第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済対策、雇用環境の改善等により景況感に明るい兆しがみえつつも、アジア新興国や資源国の経済の停滞、米国経済の動向や英国のEU離脱問題等、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
 当業界においては、先行き不透明な経済環境に加え、少子化による学齢人口の減少、教育ニーズの多様化により、業界内の競争は厳しさを増しております。また、従来の教育サービスに加え、ICTを活用した教育サービス、保育園、学童保育等の保育サービスへの需要の高まりを受け、異なる業界から当業界への参入も増加しております。
 このような状況の下、当社グループにおいては、付加価値のある教育サービスを提供するとともに、認可保育所の開園、外国人留学生を対象とした「開成アカデミー日本語学校」の開校準備をすすめ、幅広い教育および保育ニーズに応え、事業展開を行いました。
 この結果、当連結会計年度における売上高は10,888,371千円(前年同期比2.0%増)となったものの、営業利益は206,900千円(前年同期比48.4%減)となり、経常利益は267,455千円(前年同期比33.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は132,298千円(前年同期比28.3%減)となりました。
 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、各セグメントの業績をより適切に評価するため、全社共通費の配賦方法を変更しております。
 この変更に伴い、前連結会計年度とのセグメント業績の増減比較につきましても、変更後の測定方法により作成しております。

 

① 教育関連事業

グループ塾生数について

部門

平成27年11月末

平成28年11月末

増減率

クラス指導部門

9,611人

8,900人

△7.4%

個別指導部門

15,654人

15,905人

+1.6%

その他の指導部門

280人

352人

+25.7%

合計

25,545人

25,157人

△1.5%

 

(注1)当社グループにおいて例年ピークを迎える11月末時点の塾生数を記載しております。

(注2)グループ塾生数は、当社グループが運営する学習塾等に通う者に限り、フランチャイズ教室に通う者は含んでおりません。

 

クラス指導部門は、市場規模が縮小している影響もあり厳しい状況が続いております。塾生の募集期にあたる夏期講習会の参加者数が低調であったこと、その後の通塾につながる塾生数の伸び悩みが影響し、11月末時点における塾生数は減少しております。また、12月以降の塾生数においてもトレンドは変わらず、当該部門の塾生数は前年割れの状況が続いております。
 個別指導部門は、一時期低迷していた「開成教育グループ代ゼミサテライン予備校」が持ち直したこと、主要ブランドである「個別指導学院フリーステップ」においては、特色である「大学受験に強いフリーステップ」、「点数アップに強いフリーステップ」を継続的にアピールし集客力を高めたことで、塾生数は増加しております。
 その他の指導部門は、事業を開始した平成27年4月より順次開園している保育園の園児数が堅調に推移したため、増加しております。

 

教室展開について

部門

前期末

増加

減少

当期末

クラス指導部門

104

0

4

100

個別指導部門

180

8

1

187

その他の指導部門

10

1

0

11

直営教場数

228

9

1

236

フランチャイズ教室数

16

7

2

21

 

(注)複数の部門を開講している教室があるため、各部門の合計と直営教場数は一致いたしません。

 

直営教室は、新規開校した8教室(大阪府2、兵庫県3、東京都3)および直営化した1教室(大阪府)が増加し、フランチャイズ化した1教室(滋賀県)が減少いたしました。これにより、期末における直営教室数は8教室増加し、236教室となりました。
 フランチャイズ教室は、新規開校した6教室(大阪府3、兵庫県1、奈良県1、徳島県1)およびフランチャイズ化した1教室(滋賀県)が増加し、直営化した1教室(大阪府)および閉鎖した1教室(兵庫県)が減少いたしました。これにより、期末におけるフランチャイズ教室数は5教室増加し、21教室となりました。

 

損益について

売上面については、クラス指導部門では塾生数の減少が影響し減収となったものの、個別指導部門では「個別指導学院フリーステップ」を中心とした塾生数の伸びおよびフランチャイズ展開が堅調に推移したこと、その他の指導部門では前連結会計年度より事業を開始し、順次開園している小規模認可保育所「かいせいプチ保育園」が通年で寄与したことで、売上高は10,714,191千円(前年同期比2.1%増)となりました。

損益面については、継続的な人員確保のための人件費および人材募集コストが増加したこと、今春より事業を開始する「開成アカデミー日本語学校」の開校および認可保育所の開園にむけた人員採用、設備投資を実施したことで費用は増加し、セグメント利益(営業利益)は224,032千円(前年同期比47.0%減)となりました。

 

