第2【事業の状況】

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本項における将来に関する事項は、別段の表示がない限り、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、「機関保証を必要とする全てのお客様に最高の保証商品とサービスを提供することにより、お客様の夢と幸せの実現をお手伝いするとともに、信用保証事業を通じて地域社会の発展に貢献する」という経営理念のもと、全てのステークホルダーの視点に立った経営施策を実施することで企業価値の向上および永続的な発展・成長を目指しております。

 

(2) 中期的な経営戦略ならびに目標とする経営指標

当社を取り巻く環境といたしましては、長期的には少子高齢化に伴う人口・世帯数の減少により新築住宅市場の縮小が見込まれるものの、当面は現在の新設住宅着工戸数の水準が続くことが見込まれることに加え、中古・リフォーム市場の活性化も予想されます。

こうした事業環境を踏まえ、当社では2020年度から2022年度の3事業年度を計画期間とする中期経営計画「Beyond the Border」を策定しております。この中期経営計画では、「積み上げた信用と信頼を礎とし、国内トップの保証会社として確固たる地位を確立する」をビジョンに掲げ、①事業規模拡大、②事業領域拡大、③企業価値向上、の3つの基本方針に基づき各種施策を行ってまいります。

目標とする経営指標として、住宅ローン保証事業を持続的に拡大していくことが企業価値向上につながると捉えており、保証債務残高および新規保証実行件数としております。

 

(3) 会社の対処すべき課題

当社は、中期経営計画の基本方針に基づき、今後の持続的成長ならびに安定的な利益確保を図るべく、以下の課題に取り組んでまいります。

 

①  事業規模拡大

国内の民間金融機関による住宅ローンは、新規貸出額が年間約19兆円、既存貸出残高が約180兆円という巨大な市場規模であり、当社が保証債務残高をさらに拡大できる余地は十分に存在しております。
 当社は、市場シェアを拡大するため、700を超える提携金融機関のニーズを捉えた商品や、デジタルを活用したサービスの提供による関係強化に加え、金融機関以外の企業との連携により住宅ローン申込チャネルを新しく開拓することで事業規模の拡大を図ってまいります。また、既存貸出市場の拡大施策として、他の保証会社の株式取得による子会社化などにより、保証債務残高の増加に取り組んでまいります。

 

②  事業領域拡大

当社の中核事業である住宅ローン保証事業につきましては、今後も着実な成長が可能と捉えております。当社は、独自の強みを活用することにより事業領域の拡大を図り、収益源の多様化を目指してまいります。
 具体的には、当社の豊富なノウハウ・データを活用した新たな事業展開のほか、当社子会社による事業領域拡大に取り組んでまいります。また、海外展開についても、長期的観点から引き続き研究してまいります。

 

③  企業価値向上

当社の保証債務残高は15兆円を超える規模となっており、企業としての社会的責任は益々増していると認識しております。当社は、持続的な成長の実現に向けて、信用保証事業を通じた社会課題の解決に貢献すべく、2021年2月に制定した「全国保証SDGs宣言」に基づき、重要課題の解決に取り組むなど非財務情報の充実を図るほか、経営資源の有効活用、業務効率化推進により企業価値を高めてまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。

なお、本項における将来に関する事項は、別段の表示がない限り、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)  信用リスク

①  代位弁済について

当社は、事業内容の特徴上、保証委託者の債務不履行が発生した際に金融機関等に対して代位弁済を行いますが、代位弁済の発生を防ぐために厳格な審査および延滞管理を行っております。

審査につきましては、厳格な審査基準に則り、適切な与信判断をするための知識・経験を持つ決裁権限者および審査担当者が、定量情報と定性情報を総合的に評価したうえで、審査を行っております。

