(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和策などにより、企業収益をはじめ雇用・所得環境の改善が進み、前半期は緩やかな回復基調で推移しました。その後、回復のペースは鈍化し横ばいの状況が続きました。また、中国をはじめとする新興国経済の減速、米国の金融緩和の縮小や原油価格動向による為替への影響、世界レベルでの地政学的リスク顕在化への懸念などが高まり、これらを背景に、景気の不透明感が強まりました。個人消費については、インバウンド需要を除き、期間を通して力強さに欠ける状況となりました。
このような経済情勢の下、当社グループの各事業セグメントの状況は以下のとおりでした。
なお、当連結会計年度より、事業セグメントの名称を一部変更しており、「貴金属リサイクル事業」を「貴金属事業」と表示しております。この変更は単なる名称のみの変更であり、セグメント区分の変更はありません。
貴金属事業セグメント
貴金属リサイクル事業においては以下の回収量状況となりました。エレクトロニクス分野では、国内の市場の縮小は続いていますが、その中でEスクラップ事業および精密洗浄事業でシェアを拡大し、金の回収量は前年同期比で増加しました。デンタル分野では、歯科材料として使用される貴金属量が減少する中、金およびパラジウムの回収量は前年同期比で減少しました。宝飾分野では、宝飾買取業者との取引の拡大によって、金およびプラチナの回収量は前年同期比で増加しました。自動車触媒分野では、国内の廃車台数の減少傾向が続いており、パラジウムおよびプラチナの回収量は前年同期比で減少しました。
貴金属の平均販売単価については、金は前年同期実績を上回り、銀、パラジウムおよびプラチナは前年同期実績を下回りました。
また、北米の金・銀精錬事業では、貴金属相場の低迷や世界的な資源関連産業の減速の影響を受け、精錬受託における入荷量および手数料単価の低減が続きました。このような中、Asahi Refiningとして全社的なコスト削減に努めながら、生産効率アップのための技術投資や営業力拡充策を通した事業基盤の強化に取り組んでいます。
環境保全事業セグメント
国内企業の生産活動を反映して、廃棄物排出量の減少傾向が続く中、グループ各社の特長を活かした営業活動による新規開拓やグループ会社間連携による販路拡大に努めるとともに、工場の安定稼動に取り組んだ結果、セグメント全体として堅調に推移しました。
ライフ&ヘルス事業セグメント
健康機器部門は、個人消費の回復が見られない中、コスト削減に取り組むとともに、女性向け新商品の導入や主力マッサージチェアのフルモデルチェンジなど拡販に向けた施策に注力し、利益面では堅調に推移しました。ヒーター販売部門においては引き続き厳しい事業環境が続いていますが、固定費削減に加え、既存顧客への買い替え促進活動や個人向け遠赤外線ヒーターの新製品発売などに取り組んでいます。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高118,473百万円(前年同期比7,056百万円増、6.3%増)、営業利益8,705百万円(前年同期比1,774百万円減、16.9%減)、経常利益8,510百万円(前年同期比2,051百万円減、19.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5,031百万円(前年同期比743百万円減、12.9%減)となりました。セグメント別の売上高は、貴金属事業が77,516百万円(前年同期比435百万円増、0.6%増)、環境保全事業が15,735百万円(前年同期比319百万円増、2.1%増)、ライフ&ヘルス事業が25,221百万円(前年同期比6,301百万円増、33.3%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より5,723百万円増加し、当連結会計年度末には16,564百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は14,289百万円(前連結会計年度比51.7%増)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益8,106百万円(前連結会計年度比16.6%減)と減価償却費2,044百万円(前連結会計年度比14.5%増)、売上債権の減少3,364百万円(前連結会計年度比256.6%増)、仕入債務の増加2,748百万円(前連結会計年度は646百万円の減少)及び法人税等の支払6,505百万円(前連結会計年度比9.8%増)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は1,900百万円(前連結会計年度比93.6%減)となりました。
これは主に、固定資産の取得による支出1,842百万円(前連結会計年度比18.3%増)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は6,473百万円(前連結会計年度は21,442百万円の獲得)となりました。
これは主に、長短借入金の純減少額4,265百万円(前連結会計年度は23,183百万円の増加)及び配当金の支払額1,967百万円(前連結会計年度比0.1%増)によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
貴金属事業 |
80,134 |
96.0 |
|
環境保全事業 |
15,637 |
102.6 |
|
ライフ&ヘルス事業 |
25,221 |
133.3 |
|
合計 |
120,994 |
102.8 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
貴金属事業及び環境保全事業においては回収量に応じて生産を行っているため、該当事項はありません。
ライフ&ヘルス事業においては主に販売計画に基づいて生産計画を立てて生産しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
貴金属事業 |
77,516 |
100.6 |
|
環境保全事業 |
15,735 |
102.1 |
|
ライフ&ヘルス事業 |
25,221 |
133.3 |
