文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、当第1四半期連結会計期間よりIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を適用しております。IFRS第15号の適用による影響については、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しております。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間における売上収益は294,650百万円(前年同四半期比5.2%増)となり、営業利益は34,769百万円(同15.3%増)、四半期利益は23,525百万円(同10.1%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は22,726百万円(同8.2%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(単位:百万円)
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医療関連 |
ニュートラシューティカルズ |
消費者 |
その他 |
調整額 |
連結 |
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売上収益 |
189,476 |
73,266 |
7,305 |
33,802 |
△9,200 |
294,650 |
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営業利益 |
30,449 |
8,199 |
2,734 |
2,732 |
△9,345 |
34,769 |
① 医療関連事業
当社は、2018年度までの第二次中期経営計画において、抗精神病薬の「エビリファイ持続性水懸筋注用/Abilify Maintena」と「レキサルティ」、バソプレシンV2受容体拮抗剤「サムスカ/ジンアーク」をグローバル3製品、抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」を次世代製品の1つと位置づけ、中長期での持続的な成長を目指しています。
◇日本
精神・神経領域では、抗精神病薬「エビリファイ」は、2017年6月以降、後発品発売の影響を受け、同剤の売上収益は前年同四半期比で減少となりましたが、発売3年目を迎えた持続性注射剤(月1回製剤)の「エビリファイ持続性水懸筋注用」は、確実に症例が増え売上収益が増加しています。ユーシービージャパンとコ・プロモーションを行っている抗てんかん剤「イーケプラ」は、高い有効性と安全性、使いやすさが専門医の評価を得て、処方数が順調に伸長しました。また、パーキンソン病とレストレスレッグス症候群の治療剤「ニュープロパッチ」も、製品ラインアップの拡大によって使いやすさが向上し、売上収益が増加しています。
がん・がんサポーティブケア領域では、抗悪性腫瘍剤「アブラキサン」は、胃がんにおける用法・用量の拡大により、売上収益は前年同四半期比で増加しました。抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」は、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がんに対する標準療法の一つとしての位置づけを確立し、前年同四半期並に推移しました。制吐剤「アロキシ」の売上収益は前年同四半期並に推移しました。
循環器・腎領域では、「サムスカ」は経口水利尿薬として医療現場での価値訴求が奏功し、売上収益は前年同四半期比で大幅に増加しました。また、常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)の唯一の治療剤としても、服用患者数の増加と高い継続率で腎臓の難病治療に貢献しています。
消化器領域では、武田薬品工業とコ・プロモーションを行う酸関連疾患治療剤「タケキャブ錠」の処方が前期に続き大幅に拡大しています。
眼科領域では、ドライアイ治療剤の「ムコスタ点眼液UD2%」の売上収益は、前年同四半期比で微減となりました。2017年1月に発売した緑内障・高眼圧症治療剤「ミケルナ配合点眼液」は確実な眼圧下降作用と使いやすさで処方拡大を続けています。
免疫・アレルギー領域では、アレルギー性疾患治療剤「ビラノア」が、昨年末の長期処方解禁等により前年同四半期比で大幅な増収となりました。
診断領域では、2017年9月に発売したインフルエンザ検査薬「クイックナビTM-Flu2」が売上収益に大きく寄与し、診断薬全体で大幅な増収となりました。
臨床栄養領域では、2017年1月に新規処方で発売した高カロリー輸液「エルネオパNF輸液」の販売数量の伸長等が寄与し、臨床栄養全体で増収となりました。
◇北米