② 不動産賃貸事業

保有不動産の余剰スペースを賃貸している不動産賃貸事業は、事業拡大に伴い自社利用スペースを拡大したため賃貸スペースが減少し、売上高は47,111千円(前年同期比10.3%減)、セグメント利益(営業利益)は38,122千円(前年同期比5.7%減)となりました。

 

③ 飲食事業

個人消費の低迷や競合店の増加等の影響により、飲食店舗の運営には厳しい環境が続き、売上高は127,068千円(前年同期比4.5%減)となったものの、ターゲットとする顧客層の明確化、効率的な店舗運営に注力したことでセグメント損失(営業損失)は552千円(前年同期はセグメント損失(営業損失)6,782千円)と改善いたしました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、977,272千円となり、前連結会計年度末に比べ、216,777千円減少いたしました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、464,644千円(前連結会計年度比58,763千円の収入減)となりました。これは主に減価償却費291,450千円、税金等調整前当期純利益229,939千円、減損損失74,171千円がそれぞれ計上されたものの、法人税等の支払額94,785千円等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、572,397千円(前連結会計年度比225,020千円の支出増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出420,284千円、無形固定資産の取得による支出74,298千円、差入保証金の差入による支出60,924千円等によるものであります。

 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は、108,771千円(前連結会計年度比31,868千円の支出増)となりました。これは主に長期借入れによる収入290,000千円、長期借入金の返済による支出436,623千円等によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社グループは塾生に対して学習指導を行うことを主たる業務としておりますので、該当事項はありません。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(千円)

前連結会計年度比(%)

教育関連事業

550,187

110.0

不動産賃貸事業

飲食事業

47,156

88.9

合計

597,343

108.0

 

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 金額は、仕入価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注実績

当社グループは塾生に対して学習指導を行うことを主たる業務としておりますので、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前連結会計年度比(%)

教育関連事業

10,714,191

102.1

不動産賃貸事業

47,111

89.7

飲食事業

127,068

95.5

合計

10,888,371

102.0

 

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の販売総実績に対する割合については、相手先が塾生及び不特定多数の一般顧客へのものが全体の100分の90以上を占めており、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針・経営戦略等

当社は、本年、創業35周年を迎えるにあたり、基本ビジョンを制定、経営理念を新たにし、「乳幼児から社会人までの教育および保育を基本とする教育企業」を事業ドメインとして事業展開を行ってまいります。

 

[基本ビジョン]

私たちは人の成長を育む事業を通じて日本を代表する企業を目指します。

[経営理念]

私たちは、創造的で質の高い教育、保育、文化事業を通じて次世代の健全な成長と学びの支援を行い、世界で活躍できる人材の育成と豊かで平和な社会づくりに貢献します。

 

当社グループでは、経営環境の変化に対応し多様なニーズに応えるため、教育サービスの向上、ブランド競争力の強化を図っております。学習塾においては、指導形態の異なるクラス指導と個別指導をともに発展させることを基本戦略に掲げ、幅広い学齢層を対象に事業を展開することで教務と経営のリスク分散を図っております。学習塾から派生した教育分野の事業においては、小学生の滞在型アフタースクール「かいせい こどもスクール」、英語を公用語とする外国人講師による英会話教室「IVY」の運営を行っております。また、待機児童の解消という社会的要請に応えるべく、「かいせい保育園」をはじめとした保育事業を積極的に展開しております。その他、業務提携、M&A等による業界再編が進む学習塾業界において、当社グループの教育理念と一致する同業他社と様々な形で連携し、事業拡大を図ってまいります。

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題

当社グループを取り巻く環境は、少子化の長期的な影響、景況感の不透明さにより大変厳しい状況が続くものと予想されます。また、従来の教育サービスに加え、ICTを活用した教育サービス、保育園、学童保育等の保育サービスへの需要の高まりを受け、他業界からの参入も増加しております。
 こうした中、当社グループでは、以下の施策に取り組み、事業の拡大と収益性の向上を図ることが重要な課題となっています。
・教務力を活かした学習指導・進路指導による、難関校合格実績の着実な積み重ね
・ドミナント展開によるブランド力の向上、集客力の強化
・フランチャイズ展開の強化等による未開校地域への進出
・保育園の運営、英会話教室の運営、講師派遣等、学習塾に限らない教育分野での事業展開

