当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社は日本発のグローバルCROとして日亜米欧など18か国に展開しており、経営成績への影響は各地域の新型コロナウイルス感染症の状況やワクチン接種の進捗状況によって引き続き差異が生じています。また、感染力がより強まった新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」の感染が米国、欧州、日本、アジアなど全世界的に急増しており、新型コロナウイルス感染拡大による経済活動への影響は再び不透明感を増しています。
前第1四半期連結累計期間においては、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、米国・欧州でロックダウンにより外出等が規制され、経済活動がほぼ停止したことに加え、日本でも緊急事態宣言が発令され不要不急の外出自粛等が求められた結果、医療機関への訪問規制などにより一部治験業務の実施が困難となったことや新規獲得案件の治験開始時期に遅延があったこと等により受注案件の業務が進捗せず、減収・赤字化しました。
当第1四半期連結累計期間においては、米国において、ワクチン接種が進み経済活動が改善しており、当社米国事業においても新型コロナウイルス流行の影響が残る中、受注案件を順調に消化したことや、契約変更による売上の追加計上などがあったことから前年(2021年3月期)の第2四半期以降の業績の回復傾向が継続し、前年同期比で大幅な増収・営業黒字化となりました。現在、米国内でデルタ株の感染が急速に拡大しており、先行きに不透明感はありますが、米国事業については期初の想定どおり当第2四半期より新型コロナウイルス感染症の影響を勘案することなく順調に業績が推移するものとの見込んでおります。
欧州地域においては、当社の主要拠点国であるドイツ、フランス、スペイン等でワクチン接種が進み経済活動が改善しました。当社の欧州事業においても医療機関への訪問規制などの面で業務環境が徐々に改善し始めた結果、受注案件の消化が進み、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた前年(2021年3月期)の第1四半期と比して業績は明確に回復し、増収・営業黒字化しました。また、新型コロナウイルス感染拡大による影響を受ける以前の前々年(2020年3月期)の第1四半期と比較しても当第1四半期の売上高は増加し、営業利益も8割程度まで回復しており、コロナ前の利益水準を取り戻しつつあります。欧州地域内でもデルタ株の感染が急速に拡大しており、先行きの不透明感は拭えないものの、欧州事業は期初の想定どおり当第3四半期以降より業績が正常化するものと見込んでおります。
一方、日本・アジア地域においては、韓国で比較的ワクチン接種が進み、治験環境が改善していることから受注案件の増加やその進捗により前年同期比で増収増益となりました。中国でもワクチン接種が進み、治験環境が改善していることから受注案件が進捗し前年同期比で増収となりましたが、今後の事業展開を見据えた先行的な人材投資等のコスト増加要因により営業減益となりました。日本は現在急速にワクチン接種が進んでいるものの、当第1四半期中はワクチン接種が遅れ、医療機関への訪問規制が残るなど受注案件の消化が進まなかったこと等により前年同期比で減収となりましたが、利益面では人件費や経費発生を抑制することで営業損失を縮小しました。台湾はワクチン接種の遅れにより治験環境が悪化し、受注案件の獲得や消化が進まず、減収・営業赤字となり、業績回復の糸口を探る状況となっています。なお、日本・アジア地域においてもデルタ株の感染が急速に拡大しており、台湾、韓国における新型コロナワクチン確保の問題等を含め先行きに不透明感はありますが、日本ではワクチン接種が引き続き進むこと等が想定され、期初の想定どおりワクチン接種の進捗する第4四半期からの業績回復を見込んでおります。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、欧米地域の業績の改善が新型コロナウイルス感染症の影響の大きい日本・アジア地域の業績を穴埋めしたことにより売上高は前年同期比14.9%増の2,784百万円となりました。営業利益は145百万円となり前年同期150百万円の営業損失から大幅に黒字化しました。経常利益は海外子会社での為替差損の発生等により140百万円(前年同期は158百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益はLinical Accelovance America, Inc.(以下、LAA社)の前身であるAccelovance, Inc.が買収以前に受託していた案件に関する仲裁等に関連する弁護士報酬等の費用が発生したこと等により67百万円(前年同期は199百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用により、売上高は42百万円増加し、営業利益及び経常利益はそれぞれ12百万円減少しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①CRO事業
当社グループのCRO事業につきましては、米国、欧州地域でワクチン接種が進んだことで経済活動及び業務環境が改善し、受注案件を順調に消化した結果、増収増益となりました。この結果、売上高は2,591百万円(前年同期比19.7%増)、営業利益は565百万円(同180.9%増)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用により、売上高は39百万円増加し、営業利益は12百万円減少しております。
②育薬事業
当社グループの育薬事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響及び開発案件の絞り込みなど製薬会社の開発計画の修正の影響を受け、前期の受注獲得が低調であったことから減収となりましたが、利益面では人件費や経費の抑制等により同水準の利益を確保しました。この結果、売上高は192百万円(前年同期比25.5%減)、営業利益は40百万円(同0.5%減)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用により、売上高は2百万円増加し、営業利益に変更はありません。
(2)財政状態の分析
① 資産の部
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ701百万円(4.6%)減少し、14,579百万円となりました。これは、主に売掛金及び契約資産が減少したことによるものであります。
② 負債の部
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ458百万円(4.8%)減少し、9,109百万円となりました。これは、主に前受金及び長期借入金が減少したことによるものであります。
③ 純資産の部
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ242百万円(4.3%)減少し、5,469百万円となりました。これは、主に剰余金の配当等により利益剰余金が減少したことによるものであります。
(3)経営成績の分析
① 売上高
当第1四半期連結累計期間の売上高は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、2,784百万円(前年同期比14.9%増)となりました。
② 売上原価
当第1四半期連結累計期間の売上原価は、2,072百万円(前年同期比6.2%増)となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当第1四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、566百万円(前年同期比9.1%減)となりました。
④ 営業利益
当第1四半期連結累計期間の営業利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、145百万円(前年同期は150百万円の営業損失)となりました。
⑤ 経常利益
当第1四半期連結累計期間の経常利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、140百万円(前年同期は158百万円の経常損失)となりました。
⑥ 税金等調整前四半期純利益
当第1四半期連結累計期間の税金等調整前四半期純利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、94百万円(前年同期は204百万円の税金等調整前四半期純損失)となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する四半期純利益
当第1四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、67百万円(前年同期は199百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)経営戦略の現状と見通し
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営戦略の現状と見通しについて重要な変更はありません。
引き続き、当社グループは受託業務の選択と集中を推し進めることによって既存のCROとの差別化を図り、大手製薬会社と同等の立場で医薬品開発を実行・サポートできる知識・技術・経験を有するCROすなわち「CDO(Contract Development Organization)」を目指していく方針であります。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。