当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における世界経済及び我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響により経済活動が停滞し、先行きに対する不透明感が継続しております。
医薬品業界におきましては、増大する医療費の抑制は各国共通の課題となっており、保険者の影響力の高まりや
後発医薬品の使用促進などの動きが加速しております。日本においては、2018年度から実施されている抜本的薬価制度改革では、新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の抜本的見直しや長期収載品の薬価等の見直しなど、新薬創出を目指す製薬会社に経営的側面から大きなインパクトを与えており、手持ちのパイプライン品目の見直しを迫られるなど、新薬開発の生産性や効率性の向上が求められております。他方、治療満足度の低い疾患や希少疾病用医薬品へのニーズは依然として数多く存在しており、革新性の高い医薬品は待ち望まれております。日本では、希少疾病用医薬品指定制度、先駆け審査指定制度、条件付き早期承認制度も運用されるに至っており、米国、欧州の規制当局も同様に優遇政策を導入しております。このような環境下において、製薬会社は主力製品の特許切れ問題への対応も含め、革新的新薬の創出に向け、ビジネスモデルや研究開発活動の転換を加速するものと思われます。
当社グループが属する医薬品開発業務受託(CRO;Contract Research Organization)業界は、医薬品開発・販売のアウトソーシング化及び国際共同治験(注)の増加を背景として、市場規模は緩やかに拡大しております。また、上述の医薬品業界の状況を踏まえると、製薬会社は革新的新薬の創出並びにその生産性や効率性を更に向上させるため、医薬品開発のアウトソーシングを一層加速させることが見込まれます。
以上のような事業環境の下、当社グループでは、製薬会社のグローバル開発ニーズに対応するため、日亜米欧のグローバル受託体制を確立・進展させてまいりました。この結果、設立当初の日本1極から現在は日本、米国、欧州(主にドイツ、フランス、スペイン)の3極に主軸が移行しております。このため、当第1四半期連結累計期間の当社グループにおきましては、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受け、米国・欧州でロックダウンにより外出等が規制され経済活動がほぼ停止したことに加え、日本でも緊急事態宣言が発令され不要不急の外出自粛等が求められた結果、医療機関への訪問規制などにより一部治験業務の実施が困難となったことや新規獲得案件の治験開始時期に遅延があったことにより受注残高の回収が進まず、売上の計上に期ズレが生じました。また、前期下期に新型コロナウイルス感染症の拡大の影響から製薬会社で新規開発案件の一時凍結が起こり、当第1四半期連結累計期間の売上に影響する受注の確保が不足することになりました。
しかしながら、現状は、日本で国内外の製薬会社やバイオベンチャーより再生医療等製品等の複数の新規受注や受注内定があった他、欧州子会社でも受注獲得が好調に推移しております。また、米国での新型コロナウイルス感染症治療薬案件等の複数の打診をはじめ、各国で新規案件の打診に回復の兆しがあり、当社グループ一体となってこれらの新規案件の獲得に取り組んでいることから、今後業績は徐々に改善していくものと見込んでおります。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は2,424百万円(前年同期比9.6%減)となりました。営業損失は売上高の減少による稼働率の低下等により150百万円(前年同期は129百万円の営業利益)となり上場来初の営業損失となりました。経常損失は円高により外貨預金等に為替差損が発生したため158百万円(前年同期は48百万円の経常利益)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損失はLinical Accelovance America, Inc.(以下、LAA社)の前身であるAccelovance, Inc.が買収以前に受託していた案件に関する仲裁やLAA社の売主との交渉等に関連する弁護士報酬等の費用が発生したため199百万円(前年同期は15百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
(注)「国際共同治験」とは、主要市場国における早期・同時上市を図るため、臨床試験を複数の国または地域において同時並行的に行うことをいいます。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①CRO事業
当社グループのCRO事業につきましては、世界的な新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、医療機関への訪問規制などにより一部治験業務の実施が困難となったことや新規獲得案件の治験開始時期に遅延があったことにより売上の計上に期ズレが生じたこと等から、減収減益となりました。この結果、売上高は2,165百万円(前年同期比13.3%減)、営業利益は162百万円(同67.2%減)となりました。
②育薬事業
当社グループの育薬事業につきましては、新薬発売後の臨床研究を中心とした案件の受注により人員の稼働率が上昇した結果、売上及び利益に貢献することとなりました。この結果、売上高は259百万円(前年同期比42.4%増)、営業利益は79百万円(同164.2%増)となりました。
(2)財政状態の分析
① 資産の部
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ145百万円(1.0%)増加し、14,406百万円となりました。これは、のれんが減少した一方、現金及び預金等が増加したことによるものであります。
② 負債の部
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ690百万円(7.7%)増加し、9,612百万円となりました。これは、主に短期借入金等が増加したことによるものであります。
③ 純資産の部
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ544百万円(10.2%)減少し、4,793百万円となりました。これは、主に剰余金の配当等により利益剰余金が減少したことによるものであります。
(3)経営成績の分析
① 売上高
当第1四半期連結累計期間の売上高は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、2,424百万円(前年同期比9.6%減)となりました。
② 売上原価
当第1四半期連結累計期間の売上原価は、主に昇格・昇給による人件費の増加等の結果、1,951百万円(前年同期比0.7%増)となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当第1四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、前年同期比で人材募集費が増加した等の結果、623百万円(前年同期比1.8%増)となりました。
④ 営業損失
当第1四半期連結累計期間の営業損失は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、150百万円(前年同期は129百万円の営業利益)となりました。
⑤ 経常損失
当第1四半期連結累計期間の経常損失は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、158百万円(前年同期は48百万円の経常利益)となりました。
⑥ 税金等調整前四半期純損失
当第1四半期連結累計期間の税金等調整前四半期純損失は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、204百万円(前年同期は48百万円の税金等調整前四半期純利益)となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する四半期純損失
当第1四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損失は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、199百万円(前年同期は15百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)経営戦略の現状と見通し
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営戦略の現状と見通しについて重要な変更はありません。
引き続き、当社グループは受託業務の選択と集中を推し進めることによって既存のCROとの差別化を図り、大手製薬会社と同等の立場で医薬品開発を実行・サポートできる知識・技術・経験を有するCROすなわち「CDO(Contract Development Organization)」を目指していく方針であります。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。