第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当社は日本発のグローバルCROとして日亜米欧15か国に展開しており、当第3四半期連結累計期間の業績への影響と現状は各地域の新型コロナウイルス感染症の状況や対応の相違によって差異が出始めております。

 米国におきましては、新型コロナウイルス感染症の深刻な被害を受けるなか、州政府ごとに新型コロナウイルス感染症への対応は異なるものの、全体としては経済活動を継続させる施策が取られました。このような中、治験業務に関してはリモートでの治験実施を可能とする制度対応が取られ、米国子会社がこれらに迅速に対応した結果、前期の営業体制強化によって大きく積み上げた受注案件の予定工数を順調に消化し、8月以降は継続的に営業黒字化しました。この結果、2018年のLinical Accelovance America, Inc.の買収以降の経営再建の成果が現れ、当第3四半期連結累計期間におけるのれん償却控除後の営業利益の黒字化を達成することができました。また、製薬会社が治験環境の改善やワクチン接種の開始による新型コロナウイルス感染症収束後を見越し、一時凍結等していた研究開発投資を再始動するなど、足元の新規案件の引き合いは大きく増加しており、今後の売上に貢献する新規受注の獲得が増加しております。

 欧州地域におきましては、当社の主要拠点国であるドイツ、フランス、スペイン等で複数回のロックダウンが実施され、医療機関への訪問規制などが行われた結果、受注案件の予定工数の進捗が未達に終わるとともに、当四半期の売上に貢献する受注の獲得も想定を下回ったことから業績は落ち込みました。一方で、欧州各国でもワクチン接種が開始されたことなどにより、製薬会社が新型コロナウイルス感染症収束後を見越して一時凍結等していた研究開発投資を再始動するなど、足元で新規案件の引き合いが大きく増加しており、直近では欧州発の日亜欧試験の獲得など今後の売上に貢献する新規受注の獲得が増加しております。

 日本・アジア地域におきましては、当期の開発の絞り込みを行うなど製薬会社の研究開発計画の修正の影響を受け、当第3四半期連結累計期間の売上に貢献する受注の確保が進みませんでした。一方、現状では製薬会社が新型コロナウイルス感染症収束後を見越して一時凍結等していた研究開発投資を再始動するなど、足元の新規案件の引き合いは増加しており、今後の売上に貢献する新規受注の獲得が増加しております

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は7,532百万円(前年同四半期比8.2%減)となりました。営業利益は売上高の減少による稼働率の低下等により207百万円(前年同四半期比76.1%減)となりました。経常利益は円高により外貨預金等に為替差損129百万円等が発生したため107百万円(前年同四半期比86.1%減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、Linical Accelovance America, Inc.(以下、LAA社)の前身であるAccelovance, Inc.が買収以前に受託していた案件に関する仲裁やLAA社の売主との交渉等に関連する弁護士報酬等の費用や顧客への解決金の支払いが発生した一方、米国で税金の還付等が発生したため157百万円(前年同四半期比60.6%減)となりました。

 

(注)「国際共同治験」とは、主要市場国における早期・同時上市を図るため、臨床試験を複数の国または地域において同時並行的に行うことをいいます。

 

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

①CRO事業

 当社グループのCRO事業につきましては、世界的な新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、医療機関への訪問規制などにより一部治験業務の実施が困難となったことや新規獲得案件の治験開始時期に遅延があったこと等により受注残高の回収による売上計上が遅れたこと等から、減収減益となりました。この結果、売上高は6,785百万円(前年同四半期比9.2%減)、営業利益は1,063百万円(同38.8%減)となりました。

②育薬事業

 当社グループの育薬事業につきましては、新薬発売後の臨床研究を中心とした案件の受注が増加した結果、売上に貢献することとなりました。この結果、売上高は747百万円(前年同四半期比1.8%増)、営業利益は286百万円(同5.0%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

① 資産の部

当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ17百万円(0.1%)減少し、14,243百万円となりました。これは、主に売掛金、立替金等が増加する一方、現金及び預金等が減少したことによるものであります。

② 負債の部

当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ252百万円(2.8%)増加し、9,174百万円となりました。これは、主に短期借入金の増加、長期借入金、前受金、未払法人税等及び賞与引当金の減少によるものであります。

③ 純資産の部

当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ269百万円(5.1%)減少し、5,068百万円となりました。これは、主に利益剰余金の減少によるものであります。

 

(3)経営成績の分析

① 売上高

当第3四半期連結累計期間の売上高は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、7,532百万円(前年同四半期比8.2%減)となりました。

② 売上原価

当第3四半期連結累計期間の売上原価は、5,552百万円(前年同四半期比1.8%増)となりました。

③ 販売費及び一般管理費

当第3四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は1,772百万円(前年同四半期比5.8%減)となりました。

④ 営業利益

当第3四半期連結累計期間の営業利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、207百万円(前年同四半期比76.1%減)となりました。

⑤ 経常利益

当第3四半期連結累計期間の経常利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、107百万円(前年同四半期比86.1%減)となりました。

⑥ 税金等調整前四半期純損失

当第3四半期連結累計期間の税金等調整前四半期純損失は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、134百万円(前年同期は689百万円の税金等調整前四半期純利益)となりました。

⑦ 親会社株主に帰属する四半期純利益

当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、157百万円(前年同四半期比60.6%減)となりました。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

(6)経営戦略の現状と見通し

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営戦略の現状と見通しについて重要な変更はありません。
 引き続き、当社グループは受託業務の選択と集中を推し進めることによって既存のCROとの差別化を図り、大手製薬会社と同等の立場で医薬品開発を実行・サポートできる知識・技術・経験を有するCROすなわち「CDO(Contract Development Organization)」を目指していく方針であります。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。