当連結会計年度の概況
当連結会計年度におけるわが国経済は、年初来、好調な企業業績とこれに伴う個人消費の回復等により堅調に推移しましたが、年後半に至り、中国はじめ新興国経済の減速が明らかになるとともに極めて先行き不透明な状況に陥りました。
また、当社業績への影響が大きいわが国の貿易実績に関しても、当連結会計年度下期においては、当社グループの主力地域である中国、アジア向け輸出は前年を下回って推移しており(貿易統計)、当社業績にも少なからぬ影響を及ぼしております。
このような環境の下、当社グループは、平成26年1月より平成28年12月までの新中期経営計画を策定しており、その中間年となる当連結会計年度において、目標とする国際総合フレイトフォワーダーへの変革をめざし積極的に諸施策を実行いたしました。
平成27年6月には、韓国企業との合弁により倉庫事業を中心とする内外銀山ロジスティクス株式会社(以下内外銀山)を韓国釜山新港に設立し、同12月には倉庫建設に着手、平成28年10月からの事業開始に向け準備を進めております。
また、海外事業の拡大と効率化をめざし、平成27年11月、中国広東省深圳に新たに内外特浪速国際貨運代理(深圳)有限公司(以下NTL-深圳)を設立いたしました。NTL-深圳は、今後のASEAN諸国との接点となる華南地域の機能強化を図り、香港を核とした営業力の増強を狙いとし、平成28年1月より営業を開始しております。
このように、当社グループは、国際総合フレイトフォワーダーへ向け着実に前進しておりますが、内外銀山、NTL-深圳両社とも連結業績への寄与は平成28年度以降となります。
結果、単体においては当社主軸商品、輸出混載輸送売上高が前連結会計年度に引き続き微増となったのに加え、輸出フルコンテナ売上や航空輸送売上等の伸長が加わり売上高は7.4%増となりましたが、営業利益においては売上原価及び販管費の増加により7.7%減少いたしました。
一方、グループ会社においては、国内子会社の躍進や海外子会社各社の堅調な業績により売上高、営業利益とも前連結会計年度実績を大きく上回りました。
以上により、当連結会計年度の連結売上高は22,657百万円(前連結会計年度比12.8%増)と大幅増収となりました。また、収益面におきましても、前連結会計年度において特別損失に計上したインド現地法人にかかるのれん償却額等の影響が無くなり、営業利益は1,578百万円(同37.8%増)、経常利益は1,568百万円(同29.9%増)、当期純利益は1,005百万円(同365.1%増)と大きく利益を回復いたしました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(日 本)
日本における国際貨物輸送事業につきましては、輸出混載輸送を主力としており、単体輸出混載貨物の売上数量は対前年比0.5%増、売上高は1.5%増といずれもわずかながら増加しましたが、売上単価の低下、仕入コストの上昇等により、売上総利益において対前年比4.2%の減少となりました。
しかしながら、「日本」セグメント全体においては、単体輸出フルコンテナ売上高の伸張や、株式会社ユーシーアイエアフレイトジャパンの輸出航空輸送売上の大幅な増加及びフライングフィッシュ株式会社の収益改善により、売上高は15,346百万円(前連結会計年度比7.4%増)となり、セグメント利益(営業利益)は849百万円(同0.5%増)と増収増益となりました。
(海 外)
当社グループはアジア地域に9社及び米国に1社、計10社の現地法人を有しており、これらの現地法人では日本からの貨物の取扱が主な売上高となります。また、うち2社は当連結会計年度中に設立しており、実質的な事業開始は次期以降となります。中国の経済減速、アジア新興諸国の成長鈍化が続く中、当社におけるアジア地域を中心とする「海外」セグメント売上は、各現地法人の営業努力の結果おおむね順調に推移し、売上高は7,311百万円(前連結会計年度比26.0%増)となり、セグメント利益(営業利益)は753百万円(同117.8%増)と大きな成長を示しました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度比20百万円減少し 4,693百万円となりました。その概要は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は1,053百万円(前連結会計年度比90百万円増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,589百万円、貸倒引当金の増加20百万円、減価償却費85百万円、のれん償却額85百万円等であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額552百万円、売上債権の増加111百万円、長期未収入金の増加14百万円、仕入債務の減少59百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は160百万円(同0百万円増加)となりました。収入の主な内訳は、有価証券の償還200百万円、投資有価証券の売却80百万円、貸付金の回収12百万円等、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得107百万円、無形固定資産の取得22百万円、投資有価証券の取得12百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,068百万円(同652百万円増加)となりました。支出の主な内訳は自己株式の取得1,036百万円、配当金の支払額267百万円等であり、収入の主な内訳は少数株主からの払込み266百万円であります。
