当第3四半期累計において、本四半期報告書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 連結経営成績の概況
当第3四半期における売上収益は、前年同期比0.5%増の6,115億円となりました。そのうち、306億円(税抜)は経済産業省中小企業庁より受託した家賃支援給付金事務事業(家賃給付受託事業)に係るものであり、その影響を除いた前年同期比は4.5%減となりました。世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大と各国の拡大防止策による影響が多岐にわたりましたが、第2四半期に引き続き事業環境に緩やかな回復が見られました。当第3四半期のHRテクノロジー事業は増収、メディア&ソリューション事業は増収となりましたが、家賃給付受託事業を除くと減収、人材派遣事業は減収となりました。為替によるマイナス影響26億円を控除した売上収益は前年同期比0.9%増となりました。当第3四半期累計の売上収益は、前年同期累計比8.5%減の1兆6,561億円となり、為替によるマイナス影響87億円を控除した売上収益は前年同期累計比8.0%減となりました。
当第3四半期における営業利益は、広告宣伝費を中心とした販売費及び一般管理費を削減することに注力したものの、家賃給付受託事業を除く既存事業の売上収益の減少により、前年同期比1.5%減の685億円となりました。当第3四半期累計の営業利益は前年同期累計比32.5%減の1,433億円となりました。
当第3四半期における税引前四半期利益は、前年同期比4.9%減の683億円となりました。当第3四半期における四半期利益は、前年同期比3.6%増の546億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期比5.1%増の550億円となりました。当第3四半期累計の税引前四半期利益は前年同期累計比36.1%減の1,468億円、四半期利益は前年同期累計比29.8%減の1,177億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期累計比29.4%減の1,175億円となりました。
当第3四半期の調整後EBITDAは、前年同期比5.0%減の875億円、調整後EBITDAマージンは14.3%となりました。事業環境は第2四半期と比較して改善したものの引き続き厳しく、コスト管理を継続しました。販売費及び一般管理費は、広告宣伝費や販売促進費等のマーケティング費用の削減及び販売手数料の減少の結果、前年同期比で168億円減少しました。当第3四半期累計の調整後EBITDAは、前年同期累計比21.8%減の2,109億円、調整後EBITDAマージンは12.7%となりました。
当第3四半期における調整後EPSは、前年同期比4.9%減の33.95円、配当算定基準とする当第3四半期利益は、前年同期比2.7%減の523億円となりました。当第3四半期累計の調整後EPSは、前年同期比26.9%減の75.78円、配当算定基準とする利益は、前年同期累計比28.3%減の1,143億円となりました。
当第3四半期及び当第3四半期累計の研究開発費は、各々181億円及び522億円となりました。
(注) 2021年3月期第3四半期及び第3四半期累計売上収益には家賃支援給付金事務事業に係る受託料がそれぞれ、306億円、601億円含まれます。
(2) セグメント業績の概況
当第3四半期における売上収益は、前年同期比4.6%増の1,145億円となり、米ドルベース売上収益(注1)の前年同期比は、8.8%増となりました。売上収益の増加は主に、引き続き採用活動が回復し、有料求人広告利用に対する需要が増加したことによるものです。しかし、新型コロナウイルス感染症による大きな影響が続く産業もあり、労働市場全体においては厳しい状況が続いています。
当第3四半期中は、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐための様々な規制が継続され、一部のマーケットでは一時的に緩和されたものの、再び規制が行われました。しかし、多くの企業は事業を再開し、新たな事業が創出され、また一部の企業では顧客の需要の変化に対応するために事業を拡大しました。このような状況を受けて、特に米国においては採用活動が引き続き回復傾向となり、売上収益の改善が継続しました。一方で、新型コロナウイルス感染症に関する新たな規制が行われたことや、不透明な経済環境が続いたことにより、一部の国では当第3四半期におけるIndeed及びGlassdoor上の個人ユーザーの求職活動が低調に推移しました。
当第3四半期の調整後EBITDAは、前年同期比40.0%増の267億円となりました。これは主に、売上収益の増加によるものです。商品開発やテクノロジーへの投資は増加しましたが、販売管理費やマーケティング費が減少した結果、当第3四半期の調整後EBITDAマージンは23.4%となり、前第3四半期の17.5%から増加しました。
売上収益の回復に伴い、第2四半期よりもマーケティング投資を増やし、求職活動及び採用プロセスの効率化や、採用にかかるコストや時間を大幅に削減するというHRテクノロジー事業の目指す姿に向けた商品開発を行うために、エンジニアや技術部門の採用を引き続き行いました。
