第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

   (単位:百万円)

 

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属する当期純利益

1株当たり

当期純利益金額

(円 銭)

当連結会計年度

1,223,746

77,781

81,826

62,580

425.06

前連結会計年度

1,161,152

51,543

53,582

30,891

209.79

前年同期比(%)

105.4

150.9

152.7

202.6

 

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善に支えられ、おおむね緩やかな景気回復基調で推移する中、雇用・所得環境の改善や消費者物価の上昇傾向も見られました。一方今後については、海外経済や為替の動向に加えて、国内の消費者マインドに対する懸念も広がっており、先行きは不透明な状況にあります。

 

こうした中、当社グループは2015-2017年度グループ中期経営計画「STEP UP 17」の初年度を迎え、重点テーマ「成長の加速とさらなる収益性向上」に基づき「優位事業の強化と新たな成長への挑戦」「環境変化に対応しうる収益力の強化」「グローバル展開の推進」「経営基盤の進化」の具体的な取り組みをスタートさせました。

食品セグメントでは、選択と集中に基づく優位事業のさらなる強化を図るため、主力商品の売上拡大や低採算事業の見直しに向けた取り組みを進めました。また原材料調達コストの上昇に対しては、生産効率化やコスト削減に努める一方、主力商品の価格改定を実施しました。

医薬品セグメントでは、医療費抑制傾向が一段と高まる中で持続的な成長を図るべく、重点領域である感染症治療薬、中枢神経系用薬に加えてジェネリック医薬品の普及活動を進めました。またコスト競争力の確立を喫緊の課題として掲げ、生産面・調達面の双方においてグローバル視点での最適化を図る取り組みを進めました。

 

この結果、当連結会計年度の売上高は1兆2,237億46百万円(前年同期比 5.4%増)、営業利益は 777億81百万円(同 50.9%増)、経常利益は 818億26百万円(同 52.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は 625億80百万円(同 102.6%増)となりました。

なお、当連結会計年度より「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

   (単位:百万円)

 

報告セグメント

合計

食品

医薬品

前連結

会計年度

当連結

会計年度

増減

前連結

会計年度

当連結

会計年度

増減

前連結

会計年度

当連結

会計年度

増減

売上高

1,021,806

1,061,398

39,592

141,338

164,542

23,203

1,163,145

1,225,940

62,795

セグメント

利益

41,664

68,289

26,624

10,076

10,118

41

51,741

78,408

26,666

(注)売上高、セグメント利益は、セグメント間の取引を消去する前の金額によっております。

 

セグメントの業績の詳細は次のとおりであります。

 

①食品

当セグメントには発酵デイリー(ヨーグルト、牛乳類、飲料等)、加工食品(チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、冷凍食品等)、菓子(チョコレート、グミ、ガム等)、栄養(スポーツ栄養、粉ミルク、流動食、美容、一般用医薬品等)、海外、飼料、畜産品、砂糖及び糖化穀粉等の製造・販売、運送等が含まれております。

 

売上高は前連結会計年度を上回りました。発酵デイリー事業、菓子事業、海外事業が前連結会計年度を上回り、栄養事業が前連結会計年度を大幅に上回りましたが、加工食品事業は前連結会計年度を下回りました。

セグメント利益は、ここ数年の原材料調達コスト上昇に対する価格改定の実施、プロダクトミックスの改善、生産効率化などの構造改革に加えて、費用の効率的支出に各事業が取り組んだ結果、全体では前連結会計年度を大幅に上回りました。

 

事業別の概況は次のとおりです。

 

■発酵デイリー事業(ヨーグルト、牛乳類、飲料等)

プロバイオティクスは前連結会計年度を大幅に上回りました。「明治プロビオヨーグルトR-1」は2015年10月及び11月に発売した新商品が売上拡大に寄与し、2015年4月に発売した「明治プロビオヨーグルトPA-3」は当初の売上目標を大幅に上回って推移しました。

「明治ブルガリアヨーグルト」は前連結会計年度を上回りました。主力のプレーンタイプはヨーグルトの健康価値への関心が高まったことや、食べ方の多様化により食シーンが拡大したことでブランド全体をけん引しました。またドリンクタイプもラインアップ拡大が寄与し、高い成長を維持しました。

牛乳類は前連結会計年度を上回りました。主力の「明治おいしい牛乳」は料理素材としての活用を訴求する継続的な取り組みも奏功し、全ラインアップが前連結会計年度を上回りました。

 

■加工食品事業(チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、冷凍食品等)

市販チーズは前連結会計年度を上回りました。ナチュラルチーズはカマンベールチーズの伸長がけん引した結果、前連結会計年度を大幅に上回り、プロセスチーズはスライスチーズが好調に推移した結果、前連結会計年度を上回りました。

