はSPMSの治療法に対するものです。かかる特許申請に相当する申請が特定の外国において承認されております。当社は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬としてのMN-166(イブジラスト)の使用に関する米国特許を取得いたしました。当該特許は、2029年1月以降に失効することになっています。当社は、ALS及びその他の神経変性疾患の治療薬としてのMN-166(イブジラスト)とリルゾールの併用に関する米国特許を取得いたしました。当該特許は、2035年11月以降に失効することになっています。当社は、薬物依存・中毒又は薬物離脱症候群治療薬としてのMN-166(イブジラスト)の使用に関する米国特許を取得いたしました。当該特許は、2030年1月以降に失効することになっています。当該特許申請に相当する特許が海外の一定の国々において承認されています。当社は、神経因性疼痛治療薬としてのMN-166(イブジラスト)の使用に関する米国特許を取得いたしました。当該特許は、2025年12月以降に失効することになっています。

 

MN-221(ベドラドリン)

 

当社は、2004年2月25日、MN-221(ベドラドリン)の開発及び商品化に関してキッセイと独占的ライセンス契約を締結いたしました。キッセイは、日本の総合医薬品企業で、東証上場会社です。当社は、当該特許権において開示され、含まれ又は対象となるMN-221(ベドラドリン)及びその他の化合物に関する様々な特許権及びノウハウにつき、すべての適応疾患のための、全世界の(日本を除きます。)独占的かつ再許諾可能なライセンスを取得いたしました。同ライセンスは、1件の米国特許並びにこれに相当する外国における特定の特許に基づく、独占的なライセンスを含んでおります。同ライセンスは、キッセイの書面による同意を取得することにより再許諾可能です。かかるライセンスの基盤となる米国における組成物特許は、2000年10月17日に交付され、2017年2月18日に失効しました。他の各国でも、これに相当する組成物特許のほとんどが2017年2月18日に失効しました。

 

許諾済特許に加えて、当社は、MN-221(ベドラドリン)の追加的使用及び製剤に関する特許申請を米国及び米国外において提出しております。当社は、喘息急性発作治療薬としてのMN-221(ベドラドリン)の使用に関する米国特許について、承認を取得いたしました。当該特許は、2030年11月以降に失効することになっております。当該特許は、MN-221(ベドラドリン)を標準療法と併用して使用する権利を含んでおり、経静脈、経口及び吸入等の異なる投与方法についての適用を含んでいます。当社は、過敏性腸症候群治療薬としてのMN-221(ベドラドリン)の使用に関する米国特許について、承認を受けました。当該特許は、2031年4月以降に失効することになっております。

 

同ライセンス契約は、一方の当事者が本契約に対し重大な違反を行い、当該違反が治癒されない場合には、他方当事者が解除することができます。また、当社は、科学的又は商業的理由がある場合には、開発段階においては100日前までの書面による通知を、商品化段階においては180日前までの書面による通知をキッセイに送付することによって、同契約を解除することができます。

 

同契約の期間は、各国ごとの基準により決定され、ライセンス上のキッセイの特許権のうち、最後の特許権(又はそれと同等のもの)が失効する日まで、又は、有効な特許クレームが存在しない場合若しくは有効な特許クレームが最初の製品の販売日から10年より後に失効する場合には、最初の製品の販売日後10年後まで、延長されます。かかる契約期間は、上記のいずれの場合にも、いずれの国においてもジェネリック製品との競争が始まる日を超えて延長されるものではありません。

 

同ライセンス契約に基づき、当社は、現在までにキッセイに対し、1百万米ドルを支払っております。また、臨床治験及び薬事規制において一定の段階に到達した場合には最大で17百万米ドルを支払う義務があります。当社はまた、ライセンス製品の純売上高に対するライセンス使用料を支払う義務があります。2011年9月にキッセイとの間で締結された契約の条件に従い、当社は、目標達成支払金及びライセンス使用料の現在の水準について、キッセイと誠実に再交渉することに合意いたしました。

 

MN-001(タイペルカスト)

 

2002年3月14日、当社は、MN-001(タイペルカスト)の開発及び商品化に関して、キョーリンと独占的ライセンス契約を締結いたしました。当社は、当該特許権において開示され、含まれ又は対象となるMN-001(タイペルカスト)及びその活性代謝産物であるMN-002に関する特許権及びノウハウにつき、すべての適応疾患(点眼薬の製剤を除きます。)のための、独占的かつ全世界(日本、中国、韓国、及び台湾を除きます。)で再許諾可能なライセンスを取得いたしました。同ライセンスは、2件の米国特許並びにそれに相当する外国における特定の特許に基づく独占的かつ再許諾可能なライセンスを含むものでした。ライセンスの基盤となるMN-001(タイペルカスト)及びMN-002の米国における組成物特許は、それぞれ2009年2月23日及び2011年12月30日に失効いたしました。MN-001(タイペルカスト)及びMN-002の外国における組成物特許もまた失効いたしました。当社は、MN-001(タイペルカスト)及びMN-002に付随する特定の組成物、用途及び製造過程を対象とする14件の米国特許について、承認を取得いたしました。これらの特許の対象となる用途には、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、線維化を伴う進行型NASH、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、脂肪症、高中性脂肪血症、高コレステロール血症、高リポタンパク血症、線維化、潰瘍性結腸炎、間質性膀胱炎及び過敏性腸症候群が含まれます。これらの米国特許に相当する特許申請は、特定の外国において提出されており、複数の外国特許が交付されております。