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 社会的環境について

① 学齢人口の減少、待機児童の減少

当社グループの属する学習塾業界は、少子化の問題に直面しております。少子化は、塾生となりうる児童の絶対数の減少という直接的な影響に留まらず、一部の学校を除いた入学試験の平易化がおこり、入塾動機の希薄化・通塾率の低下に繋がる可能性があります。
 また、保育園、学童保育等の保育業界においては、国が目指す「待機児童ゼロ」の方針の下、株式会社等の様々な運営主体による認可保育所の新規参入を促すとしており市場規模の拡大が見込まれるものの、保育所の増加により待機児童が減少する可能性があります。
 今後、出生率の低下等により予想以上に少子化が進行した場合、待機児童が減少し保育施設の需要が衰退した場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

② 近畿圏の人口・経済動向について

当社グループは、大阪府を中心とした近畿圏に学習塾を展開しております。平成29年3月末において、直営教室を大阪府144教室、滋賀県28教室、兵庫県26教室、京都府17教室、奈良県3教室、東京都18教室を展開しており、特に、大阪府における教室数は当社グループの教室数の61.0%を占めております。したがって、大阪府ないしは近畿圏の人口動向及び経済動向によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 教育制度等の変更について

学習指導要領の改訂や入試制度の変更など行政による教育制度の変更も度々行われております。当社グループでは、これらの教育制度の変更に対応して学習指導並びに進路指導を行っております。
 しかしながら、これらの制度変更に早期の対応が行えなかった場合は、塾生数の減少を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 競合に関する影響について

当社グループが主要なターゲットとしている高校受験に向けた学習塾には多くの競合先があります。当社グループでは、難関公立高校への受験合格者数を増加させ、多様化するニーズに対応することで競合先との差別化を図り、塾生数の増加に努めております。

また、保育業界においては、深刻な待機児童問題を解消すべく、株式会社等の様々な運営主体による認可保育所への新規参入が拡大している状況にあり、競合先は増加する傾向にあります。当社グループでは、よりニーズの高い地域に開園し園児の確保に努めております。

しかしながら、合格実績が低下した場合もしくは競合先の合格実績が相対的に上昇した場合、あるいはニーズに合致した教育及び保育サービスが提供できなかった場合には、入塾生及び通塾生の減少、園児の減少等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 災害・感染症の発生について

当社グループが事業展開している地域において、大規模な地震等の災害の発生や感染症が発生した場合、当社グループの一部又は全部の業務遂行が困難となる可能性があります。
 当社グループでは、有事に備えての体制整備に努めておりますが、対応が不十分な場合には当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業展開について

① 人材の確保と教育及び保育

当社グループでは、正社員又は契約社員が教員として学習指導及び進路指導を行うとともに、優秀な大学生等を講師として採用し、教務にあたっております。また、保育施設では、保育士の資格保有者が保育サービスを提供しております。当社グループにおいて、人材は重要な経営資源であり、教員、講師及び保育士の安定的確保と内部育成は、提供する教育及び保育の質に直結するものであります。当社グループでは要員計画に沿った適切な人材を確保するために新卒採用及び中途採用を実施しているほか、多数の臨時講師を確保するための採用活動も実施しております。また、様々な研修を実施し従業員教育に努めることにより、人材の早期育成を図り、能力を公正に評価する人事評価制度や褒賞制度により社内の活性化を図っております。

しかしながら、今後、採用環境の急激な変化等により人材の確保や育成が計画通りに行えない場合や、人材が大量に退職した場合には、新規教室開校計画の遂行に支障が生じる可能性があるとともに、提供する教育及び保育の質の低下から塾生等のニーズを満たすことが困難になること等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 業績の季節変動について

当社グループは月々の通常授業の他に、春期講習会、夏期特別授業及び夏期合宿、冬期特別授業を行っております。そのため、講習会及び特別授業の実施月は通常授業のみを実施する月に比べ、売上高は高くなっております。また、塾生数に関しましては、期首より月を追うほどに増加し、11月から12月にかけてピークを迎え、卒塾を迎える2月から3月にかけて最も塾生数が少なくなる傾向にあります。したがって、講習会・特別授業を実施しない第1四半期(4月~6月)の収益性が低くなる傾向にある一方、第2四半期(7月~9月)・第3四半期(10月~12月)は収益性が高くなる傾向にあります。

 

③ 塾生の安全管理について

当社グループでは、安全な学習環境の提供に努めております。自家用車による送迎を行いやすい立地を教室展開の基本方針とし、一部の教室にスクールバスを導入、安全管理員を配置し、塾生の出迎えや周辺の監視を行っております。これらに関する費用が増加した場合、何らかの事情により当社グループの管理責任が問われる事態が発生し当社グループの評価の低下に繋がった場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 個人情報の取扱