市販マーガリンは市場低迷の影響により前連結会計年度を下回りました。

アイスクリームは前連結会計年度を上回りました。主力の「明治エッセルスーパーカップ」は好調に推移し、「明治ゴールドライン」シリーズは新商品の寄与もあり前連結会計年度を大幅に上回りました。

 

■菓子事業(チョコレート、グミ、ガム等)

チョコレートは前連結会計年度を上回りました。カカオポリフェノールやカカオプロテインへの関心の高まりにより「チョコレート効果」シリーズは前連結会計年度を大幅に上回り、また「ガルボ」シリーズも新商品の売上寄与などもあり、前連結会計年度を大幅に上回りました。

グミは主力ブランドである「果汁グミ」に加えて「ポイフル」などのブランドも大幅に伸長した結果、前連結会計年度を大幅に上回りました。

ガムは市場低迷の影響により前連結会計年度を下回りました。

 

■栄養事業(スポーツ栄養、粉ミルク、流動食、美容、一般用医薬品等)

スポーツ栄養は前連結会計年度を大幅に上回りました。「ザバス」はアスリートへの長年にわたる普及活動の成果に加え、健康的なカラダづくりを目的とした新規ユーザー層の拡大により前連結会計年度を大幅に上回りました。「ヴァーム」も継続的な普及活動の取り組みによるユーザーの裾野拡大や、販売ルートの拡大により前連結会計年度を上回りました。

粉ミルクはインバウンド需要の拡大などにより前連結会計年度を大幅に上回りました。

流動食は前連結会計年度を大幅に上回りました。特に市販用の「明治メイバランスMiniカップ」は、高齢期における栄養摂取の重要性に対する認識の高まりや商品認知の拡大が進み、大きく伸長しました。

美容は「アミノコラーゲン」がインバウンド需要の拡大などにより前連結会計年度を大幅に上回りました。

 

■その他事業(海外、飼料、畜産品、砂糖及び糖化穀粉、運送等)

〔海外〕

輸出事業では、タイや香港向けの菓子や「アミノコラーゲン」が前連結会計年度を大幅に上回り、また市場拡大が続くパキスタン向けの粉ミルクも前連結会計年度を大幅に上回りました。

中国では、菓子事業は婚礼市場向け商品や東南アジア向けの輸出の伸長、牛乳・ヨーグルト事業は新商品の投入や販売エリアの拡大、アイスクリーム事業は2015年1月からの本格的な生産開始により、全体では前連結会計年度を大幅に上回りました。

米国では、「ハローパンダ」や「チョコルームズ」(米国版「きのこの山」)などのチョコスナックが好調に推移し、全体では前連結会計年度を上回りました。

〔その他〕

国内子会社は、物流事業の拡大などにより前連結会計年度を上回りました。

 

 

②医薬品

当セグメントには、医療用医薬品及び農薬・動物薬等の製造・販売が含まれております。

 

売上高は前連結会計年度を大幅に上回りました。国内の医療用医薬品事業は先発医薬品が前連結会計年度を上回り、ジェネリック医薬品は前連結会計年度を大幅に上回りました。生物産業事業は農薬、動物薬ともに主力製品の大幅な増収が事業全体をけん引し、前連結会計年度を大幅に上回りました。海外事業は主力品の輸出が好調に推移し、また前第4四半期に連結子会社となったメドライク社の売上寄与もあり、前連結会計年度を大幅に上回りました。

セグメント利益は、前連結会計年度に発生したライセンス契約締結による一時金収入の反動を受けましたが、増収に加えて国内外生産拠点におけるローコストオペレーションの取り組みなどが寄与し、前連結会計年度を上回りました。

 

事業別の概況は次のとおりです。

 

■医療用医薬品事業

〔国内〕

抗菌薬では、ジェネリック化が進んだ影響を受けた「メイアクト」は前連結会計年度を下回りましたが「オラペネム」は前連結会計年度を大幅に上回りました。

抗うつ薬では「リフレックス」は医薬情報担当者(MR)による積極的な普及活動により、前連結会計年度を大幅に上回りました。

ジェネリック医薬品は前連結会計年度を大幅に上回りました。主力のカルシウム拮抗薬「アムロジピン錠 明治」や抗菌薬「スルバシリン静注用」が好調に推移し、また2015年12月に発売した抗菌薬「タゾピペ配合静注用 明治」や抗うつ薬「セルトラリン錠 明治」も売上拡大に寄与しました。

〔海外〕

輸出事業では、主力の抗菌薬「メイアクト」が前連結会計年度を大幅に上回りました。

海外子会社では、インドのメドライク社の連結子会社化による業績寄与に加え、インドネシアやタイの事業が好調に推移しました。

 

■生物産業事業(農薬・動物薬)

