文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、政府による経済政策や日本銀行の金融緩和等を背景に、企業業績や雇用情勢の改善が続き、緩やかな景気回復基調で推移しました。一方で、中国経済の減速による世界経済の下振れリスクが懸念される等、先行きについては依然として不透明な状況となっております。
このような環境の下、当社グループは引き続き国内既存領域の強化とともに、海外展開を推進してまいりました。販促メディア事業においては、「Airシリーズ」や「SALON BOARD」等、ITを活用したクライアント業務支援サービスの導入を推進し、クライアント接点の更なる強化に取り組みました。人材メディア事業においては、国内人材募集領域にて求人需要の動向に応じて、ブランド力や営業体制の強化を進めたほか、海外人材募集領域では、引き続き中小クライアントのサービス利用が順調に伸長しました。人材派遣事業においては、第1四半期連結会計期間より豪州等で人材派遣事業を運営するPeoplebank Holdings Pty Ltd、第2四半期連結会計期間より豪州等で人材派遣事業を運営するChandler Macleod Group Limited及び米国で人材派遣事業を運営するAtterro, Inc.の業績が新たに寄与したほか、国内・海外ともに効率的な事業運営を推進しました。
これらの結果、売上高は1兆1,394億円(前年同期比21.8%増)、主として減価償却費やのれん償却額等の一部の営業費用が増加したことにより、営業利益は819億円(前年同期比7.3%減)、経常利益は869億円(前年同期比5.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は477億円(前年同期比1.8%減)となりました。
また、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は1,466億円(前年同期比5.4%増)、のれん償却前四半期純利益(親会社株主に帰属する四半期純利益+のれん償却額)は831億円(前年同期比8.7%増)となりました。
なお、当社グループでは、M&A等を活用した事業基盤の強化や拡大を積極的に目指していくなかで、各国の会計基準の差異にとらわれることなく企業比較が可能なEBITDAを経営指標として採用しております。
主なセグメント別の概況は、以下のとおりであります。
① 販促メディア事業
当第3四半期連結累計期間における販促メディア事業の売上高は2,506億円(前年同期比4.6%増)となりました。セグメント利益(セグメントEBITDA)は、第1四半期連結会計期間より主に欧州でオンライン飲食店予約サービスを提供するQuandoo GmbH, Germany、当第3四半期連結会計期間より欧州でオンライン美容予約サービスを提供するHotspring Ventures Limitedの業績を新たに取り込んだ影響等により、682億円(前年同期比5.8%減)となりました。
主な領域別の概況は、以下のとおりであります。
(ライフイベント領域)
住宅分野においては、分譲マンション分野における売上高は低調に推移したものの、戸建・流通分野及び賃貸分野において、引き続きクライアントへのソリューション提供の強化及びユーザー集客の強化等に努めた結果、売上高は堅調に推移しました。
結婚分野においては、大手結婚式場運営クライアントの集客ニーズ等を背景に、売上高は横ばいで推移しました。
これらの結果、ライフイベント領域における売上高は1,267億円(前年同期比1.1%増)となりました。なお、主要分野の売上高の内訳は、住宅分野647億円(前年同期比4.8%増)、結婚分野407億円(前年同期比0.6%減)となりました。
(日常消費領域)
旅行分野においては、引き続き宿泊単価の上昇や当社グループのサービスにおける延べ宿泊者数の増加等を背景に、売上高は好調に推移しました。
飲食分野においては、中小企業向け業務支援サービスとして提供している「Airシリーズ」を軸としたクライアント接点の強化等に引き続き取り組んだ結果、取引店舗数が拡大し、売上高は好調に推移しました。
また、美容分野においては、当第3四半期連結会計期間においてシステム障害が発生しその後の対応に伴う一時的な業績影響が生じたものの、ネット予約件数が引き続き順調に拡大したこと等を背景に既存クライアントとの取引拡大や新規クライアントの獲得が進み、売上高は好調に推移しました。
これらの結果、日常消費領域における売上高は1,223億円(前年同期比7.3%増)となりました。なお、主要分野の売上高の内訳は、旅行分野445億円(前年同期比14.7%増)、飲食分野268億円(前年同期比5.5%増)、美容分野330億円(前年同期比13.1%増)となりました。
② 人材メディア事業
当第3四半期連結累計期間における人材メディア事業の売上高は2,464億円(前年同期比19.1%増)、セグメント利益(セグメントEBITDA)は590億円(前年同期比16.9%増)となりました。
主な領域別の概況は、以下のとおりであります。
(国内人材募集領域)
国内人材募集領域においては、国内景気の回復に合わせて有効求人倍率が高位安定し、求人広告掲載件数の増加も続く等、堅調な雇用環境が継続しております。このような環境の下、引き続きブランド力の向上やユーザー集客及び営業体制の強化等を行った結果、社員募集分野における中途採用広告、人材募集分野におけるパート・アルバイトの求人広告を中心に、売上高は好調に推移しました。
