第4【経理の状況】

1.要約中間連結財務諸表の作成方法について

 当社の要約中間連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」)第312条の規定により、国際会計基準第34号「期中財務報告」(以下「IAS第34号」)に準拠して作成しております。

 また、当社は、金融商品取引法第24条の5第1項の表の第1号の上欄に掲げる会社に該当し、連結財務諸表規則第1編及び第5編の規定により第1種中間連結財務諸表を作成しております。

 

2.監査証明について

 当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、中間連結会計期間(2025年1月1日から2025年6月30日まで)に係る要約中間連結財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人による期中レビューを受けております。

 

1【要約中間連結財務諸表】

(1)【要約中間連結財政状態計算書】

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度

(2024年12月31日)

 

当中間連結会計期間

(2025年6月30日)

資産

 

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び現金同等物

11

426,173

 

411,111

売上債権及びその他の債権

11

515,289

 

499,900

棚卸資産

    

298,292

 

350,531

未収法人所得税

    

3,531

 

4,506

その他の金融資産

11

31,905

 

25,537

その他の流動資産

    

91,780

 

98,734

(小計)

 

1,366,972

 

1,390,322

売却目的で保有する資産

11

 

957

流動資産合計

    

1,366,972

 

1,391,279

非流動資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

628,544

 

641,068

のれん

 

449,464

 

482,278

無形資産

 

544,247

 

540,528

持分法で会計処理されている投資

 

314,780

 

319,297

その他の金融資産

11

206,272

 

190,712

繰延税金資産

 

205,700

 

200,001

その他の非流動資産

 

23,267

 

24,131

非流動資産合計

 

2,372,278

 

2,398,018

資産合計

 

3,739,251

 

3,789,298

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度

(2024年12月31日)

 

当中間連結会計期間

(2025年6月30日)

負債及び資本

 

 

 

 

負債

 

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

仕入債務及びその他の債務

11

219,996

 

209,845

社債及び借入金

11

7,350

 

37,707

リース負債

    

21,146

 

20,043

その他の金融負債

11

4,387

 

2,162

未払法人所得税

    

29,250

 

49,422

引当金

 

1,242

 

656

契約負債

 

13,952

 

12,278

その他の流動負債

 

335,338

 

343,721

流動負債合計

 

632,664

 

675,838

 

 

 

 

 

非流動負債

 

 

 

 

社債及び借入金

11

87,275

 

86,547

リース負債

    

73,612

 

67,211

その他の金融負債

11

53,127

 

60,748

未払法人所得税

 

1,584

 

601

退職給付に係る負債

 

12,564

 

11,833

引当金

 

3,766

 

3,785

契約負債

 

35,361

 

30,802

繰延税金負債

 

28,801

 

31,514

その他の非流動負債

 

32,327

 

33,740

非流動負債合計

 

328,421

 

326,785

負債合計

 

961,085

 

1,002,624

 

 

 

 

 

資本

 

 

 

 

親会社の所有者に帰属する持分

 

 

 

 

資本金

 

81,690

 

81,690

資本剰余金

7    

478,486

 

428,384

自己株式

7

67,398

 

85,186

利益剰余金

 

1,904,404

 

2,050,395

その他の資本の構成要素

 

336,397

 

247,113

親会社の所有者に帰属する持分合計

 

2,733,580

 

2,722,396

非支配持分

 

44,584

 

64,277

資本合計

 

2,778,165

 

2,786,674

負債及び資本合計

 

3,739,251

 

3,789,298

 

(2)【要約中間連結損益計算書】

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前中間連結会計期間

(自 2024年1月1日

 至 2024年6月30日)

 

 当中間連結会計期間

(自 2025年1月1日

 至 2025年6月30日)

売上収益

5,9

1,108,930

 

1,180,766

売上原価

    

316,211

 

325,425

売上総利益

 

792,718

 

855,341

 

 

 

 

 

販売費及び一般管理費

 

453,722

 

471,976

持分法による投資利益

 

18,575

 

18,760

研究開発費

 

143,949

 

162,903

減損損失

6

104,076

 

531

その他の収益

 

17,383

 

5,001

その他の費用

 

650

 

1,572

営業利益

5

126,279

 

242,118

 

 

 

 

 

金融収益

 

20,581

 

7,702

金融費用

 

4,665

 

23,477

税引前中間利益

 

142,195

 

226,343

法人所得税費用

 

31,570

 

50,479

中間利益

 

110,625

 

175,863

 

 

 

 

 

中間利益の帰属

 

 

 

 

親会社の所有者

 

107,795

 

173,529

非支配持分

 

2,829

 

2,334

中間利益

 

110,625

 

175,863

 

 

 

 

 

1株当たり中間利益

 

 

 

 

基本的1株当たり中間利益(円)

10

198.61

 

326.12

希薄化後1株当たり中間利益(円)

10

 

 

(3)【要約中間連結包括利益計算書】

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前中間連結会計期間

(自 2024年1月1日

 至 2024年6月30日)

 

 当中間連結会計期間

(自 2025年1月1日

 至 2025年6月30日)

中間利益

    

110,625

 

175,863

 

 

 

 

 

その他の包括利益

 

 

 

 

純損益に振り替えられることのない項目

 

 

 

 

確定給付制度の再測定

 

292

 