また、信用リスクの高い案件については、審査部において審査および決裁を行っており、信用リスクに応じた審査体制を敷いております。

延滞管理につきましては、延滞初期段階から金融機関と協調して債権管理業務に取り組み、代位弁済の発生低下に努めております。保証委託者の状況を早期に把握し、案件毎に対応方針を策定したうえで、延滞解消に向けた助言および督促を行っております。

しかし、国内外の著しい経済環境の悪化や金利上昇などが、保証委託者のローン返済に影響を及ぼし、代位弁済が増加する可能性があります。その結果、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  債務保証損失引当金および貸倒引当金について

当社では、自己査定および償却・引当に関する規程に基づき、代位弁済前の保証債務について債務保証損失引当金、代位弁済後の求償債権について貸倒引当金を計上しております。これは、保証委託者の状況、保全状況および過去の一定期間における貸倒実績率ならびに回収可能性を考慮した回収不能見込額を算定した予想損失額に対して計上しておりますが、実際の貸倒れが予想損失額を見積った前提を上回った場合や担保価値が下落した場合に、貸倒引当金の積み増し等により与信関連費用が増加する可能性があり、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(2)  市場関連リスク

①  金利変動に関するリスク

当社では、保証の引き受けによって生じる負債に見合った運用資産を適切に管理するため、債券ポートフォリオを構築する際に、各年限がほぼ均等な割合になるよう、ラダー型ポートフォリオの形成を目指しつつ、市場環境に応じながら保証委託者に対して負う当社の保証債務のデュレーション(残存期間)とのバランスを考慮しております。

金利の上昇局面では、資産運用利回りの上昇により当社の資産運用ポートフォリオの収益力が向上する一方、債券の現在価値が下落し、当社の純資産にマイナスの影響を与える可能性があります。

金利の低下局面では、より低い金利水準を求めて期限前償還または繰上返済される債券ならびに満期を迎えて償還される資産を再投資した際の運用利回りは従前より低くなるため、平均運用利回りは低下いたします。当社の保証料は保証開始時に一括で受領する方法と毎月の保証債務残高に応じて受領する方法がありますが、一括して受領した場合、運用利回りが低下することで、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  信用に関するリスク

当社は、債券を含む有価証券や定期預金等の金融商品を保有しております。

信用格付の引下げによる債券価格の下落、債券の債務不履行(デフォルト)、運用先の金融機関の破綻等が発生した場合、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

 

③  為替変動に関するリスク

当社が保有する有価証券の一部には、為替市場の動向によって価格が下落する可能性のある有価証券が含まれております。価格の下落により、保有有価証券の評価損益の悪化、減損処理等による損失発生の可能性があります。その結果、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

④  株価変動に関するリスク

当社が保有する有価証券の一部には、市場性のある株式が含まれておりますが、株価が下落した場合に、保有株式に減損または評価損が発生する可能性があります。その結果、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(3)  オペレーショナルリスク

①  システムリスク

当社保証業務の多くの部分がシステム化していることから、コンピューターシステムの機器障害・回線障害ならびに誤作動等により、正常な業務運営が妨げられることがないようにシステム全般に適切なセキュリティ対策を講じております。しかしながら、ソフトウエアの不具合や外部からの不正アクセス等により、システムの安定的な運用が困難となった場合、社会的信用に悪影響を及ぼし、当社の事業運営や業績および財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  事務リスク

当社では、不正確な事務処理あるいは事故および不正等による業務品質の低下を防止するために、各種規程や業務マニュアルに基づいた事務処理を徹底しております。また、各種業務をシステム化することにより、人為的ミスの少ない効率的な事務処理体制の構築を進めております。しかしながら、不正や過失等に起因する不適切な事務が行われることにより、損失が発生する可能性があり、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(4)  流動性リスク

当社は、今後予想される代位弁済や保証委託契約の対象となるローンの繰上完済に伴う未経過保証料の返戻に対応するために十分な流動性を維持できるよう、保証債務および求償債権の管理と資産運用ポートフォリオの構築をしております。急激な景気後退等により代位弁済が急増した場合には、流動資産が減少し、その他の資産を不利な条件で解約や処分することを強いられる可能性があります。

