文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、グループ理念に掲げる使命・役割のもと、「食と健康」の企業グループとして、お客さまの生活充実に貢献することで、持続的な成長・発展をすべく全力を尽くし、あらゆるステークホルダーとの信頼に基づき企業価値の向上を図ってまいります。
[グループ理念]
私たちの使命は、「おいしさ・楽しさ」の世界を拡げ、
「健康・安心」への期待に応えてゆくこと。
私たちの願いは、「お客さまの気持ち」に寄り添い、
日々の「生活充実」に貢献すること。
私たち明治グループは、「食と健康」のプロフェッショナルとして、
常に一歩先を行く価値を創り続けます。
[経営姿勢] グループ理念を実現させていくにあたり、経営の基本姿勢を表明したものです。
1.「お客さま起点」の発想と行動に徹する。
2.「高品質で、安全・安心な商品」を提供する。
3.「新たな価値創造」に挑戦し続ける。
4.「組織・個人の活力と能力」を高め、伸ばす。
5.「透明・健全で、社会から信頼される企業」になる。
(2)中長期的な経営戦略
当社グループは、移り変わる環境下にあっても、グループ理念を体現し、成長し続ける企業グループであるために、「Beyond meiji ~想像以上の明治へ~」をスローガンとした2026年度までの長期ビジョンを策定し、その実現を目指しています。なお、実現に向けては、3年毎の中期経営計画でより具体的な実行計画に落とし込み、事業活動における推進を図っております。
明治グループ2026ビジョン「Beyond meiji ~想像以上の明治へ~」
[目指す企業グループ像]
明治グループ100年で培った強みに、新たな技術や知見を取り入れて、「食と健康」で一歩先を行く価値を創造し、日本、世界で成長し続ける。
[目標水準]
・営業利益成長率 1桁台半ば以上(年平均)
・海外売上高比率 20%を目指す
・ROE 10%以上を維持
[重点方針]
Ⅰ.コア事業での圧倒的優位性の獲得
Ⅱ.海外市場での成長基盤の確立
Ⅲ.健康価値領域での新たな挑戦
Ⅳ.社会課題への貢献
目指す企業グループ像の実現、目標水準の達成に向けて、Ⅰ~Ⅳの重点方針に沿って策定した、下記「事業ビジョン」「サステナビリティビジョン」「経営基盤ビジョン」をもとに、活動を推進しています。
[事業ビジョン]
(食品セグメント)
国内では、「コア」「成長」「改革」の3つの領域に整理し、さらなる事業ポートフォリオの強化を目指していきます。海外では、各地域で明治らしい、差別化された商品を展開し、独自のポジションを確立、ブランド認知を獲得し成長を加速させていきます。
(医薬品セグメント)
医療用医薬品では、感染症やジェネリック、バイオ医薬品を国内のみならず海外展開も含めてトータルで拡大します。特に、感染症領域ではアジアのリーディングカンパニーとなるべく、生産能力、研究開発、普及活動をそれぞれ強化していきます。生物産業では、農薬を国内・海外ともに拡大していきます。
(グループ)
食品、医薬品で培ったノウハウ・強みを活かすとともに、オープンイノベーションにより社外の知見を積極的に取り入れることで、健康・予防領域における独自ポジションの確立を目指します。
[サステナビリティビジョン]
人々が健康で安心して暮らせる「持続可能な社会の実現」を目指して、事業を通じた社会課題の解決に貢献すべく、「こころとからだの健康に貢献」「環境との調和」「豊かな社会づくり」を主要活動テーマに掲げ、推進していきます。
[経営基盤ビジョン]
ビジョン実現に向けた当社グループの経営基盤強化に向けて、機能的・戦略的なマネジメント体制の確立や、一人一人の力が発揮できる環境・仕組み・風土づくり、さらにはmeijiブランドの進化に向けた取組みを推進していきます。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く市場環境は、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛・訪日外国人の急減をはじめ、諸関税の撤廃や薬価改定の毎年実施など、大きな変化の渦中にあります。加えて、これまで当社グループの成長を牽引してきたコア商品の急成長は鈍化しつつあり、次なる成長ドライバーの早期確立が必要という強い課題意識のもと、明治グループ2026ビジョンの第一ステージである「2020中期経営計画」を推進してまいります。
[2020中期経営計画と2020年度の取組み]
●基本コンセプト
「継続的戦略課題への取組」と「成長に向けた新たな挑戦」
●重点方針と具体的な取組み
①コア事業での高シェア・高収益の実現
・食品セグメント:ヨーグルト、チョコレート、栄養食品のさらなる拡大ならびに次期成長ドライバーの育成に向けた経営資源の集中的投下
・医薬品セグメント:感染症(ワクチン含む)をはじめとするコア領域でのプレゼンス強化とジェネリック医薬品事業の収益力強化
②海外市場での成長基盤の確立に向けた積極的な事業拡大
・食品セグメント:コア事業を中心とする独自価値の海外(特に中国市場)への展開・拡大加速
・医薬品セグメント:メドライク社におけるCMO/CDMO*1事業の拡大とASEAN・欧州での事業強化
*1 CMO:Contract Manufacturing Organization(医薬品受託製造機関)
CDMO:Contract Development and Manufacturing Organization(医薬品受託製造開発機関)
③健康を軸とした新たな価値領域での仕掛け
・グループ全体:食品と医薬品の両事業の強みとオープンイノベ―ションを活用した、健康・予防領域におけるユニークな価値創出に向けた取組み推進
④構造改革の継続的な実行と個別事業課題の克服
・食品セグメント:各機能部門の生産性向上を目的としたグランドデザインの着実な実行
・医薬品セグメント:農薬・動物薬事業の収支構造改革の断行、業務改革による生産性向上
⑤経営基盤の進化とサステナビリティの推進
・チーフオフィサー制導入によるグループガバナンス体制の強化
・経営層後継者計画(サクセションプラン)の運用
・「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」に掲げるKPIの着実な推進による、事業活動を通じた社会課題への貢献
●2020中期経営計画
売上高:1兆3,500億円
・食 品:1兆1,600億円
・医薬品: 1,900億円
営業利益(率):1,250億円(9.3%)
・食 品:1,100億円(9.5%)
・医薬品: 150億円(7.9%)
ROE:13%台
海外売上高:1,420億円
・食 品: 900億円
・医薬品: 520億円
なお、2020年度の業績見通しは2020中期経営計画で掲げた目標に未達となる見通しです。
詳細については、3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営成績の状況 ③目標とする経営指標の達成状況等に記載しております。
●2020年度 業績見通し
売上高:1兆2,530億円
・食 品:1兆 414億円
・医薬品: 2,123億円
営業利益:1,100億円
・食 品:930億円
・医薬品:180億円
ROE:12.0%
海外売上高:1,015億円
・食 品: 540億円
・医薬品: 474億円
2020年度は、明治グループ2026ビジョンの第二ステージとなる「2023中期経営計画」を策定いたします。新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化し、市場構造やお客さまの価値観に大きな変化が見込まれる環境下においても、明治グループ2026ビジョンの実現ならびにサステナブルな企業成長を目指して、的確な戦略の策定・推進を図ってまいります。
また、新型コロナウイルス感染症への対応として、当社では、代表取締役社長を本部長とする緊急対策本部を設置し、事業を継続していくための従業員の安全確保対策、施設面での感染予防対策について決定しました。