当社グループでは、相当数の塾生等に関わる情報を有しております。社内規程の制定並びに従業員への啓蒙等により、情報漏洩の未然防止を徹底しており、これまで情報の流出等による事故は発生しておりません。
 しかしながら、何らかの原因により当社グループの保有する情報が外部に流出した場合は、信用の低下により当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ フランチャイズ事業展開

当社グループでは、フランチャイズ契約を加盟者と締結し、教室運営指導、教室用備品及び広告宣伝物等の販売を行うフランチャイズ事業を展開しております。平成29年3月末日現在、「個別指導学院フリーステップ」のフランチャイズ教室として21教室展開しております。フランチャイズ教室は、当社グループと同様のカリキュラム及び教材を使用し、直営教室と同水準の教育サービスを提供しております。

このように当社グループでは、フランチャイズ教室の品質管理に努めておりますが、当社の指導の及ばない範囲で、フランチャイズ加盟者の契約違反等が発生する場合があります。このような事態が生じた場合は、当社グループのブランド名に影響を及ぼし、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 教室展開について

① 教室開校

当社グループでは、積極的に新規教室を開校するとともに、事業譲受を行っております。新規開校及び事業譲受にあたっては、立地条件及び塾生の通塾安全性の確保等の社内における開校方針に従って物件選定を行っております。

しかしながら、希望する物件の確保が計画通りに進まない場合には、開校計画が変更になる可能性があり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 差入保証金及び建設協力金について

当社グループでは、賃借による出店(教室・店舗)を基本としております。このため、賃貸借契約締結に際し、賃貸人に対して保証金等を差入れるケースがほとんどであります。

平成29年3月期末における差入保証金の残高は856,445千円であり、連結総資産の12.5%を占めております。当社グループでは、賃貸人の信用調査を実施することにより差入保証金を保全するとともに、賃貸借契約解除後は未収入金として回収可能性を勘案し適切に貸倒引当金を計上しておりますが、賃貸人の経営破綻等によって貸倒損失が発生した場合、事業活動及び将来の成長が阻害され、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

また、新たに建物を建設する場合、賃貸人に対して建設協力金を拠出する場合があります。建設協力金は、賃借料と相殺して返済を受けるものでありますが、何らかの事情により建設協力金の返済が受けられない事態が発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 固定資産の減損損失

当社グループでは、教室の新規開校等に伴い設備投資をしており、教室設備等の有形固定資産を有しております。また、当社グループは、事業譲受を行っており、のれんを計上しております。今後とも教室の新規開校等に伴う有形固定資産並びに事業譲受に伴うのれんを計上する方針であります。

当社グループでは、将来のキャッシュ・フローを生み出す資産に投資を行うとともに、当該資産への投資が将来的に回収できるかどうかを定期的に検討しております。当該資産が将来においてキャッシュ・フローを当初の想定よりも生み出さず、設備投資の金額を回収できない場合には、減損を認識することになります。有形固定資産の設備投資並びにのれんに対して減損損失を認識することになった場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 法的規制、子ども・子育て支援に関する国の方針等について

① 主な関連法令について

学習塾運営に関連する主な関連法令は、特定商取引に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、著作権法、個人情報の保護に関する法律等があります。

当社グループでは、すべての従業員に法令等の遵守の重要性及び必要性について周知するとともに、その実践の徹底に努めております。また、当社グループに関連する規制法令のみならず、すべての一般法令等に関して厳格な遵守の下に事業を運営しております。

しかしながら、関連する法令等に基づいて損害賠償請求等に係る訴訟等を将来において提訴される可能性を否定することは出来ず、当該訴訟等の動向によっては、当社グループに関する評価の低下につながり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 食品衛生法について

当社グループの保育施設では、食品衛生法に基づき、厳正な食材管理並びに衛生管理を実施し、各保育施設では、食中毒、賞味期限切れ食材の使用、異物混入等の事故を起こさないよう努力しております。
 また、当社子会社㈱アプリスでは、飲食事業を展開しており、飲食店舗は食品衛生法に基づき店舗ごとに所轄の保健所より飲食店営業許可を取得しております。各店舗では、定期的に衛生チェックを行い、信頼できる取引先から食材の仕入を行っております。
 しかしながら、保育施設において何らかの原因により食の安全に関する重大な問題の発生、店舗における飲食を理由とする食中毒や食品衛生に関するクレームの発生、社会全般にわたる一般的な衛生問題等が発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 子ども・子育て支援に関する国の方針について