該当する事項はありません。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) | |
金額(千円) | 前年同期比(%) | |
日本 | 10,952,952 | +8.1 |
海外 | 5,519,573 | +28.4 |
合計 | 16,472,526 | +14.1 |
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 金額は、仕入価格によっております。
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4. 仕入内容は、船社運賃及び作業料、倉庫料等の外注費であります。
該当する事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 | |
金額(千円) | 前年同期比(%) | |
日本 | 15,346,082 | +7.4 |
海外 | 7,311,556 | +26.0 |
合計 | 22,657,638 | +12.8 |
(注)1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 金額は、販売価格によっております。
3. 当連結会計年度において、販売実績の10%以上を占める販売顧客に該当するものはありません。
4. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(対処すべき課題)
今後の当社グループを取り巻く経営環境を展望すると、わが国経済においては、企業収益が高水準で推移している中、個人消費も高まり、景気は徐々に回復に向かうものと見込まれますが、貿易においては輸出入とも、中国、アジアの景気減速により平成27年下期以降低迷を続けており、当面、厳しい状況が続くことは避けられない状況にあります。
一方では、政府施策による成長戦略の効果やTPP発効による物の動きの活性化等、今後のわが国景気に追い風となる明るい材料も見受けられ、日本経済が成長を続ける素地は失っておりません。
このような状況下、当社グループが対処すべき当面の課題としては、創業以来当社が基軸としてきた混載輸送の競争力を維持しながら、フルコンテナ輸送に注力し、また、航空輸送、倉庫事業、通関業等の新規事業領域分野の成長を図り、名実ともに国際総合フレイトフォワーダーへと着実に変革していくことが重要であると考えております。このため、当社当社グループは、平成28年度に最終年度を迎える下記の中期経営計画目標を社員一丸となって達成することを最優先課題といたします。
とりわけ、韓国釜山に現地企業との合弁により設立した内外銀山ロジスティクス株式会社の倉庫事業(平成28年10月事業開始予定)を円滑に立上げること及び中国広東省深圳に新たに設立した内外特浪速国際貨運代理(深圳)有限公司の事業を香港現地法人との連携強化により拡大していくことに全力を尽くします。
また、当社グループは、近年急速に業容拡大を進める中で、コーポレート・ガバナンスのさらなる強化を図るため、コーポレートガバナンス・コードへの対応を着実に進め、経営の健全性や透明性をより一層高めてまいります。
(中期経営計画の概要)
当社グループは、新たに中期経営計画(平成26年1月~平成28年12月)を策定し、国際総合フレイトフォワーダーへと変革していくための基本方針を定め、その遂行に努めておりますが、中期経営計画の概要は下記のとおりであります。
1.グループ基本方針
(1)輸出入混載輸送を主軸としながら、フォワーディングサービスの促進、既存事業と航空輸送、一貫輸送等の新規事業との連携により、国際総合フレイトフォワーダーとしての確固たる業績と地位を確立します。
(2)当社グループの総合力を活かしながら、海外事業の発展に重点を置き、連結利益における海外比率50%をめざします。
(3)親会社による機能的な管理、支援体制により、グループ各社の特性と事業環境に適った支援を実施し、グループ全社の経営基盤を強化、確立します。
(4)当社グループの持続的発展のため、若手人材の中から、経営能力に富み、グローバル展開に資する優れた人材群を育成しその登用を図ります。
2.中期経営計画の戦略骨子
(1)全体戦略
① グループ総合力の発揮
・当社グループ14社が持つ高品質の機能と多彩な人材とを組み合わせ、安全、確実、スピーディな国際物流サービスを提供します。
・また、新規に統合したグループ会社とのシナジー効果を最大化し、経営管理及び販売戦略における最適化をはかって、グループ総合力を強化します。
② 海外代理店ネットワークとの連携強化
・新たな海外代理店の開拓を推進し、既存代理店との連携を強化するとともに、パートナーとして共存をはかりつつ収益向上をめざします。
③ IT体制の確立と情報リテラシー教育
・当社主力商品の最適化を図り、収益効率を向上するため、ITシステムを進化、完成させます。
・顧客物流のより円滑なサポートと最適サービス提供のため、社員への情報リテラシー教育を実施し、ITの活用能力を高め、他社サービスとの差別化を図ります。
(2)国内戦略
① 輸出入混載事業における優位性の維持
・輸出入混載輸送の輸出については品質を徹底強化して当社の優位性を維持し、輸入のさらなる拡大、混載を軸 とした一貫輸送、三国間ビジネスへとつなげることにより業績の拡大を図ります。
② 新たなコア事業の育成
・国際複合一貫輸送及び航空輸送については、当社グループにおける新たなコア事業に育てるべくグループ全社連携のもと全力をあげて取り組みます。
(3)海外戦略
① 新興国への進出と新規事業投資
・さらなる成長機会を求め、ASEAN諸国をはじめとする新興国に積極的に投資します。