さらに、当社グループでは、世界で約17,000人の従業員やその家族の安全と健康を確保するため、テレワークの推奨、出張自粛などさまざまな対策を講じております。現時点では生産体制および原材料調達において大きな影響は生じておりませんが、今後も状況変化に応じて必要な対策を速やかに実施することにより安定的な製品供給に努めるとともに、「食と健康」に関わる企業グループとしての責務を果たしてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
下表の将来に関するリスクは、当社の中長期的な経営戦略に基づき、分類したものです。重要度は、リスクが顕在化する可能性や顕在化した場合の影響度などを考慮し、当社グループが判断したものです。
また、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであり、全ての事業等のリスクを網羅したものではありません。
当社グループにおいては、事業活動の大きな脅威となるリスクについて、そのリスクの顕在化の未然の防止やリスク顕在化の最小化対策なども講じるよう努めております。
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リスク |
対応策 |
グループに おける 重要度 |
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1 事業に関するリスク |
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1.1 製品・サービスの販売・提供 |
・計画した製品の上市断念 ・お客さまのライフスタイル・価値観の変化 ・当社の強みとする素材(乳・カカオ等)へのネガティブな風評 |
・POC(Proof of Concept)の確実な取得 ・市場トレンドの積極的情報収集 ・環境や社会に配慮した商品開発 ・明治らしい社会課題解決型製品・サービスの創出 ・製品・素材に関する適切な情報発信 |
○ |
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1.2 特定製品への 利益偏重 |
・売上・利益構成比の高い製品の販売不振 |
・独自価値を最大化するマーケティング施策の実行 ・製品ポートフォリオマネジメントの充実 ・新市場や新規領域の探索 |
◎ |
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1.3 サプライチェーン |
・原材料の調達不足・余剰、価格高騰 ・生乳調達の困難化 ・生産トラブル等による生産活動の停止 ・物流起因による製品供給の不安定化 |
・原材料市場の積極的情報収集および調達戦略推進 ・調達先の分散や代替原料の検討 ・生産販売部門の連携強化 ・省人/無人化による物流効率化 |
○ |
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1.4 技術進歩 |
・デジタル技術の急速な進歩 ・画期的な治療法・製法・製剤の台頭 |
・新技術導入検討の早期着手 ・新たな製法・製剤の研究、アライアンス探索 |
○ |
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1.5 法・制度 |
・企業活動に大きく影響する諸制度の改正 ・薬価改定 |
・諸制度改正の早期情報入手と対応策の実施 ・行政への適切な働きかけ ・薬価改定を受けない製品ポートフォリオの充実 |
○ |
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1.6 海外展開、 海外グループ会社 |
・社会情勢の急激な変化や戦争・テロの発生 ・諸外国における想定を大きく超える諸制度の改正 |
・情報収集および対応策の早期検討・実施 ・複数拠点からの製品供給体制の構築 |
◎ |
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1.7 事業計画 |
・環境変化等によるビジョン、中期経営計画の未達成 ・コア事業の成長鈍化、海外市場や新規領域における計画未達 ・固定資産・のれんの減損 ・為替・金利変動 |
・独自価値のさらなる強化、新たな価値の継続的な探索 ・海外市場における独自価値の提供 ・収益性、成長性、生産性の観点での事業ポートフォリオ管理 ・投資、M&A計画における適切な意思決定、モニタリングの実施 ・為替予約および固定金利での借入 |
○ |
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リスク |
対応策 |
グループに おける 重要度 |
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2 サステナビリティに関するリスク |
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2.1 環境との調和 |
・企業活動における環境への配慮 |
・CO2排出量・フロン漏洩量の削減、再生可能エネルギーへの転換、排水・廃棄物処理の適正実施、ISO14001に準じた取組み ・需給管理の徹底やフードロス対策 ・環境に関する各種方針、ポリシー等の徹底 |
○ |
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2.2 気候変動 |
・気候変動への対応 |
・TCFDの枠組みに沿った気候変動シナリオ分析と戦略策定および情報開示 |
○ |
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2.3 豊かな社会 づくり |
・持続可能な原材料調達 ・人権への配慮、人権課題 ・多様性への理解、多様な人材の活用 |
・サステナブル調達原料(カカオ豆・パーム油)の比率向上 ・酪農家をはじめとするサプライヤーとの協業・連携強化 ・人権デュー・ディリジェンスを踏まえた課題解決の取組み ・多様な価値観・能力を活かし合う組織・風土づくり ・調達、人権、社会等に関する各種方針、ポリシー等の徹底 |
○ |
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3 経営基盤に関するリスク |
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3.1 ガバナンス |
・適時適切な経営の意思決定 ・社内外のコンプライアンス違反 |
・取締役会の実効性の向上 ・グループガバナンス体制の強化 ・コンプライアンス・ソーシャルメディア利用の教育、各種方針・ポリシーの社内外への徹底 |
○ |
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3.2 明治ブランド の毀損 |
・品質不備、薬品の予期せぬ副作用などによる製品回収 ・当社グループまたは製品への予期せぬ風評被害 |
・安全安心の徹底追及 ・各ステークホルダーとの適切なコミュニケーション |
◎ |
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3.3 人材・風土 |
・企業成長に必要な人材獲得および能力開発 ・従業員エンゲージメント ・業務環境による生産性への影響 |
・サクセションプランの適切な運用 ・従業員研修の充実 ・従業員エンゲージメント向上施策の実行 ・健康経営の推進、快適な職場づくり |
◎ |
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3.4 情報資産の 漏洩 |
・不正アクセス等による情報漏洩やシステム機能の停止 ・不適切な管理体制による情報の流出 |
・情報管理体制および情報セキュリティの強化 ・情報管理の教育強化と各種規程・ポリシーの徹底 |
○ |
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3.5 災害や不測の 事態 |
・災害やパンデミックなど予期せぬ非常事態による企業活動の停滞・中止 ・非常事態下の環境変化による製品需要の増減 |
