(1)業績
(単位:百万円)
|
|
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
1株当たり 当期純利益金額 (円 銭) |
|
当連結会計年度 |
1,242,480 |
88,395 |
88,839 |
60,786 |
413.11 |
|
前連結会計年度 |
1,223,746 |
77,781 |
81,826 |
62,580 |
425.06 |
|
前年同期比(%) |
101.5 |
113.6 |
108.6 |
97.1 |
- |
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中、個人消費や設備投資にも持ち直しの動きが見られるなど、総じて緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、海外経済の景気下振れリスクや為替相場の変動による国内経済への影響も懸念されるなど、今後の経済動向には注視していく必要があります。
こうした中、当社グループは2015-2017年度グループ中期経営計画「STEP UP 17」の2年目を迎え、重点テーマ「成長の加速とさらなる収益性向上」に基づき「優位事業の強化と新たな成長への挑戦」「環境変化に対応しうる収益力の強化」「グローバル展開の推進」「経営基盤の進化」に向けた取り組みを引き続き進めました。
食品セグメントでは、「STEP UP 17」の重点テーマに沿った「選択と集中」や構造改革を進め、着実な成長に向けて取り組みました。
医薬品セグメントでは、2016年4月に実施された薬価改定の影響を大きく受ける中、重点領域の感染症治療薬・中枢神経系用薬の既販品に加え、新薬の普及活動に取り組みました。
この結果、当連結会計年度の売上高は1兆2,424億80百万円(前年同期比 1.5%増)、営業利益は 883億95百万円(同 13.6%増)、経常利益は 888億39百万円(同 8.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却益の減少により、前連結会計年度と比べ減益の 607億86百万円(同 2.9%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
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|
報告セグメント |
合計 |
|||||||
|
食品 |
医薬品 |
||||||||
|
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減 |
|
|
売上高 |
1,061,398 |
1,082,115 |
20,716 |
164,542 |
161,620 |
△2,921 |
1,225,940 |
1,243,736 |
17,795 |
|
セグメント 利益 |
68,289 |
82,950 |
14,660 |
10,118 |
5,781 |
△4,337 |
78,408 |
88,731 |
10,323 |
(注)売上高、セグメント利益は、セグメント間の取引を消去する前の金額によっております。
セグメントの業績の詳細は次のとおりであります。
① 食品
当セグメントには発酵デイリー(ヨーグルト、牛乳類、飲料等)、加工食品(チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、冷凍食品等)、菓子(チョコレート、グミ、ガム等)、栄養(スポーツ栄養、粉ミルク、流動食、美容、一般用医薬品等)、海外、飼料、畜産品、砂糖及び糖化穀粉等の製造・販売、運送等が含まれております。
売上高は前連結会計年度を上回りました。発酵デイリー事業、その他事業は前連結会計年度を上回り、菓子事業は前連結会計年度並みとなりましたが、加工食品事業と栄養事業は商品数の絞り込みを実施した影響などにより前連結会計年度を下回りました。
セグメント利益は前連結会計年度を大幅に上回りました。主力商品の伸長によるプロダクトミックスの改善、生産や物流の効率化などの構造改革に加えて、各種費用の効率的支出に取り組んだ結果、全事業が前連結会計年度を大幅に上回りました。
事業別の概況は次のとおりです。
■発酵デイリー事業(ヨーグルト、牛乳類、飲料等)
プロバイオティクスは前連結会計年度を大幅に上回りました。「明治プロビオヨーグルトR-1」は、継続したコミュニケーション施策と売り場づくりの強化が奏功し、大幅に伸長しました。
「明治ブルガリアヨーグルト」は前連結会計年度を上回りました。主力のプレーンタイプはヨーグルトの健康価値への関心が高まったことや、食べ方の多様化による喫食頻度の継続的な拡大により、ブランド全体をけん引しました。
牛乳類は前連結会計年度を下回りましたが、主力の「明治おいしい牛乳」は料理素材としての活用を訴求する継続的な取り組みも奏功し、前連結会計年度を上回りました。2016年9月に九州地区で先行発売した新容器の「明治おいしい牛乳(900ml)」も好調に推移しました。
■加工食品事業(チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、冷凍食品等)
市販チーズはナチュラルチーズおよびプロセスチーズともに好調に推移し、前連結会計年度を上回りました。特に主力の「明治北海道十勝カマンベールチーズ」や「明治北海道十勝スマートチーズ」の伸長が全体をけん引しました。
市販マーガリンは市場低迷の影響により前連結会計年度を下回りました。
アイスクリームは2016年12月に発売した「明治エッセルスーパーカップ」シリーズの新商品の寄与もあり、全体では前連結会計年度を上回りました。
冷凍食品では、グラタン群は新商品の寄与などにより前連結会計年度を大幅に上回りましたが、主力のピザ群が前連結会計年度を大幅に下回った結果、全体では前連結会計年度を下回りました。