 

契約の条件に従い、当社は、MN-001(タイペルカスト)を使用した眼科製品を世界中のあらゆる場所において、また、MN-001(タイペルカスト)を使用した眼科に無関係の製品を当社の販売区域外において開発するために、当社の前臨床、臨床及び規制データベースを使用するための無償の独占的かつ再許諾可能なライセンスをキョーリンに付与いたしました。同ライセンス契約は、一方の当事者が本契約に対し重大な違反を行い、当該違反が治癒されない場合には、他方当事者が解除することができます。また、当社は、いかなる理由の場合でも、キョーリンに対する90日前までの書面による通知をもって同契約を解除することができ、第三者がライセンスされた特許若しくはノウハウがかかる第三者の知的所有権を侵害する旨を主張した場合には、30日前までの書面による通知をもって同契約を解除することができます。

 

同契約の期間は、各国ごとの基準により決定され、同契約上の支払義務が満了する日、又は同契約により付与されるライセンスがなければ、製品の製造、使用又は販売が、キョーリンが有する有効な特許クレームの侵害に該当することになる期間の最終日、若しくは適用ある市場独占期間の最終日まで延長されることになります。特定の国において、有効な特許クレーム及びジェネリック製品との競争が存在しない場合、同契約は、当社が最初に製品の販売を行った日から数えて5年後、又はかかる国においてジェネリック製品との競争が生じてから第2四半期末のいずれか早い日に終了します。

 

同ライセンス契約に基づき、当社は、現在までにキョーリンに対し、4百万米ドルを支払っております。また、臨床治験及び薬事規制において一定の段階に到達した場合には最大で5百万米ドルを支払う義務があります。当社はまた、ライセンス製品の純売上高に対するライセンス使用料を支払う義務があります。

 

MN-029(デニブリン)

 

当社は、2002年6月19日、ANG-600シリーズ化合物の開発及び商品化に関してアンジオジーンと独占的ライセンス契約を締結いたしました。アンジオジーンは、英国における株式未公開の創薬企業です。当社は、当該特許権において開示され、含まれ又は対象となるANG-600シリーズ化合物に関する特許権及びノウハウにつき、すべての適応疾患のための、全世界の独占的かつ再許諾可能なライセンスを取得いたしました。MN-029(デニブリン)は、かかるライセンスにより保護されるANG-600シリーズ化合物の一つです。当社は、MN-029(デニブリン)二塩酸塩に関する米国特許を付与されました。当該特許は、2032年7月以降に失効することになっています。承認された特許は、デニブリン二塩酸塩に基づく化合物、組成物及び特定の細胞増殖性疾患(固形癌を含みます。)の治療法を対象としています。この米国特許に相当する特許申請が特定の外国において提出され、そのうちの複数の特許が付与又は承認されています。

 

同ライセンス契約は、一方の当事者が本契約に対し重大な違反を行い、当該違反が治癒されない場合には、他方当事者が解除することができます。また、当社は、アンジオジーンに対する30日前の書面による通知をもって、いつでも同契約を解除することができます。

 

同契約の期間は、各国ごとの基準により決定され、ライセンスの対象であるアンジオジーンが有する特許権(又はそれと同等のもの)のうち有効な特許クレームを有する最後の特許権(又はそれと同等のもの)が失効する日又は最初の製品の販売日から15年後のいずれか早い日まで延長されます。

 

同ライセンス契約に基づき、当社は、現在までにアンジオジーンに対し、1.4百万米ドルを支払っております。また、臨床治験及び薬事規制において一定の段階に到達した場合には最大で16.5百万米ドルを支払う義務があります。当社はまた、ライセンス製品の純売上高に対するライセンス使用料を支払う義務があります。

 

一般事項

 

当社が企図する商業活動は、競合会社、大学及び/又はその他に対して既に付与されているか又は付与される可能性のある特許に抵触するおそれがあります。また、第三者が特許侵害を主張して当社、当社のライセンサー又はサブライセンシーに対して法的措置を行い、損害賠償を請求したり、又は影響を被った製品の製造及び販売、若しくは当該製品の使用若しくは製法の利用を禁じたりする可能性があります。このような行為が認められた場合、当社は、補償、損害賠償及び場合により弁護士報酬の支払の責任を負う可能性に加えて、影響を被った製品の製造、使用又は販売を継続するためには、ライセンスの取得が必要となる可能性があり、かかるライセンスは商業上妥当な条件では取得できないか、又はまったく取得できないおそれもあります。また、場合により、営業秘密又は秘密保持に係る合意に依拠する方が特許よりも当社にとって好都合なことがあり、その場合、当社は、特許を受けていない専有技術も利用いたします。しかし、他の者が実質的に同一の専有情報及び技術を独自に開発し又はかかる専有技術を入手し若しくは開示するおそれがあります。当社は、このような特許を受けない専有技術における当社の権利については、これを有効に保護できないおそれがあります。また、当社が研究を行う他の医薬化合物や技術について、第三者が権利を保有していたり、又はこれが第三者の特許権に服していたりする可能性もあります。これにより、当該研究に基づく製品が商品化された場合には、その販売活動が特許その他の権利を侵害し、これにより当社がかかる特許その他のライセンスを取得しなければならないことがあります。当社は、当社が保有し又はライセンスを許諾した特許について、第三者によるいかなる侵害も認識しておりません。当社はまた、第三者から、その知的財産権を当社が侵害したとする重大な請求を受けておりません。