421

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

5,389

 

525

持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分

 

202

 

140

(小計)

 

5,884

 

805

 

 

 

 

 

純損益に振り替えられる可能性のある項目

 

 

 

 

在外営業活動体の換算差額

 

121,996

 

80,495

キャッシュ・フロー・ヘッジ

 

65

 

39

持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持分

 

26,099

 

2,563

(小計)

 

148,031

 

83,019

その他の包括利益合計

 

153,915

 

83,825

中間包括利益

 

264,541

 

92,038

 

 

 

 

 

中間包括利益の帰属

 

 

 

 

親会社の所有者

 

260,182

 

90,543

非支配持分

 

4,358

 

1,494

中間包括利益

 

264,541

 

92,038

 

(4)【要約中間連結持分変動計算書】

前中間連結会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

 

資本金

資本剰余金

自己株式

利益剰余金

その他の資本の構成要素

 

確定給付制度の再測定

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

2024年1月1日残高

 

81,690

506,230

44,669

1,621,218

47,355

中間利益

 

107,795

その他の包括利益

 

378

5,505

中間包括利益

 

107,795

378

5,505

自己株式の取得

 

1

配当金

8

32,561

株式報酬取引

 

578

1,062

支配の喪失を伴わない子会社に対する所有者持分の変動

 

41

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

 

1,059

378

681

所有者との取引額等合計

 

537

1,060

31,502

378

681

2024年6月30日残高

 

81,690

505,692

43,608

1,697,511

52,179

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

非支配持分

資本合計

 

その他の資本の構成要素

合計

 

在外営業活動体の換算差額

キャッシュ・フロー・ヘッジ

合計

2024年1月1日残高

 

181,815

43

229,214

2,393,683

42,634

2,436,317

中間利益

 

107,795

2,829

110,625

その他の包括利益

 

146,568

65

152,386

152,386

1,529

153,915

中間包括利益

 

146,568

65

152,386

260,182

4,358

264,541

自己株式の取得

 

1

1

配当金

8

32,561

1,594

34,155

株式報酬取引

 

484

484

支配の喪失を伴わない子会社に対する所有者持分の変動

 

41

454

413

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

 

1,059

所有者との取引額等合計

 

1,059

32,037

2,049

34,086

2024年6月30日残高

 

328,384

21

380,542

2,621,829

44,943

2,666,772

 

当中間連結会計期間(自 2025年1月1日 至 2025年6月30日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

 

資本金

資本剰余金

自己株式

利益剰余金

その他の資本の構成要素

 

確定給付制度の再測定

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

2025年1月1日残高

 

81,690

478,486

67,398

1,904,404

39,323

中間利益

 

173,529

その他の包括利益

 

397

397

中間包括利益

    

173,529

397

397

自己株式の取得

7

70,096

自己株式の消却

7

51,802

51,802

配当金

8

32,225

株式報酬取引

 

88

506

子会社の支配獲得に伴う変動

 

利益剰余金から資本剰余金への振替

 

1,611

1,611

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

 

6,299

397

6,696

所有者との取引額等合計

 

50,102

17,787

27,538

397

6,696

2025年6月30日残高

 

81,690

428,384

85,186

2,050,395

32,229

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

非支配持分

資本合計

 

その他の資本の構成要素

合計

 

在外営業活動体の換算差額

キャッシュ・フロー・ヘッジ

合計

2025年1月1日残高

 

297,086

11

336,397

2,733,580

44,584

2,778,165

中間利益

 

173,529

2,334

175,863

その他の包括利益

 

82,230

39

82,985

82,985

839

83,825

中間包括利益

 

82,230

39

82,985

90,543

1,494

92,038

自己株式の取得

7

70,096

70,096

自己株式の消却

7

配当金

8

32,225

1,779

34,005

株式報酬取引

 

594

594

子会社の支配獲得に伴う変動

 

19,977

19,977

利益剰余金から資本剰余金への振替

 

その他の資本の構成要素から利益剰余金への振替

 

6,299

所有者との取引額等合計

 

6,299

101,727

18,197

83,529

2025年6月30日残高

 

214,855

27

247,113

2,722,396

64,277

2,786,674

 

(5)【要約中間連結キャッシュ・フロー計算書】

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

注記

 前中間連結会計期間

(自 2024年1月1日

 至 2024年6月30日)

 

 当中間連結会計期間

(自 2025年1月1日

 至 2025年6月30日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

 

税引前中間利益

 

142,195

 

226,343

減価償却費及び償却費

 

53,402

 

55,158

減損損失及びその戻入益

6

104,076

 

531

持分法による投資損益(△は利益)

 

18,575

 

18,760

金融収益

 

20,581

 

7,702

金融費用

 

4,665

 

23,477

棚卸資産の増減額(△は増加)

 

33,354

 

43,516

売上債権及びその他の債権の増減額(△は増加)

 

17,336

 

6,854

仕入債務及びその他の債務の増減額(△は減少)

 

15,882

 

13,583

その他

 

30,161

 

4,269

(小計)

 

168,448

 

237,992

利息及び配当金の受取額

 

12,465

 

6,592

利息の支払額

 

2,238

 

2,115

法人所得税等の支払額

 

45,634

 

29,743

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

133,040

 

212,725

 

 

 

 

 

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

 