また、当社は格付機関より信用格付を取得しております。その信用格付が引き下げられた場合、ローンの金利負担が増加する可能性があり、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(5)  情報リスク

当社では、多くの個人情報を保有しております。個人情報漏洩の発生を防ぐために個人情報保護関連の規程・細則を整備し、従業員に対する教育の徹底を実施しておりますが、万が一、個人情報が悪意のある第三者によるコンピューターへの侵入や役職員および業務委託先による人為的なミスや事故等により外部へ漏洩した場合、当社の信用が失墜し、業績および財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(6)  法務・コンプライアンスに係るリスク

当社は、業務を遂行するうえで様々な法令等の適用を受けており、その遵守に努めておりますが、これらの法令等の遵守ができなかった場合には、社会的信用に悪影響を及ぼし、業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

また、これらの法令等が将来において変更・廃止され、あるいは、新たな法令が施行される可能性があり、その内容によっては、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

 

(7)  規制・制度変更に伴うリスク

当社では、現時点での法令、規則、政策および会計基準等に従って業務を遂行しておりますが、将来における規制および引当金の計上基準を含めた会計基準の変更といった各種制度の変更等により、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(8) 経営戦略リスク

当社では、経営戦略や計画を策定し、施策の実施、取り組みを行っておりますが、様々な要因によりこれらの戦略が当初予定されていたほど将来性がない、または、収益性が損なわれるなど、期待された効果を発揮しない可能性があります。その結果、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

(9)  その他リスク

①  景気、金利および住宅市場の動向等の外部環境による影響

当社は、主に保証委託者が金融機関等からの借入に対して連帯保証をすることを中核とした「信用保証事業」を行っているため、保証委託希望者の心理動向、市場金利の動向、住宅の建設動向、消費税やその他不動産に係る税制の改正、日本国内の人口減少等の影響を受ける可能性があります。

そのため、住宅購入意欲の低減、住宅ローン金利の上昇、住宅ローン市場の縮小等により、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

②  繰延税金資産に関するリスク

繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する仮定を含む様々な見積りに基づいているため、実際の結果が大きく異なる可能性があります。将来的な会計基準の変更により、当社が計上できる繰延税金資産の金額に制限が設けられる場合や、将来の課税所得見通しに基づき当社が繰延税金資産の一部を回収できないとの結論に至った場合には、繰延税金資産が減額される可能性があります。その結果、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

③  災害・感染症リスク

当社は、全国に事業を展開しておりますが、本社、営業拠点、子会社を東京都に有しており、万が一、東京都を含む広域の災害が発生した場合、あるいは東京都を中心とする局地的な災害等が発生した場合は、当社役職員、事業所およびその他設備に甚大な被害が及ぶ可能性があります。

また、大規模かつ広範囲な災害や感染症等の流行を原因として多くの建物への被害や死者が出た場合には、当社の事業運営や業績および財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

④  風評リスク

風評リスクは各種リスクとの連鎖性を有しており、顕在化した場合には、当社に否定的な内容の報道、インターネット上の掲示板への書き込み等がなされ、拡散した場合にお客様や市場関係者間の評判の悪化や風説の流布等で信用が低下することにより、当社の業績や財務状況に不利な影響が及ぶ可能性があります。

 

 

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

本項における将来に関する事項は、別段の表示がない限り、当事業年度末現在において判断したものであります。

(1) 経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるなか、企業収益の一部に持ち直しの動きがみられたものの、雇用・所得環境ならびに個人消費の動きに弱さがみられるなど、先行き不透明な状況が続きました。
 住宅市場につきましては、政府の住宅取得支援策や住宅ローンの低金利環境が継続するなか、新設住宅着工戸数は、前年同期を上回りました。また、住宅ローン市場におきましても、住宅市場同様に持ち直しの動きが続きました。
 