 

当社がアサイニー、ライセンシー又は潜在的なライセンシーとして利益を有するような特許申請を、当社又は他の者が申請することにより、付与されるという保証はありません。また、かかる特許が付与されたとしても、類似の技術又は製品を有する競合会社に対して当社を保護するものとなるか、あるいは特許の保護を回避されたり異議を申し立てられたりすることがないかについては不確実です。例えば、当社は、MN-166(イブジラスト)による進行型多発性硬化症の治療法、MN-166(イブジラスト)によるALSの治療法、MN-166(イブジラスト)による薬物依存・中毒の治療法及びMN-166(イブジラスト)による神経因性疼痛の治療法について米国特許を取得しておりますが、MN-166(イブジラスト)についての組成物特許のクレームは失効したため有しておりません。従って、無関係の第三者が、MN-166(イブジラスト)に関する使用方法の特許、当社がライセンサーを通じて独占権を有するその他の特許又は当社が取得し得るどの特許も侵害しないのであれば、MN-166(イブジラスト)と同種のAPIを使用した製品を開発するおそれがあります。

 

加えて、当社の開発した製品がいずれの特許の対象ともならない場合、当社は、当該製品につき、米国においてはハッチ・ワックスマン法の新規化学物質専有に関する規定及び/又は欧州においてはデータ専有に関する規定に基づく市場優先権の取得に依拠することになります。当社が、当局の承認取得後に当社の製品について強力な専有権の保護を得ることができない場合、競合会社は、長期にわたる臨床治験を要求されることなく当社製品との生物学的同等性を立証することが可能な簡易手続のみにより当局の承認を取得することによって、競合的なジェネリック製品を販売することができるようになる可能性があります。当社の特定のライセンス契約には、ジェネリック製品による競合が生じた場合には、ライセンス使用料を減額するか、又は放棄する旨が定められております。

 

競合

 

新薬の開発及び商品化は競合が厳しく、広範な研究努力及び急速な技術進歩を特徴とします。業界における競合は様々な分野にわたっており、他社より先に新製品を開発及び販売すること、より低価格で既存製品と同一の効能を有する新製品を開発すること、並びに既存製品より優れた効能を有する新製品を開発することが挙げられます。当社は、米国及びその他の国々における医薬品企業及びバイオテクノロジー企業並びに多くの学術機関、研究機関及び政府機関との競合に直面しています。このような競合相手の中には、当社の製品開発プログラムが焦点とする疾患及び症状と同一のものを対象とした製品を有している、又はそのような医薬品を開発している企業若しくは機関もあります。当社の競合相手の多くは、承認済み若しくは開発後期段階にある製品を有しており、当社の製品よりも、効果的で安全性が高くコストが低い医薬品あるいは容易に投与することができる医薬品の開発に成功する可能性があります。また、当社の競合相手は、当社の製品より早期に特許権保護若しくは商品化を実現する可能性があります。当社の競合相手はまた、当社が製品に対する承認を取得することができたとしても、当該製品の市場をさらに狭めうる代替療法を開発する可能性があります。

当社が取扱う疾病分野の多くについて、異なる作用機序並びに魅力的な有効性及び安全性プロフィールを有する新たな化合物の開発に取り組む潜在的な競合相手が存在します。当社の競合相手の多くが、実質的に当社よりも優れた財務、研究開発資源(人的資源及び技術を含みます。)、臨床治験の経験、製造、販売及びマーケティング能力並びに製造施設を有しております。小規模企業もまた、独自の研究開発や大手医薬品企業及びバイオテクノロジー企業との提携関係により、重要な競合相手となる可能性があります。

進行型多発性硬化症治療薬(Progressive MS)のMN-166(イブジラスト)

 

当社のMN-166(イブジラスト)の製品候補は、進行型多発性硬化症の治療薬として現在開発中です。二次進行型多発性硬化症治療薬としては、ミトキサントロンが承認されておりますが、ミトキサントロンは、心毒性の危険性のため長期的に使用することができません。再発性二次進行型多発性硬化症治療薬としては、メイゼント(シポニモド)及びマベンクラッド(クラドリビン)がともに2019年に承認されております。一次進行型多発性硬化症治療薬としては、Ocrevus(オクレリズマブ)のみが承認されております。進行型多発性硬化症に関する臨床開発におけるその他のプログラムには、MedDayのMD1003及びABサイエンスのマシチニブが含まれます。