「Abilify Maintena」は、製剤の利便性に対する認知の向上に加え、2017年7月の双極性障害の効能追加により、引き続き前年同四半期比で増収となりました。「レキサルティ」は、2015年に米国で発売以降、統合失調症と大うつ病補助療法の2つの効能で処方数が伸長し、売上収益は大幅に増加しています。2017年4月にはカナダでも販売を開始しました。神経疾患領域の薬剤開発に強みを持つ米国アバニア社の「NUEDEXTA」は、世界初で唯一の情動調節障害の治療剤としての評価を高めるために販売体制を強化しました。「ロンサーフ」の売上収益は、前年同四半期比で減少しました。経口水利尿薬として販売する「サムスカ」は、価値訴求の強化により売上収益が増加しました。
◇その他
「Abilify Maintena」は欧州での処方が拡大し、売上収益は前年同四半期比で大幅に増加しました。「ロンサーフ」はセルヴィエ社とのライセンス契約のもと、2016年4月に販売承認を取得以降、販売国が順調に拡大しています。「サムスカ」は経口水利尿薬としての成長に加え、ADPKD治療剤「ジンアーク」としても承認国が増加しました。「サムスカ/ジンアーク」の販売国は日本・北米を含む世界で27カ国・地域に拡大しています。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の医療関連事業の売上収益は189,476百万円(前年同四半期比5.0%増)、営業利益は30,449百万円(同6.2%増)となりました。
② ニュートラシューティカルズ関連事業
当社のニュートラシューティカルズ関連事業は、日々の健康の維持・増進をサポートする機能性飲料・機能性食品等を中心に、グローバルに事業を展開しています。
◇日本
例年に比べ冬場の季節要因に対する製品需要が高まる中、機能性を訴求する飲料の多様化に伴い、スポーツドリンク市場は低迷しましたが*1、水分・電解質補給飲料「ポカリスエット」はブランドへの信頼の高さから、大容量を中心に販売数量が前年同四半期比で上昇しました。炭酸栄養ドリンク「オロナミンC」は、食系栄養ドリンク市場が低迷する中*2、販売数量は前年同四半期比で減少したものの、シェアは昨年と同程度を維持*3しました。栄養バランス食品市場においてトップシェア*4の「カロリーメイト」は、多様なシーンで手軽にバランスよく栄養を補給できる優位性、利便性が浸透し、販売数量は前年同四半期比で上昇しました。また、大豆バー「SOYJOY(ソイジョイ)」は、前年2月に「SOYJOYクリスピー ホワイトマカダミア」を発売した反動により前年同四半期比で販売数量が減少しましたが、2018年3月に発売した新製品「SOYJOYクリスピー バナナ」は、市場への導入が順調に進んでいます。
◇北米
米国ファーマバイト社の「ネイチャーメイド」は、米国のサプリメント市場の拡大傾向*5も相まって、売上収益は前年同四半期比で増加しました。2017年9月より連結対象となったデイヤフーズ社は、北米でプラントベース(植物由来)食品を開発・製造販売し、成長を続けています。
◇その他
欧州を中心に40カ国以上に事業展開するニュートリション エ サンテ社は、フランスの健康食品No.1ブランド*6「ジェルブレ」等の栄養・健康食品におけるシュガーフリー製品の成長等により、前年同四半期比、日本円ベースで増収となりました。アジアを中心に海外20カ国以上の国と地域で展開しているポカリスエットは、中国やインドネシアなどの消費者向けPR活動の成果などにより製品理解が進み、海外全体の販売数量が前年同四半期比で伸長しました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間のニュートラシューティカルズ関連事業の売上収益は73,266百万円(前年同四半期比7.6%増)、営業利益は8,199百万円(同31.9%増)となりました。
*1:インテージSRI 2018/1-3 ▲2.5% 無断転載禁止
*2:インテージSRI 2018/1-3 ▲2.6% 無断転載禁止
*3:インテージSRI 2018/1-3 14.0% 無断転載禁止
*4:インテージSRI 栄養バランス食品(種別:クッキー・ビスケット、シリアル、ケ-キ)市場 2018/1-3 31.9% 無断転載禁止
*5:ⓒ2018, The Nielsen Company, 米国xAOCチャネル2018/3/24までの12週 5.6% 無断転載禁止
*6:IRI社 フランススーパー向け栄養食品市場調べ(2017年) 無断転載禁止
③ 消費者関連事業
ビタミン炭酸飲料「マッチ」は、積極的なマーケティング戦略や営業活動等によるブランドの活性化に取り組んだ結果、新規口座が拡大し、販売数量は前年同四半期比で伸長しました。「クリスタルガイザー」を中心とするミネラルウォーターは、通販チャネルにおける売上収益の減少等により、販売数量は前年同四半期比で減少しましたが、新規ユーザー層拡大にむけた積極的なマーケティングを展開し、700 mlボトルは採用口座が拡大しています。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の消費者関連事業の売上収益は7,305百万円(前年同四半期比0.9%減)、営業利益は2,734百万円(同24.0%増)となりました。
④ その他の事業
機能化学品分野では、水加ヒドラジンや摩擦材等の販売数量の伸長等により、売上収益は前年同四半期比で増加しました。ファインケミカル分野では、インドにおけるセフェム系抗生物質中間体 GCLE製造工場において、増設したプラントの稼働開始が貢献し、前年同四半期比で増収となりました。
