第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「明日をもっとおいしく」のスローガンのもと、「食と健康」の領域において、あらゆる世代のお客さまの生活充実に貢献するとともに、世界有数の企業グループへと成長・発展すべく全力を尽くし、お客さま、株主さまなどのステークホルダーに向け、企業価値の継続的な向上を図ってまいります。

 

① グループ理念

私たちの使命は、「おいしさ・楽しさ」の世界を拡げ、

「健康・安心」への期待に応えてゆくこと。

私たちの願いは、「お客さまの気持ち」に寄り添い、

日々の「生活充実」に貢献すること。

私たち明治グループは、「食と健康」のプロフェッショナルとして、

常に一歩先を行く価値を創り続けます。

 

② 経営姿勢

5つの基本

1.「お客さま起点」の発想と行動に徹する。

2.「高品質で、安全・安心な商品」を提供する。

3.「新たな価値創造」に挑戦し続ける。

4.「組織・個人の活力と能力」を高め、伸ばす。

5.「透明・健全で、社会から信頼される企業」になる。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

①明治グループ2026ビジョン「Beyond meiji ~想像以上の明治へ~」

当社グループは、グループ理念を実現する企業グループであり続けるために、2026年度までの長期ビジョンを策定しました。

「Beyond meiji ~想像以上の明治へ~」をスローガンに掲げ、「2020中期経営計画」「2023中期経営計画」「2026中期経営計画」の3回の中期経営計画でその実現を目指します。

 

Ⅰ.目指す企業グループ像

明治グループ100年で培った強みに、新たな技術や知見を取り入れて、「食と健康」で一歩先を行く価値を創造し、日本、世界で成長し続けてまいります。

 

Ⅱ.重点方針

■コア事業での圧倒的優位性の獲得

国内においては、コア事業への経営資源の積極投入により、各市場における圧倒的優位性を獲得することで収益力の向上を図ります。

■海外市場での成長基盤の確立

海外事業の強化・拡大を図り、グループ収益力向上に貢献する基盤を確立します。

■健康価値領域での新たな挑戦

食品と医薬品それぞれの事業で培ったグループの強みと特徴を活かして、健康・予防領域において新たな価値を創造、提供していきます。

■社会課題への貢献

事業を通じて社会課題の解決に貢献し、人々が健康で安心して暮らせる「持続可能な社会の実現」を目指していきます。

 

Ⅲ.目標とする経営指標

■営業利益成長率 1桁台半ば以上(年平均)

■海外売上高比率 20%を目指す

■ROE     10%以上を維持

 

 

②「2020中期経営計画」

Ⅰ.基本コンセプト

「継続的戦略課題への取り組み」と「成長に向けた新たな挑戦」

 

Ⅱ.重点方針

■コア事業での高シェア・高収益の実現

■海外市場での成長基盤の確立に向けた積極的な事業拡大

■健康を軸とした新たな価値領域での仕掛け

■構造改革の継続的な実行と個別事業課題の克服

■明治グループの経営基盤の進化とCSRの推進

 

Ⅲ.目標とする経営指標(2020年度目標値)

■売上高:1兆3,500億円

・食 品:1兆1,600億円

・医薬品:  1,900億円

■営業利益(率):1,250億円(9.3%)

・食 品:1,100億円(9.5%)

・医薬品: 150億円(7.9%)

■ROE:13%台

■海外売上高:1,420億円

・食 品: 900億円

・医薬品: 520億円

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

各事業の経営環境及び対処すべき課題は次のとおりであります。

 

<食品>

食品業界では、国内における人口減少・少子高齢化の進行や、中長期的な輸入原材料の調達面・価格面への対処、安全・安心への取り組みが急務となっています。

こうした環境下、国内ではヨーグルト、チョコレート、栄養食品といったコア事業に経営資源を積極投下し、さらなる高シェア・高収益の実現を図ります。チーズ、業務用商品、フローズンデザートなどの成長事業は、独自性のある商品の開発にチャレンジし、市場を切り拓きながらシェアアップを目指します。牛乳などの改革事業は、構造改革による収益改善に取り組みます。海外では中国、東南アジア、米国を重点エリアとし、当社ならではの商品を軸に展開し、飛躍的な成長を目指します。

 

■発酵デイリー(ヨーグルト、牛乳類、飲料等)

