第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度における我が国の経済は、企業収益や雇用情勢に改善が続くなか、設備投資に持ち直しの動きがあるものの、外需に弱さが見られ、景気回復基調は緩慢なものに留まりました。

海外では、米国経済は堅調な景気回復が続き、欧州経済も緩やかな景気の回復が続きました。その一方で中国経済は景気減速が鮮明化し、その他新興国でも中国経済減速の影響や原油等、資源価格の低迷を受け成長が鈍化する等、世界経済全体としては総じて緩やかな減速基調にありました。

このような事業環境のもと、当連結会計年度の業績は、石炭価格の下落等の影響もあり、売上高は17,983百万円(前期比10.4%減)となり、営業利益は284百万円(同3.4%減)となりました。一方経常利益は、支払利息の減少及び持分法適用会社の増益により、754百万円(同11.8%増)となりました。また、前連結会計年度に計上した豪州ワンボ社からの過年度分の受取配当金や遅延利息等の特別利益が減少したこと等を主要因に、親会社株主に帰属する当期純利益は1,029百万円(同73.7%減)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

石炭事業部門では、販売数量は前年並みを維持したものの、石炭価格や海上運賃の下落等により販売単価が下がり、また、中継業務の取扱い等が減少したことにより、当連結会計年度における売上高は16,970百万円(前期比10.2%減)となりました。

新素材事業部門では、情報通信関連・自動車関連等での販売は順調に推移しましたが、前連結会計年度に大きく売上に寄与していたスマートフォン関連の需要減により大幅な販売減となったこと等から、売上高は364百万円(前期比22.8%減)となりました。

採石事業部門では、原油価格の下落が製造コスト削減に貢献したものの、西日本側の公共工事が減少したことを主要因に、売上高は648百万円(前期比7.5%減)となりました。

(注)金額には、消費税等は含まれておりません。

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

(2)キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産が増加したものの、税金等調整前当期純利益の増加や売上債権の減少等により、621百万円の収入(前年同期は5,648百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、遊休地や投資有価証券の売却等があったものの、石炭事業部門による貯炭場用地の取得により、327百万円の支出(前年同期は49百万円の収入)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の減少等により、1,108百万円の支出(前年同期は4,190百万円の支出)となりました。

この結果、現金及び現金同等物は当期首に比べ846百万円減少し、2,184百万円となりました。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

新素材事業部門(百万円)

99

100.9

採石事業部門(百万円)

418

93.0

合計(百万円)

517

94.4

(注)1.金額は販売原価であり、セグメント間取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 受注実績

該当事項はありません。

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

石炭事業部門(百万円)

16,970

89.8

新素材事業部門(百万円)

364

77.2

採石事業部門(百万円)

648

92.5

合計(百万円)

17,983

89.6

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、日本製紙株式会社については、当連結会計年度の当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

相手先

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

東レ株式会社

2,912

14.5

3,663

20.4

王子グリーンリソース

株式会社

2,519

12.6

2,867

15.9

日本製紙株式会社

3,044

15.2

-

-

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

今後の見通しといたしましては、海外経済の不確実性の高まりや、資源価格の影響に加え熊本地震の経済に与える影響等、先行き予断を許さない状況が続くものと思われます。

一方、原発停止の影響による代替エネルギーとして火力発電への依存が高まっており、石炭需要は比較的堅調な推移が見込まれます。

このような状況下、当社グループは、松山港外港地区(愛媛県松山市)に石炭中継基地を整備することを目的として、平成27年12月に貯炭場用地を取得し、平成29年4月からの運用開始に向け取り組んでおります。また組織再編を実施し、市場環境に応じて機動的な事業展開を進め、迅速な意思決定と経営の効率化を図り、企業価値の向上を目指してまいります。

当社グループは、今後も持株会社主導のもとグループ全体の経営の効率化を図り、事業環境の急激な変化に即応できる体制を目指してまいります。

各事業についての、事業収益力の向上に向けた取り組みは次のとおりです。

(1) 主力の石炭事業部門では、顧客企業宛の石炭輸送の中継地の新設並びに能力アップを図っていく他、豪州のワンボ炭鉱を始めとする仕入先との連携を強化します。また、先端的な取引手法を積極的に取り入れ、市況変動リスクに対応できる販売体制を構築します。