有形固定資産の売却による収入

 

305

 

174

有形固定資産の取得による支出

 

47,699

 

45,667

無形資産の取得による支出

 

19,919

 

11,644

投資の売却及び償還による収入

 

5,027

 

11,447

投資の取得による支出

 

72,220

 

4,123

子会社の取得による支出

 

2,601

 

86,625

定期預金の増減額(△は増加)

 

22,942

 

5,300

その他

 

847

 

195

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

159,203

 

130,943

 

 

 

 

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

 

自己株式の取得による支出

 

1

 

70,096

短期借入金の増減額(△は減少)

 

43,151

 

869

長期借入れによる収入

 

150

 

長期借入金の返済による支出

 

3,962

 

822

社債の発行による収入

 

 

30,000

社債の償還による支出

 

20,000

 

リース負債の返済による支出

 

11,019

 

11,843

配当金の支払額

 

34,066

 

33,489

非支配持分からの子会社持分取得による支出

 

413

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

26,161

 

85,383

 

 

 

 

 

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

 

52,323

 

3,600

現金及び現金同等物の期首残高

 

513,341

 

426,173

現金及び現金同等物に係る換算差額

 

24,875

 

11,461

現金及び現金同等物の期末残高

 

485,892

 

411,111

 

【要約中間連結財務諸表注記】

1.報告企業

 大塚ホールディングス株式会社(以下「当社」)は日本に所在する株式会社であります。その登記されている本社及び主要な事業所の住所は当社のホームページ(URL https://www.otsuka.com/jp/)で開示しております。当社の2025年6月30日に終了する要約中間連結財務諸表は、当社及びその子会社(以下「当社グループ」)、並びに当社の関連会社に対する持分により構成されております。

 当社グループの事業内容及び主要な活動は、注記「5.事業セグメント」に記載しております。

 

2.作成の基礎

(1) 準拠の表明

 当社グループの要約中間連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第312条の規定により、IAS第34号に準拠して作成しております。

 本要約中間連結財務諸表は、2025年7月31日に代表取締役社長兼CEO 井上眞及び取締役CFO 牧野祐子によって承認されております。

 要約中間連結財務諸表には年次連結財務諸表で要求されているすべての情報は含まれていないため、2024年12月31日に終了した前連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものであります。

 

(2) 機能通貨及び表示通貨

 要約中間連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、百万円未満を切捨てて表示しております。

 

3.重要性がある会計方針

 本要約中間連結財務諸表において適用する重要性がある会計方針は、前連結会計年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同一であります。

 なお、当中間連結会計期間の法人所得税は、見積年次実効税率を基に算定しております。

 

4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断

 要約中間連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行うことが義務付けられております。実際の業績はこれらの見積りと異なる場合があります。

 見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの変更による影響は、その見積りを変更した会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。

 本要約中間連結財務諸表の金額に重要な影響を与える見積り及び判断は、原則として前連結会計年度に係る連結財務諸表と同様であります。

 なお、米国の医薬品価格制度、関税の影響は非常に不透明な状況ですが、当連結会計年度以降の業績への影響は限定的であるとの仮定に基づき、重要な会計上の見積りを行っております。米国の医薬品価格制度、関税の今後の状況の変化は、当連結会計年度以降において、資産、負債、収益及び費用の報告額に重要な影響を及ぼすリスクとなる可能性があります。

 

5.事業セグメント

(1) 報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社は持株会社として、グループ戦略の立案・決定、グループ経営のモニタリング機能を果たすとともに、グループ会社に対して、各種共通サービスの提供を行っており、事業活動は、当社傘下の子会社及び関連会社が展開しております。

 当社グループは、事業の核をヘルスケアにおいて、国内・海外で医療関連、ニュートラシューティカルズ関連、消費者関連及びその他の事業活動を展開しており、「医療関連事業」、「ニュートラシューティカルズ関連事業」、「消費者関連事業」及び「その他の事業」の4つを報告セグメントとしております。

 「医療関連事業」は、治療薬及び輸液等を生産及び販売しております。「ニュートラシューティカルズ関連事業」は、機能性飲料等、医薬部外品及び栄養補助食品等を生産及び販売しております。「消費者関連事業」は、ミネラルウォーター、嗜好性飲料及び食品等を生産及び販売しております。「その他の事業」は、倉庫・運送事業の他、機能化学品及び電子機器等を生産及び販売しております。

 

(2) 報告セグメントの売上収益及び業績

 当社グループの報告セグメントごとの売上収益及び業績は、以下のとおりであります。

 報告セグメントの利益は、営業利益に基づく数値であります。

 セグメント間の内部売上収益及び振替高は市場実勢価格に基づいて算定した合理的な内部振替価格によっております。

 

前中間連結会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

(注)

要約中間連結損益計算書

 

医療関連

事業

ニュートラシューティカルズ関連事業

消費者

関連事業

その他の

事業

合計

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上収益

766,728

271,810

15,666

54,725

1,108,930

1,108,930

セグメント間の内部売上収益又は振替高

15

3

1,753

1,772

1,772

766,728

271,826

15,670

56,478

1,110,702

1,772

1,108,930

セグメント利益

96,025

37,339

12,291

4,817

150,474

24,194

126,279

(注)セグメント利益の調整額△24,194百万円には、セグメント間取引消去△218百万円、各セグメントに配賦していない全社費用△27,563百万円、その他の収益3,588百万円が含まれております。全社費用は、本社等の間接部門に係る費用であります。