運輸・倉庫分野では、取扱数量が堅調に推移し、売上収益は前年同四半期比で増加しました。通販サポート事業と保険事業では、取扱件数の増加や契約件数増加等により、前年同四半期比で増収となりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間のその他の事業の売上収益は33,802百万円(前年同四半期比4.7%減)、営業利益は2,732百万円(同2.6%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は312,755百万円となり、前連結会計年度末より23,857百万円減少しました。これは、営業活動により獲得したキャッシュ・フロー29,448百万円が、投資活動により使用したキャッシュ・フロー△21,332百万円と、財務活動により使用したキャッシュ・フロー△26,584百万円の合計額を下回ったためです。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得したキャッシュ・フローは、29,448百万円となりました。当第1四半期連結累計期間の主な内容は、税引前四半期利益31,109百万円、減価償却費及び償却費14,963百万円、売上債権及びその他の債権の増減額9,744百万円、棚卸資産の増減額△13,034百万円、仕入債務の増減額△7,780百万円、法人所得税等の支払額△9,147百万円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用したキャッシュ・フローは、△21,332百万円となりました。当第1四半期連結累計期間の主な内容は、有形固定資産の取得による支出△10,981百万円、無形資産の取得による支出△3,454百万円、投資の売却及び償還による収入4,674百万円、投資の取得による支出△9,080百万円、定期預金の増減額△3,465百万円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用したキャッシュ・フローは、△26,584百万円となりました。当第1四半期連結累計期間の主な内容は、短期借入金の増減額2,631百万円、長期借入れによる収入2,822百万円、長期借入金の返済による支出△3,417百万円、配当金の支払額△27,809百万円となっております。
(3) 財政状態の分析
① 資産
当第1四半期連結会計期間末における総資産は2,423,264百万円(前連結会計年度末は2,480,256百万円)となり、56,992百万円減少しました。その内訳は、流動資産が26,345百万円の減少、非流動資産が30,647百万円の減少であります。
(流動資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は984,597百万円(前連結会計年度末は1,010,942百万円)となり、26,345百万円減少しました。その主たる内訳は、棚卸資産が7,928百万円、その他の金融資産が4,574百万円増加したものの、現金及び現金同等物が23,857百万円、売上債権及びその他の債権が17,154百万円減少したこと等によるものであります。
(非流動資産)
当第1四半期連結会計期間末における非流動資産は1,438,666百万円(前連結会計年度末は1,469,313百万円)となり、30,647百万円減少しました。その主たる内訳は、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」(以下、「IFRS第15号」)の適用による影響等により繰延税金資産が16,063百万円増加したものの、為替の変動等によりのれんが13,070百万円、無形資産が23,615百万円減少したこと等によるものであります。
② 負債
(流動負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は387,567百万円(前連結会計年度末は386,465百万円)となり、1,101百万円増加しました。その主たる内訳は、仕入債務及びその他の債務が13,837百万円減少したもののIFRS第15号の適用による影響により契約負債が11,338百万円計上されたこと等によるものであります。
(非流動負債)
当第1四半期連結会計期間末における非流動負債は336,026百万円(前連結会計年度末は271,840百万円)となり、64,186百万円増加しました。その主たる内訳は、IFRS第15号の適用による影響等により繰延税金負債が18,421百万円減少し、契約負債が90,117百万円計上されたこと等によるものであります。
③ 資本
当第1四半期連結会計期間末における資本は1,699,670百万円(前連結会計年度末は1,821,950百万円)となり、122,280百万円減少しました。その主たる内訳は、配当金の支払27,092百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益22,726百万円の計上及びIFRS第15号の適用による影響70,242百万円等により利益剰余金が74,563百万円減少したこと、株式相場及び為替相場の変動等の影響によりその他の資本の構成要素が46,364百万円減少したこと等によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費は42,613百万円です。
