当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社は日本発のグローバルCROとして日亜米欧など18か国に展開しており、経営成績への影響は各地域の新型コロナウイルス感染症の状況やワクチン接種の進捗状況によって引き続き差異が生じています。当社では、期初において、日本・アジア地域は当第4四半期から、欧州は当第3四半期から、米国は当第2四半期から業績が正常化すると想定しており、現時点において当該想定に変更はありません。
当第2四半期連結累計期間においては、米国において、7月以降デルタ株の感染が急速に拡大したものの、ワクチン接種が進んだことなどから経済活動は改善しました。当社の米国事業においても当初の想定どおり新型コロナウイルス流行の影響は大きく減少し、既存の受注案件を順調に消化したことや、契約変更による売上の追加計上、当期獲得した複数案件の売上貢献などがあったことから売上高、営業利益が第2四半期連結累計期間として過去最高を記録するなど、前期の第2四半期以降の業績の回復傾向が継続し、前年同期比で大幅な増収・営業増益となりました。また、良好な関係にあるバイオテック企業2社から新規案件の受注内定や新たな案件の打診を受けるなど、米国市場の新薬開発は旺盛で、引き続き新規案件の受注に注力してまいります。
欧州地域においては、東欧地域で新型コロナウイルス感染拡大が続いているものの、当社の主要拠点国であるドイツ、フランス、スペイン等ではワクチン接種が進み経済活動の改善傾向が続きました。当社の欧州事業においても、医療機関への訪問規制などの面で業務環境が改善していることから既存の受注案件を順調に消化したことや、複数の新規案件の売上貢献などにより売上高は第2四半期連結累計期間として過去最高を記録しました。この結果、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた前期の第2四半期と比較して業績は大きく回復し、増収・営業増益となりました。さらに、前期からの営業部門強化が大きな成果を出しており、日米欧で実施される大型グローバル案件等を含む複数案件の受注を獲得し、当期及び来期以降の売上に貢献する受注残高が大きく増加しています。欧州事業につきましては、先行的な人材投資等のコスト増加要因はありますが、新型コロナウイルス感染症の収束を見越した新薬開発需要の回復と営業部門強化の成果も相まって、新型コロナウイルス流行前の成長・拡大路線に戻りつつあります。
日本・アジア地域においては、韓国では、ワクチン接種が進んだことから、治験環境が改善し、既存の受注案件を順調に消化したことや、当期獲得した複数案件が売上に貢献したことで、売上高、営業利益が第2四半期連結累計期間として過去最高を記録するなど、前年同期比で増収・営業増益となりました。
中国でもワクチン接種が進み、治験環境が引き続き改善していることから受注案件を順調に消化し、前年同期比で増収・営業増益となりました。
日本では、8月頃からデルタ株の感染が急速に拡大し、緊急事態宣言が発出され、一部案件で業務の進捗が遅れたことで受注案件の消化が進まなかったこと等により前年同期比で減収・営業減益となりました。しかしながら、期初業績見通しと比較すると売上高、営業利益ともに想定を上回って進捗しており、さらに、緊急事態宣言が解除された10月以降においては、新規案件の受注獲得や引き合いが大きく増加しており、当第4四半期以降に業績が正常化するとの期待がより一層高まっております。
台湾では、前期に新型コロナウイルス感染拡大の影響により新規案件の獲得が低調だったことに加え、第1四半期にワクチン接種の遅れもあり、新型コロナウイルスの感染が拡大し、治験環境の悪化や新規案件の獲得が進まなかった等の影響により、前年同期比で減収・営業赤字となりましたが、今後、複数のグローバル案件に参加することが決まっており、当第4四半期以降の業績回復が見込まれる状況になりつつあります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、欧米地域の業績の大幅な改善が新型コロナウイルス感染症の影響の大きい日本・アジア地域の業績を穴埋めしたことにより売上高は前年同期比10.9%増の5,522百万円となりました。営業利益は前年同期比173.0%増の507百万円となりました。経常利益は為替差損の減少等により前年同期比259.3%増の496百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、Linical Accelovance America, Inc.の前身であるAccelovance, Inc.が買収以前に受託していた案件に関する紛争について当事者間で和解が成立したことで和解金が発生したことやこれに関連する弁護士報酬等の費用が発生したものの、252百万円(前年同期は13百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となり大幅に黒字化しました。
上記の米国での紛争については、2021年11月12日に公表しました「(開示事項の経過報告)当社海外子会社に対する仲裁の申立に関するお知らせ」にてお知らせしましたとおり、当社の連結子会社であるLinical Accelovance America, Inc.が、Topical Remedy, LLC等との間で、本件のこれ以上の長期化を避けるため、和解契約を締結しました。これにより当該紛争は収束し、今後これに関連する費用の発生はなくなります。
また、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 (注記事項)(重要な後発事象)(和解契約の締結)」に記載のとおり、当社の連結子会社であるLinical USA, Inc. (以下「LUI社」)が、2018年4月に買収しましたAccelovance, Inc. (現Linical Accelovance America, Inc.)の売主との間で、合併契約上の補償条項等に起因する紛争等に関し、2021年11月3日、売主がLUI社に対して1,445,000ドルをエスクローから支払う旨の条項を含む和解契約を締結しました。本件和解によってLUI社が受け取る1,445,000ドルについては、2022年3月期第3四半期連結会計期間において特別利益に計上する見込みです。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用により、売上高は83百万円増加し、営業利益及び経常利益はそれぞれ21百万円減少しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①CRO事業