 

当中間連結会計期間(自 2025年1月1日 至 2025年6月30日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

(注)

要約中間連結損益計算書

 

医療関連

事業

ニュートラシューティカルズ関連事業

消費者

関連事業

その他の

事業

合計

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上収益

833,782

276,038

15,836

55,110

1,180,766

1,180,766

セグメント間の内部売上収益又は振替高

19

9

1,633

1,661

1,661

833,782

276,057

15,845

56,743

1,182,428

1,661

1,180,766

セグメント利益

215,352

36,681

12,861

5,010

269,905

27,786

242,118

(注)セグメント利益の調整額△27,786百万円には、セグメント間取引消去△303百万円、各セグメントに配賦していない全社費用△28,502百万円、その他の収益1,018百万円が含まれております。全社費用は、本社等の間接部門に係る費用であります。

 

6.資産の減損

前中間連結会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)

 当中間連結会計期間において、減損損失を104,076百万円(うち、医療関連事業103,886百万円)計上しております。

 医療関連事業の減損損失は、主にAVP-786の減損損失103,293百万円であります。AVP-786については、2024年2月に終了したフェーズ3試験(305試験)の結果を詳細に解析し、総合的に検討した結果、本剤の開発を中止することを決定し、仕掛研究開発の帳簿価額を使用価値である回収可能価額ゼロまで減額したものであります。

 

当中間連結会計期間(自 2025年1月1日 至 2025年6月30日)

 当中間連結会計期間において、開示すべき重要な減損損失はありません。

 

7.資本及びその他の資本項目

当中間連結会計期間(自 2025年1月1日 至 2025年6月30日)

(自己株式の取得及び消却)

 当社は、2025年3月18日開催の取締役会決議に基づき、取得株式数12,000,000株、総額70,000百万円を上限として、2025年3月19日から2025年4月14日までの期間において自己株式の取得(9,035,800株、取得総額69,999百万円)を実施しました。また、2025年4月30日開催の取締役会にて、会社法第178条の規定に基づき、取得した自己株式の消却を決議し、当該決議に基づき2025年5月23日付で消却を実施しました。

 

8.配当金

配当金の支払額は、以下のとおりであります。

前中間連結会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)

(1) 配当金支払額

(決議)

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

2024年2月14日

取締役会

普通株式

32,561

60.0

2023年12月31日

2024年3月29日

 

(2) 基準日が前中間連結会計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が前中間連結会計期間の末日後となるもの

(決議)

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

2024年7月31日

取締役会

普通株式

32,574

60.0

2024年6月30日

2024年9月2日

 

当中間連結会計期間(自 2025年1月1日 至 2025年6月30日)

(1) 配当金支払額

(決議)

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

2025年2月14日

取締役会

普通株式

32,225

60.0

2024年12月31日

2025年3月31日

 

(2) 基準日が当中間連結会計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当中間連結会計期間の末日後となるもの

(決議)

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

2025年7月31日

取締役会

普通株式

36,969

70.0

2025年6月30日

2025年9月1日

 

9.売上収益

 当社グループは、売上収益を財又はサービスの種類別及び地域別に分解しております。分解した売上収益と報告セグメントとの関連は、以下のとおりであります。

 

前中間連結会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)

(単位:百万円)

 

 

報告セグメント

 

医療関連事業

ニュートラシューティカルズ関連事業

消費者関連

事業

その他の事業

合計

財又はサービスの種類別

 

 

 

 

 

製商品の販売

694,122

271,685

15,486

41,946

1,023,240

ライセンス収入及びロイヤリティ収入

45,014

121

1

73

45,210

その他

27,591

4

177

12,705

40,478

合計

766,728

271,810

15,666

54,725

1,108,930

地域別(※)

 

 

 

 

 

日本

204,287

78,251

10,690

36,590

329,819

北米

391,831

118,632

4,307

1,763

516,535

欧州

77,105

34,179

60

3,470

114,815

その他

93,503

40,746

608

12,900

147,760

合計

766,728

271,810

15,666

54,725

1,108,930

(※)売上収益は、顧客の所在地によっております。

 

当中間連結会計期間(自 2025年1月1日 至 2025年6月30日)

(単位:百万円)

 

 

報告セグメント

 

医療関連事業

ニュートラシューティカルズ関連事業

消費者関連

事業

その他の事業

合計

財又はサービスの種類別

 

 

 

 

 

製商品の販売

745,717

275,947

15,637

41,759

1,079,062

ライセンス収入及びロイヤリティ収入

55,574

85

2

27

55,690

その他

32,489

4

196

13,323

46,014

合計

833,782

276,038

15,836

55,110

1,180,766

地域別(※)

 

 

 

 

 

日本

208,350

80,001

11,054

36,223

335,630

北米

444,548

120,972

4,118

2,561

572,201

欧州

84,439

34,914

159

3,467

122,980

その他

96,443

40,150

502

12,858

149,954

合計

833,782

276,038

15,836

55,110

1,180,766

(※)売上収益は、顧客の所在地によっております。

 

10.1株当たり中間利益

基本的1株当たり中間利益の算定上の基礎

 