・早期的回復に向けたBCP、リスクマネジメント計画の整備 ・グループとして幅広い製品ポートフォリオ保持 |
○ |
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
①事業全体の状況
(単位:百万円)
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売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
1株当たり 当期純利益 (円 銭) |
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当連結会計年度 |
1,252,706 |
102,708 |
103,324 |
67,313 |
464.04 |
|
前連結会計年度 |
1,254,380 |
98,383 |
99,709 |
61,868 |
426.61 |
|
前年同期比(%) |
99.9 |
104.4 |
103.6 |
108.8 |
- |
当社グループは「2020中期経営計画」の2年目を迎え、基本コンセプト「継続的戦略課題への取り組み」と「成長に向けた新たな挑戦」に基づき、「コア事業での高シェア・高収益の実現」「海外市場での成長基盤の確立に向けた積極的な事業拡大」「健康を軸とした新たな価値領域での仕掛け」「構造改革の継続的な実行と個別事業課題の克服」「経営基盤の進化とサステナビリティの推進」に向けて取り組みを進めています。
2020年3月期は、食品セグメントでは個人消費動向が不安視され、医薬品セグメントでは2019年10月に薬価改定が実施されるなど厳しい環境下ではありましたが、「2020中期経営計画」の達成に向けて両セグメントともにコア領域・成長領域に経営資源を重点的に投下し、「選択と集中」を徹底することで着実に計画を推進しました。
今般の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による当社グループの2020年3月期連結業績への影響については、下記の通り総じて限定的なものに留まりました。
食品セグメントでは、発酵デイリー事業のヨーグルト、プロバイオティクスや、加工食品事業の冷凍食品、調理食品等に需要増が発生しました。一方、国内における外出自粛要請等の影響により、加工食品事業における外食産業向けの業務用食品では売り上げが減少しました。海外子会社は全て12月期決算のため2020年3月期決算への影響はありませんでした。
なお、本年1月から2月にかけて中国における菓子やアイスクリームの工場の操業を一時的に停止しましたが、短期に留まったため事業活動への影響は軽微なものとなりました。
医薬品セグメントでは、国内においてMRによる医師への情報提供の活動自粛や、医療機関受診患者数の減少によりアレルギー性疾患治療薬などが減収となりました。海外では、インド全土におけるロックダウンがありましたが影響は軽微なものとなりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は1兆2,527億6百万円(前年同期比 0.1%減)、営業利益は 1,027億8百万円(同 4.4%増)、経常利益は 1,033億24百万円(同 3.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は 673億13百万円(同 8.8%増)となりました。また、ROE(自己資本利益率)は 12.4%、EPS(1株当たり当期純利益)は 464.04円となりました。
②セグメントの状況
(単位:百万円)
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報告セグメント |
合計 |
|||||||
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食品 |
医薬品 |
||||||||
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前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減 |
|
|
売上高 |
1,056,637 |
1,049,559 |
△7,078 |
198,688 |
204,354 |
5,665 |
1,255,326 |
1,253,914 |
△1,412 |
|
セグメント 利益 |
84,763 |
87,340 |
2,576 |
14,243 |
15,982 |
1,738 |
99,007 |
103,322 |
4,315 |
(注)売上高、セグメント利益は、セグメント間の取引を消去する前の金額によっております。
セグメントの業績の詳細は、次のとおりであります。
Ⅰ.食品
当セグメントには発酵デイリー(ヨーグルト、牛乳類、飲料等)、加工食品(チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、冷凍食品等)、菓子(チョコレート、グミ、ガム等)、栄養(スポーツ栄養、乳幼児ミルク、流動食、美容、一般用医薬品等)、海外、飼料、畜産品、砂糖及び糖化穀粉等の製造・販売、運送等が含まれております。
売上高は、前連結会計年度並みとなりました。加工食品事業、栄養事業、海外事業は前連結会計年度を上回りましたが、発酵デイリー事業および菓子事業は前連結会計年度並みとなり、その他国内子会社は前連結会計年度を下回りました。
セグメント利益は、前連結会計年度を上回りました。乳幼児ミルクやスポーツ栄養など栄養事業の主力品の増収に加え、価格改定等により減収影響をカバーしました。
事業別の概況は、次のとおりです。
■発酵デイリー事業(ヨーグルト、牛乳類、飲料等)
売上高は、「明治おいしい牛乳」が好調に推移したことに加えて、「ザバスミルクプロテイン」がラインアップの強化により大幅に伸長しました。プロバイオティクスやヨーグルトは、新型コロナウイルス感染症拡大により、体調管理を目的とした需要が第4四半期に発生しましたが、通期では減収となりました。その結果、全体では前連結会計年度並みとなりました。
営業利益は、プロバイオティクスの減収や原材料調達コストの増加の影響を、「ザバスミルクプロテイン」の増収や価格改定によりカバーし前連結会計年度を上回りました。
■加工食品事業(チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、冷凍食品等)
売上高は、アイスクリームが夏場の天候不順の影響を受けて減収となりましたが、「明治北海道十勝カマンベールチーズ」のラインアップ強化などによる増収が寄与した結果、前連結会計年度を上回りました。
営業利益は、チーズの増収に加え、2019年3月に実施したアイスクリームの価格改定の影響などにより前連結会計年度を上回りました。
■菓子事業(チョコレート、グミ、ガム等)
売上高は、「チョコレート効果」や「きのこの山・たけのこの里」が好調に推移しましたが、グミやガムの減収により、前連結会計年度並みとなりました。
営業利益は、物流費や販売促進費などが増加した影響により、前連結会計年度を下回りました。
■栄養事業(スポーツ栄養、乳幼児ミルク、流動食、美容、一般用医薬品等)
売上高は、乳幼児ミルクがインバウンド需要の影響を受けて好調に推移したほか、スポーツプロテイン「ザバス」や流動食「明治メイバランス」の増収により前連結会計年度を上回りました。
営業利益は、主要商品の増収により前連結会計年度を大幅に上回りました。
■海外事業(海外子会社、輸出)
売上高は、米国子会社や中国子会社の増収により前連結会計年度を上回りました。
営業利益は、子会社各社の増収により前連結会計年度を大幅に上回りました。
■その他国内子会社(飼料、畜産品、砂糖および糖化穀粉、運送等)
売上高は、畜産品子会社が株式譲渡により連結子会社から除外されたことや物流子会社等の減収により前連結会計年度を下回りました。
営業利益は、物流子会社等の減収の影響により前連結会計年度を下回りました。
Ⅱ.医薬品
当セグメントには、医療用医薬品及び農薬・動物薬等の製造・販売が含まれております。