■菓子事業(チョコレート、グミ、ガム等)
チョコレートは前連結会計年度を上回りました。「チョコレート効果」シリーズなどの健康志向チョコレートは、カカオ豆の持つ健康効果への関心が高まる中、前連結会計年度を大幅に上回りました。また、2016年9月に大幅リニューアルを実施したプレミアムチョコレートの「明治 ザ・チョコレート」は、商品コンセプトやパッケージデザインが高く評価され、前連結会計年度を大幅に上回りました。
グミは主力ブランドである「果汁グミ」に加えて「ポイフル」などのブランドも大幅に伸長した結果、前連結会計年度を大幅に上回りました。
ガムは市場低迷の影響により前連結会計年度を下回りました。
■栄養事業(スポーツ栄養、粉ミルク、流動食、美容、一般用医薬品等)
スポーツ栄養は前連結会計年度を上回りました。特に「ザバス」はジュニア層をはじめとしたユーザー層の拡大により前連結会計年度を大幅に上回りました。
粉ミルクはインバウンド需要が寄与したことに加え、キューブタイプも好調に推移したことにより前連結会計年度を上回りました。
流動食は前連結会計年度を上回りました。特に市販用は店頭での売り場づくりやプロモーション活動の強化が奏功し、前連結会計年度を大幅に上回りました。
美容は「アミノコラーゲン」が前連結会計年度を大幅に下回りました。
■その他事業(海外、飼料、畜産品、砂糖及び糖化穀粉、運送等)
〔海外〕
輸出事業では、粉ミルクは台湾やパキスタン向けが好調に推移するとともに、2016年6月より再開したベトナム向けの販売も寄与し、前連結会計年度を大幅に上回りました。
中国では、菓子事業およびアイスクリーム事業が為替の影響により前連結会計年度を下回りましたが、牛乳・ヨーグルト事業が販売エリア拡大や業務用商品の好調により大幅に伸長したことから、中国全体では前連結会計年度を大幅に上回りました。
米国では、「ハローパンダ」「ヤンヤン」などの明治ブランド品がそれぞれ大幅に伸長しましたが、為替の影響により前連結会計年度を下回りました。
〔その他〕
国内では、物流事業が好調に推移したことなどにより前連結会計年度を上回りました。
② 医薬品
当セグメントには、医療用医薬品及び農薬・動物薬等の製造・販売が含まれております。
売上高は前連結会計年度を下回りました。2016年4月に実施された薬価改定の影響により国内医療用医薬品事業は前連結会計年度を下回り、また生物産業事業も前連結会計年度を下回りました。
セグメント利益は、前連結会計年度を大幅に下回りました。薬価改定の影響による減収や、導入一時金の支払いおよび新薬普及活動強化による費用増が大きく影響しました。
事業別の概況は次のとおりです。
■医療用医薬品事業
〔国内〕
感染症治療薬では、抗菌薬「メイアクト」は市場におけるジェネリック製品の浸透が進んだことにより前連結会計年度を大幅に下回りました。また、抗菌薬「オラペネム」は前連結会計年度を大幅に下回りました。
中枢神経系用薬では、主力の抗うつ薬「リフレックス」は医薬情報担当者(MR)による積極的な普及活動により、前連結会計年度を上回りました。
ジェネリック医薬品は薬価改定の影響により前連結会計年度を下回りました。抗菌薬「タゾピペ配合静注用 明治」は前連結会計年度を大幅に上回りましたが、主力の高血圧症治療薬「アムロジピン錠 明治」や、アルツハイマー型認知症治療薬「ドネペジル 明治」は前連結会計年度を大幅に下回りました。
2016年5月に統合失調症治療薬「シクレスト」、11月にはアレルギー性疾患治療薬「ビラノア」をそれぞれ上市し、普及活動に努めました。また、7月にはノバルティスファーマ株式会社より慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬「ウルティブロ」の販売権を承継しました。
2017年3月にエーザイ株式会社との間で締結したパーキンソン病治療薬「サフィナミド」に関するライセンス契約に伴い、一時金収入を計上しました。
〔海外〕
海外事業は、2016年4月に中国の汕頭経済特区明治医薬有限公司の連結子会社化による寄与がありましたが、為替の影響などにより前連結会計年度を下回りました。
■生物産業事業(農薬・動物薬)
農薬は、茎葉処理除草剤「ザクサ液剤」は前連結会計年度を大幅に上回り、主力のいもち病防除剤「オリゼメート」は前連結会計年度並みを確保しましたが、全体では前連結会計年度を下回りました。
動物薬は前連結会計年度を上回りました。水産用薬およびコンパニオンアニマル用薬は前連結会計年度を上回り、家畜用薬は前連結会計年度並みを確保しました。
(2)キャッシュ・フローの状況
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区分 |
前連結会計年度 (百万円) |
当連結会計年度 (百万円) |
増減額 (百万円) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
105,155 |
81,888 |
△23,266 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△9,809 |
△44,291 |
△34,482 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△85,071 |
△46,548 |
38,523 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△669 |
△318 |
350 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△減少) |
9,605 |
△9,269 |
△18,874 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
21,912 |
31,516 |
9,603 |
|