プロバイオティクスは「明治プロビオヨーグルトR-1」をはじめとした各ブランドのコミュニケーション施策を積極的に展開してまいります。

ヨーグルトは2018年10月に発売した「明治ブルガリアヨーグルトLB81カルシウムと鉄分」などの栄養強化型商品や付加価値商品などにも注力することで、市場の活性化に取り組んでまいります。

牛乳類は「明治おいしい牛乳(900ml)」の新容器の利便性とおいしさの訴求に加えて、2019年4月発売の「明治おいしい低脂肪乳」「明治おいしいミルクカルシウム(一部地区限定)」の売上拡大を図ってまいります。

販売が好調に推移している「ザバスミルクプロテイン」は、大容量タイプなどラインアップ強化によりさらなる伸長を目指してまいります。

■加工食品(チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、冷凍食品等)

チーズは好調な「明治北海道十勝」シリーズのマーケティングを強化し、売上拡大に取り組んでまいります。

アイスクリームは「明治エッセルスーパーカップ」シリーズのさらなる売上拡大に取り組んでまいります。

■菓子(チョコレート、グミ、ガム等)

チョコレートは、「チョコレート効果」や「オリゴスマート」など健康志向のカテゴリーを中心に、カカオの持つ健康価値やチョコレートの本質的価値の普及活動に積極的に取り組んでまいります。

グミは「果汁グミ」の商品ラインアップ拡充、コミュニケーション施策の積極展開により、さらなる売上拡大に取り組んでまいります。

■栄養(スポーツ栄養、粉ミルク、流動食、美容、一般用医薬品等)

スポーツ栄養は、さらなる成長が期待されるスポーツサプリメント市場において、「ザバス」を中心に利用ニーズの多様化に対応した商品提供、ブランド戦略に取り組んでまいります。

2019年4月より全国発売した乳児用液体ミルクは、災害時でも安心して授乳ができ、育児の負担軽減にもつながる製品であることから、新たな市場創造に向けて積極的に取り組んでまいります。

流動食は市場の広がりが続く市販用商品のさらなる売上拡大に取り組んでまいります。

■海外

重点エリアである中国・アジア・米国において商品力を活用したマーケティングを強化し、積極的な事業拡大に取り組んでまいります。

 

 

<医薬品>

医薬品業界では、国民医療費抑制の影響が強まる中、2018年度には薬価制度の抜本改革の実施、2019年10月には消費増税に伴う薬価改定が予定され、国内市場環境は大きく変化しています。

こうした環境下、国内医薬品事業ではアレルギー性疾患治療薬「ビラノア」や統合失調症治療薬「シクレスト」など新薬の売上最大化、ジェネリック事業拡大を進めるとともに、ワクチン販売による感染症領域の基盤強化や、2018年度に連結子会社化したKMバイオロジクス㈱とMeiji Seika ファルマ㈱のシナジー創出の実現にも取り組みます。海外事業ではメドライク社でのCMO/CDMO(受託製造・受託開発製造)事業の拡大を図ります。生物産業事業では大型グローバル農薬の開発や収支構造改革に努めます。

 

■国内

2016年度に上市した、統合失調症治療薬「シクレスト」、アレルギー性疾患治療薬「ビラノア」の販売拡大に努めるとともに、インフルエンザHAワクチンなどのヒト用ワクチンの販売拡大にも努めてまいります。

また、農薬については、いもち病防除剤「オリゼメート」、茎葉処理除草剤「ザクサ液剤」の原価低減を図る中で、競合剤に対する差別化戦略の実行によりさらなるシェア拡大に取り組んでまいります。

■海外

海外子会社は、グループ会社間やパートナー企業との連携強化に努め、ASEAN地域を中心にさらなる売上拡大に一層取り組んでまいります。

インドのメドライク社では、医薬品の製造受託事業の拡大にも取り組んでまいります。

■KMバイオロジクス

2018年7月に連結子会社となったKMバイオロジクス㈱は、信頼される企業を目指し、ガバナンス体制の整備、コンプライアンス体制の強化および企業風土改革に取り組むとともに、ヒト用ワクチン、動物用ワクチン、血漿分画製剤等の事業拡大にも積極的に取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 原材料価格の高騰等

当社グループの主要原材料(生乳、乳製品、カカオ豆、ナッツ類等)及びエネルギー原料は、国内及び諸外国の需給状況や投機筋の介入などにより価格に影響を受ける可能性があります。こうした価格高騰により、調達や生産コストに大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業のグローバル化による影響