売上高は、2019年10月に実施された薬価改定の影響がありましたが、前第2四半期連結会計期間から連結したKMバイオロジクスの実績が通年で計上されたことに加え、インフルエンザワクチンや海外子会社の増収により前連結会計年度を上回りました。
セグメント利益は、薬価改定の影響があったものの、インフルエンザワクチンや海外子会社の増収に加えて、インド子会社ののれん償却費の減少などが寄与し、前連結会計年度を上回りました。
事業別の概況は、次のとおりです。
■国内事業
売上高は、薬価改定の影響に加えて、特許切れとなった抗うつ薬「リフレックス」やいもち病防除剤「オリゼメート」が大幅な減収となりましたが、インフルエンザワクチンの取り扱い数量の増加や、当連結会計年度より4種混合ワクチンなどのヒト用ワクチンの販売を開始したことにより、前連結会計年度を上回りました。
営業利益は、「リフレックス」や「オリゼメート」の大幅な減収や薬価改定の影響などにより、前連結会計年度を下回りました。
■海外事業
売上高は、インドやスペインの子会社が伸長したことに加え、主力の抗菌薬「メイアクト」の輸出が好調に推移したことにより、前連結会計年度を上回りました。
営業利益は、海外子会社の増収に加えて、インド子会社ののれん償却費の減少により前連結会計年度を大幅に上回りました。
■KMバイオロジクス
売上高は、前第2四半期連結会計期間から連結子会社となり、当第1四半期連結会計期間の実績が純増となったことに加え、プレパンデミックワクチンの売り上げなどが寄与し、前連結会計年度を大幅に上回りました。
営業利益は、ヒト用ワクチンや血漿分画製剤の増収により前連結会計年度を大幅に上回りました。
③目標とする経営指標の達成状況等
「2020中期経営計画」の2年目である2019年度は、売上高は前連結会計年度をわずかに下回ったものの、営業利益は8期連続の増益、かつ過去最高益となりました。また、ROEは12.4%となりました。セグメント別の売上高及び営業利益については、「(2)経営成績の状況 ②セグメントの状況」に記載のとおりですが、食品セグメントでは売上高は前連結会計年度を下回ったものの、増益となり営業利益率は0.3ポイントの増加、医薬品セグメントは増収増益で営業利益率も0.6ポイントの増加となり、食品・医薬品セグメントともに着実に成長を続けております。海外売上高についても、食品・医薬品セグメントともに海外子会社を中心に着実に売上高を伸ばしております。
「2020中期経営計画」の進捗として、食品セグメントでは、牛乳事業が黒字化に向けて進展し、また、課題を抱えていた畜肉事業会社や米飯事業会社については、さらなる発展を目指す形で他社へ事業譲渡するなど、構造改革を進めました。医薬品セグメントでも、KMバイオロジクスで製造されたヒト用ワクチンが、Meiji Seika ファルマで本格的に販売が開始されるなど、大きな成果がありました。
しかしながら、2020年度の業績見通しは、「2020中期経営計画」で掲げた中計目標値に対しては売上高、営業利益ともに未達となる見込みであります。中計目標値未達の最大の要因は、食品セグメントでのコア事業の成長不足であり、特にプロバイオティクスの減収が大きく影響しておりますが、足元の状況は回復しつつあり、次期中計には再び成長軌道に乗せていけるように取り組んでまいります。一方の医薬品セグメントは、KMバイオロジクスを連結したことにより売上高、営業利益ともに2019年度で中計目標値を達成いたしましたが、2020年度はさらなる成長を目指してまいります。
2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大による世界経済や国内消費動向への影響が懸念される状況ではありますが、当社グループは、引き続きコア事業の成長と将来の成長ドライバーとなる事業の育成に取り組んでまいります。食品セグメントでは、消費者の健康や栄養に対する期待が従来以上に高まる中、国内においてプロバイオティクスやヨーグルトの健康機能の訴求強化、新商品「明治タンパクト」シリーズやスポーツプロテイン「ザバス」など栄養分野の商品の販売拡大などに取り組んでまいります。海外では、特に中国における生産・販売能力の強化に向けた取り組みをこれまで以上に加速させるとともに、新たなビジネスの可能性についても追求してまいります。医薬品セグメントでは、当社グループが持つウイルスに関する高い技術・設備や豊富な経験を活用し、研究機関と協力の上、新型コロナウイルス感染症の克服に向けてワクチン開発をスタートさせ、実用化を目指してまいります。また、関係機関と連携を取りながら抗菌薬をはじめとする医薬品の安定供給に努め、世界の医療に貢献してまいります。今後は感染症への関心の高まりによりインフルエンザワクチンの摂取意向の上昇が想定されることから、出荷数量の拡大に取り組んでまいります。
また、事業成長のみならず、ガバナンスの強化やサステナビリティの推進についても引き続き積極的に取り組んでまいります。
各指標の推移は、次のとおりであります。
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|
セグメント別の売上高及び営業利益の推移は、次のとおりであります。
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(2)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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食品 |
803,312 |
100.5 |
|
医薬品 |
117,533 |
116.2 |
|
報告セグメント計 |
920,846 |
102.3 |
|
合計 |
920,846 |
102.3 |
(注)1 上記金額は、消費税等抜きの販売価額により表示しております。
2 セグメント間の取引は含まれておりません。
②受注実績
当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画を立てて生産しております。
一部受注生産を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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食品 |
1,048,963 |
99.3 |
|
医薬品 |
203,742 |
102.8 |
|
報告セグメント計 |
1,252,706 |
99.9 |
|
合計 |
1,252,706 |
99.9 |
(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 総販売実績に対する売上の割合が10%以上の相手先はありません。
3 セグメント間の取引は含まれておりません。
(3)財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて 55億6百万円減の9,986億37百万円となりました。これは建物及び構築物(純額)が 152億63百万円、現金及び預金が 120億90百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が 222億61百万円、投資有価証券が 89億6百万円減少したことなどによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて 424億43百万円減の4,010億69百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が 131億61百万円、未払法人税等が 88億59百万円、長期借入金が 68億97百万円、短期借入金が 27億22百万円、繰延税金負債が 25億28百万円減少したことなどによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて 369億36百万円増の5,975億67百万円となりました。これはその他有価証券評価差額金が 62億92百万円、退職給付に係る調整累計額が 28億92百万円減少した一方、利益剰余金が 457億79百万円増加したことなどによるものです。