主な研究開発分野及び新製品の開発のセグメント別の状況は次のとおりです。
(医療関連事業)
当社グループは、精神・神経領域、がん・がんサポーティブ領域を重点領域とし、循環器・腎領域等においても未充足疾患に焦点を当てた研究開発を進めています。
医療関連事業における研究開発費は、40,268百万円です。
当第1四半期連結累計期間の医療関連事業における研究開発の主な進捗状況は以下のとおりです。
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領域 |
「製品名」 (一般名) または開発コード |
状況 |
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精神・神経領域 |
「レキサルティ」 (ブレクスピプラゾール) OPC-34712 |
<日本> ・統合失調症の効能で2018年1月に承認を取得しました。
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(重水素化デキストロメトルファン・キニジン) AVP-786
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<米国> ・開発戦略上、神経変性疾患脱抑制を対象とした開発を中止しました。 ・間欠性爆発性障害を対象としたフェーズⅡ試験を2018年2月に開始しました。 |
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がん・がんサポーティブケア領域 |
ASTX727 |
<米国> ・骨髄異形成症候群を対象としたフェーズⅢ試験を2018年2月に開始しました。 |
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TAS0313 |
<日本> ・固形がんを対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験を2018年1月に開始しました。 |
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循環器・腎領域 |
「サムスカ/ジンアーク」 (トルバプタン) OPC-41061 |
<アジア> ・台湾において常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)の効能で2018年3月に承認を取得しました。 |
(ニュートラシューティカルズ関連事業)
当事業においては、医療関連事業で培ったノウハウを活かし、日々の健康の維持・増進をサポートする機能性食品・飲料を中心に世界に通用する製品の研究開発に取り組んでいます。
大豆タンパク質など豊富な栄養を含む"大豆"に着目する大塚製薬は、大豆の栄養をまるごと摂取できる大豆バーSOYJOYから、新フレーバー「SOYJOY クリスピー バナナ」を2018年3月に発売しました。近年、健康志向の高まりを受け、タンパク質の摂取が注目を集めていますが、SOYJOYブランドはアイテムの拡充により、健康を気づかう方々の多様な喫食シーンをサポートします。
ニュートラシューティカルズ関連事業における研究開発費は、1,256百万円です。
(消費者関連事業)
当事業においては、生活に身近な食品や飲料の分野でオリジナルかつユニークな製品の研究開発に取り組んでいます。
消費者関連事業における研究開発費は、142百万円です。
(その他の事業)
当事業においては、機能化学品やファインケミカルの分野で研究開発に取り組んでいます。
その他の事業における研究開発費は、945百万円です。
(6) 主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設の計画は、次のとおりであります。
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会社名 事業所名 |
所在地 |
セグメントの名称 |
設備の内容 |
投資予定金額 |
資金調達方法 |
着手及び完了予定年 |
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総額 (百万円) |
既支払額 (百万円) |
着手 |
完了 |
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大塚製薬㈱ 徳島工場他 |
徳島県徳島市他 |
医療関連事業 |
生産設備 (製造支援システム) |
3,532 |
162 |
自己資金 |
2018年 |
2021年 |
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大塚製薬工場㈱ 松茂工場 |
徳島県松茂町 |
医療関連事業 |
生産設備 |
7,941 |
0 |
自己資金及び借入金 |
2018年 |
2019年 |