当社グループは、原材料や商品の一部を海外から調達しており、また海外においても事業を営んでいることから、予測の範囲を超える急激な為替変動や、戦争やテロ、政治・社会の変化等、予期せぬ事象による事業活動への支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 天候による影響

当社グループの食品事業は、天候による影響を受ける可能性があります。冷夏の場合にはアイスクリーム、牛乳類の売上は減少し、また猛暑の場合にはチョコレートをはじめとする菓子類の売上が減少するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 酪農乳業界をとりまく環境の変化

当社グループの食品事業におきまして、関税などの貿易制度や、「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法」などの酪農諸制度及び運用に急激な変更があった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 食品の安全性

当社グループは、商品の安全性確保と、生産全般で発生が予見されるリスクへの予防措置を講じるなど、さまざまな対応を行っております。しかしながら、万が一大規模な商品回収を実施した場合、もしくは、当社グループの商品に直接の問題がない場合であっても、食品業界に対する風評などにより当社グループ商品も影響を受けるような場合には、売上の低下や、多額のコストが発生するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 医薬品の副作用

当社グループの医薬品事業におきましては、当局の定める各種法令・基準に従い、医薬品の開発・製造・販売を行っておりますが、開発中又は発売後に予期せぬ副作用が発生する可能性があります。こうした事態に備え、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額を全て保険で賄える保証はなく、予期せぬ副作用が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 医療行政の動向

当社グループの医薬品事業におきましては、医療用医薬品の価格が薬価改定を含む行政の医療政策、医療保険制度の影響を受けることから、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 医薬品事業の研究開発

当社グループの医薬品事業におきましては、新製品の研究開発に関して長期にわたる各種試験の実施などにより、多額の費用が必要となります。また、有効性や安全性の面から研究開発の延長又は中断・中止を余儀なくされる場合もあり、これら研究開発の進捗が、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、研究開発が予定どおり進行せず自社開発品の発売が滞り、他社からの導入品により開発パイプラインの充実を図る場合も想定され、その場合には知的財産権許諾料の支出増大を招く可能性があります。

 

(9) 訴訟に関する影響

当社グループは、研究開発をはじめその事業活動において第三者の知的財産権を侵害することのないように細心の注意を払っております。しかしながら、知的財産権を侵害したとして第三者から不測の訴訟を提起され、その結果によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 情報の漏洩等

当社グループは、事業運営に必要な、お客さまを含む個人情報や経営にかかわる重要情報等の機密情報を多数保有しております。当社グループはこれらの情報管理について、情報セキュリティに関する委員会の設置、従業員に対する教育の実施など、システム管理を含めた適切な対策を実施しております。しかしながら、現時点で予期しえない不正アクセスやコンピューターウィルスの感染などによる機密情報の漏洩、改ざん、消失やコンピューターシステムが一時的に利用できなくなるリスクが考えられます。このような事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 自然災害などによる影響

当社グループは、保有する施設や工場などにおいて、自然災害の発生時などに事業活動が継続できるように管理体制の確立を行っています。しかし、大地震などの想定を超えた事象、社会インフラの大規模な損壊、感染症疾病の大流行などが発生した場合、資産の喪失、設備の破損、サプライチェーンの停滞などによる損害の発生や商品供給に支障をきたすなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

なお、上記のリスクが当社グループにおける全てのリスクではありません。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績等の概要

①業績

   (単位:百万円)

 

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属する当期純利益

1株当たり

当期純利益

(円 銭)

当連結会計年度

1,254,380

98,383

99,709

61,868

426.61

前連結会計年度

1,240,860

94,673

95,877

61,278

422.15

前年同期比(%)

101.1

103.9

104.0

101.0

-

 

当社グループは「2020中期経営計画」の初年度を迎え、基本コンセプト「継続的戦略課題への取り組み」と「成長に向けた新たな挑戦」に基づき、「コア事業での高シェア・高収益の実現」「海外市場での成長基盤の確立に向けた積極的な事業拡大」「健康を軸とした新たな価値領域での仕掛け」「構造改革の継続的な実行と個別事業課題の克服」「経営基盤の進化とCSRの推進」に向けて取り組みを進めています。

 

2019年3月期は、「2020中期経営計画」の達成に向けて、食品・医薬品の両セグメントともにコア領域・成長領域に経営資源を重点的に投下し、さらなる売り上げ拡大に取り組むとともに、海外事業の展開も積極的に進めました。また、食品セグメントでは物流費や人件費の上昇、医薬品セグメントでは薬価改定の影響を大きく受けるなど両セグメントともに厳しい環境下において、費用の効率的な支出や生産性向上に取り組みました。