子ども・子育て支援制度の整備は、国の政策課題の最重要項目の一つとなっており、株式会社等の様々な運営主体による認可保育所への新規参入が拡大している状況にあります。今後、国の方針が変わり、株式会社等による認可保育所の運営が認められなくなった場合には、当社グループにおける保育サービスの提供が困難となり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 保育施設の許認可について

当社の運営する「かいせい保育園」、「かいせいプチ保育園」および子会社の運営する「アイテラス保育園」は、保育所設置に関する許認可のもとに運営しております。認可保育所は、保育所ごとに許認可権限を持つ行政機関へ保育所設置の申請を行い、審査を経た上で許認可が付与されます。
 今後、何らかの理由によりこれらの許認可が取り消された場合や営業停止となった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。連結財務諸表におきまして、貸倒引当金、賞与引当金等の計上について、過去の実績等を勘案、合理的に判断した上で見積り計算を行っておりますが、見積りに伴う不確実性により、実際の結果とは差異が生じる可能性があります。

(2) 財政状態の分析

① 流動資産

流動資産は、前連結会計年度末から123,337千円(4.5%)減少し、2,636,554千円となりました。これは主としてその他に含まれる未収入金が前連結会計年度に比べ83,093千円増加し、現金及び預金が前連結会計年度に比べ207,744千円、営業未収入金が同28,899千円減少したことによります。

 

② 固定資産

固定資産は、前連結会計年度末から352,256千円(9.2%)増加し、4,192,612千円となりました。これは主として有形固定資産の建物及び構築物が前連結会計年度に比べ181,904千円、リース資産が同62,869千円、投資その他の資産の差入保証金が同44,915千円増加したことによります。

 

③ 流動負債

流動負債は、前連結会計年度末から220,063千円(8.2%)増加し、2,918,125千円となりました。これは主として短期借入金が前連結会計年度に比べ140,000千円、未払金が同69,724千円増加したことによります。

 

④ 固定負債

固定負債は、前連結会計年度末から71,319千円(4.2%)減少し、1,625,524千円となりました。これは主として資産除去債務が前連結会計年度に比べ58,055千円増加し、長期借入金が前連結会計年度に比べ131,956千円減少したことによります。

 

⑤ 純資産

純資産合計は、前連結会計年度末から80,175千円(3.6%)増加し、2,285,517千円となりました。これは主として利益剰余金が前連結会計年度に比べ77,317千円増加したことによります。

 

(3) 経営成績の分析

① 売上高

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度より212,140千円(前連結会計年度比2.0%)増加し、10,888,371千円となりました。セグメントでは、教育関連事業は新規教室の開校等により、前連結会計年度比223,510千円(前連結会計年度比2.1%)増の10,714,191千円となり、不動産賃貸事業はテナント賃貸が減少し、前連結会計年度比5,393千円(前連結会計年度比10.3%)減の47,111千円となり、飲食事業は個人消費低迷や競合店の増加等による厳しい状況が続いたことから前連結会計年度比5,976千円(前連結会計年度比4.5%)減の127,068千円となりました。

 

② 売上原価

当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度より312,245千円(前連結会計年度比3.6%)増加し、8,901,746千円となりました。これは主として優秀な人材の囲い込み等により給与等の人件費が前連結会計年度比244,099千円(前連結会計年度比4.5%)増の5,694,164千円、教室の増加に伴い支払家賃が前連結会計年度比34,930千円(前連結会計年度比2.5%)増の1,406,245千円となったことによるものであります。

 

③ 販売費及び一般管理費

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より94,176千円(前連結会計年度比5.6%)増加し、1,779,724千円となりました。これは主として継続的な人員確保のために給与等の人件費が前連結会計年度比44,526千円(前連結会計年度比11.2%)増の442,375千円、人材募集コストの増加により求人広告費が前連結会計年度比29,308千円(前連結会計年度比21.2%)増の167,841千円となったことによるものであります。 

 

④ 営業外収益、営業外費用

当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度より31,283千円(前連結会計年度比57.4%)増加し、85,809千円となりました。これは主として認可保育所に対する整備費補助金等の給付に伴い補助金収入79,416千円を計上したことによるものであります。

また、営業外費用は、前連結会計年度より28,076千円(前連結会計年度比52.6%)減少し、25,255千円となりました。これは主として前連結会計年度に自己株式取得費用21,967千円を計上したことによるものであります。 

 

⑤ 特別利益、特別損失

当連結会計年度における特別利益は、36,655千円となりました。これは、役員退職慰労引当金戻入額32,740千円、事業譲渡益3,914千円を計上したことによるものであります。

当連結会計年度における特別損失は、74,171千円となりました。これは、減損損失74,171千円を計上したことによるものであります。 

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。