このような事業環境のもと、当社は中期経営計画「Beyond the Border」の基本方針である「事業規模拡大」、「事業領域拡大」ならびに「企業価値向上」の課題を中心に各種施策に取り組んでまいりました。

事業規模拡大におきましては、金融機関との関係強化や既存住宅ローン市場へのアプローチに取り組みました。金融機関との関係強化につきましては、提携金融機関の利用率向上のため、当社保証商品の説明会や勉強会を実施したほか、例年ご好評いただいておりますキャンペーンを実施し、住宅ローン獲得に向けた営業推進にお役立ていただきました。既存住宅ローン市場へのアプローチにつきましては、他社の保証債務承継やRMBS(住宅ローン担保証券)取得などに取り組みました。

事業領域拡大におきましては、当事業年度に開始した、当社の豊富なノウハウとデータを活用したAIによる住宅ローン審査サービスの利用者数増加や、新たな事業展開に向けて取り組みました。また、子会社を活用した事業領域拡大を図るべく、債権管理業務の業務受託や、住宅ローン保証におけるニッチ市場の開拓に取り組みました。

企業価値向上におきましては、コーポレートガバナンスの充実や働きやすい職場環境づくりなど、重要課題(マテリアリティ)解決に取り組んだほか、非財務情報の開示充実を図りました。
 

 

2021年3月

2022年3月

対前期増減率(%)

営業収益

47,834百万円

48,842百万円

2.1

営業利益

38,233百万円

39,470百万円

3.2

経常利益

38,991百万円

40,551百万円

4.0

当期純利益

27,002百万円

27,835百万円

3.1

 

 

こうした取り組みの結果、当事業年度の営業収益は、保証債務残高が堅調に推移し増収となりました。

営業費用につきましては、代位弁済の発生が低位に推移したことにより、債務保証損失引当金繰入額が減少した結果、営業利益は増益となりました。

有価証券利息等が増加し、経常利益が増益となった結果、当期純利益は増益となりました。

最終的に営業収益、営業利益、経常利益、当期純利益は、それぞれ過去最高の数値を更新しました。

なお、当社は信用保証事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

 

②財政状態の状況

当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて4.9%増加し、415,814百万円となりました。

流動資産は、前事業年度末に比べて4.2%減少し、185,798百万円となりました。これは現金及び預金が減少したことなどによります。

固定資産は、前事業年度末に比べて13.7%増加し、230,016百万円となりました。これは投資有価証券が増加したことなどによります。

負債合計は、前事業年度末に比べて0.3%増加し、230,987百万円となりました。

流動負債は、前事業年度末に比べて2.5%減少し、30,775百万円となりました。これは未払法人税等が減少したことなどによります。

固定負債は、前事業年度末に比べて0.7%増加し、200,212百万円となりました。これは長期前受収益が増加したことなどによります。

純資産合計は、前事業年度末に比べて11.4%増加し、184,827百万円となりました。これは利益剰余金が増加したことなどによります。

 

③キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ17,174百万円減少し、118,924百万円となりました。
 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、増加した資金は29,282百万円(前年同期は30,211百万円の資金増加)となりました。主な増加要因は税引前当期純利益40,273百万円等であります。一方、主な減少要因は法人税等の支払額13,125百万円等であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、減少した資金は37,955百万円(前年同期は14,323百万円の資金減少)となりました。主な減少要因は定期預金の預入による支出54,600百万円、投資有価証券の取得による支出45,838百万円等であります。一方、主な増加要因は定期預金の払戻による収入46,050百万円、有価証券の売却及び償還による収入9,520百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入8,459百万円等であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、減少した資金は8,501百万円(前年同期は6,534百万円の資金減少)となりました。主な減少要因は配当金の支払額8,057百万円等であります。

 

 