 

この結果、当連結会計年度の売上高は1兆2,543億80百万円(前年同期比 1.1%増)、営業利益は 983億83百万円(同 3.9%増)、経常利益は 997億9百万円(同 4.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は 618億68百万円(同 1.0%増)となりました。また、ROE(自己資本利益率)は 12.2%、EPS(1株当たり当期純利益)は 426.61円となりました。

また、流動資産は 4,214億47百万円、固定資産は 5,826億96百万円、総資産は 1兆41億43百万円、流動負債は 2,915億4百万円、固定負債は 1,520億8百万円、純資産は 5,606億30百万円となりました。

 

なお、2018年7月2日付で当社および当社の事業子会社であるMeiji Seika ファルマ㈱は、一般財団法人化学及血清療法研究所の主要事業を現物出資により承継したKMバイオロジクス㈱の株式を一部取得し、連結子会社化しました。

 

②キャッシュ・フローの状況

区分

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

108,775

112,100

3,325

投資活動によるキャッシュ・フロー

△64,394

△100,202

△35,807

財務活動によるキャッシュ・フロー

△40,121

△13,980

26,141

現金及び現金同等物に係る換算差額

1

△393

△395

現金及び現金同等物の増減額(△減少)

4,260

△2,475

△6,735

現金及び現金同等物の期首残高

22,624

26,913

4,288

新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額

43

43

合併に伴う現金及び現金同等物の増加額

28

△28

現金及び現金同等物の期末残高

26,913

24,481

△2,431

 

 

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 33億25百万円収入増の 1,121億円の収入となりました。これは仕入債務の減少により支出が増加した一方、売上債権の減少により収入が増加したことなどによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より 358億7百万円支出増の 1,002億2百万円の支出となりました。これは連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が増加したことなどによるものです。

これにより、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は、前連結会計年度より 324億81百万円収入減の 118億98百万円の収入となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ 261億41百万円支出減の 139億80百万円の支出となりました。これは社債の償還による支出が減少したことなどによるものです。

これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は 244億81百万円となりました。

 

(2)生産、受注及び販売の実績

①生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

食品

799,258

101.2

医薬品

101,143

124.7

 報告セグメント計

900,401

103.4

合計

900,401

103.4

(注)1 上記金額は、消費税等抜きの販売価額により表示しております。

2 セグメント間の取引は含まれておりません。

 

②受注実績

当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画を立てて生産しております。

一部受注生産を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。

 

③販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

食品

1,056,107

98.4

医薬品

198,273

118.2

 報告セグメント計

1,254,380

101.1

合計

1,254,380

101.1

(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2 総販売実績に対する売上の割合が10%以上の相手先はありません。

3 セグメント間の取引は含まれておりません。

 

(3)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、前連結会計年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準を遡って適用した後の指標等になっております。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たっては、主として期末日現在の判断に基づく見積りによるものがあります。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

②経営成績の分析

 

「2020中期経営計画」の初年度である2018年度は、売上高・営業利益ともに前期を上回り、ROEは12.2%となりました。引き続き、営業利益成長率は年平均で1桁台半ば以上を目指してまいります。海外売上高も食品・医薬品ともに前期を上回り、着実な成長を続けています。2019年度も「2020中期経営計画」の各重点方針に取り組み、事業成長のみならず、ガバナンスの強化やCSRの推進にも積極的に取り組んでまいります。

配当については増配を実施し、株主還元の充実に努めました。今後も安定的継続的な利益還元を実施します。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

   (単位:百万円)

 

報告セグメント

合計

食品

医薬品

前連結

会計年度

当連結

会計年度

増減

前連結

会計年度

当連結

会計年度

増減

前連結

会計年度

当連結

会計年度

増減

売上高

1,073,655

1,056,637

△17,017

168,466

198,688

30,222

1,242,121

1,255,326

13,205

セグメント

利益

84,189

84,763

574

11,025

14,243

3,218

95,214

99,007

3,792

(注)売上高、セグメント利益は、セグメント間の取引を消去する前の金額によっております。

 

セグメントの業績の詳細は次のとおりであります。

 