|
合計 |
118,473 |
106.3 |
(注)1.最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
田中貴金属工業㈱ |
9,145 |
8.2 |
14,562 |
12.3 |
|
三菱商事RtMジャパン㈱ |
12,780 |
11.5 |
12,344 |
10.4 |
|
三井物産㈱ |
19,266 |
17.3 |
9,494 |
8.0 |
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
(1)貴金属事業セグメント
当社グループのコア事業として、日本国内の各事業の競争力を一層強化します。北米では事業基盤の拡充を図ります。アジア市場では新たな分野での拡大を図ります。また、グローバル市場において「アサヒ・リファイニング(Asahi Refining)」のブランド認知を高めるとともに、リサイクル原料の調達を拡大します。
(2)環境保全事業セグメント
当社グループの安定成長事業として、収益性を重視するとともに、設備投資を積極的に行い、成長に寄与する会社に対するM&Aも行います。
(3)ライフ&ヘルス事業セグメント
新製品開発、新しい販路の開拓ならびに独自のビジネスモデルの構築などにより、第3の柱としての事業成長路線を定着させます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、以下の事項は、当該有価証券報告書提出日(平成28年6月15日)現在において当社グループが判断したもので
あります。
(1)貴金属相場及び為替相場について
当社グループの「貴金属事業」における主力製品である貴金属及び希少金属は、国際市場で取引されており、その価格は、供給国及び需要国の政治経済動向、為替相場等、世界の様々な要因により変動しております。このため、当社グループは先渡取引等を通してヘッジし、リスクの軽減に取り組んでおりますが、貴金属相場及び為替相場の変動の幅により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)法規制について
当社グループが事業展開している国及び地域におきましては、事業の許可、輸出入・輸送規制、商取引、労働、租税、知的財産権、環境保全等のさまざまな法規制の適用を受けております。当社グループは、コンプライアンス重視の姿勢の下、法規制及び社会的ルールの遵守を徹底してまいりますが、万一、これらの法規制及び社会的ルールが遵守できなかった場合や、法規制及び社会的ルールの変化によって事業が制約を受ける等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
特に、「環境保全事業」においては、当社グループは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく事業者として、各種の産業廃棄物の収集運搬及び処理を行っており、当該法律のほか「水質汚濁防止法」、「大気汚染防止法」、「下水道法」等の規制を受けております。また、当社グループは、産業廃棄物では収集運搬業許可を全ての都道府県・政令市で、処分業許可を14都道府県9政令市・中核市で、特別管理産業廃棄物では収集運搬業許可を全ての都道府県・政令市で、処分業許可を12都道府県8政令市・中核市で、取得しておりますが、許認可にあたっては、県または市条例、各種規制等の地方行政レベルでの規制の遵守が前提になっております。
環境問題への社会的関心の高まりから、これらの法的規制は強化される方向にありますが、その対策としての設備投資はもとより、処理施設の新設・移転・設備更新時には設置許可や変更許可が必要となります。それらの際には、近隣住民の同意が必要となる場合がありますが、その同意が困難な場合があります。以上により、これらの法的規制や社会動向等は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)経済変動について
当社グループの「貴金属事業」及び「環境保全事業」の主要需要業界のひとつである製造業に関しては、それぞれの業界の需要動向はさまざまな国や地域の経済状況の影響を受けます。景気後退等に伴ってそれらの業界の需要が減少した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、建設関連需要の大幅な減少や個人消費の落ち込み等によっても、「ライフ&ヘルス事業」が影響を受けることで、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4)事業環境について
当社グループの3つの事業セグメントである「貴金属事業」「環境保全事業」「ライフ&ヘルス事業」は、事業分野毎の関連する法規制や許認可等の変更により顧客ニーズが大きく変化する可能性や顧客企業の海外移転が想定以上に進展する可能性があります。また、業界再編など事業環境が大きく変化する可能性もあります。その結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)競合との競争激化について
当社グループの3つの事業セグメントである「貴金属事業」「環境保全事業」「ライフ&ヘルス事業」は、事業分野毎のさまざまな企業と競合しています。グループ各社は、営業努力をはじめ、技術・製品面やコスト対応面等での取り組みにより、事業分野毎の顧客ニーズへ的確にお応えすることで、他社との競争に勝ち抜くべく努力を続けておりますが、競合他社との競争の激化により、各社の製品・サービスが厳しい価格競争にさらされる可能性があります。その結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6)海外事業展開について
当社グループは、北米・アジア等の国及び地域において事業展開しておりますが、事業に不利な政治または経済的事象の発生、労働環境の違いによる労働争議等の発生、現地での適切な人材確保の不確実性、紛争・テロその他の要因による社会的混乱の可能性、ビジネスインフラ未整備による当該国及び地域当局からの不当な介入等のリスクが内在しています。これらの事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7)企業買収等について
