当第1四半期において、本四半期報告書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 連結経営成績の概況
当第1四半期における売上収益は、前年同期比20.0%減の4,754億円となりました。世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大と各国の拡大防止策による影響が多岐にわたり、全ての事業セグメントが減収となりました。当第1四半期売上収益に対する為替影響はマイナス78億円となり、その影響を控除した売上収益は前年同期比18.7%減となりました。
当第1四半期における営業利益は、広告宣伝費を中心とした販売費及び一般管理費を削減することに注力したものの、売上収益の減少及びその他の営業費用を98億円計上したことにより、前年同期比62.6%減の266億円と大幅な減益となりました。その他の営業費用には、新型コロナウイルス感染症対策により追加で発生した費用や子会社売却損が含まれます。
当第1四半期における税引前四半期利益は、前年同期比65.3%減の285億円となりました。当第1四半期における四半期利益は、前年同期比62.3%減の224億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期比62.4%減の223億円となりました。
当第1四半期における調整後EBITDAは、前年同期比38.8%減の534億円、調整後EBITDAマージンは11.2%となりました。厳しい事業環境の中、販売費及び一般管理費は、広告宣伝費や販売促進費等のマーケティング費用の削減及び販売手数料の減少の結果、前年同期比で440億円減少しました。詳細は26ページ、要約四半期連結財務諸表注記、販売費及び一般管理費をご参照ください。
当第1四半期における調整後EPSは、前年同期比47.5%減の17.49円、配当算定基準とする当第1四半期利益は、前年同期比52.0%減の257億円となりました。
当第1四半期における研究開発費は169億円となりました。
(2) セグメント業績の概況
当第1四半期における売上収益は、前年同期比27.5%減の741億円となり、米ドルベース売上(注1)の前年同期比は、25.8%減となりました。売上収益の減少は主に、有料求人広告利用の減少によるものです。また、採用候補者の適性審査機能や企業ブランディング等の採用ソリューション機能(注2)に対する需要が減少したことも減収の要因となりました。
新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐためのソーシャルディスタンシングをはじめとする様々な規制が世界的に実施されたことにより、多くの企業、特に中小企業において休業を余儀なくされました。また、大企業においても経済状況の不透明感を受けて、採用活動に慎重になる動きがありました。その結果、Indeed及びGlassdoorの有料求人広告数が大幅に減少しました。同時に、健康面の懸念や先行きの不透明感により、求職者の行動が抑制されたことが、Indeed及びGlassdoorで求人情報を検索する個人ユーザー数の大幅な減少に繋がりました。
しかし、当第1四半期後半にかけて、規制が緩和され事業活動が再開されたことに伴い、特に米国においては個人ユーザーの求職活動と企業クライアントの採用活動が一部で再開されはじめました。前年同月比の減収率は4月に底を打ち、5月、6月にかけて次第に改善しました。
当第1四半期の調整後EBITDAは、前年同期比59.4%減の78億円となりました。これは主に、売上収益の減少によるものです。当第1四半期の調整後EBITDAマージンは10.6%となり、前第1四半期の18.9%から低下しました。大幅な減収と中長期的な経済の不透明感を背景に、2020年3月以降、当第1四半期を通じて、マーケティング投資を抑制し、新規採用を停止しました。
一方、このような困難な事業環境においても、個人ユーザー及び企業クライアントの現在及び将来のニーズに応えるために、大量採用を可能とするサービスやリモートでの新たな働き方に対応するサービス等、革新的で差別化された商品の開発に継続的に投資を行いました。
(注1)当事業セグメントの現地決算数値であり、当社連結決算数値に含まれる数値とは異なります。
(注2)IndeedとGlassdoorが提供する機能は各国によって異なります。
当第1四半期における売上収益は、前年同期比29.1%減の1,329億円となりました。日本国内の新型コロナウイルス感染症拡大とその拡大防止策の影響を受け、販促領域及び人材領域の両領域共に減収となりました。
当第1四半期における調整後EBITDAは、両領域共に減収となったことにより、前年同期比45.4%減の273億円となりました。調整後EBITDAマージンは20.6%となりました。事業環境の急激な変化に的確に対応してきた過去の経験を基に、マーケティング投資の適切な抑制をはじめとする迅速且つ柔軟なコスト管理を実行しました。同時に、企業クライアントによる現在及び将来の広告出稿や採用活動再開の需要を獲得することに注力しました。