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 |
- |
378 |
378 |
|
連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額 |
△1 |
- |
1 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
31,516 |
22,624 |
△8,891 |
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 232億66百万円収入減の 818億88百万円の収入となりました。これはたな卸資産が増加したことや、法人税等の支払額が増加したことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より 344億82百万円支出増の 442億91百万円の支出となりました。これは有形及び無形固定資産の売却による収入や投資有価証券の売却による収入が増加した一方で、有形固定資産の取得による支出が増加したことや、投資不動産の売却による収入が減少したことなどによるものです。
これにより、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は、前連結会計年度より 577億49百万円収入減の 375億97百万円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 385億23百万円支出減の 465億48百万円の支出となりました。これは自己株式の増加や、配当金の支払額が増加した一方で、有利子負債の返済が減少したことなどによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は 226億24百万円となりました。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
食品 |
818,524 |
104.3 |
|
医薬品 |
84,136 |
104.4 |
|
報告セグメント計 |
902,661 |
104.4 |
|
合計 |
902,661 |
104.4 |
(注)1 上記金額は、消費税等抜きの販売価額により表示しております。
2 セグメント間の取引は含まれておりません。
(2)受注状況
当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画を立てて生産しております。
一部受注生産を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
食品 |
1,081,577 |
102.0 |
|
医薬品 |
160,902 |
98.7 |
|
報告セグメント計 |
1,242,480 |
101.5 |
|
合計 |
1,242,480 |
101.5 |
(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 総販売実績に対する売上の割合が10%以上の相手先はありません。
3 セグメント間の取引は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「明日をもっとおいしく」のスローガンのもと、「食と健康」の領域において、あらゆる世代のお客さまの生活充実に貢献するとともに、世界有数の企業グループへと成長・発展すべく全力を尽くし、お客さま、株主さまなどのステークホルダーに向け、企業価値の継続的な向上を図ってまいります。
① グループ理念
私たちの使命は、「おいしさ・楽しさ」の世界を拡げ、
「健康・安心」への期待に応えてゆくこと。
私たちの願いは、「お客さまの気持ち」に寄り添い、
日々の「生活充実」に貢献すること。
私たち明治グループは、「食と健康」のプロフェッショナルとして、
常に一歩先を行く価値を創り続けます。
② 経営姿勢
5つの基本
1.「お客さま起点」の発想と行動に徹する。
2.「高品質で、安全・安心な商品」を提供する。
3.「新たな価値創造」に挑戦し続ける。
4.「組織・個人の活力と能力」を高め、伸ばす。
5.「透明・健全で、社会から信頼される企業」になる。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、国内外の事業環境が刻々と変化を続ける中、当社グループが持続的な成長・発展をとげるため、2010年9月に「2020ビジョン」を発表しました。「2020ビジョン」では、2020年度に目指すべきグループの企業像を「赤ちゃんからお年寄りまで、あらゆる年齢層のお客さまへ、食のおいしさ・楽しさや、心身両面での健康価値の提供を通じて、お客さまの生活充実に貢献する企業」と掲げております。
当社グループは「2020ビジョン」実現に向け、2012-2014年度グループ中期経営計画「TAKE OFF 14」に続く第二ステップとして、2015-2017年度グループ中期経営計画「STEP UP 17」を策定し、2015年4月より取り組みをスタートしました。「STEP UP 17」では「成長の加速とさらなる収益性向上」を重点テーマとし、「優位事業の強化と新たな成長への挑戦」「環境変化に対応しうる収益力の強化」「グローバル展開の推進」「経営基盤の進化」に取り組むこととしました。
目標数値としては、最終年度売上高1兆2,600億円、営業利益640億円、ROE8%以上を掲げ、目標達成に向けて鋭意取り組んでまいりましたが、初年度および2年目においても営業利益及びROEについては目標数値を大きく上回ることができ、前倒しで達成しました。今後も「STEP UP 17」の重点テーマ及び基本方針に基づき、着実な成長・発展を目指して取り組んでまいります。
(3)経営環境及び対処すべき課題
各事業の経営環境及び対処すべき課題は次のとおりであります。
<食品>