前中間連結会計期間

(自 2024年1月1日

  至 2024年6月30日)

当中間連結会計期間

(自 2025年1月1日

  至 2025年6月30日)

親会社の所有者に帰属する中間利益(百万円)

107,795

173,529

親会社の普通株主に帰属しない中間利益(百万円)

基本的1株当たり中間利益の計算に使用する中間利益(百万円)

107,795

173,529

加重平均普通株式数(千株)

542,725

532,095

基本的1株当たり中間利益(円)

198.61

326.12

(注)希薄化後1株当たり中間利益については、希薄化効果を有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。

 

11.金融商品

(1) 金融商品の分類

金融資産及び金融負債の分類別の内訳は、以下のとおりであります。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2024年12月31日)

当中間連結会計期間

(2025年6月30日)

<金融資産>

 

 

償却原価で測定する金融資産

 

 

現金及び現金同等物

426,173

411,111

売上債権及びその他の債権

515,289

499,900

その他の金融資産

39,308

32,503

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

その他の金融資産

29,384

33,307

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

その他の金融資産

169,485

150,438

売却目的で保有する資産

686

金融資産合計

1,179,640

1,127,948

<金融負債>

 

 

償却原価で測定する金融負債

 

 

仕入債務及びその他の債務

219,996

209,845

社債及び借入金

94,626

124,254

その他の金融負債

583

473

純損益を通じて公正価値で測定する金融負債

 

 

その他の金融負債

56,931

62,436

金融負債合計

372,137

397,011

 

(2) 金融商品の公正価値

 公正価値のヒエラルキーは、以下のように区分しております。

レベル1:活発に取引される市場での同一の資産負債の取引相場価格等の観察可能なインプット

レベル2:レベル1以外のインプットのうち、資産又は負債について直接又は間接に観察可能なインプット

レベル3:資産又は負債に関する観察可能でないインプット

公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化が生じた日に認識しております。

 

① 償却原価で測定する金融商品

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2024年12月31日)

当中間連結会計期間

(2025年6月30日)

 

帳簿価額

公正価値

帳簿価額

公正価値

<金融負債>

 

 

 

 

借入金

14,763

14,799

14,480

14,409

社債

79,863

78,693

109,774

108,371

合計

94,626

93,492

124,254

122,780

 

② 公正価値で測定する金融商品

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年12月31日)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

<金融資産>

 

 

 

 

その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融資産

 

 

 

 

資本性金融商品

101,278

68,207

169,485

純損益を通じて公正価値で
測定する金融資産

 

 

 

 

資本性金融商品

13,573

12,186

25,759

負債性金融商品

3,618

3,618

デリバティブ

6

6

合計

114,851

6

84,011

198,869

<金融負債>

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で
測定する金融負債

 

 

 

 

デリバティブ負債

4,387

4,387

条件付対価

52,544

52,544

合計

4,387

52,544

56,931

(注)前連結会計年度において、レベル1、2及び3の間の重要な振替は行われておりません。

 

 

(単位:百万円)

 

当中間連結会計期間

(2025年6月30日)

レベル1

レベル2

レベル3

合計

<金融資産>

 

 

 

 

その他の包括利益を通じて
公正価値で測定する金融資産

 

 

 

 

資本性金融商品

87,577

63,547

151,125

純損益を通じて公正価値で
測定する金融資産

 

 

 

 

資本性金融商品

13,791

13,204

26,995

負債性金融商品

3,161

3,161

デリバティブ

253

2,896

3,150

合計

101,368

253

82,810

184,432

<金融負債>

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で
測定する金融負債

 

 

 

 

デリバティブ

65

65

条件付対価

62,371

62,371

合計

65

62,371

62,436

(注)当中間連結会計期間において、レベル1、2及び3の間の重要な振替は行われておりません。

 

③ レベル2及びレベル3に分類した金融商品の評価技法とインプット

(a) 評価技法とインプット

資本性金融商品

 資本性金融商品の公正価値については、類似企業比較法やオプションプライシング法など、その金融商品の特性に応じた評価技法を用いて評価しております。

 その評価にあたっては、類似企業の株式指標や当該金融商品のリスクに応じた割引率や当社グループが保有する優先株式の普通株式への転換価格などのインプット情報を考慮しております。公正価値測定にあたって用いた観察可能でないインプットのうち主なものは、類似企業比較法におけるEBITDA倍率であり、類似企業の中央値を用いて算出しております。なお、EBITDA倍率が上昇(下降)した場合は、公正価値は増加(減少)いたします。

負債性金融商品

 債券等をキャッシュ・フローと事業モデルに基づき算定しております。

デリバティブ

為替予約等    :為替予約等の公正価値については、同様の条件により行う為替予約等の市場価値に基づき算定しております。

金利スワップ   :金利スワップは借入金の利息負担を低減する目的で使用しており、その公正価値については、将来キャッシュ・フローを満期日までの期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しております。

通貨スワップ   :通貨スワップは借入金の通貨の為替リスクを低減する目的で使用しており、その公正価値については、将来キャッシュ・フローを満期日までの期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しております。