農薬は、いもち病防除剤「オリゼメート」や茎葉処理除草剤「ザクサ液剤」が前連結会計年度を上回った結果、全体では前連結会計年度を上回りました。

動物薬は、水産用薬が前連結会計年度を下回ったものの家畜用薬が前連結会計年度を上回り、コンパニオンアニマル用薬が前連結会計年度を大幅に上回った結果、全体では前連結会計年度を上回りました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

区分

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

86,487

105,155

18,668

投資活動によるキャッシュ・フロー

△92,822

△9,809

83,013

財務活動によるキャッシュ・フロー

6,846

△85,071

△91,917

現金及び現金同等物に係る換算差額

668

△669

△1,337

現金及び現金同等物の増減額(△減少)

1,179

9,605

8,425

現金及び現金同等物の期首残高

19,238

21,912

2,673

新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額

1,494

△1,494

連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額

△1

△1

現金及び現金同等物の期末残高

21,912

31,516

9,603

 

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 186億68百万円収入増の 1,051億55百万円の収入となりました。これは税金等調整前当期純利益の増加や、たな卸資産が減少したことなどによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より 830億13百万円支出減の 98億9百万円の支出となりました。これは有形固定資産の取得による支出があった一方、投資不動産の売却による収入が増加したことなどによるものです。

これにより、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は、前連結会計年度より 1,016億81百万円収入増の 953億46百万円の収入となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 919億17百万円支出増の 850億71百万円の支出となりました。これは社債の償還による支出や、コマーシャル・ペーパーなどの金融債務が減少したことによるものです。

これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は 315億16百万円となりました。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

食品

784,448

106.3

医薬品

80,560

117.1

 報告セグメント計

865,009

107.3

合計

865,009

107.3

 (注)1 上記金額は、消費税等抜きの販売価額により表示しております。

2 セグメント間の取引は含まれておりません。

(2)受注状況

 当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画を立てて生産しております。

一部受注生産を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。

 

(3)販売実績

  当連結会計年度の販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

食品

1,060,775

103.9

医薬品

162,970

116.5

 報告セグメント計

1,223,746

105.4

合計

1,223,746

105.4

 (注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2 総販売実績に対する売上の割合が10%以上の相手先はありません。

3 セグメント間の取引は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社グループは、国内外の事業環境が刻々と変化を続ける中、当社グループが持続的な成長・発展をとげるため、2010年9月に「2020ビジョン」を発表しました。「2020ビジョン」では、2020年度に目指すべきグループの企業像を「赤ちゃんからお年寄りまで、あらゆる年齢層のお客さまへ、食のおいしさ・楽しさや、心身両面での健康価値の提供を通じて、お客さまの生活充実に貢献する企業」と掲げております。

当社グループは「2020ビジョン」実現に向け、2012-2014年度グループ中期経営計画「TAKE OFF 14」に続く第二ステップとして、2015-2017年度グループ中期経営計画「STEP UP 17」を策定し、2015年4月より取り組みをスタートしました。「STEP UP 17」では「成長の加速とさらなる収益性向上」を重点テーマとし、「優位事業の強化と新たな成長への挑戦」「環境変化に対応しうる収益力の強化」「グローバル展開の推進」「経営基盤の進化」に取り組むこととしました。

目標数値としては、最終年度売上高1兆2,600億円、営業利益640億円、ROE8%以上を掲げ、目標達成に向けて鋭意取り組んでまいりましたが、初年度である当連結会計年度において営業利益及びROEについては目標数値を大きく上回ることができ、前倒しで達成しました。今後も「STEP UP 17」の重点テーマ及び基本方針に基づき、着実な成長・発展を目指して取り組んでまいります。

 

各事業の対処すべき課題は次のとおりであります。

 

<食品>

食品業界では、国内における人口減少・少子高齢化の進行や、中長期的な輸入原材料の調達面・価格面への対処、安全・安心への取り組みなどが急務となっております。こうした環境下、食品セグメントではコア商品カテゴリーのシェア拡大、継続的なコストダウン、事業構造改革の推進、品質保証体制のさらなる強化などに取り組んでまいります。

発酵デイリーでは、プロバイオティクスは「明治プロビオヨーグルトR-1」「明治プロビオヨーグルトLG21」「明治プロビオヨーグルトPA-3」の3ブランド展開により、さらなる事業拡大に取り組んでまいります。ヨーグルトは「明治ブルガリアヨーグルト」ブランドの継続成長を図るため、新たな価値の提案やドリンクタイプの拡大に取り組んでまいります。牛乳類は「明治おいしい牛乳」のコミュニケーション施策を積極的に展開し、ブランド価値のさらなる向上に取り組んでまいります。

加工食品では、市販チーズは「明治北海道十勝」シリーズのマーケティングを強化し、売上拡大に取り組んでまいります。アイスクリームは「明治エッセルスーパーカップ」のさらなる売上拡大と「明治ゴールドライン」のブランド定着に取り組んでまいります。