・事業領域については、ノンアセット型ビジネスから一歩進んで、3PLや倉庫事業等のアセット型ビジネスへの 参入も視野に入れ拡大を図ります。
・上記目的のため事業拡大資金の確保に努め、積極的な投資を行います。
② 海外現地法人経営陣の一層の現地化推進
・ナショナルスタッフの育成と経営層への登用を図り一層の現地化を推進します。
(4)組織体制と人材育成
① 組織体制の強化と再編
・営業統括及び経営管理機能の東京シフトを進め最適化を図ります。
② 人材の育成
・階層別に策定した実務教育を実施し、日常業務における専門知識とスキルの向上を図り、全社的な質の向上を めざします。
3.CSRへの取組
当社グループは、社会との共生を重要な経営課題と捉えており、ステークホルダーとの関係を重要視しながら社会と価値観を共有し、国際社会における良き市民としての責任を果たします。
4.事業継続計画(BCP)の策定
大規模自然災害、テロ、パンデミックに備えて、グループ全社を対象とした事業継続計画(BCP)を策定します。
5.株主還元
当社の重要政策である株主還元については、安定的配当を実施するための収益確保に努め、配当性向30%を目標に取組んでいきます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 競合リスク
当社グループは、フレイトフォワーダー事業の積極的な開発と良質なサービスの提供により競争力の強化に努めております。しかしながら、国内外からの新規参入の増加や競合会社による厳しい販売価格競争等により競争力が低下した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 仕入に関するリスク
当社グループの事業は多くのサプライヤー(船会社、倉庫会社等)に業務委託を行っております。仮に、船会社の海上運賃の高騰が生じた場合や、さらには倉庫会社等への業務委託価格が上昇し、大幅な仕入コストの上昇を販売価格により解決することができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 貨物輸送中並びに保管中の事故による損害賠償リスク
当社グループの貨物輸送サービスにおいて、輸送中並びに保管中の事故が発生した際には、損害賠償責任が生じる場合や社会的信用の低下により売上が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 自然災害リスク
大地震、津波、高潮、洪水、台風、集中豪雨等の自然災害により港湾施設や倉庫、道路等が損壊し、事業活動に支障をきたした場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 情報システムの障害
当社グループは、営業、業務、経理から人事管理に至るすべての経営活動を情報システムに依存しており、仮に予測不可能な事象によりシステム障害が発生した場合には、業務に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 人材の安定確保
当社グループは国際物流に必要な高い知識と経験を備えた優秀な人材を多数必要としております。仮にこれら人材の安定確保が不十分な場合には、組織活動力の低下を招き事業推進が停滞し、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 企業内部情報の管理について
当社グループにおいて、情報の漏洩や社内蓄積データの喪失等が発生した場合には、信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 金融資産等に関するリスク
当社グループの保有する株式、債券等の金融資産の価格が、株式市場、債券市場の変動等により下落した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 国際関係における重要事件、事態の発生及びカントリーリスク
当社グループが取扱う貨物輸送サービスは、国際関係の緊張や国家間の重要事件または事態の発生により物流が停滞し、業績に影響を被る可能性があります。更に、当社グループの海外拠点所在国の政府による法律規制、行政指導や過度の介入等の政治・経済・社会状況の急激な変化、テロ・戦争の発生等々、所謂カントリーリスクが顕在化する事態に至った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの海外拠点あるいは海外取引先国における企業活動を巡って、当該国の競争法違反による摘発を受けた場合,巨額な罰金や制裁金が課されたり,当社の役員・従業員が禁錮刑を科されたりする事態の発生する可能性があります。仮にこれらの事態に至った場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 重要な事業活動の前提となる事項について(法規制等による営業活動への影響)
当社グループの主要な事業活動である国際海上貨物輸送事業は、船舶を所有せず、船会社の船腹を借りて利用することによって、取引先(荷主)の貨物輸送を行い、荷主に対して輸送責任を負うものであり、貨物利用運送事業者として「貨物利用運送事業法」の規制を受けております。
当社グループでは「貨物利用運送事業法」に基づき、国土交通大臣より「第一種貨物利用運送事業」の認可及び「第二種貨物利用運送事業」の許可を受けております。当該認可及び許可には期限の定めはありませんが、不正な行為等、登録事項からの逸脱及び業務改善命令違反などの事由により、事業の全部もしくは一部の停止、あるいは、認可及び許可が取り消される可能性があります。