日本国内における緊急事態宣言や外出自粛要請により、全国的に経済活動が停滞したため、4月から6月の月次売上収益は前年同月比で減少しましたが、6月の前年同月比減収率は5月から改善しました。緊急事態宣言解除後の6月は、経済活動の再開に伴い、広告出稿や求人募集を行う企業クライアント数は底を打った後、増加に転じました。
販促
売上収益は、前年同期比27.1%減の771億円となりました。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う日本国内での緊急事態宣言や外出自粛要請を受け、経済活動が停滞したことにより、企業クライアントの広告出稿数が減少する等、販促領域の売上収益は大幅に減少しました。特に、結婚、旅行、飲食分野では売上収益への影響が大きくなりました。
結婚分野では、結婚式の中止や延期等が企業クライアントの業績に影響を与えた結果、広告出稿数の減少が続き、前年同期比46.0%の減収となりました。旅行分野では、個人の移動が制限され国内旅行者数が減少したことから、宿泊者数及び宿泊単価が下落したため、前年同期比65.3%の減収となりました。
飲食分野においても、外出自粛要請による外食機会減少や、営業時間短縮、テーブル数の間引き対応等による業績影響を受けた企業クライアントが多く、広告出稿数の減少等により前年同期比81.3%の減収となりました。当第1四半期のHotPepperグルメのネット予約人数は340万人となり、前年同期の15%程度まで減少しました。6月単月ではHotPepperグルメのネット予約人数は前年同月の35%程度と4月、5月と比べて増加してはいるものの低い水準となりました。
一方、住宅及び美容分野の売上収益は前年同期比それぞれ6.6%減、9.7%減と、減収率は一桁に留まりました。両分野共に、新型コロナウイルス感染症の拡大が個人の消費行動に与えた影響が他分野と比べて軽微であったことから、企業クライアントによる広告出稿数の減少も限定的でした。美容分野のHotPepper Beautyネット予約件数は当第1四半期2,197万件となり、前年同期の80%程度となりました。6月単月ではHotPepper Beautyのネット予約件数は前年同月並に回復しました。
決済サービスを提供するAirペイは、新型コロナウイルス感染症拡大を背景に非接触決済への需要が更に高まり、アカウント数は増加を続けました。また、小、中、高等学校が臨時休校したことを受け、オンライン教育サービスへの需要が高まったことから、当第1四半期末時点のスタディサプリの有料会員数は前年同期比89.0%増の140万人となりました。これらの売上収益はその他に含まれます。
調整後EBITDAは前年同期比44.1%減の172億円と、減収に伴う減益となりました。減収のなかでも、マーケティング投資の抑制等、戦略的且つ柔軟にコスト管理を行った結果、調整後EBITDAマージンは22.3%となりました。
人材
人材領域の売上収益は、前年同期比32.1%減の551億円となりました。日本国内での新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、企業クライアントの採用需要が減退し、国内人材募集が大幅に減収となったことによるものです。
特にアルバイトやパート領域では、緊急事態宣言や外出自粛要請の影響を大きく受けた飲食業や販売業の求人広告の割合が高く、これらの業種の企業クライアントによる広告出稿が大幅に落ち込みました。
人材紹介サービスは、当社が紹介した候補者の入社時点に売上収益が計上される成果報酬型サービスです。当第1四半期の売上収益には新型コロナウイルス感染症拡大の影響が軽微であった前第4四半期までに採用プロセスが進行していた求人案件に係る報酬が含まれています。当第1四半期は、市場全体における企業の中途採用需要は減少したものの、必要な人材を確保したい企業クライアントの需要獲得に注力しました。
調整後EBITDAは前年同期比36.6%減の149億円と、減収に伴う減益となりました。調整後EBITDAマージンは、効果的にコスト管理を行ったことに加え、減収に伴い販売手数料が減少した結果、27.1%となりました。
人材派遣事業
当第1四半期における人材派遣事業の売上収益は、前年同期比12.3%減の2,742億円となりました。為替によるマイナス影響61億円を控除した場合の売上収益は、前年同期比で10.3%減となりました。
国内派遣は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた休業や残業時間の減少により派遣スタッフの稼働時間が減少した一方で、前年同期と比較して営業日数が2日多かったこと及び2020年4月1日からの同一労働同一賃金の法制化に伴い請求単価が上昇したこと等により、売上収益が前年同期比5.9%伸長し1,458億円となりました。