この結果、流動比率は前連結会計年度末に比べて 17.9ポイント増の162.5%、デット・エクイティ・レシオは 0.03ポイント減の0.19倍、自己資本比率は 3.9ポイント増の56.4%となり、資金の流動性及び財務の安定性を維持しております。なお、1株当たり純資産は前連結会計年度末に比べて 243円35銭増加し、3,879円14銭になりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性
①資本政策の方針
当社は、食と健康、医薬品を主な事業とし、お客様の生涯を通じて身近な存在として事業展開しており、中・長期的に安定的な経営基盤の確保が不可欠であると認識しております。そのため、事業活動より得た資金は、将来への成長投資や研究開発へ積極的に振り向ける一方で、事業リスクに備えた財務体質強化のため、内部留保による自己資本の充実も図ってまいります。
また、株主還元についても経営における重要課題と認識しており、内部留保とのバランスを勘案しながら還元を実施してまいります。配当については、連結配当性向30%を目安に、中期的な事業見通しを踏まえ、安定的継続的な配当を行うことを基本方針とします。
②資金調達の方針
資金調達については、資金需要や金利環境等を踏まえつつ、多様化した調達手段の中から資本コストの低減を第一義として、負債により調達することを基本方針とします。一方で、負債の増加に伴う信用リスクの観点から、原則としてデット・エクイティ・レシオは0.5倍までを上限とし、金融情勢に左右されないような高い信用格付の維持にも努めます。なお、本報告書提出時点において、当社は日本格付研究所より「ダブルAマイナス(安定的)」の信用格付を取得しております。
また、主要な金融機関とは良好な取引関係を維持しており、加えて強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業拡大、運営に必要な投資資金及び運転資金の金融機関からの調達に関しては問題なく実施できると認識しております。さらに、国内の金融機関との間で合計200億円のコミットメントラインを設定しており、緊急時の流動性も確保しております。
なお、当社グループは、グループ会社を対象に、資金調達の安定化と調達コストの低減を図るため、グループファイナンス制度を導入しております。
③キャッシュ・フローの状況
|
区分 |
前連結会計年度 (百万円) |
当連結会計年度 (百万円) |
増減額 (百万円) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
112,100 |
114,103 |
2,002 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△100,202 |
△70,811 |
29,390 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△13,980 |
△30,287 |
△16,307 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△393 |
△375 |
18 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△減少) |
△2,475 |
12,628 |
15,104 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
26,913 |
24,481 |
△2,431 |
|
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 |
43 |
- |
△43 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
24,481 |
37,110 |
12,628 |
キャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。
|
区分 |
第7期 |
第8期 |
第9期 |
第10期 |
第11期 |
|
自己資本比率(%) |
47.8 |
50.8 |
52.7 |
52.5 |
56.4 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
155.6 |
153.6 |
126.9 |
129.8 |
111.6 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
1.4 |
1.6 |
1.1 |
1.0 |
0.9 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
104.1 |
105.1 |
140.3 |
143.2 |
157.0 |
(注)各指標の算出方法
自己資本比率:(純資産の部-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額(期末株価終値×発行済株式総数)/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(社債、借入金、コマーシャル・ペーパー)/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い(利息の支払額)
※ 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 20億2百万円収入増の 1,141億3百万円の収入となりました。これは仕入債務の減少や減損損失の減少により支出が増加した一方、売上債権の減少により収入が増加したことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 293億90百万円支出減の 708億11百万円の支出となりました。これは連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が減少したことなどによるものです。
これにより、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は、前連結会計年度より 313億93百万円収入増の 432億91百万円の収入となりました。
創出したフリー・キャッシュ・フローについては、配当金の支払いにより株主還元を行うとともに、有利子負債の返済に充当しております。配当については増配を実施し、株主還元の充実に努めました。今後も安定的継続的な利益還元を実施します。なお、配当金の支払額は前連結会計年度末より 10億95百万円支出増の 209億87百万円、配当性向は 32.3%であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 163億7百万円支出増の 302億87百万円の支出となりました。これは長期借入金の返済による支出が減少した一方、長期借入れによる収入や非支配株主からの払込みによる収入が減少したことなどによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は 371億10百万円となりました。
当連結会計年度においては、事業活動に伴う運転資金は金融機関からの借入及びコマーシャル・ペーパーの発行により調達いたしました。なお、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大による資金繰りへの影響はありません。今後も新型コロナウイルス感染症による資金繰りへの影響は限定的と考えており、成長投資や株主還元への資金配分の考え方に変更はありませんが、影響が拡大する場合には、必要に応じて投資の延期や負債調達を増やすことで、手元現預金の水準を高めに確保いたします。
当連結会計年度における資金調達と資金配分の関係は、次のとおりであります。
配当金及びEPS(1株当たり当期純利益)の推移は、次のとおりであります。