(2) 新素材事業部門は、IT関連の製造工程に不可欠な高級研磨材の今後の需要拡大に対応するために、人工ダイヤの製造ラインの強化と効率化を進めます。

(3) 採石事業部門は、今後の災害復興を含む公共事業からの需要に応じるべく、生産現場の効率化を推進します。

(4) 財政面は、借入金の圧縮により、財務体質及び収益体質の改善を図ります。

当社グループといたしましては、持株会社体制の確立により収益力の改善を推し進めるとともに、強固な経営基盤の構築を図ってまいる所存です。

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク及び変動要因と、その他投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 信用リスク

当社グループでは、多様な商品取引活動により国内外の取引先に対して発生する種々の信用リスクに対して、各事業部門において、信用リスクを定量・定性面から管理・評価し、与信限度・債権状況を定期的にモニタリングするとともに、各事業部門より独立した部署が回収状況及び滞留債権状況を定期的にレビューし、回収可能性の検討を行い必要な処理を行っております。

(2) 金利変動リスク

当社グループでは、資金調達を主に銀行借入により行っているため、金利変動リスクにさらされております。金利上昇によるコストの増加を事業活動において吸収できない場合は、経営成績に影響を与える場合があります。

(3) 海外投資リスク

当社の連結子会社である住石マテリアルズ株式会社とワンボ社の訴訟は確定いたしましたが、引き続き同社のクラスB株を出資しております。なお、同社の親会社である米国のピーボディ社は、平成28年4月13日にチャプター11(我が国における民事再生法に相当)の申し立てを開始し、事業再生を目指すこととなりました。一方、豪州で炭鉱事業を営む豪州子会社群は、今回のチャプター11の対象にはなっておらず、従前通り事業を継続しており、ワンボ社の業績は堅調を続けております。

(4) 資産価値

当社グループが保有している固定資産は、時価や収益価値をもとに資産価値を検討していますが、今後時価の下落、収益性の低下、保有方針の変更に伴い資産価値が下落した場合、その結果が当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 海外情勢リスク

当社の連結子会社である住石貿易株式会社の石炭事業部門は、原油及び天然ガス等の国際的な資源市況の動向や、主たる仕入先の豪州、インドネシア等の政治経済環境の大幅な変化或いは法律改正等の予期せぬ事象により、業績に影響を受ける可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

当連結会計年度中の新素材事業部門において支出した試験研究費の総額は2百万円であり、主な研究開発として次のものがあります。

(衝撃圧縮ダイヤモンド合成法の応用研究)

衝撃圧縮(ショックコンパクション)法により製造される多結晶ダイヤモンドは、主に研磨用途として多方面にわたる分野で使用されており、より高研削用途としての要望が高まってきています。当社としましてはこの様な環境のなかで、製造方法の改良研究と共に、高研削ダイヤモンドの開発を進めてまいります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

2.当連結会計年度の経営成績の分析

(1) 売上高

当連結会計年度の連結売上高は、石炭事業における石炭価格の下落等の影響もあり前連結会計年度に比べ2,093百万円減収の17,983百万円となりました。

(2) 営業利益

当連結会計年度の連結営業利益は前連結会計年度に比べ10百万円減益の284百万円となりました。

(3) 経常利益

当連結会計年度の連結経常利益は、支払利息の減少及び持分法投資損益の増益により、前連結会計年度に比べ79百万円増益の754百万円となりました。

(4) 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に計上した豪州ワンボ社からの過年度分の受取配当金や遅延利息等の特別利益が減少したこと等を主要因に、前連結会計年度に比べ、2,881百万円減収の1,029百万円となりました。

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

3.経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

4.当連結会計年度の財政状態の分析

当連結会計年度の総資産は、受取手形及び売掛金並びに有形固定資産が増加したものの、現金及び預金並びに商品及び製品、前渡金が減少した等により、前連結会計年度に比べ1,030百万円減少し、16,528百万円となりました。

当連結会計年度の負債合計は、支払手形及び買掛金並びに短期借入金が増加したものの、長期借入金及びその他流動負債が減少したこと等から、前連結会計年度に比べ1,710百万円減少し、5,970百万円となりました。

当連結会計年度の純資産は、利益剰余金が増加したこと等から、前連結会計年度に比べ679百万円増加し、10,558百万円となり、自己資本比率は63.6%となりました

なお、キャッシュ・フローの状況については、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。