食品業界では、国内における人口減少・少子高齢化の進行や、中長期的な輸入原材料の調達面・価格面への対処、安全・安心への取り組みなどが急務となっております。こうした環境下、食品セグメントでは選択と集中の加速によるコア商品カテゴリーのシェア拡大、継続的なコストダウンや事業構造改革の推進、品質保証体制のさらなる強化と明治ブランドの価値向上などに取り組んでまいります。
発酵デイリーでは、プロバイオティクスヨーグルトは「明治プロビオヨーグルトR-1」「明治プロビオヨーグルトLG21」「明治プロビオヨーグルトPA-3」の3ブランド展開により、安定成長の実現に取り組んでまいります。ヨーグルトは「明治ブルガリアヨーグルト」の継続成長を図るため、ヨーグルトの新たな価値や食シーンのさらなる提案に取り組んでまいります。牛乳類は「明治おいしい牛乳(900ml)」のコミュニケーション施策を積極的に展開し、販売エリア拡大と市場定着に取り組んでまいります。
加工食品では、市販チーズは「明治北海道十勝」シリーズのマーケティングを強化し、売り上げ拡大に取り組んでまいります。アイスクリームは「明治エッセルスーパーカップ」を中心に、商品ラインアップの充実を通してさらなる売り上げ拡大に取り組んでまいります。
菓子では、チョコレートは成長分野であるプレミアムや健康志向のカテゴリーを中心に、カカオの魅力やチョコレートの愉しみ方の訴求、ブランド差別化に積極的に取り組んでまいります。またグミは「果汁グミ」のさらなる売り上げ拡大、ガムは発売20周年を迎える「キシリッシュ」ブランドのシェア拡大に取り組んでまいります。
栄養では、スポーツ栄養は、さらなる成長が期待されるスポーツサプリメント市場において、スポーツ層の多様化に対応した商品提供、ブランド戦略に取り組んでまいります。粉ミルクは少子化により国内市場が縮小傾向にある中、栄養価値訴求活動を強化するとともに、発売10周年を迎えるキューブタイプの売り上げ拡大に取り組んでまいります。流動食は市場の広がりが続く市販用商品のさらなる売り上げ拡大に取り組んでまいります。
海外では、中国・アジア・米国の重点エリアにおいて商品力を活用したマーケティングを強化し、積極的な事業拡大に取り組んでまいります。
<医薬品>
医薬品業界では国民医療費抑制策の一環として、ジェネリック化推進や、薬価の毎年改定が議論されるなど、現在の国内市場環境は大きな変革の流れの中にあります。こうした環境下、医薬品セグメントでは持続的な成長の実現に向けて、感染症・中枢神経系・免疫炎症の各重点領域およびジェネリック医薬品のプレゼンス向上を図ってまいります。また、グローバルな生産・品質保証体制の強化により、ローコストオペレーションの徹底ならびに安定供給および適正品質の確保に一層取り組んでまいります。併せて、海外事業のさらなる収益力強化に向け、輸出および海外子会社の事業拡大にも取り組んでまいります。
医療用医薬品では、国内は、主力の抗うつ薬「リフレックス」に加え、統合失調症治療薬「シクレスト」、アレルギー性疾患治療薬「ビラノア」の販売拡大に努めてまいります。また、ジェネリック事業では、2017年度から一部製品をインドのメドライク社で生産開始することで、高品質かつ安価なジェネリック医薬品の安定供給実現に向けて取り組んでまいります。海外は、海外子会社がグループ会社間やパートナー企業との連携強化に努め、ASEAN地域を中心にさらなる売り上げ拡大に一層取り組んでまいります。
農薬は、いもち病防除剤「オリゼメート」、茎葉処理除草剤「ザクサ液剤」の原価低減を図る中で、競合剤に対する差別化戦略の実行によりさらなるシェア拡大に取り組んでまいります。動物薬は、製品ラインアップの絞り込みにより販売効率を向上させ、高収益品目の売り上げ拡大に取り組んでまいります。
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 原材料価格の高騰等
当社グループの主要原材料(生乳、乳製品、ココア豆、ナッツ類等)及びエネルギー原料は、国内及び諸外国の需給状況や投機筋の介入などにより価格に影響を受ける可能性があります。こうした価格高騰により、調達や生産コストに大きな影響を及ぼす可能性があります。
(2) 事業のグローバル化による影響
当社グループは、原材料や商品の一部を海外から調達しており、また海外においても事業を営んでいることから、予測の範囲を超える急激な為替変動や、戦争やテロ、政治・社会の変化等、予期せぬ事象による事業活動への支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 天候による影響
当社グループの食品事業は、天候による影響を受ける可能性があります。冷夏の場合にはアイスクリーム、牛乳類の売上は減少し、また猛暑の場合にはチョコレートをはじめとする菓子類の売上が減少するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 酪農乳業界をとりまく環境の変化
当社グループの食品事業におきまして、関税などの貿易制度や、「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法」などの酪農諸制度及び運用に急激な変更があった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 食品の安全性
当社グループは、商品の安全性確保と、生産全般で発生が予見されるリスクへの予防措置を講じるなど、さまざまな対応を行っております。しかしながら、万が一大規模な商品回収を実施した場合、もしくは、当社グループの商品に直接の問題がない場合であっても、食品業界に対する風評などにより当社グループ商品も影響を受けるような場合には、売上の低下や、多額のコストが発生するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 医薬品の副作用