菓子では、チョコレートは「明治ミルクチョコレート」発売90周年を契機として“チョコレートは明治”の事業基盤強化に取り組んでまいります。加えて、プレミアムチョコレート群の価値浸透や「チョコレート効果」シリーズを中心にカカオの持つ健康価値訴求にも積極的に取り組んでまいります。またグミは「果汁グミ」のさらなる売上拡大、ガムは「キシリッシュ」ブランドの強化に取り組んでまいります。

栄養では、スポーツ栄養は、普及活動強化による新規ユーザー獲得や、ブランド強化に取り組んでまいります。粉ミルクは少子化により国内市場が縮小傾向にある中、栄養価値訴求活動を強化するとともに、キューブタイプの売上拡大に取り組んでまいります。流動食は市場の広がりが続く市販用商品の売上拡大に取り組んでまいります。

海外では、中国・アジア・米国の重点エリアにおいて商品力を活用したマーケティングを強化し、積極的な事業拡大に取り組んでまいります。

 

<医薬品>

医薬品業界では国民医療費抑制策の一環として、長期収載品の特例的引き下げやジェネリック化推進など、現在の国内市場環境は大きな変革の流れの中にあります。こうした環境下、医薬品セグメントでは「スペシャリティ&ジェネリック・ファルマ」として持続的な成長の実現に向けて、重点領域である感染症治療薬、中枢神経系用薬及びジェネリック医薬品のプレゼンス向上を図るとともに、国内外生産拠点におけるローコストオペレーションに一層取り組んでまいります。さらに海外子会社の事業拡大を図ることでグローバルな展開も推進してまいります。

医療用医薬品では、国内では、新薬である統合失調症治療薬「シクレスト」及びアレルギー性疾患治療薬ビラスチン(一般名)の発売に加え、ジェネリック医薬品のパイプライン充実などにより、薬価改定の影響を最小限に抑え売上拡大に取り組んでまいります。海外では、各海外子会社が自国及び周辺国における売上拡大に一層取り組んでまいります。また、インドのメドライク社は、既存の受託製造(CMO)・受託開発製造(CDMO)及びジェネリック医薬品の製造・販売の継続的な成長に取り組むとともに、日本向け製剤輸出に向け早期の生産体制確立に取り組んでまいります。

農薬は、いもち病防除剤「オリゼメート」、茎葉処理除草剤「ザクサ液剤」の競合剤に対する差別化戦略の実行によりさらなるシェア拡大に取り組んでまいります。動物薬は、製品ラインアップ再編による販売効率の向上と売上拡大に取り組んでまいります。

4【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 原材料価格の高騰等

当社グループの主要原材料(生乳、乳製品、ココア豆、ナッツ類等)及びエネルギー原料は、国内及び諸外国の需給状況や投機筋の介入などにより価格に影響を受ける可能性があります。こうした価格高騰により、調達や生産コストに大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業のグローバル化による影響

当社グループは、原材料や商品の一部を海外から調達しており、また海外においても事業を営んでいることから、予測の範囲を超える急激な為替変動や、戦争やテロ、政治・社会の変化等、予期せぬ事象による事業活動への支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 天候による影響

当社グループの食品事業は、天候による影響を受ける可能性があります。冷夏の場合にはアイスクリーム、牛乳類の売上は減少し、また猛暑の場合にはチョコレートをはじめとする菓子類の売上が減少するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 酪農乳業界をとりまく環境の変化

当社グループの食品事業におきまして、関税などの貿易制度や、「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法」などの酪農諸制度及び運用に急激な変更があった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 食品の安全性

当社グループは、商品の安全性確保と、生産全般で発生が予見されるリスクへの予防措置を講じるなど、さまざまな対応を行っております。しかしながら、万が一大規模な商品回収を実施した場合、もしくは、当社グループの商品に直接の問題がない場合であっても、食品業界に対する風評などにより当社グループ商品も影響を受けるような場合には、売上の低下や、多額のコストが発生するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 医薬品の副作用

当社グループの医薬品事業におきましては、当局の定める各種法令・基準に従い、医薬品の開発・製造・販売を行っておりますが、開発中又は発売後に予期せぬ副作用が発生する可能性があります。こうした事態に備え、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額を全て保険で賄える保証はなく、予期せぬ副作用が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 医療行政の動向

当社グループの医薬品事業におきましては、医療用医薬品の価格が薬価改定を含む行政の医療政策、医療保険制度の影響を受けることから、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 医薬品事業の研究開発

当社グループの医薬品事業におきましては、新製品の研究開発に関して長期にわたる各種試験の実施などにより、多額の費用が必要となります。また、有効性や安全性の面から研究開発の延長又は中断・中止を余儀なくされる場合もあり、これら研究開発の進捗が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、研究開発が予定どおり進行せず自社開発品の発売が滞り、他社からの導入品により開発パイプラインの充実を図る場合も想定され、その場合には知的財産権許諾料の支出増大を招く可能性があります。

