第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループは、基本方針として、一般炭を中心に日本の経済発展に不可欠な石炭を安定的に供給することを事業目的とし、国際的な環境変化に適合してゆくための情報力強化、ノウハウ蓄積に努めつつ、堅実かつ効率的な経営を進めてまいります。また、長期的にも環境が変動する中で、経営の健全性を維持するために、自己資本比率及び自己資本利益率(ROE)を重視します。

今後の見通しといたしましては、中国を始めアジア新興国等の経済の先行き、政策に関する不確実性による影響、通商問題の動向等、依然として先行き不透明な状況が見込まれます。

このような状況下、当社グループの各事業について、収益力向上に向けた取り組みは次のとおりです。

石炭事業部門については、顧客企業宛の石炭輸送の中継地の能力アップを図っていく他、豪州のワンボ炭鉱を始めとする仕入先との連携を強化し、顧客ニーズに対応できる販売体制を構築します。

新素材事業部門については、IT関連の製造工程に不可欠な高級研磨材の今後の需要拡大に対応するため、人工ダイヤの製造ラインの強化と効率化を進めます。

採石事業部門については、今後のプロジェクト工事を含む公共事業からの需要に応ずるべく、生産現場の効率化を推進します。

財政面は、外部調達の圧縮とグループ内の資金効率化により、財務体質及び収益体質の改善を図ります。

当社グループといたしましては、持株会社体制の確立により収益力の改善を推し進めるとともに、強固な経営基盤を構築し、企業価値の向上を図ってまいる所存です。

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスク及び変動要因と、その他投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 信用リスク

当社グループでは、多様な商品取引活動により国内外の取引先に対して発生する種々の信用リスクに対して、各事業部門において、信用リスクを定量・定性面から管理・評価し、与信限度・債権状況を定期的にモニタリングするとともに、各事業部門より独立した部署が回収状況及び滞留債権状況を定期的にレビューし、回収可能性の検討を行い必要な処理を行っております。

(2) 金利変動リスク

当社グループでは、資金調達を主に銀行借入により行っており、借入金残高は減少しておりますが、金利変動リスクがあります。金利上昇によるコストの増加を事業活動において吸収できない場合は、経営成績に影響を与える場合があります。

(3) 海外投資リスク

当社の連結子会社である住石マテリアルズ株式会社は豪州ワンボ社のクラスB株に出資しております。同社を運営している米国のピーボディ社等の業務状況等は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

(4) 資産価値

当社グループが保有している固定資産は、時価や収益価値をもとに資産価値を検討していますが、今後時価の下落、収益性の低下、保有方針の変更に伴い資産価値が下落した場合、その結果が当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 海外情勢リスク

当社の連結子会社である住石貿易株式会社の石炭事業部門は、原油及び天然ガス等の国際的な資源市況の動向や、主たる仕入先の豪州、インドネシア等の政治経済環境の大幅な変化或いは法律改正等の予期せぬ事象により、業績に影響を受ける可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国の経済は、個人消費の持ち直しや、企業収益・雇用情勢の改善が続き、緩やかな回復基調で推移いたしました。

しかしながら、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響等に留意する必要がありました。

このような事業環境のもと、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。

a.財政状態

(資産)

当連結会計年度の総資産は、受取手形及び売掛金や商品及び製品等が増加したものの、現金及び預金や投資有価証券等が減少したことから、前連結会計年度末に比べ、1,781百万円減少し、16,841百万円となりました。

(負債)

当連結会計年度の負債は、支払手形及び買掛金等が増加したものの、1年内返済予定の長期借入金に計上されていたシンジケートローンの完済や、訴訟損失引当金並びに環境対策引当金の取り崩し等により、前連結会計年度に比べ、3,417百万円減少し、2,344百万円となりました。

(純資産)

当連結会計年度の純資産は、剰余金の配当、自己株式の取得及び投資有価証券の売却に伴うその他有価証券評価差額金の減少等があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前連結会計年度に比べ、1,635百万円増加し、14,497百万円となり、自己資本比率は85.5%となりました。

b.経営成績

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の業績は、主力である石炭事業が数量の増加及び石炭価格の上昇等もあり増収となりました。

