文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、基本方針として、一般炭を中心に日本の経済発展に不可欠な石炭を安定的に供給することを事業目的とし、国際的な環境変化に適合してゆくための情報力強化、ノウハウ蓄積に努めつつ、堅実かつ効率的な経営を進めてまいります。また、長期的にも環境が変動する中で、経営の健全性を維持するために、自己資本比率及び自己資本利益率(ROE)を重視します。
今後の見通しといたしましては、未だに新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、収束の時期や感染拡大による影響が全く見通せないため、先行きは非常に不透明感の強い状況にあります。
このような状況下、当社グループの次期の連結業績見通しにつきましては、石炭市況については、原油、LNGの値崩れから、石炭価格もさらに下落する事が予想され、新規顧客の開拓は厳しい状況が続くと思われますが、当社グループの各事業について、収益力向上に向けた取り組みは次のとおりです。
石炭事業部門については、顧客企業宛の石炭輸送の中継地の能力アップを図っていく他、豪州のワンボ炭鉱を始めとする仕入先との連携を強化し、顧客ニーズに対応できる販売体制を構築します。
新素材事業部門については、IT関連の製造工程に不可欠な高級研磨材の今後の需要拡大に対応するため、人工ダイヤの製造ラインの強化と効率化を進めます。
採石事業部門については、今後のプロジェクト工事を含む公共事業からの需要に応ずるべく、生産現場の効率化を推進します。
財政面は、引き続き外部調達の圧縮とグループ内の資金効率化により、財務体質及び収益体質の改善を図ります。
なお、次連結会計年度から豪州ワンボ社からの受取配当金の会計処理について営業利益に計上することに変更しております。
当社グループといたしましては、持株会社体制の確立により収益力の改善を推し進めるとともに、強固な経営基盤を構築し、企業価値の向上を図ってまいる所存です。
有価証券報告書に記載した当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスク及び変動要因と、その他投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 信用リスク
当社グループでは、多様な商品取引活動により国内外の取引先に対して発生する種々の信用リスクに対して、各事業部門において、信用リスクを定量・定性面から管理・評価し、与信限度・債権状況を定期的にモニタリングするとともに、各事業部門より独立した部署が回収状況及び滞留債権状況を定期的にレビューし、回収可能性の検討を行い必要な処理を行っております。
(2) 金利変動リスク
当社グループでは、資金調達を主に銀行借入により行っており、借入金残高は減少しておりますが、金利変動リスクがあります。金利上昇によるコストの増加を事業活動において吸収できない場合は、経営成績に影響を与える場合があります。
(3) 海外投資リスク
当社の連結子会社である住石マテリアルズ株式会社は豪州ワンボ社のクラスB株に出資しております。同社を運営している米国のピーボディ社等の業務状況等は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(4) 資産価値
当社グループが保有している固定資産は、時価や収益価値をもとに資産価値を検討していますが、今後時価の下落、収益性の低下、保有方針の変更に伴い資産価値が下落した場合、その結果が当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 海外情勢リスク
当社の連結子会社である住石貿易株式会社の石炭事業部門は、原油及び天然ガス等の国際的な資源市況の動向や、主たる仕入先の豪州、インドネシア等の政治経済環境の大幅な変化或いは法律改正等の予期せぬ事象により、業績に影響を受ける可能性があります。
(6) 新型コロナウイルス感染拡大による影響のリスク
新型コロナウイルス感染症の猛威により、経済基調は急速に悪化しており、先行きについて極めて厳しい状況が続くと見込まれております。その結果が当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善等が見られたものの、年明け以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、景気が急激に失速し、雇用や投資に大きな影響が出始めております。
先行きにつきましても、感染症の影響により、極めて厳しい状況が続くと見込まれており、感染症が内外経済をさらに下振れさせるリスクに十分注意する必要があります。
このような事業環境のもとで、当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は、主力である石炭事業部門の販売体制強化を実施する等、既存顧客へのサービス向上と新規顧客の獲得に積極的に取り組みました。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度の総資産は、現金及び預金等が増加したものの、売上債権や商品及び製品等が減少したことから、前連結会計年度末に比べ、219百万円減少し、16,622百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度の負債は、その他流動負債等が増加したものの、支払手形及び買掛金や短期借入金の減少等により、前連結会計年度に比べ、719百万円減少し、1,625百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度の純資産は、自己株式の取得や、その他有価証券評価差額金の減少等があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前連結会計年度に比べ、499百万円増加し、14,996百万円となり、自己資本比率は89.4%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の業績は、主力である石炭事業部門の販売体制強化を実施する等、既存顧客へのサービス向上と新規顧客の獲得に積極的に取り組みました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、主力事業部門の石炭取引について、石炭輸入先からの情報収集や販売先との関係強化に注力するとともに、新規販売先へのトライアル等を実施しておりますが、石炭市況の下落が継続する中で、販売タイミングの不調等により、売上高は15,390百万円(前期比22.0%減)となり、営業利益は21百万円(同86.7%減)となりました。また経常利益は、豪州ワンボ社からの受取配当金が前連結会計年度に比べ減少したこと等もあり、1,262百万円(同40.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,021百万円(同60.6%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