 

筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬のMN-166(イブジラスト)

 

当社のMN-166(イブジラスト)の製品候補は、ALSの治療薬として現在開発中です。ALS治療薬としては、リルテック及びティグルティックの各ブランド名でも販売されているジェネリック版リルゾール、及びラジカヴァ(エダラボン)が承認されています。当社は、ALSの治療薬として、サイトキネティックス、ブレインストーム・セル・セラピューティックス・インク、ABサイエンス、バイオジェン、オリオン、オーファザイム、ロシュ、Amylyx Pharmaceuticals社等のその他の製薬会社において、その他の化合物が臨床開発段階にあることを認識しています。

 

薬物依存・中毒治療薬のMN-166(イブジラスト)

 

当社のMN-166(イブジラスト)の製品候補は、オピオイド依存、メタンフェタミン依存症並びにアルコール依存症の治療薬として現在開発中です。現在のオピオイド離脱症状の治療薬には、ジェネリック版メタドン等の麻薬並びにインディビアー・インクのSuboxone Film(ブプレノルフィン+オピオイド拮抗性ナロキソン)が含まれます。オピオイド依存症について承認済のその他の製品には、アルカミーズのVivitrol(ナルトレキソン1ヶ月有効型注射剤)、オレクソのZubsolv(ブプレノルフィン及びナロキソン)、バイオデリバリー・サイエンシズのBunavail(ブプレノルフィン及びナロキソン)、タイタン・ファーマスーティカル・インクのProbuphine(ブプレノルフィン)インプラント及びインディビアーのSublocade(ブプレノルフィン徐放性注射剤)が含まれます。2018年12月、ブレイバーンは、中等度から重度のオピオイド使用障害の治療薬として、週1回及び月1回投与型の徐放性注射用ブプレノルフィン製品であるBRIXADIがFDAにより仮承認されたことを発表しました。BRIXADIは、2020年11月以降、製造販売承認を取得することができます。オピオイド離脱症状に対する非麻薬性の医薬品候補は限られています。ユーエス・ワールドメッズ・エルエルシーのLucemyra(ロフェキシジン)は、オピオイドの急激な断薬を円滑化するためのオピオイド離脱症状の軽減に関して承認された中枢性α2アドレナリン拮抗薬です。現在のところ、メタンフェタミン依存症の治療薬として承認されている医薬品はありません。アルコール依存症の承認済治療薬には、アンタビュース(ジスルフィラム)、Vivitrol(ナルトレキソン)及びジェネリック版アカンプロセートがあります。当社は、オピアント・ファーマスーティカルズ等のその他の製薬会社において、その他の治療薬がアルコール依存症治療のために開発段階にあることを認識しています。

 

化学療法誘発性末梢神経障害治療薬のMN-116(イブジラスト)

 

当社のMN-166(イブジラスト)の製品候補は、化学療法誘発性末梢神経障害の治療薬として開発されています。現在のところ、化学療法誘発性末梢神経障害の治療薬として承認されている医薬品はありません。デュロキセチンが、かかる適応症に適応外使用される場合があります。

 

変性性頸椎脊椎症治療薬のMN-166(イブジラスト)

 

当社のMN-166(イブジラスト)の製品候補は、変性性頸椎脊椎症の治療薬としても開発されています。現在のところ、変性性頸椎脊椎症の治療薬として承認されている医薬品はありません。

 

グリオブラストーマ治療薬のMN-166(イブジラスト)

 

当社は、グリオブラストーマ治療薬としてのMN-166(イブジラスト)の製品候補の臨床開発を開始しました。グリオブラストーマの現在の標準的な治療法は、手術、放射線治療及びテモゾロミド剤による化学療法です。また、グリオブラストーマの治療薬として、GLIADEL® WAFER(カルムスチン・インプラント)及びAVASTIN®(ベバシズマブ)が承認されています。当社は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ、アムジェン及びトカジェン等の会社において、その他の化合物がグリオブラストーマ治療のために開発段階にあることを認識しています。

 

喘息急性発作治療薬のMN-221(ベドラドリン)

 

当社のMN-221(ベドラドリン)の製品候補は、緊急治療室における喘息急性発作の治療薬として現在開発中です。現在の一般的な喘息急性発作治療薬としては、吸入アルブテロール(β2アドレナリン受容体作動薬)、吸入イプラトロピウム(抗コリン作動薬)及び経口若しくは注入コルチコステロイドがあります。さらに、テルブタリン(β2アドレナリン受容体作動薬)の皮下投与が特に小児患者に対する治療薬として使用されることがあります。

 

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)治療薬のMN-001(タイペルカスト)

 

当社のMN-001(タイペルカスト)の製品候補は、NASHの治療薬として開発されました。現在のところ、NASHの治療について承認された治療薬はありません。当社は、インターセプト・ファーマスーティカルズ、ジェンフィット、ガレクチン・セラピューティックス、ギリアド・サイエンシズ、アラガン(トビラ・セラピューテッィクスを買収)、ガルメド・ファーマシューティカルズ、ブリストル・マイヤーズ スクイブ、ファイザー、ノバルティス、ノボ ノルディスク及びエナンタ・ファーマシューティカルズ等のその他の製薬会社において、化合物がNASH治療のために臨床開発段階にあることを認識しています。