また、当社グループでは貨物輸送に附帯する業務として通関業を行っており、所轄地税関長より「通関業法」に基づく通関業の許可を受けております。当該許可についても期限の定めはありませんが、関税法や通関業法などに違反した場合や、有資格者不在となった場合には、許可が取り消される可能性があります。
一方、当社グループでは海外においても国内同様の事業を行っており、それぞれの子会社所在国において、重要な事業に対して許認可を受けております。
海外子会社を含め、当社グループの主要な許認可は下記のとおりでありますが、いずれの国においても不正な行為等の法令違反があった場合には、業務の一時停止もしくは許認可が取り消される可能性があります。
本書提出日現在、当社グループには国内、海外ともこれらの登録・許可の取消し事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、将来何らかの理由により、登録・許可の取消し等の事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループの重要な事業活動にかかる主な許認可は以下のとおりであります。
許認可等の名称 | 所轄官庁等 | 許認可等の内容 | 有効期限 |
第一種貨物利用運送事業 | 国土交通大臣 | 事業経営の認可 | 期限の定め無し |
第二種貨物利用運送事業 | 国土交通大臣 | 事業経営の許可 | 期限の定め無し |
第二種貨物利用運送事業 | 国土交通大臣 | 鉄道貨物運送の認可 | 期限の定め無し |
通関業 | 所轄地税関長 | 事業経営の許可 | 期限の定め無し |
海運代理店業 | 関東運輸局 | 事業経営の認可 | 期限の定め無し |
無船承運業務経営資格登録 | 中華人民共和国交通部 | 事業経営の認可 | 2021年3月 |
国際複合輸送業務利用運送事業 | タイ国 The Office Of the Maritime Promotion Commission | サービス提供許可及び賠償責任範囲設定 | 2017年6月 |
IZIN USAHA TETAP | インドネシア投資調整庁 | 政令に基づく操業認可 | 期限の定め無し |
Ocean Transport Intermediary (NVOCC) | 米国Federal Maritime Commission | NVOCC・フォワーダー認可 | 財務担保保証がある限り有効 |
Customs Broker License | 同上 | 通関業認可 | 期限の定め無し |
国際物流周旋業登録証 | 韓国 国土海洋部 | 事業経営の認可 | 2016年7月 |
複合輸送業者登録 | インド Office of Commissioner of Customs | 船荷証券発行の認可 | 2019年3月 |
⑪ 事業投資に係るリスク
当社グループは、国内及び海外において積極的な事業展開を計画しておりますが、仮にこれらの事業戦略が当初計画した経営計画、利益計画、及び設備投資計画の通りに進捗せず、投入された資本の回収計画が低下、停滞、又は計画の中断に至った場合には、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 経済環境の変化及び為替変動に伴うリスク
当社グループの営業活動は日本を中心に広く海外にも展開しており、その依存率は連結ベース売上高の32.3%を占めています。このため、仮に国際社会において、経済的、政治的要因により経済環境が変化し、二国間あるいは多国間に亘る通商貿易条約・協定や、為替に係る協定等が結ばれ、当社グループの営業活動にマイナス要因となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループの海上運賃は米ドル建てであり、更には連結財務諸表作成には、海外の連結子会社の財務諸表を円換算しております。
⑬ 税務リスク
当社グループは、アジア及びアメリカの8つの国及び地域に営業拠点を有しておりますが、近年、国際間の移転価格について、諸外国の法令執行における強化や整備が図られており、これに伴い税務リスクが高まり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑭ 売掛債権等の回収遅延及び貸倒れのリスク
当社グループは、国内外の取引先との商取引においてその大部分は現金決済による取引をしておりますが、近時、事業領域の拡大や海外における取引の比重の高まりに伴い、売掛金、立替金等の信用供与が増しております。特に、海外における売掛金回収期間は比較的長く、現地子会社のキャッシュ・フローに悪影響を与える可能性や取引先の予期せぬ財政状態の悪化等により回収遅延や貸倒れ等が発生する可能性があります。
これらの損失負担については、会計上、一定の見積りによる引当金の設定を行っておりますが、結果として回収不能となった場合には損失が発生し当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、平成27年5月15日開催の取締役会決議に基づき、韓国釜山新港背後物流団地における倉庫事業着手のため、韓国の銀山海運航空株式会社と投資合弁契約を締結し、合弁会社を設立いたしました。その概要は以下のとおりであります。
投資合弁契約の概要
(1)内容
韓国釜山新港背後物流団地に建設する物流倉庫を共同で運営するため、韓国の銀山海運航空株式会社と合弁で新会社を設立するもの。
(2) 合弁契約締結日 2015年5月15日
(3)合弁相手先の概要
① 会社名 銀山海運航空株式会社
② 所在地 大韓民国釜山広域市
③ 代表者 梁 在生
④ 事業内容 複合運送斡旋業
(4)新たに設立した合弁子会社の概要
① 会社名 内外銀山ロジスティクス株式会社
(NAIGAI-EUNSAN LOGISTICS CO.,LTD.)