当社グループのCRO事業につきましては、米国、欧州地域でワクチン接種が進んだことで経済活動及び業務環境が改善し、受注案件を順調に消化した結果、売上高は5,138百万円(前年同四半期比15.2%増)、営業利益は1,190百万円(同57.1%増)となり、前年同期比で増収増益となりました。なお、「収益認識に関する会計基
準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用により、売上高は79百万円増加し、営業利益は21百万円
減少しております。
②育薬事業
当社グループの育薬事業につきましては、前期において新型コロナウイルス感染症の影響及び開発案件の絞り込みなど製薬会社の開発計画の修正を受け、当期の売上に貢献する受注の獲得が低調であったことに加え、当第2四半期において一部案件で業務の進捗が遅れ受注案件の消化が進まなかった結果、売上高は384百万円(前年同四半期比26.6%減)、営業利益は126百万円(同17.4%減)となり、前年同期比で減収減益となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用により、売上高は3百万円増加し、営業利益に変更はありません。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より
22百万円減少し、5,062百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果獲得した資金は836百万円(前年同四半期は484百万円の使用)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純利益388百万円及び売上債権及び契約資産の減少額225百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は31百万円(前年同四半期は43百万円の使用)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出12百万円及び投資有価証券の取得による支出40百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果使用した資金は821百万円(前年同四半期は88百万円の使用)となりました。これは、短期借入金の減少額100百万円、長期借入金の返済による支出359百万円及び配当金の支払額315百万円があったこと等によるものであります。
(3)財政状態の分析
① 資産の部
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ892百万円(5.8%)減少し、14,387百万円となりました。これは、主に立替金やのれんの減少等によるものであります。
② 負債の部
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ838百万円(8.8%)減少し、8,729百万円となりました。これは、主に未払費用及び長期借入金の減少等によるものであります。
③ 純資産の部
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ54百万円(1.0%)減少し、5,657百万円となりました。これは、主に剰余金の配当等による利益剰余金の減少等によるものであります。
(4)経営成績の分析
① 売上高
当第2四半期連結累計期間の売上高は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、5,522百万円(前年同四半期比10.9%増)となりました。
② 売上原価
当第2四半期連結累計期間の売上原価は、3,845百万円(前年同四半期比6.2%増)となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当第2四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、1,169百万円(前年同四半期比0.5%減)となりました。
④ 営業利益
当第2四半期連結累計期間の営業利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、507百万円(前年同四半期比173.0%増)となりました。
⑤ 経常利益
当第2四半期連結累計期間の経常利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、496百万円(前年同四半期比259.3%増)となりました。
⑥ 税金等調整前四半期純利益
当第2四半期連結累計期間の税金等調整前四半期純利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、388百万円(前年同四半期比398.1%増)となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する四半期純利益
当第2四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、252百万円(前年同期は13百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)経営戦略の現状と見通し
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営戦略の現状と見通しについて重要な変更はありません。
引き続き、当社グループは受託業務の選択と集中を推し進めることによって既存のCROとの差別化を図り、大手製薬会社と同等の立場で医薬品開発を実行・サポートできる知識・技術・経験を有するCROすなわち「CDO(Contract Development Organization)」を目指していく方針であります。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。