 

特発性肺線維症(IPF)治療薬のMN-001(タイペルカスト)

 

当社のMN-001(タイペルカスト)の製品候補は、IPFの治療薬としても現在開発中です。IPF治療薬として米国で承認されている製品には、ロシュ(旧インターミューン)のEsbriet(pirfenidone)及びベーリンガー・インゲルハイムのOFEV(nintedanib)があります。IPF治療薬のための臨床開発プログラムに取り組む製薬会社には、バイオジェン、ギリアド/ガラパゴス及びファイブロジェンが含まれます。

 

固形癌治療薬のMN-029(デニブリン)

 

当社のMN-029(デニブリン)の製品候補は、固形癌の治療薬として現在開発中です。HER2抗体チューブリン重合阻害剤複合体であるロシュのカドサイラが、以前はトラスツズマブ及びタキサンによる治療を受けていたHER2陽性転移性乳癌患者に対する治療薬として承認されました。転移性結腸直腸癌について承認されたキナーゼ阻害剤であるバイエルのスチバーガが、進行性、切除不能(外科的切除を行うことができません。)又は転移性の消化管間質腫瘍の患者についても承認されました。固形癌について承認されたその他の医薬品には、ロシュのアバスチン及びゼローダ、アムジェンのXgeva、ファイザーのスーテント及びノバルティスのアフィニトールが含まれます。当社は、イーライ・リリー、ロシュ、ノバルティス、ファイザー、サノフィ、アムジェン、バイエル、メルク、アストラゼネカ、アッヴィ及びブリストル・マイヤーズ スクイブ等の製薬会社において、その他の化合物が固形癌治療のために開発段階にあることを認識しています。

 

政府の規制

 

米国及びその他各国の政府機関は、当社が開発するような医薬品及び生物製剤に関する研究、開発、試験、製造、表示、販売促進、広告、販売、サンプリング、マーケティング並びに輸入及び輸出について広範囲に規制しております。米国において、FDAは、連邦食品医薬品化粧品法(Federal Food, Drug and Cosmetic Act。その後の改正を含みます。)並びにその他の連邦法及び規制に基づき、医薬品について広範囲かつ厳密な検討を行っております。該当する規制要件を満たさない場合、承認の前後を問わず、当社、外部製造業者、請負業者、供給業者及び提携先は、例えば、承認の遅延、出願中の申請の承認拒否、罰金、行政警告書(warning letters)、製品のリコール、製品差押え、製造・販売の全部又は一部中止、差止命令及び/又は刑事上の訴追等の行政上又は司法上の制裁を被ることがあります。

 

 米国監督機関の承認 

 概要 米国においては、医薬品と医薬品の治験は、州や地域の政府機関に加えて、連邦食品医薬品化粧品法(「FDCA」)の下、FDAによる規制を受けます。すべての開発中の製品候補は、商品化前に、政府機関の承認を得なければなりません。当社は、FDAから新製品の承認を得るために、特に、安全性及び有効性を示すデータ並びに製品の製造や構成及び予定されている表示に関する詳細な情報を提出しなければなりません。当社の製品候補は治験の初期の段階にあり、同局の承認を受けたものはありません。医薬品が承認されるまでの一般的な手順は以下が含まれます。

 

・ 非臨床検査、動物研究及び製剤研究の完了。

・ IND申請(米国での人体臨床治験開始前に効力が生ずる必要があります。)の提出。

・ 製品候補につき承認申請の対象となる適応ごとの安全性及び有効性を確立するための、適切かつ十分に管理された人体臨床治験の完了。

・ FDAに対する多額の申請料を添えての新薬承認申請(「NDA」)の提出。

・ FDAの命ずる商業医薬品製造管理及び品質管理基準(「cGMP」)に合致した製造過程の開発、並びに、cGMPの遵守及び治験責任医師による医薬品の臨床治験の実施に関する基準(Good Clinical Practice)の遵守に関するFDAの査察の順調な完了。

・ FDAによるNDAの検討及び承認(諮問委員会からFDAへの意見並びに更なる臨床治験及び医薬品のリスク軽減のための販売制限に関する承認後のコミットメントを含むことがあります。)。

 

 治験、データ収集、必要な申請の準備及び承認の手続には、膨大な時間、努力及び資金源が必要となります。加えて、法令、規則、規制及び政策が変更され、新たな規制が発令される可能性があります。そのような場合、当社の医薬品の承認が遅れる可能性があります。FDAは、迅速に又は当社に有利に当社の申請を検討するとは限りません。当社は、FDAによる承認を得る際に、著しい困難や膨大な費用に直面することがあり、その結果として当社の製品候補の販売が遅れる又は妨げられる可能性があります。

