第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度における我が国の経済は、企業収益や雇用情勢に改善が続くなか、個人消費や設備投資にも持ち直しの動きがみられ、全体的には緩やかな景気回復基調が続きました。

海外では、中国の景気減速や欧米の政策に関する不確実性を背景とした経済情勢の一時的な混乱もありましたが、景気は緩やかに回復してきました。

このような事業環境のもと、当連結会計年度の業績は、石炭販売数量の減少及び価格の下落等の影響もあり、売上高は12,548百万円(前期比30.2%減)となり、営業利益は134百万円(同52.7%減)、経常利益は507百万円(同32.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は323百万円(同68.6%減)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

石炭事業部門では、販売数量が減少したことに加えて、為替レートが円高傾向に推移したことなどにより販売単価が下がり、当連結会計年度における売上高は11,537百万円(前期比32.0%減)となりました。

新素材事業部門では、製品・商品の売上は前年並みで推移しましたが、前連結会計年度にスポットで発生していた受託発破試験がなくなった影響で、売上高は354百万円(前期比2.6%減)となりました。

採石事業部門では、西日本側で継続的に公共工事が減少しているものの、東北のプロジェクト工事(原子力関係、高規格道路等)が業績に貢献し、売上高は656百万円(前期比1.2%増)となりました。

(注)金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少や受取配当金の計上があったものの、たな卸資産の増加や仕入債務の減少等により、35百万円の支出(前年同期は621百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、石炭事業部門による貯炭場用地に係る設備投資取得による支出等があったものの、関係会社株式の売却による収入等により、290百万円の収入(前年同期は327百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の減少等により、788百万円の支出(前年同期は1,108百万円の支出)となりました。

この結果、現金及び現金同等物は当期首に比べ527百万円減少し、1,656百万円となりました。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

新素材事業部門(百万円)

94

94.8

採石事業部門(百万円)

383

91.8

合計(百万円)

478

92.3

(注)1.金額は販売原価であり、セグメント間取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 受注実績

該当事項はありません。

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

石炭事業部門(百万円)

11,537

68.0

新素材事業部門(百万円)

354

97.4

採石事業部門(百万円)

656

101.2

合計(百万円)

12,548

69.8

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、住友大阪セメント株式会社及び東ソー株式会社については、前連結会計年度の当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

東レ株式会社

3,663

20.4

2,457

19.6

住友大阪セメント株式会社

-

-

1,644

13.1

東ソー株式会社

-

-

1,606

12.8

王子グリーンリソース

株式会社

2,867

15.9

1,457

11.6

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、基本方針として、一般炭を中心に日本の経済発展に不可欠な石炭を安定的に供給することを事業目的とし、国際的な環境変化に適合してゆくための情報力強化、ノウハウ蓄積に努めつつ、堅実かつ効率的な経営を進めてまいります。また、長期的にも環境が変動する中で、経営の健全性を維持するために、自己資本比率及び自己資本利益率(ROE)を重視します。

 今後の見通しといたしましては、米国の保護主義的な政策や欧州での政治・金融不安、中国の景気の減速懸念など、先行き予断を許さない状況が続くものと思われます。

 一方、原発停止の影響による代替エネルギーとして火力発電への依存水準は維持されると思われ、石炭需要は比較的堅調な推移が見込まれます。

 このような状況下、当社グループは、松山港外港地区(愛媛県松山市)での新たな石炭中継基地の整備を進めてきまして、平成29年4月から予定通り運用を開始しております。また平成28年4月に実施した組織再編を通して、市場環境に応じて機動的な事業展開を進め、迅速な意思決定と経営の効率化を図り、企業価値の向上を目指してまいります。

 当社グループは、今後も持株会社主導のもとグループ全体の経営の効率化を図り、事業環境の急激な変化に即応できる体制を目指してまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 各事業についての、事業収益力の向上に向けた取り組みは次のとおりです。

(1)主力の石炭事業部門では、顧客企業宛の石炭輸送の中継地の能力アップを図っていく他、豪州のワンボ炭鉱を始めとする仕入先との連携を強化し、顧客ニーズに対応できる販売体制を構築します。