当社グループの医薬品事業におきましては、当局の定める各種法令・基準に従い、医薬品の開発・製造・販売を行っておりますが、開発中又は発売後に予期せぬ副作用が発生する可能性があります。こうした事態に備え、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額を全て保険で賄える保証はなく、予期せぬ副作用が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 医療行政の動向
当社グループの医薬品事業におきましては、医療用医薬品の価格が薬価改定を含む行政の医療政策、医療保険制度の影響を受けることから、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 医薬品事業の研究開発
当社グループの医薬品事業におきましては、新製品の研究開発に関して長期にわたる各種試験の実施などにより、多額の費用が必要となります。また、有効性や安全性の面から研究開発の延長又は中断・中止を余儀なくされる場合もあり、これら研究開発の進捗が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、研究開発が予定どおり進行せず自社開発品の発売が滞り、他社からの導入品により開発パイプラインの充実を図る場合も想定され、その場合には知的財産権許諾料の支出増大を招く可能性があります。
(9) 訴訟に関する影響
当社グループは、研究開発をはじめその事業活動において第三者の知的財産権を侵害することのないように細心の注意を払っております。しかしながら、知的財産権を侵害したとして第三者から不測の訴訟を提起され、その結果によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 情報の漏洩等
当社グループは、事業運営に必要な、お客さまを含む個人情報や経営にかかわる重要情報等の機密情報を多数保有しております。当社グループはこれらの情報管理について、情報管理委員会の設置、従業員に対する教育の実施など、システム管理を含めた適切な対策を実施しております。しかしながら、現時点で予期しえない不正アクセスやコンピューターウィルスの感染などによる機密情報の漏洩、改ざん、消失やコンピューターシステムが一時的に利用できなくなるリスクが考えられます。このような事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 自然災害などによる影響
当社グループは、保有する施設や工場などにおいて、自然災害の発生時などに事業活動が継続できるように管理体制の確立を行っています。しかし、大地震などの想定を超えた事象、社会インフラの大規模な損壊、感染症疾病の大流行などが発生した場合、資産の喪失、設備の破損、サプライチェーンの停滞などによる損害の発生や商品供給に支障をきたすなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、上記のリスクが当社グループにおける全てのリスクではありません。
(1)技術援助契約
技術導入
|
契約会社名 |
相手先 |
契約の発効年月 |
有効期限 |
目的 |
実施料 |
|
㈱明治 |
ブルガリア国 LBブルガリクム |
平成12年5月 |
平成32年4月 |
ヨーグルトの 製造技術導入。 |
生産高の一定率を支払う。 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
MSD㈱ |
平成16年3月 |
販売開始から10年間又は特許の存続期間の何れか長い期間。 |
ミルタザピンの開発、製造及び販売に関する実施許諾契約。 |
一定額の一時金及び正味売上高に対し一定率の実施料を支払う。 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
ラクオリア創薬㈱ |
平成23年3月 |
製品の販売終了まで。 |
ジプラシドン製剤の開発・販売に関する実施許諾契約。 |
一定額の一時金及び正味売上高に応じて一定率の実施料を支払う。 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱
|
MSD㈱ |
平成25年3月 |
販売開始から10年間又は特許の存続期間の何れか長い期間。 |
アセナピンの製造及び販売に関する実施許諾契約。 |
一定額の一時金を支払う。 |
技術提供
|
契約会社名 |
相手先 |
契約の発効年月 |
有効期限 |
目的 |
実施料 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
オランダ国 ビーエーエスエフ アグロケミカルプロダクツ社 |
平成22年5月 |
販売開始から20年間。 |
ME5343製剤の開発・製造・販売に関する実施許諾契約。 |
一定額の一時金及び正味売上高に対し一定率の実施料を受け取る。 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
技術提供先 スイス国 F.ホフマン・ラ・ロシュ社 |
平成26年12月 |
販売開始から12年間又は特許の存続期間の何れか長い期間。 |
OP0595製剤の開発・製造・販売に関する実施許諾契約。 |
一定額の一時金及び正味売上高に応じて一定率の実施料を受け取る。 |
|
共同技術提供先 カナダ国 フェドラ社
|
(2)業務提携契約
|
契約会社名 |
相手先 |
契約の発効年月 |
有効期限 |
目的 |
実施料 |
|
㈱明治 |
英国 ユナイテッド・ビスケット社 |
平成11年4月 |
契約締結日より平成13年7月16日まで。以後1年間毎の自動延長。 |
「マクビティ」ブランド製品の非独占販売契約。 |
正味売上高に対し一定率の実施料を支払う。 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
大鵬薬品工業㈱ |
平成27年12月 |