 

(9) 訴訟に関する影響

当社グループは、研究開発をはじめその事業活動において第三者の知的財産権を侵害することのないように細心の注意を払っております。しかしながら、知的財産権を侵害したとして第三者から不測の訴訟を提起され、その結果によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 情報の漏洩等

当社グループは、事業運営に必要な、お客さまを含む個人情報や経営にかかわる重要情報等の機密情報を多数保有しております。当社グループはこれらの情報管理について、情報管理委員会の設置、従業員に対する教育の実施など、システム管理を含めた適切な対策を実施しております。しかしながら、現時点で予期しえない不正アクセスやコンピューターウィルスの感染などによる機密情報の漏洩、改ざん、消失やコンピューターシステムが一時的に利用できなくなるリスクが考えられます。このような事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 自然災害などによる影響

当社グループは、保有する施設や工場などにおいて、自然災害の発生時などに事業活動が継続できるように管理体制の確立を行っています。しかし、大地震などの想定を超えた事象、社会インフラの大規模な損壊、感染症疾病の大流行などが発生した場合、資産の喪失、設備の破損、サプライチェーンの停滞などによる損害の発生や商品供給に支障をきたすなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

なお、上記のリスクが当社グループにおける全てのリスクではありません。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)技術援助契約

  技術導入

契約会社名

相手先

契約の発効年月

有効期限

目的

実施料

㈱明治

ブルガリア国

LBブルガリクム

平成12年5月

平成32年4月

ヨーグルトの

製造技術導入。

生産高の一定率を支払う。

Meiji Seika

ファルマ㈱

MSD㈱

平成16年3月

販売開始から10年間又は特許の存続期間の何れか長い期間。

ミルタザピンの開発、製造及び販売に関する実施許諾契約。

一定額の一時金及び正味売上高に対し一定率の実施料を支払う。

Meiji Seika

ファルマ㈱

ラクオリア創薬㈱

平成23年3月

製品の販売終了まで。

ジプラシドン製剤の開発・販売に関する実施許諾契約。

一定額の一時金及び正味売上高に応じて一定率の実施料を支払う。

 

Meiji Seika

ファルマ㈱

 

MSD㈱

平成25年3月

販売開始から10年間又は特許の存続期間の何れか長い期間。

アセナピンの製造及び販売に関する実施許諾契約。

一定額の一時金を支払う。

 

技術提供

契約会社名

相手先

契約の発効年月

有効期限

目的

実施料

Meiji Seika

ファルマ㈱

オランダ国

ビーエーエスエフ

アグロケミカルプロダクツ社

平成22年5月

販売開始から20年間。

ME5343製剤の開発・製造・販売に関する実施許諾契約。

一定額の一時金及び正味売上高に対し一定率の実施料を受け取る。

Meiji Seika

ファルマ㈱

技術提供先

スイス国

F.ホフマン・ラ・ロシュ社

平成26年12月

販売開始から12年間又は特許の存続期間の何れか長い期間。

OP0595製剤の開発・製造・販売に関する実施許諾契約。

一定額の一時金及び正味売上高に応じて一定率の実施料を受け取る。

共同技術提供先

カナダ国

フェドラ社

 

 

(2)業務提携契約

契約会社名

相手先

契約の発効年月

有効期限

目的

実施料

㈱明治

英国

ユナイテッド・ビスケット社

平成11年4月

契約締結日より平成13年7月16日まで。以後1年間毎の自動延長。

「マクビティ」ブランド製品の非独占販売契約。

正味売上高に対し一定率の実施料を支払う。

 

(3)合弁契約

契約会社名

相手先

契約の発効年月

有効期間

合弁会社の内容

契約会社出資額

Meiji Seika

ファルマ㈱

インドネシア国

チプト・プスポスハルト氏外

昭和49年3月

合弁会社の存続期間。

社名 :P.T.Meiji Indonesian

Pharmaceutical

Industries

目的 :抗生物質ほか各種薬品の製造、販売。

資本金:380億73百万ルピア

設立 :昭和49年5月

355億38万ルピア

(資本金の93.34%)

Meiji Seika

ファルマ㈱

タイ国

ナナ・チャート社外

昭和54年9月

合弁会社の存続期間。

社名 :Thai Meiji Pharmaceutical

Co.,Ltd.

目的 :抗生物質ほか各種薬品の製造、販売。

資本金:2億9,700万バーツ

設立 :昭和54年11月

2億8,100万バーツ

(間接所有含む)

(資本金の94.61%)

㈱明治

タイ国

バンコックインエックス社

CPグループオブカンパニー社

平成元年1月

規定なし。

社名 :CP-MEIJI Co.,Ltd.