また、投資有価証券の売却益937百万円を特別利益に計上したものの、訴訟関連損失300百万円を特別損失に計上したこと、豪州の炭鉱会社からの受取配当金が前年度と比べて下回ったこと等により、売上高は19,733百万円(前期比37.0%増)となり、営業利益は164百万円(同25.0%増)、経常利益は2,129百万円(同18.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,594百万円(同20.8%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

石炭事業部門では、販売数量が増加したこと及び石炭価格が上昇したこと等により、当連結会計年度における売上高は18,767百万円(前期比39.9%増)となりました。

新素材事業部門では、自動車、スマートフォン関連市場で売上が増加した一方で、化合物半導体関連市場での売上が減少しました。結果、売上高は304百万円(前期比1.6%減)となりました。

採石事業部門では、西日本側で公共工事や災害復旧工事での需要が回復したものの、東北方面ではプロジェクト工事(原子力関連、高規格道路)が減少し、売上高は662百万円(前期比2.6%減)となりました。

(注)金額には、消費税等は含まれておりません。

キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,204百万円減少し、2,124百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権やたな卸資産の増加並びに訴訟和解金の支払額1,000百万円や環境対策費の支払額589百万円の支出等により、2,145百万円の支出(前年同期は4,335百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入1,373百万円等により、1,391百万円の収入(前年同期は172百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、シンジケートローンの完済に伴う長期借入金の返済2,000百万円や、自己株式の取得による支出246百万円並びに配当金の支払181百万円等により、2,457百万円の支出(前年同期は471百万円の支出)となりました。

③生産、受注及び販売の実績

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

新素材事業部門(百万円)

78

90.0

採石事業部門(百万円)

420

101.2

合計(百万円)

498

99.2

(注)1.金額は販売原価であり、セグメント間取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 受注実績

該当事項はありません。

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

石炭事業部門(百万円)

18,767

139.9

新素材事業部門(百万円)

304

98.4

採石事業部門(百万円)

662

97.4

合計(百万円)

19,733

137.0

(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、東ソー株式会社については、前連結会計年度の当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。

相手先

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

東レ株式会社

2,859

19.9

3,426

17.4

東ソー株式会社

-

-

2,651

13.4

住友大阪セメント株式会社

1,752

12.2

2,164

11.0

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

1.当社グループの当連結会計年度の経営成績等

(1) 売上高

当連結会計年度の連結売上高は、主力である石炭事業が販売数量の増加及び石炭価格の上昇等があり、前連結会計年度に比べ5,331百万円増収の19,733百万円となりました。

(2) 営業利益

当連結会計年度の連結営業利益は、売上高増収効果もあり、前連結会計年度に比べ32百万円増益の164百万円となりました。

(3) 経常利益

当連結会計年度の連結経常利益は、豪州ワンボ社からの配当金等、受取配当金が544百万円減少したこと等により、前連結会計年度に比べ496百万円減益の2,129百万円となりました。

(4) 親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益に投資有価証券売却益937百万円を計上したこと等もあり、前連結会計年度に比べ、446百万円増益の2,594百万円となりました。

(5) 自己資本比率及び自己資本利益率(ROE)

当連結会計年度の自己資本比率は85.5%(前連結会計年度は68.6%)、また自己資本利益率(ROE)は19.1%(前連結会計年度は18.2%)となっておりいずれも堅調に推移しております。

2.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

3.当社グループの当連結会計年度の財政状態の分析

財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

4.資本の財源及び資金の流動性

運転資金並びに石炭中継基地等への投資については、手元資金で対応しております。

また営業活動による収益、豪州ワンボ社からの継続的な受取配当金などの営業キャッシュ・フローに加え、投資有価証券の売却等を財源に、有利子負債の圧縮を進めております。

当連結会計年度末現在において重要な資本的支出の予定はありませんが、今後も財務体質の改善と強化を図ってまいります。

なお、キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

5【研究開発活動】

当連結会計年度の新素材事業部門において支出した試験研究費の総額は1百万円であり、主な研究開発として次のものがあります。

(衝撃圧縮ダイヤモンド合成法の応用研究)

衝撃圧縮(ショックコンパクション)法により製造される多結晶ダイヤモンドは、主に研磨用途として多方面にわたる分野で使用されており、より高研削用途としての要望が高まってきています。当社としましてはこの様な環境のなかで、製造方法の改良研究と共に、高研削ダイヤモンドの開発を進めてまいります。