コールオプション :コールオプションはブラックショールズ・モデルに基づき公正価値を算定しております。

マイルストーン契約:見積将来キャッシュ・フロー及び期待収益率(割引率)を使用したDCF法に基づき算定しております。

条件付対価

 レベル3に分類された条件付対価は、ニューロバンス Inc.株式、Jnana Therapeutics Inc.株式及びAraris Biotech AG株式を取得した際、対価の一部を条件付対価としたことにより認識した債務であります。公正価値の評価技法とインプットは、注記「12.企業結合」に記載しております。

 

(b) 評価プロセス

 レベル3の金融商品に係る公正価値の測定は、社内規程に則り実施しております。

 対象となる金融商品のリスク、特徴及び性質を適切に反映できる評価技法とインプットを採用しております。

 

④ レベル3に分類された金融商品の期首残高から期末残高への調整表

前中間連結会計期間

(自 2024年1月1日

至 2024年6月30日)

報告期末日時点での公正価値測定(単位:百万円)

金融資産

金融負債

期首残高

82,177

16,210

利得又は損失

 

 

純損益に計上(注)1

2,201

1,203

その他の包括利益に計上(注)2

△6,385

2,277

購入・発行

66,349

売却・決済

△2

その他

50

期末残高

144,390

19,691

純損益に含まれる期末保有の資産及び負債の未実現損益

2,201

1,203

 

 

当中間連結会計期間

(自 2025年1月1日

至 2025年6月30日)

報告期末日時点での公正価値測定(単位:百万円)

金融資産

金融負債

期首残高

84,011

52,544

利得又は損失

 

 

純損益に計上(注)1

△816

841

その他の包括利益に計上(注)2

4,748

△4,462

購入・発行

5,901

企業結合による増加

13,448

売却・決済

△10,991

その他

△42

期末残高

82,810

62,371

純損益に含まれる期末保有の資産及び負債の未実現損益

△816

841

 

(注)1.純損益に含まれている利得又は損失は、決算日時点の純損益を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債に関するものであります。これらの利得又は損失は、要約中間連結損益計算書の「その他の収益」、「その他の費用」、「金融収益」及び「金融費用」に含まれております。

(注)2.その他の包括利益に含まれている利得又は損失は、主として決算日時点のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債に関するものであります。これらの利得又は損失は、要約中間連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」及び「在外営業活動体の換算差額」に含まれております。

 

12.企業結合

(1) 重要な企業結合

前中間連結会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)

 重要な企業結合はありません。

 

当中間連結会計期間(自 2025年1月1日 至 2025年6月30日)

(Araris Biotech AGの買収について)

 当社の連結子会社である大鵬薬品工業株式会社(以下「大鵬薬品」)は、2025年3月17日にスイスに拠点を置き、次世代の抗体薬物複合体(Antibody-drug conjugate、以下「ADC」)を開発するバイオテクノロジー企業Araris Biotech AG (以下「アラリス社」)と、現金及び将来のマイルストーンの支払いを対価とする株式取得を実施することにより、アラリス社を完全子会社化(以下「本買収」)することについて合意し、2025年3月31日に本買収は完了しました。

 

1) 企業結合の概要

① 被取得企業の名称及びその事業の内容

被取得企業の名称

Araris Biotech AG

事業の内容

医薬品の研究開発

② 企業結合を行った主な理由

 大鵬薬品は、「がん」及び「免疫関連疾患」の2つの領域に注力する研究開発型のスペシャリティファーマです。特にがん領域においては、代謝拮抗剤や独自のシステイノミクス創薬技術基盤を用いた分子標的薬の開発といった低分子経口剤治療薬の創薬に強みをもっているほか、低分子以外の新規モダリティについても国内外の企業やアカデミアとの協業を通じて複数の研究開発プログラムを進めています。ADCは有望なモダリティのひとつとして自社での創薬活動を開始しており、アラリス社とも2023年11月より共同研究を実施していました。

 アラリス社は、既存のADCが持つ課題を克服できる優れた設計、高溶解性リンカーとシンプルな製造プロセスを特徴とするベスト・イン・クラスのADC開発に先駆的に取り組んでいます。ADCは、がん細胞に特異的に結合する抗体に繋ぎ手(リンカー)を用いて細胞障害性薬物(ペイロード)を結合させ、がん部位選択的に殺細胞効果を発揮するよう設計されています。同社のアプローチの基盤となるのが、独自のADCリンカープラットフォームAraLinQ™です。このプラットフォームは、非常に均一で安定、かつ強い効力を持つADC候補を生み出し、基礎試験において既存のADCと比較して抗腫瘍効果の増強や広い安全域を確認しています。さらに、同社は血液及び固形がんを対象に、独自のAraLinQ™技術を用いて創製した3つの製品の開発を進めています。これらの製品は現在前臨床段階にあり、2025年から2026年の間に臨床試験へと進む予定です。

 大鵬薬品は今後、システイノミクス創薬技術基盤に加え、アラリス社の革新的なADC創薬技術獲得を通して同社とともにバイオロジクス研究開発体制を構築し、低分子とADCの両方に強みを持ち、がん領域での継続的な開発品ポートフォリオの拡充を進めます。

③ 支配獲得日

 2025年3月31日

④ 被取得企業の支配獲得の方法及び取得する議決権付資本持分割合

 当社の連結子会社である大鵬薬品が、現金及び将来のマイルストーンの支払いを対価としてアラリス社の議決権付株式を100%取得しています。

 