 前臨床試験 前臨床試験は、製品候補、その化学的性質、毒性、剤形及び安定性の実験室評価と、当該製品候補の潜在的な安全性及び有効性を評価するための動物実験から成ります。前臨床試験の結果は、製造情報、分析データ及び製品候補に関して入手されるその他の情報と併せて、INDの一部としてFDAに提出されます。前臨床試験及び研究は完了までに数年の歳月を要することがあり、試験及び研究が完了したとしても、FDAが臨床治験の開始を許可しないこともあります。

 INDプロセス 治験段階の医薬品を人体に投与するためにはINDが効力を生じていなければなりません。INDは、FDAがこれを受理してから30日後に自動的に効力が生じますが、この30日間において、FDAがINDの臨床治験差止めを命じた場合にはこの限りではありません。またFDAは、かかる30日間の満了後に、INDの書類に概要が記載されている治験の実施について懸念又は疑問を呈することがあり、FDAが適切であるとみなす場合、臨床治験の差止めを強制することもあります。この場合、INDを行った開発業者及びFDAは、臨床治験が開始・継続される前にかかる懸念を解消しなければなりません。INDは極めて多額の費用を要することがあり、当社の製品候補の開発を大幅に遅らせるおそれがあります。さらに、前臨床試験又は過去の人体治験における結果が肯定的であったとしても、必ずしもその後の臨床治験の結果が肯定的となると予測されるものではありません。

 

 当社は、臨床治験の結果を詳述した進捗報告書を毎年FDAに提出しなければならず、また深刻かつ想定外の有害事象や、実験動物試験の結果で被験者への重大なリスクを示すものについては、IND安全性報告書をFDA及び治験責任医師に対して速やかに提出しなければなりません。

 

 臨床治験 人体への臨床治験は、通常、重複する可能性のある3つの連続した段階を経て行われなければなりません。

 

・ 第I相(フェーズ1):最初に少人数の健康な被験者又は患者に対して医薬品候補を投与し、安全性、許容投与量、吸収、分散、排出及び代謝についての検査を行います。被験製品を健康なボランティアに医療用として投与することが本質的に有害であると考えられる場合、最初の人体治験をターゲットの患者群に対して実施することも多くあります。

・ 第Ⅱ相(フェーズ2):少数の患者に対して医薬品候補を投与し、焦点を絞った特定の適応疾患に対しての有効性、許容投与量及び最適用量を評価し、潜在的副作用並びに安全性リスクの有無を確認します。

・ 第Ⅲ相(フェーズ3):臨床効果及び安全性をさらに評価するために様々な地域の臨床治験施設において、より広範な患者群に対して医薬品候補を投与します。フェーズ3治験の目的は、医薬品候補のリスク/ベネフィット分析を行い、製品表示に十分な根拠を与えることにあります。FDAによるNDAの承認を得る上で、2回の適切かつ十分に管理されたフェーズ3治験を行うことが一般的です。

 各臨床治験の開始に先行して、実施を申し出た各医療現場に対して、独立の治験審査委員会(IRB)が臨床治験の研究手順を検討のうえで承認しなければならず、また被験者に対しては、研究への参加に対するインフォームド・コンセントが行われなければなりません。

 当社は、製品候補についてフェーズ1、2又は3の各臨床治験を完了することができるか、完了することができたとしても、特定の期間内に順調に完了できるかについては確証を得ることができません。臨床治験は、FDAの医薬品の臨床治験の実施基準の要件(「GCP」)に従って実施されなければなりません。FDAは、臨床治験がかかるFDAの要件に従っておらず、又は臨床治験の被験者に対して容認できないリスクを及ぼすと判断した場合には、何時でも臨床治験を部分的、一時的若しくは永続的に中止し、又はその他の罰則を課すことがあります。IRBは、臨床治験がIRBの要件に従っていなかった場合には、かかる現場における臨床治験を一時的あるいは永続的に中止し、又はその他の罰則を課すことがあります。当社はさらに、被験者又は患者が容認できない健康上のリスクにさらされていることが明らかになった場合を含む様々な理由により、随時、臨床治験を一時的に中断するか又は打ち切る可能性があります。

 当社は、新薬開発の過程で、INDの提出前、エンド・オブ・フェーズ2ミーティングの時点及びNDAの提出前等にFDAとのミーティングを要求することがありますが、FDAとのミーティングはこれらの特定の機会に限られません。エンド・オブ・フェーズ2ミーティングは、フェーズ2臨床治験の結果について協議し、新薬の承認に役立つと当社が考えるフェーズ3主治験の計画を提示することを目的とするものです。進行中の臨床治験と並行して、追加的な動物安全性研究、製剤研究及び薬理学的研究も実施されます。また、新薬の品質、純度及び力価が基準を満たすものと見込まれる場合、cGMPの要件に従って、新薬を商業用規模で製造するためのプロセスを決定します。医薬品開発業者は、特別プロトコル査定(SPA)を要求することもできますが、これはフェーズ3臨床治験のプロトコル設計及び有効性の主張の基礎となる分析についてFDAの合意を得ることを目的とするものです。