平成27年12月17日よりビラスチン後発医薬品の発売日まで。 |
ビラスチン製剤の共同販売契約。 |
一定額の一時金を支払う。 |
(3)合弁契約
|
契約会社名 |
相手先 |
契約の発効年月 |
有効期間 |
合弁会社の内容 |
契約会社出資額 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
インドネシア国 チプト・プスポスハルト氏外 |
昭和49年3月 |
合弁会社の存続期間。 |
社名 :P.T.Meiji Indonesian Pharmaceutical Industries 目的 :抗生物質ほか各種薬品の製造、販売。 資本金:380億73百万ルピア 設立 :昭和49年5月 |
355億38万ルピア (資本金の93.34%) |
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Meiji Seika ファルマ㈱ |
タイ国 ナナ・チャート社外 |
昭和54年9月 |
合弁会社の存続期間。 |
社名 :Thai Meiji Pharmaceutical Co.,Ltd. 目的 :抗生物質ほか各種薬品の製造、販売。 資本金:2億9,700万バーツ 設立 :昭和54年11月 |
2億8,100万バーツ (間接所有含む) (資本金の94.61%) |
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㈱明治 |
タイ国 バンコックインエックス社 CPグループオブカンパニー社 |
平成元年1月 |
規定なし。 |
社名 :CP-MEIJI Co.,Ltd. 目的 :タイ国における飲用牛乳・ヨーグルト等の製造・販売。 資本金:5億バーツ 設立 :平成元年2月 |
2億バーツ (資本金40%) |
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㈱明治 |
シンガポール国 ペトラフーズ社 メイジセイカ シンガポール社外 |
平成12年12月 |
契約の発効日より20年間。 |
社名 :セレスメイジインドタマ社(インドネシア) 目的 :菓子の製造、販売。 資本金:750万米ドル 設立 :平成13年2月 |
375万米ドル(間接所有含む) (資本金の50%) |
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Meiji Seika ファルマ㈱ |
アリスタヘルスアンドニュートリションサイエンス株式会社 |
平成23年2月 |
設立期日より20年間。 |
社名 :明治医薬(山東)有限公司 目的 :医薬品、動物薬外の製造、販売。 資本金:2,400万米ドル 設立 :平成15年10月 |
2,000万米ドル (資本金の83.33%) |
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Meiji Seika ファルマ㈱
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韓国 東亜ソシオHD |
平成25年8月 |
合弁会社の存続期間。 |
社名 :DM Bio Limited 目的 :バイオ後続品ほか各種薬品の製造・販売。 資本金:140億ウォン 設立 :平成27年10月 |
584.89億ウォン
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(4)その他
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相手先 |
期間 |
内容 |
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㈱明治 Meiji Seika ファルマ㈱ |
平成21年4月1日から |
経営を管理・監督・指導するための経営管理契約。 |
当連結会計年度の研究開発費の総額は261億62百万円であります。
当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。
(1) 食品
当連結会計年度における研究開発活動の金額は、124億9百万円であります。
① 発酵デイリー
「明治プロビオヨーグルトR-1」ブランドより「明治プロビオヨーグルトR-1ドリンクタイプ グレープフルーツミックス」(112ml)
明治ブルガリアシリーズより、フルーツの濃くて芳醇なあじわいと果肉の食感が楽しめる「明治ブルガリアのむヨーグルト濃醇搾りグレープ」(190g)
明治ブルガリアシリーズより、栄養とおいしさを凝縮した、食事のような食べごたえと腹持ち感のある濃縮ヨーグルト「明治ブルガリアヨーグルト バランスランチ脂肪0」(120g)
スポーツ用プロテインNo.1ブランド「ザバス」より当社独自の速攻吸収製法を使用したミルクプロテインを配合した「(ザバス)ミルクプロテイン」(430ml)
世界のお茶専門店「ルピシア」が監修したミルクティー「明治The Milk Tea」(430ml)
人気パティシエ鎧塚俊彦氏監修による、食感や原材料にこだわった本格的なミルクプリン「明治ザ プリン 白のくちどけプレミアム」
② 加工食品
ナチュラルチーズを独自製法で仕上げた新感覚のチーズスイーツ「明治エアリア」
女性に人気のモッツァレラとクリームチーズの2種のチーズをバランスよくブレンドした「明治モッツァレラチーズ クリームチーズブレンド」
いつものおいしさで、ピッツァ生地の糖質50%offを実現した冷凍ピッツァ「明治 サラミとオリーブのミックスピッツァ」
「明治Daily Rich」シリーズより、温めるだけで本格的なエスニックフレーバーが楽しめるスープ「明治 Daily Rich 焙煎ごま香る坦々スープ/エスニック風香草チキンスープ/とろみと旨味の酸辣湯スープ/ココナッツミルクのカレースープ」の4品