当社グループは、これまで企業買収によって事業内容及び事業規模の拡大を図ってきており、これからも当社グループにとって魅力ある案件に対しては前向きに取り組んで行く予定です。対象事業及び企業との統合効果を最大限に高めるために当社グループの事業戦略やオペレーションとの統合・融合を図りますが、期待した統合・融合効果をあげられない可能性があります。また対象事業及び企業が当初予定した業績を上げられず、経営成績の著しい悪化等により、のれんの減損が発生する可能性もあります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(8)自然災害・事故等について
大規模な地震や台風等の自然災害によって、当社グループの生産・物流・販売及び情報管理関連施設等の拠点に甚大な被害が発生する可能性があります。その場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また当社グループでは、労働災害や設備事故の撲滅に向けて安全管理体制の強化ならびに定期的な災害・事故防止活動をおこなっておりますが、これらの発生を完全に防止または軽減できる保証はありませんので、重大な労働災害や設備事故等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9)新製品開発について
当社グループの「ライフ&ヘルス事業」は、「快適な生活と健康を維持する、人に優しい」機器や設備の提供を目指して、顧客ニーズを的確に捉え、当社技術を最適に活用することにより、魅力ある製品の開発を行っております。しかしながら、市場や業界ニーズに適切に対応できず、タイムリーな製品開発ができなかった場合には、将来の成長ならびに収益性を低下させ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(10)重要な知的財産権について
当社グループは、事業展開にとって重要な知的財産権を保護すべく、適切な管理を行っております。しかしながら、予期せぬ事態により外部に流出する可能性があり、また特定の地域においてはこれらの知的財産権を完全に保護することが不可能なため、第三者が当社グループの知的財産権を使用して類似製品・サービスを製造・販売することを効果的に防止できない可能性があります。その結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(11)製品品質保証・製造物責任について
当社グループは製品の品質保証体制に万全を期しておりますが、当社グループの生産した製品に起因する損害が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(12)環境保護について
当社グループは、「環境方針」に基づき地球環境保護に向けたさまざまな取り組みを継続しております。しかしながら環境汚染等の環境に関するリスクを完全に防止または軽減できる保証はありませんので、当社グループに起因する重大な環境汚染等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(13)訴訟・その他の法的手続きについて
当社グループが国内及び海外で事業展開する上では、訴訟その他の法的手続きの対象になる可能性があり、当社グループがその当事者となった場合には、多額の損害賠償金等が発生する可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
(1)研究開発活動の方針
当社グループにおける研究開発活動は、貴金属事業および環境保全事業を中心に、ライフ&ヘルス事業も新たな対象分野として積極的に取り組んでいます。
貴金属事業においては、北米におけるプライマリー原料(鉱山で産出される貴金属)の精製、およびセカンダリー原料(廃棄物に含まれる貴金属やレアメタルなど)の回収・リサイクルを行っています。資源の供給から回収・リサイクルを一貫して担うことにより、持続可能な循環型社会の形成を推進しています。また、環境保全事業においては、産業廃棄物の資源化リサイクルと無害化処理を行うことにより、地球環境問題の解決に貢献することを目指しています。ライフ&ヘルス事業においては、マッサージチェアを中心に、日々の生活に癒しと安らぎを供給し、高齢化社会に対応する商品を開発しています。
(2)研究開発活動の体制
当社グループの研究開発活動は、主にアサヒプリテック(株)のテクノセンターが担っています。その中で、新しい技術や製品の開発および分析技術の開発を同センター内の研究開発部が担当し、関連する設備の開発や導入した設備の改善・改良および保守については生産技術部が担当しています。また、Asahi Refining USA Inc.及びAsahi Refining Canada Ltd.社における技術・設備については、北米技術室が中心となり開発を加速させています。
技術情報の収集・管理や知的財産の保護などを技術統括部がサポートしています。さらに、新規事業に関する企画・開発は、技術統括部が中心となり、研究開発部ならびに生産技術部と連携を取りながら、必要に応じて大学や研究所など外部の機関を活用し効率的に推進しています。
(3)研究開発活動の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費
当社グループの研究開発活動は、コストダウン、製造期間短縮、品質向上、環境対策、安全性向上などの各種改善、および新商品の提供を目的として、
① 貴金属、希少金属の回収、分離、精製に関する技術
② 貴金属評価のための分析技術
③ 貴金属製品および製造技術
④ 有害物質の拡散防止及び無害化に関する技術
⑤ 健康・福祉機器および機能水に関する技術
等の開発を行っています。
主要課題と研究成果は次のとおりです。
<貴金属事業>
・貴金属精製技術の開発
セカンダリー原料処理に特に有効な湿式貴金属精製技術に加え、北米で実施しているプライマリー原料処理に有効な乾式貴金属精製技術の開発を行っています。湿式・乾式の両精製技術を深化・融合させることによって、あらゆる原料に対応できる効果的な貴金属精製技術を確立していきます。
・貴金属剥離技術の開発