(注)2015年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施しており、2014年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり配当金及び1株当たり当期純利益を算定しております。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、連結財務諸表を作成するに当たり、必要な見積りを行っており、それらは資産、負債、収益及び費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りは、入手し得る情報に基づいて合理的に行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果がそれらの見積りと相違する場合があります。以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(繰延税金資産)
繰延税金資産は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得が減少した場合、繰延税金資産が取り崩され、税金費用を計上する可能性があります。
(固定資産の減損処理)
減損の兆候のある資産又は資産グループについて、回収可能価額に基づき減損の判定を行っております。回収可能価額は、使用価値と正味売却価額のいずれか高い方により測定しております。回収可能価額は、事業計画や市場環境の変化により、その見積り金額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、追加の減損処理が必要になる可能性があります。
なお、「(1)経営成績の状況」に記載のとおり、新型コロナウイルス感染症拡大による当社グループ業績における影響は限定的なものに留まりました。
新型コロナウイルス感染症の収束時期などを想定することは困難であるものの、同感染症による当社グループ業績への影響については、当面、同様の傾向が続くことを想定しております。
そのため、新型コロナウイルス感染症による当社グループの翌連結会計年度以後の業績に与える影響は限定的であり、会計上の見積りへの影響も軽微と想定し、当連結会計年度の会計上の見積りを行っております。
(1)技術援助契約
技術導入
|
契約会社名 |
相手先 |
契約の発効年月 |
有効期限 |
目的 |
実施料 |
|
㈱明治 |
ブルガリア国 LBブルガリクム |
2000年5月 |
2020年4月まで。以後2040年4月まで5年間毎に自動延長。 |
ヨーグルトの 製造技術導入。 |
生産高の一定率を支払う。 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
MSD㈱ |
2004年3月 |
販売開始から10年間又は特許の存続期間の何れか長い期間。 |
ミルタザピンの開発、製造及び販売に関する実施許諾契約。 |
一定額の一時金及び正味売上高に対し一定率の実施料を支払う。 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
ラクオリア創薬㈱ |
2011年3月 |
製品の販売終了まで。 |
ジプラシドン製剤の開発・販売に関する実施許諾契約。 |
一定額の一時金及び正味売上高に対し一定率の実施料を支払う。 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱
|
MSD㈱ |
2013年3月 |
販売開始から10年間又は特許の存続期間の何れか長い期間。 |
アセナピンの製造及び販売に関する実施許諾契約。 |
一定額の一時金を支払う。 |
技術提供
|
契約会社名 |
相手先 |
契約の発効年月 |
有効期限 |
目的 |
実施料 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
オランダ国 ビーエーエスエフ アグロケミカルプロダクツ社 |
2010年5月 |
販売開始から20年間。 |
ME5343製剤の開発・製造・販売に関する実施許諾契約。 |
一定額の一時金及び正味売上高に対し一定率の実施料を受け取る。 |
(2)業務提携契約
|
契約会社名 |
相手先 |
契約の発効年月 |
有効期限 |
目的 |
実施料 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
大鵬薬品工業㈱ |
2015年12月 |
2015年12月17日よりビラスチン後発医薬品の発売日まで。 |
ビラスチン製剤の共同販売契約。 |
一定額の一時金を支払う。 |
(3)合弁契約
|
契約会社名 |
相手先 |
契約の発効年月 |
有効期間 |
合弁会社の内容 |
契約会社出資額 |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
インドネシア国 チプト・プスポスハルト氏外 |
1974年3月 |
合弁会社の存続期間。 |
社名 :P.T.Meiji Indonesian Pharmaceutical Industries 目的 :抗生物質ほか各種薬品の製造、販売。 資本金:380億73百万ルピア 設立 :1974年5月 |
355億38万ルピア (資本金の93.34%) |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
タイ国 ナナ・チャート社外 |
1979年9月 |
合弁会社の存続期間。 |
社名 :Thai Meiji Pharmaceutical Co.,Ltd. 目的 :抗生物質ほか各種薬品の製造、販売。 資本金:2億9,700万バーツ 設立 :1979年11月 |
2億8,100万バーツ (間接所有含む) (資本金の94.61%) |
|
㈱明治 |
タイ国 バンコックインエックス社 CPグループオブカンパニー社 |
1989年1月 |
規定なし。 |
社名 :CP-MEIJI Co.,Ltd. 目的 :タイ国における飲用牛乳・ヨーグルト等の製造・販売。 資本金:5億バーツ 設立 :1989年2月 |
2億バーツ (資本金40%) |
|
Meiji Seika ファルマ㈱ |
アリスタヘルスアンドニュートリションサイエンス㈱ |
2011年2月 |
設立期日より20年間。 |
社名 :明治医薬(山東)有限公司 目的 :医薬品、動物薬外の製造、販売。 資本金:2,400万米ドル 設立 :2003年10月 |
2,000万米ドル (資本金の83.33%) |
|
Meiji Seika ファルマ㈱
|
韓国 東亜ソシオHD |
2013年8月 |
合弁会社の存続期間。 |
社名 :DM Bio Limited 目的 :バイオ後続品ほか各種薬品の製造・販売。 資本金:140億ウォン 設立 :2015年10月 |
584.89億ウォン
|
(4)その他
|
相手先 |
期間 |
内容 |
|
㈱明治 Meiji Seika ファルマ㈱ |
2009年4月1日から |
経営を管理・監督・指導するための経営管理契約。 |
|
KMバイオロジクス㈱ |
2019年4月1日から |
経営を管理・監督・指導するための経営管理契約。 |
当連結会計年度の研究開発費の総額は
当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。
(1) 食品
当連結会計年度における研究開発活動の金額は、
① 発酵デイリー
「明治おいしい牛乳」ブランドとして、2019年春より「明治おいしい低脂肪乳」「明治おいしいミルクカルシウム」(キャップ付き900g)を新発売しました。各商品ともに“氷点濃縮”乳原料を使用することで、従来の蒸発濃縮乳原料と比較して新鮮なミルクの香りを強め、明治独自の“ナチュラルテイスト製法(脱酸素による殺菌中の酸化抑制技術)”と組み合わせることで、脂肪分の少ない白物飲料の風味課題となっていた濃厚感や香りが少ない点を改善しました。本技術を活用した「明治おいしい低脂肪乳」の開発については、「公益社団法人 農林水産・食品産業振興協会会長賞」を受賞。全国の量販店やコンビニエンスストアにて採用され、高い評価を得ました。