当第3四半期累計の売上収益は、前年同期累計比8.3%減の2,921億円、調整後EBITDAは前年同期累計比21.4%減の493億円、調整後EBITDAマージンは16.9%となりました。
(注1) 当事業セグメントの現地決算数値であり、当社連結決算数値に含まれる数値とは異なります。
(注2) IndeedとGlassdoorが提供する機能は各国によって異なります。
当第3四半期における売上収益は、前年同期比1.1%増の1,868億円となりました。家賃給付受託事業の売上収益306億円を除く既存事業の当第3四半期の売上収益は、第2四半期に引き続き緩やかな回復が見られたものの、前年同期比では15.5%減となりました。特に、人材領域は前年同期比減収率が第2四半期と比べて改善したものの、大幅な減収となりました。
当第3四半期における調整後EBITDAは、前年同期比25.2%減の378億円、調整後EBITDAマージンは20.2%となりました。これは主に人材領域が大幅に減益となったことによるものです。
当第3四半期累計の売上収益は、前年同期累計比12.5%減の4,926億円、調整後EBITDAは前年同期累計比33.1%減の995億円、調整後EBITDAマージンは20.2%となりました。
(注) メディア&ソリューション事業及び販促領域の2021年3月期第3四半期及び第3四半期累計売上収益には家賃支援給付金事務事業に係る受託料がそれぞれ、306億円、601億円含まれます。
販促
当第3四半期における販促領域の売上収益は、前年同期比22.8%増の1,340億円となりました。家賃給付受託事業を除く売上収益は前年同期比5.2%減、1,034億円となりました。
住宅分野では、引き続き個人の在宅時間の増加に伴う住環境への関心の高まりを受け、特に新築戸建てや中古物件、賃貸物件の広告需要が高まり前年同期比5.2%の増収となりました。美容分野では、個人の消費活動が継続したことに加えて、新規企業クライアントの獲得等も寄与し前年同期比2.7%の増収となりました。美容分野のHotPepper Beautyネット予約件数は、当第3四半期は前年同期比5.6%増の3,049万件、当第3四半期累計は前年同期累計比4.9%減の8,191万件となりました。
結婚分野では挙式を控える傾向が継続し、企業クライアントも引き続き広告宣伝費を削減した結果、前年同期比39.8%の減収となりました。一方、旅行分野では、Go Toトラベルキャンペーン等の影響により、宿泊者数及び宿泊単価が前年同期を上回った結果、前年同期比13.9%の増収となりました。
飲食分野では、Go To Eatキャンペーンにより一時的に個人の消費活動が戻ったものの、外食機会減少やテーブル数の間引き対応等による業績影響を受けた企業クライアントが多く、広告出稿数の減少等により前年同期比48.5%の減収となりました。HotPepperグルメのネット予約人数は、Go To Eatキャンペーン期間中急速に増加し、前年同期比32.3%増の4,042万人、当第3四半期累計では前年同期累計比29.6%減の5,135万人となりました。HotPepperグルメは主に広告掲載課金であることから、Go To Eatキャンペーンによる予約件数の急増が売上収益に与える影響は限定的でした。
決済サービスを提供するAirペイは、新型コロナウイルス感染症拡大を背景に非接触決済への需要が更に高まったことから、アカウント数(注)が引き続き増加し、2020年12月末時点で前年同期比42.6%増の18.7万となりました。12月末時点のAirペイアカウント数のうち、Air ビジネスツールズの他ソリューションを併用しているアカウント数は、12.4万となりました。また、スタディサプリは、文部科学省によるGIGAスクール構想の一環である学校のICT活用推進が追い風となり、自治体や学校単位での導入が増加した結果、2020年12月末時点の有料会員数が前年同期比106.4%増の157万人となりました。Air ビジネスツールズ及びスタディサプリの売上収益、並びに家賃支援給付受託業務に係る収益306億円は、その他分野に含まれます。
当第3四半期の調整後EBITDAは前年同期比1.1%増の356億円となりました。売上収益の回復が見られる事業にはマーケティング投資を行いつつ、全体の広告宣伝費は抑制する等、戦略的且つ柔軟にコスト管理を行った結果、調整後EBITDAマージンは26.6%となりました。
当第3四半期累計の売上収益は、前年同期累計比2.9%増の3,349億円、調整後EBITDAは前年同期累計比14.1%減の836億円、調整後EBITDAマージンは25.0%となりました。
(注)登録アカウント数は、当該サービス登録加盟店舗数及び事業所数を指し、アクティブ及びノンアクティブアカウントを含みます。
(注) 販促領域及びその他分野の2021年3月期第3四半期及び第3四半期累計売上収益には家賃支援給付金事務事業に係る受託料がそれぞれ、306億円、601億円含まれます。
人材
当第3四半期における人材領域の売上収益は、前年同期比30.1%減の521億円となりました。日本国内での新型コロナウイルス感染症の拡大により減退した企業クライアントの採用需要は引き続き低調に推移し、前年同期比減収率は第2四半期から改善したものの減収となりました。