④生産、受注および販売の状況

a)生産実績

  該当事項はありません。

 

b)受注状況

  該当事項はありません。

 

c)販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。

セグメント名

金額(百万円)

前期比(%)

信用保証事業

48,842

102.1%

 

       (注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

①重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。財務諸表の作成にあたり、資産・負債の残高および収益・費用の金額に影響を与える会計上の見積り等は、過去の実績や現在の状況ならびに現在入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積り等を採用しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積り等と異なる場合があります。当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況」中、「1(1)財務諸表」の「重要な会計方針」に記載しております。重要な会計上の見積りおよび仮定につきましては、「第5 経理の状況」中、「1(1)財務諸表」の「重要な会計上の見積り」に記載しております。

 

②財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容

財政状態および経営成績の状況に関する分析につきましては、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況、②財政状態の状況」に記載の通りです。

各種指標については以下の通りです。

 

a)受付件数、実行件数および新規保証実行金額

民間金融機関住宅ローン保証における受付件数、実行件数および新規保証実行金額につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた前事業年度と比較して回復傾向が見られました。

 

民間金融機関住宅ローン保証における受付件数、実行件数および新規保証実行金額の推移

 

 

 

(単位:件、百万円)

 

2020年3月

2021年3月

2022年3月

受付件数

289,258

310,416

308,120

実行件数

67,003

57,113

61,188

新規保証実行金額

1,732,416

1,495,085

1,669,604

 

 

 

b)保証債務残高

保証債務残高および保有契約件数は、民間金融機関保証における住宅ローン保証が堅調に推移していることから、増加を続けております。

 

イ.保証債務残高および保有契約件数の推移

 

 

 

(単位:件、百万円)

 

2020年3月

2021年3月

2022年3月

区分

件数

金額

件数

金額

件数

金額

当社

815,528

13,616,023

849,697

14,258,758

884,814

15,011,326

 

民間金融機関

799,337

13,553,438

834,998

14,205,624

871,599

14,966,584

 

 

住宅ローン

768,251

13,485,605

802,634

14,137,985

837,131

14,897,065

 

 

カードローン

17,925

1,516

19,949

1,570

22,473

1,724

 

 

教育ローン

105

82

82

54

56

35

 

 

その他

13,056

66,233

12,333

66,014

11,939

67,759

 

公的機関

15,684

61,266

14,248

51,917

12,819

43,624

 

その他

507

1,318

451

1,216

396

1,117

子会社

9,098

90,397

61,909

371,000

59,739

345,131

 

 

 

ロ.民間金融機関住宅ローン保証における業態別保証債務残高および保有契約件数の推移

 

 

 

(単位:件、百万円)

 

2020年3月

2021年3月

2022年3月

区分

件数

金額

件数

金額

件数

金額

民間金融機関

768,251

13,485,605

802,634

14,137,985

837,131

14,897,065

 

銀行

302,579

6,028,456

334,902

6,715,790

366,192

7,428,318

 

信用金庫

372,923

6,046,424

373,100

5,979,209

373,404

5,965,530

 

信用組合

34,866

454,692

35,141

462,154

35,845

479,194

 

JA

56,451

933,939

58,005

957,268

60,082

997,106

 

JF・労働金庫・その他

1,356

21,630

1,421

23,149

1,550

26,576

 

未提携

76

461

65

413

58

340

 

(注) 1.JAとは農業協同組合、信用農業協同組合連合会を指します。

2.JFとは漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会を指します。

3.未提携とは、合併や破綻した金融機関が保有していた当社保証付きの住宅ローン債権を引き継ぎ、当社と保証契約が未締結の金融機関を指します。

 

 

c)提携金融機関数

当社は外部の保証機関を求める金融機関等のニーズに応えるべく、多数の金融機関と保証契約を締結してまいりました。

系列保証会社への一極集中からリスク分散を図ることなどを目的とした外部保証会社導入の検討が進み、当社に対するニーズは高まっております。こうした状況を踏まえ、当社は、保証シェアの拡大を図るべく未提携金融機関へ新規契約締結に向けたアプローチを継続しております。