半導体やLEDの製造で使用する部材・冶具などの表面に付着した貴金属を回収するために、部材・冶具を損傷することなく、安全かつ確実に貴金属を化学剥離および物理剥離する技術を開発しています。当連結会計年度は、短期間で貴金属を剥離回収できる新たな処方を開発し、工場へ導入しました。
・貴金属分析技術の開発
お客様との取引を正確かつ迅速に行うことを目的として、X線や誘導結合プラズマ発光分析(ICP)を用いた分析技術を開発しています。当連結会計年度は、Asahi Refining USA Inc.及びAsahi Refining Canada Ltd.社も含めた貴金属分析技術の相互レベル向上を図りました。
・レアアース回収技術の開発
「使用済モーターからの高性能レアアース磁石リサイクル技術開発」を独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の平成25年度課題設定型産業技術開発費助成事業として実施し、使用済みモーターからジスプロシウムを回収する技術を確立しました。現在、弊社の強力な回収ネットワークを活用した事業化を進めています。なお、この技術は産業環境管理協会より平成27年度のレアメタルリサイクル賞を受賞しました。
<環境保全事業>
・廃棄物中の貴金属回収
当社グループ全体で回収される産業廃棄物には様々な貴金属および希少金属が含まれていますが、その量が微小なために今まで廃棄されているものがありました。当連結会計年度においては、定期的に搬入される廃棄物の中から貴金属を効率よく回収する技術を検討しました。今後、この回収技術の実用化を進めます。
<ライフ&ヘルス事業>
・次世代マッサージチェアの開発
(株)フジ医療器で現在販売しているマッサージチェアの商品ラインアップを拡充するために、次世代機種となるマッサージチェアの開発に取り組んでいます。最先端のセンシング技術や制御技術を取り入れ、これまでの機種には見られなかった新しいコンセプトの新型機を目指しています。
当連結会計年度における研究開発費は503百万円です。なお、研究開発費については、基礎研究分野にかかわる費用をセグメント別に関連づけることが困難であるため、その総額を記載しています。
文中の将来に関する事項は、当該有価証券報告書提出日(平成28年6月15日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。
当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発資産・負債の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。具体的には、貸倒引当金、投資の減損等が該当しますが、いずれも適正に見積っております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の連結売上高は118,473百万円(前連結会計年度比6.3%増)、営業利益は8,705百万円(前連結会計年度比16.9%減)、経常利益は8,510百万円(前連結会計年度比19.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,031百万円(前連結会計年度比12.9%減)となりました。
なお、セグメント別の分析につきましては、第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績に記載のとおりであります。
また、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは貴金属事業において、貴金属及び希少金属を扱っており、貴金属相場及び為替相場の変動による影響を受ける可能性があります。なお、取扱製品を多様化すること等により、リスク軽減に努めております。
(4)戦略的現状と見通し
貴金属事業においては、世間一般の資源循環ニーズの高まりにより、自らの役割の重要性を認識し、新たな事業機会の活用、新規顧客の開拓を通して、引き続き成長性の確保と収益性の向上に努めております。
環境保全事業においては、多様な産業廃棄物の適正処理が求められる市場において、アサヒホールディングスグループとして顧客ニーズに幅広く対応できる「ワン・ストップ」体制を志向し、顧客からの信頼をますます高めつつ、高付加価値の事業展開を推進しております。
ライフ&ヘルス事業においては、「快適な生活と健康を維持する機器及び設備等の提供」をテーマにこの分野へ積極的に投資するとともに人材育成を図り、新たな安定した収益基盤を形成します。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、事業活動のための適切な資金確保及び適切な流動性の維持を図るにあたり、営業活動で得られた資金により設備投資の資金をまかなうことを基本方針としています。主なキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は14,289百万円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益8,106百万円と減価償却費2,044百万円、売上債権の減少額、仕入債務の増加額及び法人税等の支払額によるものであります。
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は1,900百万円となりました。
これは主に、固定資産の取得による支出1,842百万円等によるものであります。
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は6,473百万円となりました。
これは主に、長短借入金の純減少額4,265百万円及び配当金の支払額1,967百万円によるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、16,564百万円となり、前連結会計年度末より5,723百万円増加しました。
当社グループは、現金及び現金同等物、その他の流動性資産の水準から、十分な流動性を確保していると考えておりますが、この資金を効率的な拡大再生産に振り向けていくことが経営課題であると認識しております。
なお、当社グループは、現在取引している金融機関と良好な関係を築いております。