アルバイトやパート向け求人メディアは緩やかな回復の兆しがあったものの、第2四半期に引き続き減収となりました。
人材紹介サービスは、当社が紹介した候補者の入社時点に売上収益が計上される成果報酬型サービスです。当第3四半期は、上半期の中途採用需要低下の影響を受け減収となりました。
当第3四半期の調整後EBITDAは前年同期比57.7%減の83億円と、減収に伴う減益となりました。調整後EBITDAマージンは、引き続きコスト管理を行った一方、回復期の需要取り込みを企図して一部マーケティング投資を行った結果、16.0%となりました。
当第3四半期累計の売上収益は、前年同期累計比33.7%減の1,558億円、調整後EBITDAは前年同期累計比50.3%減の321億円、調整後EBITDAマージンは20.6%となりました。
人材派遣事業
当第3四半期における売上収益は、前年同期比1.2%減の3,166億円となりました。為替によるプラス影響17億円を控除した場合の売上収益は、前年同期比で1.7%減となりました。当第3四半期累計の売上収益は、前年同期累計比6.4%減の8,894億円となり、為替によるマイナス影響13億円を控除した当第3四半期累計の売上収益は前年同期累計比6.3%減となりました。
国内派遣は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け経済動向が不透明な状況が続く中、新規派遣需要の低迷が継続したことで、当第3四半期の派遣スタッフ数が前年同期と比較して減少しました。一方、営業日数は前年同期と同一でした。2020年4月1日からの同一労働同一賃金の法制化に伴い請求単価は上昇しましたが、派遣スタッフ数の減少による影響の方が大きく、売上収益は前年同期比2.6%減の1,427億円となりました。当第3四半期累計の売上収益は、前年同期累計比0.8%増の4,274億円となりました。
海外派遣は、各国における新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐための規制により引き続き企業クライアントの事業運営に制約が生じましたが、一部の産業においては事業の回復が見られました。また、為替変動がプラスに影響したこともあり、売上収益は前年同期比0.1%増の1,739億円となりました。為替によるプラス影響17億円を控除した場合の売上収益は1.0%減となりました。当第3四半期累計の売上収益は、前年同期累計比12.2%減の4,620億円となり、為替によるマイナス影響13億円を控除した当第3四半期累計の売上収益は前年同期累計比12.0%減となりました。
当第3四半期における人材派遣事業の調整後EBITDAは前年同期比3.0%増の248億円となりました。調整後EBITDAマージンは7.8%となりました。当第3四半期累計の調整後EBITDAは、前年同期累計比3.2%増の671億円、調整後EBITDAマージンは7.6%となりました。
国内派遣の調整後EBITDAは、前年同期比3.3%増の141億円となりました。これは主に、労働市場の需給を見ながらコスト管理を徹底したこと等によるものです。調整後EBITDAマージンは9.9%となりました。当第3四半期累計の調整後EBITDAは、前年同期累計比21.9%増の449億円、調整後EBITDAマージンは10.5%となりました。
海外派遣の調整後EBITDAは、前年同期比2.5%増の106億円となり、調整後EBITDAマージンは6.1%となりました。不透明な経済環境がグローバルに広がる中、各国ごとに異なる労働市場や政府の施策等の動向を迅速に把握しながら個別に適切な対応を行い、従来から取り組んでいるコスト管理を継続することにより、調整後EBITDAマージンの確保に注力しました。当第3四半期累計の調整後EBITDAは、前年同期累計比21.2%減の221億円、調整後EBITDAマージンは4.8%となりました。
(3) 当四半期における経営施策
新型コロナウイルス感染症の拡大に対する当社グループの取り組み
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、引き続き従業員とその家族、個人ユーザー、企業クライアント及び外部協力パートナー等、当社のステークホルダーの安全確保や感染拡大防止を最優先に考えながら、事業活動に取り組んでいます。また、各事業において、多様なステークホルダーの皆様に対する様々な支援・取り組みを行っています。
上記の詳細は当社ホームページをご参照ください。
https://recruit-holdings.co.jp/newsroom/covid19.html
株式の海外売出し
当社は、2020年11月30日開催の取締役会において、当社普通株式94,722,500株(オーバーアロットメント含む。2020年11月30日時点の発行済株式総数の約5.59%)の海外売出しを決議しました。その後、1株当たりの売出価格は3,947円となり、2020年12月25日を以てオーバーアロットメントの決済を含む本売出しに係る全ての手続きが完了しました。本売出しは、当社株式の売却意向を有する当社株主による市場売却の可能性にかかる懸念に対処することを企図したものです。