目的 :タイ国における飲用牛乳・ヨーグルト等の製造・販売。

資本金:5億バーツ

設立 :平成元年2月

2億バーツ

(資本金40%)

㈱明治

中国(香港)

四洲貿易有限公司

平成5年3月

合弁会社の存続期間。

社名 :明治四洲有限公司

目的 :中国廣州糖果有限公司との間における合弁会社の設立及び当該合弁会社の製造・販売の補佐。

資本金:4,812万香港ドル

設立 :平成5年5月

3,368万4千香港ドル

(資本金の70%)

㈱明治

シンガポール国

ペトラフーズ社

メイジセイカ シンガポール社外

平成12年12月

契約の発効日より20年間。

社名 :セレスメイジインドタマ社(インドネシア)

目的 :菓子の製造、販売。

資本金:750万米ドル

設立 :平成13年2月

375万米ドル(間接所有含む)

(資本金の50%)

Meiji Seika

ファルマ㈱

アリスタヘルスアンドニュートリションサイエンス株式会社

平成23年2月

設立期日より20年間。

社名 明治医薬(山東)有限公司

目的 :医薬品、動物薬外の製造、販売。

資本金:2,400万米ドル

設立 :平成15年10月

2,000万米ドル

(資本金の83.33%)

 

Meiji Seika

ファルマ㈱

 

韓国

東亜ソシオHD

平成25年8月

合弁会社の存続期間。

社名 :DMB Limited

目的 :バイオ後続品ほか各種薬品の製造・販売。

資本金:140億ウォン

設立 :平成27年10月

584.89億ウォン

 

 

(注)DMB Limited が事業を承継しており、DM Bio Limited は提出日現在において清算されております。

(4)その他

相手先

期間

内容

㈱明治

Meiji Seika ファルマ㈱

平成21年4月1日から

経営を管理・監督・指導するための経営管理契約。

 

当連結会計年度において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。

 

業務提携契約

契約会社名

相手先

契約の発効年月

有効期限

目的

実施料

Meiji Seika

ファルマ㈱

大鵬薬品工業㈱

平成27年12月

平成27年12月17日よりビラスチン後発医薬品の発売日まで。

ビラスチン製剤の共同販売契約。

一定額の一時金を支払う。

 

以下の契約に基づく提携関係を平成28年3月31日付で解消することに合意しております。

 

技術導入契約

契約会社名

相手先

契約の発効年月

有効期限

目的

実施料

Meiji Seika

ファルマ㈱

オランダ国

ムンディ

ファーマ社

平成21年9月

平成25年3月31日まで。以後3年間毎の自動延長。

ポビドン沃度の原末購入並びにその製剤及び販売の実施、商標の使用に関する許諾契約。

正味売上高に対し一定率の実施料を支払う。

 

 

 

6【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発費の総額は273億8百万円であります。

当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。

 

(1) 食品

当連結会計年度における研究開発活動の金額は、126億54百万円であります。

 

① 発酵デイリー

プリン体と戦う乳酸菌を配合した「明治プロビオヨーグルト PA-3」(112g)、「明治プロビオヨーグルト PA-3 ドリンクタイプ」(112ml)。

「明治プロビオヨーグルト R-1」ブランドより「明治プロビオヨーグルト R-1 ドリンクタイプ アセロラ&ブルーベリー」(112ml)。

ミルクプロテインを配合し、運動後も飲みやすい爽やかなグレープフルーツ風味に仕立てたスポーツ用プロテインNo.1ブランド「ザバス」の「ザバスミルク グレープフルーツ風味」(430ml)。

世界のお茶専門店「ルピシア」が監修した紅茶乳飲料「明治深みミルク紅茶」(430ml)。

行列の絶えない人気レストラン「俺のフレンチ」加藤寛シェフ監修の「俺のフレンチ アーモンドとミルクのブランマンジェ」。

 

② 加工食品

さいて食べるストリングタイプのナチュラル チーズ「明治さいておいしいモッツァレラ4本入」。

料理やトーストに最適なバター入りマーガリン「明治バターリィマーガリン」。

チョコレート専門カフェやピッツァ専門店で人気のデザートピッツァを、ご家庭で手軽に簡単にお召し上がりいただける「デザート・ピッツァ アップル&カスタード」。

野菜をおいしく手軽に摂れる「まるごと野菜スープ」シリーズより、秋冬シーズンにぴったりの「まるごと野菜 韓国風春雨キムチスープ」。

カップアイスの定番としてご好評をいただいている「明治エッセル スーパーカップ」シリーズより、同ブランドでは初めてのフレーバーとなる「明治エッセル スーパーカップ レアチーズケーキ」。

ミルクのおいしさを極めたプレミアムアイスクリーム「GRAN」からチョコレートの濃厚な味わいが楽しめる「GRAN ガナッシュチョコ」。

 

③ 菓子

スパイシーな香りと力強く重厚なカカオ感を持つドミニカ産カカオ豆を中心に使用し、チョコレートの本場パリで9割がおいしいと回答した「明治 ザ・チョコレート ストロングカカオ」。