カップアイスの定番としてご好評をいただいている「明治エッセル スーパーカップ」シリーズより、初めての層状アイスクリームデザート「明治エッセル スーパーカップ Sweet's苺ショートケーキ」
脂肪ゼロのヨーグルト入りアイス「明治 デザートプラスmore(モア)」
③ 菓子
薄い形状からくる繊細なくちどけで、カカオの旨みと上品な苦味がすーっととけていく「メルティーキッスカカオスタイル マイルドビター」
カカオ豆、発酵、焙煎、すべての工程にこだわったBean to Barチョコで、割り方によって味わいが違う板チョコの新形態に一新した「明治 ザ・チョコレート」
サクッとやわらかい食感のマカダミアを、アーモンドプラリネの香ばしいナッツの風味香るホワイトチョコレートで包んだ「マカダミア香ばしプラリネ」
ぶどうの女王と呼ばれる品種マスカットオブアレキサンドリアのみを使用し、「くだものありのまま」を手軽に楽しめる「果汁グミ マスカットオブアレキサンドリア」
2度掛け製法で濃厚さと香ばしさアップし、従来の「カール」よりもカリッと堅めの大人向けの食感で、一口サイズのスナック「大人の贅沢カール濃旨炙り海老味」
④ 栄養
プロテインを使用したことのない方や軽い運動を行っている方をターゲットとし、水や牛乳で溶かすことなく、そのまま飲める顆粒タイプのプロテイン「ザバス アミノパワープロテイン カフェオレ 11本入」(4.2g×11本)
売れ行きNo.1コラーゲンとして皆さまにご支持をいただいている「アミノコラーゲン」を、新たにキレイを追求した‘濃密美容配合’で実感をアップし、さらにコンパクトにした「アミノコラーゲン スターターキット」(90g)
「運動で、体脂肪を燃やす」スポーツ向けアミノ酸飲料VAAMシリーズより、「ヴァームウォーターパウダークリアアップル30袋入」(5.5g×30袋)
(2) 医薬品
医薬品事業におきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、ジェネリック医薬品、農薬、動物薬等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。当事業に係る研究開発費として137億52百万円を投入いたしました。
医療用医薬品における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。
抗うつ薬「デプロメール®錠」は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」からの開発要請に基づく小児の強迫性障害の臨床試験を終了し、2016年7月に製造販売承認申請しました。前立腺肥大症治療薬「ウデナフィル(ME3113)」は、2016年5月に開発を中止しました。2016年5月に発売した統合失調症治療薬「シクレスト®舌下錠」については、医療への科学的側面からの貢献を目指して、10月にメディカルサイエンス推進室を新設し、抗精神病薬の適正使用に関するエビデンス創出を中心に活動しています。統合失調症治療薬「ジプラシドン(ME2112)」は、引き続き臨床第三相試験を実施しております。パーキンソン病治療薬「サフィナミド(ME2125)」は、引き続き臨床第二/三相検証的試験および第三相長期投与試験を実施しております。なお、「サフィナミド(ME2125)」については、2017年3月にエーザイ株式会社へ導出いたしました。β-ラクタマーゼ阻害薬「OP0595」は、国内にて臨床第一相試験を実施しております。アミノグリコシド系抗生物質であるアルベカシン吸入液剤「ME1100」は、米国での臨床第一相試験を終了いたしました。
生物産業分野におきましては、農薬事業では、新規農業用殺虫剤「ME5343(Afidopyropene)」を導出先のBASF社(ドイツ)と、新規農業用殺菌剤「ME5223(Fenpicoxamid)」を導出先のダウ・アグロサイエンス社(アメリカ)と、海外を中心に2018年の上市を目標にそれぞれ共同開発を進めております。新規農業用殺虫剤「ME5382」につきましては、国内で申請を行い、アジアを中心とする海外では申請に向けた試験を行っております。また、主力のいもち病防除剤「オリゼメート」につきましては、LCM(ライフサイクルマネジメント)として、国内において新たに2製剤の登録を取得しました。動物薬事業では、牛用抗菌剤「ME4136」を申請し、牛用抗菌剤「ME4129」、牛豚用抗菌剤「ME4137」について臨床試験を実施中です。また、豚用ワクチン「ME4624」についても試験を進めております。
なお、研究所については以下の4研究所体制となっております。
医薬研究所 :合成創薬のためのリード化合物の探索とその最適化、合成法検討、機器分析による構造解析並びに分子設計を中心とした創薬研究、感染症領域を中心とした創薬研究、ゲノム研究、ライフサイクルマネジメントのための研究、薬物の薬理評価・動態評価・安全性評価、導入薬評価
CMC研究所 :新薬・LCM・ジェネリック開発における原薬の合成プロセス確立と製剤の設計・改良検討及び製剤製法確立、原薬・製剤の物性、安定性評価と規格試験法確立、治験薬(原薬、製剤)製造と製法スケールアップ・技術移管、製剤の包装設計と原価低減
バイオサイエンス研究所 :生産品目・次期生産導入品目の生産菌株育種及び培養・精製技術の確立、抗体医薬を中心とした創薬研究、バイオ後続品の研究開発、品質向上・コスト低減による工場支援並びにバイオ資源を活用した医薬品・農動薬・酵素・ジェネリック原料の新製品創出
生物産業研究所 :新規農薬・動物薬の創出と新製剤開発、既存品評価、販売支援業務
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たっては、主として期末日現在の判断に基づく見積りによるものがあります。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 経営成績の分析
① 売上高
売上高は前連結会計年度比 1.5%増の1兆2,424億80百万円となりました。