石炭事業部門では、販売数量が減少したこと及び石炭価格が下落したこと等により、当連結会計年度における売上高は14,378百万円(前期比23.4%減)となりました。
新素材事業部門では、スマートフォン関連市場での販売は堅調に推移しましたが、自動車関連市場では生産調整が続いていること等から、売上高は274百万円(前期比9.8%減)となりました。
採石事業部門では、西日本側で新規顧客の確保及び売価アップが業績向上に寄与し、東北方面ではプロジェクト工事(原子力関連)向けの販売が順調に推移したことにより、売上高は737百万円(前期比11.3%増)となりました。
(注)金額には、消費税等は含まれておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、1,402百万円増加し、3,526百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権135百万円やたな卸資産630百万円の減少等により、2,191百万円の収入(前年同期は2,145百万円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出36百万円等により、55百万円の支出(前年同期は1,391百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済329百万円や、自己株式の取得による支出175百万円並びに配当金の支払額177百万円の支出等により、731百万円の支出(前年同期は2,457百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
新素材事業部門(百万円) |
77 |
98.4 |
|
採石事業部門(百万円) |
448 |
106.9 |
|
合計(百万円) |
526 |
105.5 |
(注)1.金額は販売原価であり、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
石炭事業部門(百万円) |
14,378 |
76.6 |
|
新素材事業部門(百万円) |
274 |
90.2 |
|
採石事業部門(百万円) |
737 |
111.3 |
|
合計(百万円) |
15,390 |
78.0 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、前連結会計年度の王子グリーンリソース株式会社、株式会社カネカ並びに当連結会計年度の東ソー株式会社、住友大阪セメント株式会社については、各期の当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
東レ株式会社 |
3,426 |
17.4 |
3,493 |
22.7 |
|
王子グリーンリソース株式会社 |
- |
- |
1,766 |
11.5 |
|
株式会社カネカ |
- |
- |
1,584 |
10.3 |
|
東ソー株式会社 |
2,651 |
13.4 |
- |
- |
|
住友大阪セメント株式会社 |
2,164 |
11.0 |
- |
- |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1.当社グループの当連結会計年度の経営成績等
(1) 売上高
当連結会計年度の連結売上高は、主力事業部門の石炭取引について、石炭輸入先からの情報収集や販売先との関係強化に注力するとともに、新規販売先へのトライアル等を実施しておりますが、石炭市況の下落が継続する中で、販売タイミングの不調等により、前連結会計年度に比べ4,343百万円減収の15,390百万円となりました。
(2) 営業利益
当連結会計年度の連結営業利益は、売上高減収等により、前連結会計年度に比べ142百万円減益の21百万円となりました。
(3) 経常利益
当連結会計年度の連結経常利益は、豪州ワンボ社からの配当金等、受取配当金が710百万円減少したこと等により、前連結会計年度に比べ866百万円減益の1,262百万円となりました。
(4) 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、和解金及び減損損失の計上や、法人税、住民税及び事業税の増加等により、前連結会計年度に比べ、1,572百万円減益の1,021百万円となりました。
(5) 自己資本比率及び自己資本利益率(ROE)
当連結会計年度の自己資本比率は89.4%(前連結会計年度は85.5%)と堅調に推移しておりますが、自己資本利益率(ROE)は減益により7.0%(前連結会計年度は19.1%)となりました。
2.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
3.当社グループの当連結会計年度の財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
4.資本の財源及び資金の流動性
運転資金並びに石炭中継基地等への投資については、手元資金で対応しております。
また営業活動による収益、豪州ワンボ社からの継続的な受取配当金等の営業キャッシュ・フローを財源に、引き続き有利子負債の圧縮を進めております。
当連結会計年度末現在において重要な資本的支出の予定はありませんが、今後も財務体質の改善と強化を図ってまいります。
なお、キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
該当事項はありません。
当連結会計年度の新素材事業部門において支出した試験研究費の総額は
(衝撃圧縮ダイヤモンド合成法の応用研究)
衝撃圧縮(ショックコンパクション)法により製造される多結晶ダイヤモンドは、主に研磨用途として多方面にわたる分野で使用されており、より高研削用途としての要望が高まってきています。当社としましてはこの様な環境のなかで、製造方法の改良研究と共に、高研削ダイヤモンドの開発を進めてまいります。