こんがりと焼き上げることでチョコレートの香ばしさとココアのほろ苦い味わいをお楽しみいただけ、また手につきにくく暑い季節にも気軽にお召し上がりいただける「こんがり焼けた たけのこの里」 「こんがり焼けた たけのこの里いちご」。

独自に開発した「芳醇クリーミー製法」で、よりリッチな味わいを楽しむことができる贅沢なチェルシー「プレミアムチェルシー」。

女性注目の成分1位である鉄分を手軽に補うことができ、おいしくフルーティーな味わいに仕上げた「果汁グミ おいしく鉄分プルーンミックス」。

「カール」のイメージとは一線を画したカリッとした堅めの噛みごたえで、食べると炙りチーズの香ばしさが広がる、大人のための贅沢な、お酒のおつまみとしてもぴったりの一口サイズのスナック「大人の贅沢カール」。

 

④ 栄養

すべてのアスリートのスポーツライフを応援する「ザバス」ブランドより、そのまま飲めるプロテイン「ザバス アミノパワープロテイン」(11本入り・33本入り)。

運動による体脂肪燃焼をサポートするアミノ酸飲料「VAAM」シリーズより、ダイエットを目指す女性に向けた「ヴァームダイエット」(200ml)。

高齢者向けのレトルトタイプのやわらか食「明治やわらか食」シリーズから、シリーズ初の「明治やわらか食 コシヒカリのおかゆ」。

授乳期等の栄養補給、滋養強壮のための授乳期ママ向け栄養ドリンク「明治ビオママ ママUP」。

 

(2) 医薬品

医薬品事業におきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、今後更なる拡大が予想されるジェネリック医薬品、農薬、動物薬等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。当事業に係る研究開発費として146億54百万円を投入いたしました。

医療用医薬品における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。

統合失調症治療薬「アセナピン(ME2136)」は、2016年3月に商品名「シクレスト®舌下錠 5mg」及び「同舌下錠10mg」として製造販売承認を取得しました。光線力学的療法用剤「注射用レザフィリン®100mg」は、2015年5月に食道癌の適応追加の製造販売承認を取得しました。抗うつ薬「リフレックス®錠」は、2016年2月に新規格として30mg錠の製造販売承認を取得しました。抗うつ薬「デプロメール®錠」は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」からの開発要請に基づき、小児の強迫性障害の臨床第三相試験を実施しており、二重盲検比較試験において主要評価項目で有意な差が認められました。長期投与試験の終了後、速やかに製造販売承認申請を行う計画です。統合失調症治療薬「ジプラシドン(ME2112)」は、引き続き臨床第三相試験を実施しております。パーキンソン病治療薬「サフィナミド(ME2125)」は、2015年10月より臨床第二/三相検証的試験及び第三相長期投与試験を開始しました。アミノグリコシド系抗生物質であるアルベカシン吸入液剤「ME1100」は、引き続き米国にて臨床第一相試験を実施しております。また本剤は、2015年5月に米国食品医薬品局(FDA)からQualified Infectious Disease Product(QIDP)/Fast Track指定を受けました。

生物産業分野におきましては、農薬事業では、「ME5343」を導出先のBASF社(ドイツ)が米国・カナダで申請するなど海外での共同開発を進めております。また、新規農業用殺菌剤を導出先のダウ・アグロサイエンス社(アメリカ)と海外で共同開発を進めております。新規農業用殺虫剤「ME5382」につきましては、国内及び海外で申請に向けた試験を行っております。また、乳酸菌農薬「ラクトガード」、ファーストオリゼプリンススピノ粒剤10及び6の登録を取得しました。動物薬事業では、犬猫用の鎮痛注射剤「ME4623」と牛豚用抗原虫剤「ME4206」の承認を取得し上市しました。加えて、牛用消炎鎮痛剤「フルニキシン注「明治」」の豚効能追加は間もなく承認取得の見込みです。現在承認申請中の牛用抗菌剤「ME4132」は厚生労働省でMRL(残留基準値)設定に向け審議中です。

 

なお、研究所については以下の4研究所体制となっております。

 

医薬研究所          :合成創薬のためのリード化合物の探索とその最適化、合成法検討、機器分析による構造解析並びに分子設計を中心とした創薬研究、感染症領域を中心とした創薬研究、ゲノム研究、ライフサイクルマネジメントのための研究、薬物の動態評価・安全性評価、導入薬評価

CMC研究所        :新薬・LCM・ジェネリック開発における原薬の合成プロセス確立と製剤の設計・改良検討及び製剤製法確立、原薬・製剤の物性、安定性評価と規格試験法確立、治験薬(原薬、製剤)製造と製法スケールアップ・技術移管、製剤の包装設計と原価低減