宅配部門では、ミルクプロテインを普通牛乳と同等量(6.2g/180ml)配合した、爽やかでフルーティーな風味が特長の酸性タイプ乳飲料「明治ロコケア」(宅配壜180ml)を発売しました。本商品は、2019年度日本農芸化学会において「農芸化学技術賞」を受賞した、ミルクプロテインの吸収速度を高める“速攻吸収製法”を採用。さらにミルクプロテインを効率的に利用しやすい体内環境に整える5種のビタミンと亜鉛を配合した栄養機能食品であり、シニア層の健康課題である筋力低下の抑制をサポートする宅配商品ならではの価値を有する商品です。
「明治プロビオヨーグルト PA-3」シリーズ(ハードタイプ、ドリンクタイプ2品112g/112ml)は、世界で初めて尿酸値の上昇を抑えるヨーグルトとしての機能性表示を消費者庁から認可され、2019年5月にパッケージをリニューアル。「明治プロビオヨーグルト R-1プレーン」(336g)は、砂糖・甘味料・香料・安定剤無添加のプレーンタイプとして2020年3月に関東エリア限定で発売。新たな食べ方として、家族で分け合う、自分好みに味付けするなど、ターゲット、食シーンを広げる商品。明治独自の製法を組み合わせることで、甘みなしでもおいしい仕立てとなっております。また同時期に、「明治プロビオヨーグルト LG21ドリンクタイプすっきりCool」(112ml)を発売。胃に不快感のある人に向けて、メントール香料とレモン果汁を使用することで、飲んだ時にすっきりとした爽快感を体感できる、飲み続けやすい風味としました。
また新たな機能性表示食品として、明治独自の「SC-2乳酸菌」とコラーゲンペプチド、スフィンゴミエリンの3つを関与成分とする、飲むことで効果が期待できる紫外線対策商品を開発し、2020年4月に「明治スキンケアヨーグルト素肌のミカタ」として発売予定。
② 加工食品
第4のカマンベールとして、ブナのチップでやさしく丁寧に燻製した「明治北海道十勝カマンベールチーズ 燻製」を2019年10月に発売。独自の“まろやか燻煙製法”(特許出願中)により、カマンベールチーズのクリーミーでまろやかな味わいと、やさしい燻製香の絶妙なバランスを実現しました。
フローズンデザートでは、好評の「明治エッセル」「明治エッセル スイーツ」シリーズに加え、健康訴求型のアイスとして、糖として吸収されないフラクトオリゴ糖を配合した「明治オリゴスマート やさしいバニラ」を発売。血糖値上昇抑制効果をヒト試験で確認し、論文投稿しました。また、アイスのおいしさと、お客様からの安全性に対する期待に応えるため、長期間の保存試験を実施した結果を元に、明治のアイス商品に順次賞味期限を設定することをプレスリリースしました。
バターの新しいおいしさを訴求した「明治スプレッタブル」の新商品として、発酵バタータイプを発売。調理用途クリームとして、ノンデイリークリームでありながら乳風味の強い「ラクタージュ」を発売。
濃厚ソース、味付けご飯、トッピング具材(チーズ)が満足感のあるボリュームで、電子レンジ調理可能なトレーに盛り付けた「満足丼 濃厚オムライス」「同 濃厚ガーリックライス」「同 濃厚ダブルカレー」をそれぞれ2019年秋に、「満足丼 濃厚四川風麻婆丼」「同 濃厚エビチリ丼」をそれぞれ2020年春に発売。牛乳と1:1で混ぜることで、1食180mlあたり乳たんぱく質6gと1/2日分のカルシウム(340mg)が摂れる「明治TANPACT 牛乳でつくるコーンスープ」「同 かぼちゃスープ」を発売しました。
③ 菓子
素材のおいしさを加えることで食べやすさをプラスした「チョコレート効果 72%さわやかオレンジ&レモン」「同 旨み抹茶&香ばし米パフ」を2019年8月に発売。「チョコレート効果」ブランドより、持ち運びに便利で食べやすい「チョコレート効果 72%パウチ」「同 86%パウチ」を2019年9月に発売しました。
「ザ・チョコレート ビターアソートパウチ」「同 ミルクアソートパウチ」は2種類の「Bitter」、「Milk」それぞれの味わいを食べ比べることのできるパウチタイプの商品で、2019年9月発売。「ザ・チョコレート SENSATIONペルーダーク」「同 ペルーミルク」は、明治独自の新製法“リッチアロマ製法”によって、フローラルな香味を特長として表現した。「ザ・チョコレート ホワイトカカオダーク」は希少なメキシコ産ホワイトカカオを使用。以上3品をサロン・デュ・ショコラ東京および一部百貨店、通販サイトにて限定ギフト品として2020年1月発売しました。
「オリゴスマート」ブランドより、持ち運びに便利で食べやすい「オリゴスマート ミルクチョコレートパウチ」を2020年3月発売しました。
「アポロ」ブランドより、大人の女性向けに「アポロ my Style」を発売。通常の「アポロ」に比べて砂糖を25%カット、ちょっと大きめサイズで、つまみやすく、手につきにくいパウチ包装で、持ち歩きに便利な設計としました。
洋酒チョコレートとして、「4本エムズバー ラム・オ・レ」に続き、「同 ブランデー・オ・レ」を発売しました。春夏においしく食べられる、ミルククリームと洋酒を組み合わせた大人のチョコレート。
「明治TANPACT ミルクチョコレート」を開発(3/30発売)。さまざまなシーンで乳由来のたんぱく質をとることができます(乳たんぱく質として、5g/袋配合)。
果汁グミの果実感をアップした「もっとくだもの」シリーズを発売。レモン果汁にほろ苦いレモンピールを加えた「明治果汁グミもっとくだもの レモンピール」ミックス、洋梨果汁に洋梨ピューレを加えた「明治果汁グミもっとくだもの 洋なしピューレ」ミックスの2品体制。明治がこだわるカカオ素材を活用したフローズンデザート「コールドカカオ」を開発、バレンタインシーズンの催事品として全国百貨店等で展開。カカオをソルベのように加工し、従来のチョコレートとは違う温度でカカオの香味、感覚、余韻を感じ、カカオの可能性を広げるトライアルを実施しました。
④ 栄養
「ザバスプロテイン」シリーズでは、「ザバス ホエイプロテイン100」シリーズの大幅リニューアルを行い、新設した粉体専用工場(倉敷工場)での生産を開始しました。明治独自の造粒技術“均質顆粒化製法”により、溶けやすくダマになりにくい品質を実現。吸収の良いホエイプロテインとカラダづくりに必要なビタミンを独自配合しました。「ザバス ホエイプロテイン100ココア味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g、120食分2520g)、「同 バニラ味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)、「同 リッチショコラ味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)、「同 抹茶風味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)、「同 ヨーグルト風味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)の5品を発売。「ザバス ホエイプロテイン100」シリーズは、国際的アンチドーピング認証プログラム「インフォームドチョイス」を取得。
RTDタイプでは、運動する女性に向けた商品として、「(ザバス)MILK PROTEIN STYLE BODY」(200ml)を発売しました。運動する女性のカラダづくりに有効なミルクプロテインを12.5g配合し、カラダづくりに必要な3種のビタミンB群(B6、B12、葉酸)と鉄分を半日分配合した、運動後でもすっきり飲みやすいベリー風味の乳飲料。
「アミノコラーゲン」シリーズでは、カルシウムとグルコサミンを強化した「アミノコラーゲン プラスカルシウム」を発売。アミノコラーゲンの基礎美容成分(フィッシュコラーゲン5000mg)はそのままに、カルシウム102mg、グルコサミン120mgを配合。トライアルしやすい内容量の14日分(98g)で発売。
「即攻元気」シリーズでは、「即攻元気ゼリー 凝縮栄養11種のビタミン&4種のミネラル」(150g)のマンゴー風味を追加発売しました。ぶどう味と同様に、不足しがちで身体の調子を整えるために必要な11種のビタミンと4種のミネラル(亜鉛、鉄、銅、セレン)を、1個に凝縮した商品。