海外派遣は、各国での新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるロックダウン等の施策を背景に企業クライアントの事業運営に制約が生じたことや、先行きの不透明感によって派遣スタッフに対する企業の需要が大きく落ち込んだこと、為替変動が売上収益に対してマイナス影響となったことにより、売上収益が前年同期比26.6%減の1,284億円となりました。為替によるマイナス影響61億円を控除した場合の売上収益は23.0%減となりました。各国ごとに状況は異なるものの、海外派遣としては、当第1四半期中、前年同月比では月を追って減収幅が縮小しました。
当第1四半期における人材派遣事業の調整後EBITDAは前年同期比0.2%増の198億円となりました。調整後EBITDAマージンは7.2%となりました。
国内派遣の調整後EBITDAは、前年同期比44.7%増の170億円となりました。これは主に、増収となったことに加え、労働市場の需給を見ながらコスト管理を徹底したことや、新型コロナウイルス感染症の影響を受け出張費等のコスト削減が進んだことによるものです。調整後EBITDAマージンは11.7%となりました。
海外派遣の調整後EBITDAは、前年同期比64.8%減の28億円となり、調整後EBITDAマージンは2.2%となりました。不透明な経済環境がグローバルに広がる中、各国ごとに異なる労働市場や政府の施策等の動向を迅速に把握しながら個別に適切な対応を行い、従来から取り組んでいるコスト管理を継続することにより、調整後EBITDAマージンの確保に注力しました。
(3) 当四半期における経営施策
新型コロナウイルス感染症の拡大に対する当社グループの取り組み
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、引き続き従業員とその家族、個人ユーザー、企業クライアント及び外部協力パートナー等、当社のステークホルダーの安全確保や感染拡大防止を最優先に考えながら、事業活動に取り組んでいます。また、各事業において、多様なステークホルダーの皆様に対する様々な支援・取り組みを行っています。
詳細は当社ホームページ(https://recruit-holdings.co.jp/newsroom/covid19.html)に掲載しています。
㈱リクルートによる家賃支援給付金の事務業務受託
当社の連結子会社であり、メディア&ソリューションSBUの統括会社である㈱リクルートは、経済産業省中小企業庁による新型コロナウイルス感染症の追加緊急経済対策の1つで、地代・家賃の負担を軽減することで中小企業や個人事業者等の事業継続を下支えすることを目的とした家賃支援給付金の事務業務を受託したことを、2020年6月22日に発表しました。7月14日から家賃支給給付金の受付を開始し、本事業に関連する各分野に精通する6社のコンソーシアム体制で進めています。
上記の詳細については以下をご参照ください。
2020年6月22日
㈱リクルート 経済産業省中小企業庁の「家賃支援給付金事務事業」の受託について
https://www.recruit.co.jp/newsroom/notification/2020/0622_18734.html
(4) 連結財政状態の概況
当第1四半期末時点における現金及び現金同等物の金額は4,459億円、社債及び借入金を含み、リース負債を含まない有利子負債の金額は1,360億円、この差額のネットキャッシュは3,098億円です。ネットキャッシュの金額は、前年度末と比べ252億円増となりました。
当第1四半期末における当座貸越極度額の合計は1,130億円であり、当該契約に基づく借入実行残高はありません。加えて、当第1四半期末時点における2020年4月30日に締結した総額3,999億円のコミットメントライン契約に基づく借入実行残高はありません。
なお、当社は2,000億円(当第1四半期末における未使用枠2,000億円)を上限とする社債の発行登録を行っています。
(5) 連結キャッシュ・フローの概況
当第1四半期の現金及び現金同等物の残高は、営業活動による収入が、投資活動及び財務活動による支出を上回ったため、前年度末比246億円増加し、4,459億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比328億円増の868億円となりました。主に前年度末までに認識された営業債権の回収が当第1四半期に進んだことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比9億円減の△250億円となりました。主にソフトウェア等無形資産の取得による支出を計上したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比42億円減の△356億円となりました。主に配当金の支払額を計上したことによるものです。
該当事項はありません。