本件の詳細については以下をご参照ください。
2020年11月30日付「株式の海外売出しに関するお知らせ」
https://recruit-holdings.co.jp/ir/ir_news/20201130_01.html
2020年12月2日付「売出価格等の決定に関するお知らせ」
https://recruit-holdings.co.jp/ir/ir_news/20201202_01.html
自己株式取得の決定
当社は、2020年11月30日開催の取締役会において、当社のキャピタル・アロケーションの方針に則り、今後の投資余力、市場環境及び財務状況の見通し等を勘案し、自己株式取得の実施を決議しました。本自己株式取得の実施に際しては、同日に決議した当社普通株式の海外売出しに伴う株式需給への影響を勘案するとともに、株主価値の向上を目的としています。
取得する株式の総数は、20,000,000株(上限)(2020年9月30日時点の発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合1.21%)、株式の取得価額の総額は700億円(上限)、取得期間は2020年12月7日から2021年2月26日までとし、取得の方法は、投資一任方式による㈱東京証券取引所における市場買付けです。2021年1月31日時点の累計取得自己株式数は10,890,000株、累計取得価額は46,969,027,187円です。
本件の詳細については以下をご参照ください。
2020年11月30日付「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ(会社法第165条第2項の規定による定款の定めに基づく自己株式の取得)」
https://recruit-holdings.co.jp/ir/ir_news/20201130_02.html
2020年12月2日付「(開示事項の経過)自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ(会社法第165条第2項の規定による定款の定めに基づく自己株式の取得)」
https://recruit-holdings.co.jp/ir/ir_news/20201202_02.html
2021年1月8日付「自己株式の取得状況に関するお知らせ(会社法第165条第2項の規定による定款の定めに基づく自己株式の取得)」
https://recruit-holdings.co.jp/ir/ir_news/20210108_01.html
2021年2月5日付「自己株式の取得状況に関するお知らせ(会社法第165条第2項の規定による定款の定めに基づく自己株式の取得)」
https://recruit-holdings.co.jp/ir/ir_news/20210205_01.html
(4) 連結財政状態の概況
当第3四半期末時点における現金及び現金同等物の金額は4,539億円、社債及び借入金を含み、リース負債を含まない有利子負債の金額は1,222億円、この差額のネットキャッシュは3,316億円です。ネットキャッシュの金額は、前年度末と比べ471億円増となりました。
流動資産は前年度末比907億円増加しました。これは主に、Go Toトラベルキャンペーンに係る業務を受託したことに伴い、未収入金を計上したことによるものです。加えて、家賃給付受託事業により一時的に現金及び現金同等物等が増加したことによるものです。非流動資産は前年度末比172億円増加しました。これは、投資有価証券が追加取得や評価益の計上により421億円増加したことに加え、使用権資産が主に償却されたことにより220億円減少したためです。
流動負債は前年度末比407億円増加しました。これは主に、家賃給付受託事業に係る預り金を235億円計上したことによるものです。
当第3四半期末における当座貸越極度額の合計は1,130億円であり、当該契約に基づく借入実行残高はありません。加えて、当第3四半期末時点において、2020年4月30日に締結した総額3,999億円のコミットメントライン契約に基づく借入実行残高はありません。
なお、当社は2,000億円(当第3四半期末における未使用枠2,000億円)を上限とする社債の発行登録を行っています。
(5) 連結キャッシュ・フローの概況
当第3四半期の現金及び現金同等物の残高は、営業活動による収入が、投資活動及び財務活動による支出を上回ったため、前年度末比326億円増加し、4,539億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比288億円減の1,982億円となりました。これは主に家賃給付受託事業に係る預り金が増加した一方で、税引前四半期利益が828億円減少したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比215億円増の△483億円となりました。主にソフトウエア等無形資産の取得による支出を計上したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比652億円増の△1,002億円となりました。これは主に自己株式の取得による支出を計上したことによるものです。
該当事項はありません。