食品では、売上高は前連結会計年度を上回りました。発酵デイリー事業、その他事業は前連結会計年度を上回り、菓子事業は前連結会計年度並みとなりましたが、加工食品事業と栄養事業は商品数の絞り込みを実施した影響などにより前連結会計年度を下回りました。
医薬品では、売上高は前連結会計年度を下回りました。2016年4月に実施された薬価改定の影響により国内医療用医薬品事業は前連結会計年度を下回り、また生物産業事業も前連結会計年度を下回りました。
② 営業利益
営業利益は前連結会計年度比 13.6%増の 883億95百万円となりました。
食品では、前連結会計年度を大幅に上回りました。主力商品の伸長によるプロダクトミックスの改善、生産や物流の効率化などの構造改革に加えて、各種費用の効率的支出に取り組んだ結果、全事業が前連結会計年度を大幅に上回りました。
医薬品では、前連結会計年度を大幅に下回りました。薬価改定の影響による減収や、導入一時金の支払いおよび新薬普及活動強化による費用増が大きく影響しました。
③ 営業外損益及び経常利益
営業外収益は38億26百万円減少の 33億31百万円、営業外費用は 2億25百万円減少の 28億87百万円となりました。以上により、経常利益は前連結会計年度比 8.6%増の 888億39百万円となりました。
④ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
特別利益は固定資産売却益の減少により 124億89百万円減少の 79億64百万円、特別損失は5億41百万円増加の 76億11百万円となりました。以上により、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度比 6.3%減の 891億92百万円となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比 2.9%減の 607億86百万円となりました。
(3) 財政状態の分析
① 資産
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて 277億79百万円増加し、8,838億95百万円となりました。これは現金及び預金が 71億21百万円減少した一方、受取手形及び売掛金が 23億13百万円、商品及び製品が 77億94百万円、その他流動資産が 88億61百万円、建物及び構築物(純額)が 27億98百万円、建設仮勘定が 132億10百万円増加したことなどによるものです。
② 負債
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて 102億58百万円減少し、4,267億4百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が 67億24百万円、その他流動負債が 82億74百万円増加した一方、未払法人税等が 76億33百万円、社債(1年内償還予定を含む)が 200億円減少したことなどによるものです。
③ 純資産
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて 380億38百万円増加し、4,571億90百万円となりました。これは自己株式が 68億80百万円、為替換算調整勘定が 19億56百万円減少した一方、利益剰余金が 449億86百万円増加したことなどによるものです。
なお、自己資本比率は前連結会計年度末の 47.8%から 50.8%に、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の 2,777円28銭から 3,064円91銭になりました。
(4) 資金の財源及び資金の流動性の分析
① キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1業績等の概要」に記載のとおりであります。
また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりです。
|
区分 |
第4期 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
第8期 |
|
自己資本比率(%) |
39.9 |
41.1 |
42.2 |
47.8 |
50.8 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
40.9 |
61.5 |
122.9 |
155.6 |
153.6 |
|
債務償還年数(年) |
4.1 |
3.1 |
2.6 |
1.4 |
1.6 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
29.5 |
48.6 |
76.2 |
104.1 |
105.1 |
(注)各指標の算出方法
自己資本比率:(純資産の部-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額(期末株価終値×発行済株式総数)/総資産
債務償還年数:有利子負債(社債、借入金、コマーシャル・ペーパー)/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い(利息の支払額)
※ 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。
② 資金需要
設備投資、運転資金、借入金の返済及び利息の支払い並びに配当及び法人税の支払い等に資金を充当しております。
当社グループは、グループ会社を対象に、資金調達の安定化と調達コストの低減を図るため、グループファイナンス制度を導入しております。
③ 資金の源泉
主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債及びコマーシャル・ペーパーの発行等によって調達しております。