2) 支配獲得日現在における支払対価、取得資産及び引受負債の公正価値

(単位:百万円)

 

金額

支払対価の公正価値

75,966

現金

62,517

条件付対価

13,448

取得資産及び引受負債の公正価値

 

流動資産

5,900

非流動資産

26,587

流動負債

△3,266

非流動負債

△5,216

取得資産及び引受負債の公正価値

24,004

のれん

51,961

(注)・取得に直接要した費用は1,135百万円であり、要約中間連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれております。

・取得した売上債権及びその他の債権は150百万円であり、回収が見込まれない契約上のキャッシュ・フローはありません。

・取得資産及び引受負債並びにのれんについては、当中間連結会計期間末において取得対価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な情報に基づいて暫定的に算定しております。

・のれんの主な内容は、取得から生じることが期待される既存事業とのシナジー効果と超過収益力であります。のれんについて、税務上損金算入を見込んでいる金額はありません。

・非流動資産のうち、無形資産に配分された主要な内訳は、その他無形資産26,546百万円であります。

・非流動負債のうち、当該企業結合により認識された繰延税金負債は、5,216百万円であります。

 

3) 当社グループの業績に与える影響

 当社グループの要約中間連結損益計算書に含まれる、支配獲得日以降にアラリス社から生じた売上収益及び損益に重要性はありません。また、当該企業結合日が2025年1月1日であると仮定した売上収益及び損益(いわゆる「プロ・フォーマ」情報)は、当該影響の重要性が乏しいため、開示を省略しております。

 

(Otsuka ICU Medical LLCの子会社化について)

 当社の連結子会社である株式会社大塚製薬工場(以下「大塚製薬工場」)の米国子会社であるOtsuka Pharmaceutical Factory America, Inc.(以下「OPFA」)は、ICU Medical, Inc.(以下「ICU Medical」)との間で、2024年11月12日にICU Medicalが新設する輸液事業会社に資本参加することで合意する契約を締結し、2025年5月1日付で、ICU Medicalが新設した輸液事業会社の持分の60%を取得するとともに、社名をOtsuka ICU Medical LLC(以下「大塚ICUメディカル社」)に変更し、その子会社としました。

 

1) 企業結合の概要

① 被取得企業の名称及びその事業の内容

被取得企業の名称

Otsuka ICU Medical LLC

事業の内容

基礎輸液・臨床栄養製品を中心とした医薬品、医療機器の製造・輸入及び販売業

② 企業結合を行った主な理由

 大塚ICUメディカル社は、北米最大級の基礎輸液工場を有し、輸液療法、血管アクセス、バイタルケアアプリケーションに使用される革新的な医療製品の開発、製造、販売を行うICU Medicalにより新設され、ICU Medicalから輸液事業を譲り受けた後、OPFAがICU Medicalから同社持分の60%を取得したことにより、OPFAの子会社となりました。

 北米の輸液市場は世界有数の規模で、市場は年々拡大しています。日本最大の輸液メーカーである大塚製薬工場と北米大手総合輸液メーカーであるICU Medicalは、大塚ICUメディカル社を通じて、北米での輸液の供給体制を強化し、安定供給に寄与するとともに、より一層の北米での輸液事業の強化並びに製品の技術革新の促進を目指します。

③ 支配獲得日

 2025年5月1日

 

④ 被取得企業の支配獲得の方法及び取得する議決権付資本持分割合

 当社の連結子会社である大塚製薬工場の米国子会社であるOPFAが、現金を対価として大塚ICUメディカル社の持分の60%を取得しました。

 

2) 支配獲得日現在における支払対価、取得資産及び引受負債の公正価値

(単位:百万円)

 

金額

支払対価の公正価値

29,965

現金

29,965

取得資産及び引受負債の公正価値

 

流動資産

20,154

非流動資産

22,579

流動負債

△3,602

非流動負債

-

取得資産及び引受負債の公正価値

39,130

非支配持分

19,977

のれん

10,812

(注)・取得に直接要した費用は466百万円であり、要約中間連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれております。

・取得した売上債権及びその他の債権は1,737百万円であり、回収が見込まれない契約上のキャッシュ・フローはありません。

・取得資産及び引受負債並びにのれんについては、当中間連結会計期間末において、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な情報に基づいて暫定的に算定しております。

・非支配持分は、被取得企業の識別可能な純資産の公正価値に対する非支配持分割合で測定しております。

 

3) 当社グループの業績に与える影響

 当社グループの要約中間連結損益計算書に含まれる、支配獲得日以降に大塚ICUメディカル社から生じた売上収益及び損益に重要性はありません。また、当該企業結合日が2025年1月1日であると仮定した売上収益及び損益(いわゆる「プロ・フォーマ」情報)は、当該影響の重要性が乏しいため、開示を省略しております。

 

(2) 条件付対価

 条件付対価は、ニューロバンス Inc.、ジュナナ社及びアラリス社の企業結合により生じたものです。

 ニューロバンス Inc.の企業結合による条件付対価は、2017年3月にニューロバンス Inc.を買収した際に取得したADHD治療薬として開発中の化合物センタナファジンの開発進捗に応じたマイルストーン及び発売後の売上収益に応じた販売マイルストーンであり、最大でそれぞれ50百万米ドル、750百万米ドルを支払う可能性があります。