バイオサイエンス研究所   :生産品目・次期生産導入品目の生産菌株育種及び培養・精製技術の確立、抗体医薬を中心とした創薬研究、バイオ後続品の研究開発、品質向上・コスト低減による工場支援並びにバイオ資源を活用した医薬品・農動薬・酵素・ジェネリック原料の新製品創出

生物産業研究所       :新規農薬・動物薬の創出と新製剤開発、既存品評価、販売支援業務

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

なお、当連結会計年度より「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」に、「少数株主持分」を「非支配株主持分」としております。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たっては、主として期末日現在の判断に基づく見積もりによるものがあります。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 経営成績の分析

①売上高

売上高は前連結会計年度比 5.4%増の1兆2,237億46百万円となりました。

食品では、売上高は前連結会計年度を上回りました。発酵デイリー事業、菓子事業、海外事業が前連結会計年度を上回り、栄養事業が前連結会計年度を大幅に上回りましたが、加工食品事業は前連結会計年度を下回りました。

医薬品では、売上高は前連結会計年度を大幅に上回りました。国内の医療用医薬品事業は先発医薬品が前連結会計年度を上回り、ジェネリック医薬品は前連結会計年度を大幅に上回りました。生物産業事業は農薬、動物薬ともに主力製品の大幅な増収が事業全体をけん引し、前連結会計年度を大幅に上回りました。海外事業は主力品の輸出が好調に推移し、また前第4四半期連結会計期間に連結子会社となったメドライク社の売上寄与もあり、前連結会計年度を大幅に上回りました。

②営業利益

営業利益は前連結会計年度比 50.9%増の 777億81百万円となりました。

食品では、ここ数年の原材料調達コスト上昇に対する価格改定の実施、プロダクトミックスの改善、生産効率化などの構造改革に加えて、費用の効率的支出に各事業が取り組んだ結果、全体では前連結会計年度を大幅に上回りました。

医薬品では、前連結会計年度に発生したライセンス契約締結による一時金収入の反動を受けましたが、増収に加えて国内外生産拠点におけるローコストオペレーションの取り組みなどが寄与し、前連結会計年度を上回りました。

③営業外損益及び経常利益

営業外収益は1億38百万円増加の 71億57百万円、営業外費用は 18億67百万円減少の 31億12百万円となりました。以上により、経常利益は前連結会計年度比 52.7%増の 818億26百万円となりました。

④特別損益及び税金等調整前当期純利益

特別利益は固定資産の売却により 176億32百万円増加の 204億54百万円、特別損失は6億77百万円減少の 70億69百万円となりました。以上により、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度比 95.7%増の 952億10百万円となりました。

⑤親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用が増加したものの、税金等調整前当期純利益が増加したことにより、前連結会計年度比 102.6%増の 625億80百万円となりました。

 

(3) 財政状態の分析

①資産

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて 212億51百万円減少し、8,561億15百万円となりました。これは現金及び預金が 93億94百万円増加した一方、退職給付に係る資産が 141億55百万円、その他投資その他の資産が 145億68百万円減少したことなどによるものです。

②負債

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて 601億2百万円減少し、4,369億63百万円となりました。これは未払法人税等が 106億77百万円増加した一方、短期借入金が 197億59百万円、コマーシャル・ペーパーが 380億円、1年内償還予定の社債及び社債が 150億円減少したことなどによるものです。

 

③純資産

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度に比べて 388億50百万円増加し、4,191億52百万円となりました。これは為替換算調整勘定が 44億21百万円、退職給付に係る調整累計額が 106億23百万円減少した一方、利益剰余金が 547億2百万円増加したことなどによるものです。

なお、自己資本比率は前連結会計年度末の 42.2%から 47.8%に、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の2,515.26円から 2,777.28円になりました。

 

(4) 資金の財源及び資金の流動性の分析

①キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1業績等の概要」に記載のとおりであります。

また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりです。

 

区分

第3期

第4期

第5期

第6期

第7期

自己資本比率(%)

38.9

39.9

41.1

42.2

47.8

時価ベースの自己資本比率(%)

35.5

40.9

61.5

122.9

155.6

債務償還年数(年)

6.7

4.1

3.1

2.6

1.4

インタレスト・カバレッジ・レシオ

15.0

29.5

48.6

76.2

104.1

 

(注)各指標の算出方法
自己資本比率:(純資産の部-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額(期末株価終値×発行済株式総数)/総資産
債務償還年数:有利子負債(社債、借入金、コマーシャル・ペーパー)/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い(利息の支払額)
※ 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。

②資金需要

設備投資、運転資金、借入金の返済及び利息の支払い並びに配当及び法人税の支払い等に資金を充当しております。

当社グループは、グループ会社を対象に、資金調達の安定化と調達コストの低減を図るため、グループファイナンス制度を導入しております。

③資金の源泉

主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債及びコマーシャル・ペーパーの発行等によって調達しております。