(2)新素材事業部門では、IT関連の製造工程に不可欠な高級研磨材の今後の需要拡大に対応するため、人工ダイヤの製造ラインの強化と効率化を進めます。

(3)採石事業部門については、今後のプロジェクト工事を含む公共事業からの需要に応ずるべく、生産現場の効率化を推進します。

(4)財政面は、外部調達の圧縮とグループ内の資金効率化により、財務体質及び収益体質の改善を図ります。

当社グループといたしましては、持株会社体制の確立により収益力の改善を推し進めるとともに、強固な経営基盤の構築を図ってまいる所存です。

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク及び変動要因と、その他投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 信用リスク

当社グループでは、多様な商品取引活動により国内外の取引先に対して発生する種々の信用リスクに対して、各事業部門において、信用リスクを定量・定性面から管理・評価し、与信限度・債権状況を定期的にモニタリングするとともに、各事業部門より独立した部署が回収状況及び滞留債権状況を定期的にレビューし、回収可能性の検討を行い必要な処理を行っております。

(2) 金利変動リスク

当社グループでは、資金調達を主に銀行借入により行っており、借入金残高は減少しておりますが、金利変動リスクがあります。金利上昇によるコストの増加を事業活動において吸収できない場合は、経営成績に影響を与える場合があります。

(3) 海外投資リスク

当社の連結子会社である住石マテリアルズ株式会社は豪州ワンボ社のクラスB株を出資しております。なお、同社の親会社である米国のピーボディ社は、平成28年4月にチャプター11(我が国における民事再生法に相当)の申し立てを開始しておりましたが、平成29年4月に手続を完了し、既にニューヨーク市場に再上場しております。なお、豪州で炭鉱事業を営む豪州子会社群は、今回のチャプター11の対象にはなっておらず、従前通り事業を継続しており、ワンボ社の業績は堅調を続けております。

(4) 資産価値

当社グループが保有している固定資産は、時価や収益価値をもとに資産価値を検討していますが、今後時価の下落、収益性の低下、保有方針の変更に伴い資産価値が下落した場合、その結果が当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 海外情勢リスク

当社の連結子会社である住石貿易株式会社の石炭事業部門は、原油及び天然ガス等の国際的な資源市況の動向や、主たる仕入先の豪州、インドネシア等の政治経済環境の大幅な変化或いは法律改正等の予期せぬ事象により、業績に影響を受ける可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

当連結会計年度中の新素材事業部門において支出した試験研究費の総額は1百万円であり、主な研究開発として次のものがあります。

(衝撃圧縮ダイヤモンド合成法の応用研究)

衝撃圧縮(ショックコンパクション)法により製造される多結晶ダイヤモンドは、主に研磨用途として多方面にわたる分野で使用されており、より高研削用途としての要望が高まってきています。当社としましてはこの様な環境のなかで、製造方法の改良研究と共に、高研削ダイヤモンドの開発を進めてまいります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

2.当連結会計年度の経営成績の分析

(1) 売上高

当連結会計年度の連結売上高は、石炭事業における石炭販売数量の減少及び価格の下落等の影響もあり前連結会計年度に比べ5,434百万円減収の12,548百万円となりました。

(2) 営業利益

当連結会計年度の連結営業利益は前連結会計年度に比べ150百万円減益の134百万円となりました。

(3) 経常利益

当連結会計年度の連結経常利益は、前連結会計年度に比べ246百万円減益の507百万円となりました。

(4) 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ、706百万円減益の323百万円となりました。

3.経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

4.当連結会計年度の財政状態の分析

当連結会計年度の総資産は、有形固定資産並びに商品及び製品が増加したものの、現金及び預金並びに投資有価証券が減少した等により、前連結会計年度に比べ168百万円減少し、16,359百万円となりました。

当連結会計年度の負債合計は、繰延税金負債並びに未払法人税等が増加したものの、短期借入金並びに支払手形及び買掛金が減少したこと等から、前連結会計年度に比べ527百万円減少し、5,442百万円となりました。

当連結会計年度の純資産は、その他有価証券差額金並びに利益剰余金が増加したこと等から、前連結会計年度に比べ358百万円増加し、10,917百万円となり、自己資本比率は66.4%となりました

なお、キャッシュ・フローの状況については、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。