 ファストトラック指定 FDAは、一定の基準を満たした新たな医薬品及び生物薬品の承認審査のプロセスを迅速化又は円滑化することを目的としたファストトラック・プログラムを設けています。具体的には、新たな医薬品及び生物薬品は、それらが重篤又は命に関わる状態の治療を目的とするものであり、かかる状態に対する新規の有効な治療法となる可能性を有する場合、ファストトラック指定の対象となります。ファストトラック指定は、製品と、その研究対象となっている特定の適応との組み合わせに対して適用されます。ファストトラック指定製品の場合、FDAは、医薬品開発業者がNDAの各セクションの提出スケジュールを提示し、FDAがNDAをセクション毎に受理することに同意し、また当該スケジュールが容認可能であると判断し、かつ医薬品開発業者が必要な利用者手数料を、NDAのセクションを最初に提出する際に支払う場合、完全な申請が提出される前に、NDAの各セクションを順次審査することを検討することができます。

 ファストトラック・プログラム対象製品を含め、販売に向けてFDAに提出された製品は、開発及び承認審査の迅速化を目的とするFDAの他のプログラム(優先審査、迅速承認等)の対象となることもあります。優先審査は、他に十分な治療法が存在しない分野に安全かつ有効な治療法をもたらす可能性又は疾患の治療、診断若しくは予防において市販製品と比べて著しく向上する可能性を有する製品が対象となります。FDAは、承認審査を円滑化するため、優先審査の対象に指定されたNDAの評価に追加的な資源を投じるよう努めます。さらに、製品は迅速承認の対象にもなる場合があります。重篤又は命に関わる疾患の治療における安全性及び有効性が研究されており、かつ既存の治療法を上回る重要な治療効果をもたらす薬剤が、迅速承認を受けることができます。迅速承認とは、薬剤が、適切かつ十分に管理された臨床治験により、臨床的有効性が合理的に見込まれる代用エンドポイントに関して効果を有するか、又は生存若しくは不可逆的罹患を除く臨床的エンドポイントに関して効果を有すると証明されたことを根拠として承認されることをいいます。承認の条件として、FDAは、迅速承認を受ける薬剤の医薬品開発業者に対し、適切かつ十分に管理された販売後臨床治験の実施を要求することがあります。さらに、FDAは現在、迅速承認の条件として、販促資料の事前承認を義務付けており、これにより製品の市場での販売開始の時期に悪影響が及ぶ可能性があります。ファストトラック指定、優先審査及び迅速承認により、承認の基準が変わることはありませんが、開発又は承認プロセスが迅速化される可能性があります。

 米国における特許期間回復及び独占販売権 FDAによる医薬品候補の承認の時期、期間及び特性に応じて、製品候補に対する米国特許の一部が、1984年医薬品の価格競争と特許期間回復法(ハッチ・ワックスマン改正法)に基づく限定的な特許期間の延長の対象となる場合があります。ハッチ・ワックスマン改正法は、製品開発及びFDAによる規制上の審査の過程で喪失した特許期間の補償として、最大5年間の特許回復期間を認めています。但し、特許期間の回復において、特許の残存期間を製品の承認日から合計14年間を超えて延長することはできません。特許回復期間は、通常、INDの発効日からNDAの提出日までの期間の半分にNDAの提出日から申請の承認日までの期間を加えた期間とされます。延長の対象となるのは、承認された医薬品に適用される特許のうち一つのみで、延長申請は、特許期間の終了前になされる必要があります。特許期間の延長又は回復の申請の審査及び承認は、米国特許商標局が、FDAとの協議の下で行います。当社は将来的に、現在所有しているか又はライセンスを受けている特許の一つ又は複数について、臨床治験の予想期間や関連NDAの提出に関わるその他の要素に応じて、現行の特許期間終了日後まで特許期間を延長するための特許期間回復申請を行う可能性があります。

 また、FDCAの独占販売権に関する規定により、他社による特定の申請であって別の会社のNDAを参照しようとするものの提出又は承認が遅れる可能性があります。新規化学物質に対するNDAの承認を取得した最初の申請者は、FDCAに基づき、米国内において5年間、特許なく独占的に販売を行う権利を与えられます。医薬品は、FDAが同様の活性部分(すなわち、原薬の作用に関与する分子又はイオン)を含有するその他一切の新薬に対して過去に承認を付与したことがない場合、新規化学物質とされます。独占期間中、FDAは、他社が当該医薬品の別のバージョンに関して行う簡略新薬申請(「ANDA」)又は505(b)(2)NDAの審査要求であって、申請者が承認に必要なすべてのデータを参照する法的権利を有しないものを受理することはできません。但し、イノベーターNDA保有者によってFDAに登録された特許の一つについて特許の無効性又は非侵害性の証明を含む申請であれば、4年後以降提出することができます。FDCAはまた、申請者が実施又は出資した新規臨床治験(バイオアベイラビリティ研究を除きます。)が申請の承認において不可欠であると見なした場合、既存の医薬品の新規の適応疾患、投与量若しくは効能等について新規若しくは補足的になされたNDAの承認について3年間の独占販売権を付与します。この3年間の独占権は、新規臨床治験に関連する条件のみを対象とするものであり、FDAによる、元となる活性薬剤を含む医薬品に関するANDAの承認を禁止するものではありません。5年間及び3年間の独占権により、完全なNDAの提出又は承認が遅延することはありません。但し、申請者は、完全なNDAを提出するにあたり、安全性及び有効性を示すために必要なすべての前臨床研究及び適切かつ十分に管理された臨床治験を実施するか、又はこれらを参照する権利を得る必要があります。小児独占権も、米国における規制上の独占販売権の種類の一つです。小児独占権が付与された場合、既存の独占期間及び特許期間に6カ月が追加されます。この6カ月間の独占権は、他の独占権保護期間又は特許期間の終了後に適用開始され、FDAにより公表された小児治験に関する「要求書」に基づく小児治験の自主的な完了に応じて付与されます。