 

金融機関業態別提携金融機関数の推移

 

 

 

(単位:機関)

 

2020年3月

2021年3月

2022年3月

銀行

93

95

94

信用金庫

244

243

243

信用組合

99

100

100

JA

275

277

274

JF・労働金庫・その他

28

29

22

合 計

739

744

733

 

(注) 1.JAとは農業協同組合、信用農業協同組合連合会を指します。

2.JFとは漁業協同組合、信用漁業協同組合連合会を指します。

3.各事業年度末時点の提携金融機関数を集計しております。

4.2022年3月末における提携金融機関数が減少した理由は、金融機関の合併によるものです。

 

d)延滞金額

新型コロナウイルス感染症等の影響により、雇用・所得環境の不透明な状況が続くなか、延滞初期段階から金融機関と協調し返済正常化を目的とした相談・助言を行い、保証委託者の実態について早期把握に努めたことから、保証債務残高に対する延滞金額の割合は低位で推移しております。

 

民間金融機関住宅ローン保証における延滞金額の推移

 

 

 

(単位:百万円)

 

2020年3月
(金額:2019年9月末時点)

2021年3月
(金額:2020年9月末時点)

2022年3月
(金額:2021年9月末時点)

延滞金額

26,990

21,211

18,912

 

(注) 延滞金額につきましては、延滞期間が3ヶ月以上の保証引受金額を集計しています。

 

e)代位弁済金額および求償債権回収金額

イ.代位弁済金額

延滞初期段階から保証委託者の現状と将来の返済能力を早期に把握し、延滞長期化の防止および返済正常化に取り組んでいることから、保証債務残高に対する代位弁済金額の割合は低位で推移しております。

 

代位弁済金額の推移

 

 

 

(単位:百万円)

 

2020年3月

2021年3月

2022年3月

代位弁済金額

12,036

10,484

9,396

 

 

 

ロ.求償債権回収金額

当社が代位弁済後において取得する求償債権につきましては、その殆どに不動産担保が設定されております。当社では、回収期間の短縮化と回収金額の最大化を図るという基本方針に基づき、保証委託者の実態に応じた物件売却(任意売却・競売)を実施し、迅速かつ最大限の回収に努めております。

 

求償債権回収金額の推移

 

 

 

(単位:百万円)

 

2020年3月

2021年3月

2022年3月

求償債権回収金額

8,564

7,751

7,124

 

 

③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況に関する分析につきましては、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。

資本の財源および資金の流動性につきましては、以下の通りです。

当社における運転資金の需要は、代位弁済金の支払ならびに販売費および一般管理費等の営業費用の支払となります。当社のビジネスモデルにおいては、保証引受の役務と同時に対価である保証料を収受することが多く、必要資金の流動性および源泉の安定的確保が可能であることから、運転資金については自己資金にて対応することとしております。

 

④経営戦略の現状と見通し

中期経営計画「Beyond the Border」において、「積み上げた信用と信頼を礎とし、国内トップの保証会社として確固たる地位を確立する」をビジョンとして掲げております。中核事業である住宅ローン保証事業の更なる拡大に加え、収益源の多様化を図るべく事業領域の拡大にも取り組むことにより、中長期的な観点による着実な成長を目指してまいります。

事業規模拡大に向け、現在の営業基盤を強化し新規住宅ローンにおける当社保証案件の増加に取り組むほか、既に貸出されている住宅ローン市場においては他社の保証債務承継等を進め、国内の住宅ローン市場に占める当社保証のシェア拡大を図ってまいります。事業領域拡大につきましては、子会社サービサーの事業規模拡大を図るほか、子会社保証会社を活用した新たな事業展開に向けた取り組みを実施してまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

金額が僅少のため、記載を省略しております。