流動食部門では、病院や施設で経管投与される「メイバランス(1.0、1.5、2.0)」シリーズ(AB200、1000ml、SP)をリニューアルしました。長鎖脂肪酸の代謝に必要なカルニチンとプレバイオティクス成分としてフラクトオリゴ糖を配合。パッケージも、商品の取り間違いを防止するためにデザインを見やすく改良しました。また、発酵乳とガラクトオリゴ糖を配合した経管用流動食「YH」に、開封することなく直接経管に繋ぐことのできる、衛生面に配慮したソフトパックを追加発売。容量は300mlと400mlを用意。たんぱく質、脂質、糖質、食物繊維と13種のビタミン、ミネラルを配合した総合栄養食品。
(2) 医薬品
当連結会計年度における研究開発活動の金額は、
Meiji Seika ファルマ㈱グループにおきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、血液がん等新領域、ジェネリック医薬品、農薬、動物薬等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。
具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。
パーキンソン病治療薬「サフィナミド(ME2125)」は、2019年9月に日本における製造販売承認を取得し、導出先のエーザイ社が販売を開始しました。経口PDE4阻害剤「ME3183」は、米国にて臨床第一相試験を実施中です。β-ラクタマーゼ阻害薬「Nacubactam(OP0595)」は、国内開発について国立研究開発法人日本医療研究開発機構(略称AMED)による「医療研究開発革新基盤創成事業(略称CiCLE)」として、抗菌薬との併用反復投与の臨床第一相試験を国内にて実施中です。
抗体医薬品であるウステキヌマブ製剤(遺伝子組換え)のバイオ後続品である「DMB-3115」は、先発品との生物学的同等性を検証する臨床第一相試験を欧州で開始しました。
血液がん及び周辺領域への取り組みを強化するため、がん治療薬「HBI-8000」について、米国HUYA Bioscience社と日本、アジアにおける独占的販売及びライセンス契約を締結、また、慢性GVHD治療薬「KD025」について、米国Kadmon社と開発、商業化に関する提携を行いました。
2016年5月に発売した統合失調症治療薬「シクレスト®舌下錠」については、医療への科学的側面からの貢献を目指して、抗精神病薬の適正使用に関するエビデンス創出に継続的に取り組んでいます。
統合失調症治療薬「ジプラシドン(ME2112)」は、国内臨床第三相試験を継続しております。
生物産業分野におきましては、農薬事業では、新規農業用殺虫剤「ME5343(Afidopyropen)」を導出先のBASF社(ドイツ)がインド、オーストラリアに続き米国、カナダ等で販売を開始しました。新規農業用殺菌剤「ME5223(Fenpicoxamid)」は導出先のコルテバ社(アメリカ)が中南米でバナナ向けに販売を開始し、フランスでの農薬登録を取得しました。
新規農業用殺虫剤「ME5382(Flupyrimin)」につきましては、2019年6月に国内農薬登録を取得して販売を開始し、インドではUPL社が水稲分野で開発を進めております。また、主力のいもち病防除剤「オリゼメート」および「ME5382(Flupyrimin)」つきましては、国内における新たな水稲栽培技術である密播・密苗栽培および側条処理への対応を進めています。
動物薬事業では、牛用抗菌剤「ME4129」は、2019年11月に承認を取得しました。牛用抗菌剤「ME4136」は、農水省と食品安全委員会の審査が終了し、現在承認待機中です。
牛豚用抗菌剤「ME4137」は、牛で2019年9月に、豚で2019年12月に臨床試験を終了し、現在農水省の審議へ向け準備中です。
畜産用飼料添加物「ME4406」は、医薬品開発の臨床試験に該当する野外応用試験を鶏については2019年3月に終了し、豚については2020年6月に終了する予定です。
なお、研究所については以下の4研究所体制となっております。
医薬研究所 :免疫炎症、がん及び感染症領域を中心とした創薬研究(医薬品候補創出のためのリード化合物の探索とその最適化、計算化学・分子構造解析等の創薬への応用研究、薬理・薬物動態・安全性評価)、導入品を含む開発品の開発研究(有効性、薬物動態及び安全性評価)、既存品の付加価値情報の創出
CMC研究所 :新薬・LCM・ジェネリック開発における原薬の合成プロセス確立と製剤の設計・改良検討および製剤製法確立、原薬・製剤の物性、安定性評価と規格試験法確立、治験薬(原薬、製剤)製造と製法スケールアップ・技術移管、製剤の包装設計と原価低減
バイオサイエンス研究所 :抗体医薬を中心とした創薬研究、バイオ後続品の研究開発、生産品目・次期生産導入品目の生産菌株育種及び培養・精製技術の確立、品質向上・コスト低減による工場支援並びにバイオ資源を活用した医薬品・農動薬・酵素・ジェネリック原料の新製品創出
生物産業研究所 :新規農薬・動物薬の創出と新製剤開発、既存品評価、販売支援業務
KMバイオロジクス㈱におきましては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また新生児のマススクリーニングなどを行う臨床検査センターを保有しております。
同社においては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチンならびに血漿分画製剤の3領域の研究開発を行っており、それぞれの領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。
ヒト用ワクチンにつきましては、「デング熱ワクチン(KD-382)」の臨床第一相試験を2018年8月よりオーストラリアで開始しております。また「小児用5種混合ワクチン(KD-370)」の国内臨床第三相試験を継続実施中です。
血漿分画製剤については、血友病バイパス製剤であるバイクロットについて、現在の適応外である定期療法の適応を取得するための適応拡大試験(KD2-305)を2019年8月に開始しました。また、提携先と共同で静注用人免疫グロブリン製剤であるベニロンの適応拡大試験を継続実施中で、そのうち「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善」の効能・効果(KD6-71)の製造販売承認事項一部変更承認を2019年8月に、「視神経炎の急性期(ステロイド剤が効果不十分な場合)」の効能・効果(KD5-71)の製造販売承認事項一部変更承認を2019年12月に取得しました。
動物用ワクチンにつきましては、鶏用ワクチンの「KD-390」は2019年8月に製造販売承認を取得しました。豚用ワクチン「KD-377」および「KD-386」の計2品目は農水省に製造販売承認申請中です。
(3) その他
上記報告セグメントの他に、2019年4月に「明治グループ2026ビジョン」の重点方針で掲げた「健康価値領域での新たな挑戦」の一環として当社に設立した価値共創センターは、活動開始から1年が経ちました。
価値共創センターでは明治グループの持つ食品事業(乳・乳酸菌、カカオの研究、栄養設計技術等)と医薬品事業(薬理学の知見、合成技術、微生物・バイオ技術等)で培った技術と経験を融合し、「健康・予防領域」における独自のポジションの確立を目指し着実に研究開発を推進しております。主な研究テーマは「老化」や「食事療法」、「マイクロバイオーム(腸内細菌叢)」で、オープンイノベーションを積極的に推進し、最先端の知識や技術の導入を図り、健康寿命延伸につながる独自価値の創造を目指して活動中です。明治グループ内の各研究所あるいはアカデミアとの協業・人的交流、各種コンソーシアム・団体への参画を通して、新規事業開拓や新規技術開発のための人材育成にも取り組んでおります。
明治グループの次の成長を担う研究基盤の構築と、食と健康のプロフェッショナルとして事業を通じた社会課題の解決に貢献するべく、価値共創センターの研究員は日々努力をしております。
なお、当連結会計年度における研究開発活動の金額は 436百万円であります。