 ジュナナ社の企業結合による条件付対価は、2024年9月にジュナナ社を買収した際に取得したrepinatrabitをはじめとする開発品の進捗に応じた開発マイルストーン及び薬事マイルストーンであり、最大でそれぞれ75百万米ドル、250百万米ドルを支払う可能性があります。

 アラリス社の企業結合による条件付対価は、2025年3月にアラリス社を買収した際に取得したADC開発の複数のパイプラインの進捗等に応じた開発・薬事マイルストーン及び発売後の売上収益に応じた販売マイルストーンであり、最大で740百万米ドルを支払う可能性があります。

 条件付対価の公正価値は、契約相手に支払う可能性がある金額について、その発生確率を加味した現在価値で算定しております。

 条件付対価の公正価値ヒエラルキーのレベルは、レベル3です。

 条件付対価に係る公正価値変動額のうち、時間的価値の変動に基づく部分を「金融費用」に計上するとともに、時間的価値以外の変動に基づく部分を「その他の収益」又は「その他の費用」に計上しております。

 

 条件付対価の公正価値の増減は、以下のとおりです。

 

前中間連結会計期間(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)

(単位:百万円)

 

金額

期首残高

16,210

公正価値の変動

1,203

為替換算調整

2,277

期末残高

19,691

 

当中間連結会計期間(自 2025年1月1日 至 2025年6月30日)

(単位:百万円)

 

金額

期首残高

52,544

企業結合

13,448

公正価値の変動

841

為替換算調整

△4,462

期末残高

62,371

 

13.関連当事者

関連当事者間取引及び未決済残高

当中間連結会計期間(自 2025年1月1日 至 2025年6月30日)

(単位:百万円)

種類

会社等の名称又は氏名

所在地

資本金又は出資金

事業の内容又は職業

議決権等の所有(被所有)割合(%)

関連当事者との関係

取引の内容

取引金額

科目

期末残高

役員及びその近親者が議決権の過半数を所有している会社等

大塚アセット㈱

徳島県鳴門市

10

有価証券の運用管理等

役員の兼任

自己株式の取得

57,947

(注)1.大塚アセット㈱は、当社の役員1名及びその近親者が議決権の過半数を保有しています。

2.自己株式の取得は、2025年3月18日の取締役会決議に基づき、東京証券取引所の自己株式立会外取引(ToSTNeT-3)により取得しており、取引金額は2025年3月18日の終値(最終特別気配を含む)7,852円/株にて取得したものです。

 

14.後発事象

(持分法適用関連会社株式の売却)

 当社の連結子会社である大塚メディカルデバイス株式会社は、以下「(3) 譲渡先の名称」に記載された相手方に対し、3件の株式譲渡契約に基づく取引により、その保有するMicroPort Scientific Corporation(以下「マイクロポート」)の株式の一部を譲渡する契約を2025年7月25日付で締結しました。

 なお、本件株式譲渡は2025年第3四半期中に完了する予定であり、当該譲渡に伴い、マイクロポートは当社の持分法適用関連会社から除外されることとなります。

 

(1)  譲渡の理由

 大塚グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目的に、経済合理性や定性的保有意義を検討した結果、マイクロポートの株式の一部を売却することといたしました。

 

(2) 当該持分法適用関連会社の名称及びその事業の内容

会社名称:

MicroPort Scientific Corporation

事業の内容:

医療機器の製造・販売

 

(3)  譲渡先の名称

譲渡先1

相手方の名称:

Shanghai MedTech Medical Equipment Partnership Enterprise

株式譲渡数:

135,335,204株

株式譲渡実行日:

取引について関連する政府機関からの承認を取得した時点

 

譲渡先2

相手方の名称:

We'Tron Capital Limited

株式譲渡数:

135,335,204株

株式譲渡実行日:

2025年8月(予定)

 

譲渡先3

相手方の名称:

Goal Carol Limited

Jonathan W Chen

Jumbo Glorious Limited

株式譲渡数:

20,000,000株

株式譲渡実行日:

2025年8月(予定)

 

(4) 譲渡株式数及び譲渡後の所有株式数

譲渡株式数:

290,670,408株

譲渡後の所有株式数:

92,323,712株(議決権所有割合:4.99%)

 本株式譲渡に伴う一連の会計処理を行う結果、当連結会計年度において、その他の収益約400億円~約500億円を計上する見込みです。

 

2【その他】

(1) 期末配当

 2025年2月14日開催の取締役会において、次のとおり剰余金の配当を行うことを決議いたしました。

(イ)配当金の総額………………………………………32,225百万円

(ロ)1株当たりの金額…………………………………60円

(ハ)支払請求の効力発生日及び支払開始日…………2025年3月31日

 (注) 2024年12月31日現在の株主名簿に記載又は記録された株主に対し、支払いを行いました。

 

(2) 中間配当

 2025年7月31日開催の取締役会において、次のとおり剰余金の配当を行うことを決議いたしました。

(イ)配当金の総額………………………………………36,969百万円

(ロ)1株当たりの金額…………………………………70円

(ハ)支払請求の効力発生日及び支払開始日…………2025年9月1日

 (注) 2025年6月30日現在の株主名簿に記載又は記録された株主に対し、支払いを行います。