 米国外における規制 米国内における規制に加え、当社及び当社の戦略的提携先は、臨床治験並びに当社製品の商業的な販売及び流通等に関する他の法域における様々な規制の対象となります。

 当社は、製品に関してFDAの承認を得るか否かにかかわらず、外国における臨床治験の開始や製品の販売開始に先立って、かかる国の規制当局から必要な承認を得なければなりません。米国外の一部の国では、人体臨床治験開始前にINDのような臨床治験申請を提出することを義務付ける、米国と同様のプロセスが設けられています。例えば、欧州連合では、各国の保険当局及び独立倫理委員会(それぞれFDA及びIRBに相当するもの)に対して臨床治験申請(CTA)を提出しなければなりません。各国の要件に従ってCTAが承認された後に、臨床治験開発を進めることができます。

 臨床治験の実施、製品のライセンス、価格決定及び還付に関する要件及びプロセスは、各国毎に異なります。いずれの場合にも、臨床治験は、GCP、適用ある規制上の要件及びヘルシンキ宣言に基づく倫理的原則に従って行われます。

 欧州連合の薬事制度の下で被験薬に対する規制当局の承認を得るためには、当社又は当社の戦略的提携先は、市場化に係る認可の申請を行う必要があります。各国毎に必要な書類等を除き、米国でNDAを提出する際の申請は、欧州連合で義務付けられるものと類似しています。

 欧州連合以外の国(東欧、ラテンアメリカ又はアジア等の国々)については、臨床治験の実施、製品のライセンス、価格決定及び還付に関する要件は、各国毎に異なります。いずれの場合にも、上記と同様に、臨床治験は、GCP、適用ある規制上の要件及びヘルシンキ宣言に基づく倫理的原則に従って行われます。

 当社又は当社の戦略的提携先は、適用ある外国規制要件を遵守できない場合、罰金、規制当局の承認の保留又は撤回、製品のリコール、製品差押え、営業の規制及び刑事上の訴追等の対象となる可能性があります。


4【関係会社の状況】

 

(1) 親会社及び持分法適用会社

 

当社には親会社及び持分法適用会社はありません。

 

(2) 子会社

 

本書提出日現在の当社の子会社に関する情報は以下のとおりです。

 

名称

住所

資本金

主要な事業の内容

議決権の所

有割合

関係内容

メディシノバ・リミテッド(ヨーロッパ)(MediciNova (Europe) Limited)

(注1)(注2)(注3)

英国ロンドン市

5,000米ドル

(537,650円)

欧州(EU)における臨床開発

100

当社の役員1名が兼務

メディシノバ製薬株式会社(注1)(注2)

東京都港区

10,000,000

日本及びアジアにおける事業展開、IR・PR活動

100

当社の役員2名及び従業員1名が兼務

アヴィジェン・インク(Avigen, Inc.)

(注1)(注2)

米国カリフォルニア州ラ・ホイヤ市

29,836米ドル

(3,208,265.08円)

バイオ医薬品企業

100

当社の役員1名が兼務

メディシノバ・ヨーロッパ・ゲーエムベーハー(MediciNova Europe GmbH)

(注1)(注2)

ドイツ

ミュンヘン市

25,000ユーロ

(2,978,250円)

欧州(EU)における臨床開発

100

当社の役員2名が兼務

 

(注1)いずれも当社の特定子会社に該当します。

(注2)有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

(注3)2019年12月31日時点で、9,611米ドル(1,033,470.83円)の債務超過となっています。


5【従業員の状況】

 

当社グループは、管理全般、臨床開発、薬事規制及び事業開発の分野において核となる能力を有する経験豊富な経営陣及びサポート・チームの強い結束のもとに運営されております。

本書提出日現在、当社グループは、9名のフルタイムの従業員を擁することになりました。当社グループの従業員のうち3名は研究開発業務に従事し、2名は事業開発業務を行っています。また、4名は管理・財務業務に従事しております。当社の従業員8人の平均年齢は53歳、平均勤続年数は9年5ヶ月、平均年収(賞与を含みます。)は285,853米ドル(30,737,773円)です。また、臨時従業員はおりません。

当社では従業員との労使関係は良好な関係にあり、ストライキの発生は皆無です。当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数の記載はしておりません。その他特記すべき事項はありません。