これらの結果、国内人材募集領域における売上高は1,735億円(前年同期比6.7%増)となりました。
(海外人材募集領域)
海外人材募集領域においては、引き続き中小クライアントのサービス利用が伸長しており、売上高は好調に推移しました。
これらの結果、海外人材募集領域における売上高は587億円(前年同期比82.9%増)となりました。
③ 人材派遣事業
当第3四半期連結累計期間における人材派遣事業の売上高は6,494億円(前年同期比30.6%増)、セグメント利益(セグメントEBITDA)は363億円(前年同期比18.9%増)となりました。
主な領域別の概況は、以下のとおりであります。
(国内派遣領域)
国内派遣領域においては、派遣社員実稼働者数が9四半期連続で前年同期実績を上回る等、人材派遣市場は緩やかな拡大傾向が継続しております。
このような環境の下、株式会社リクルートスタッフィングにおいては、引き続き首都圏の事務・IT分野にて営業体制を強化したことにより、売上高は好調に推移しました。また、株式会社スタッフサービス・ホールディングスにおいては、既存派遣契約の継続や新規派遣契約数の増加に注力したこと等により、事務・エンジニアリング分野を中心に売上高が堅調に推移しました。
これらの結果、国内派遣領域における売上高は3,046億円(前年同期比5.5%増)となりました。
(海外派遣領域)
海外派遣領域においては、北米・欧州・豪州の人材派遣市場は緩やかな拡大傾向が継続しております。
このような環境の下、円安の影響等を受けて売上高は好調に推移したほか、第1四半期連結会計期間より豪州等で人材派遣事業を運営するPeoplebank Holdings Pty Ltd、第2四半期連結会計期間より豪州等で人材派遣事業を運営するChandler Macleod Group Limited及び米国で人材派遣事業を運営するAtterro, Inc.の業績が新たに寄与しました。
これらの結果、海外派遣領域における売上高は3,447億円(前年同期比65.6%増)となりました。
④ その他事業
当第3四半期連結累計期間におけるその他事業の売上高は39億円(前年同期比214.2%増)となりました。セグメント利益(セグメントEBITDA)は、「リクルートID」に関連する取り組みを強化したこと等により、59億円のマイナス(前年同期は55億円のマイナス)となりました。なお、当第3四半期連結会計期間に「リクルートポイント」を「Pontaポイント」に変更する等、ポイントプログラムの利便性を向上させる取り組みを行いました。
(2) 財政状態の分析
① 資産の部
流動資産は5,252億円と前連結会計年度末比414億円(7.3%)減少しました。これは主に現金及び預金の減少、有価証券の増加及び繰延税金資産等のその他流動資産の減少によるものであります。
固定資産は5,812億円と前連結会計年度末比470億円(8.8%)増加しました。これは主にのれん及びソフトウエア等のその他無形固定資産の増加によるものであります。
以上の結果、当第3四半期連結会計期間末の総資産は1兆1,064億円と前連結会計年度末比56億円(0.5%)増加しました。
② 負債の部
流動負債は2,310億円と前連結会計年度末比92億円(3.8%)減少しました。これは主に支払手形及び買掛金の減少、未払法人税等の増加並びに賞与引当金及び未払金等のその他流動負債の減少によるものであります。
固定負債は1,022億円と前連結会計年度末比41億円(3.9%)減少しました。これは主に長期借入金の減少及び繰延税金負債等のその他固定負債の増加によるものであります。
以上の結果、当第3四半期連結会計期間末の負債合計は3,332億円と前連結会計年度末比133億円(3.9%)減少しました。
③ 純資産の部
当第3四半期連結会計期間末の純資産は配当金の支払、四半期純利益の計上、その他有価証券評価差額金の増加及び為替換算調整勘定の減少により7,731億円と前連結会計年度末比190億円(2.5%)増加しました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 従業員数
① 連結会社の状況
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数は37,462名となり、前連結会計年度末と比べて5,621名増加しました。これは主に、人材派遣事業(国内派遣領域)において常用雇用型派遣スタッフが増加したこと、人材派遣事業(海外派遣領域)においてM&Aに伴い連結子会社数が増加したこと及び人材メディア事業(海外人材募集領域)においてIT人材を拡充したことによるものであります。
なお、従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員であります。
② 提出会社の状況
当第3四半期累計期間において、当社の従業員数に著しい変動はありません。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、人材派遣事業の売上高は6,494億円となり、前年同期と比べて1,523億円増加しました。これは主に、第1四半期連結会計期間よりPeoplebank Holdings Pty Ltd及び第2四半期連結会計期間よりChandler Macleod Group Limitedの業績が新たに寄与したことによるものであります。
(7) 主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの主要な設備に著しい変動はありません。