② 代表者 岩貞 均
③ 資本金 80億ウォン
④ 出資比率 内外トランスライン株式会社 70%
銀山海運航空株式会社 30%
⑤ 会社設立日 2015年6月1日
(5)今後の予定
2016年9月 倉庫竣工
2016年10月 事業開始
当連結会計年度において該当事項はありません。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(2) 財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況に関する分析
① 資産
流動資産は、有価証券が200百万円、繰延税金資産が37百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ247百万円減少し6,745百万円となりました。
固定資産は、無形固定資産においてのれんが85百万円減少し、また、投資その他の資産において投資有価証券が58百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ55百万円減少し2,118百万円となりました。
結果、当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ303百万円減少し8,863百万円となりました。
② 負債
流動負債は、買掛金が77百万円、未払法人税等が33百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ138百万円減少し1,697百万円となりました。
固定負債は、退職給付に係る負債の増加30百万円等により、前連結会計年度末に比べ26百万円増加し379百万円となりました。
結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ111百万円減少し2,077百万円となりました。
③ 純資産
純資産は、利益剰余金の増加738百万円及び自己株式の取得1,020百万円による減少等により、前連結会計年度末に比べ191百万円減少し6,786百万円となりました。
(3) 経営成績の分析
輸出貨物輸送を主たる売上とする当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高において、年後半に中国経済の減速によりやや腰折れしたものの、年初来のわが国輸出の堅調な回復などを背景に、対前連結会計年度比12.8%増の22,657百万円を計上いたしました。
一方、収益面においては、単体では、当社売上の主軸である輸出混載輸送が微増ながら前連結会計年度を上回り、これに輸出フルコンテナ輸送、輸入混載輸送及び航空輸送等の伸張も加わり、また、グループ会社も堅調に売上を伸ばしたため、連結売上総利益において対前連結会計年度比9.2%増と伸張し、連結営業利益及び連結経常利益においてもそれぞれ37.8%増、29.9%増と大きく増加しました。また、当期純利益は、前連結会計年度に計上した特別損失の影響から免れ対前連結会計年度比365.1%増の1,005百万円を計上いたしました。
なお、詳細につきましては、「1業績等の概要」の「(1)業績 当連結会計年度の概況」の項目をご参照ください。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、現金及び現金同等物の期末残高において前連結会計年度末比20百万円減少し4,693百万円となっております。営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度比90百万円増加、投資活動によるキャッシュ・フローは同0百万円増加、財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式取得費用1,036百万円の支出等により652百万円減少しております。
(5) 経営戦略の現状と見直し
当社グループは、現在、平成26年1月より平成28年12月に至る中期経営計画を実行中であり、その基本方針は、輸出入混載輸送を主軸としながら航空輸送、複合一貫輸送等の新規事業を拡大し、国際総合フレイトフォワーダーとしての確固たる地位を築くことにあります。
このための経営戦略については、「3 対処すべき課題」にその戦略骨子を記載しておりますのでご参照ください。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針
当社グループを取り巻く経営環境については、当連結会計年度後半における中国の経済減速に端を発するアジア新興国及びわが国経済の景気停滞の中、今後の世界及び日本経済の行方はますます混沌としてまいりました。
このような状況下、当社グループは、中期経営計画の2年目に当たる当連結会計年度期末時点において、売上高の拡大については当社営業施策の効果もあり順調に推移しており、当期純利益においても、前連結会計年度において多額の特別損失を計上するなど一時的につまずきを見せましたが、当連結会計年度においては大きく回復し、更なる成長へ向けての基礎固めができました。
今後は、平成28年10月に予定しております韓国釜山の倉庫事業開始及び平成28年年初から開始する中国華南地域のNTL-深圳を中心とする営業拡大に全力を投入するとともに、併せて既存グループ各社の経営基盤を強固なものにするべく努めてまいります。
また、最終年度となる中期経営計画については、その目標である国際総合フレイトフォワーダーに向け、着実に戦略を実行し達成へ向け前進してゆく所存であります。