Ⅰ.食品

当セグメントには発酵デイリー(ヨーグルト、牛乳類、飲料等)、加工食品(チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、冷凍食品等)、菓子(チョコレート、グミ、ガム等)、栄養(スポーツ栄養、粉ミルク、流動食、美容、一般用医薬品等)、海外、飼料、畜産品、砂糖及び糖化穀粉等の製造・販売、運送等が含まれております。

 

売上高は、前連結会計年度を下回りました。加工食品事業、栄養事業、海外事業は前連結会計年度を上回りましたが、発酵デイリー事業はプロバイオティクスの減収により前連結会計年度を下回り、菓子事業は取引制度変更の影響やスナックの販売エリア縮小などにより前連結会計年度を下回りました。

セグメント利益は、主力のプロバイオティクスの減収による影響がありましたが、商品政策や各種費用の削減により前連結会計年度並みとなりました。

 

事業別の概況は次のとおりです。

 

■発酵デイリー事業(ヨーグルト、牛乳類、飲料等)

売上高は、リニューアルした「明治ブルガリアヨーグルト」のプレーンタイプが好調に推移しましたが、プロバイオティクスの減収により前連結会計年度を下回りました。そうした中、「ザバスミルクプロテイン」シリーズはラインアップ強化により、前連結会計年度を大幅に上回りました。

営業利益は、減収の影響や物流費の増加により前連結会計年度を下回りました。

 

■加工食品事業(チーズ、バター・マーガリン、クリーム、アイスクリーム、冷凍食品等)

売上高は、「明治北海道十勝カマンベールチーズ」や業務用クリームが好調に推移したことに加え、アイスクリームも「明治エッセルスーパーカップ」シリーズが増収となり、前連結会計年度を上回りました。

営業利益は、主要製品の増収により前連結会計年度を大幅に上回りました。

 

■菓子事業(チョコレート、グミ、ガム等)

売上高は、2018年4月からの取引制度見直しによる販売価格の変更やスナックの販売エリア縮小により前連結会計年度を下回りました。

営業利益は、減収の影響があったものの経費等の削減により前連結会計年度を上回りました。

 

■栄養事業(スポーツ栄養、粉ミルク、流動食、美容、一般用医薬品等)

売上高は、スポーツ栄養の「ザバス」や「ヴァーム」が好調に推移し、流動食「明治メイバランス」シリーズも増収となった結果、前連結会計年度を上回りました。

営業利益は、販促費等が増加しましたが主要製品の増収により、前連結会計年度を上回りました。

 

■海外事業(海外子会社、輸出)

売上高は、台湾での粉ミルクや中国の乳製品が好調に推移した結果、前連結会計年度を上回りました。

営業利益は、中国子会社の増収により前連結会計年度を大幅に上回りました。

 

■その他国内子会社(飼料、畜産品、砂糖および糖化穀粉、運送等)

売上高は、砂糖商社や畜産品会社の減収の影響がありましたが、物流会社や飼料会社の増収により前連結会計年度並みとなりました。

営業利益は、砂糖商社や畜産品会社等の減収により前連結会計年度を大幅に下回りました。

 

 

Ⅱ.医薬品

当セグメントには、医療用医薬品及び農薬・動物薬等の製造・販売が含まれております。

 

売上高は、2018年4月に実施された薬価改定の影響がありましたが、国内主力品の販売数量の伸長や、2018年7月よりKMバイオロジクス㈱を新たに連結したことにより、前連結会計年度を大幅に上回りました。

セグメント利益は、前連結会計年度を大幅に上回りました。薬価改定の影響は受けたものの、主力品の増収に加え、原料調達価格の見直しや普及費等の削減で増益を図りました。また、新規連結したKMバイオロジクス㈱も寄与しました。

 

事業別の概況は次のとおりです。

 

■国内事業

売上高は、前連結会計年度を上回りました。薬価改定の影響がありましたが、統合失調症治療薬「シクレスト」やアレルギー性疾患治療薬「ビラノア」が大幅に伸長し、2018年9月より新たに発売したインフルエンザワクチンも寄与しました。

営業利益は、主力品の増収や原料調達価格の見直し等により前連結会計年度を大幅に上回りました。

 

■海外事業

売上高は、インドネシアをはじめとした子会社が好調に推移したことにより、前連結会計年度を上回りました。

営業利益は、輸出品のコストアップにより前連結会計年度を大幅に下回りました。

 

■KMバイオロジクス

売上高は、主力のインフルエンザワクチンや4種混合ワクチン「クアトロバック」が順調に推移しました。

営業利益は、主力品が順調に推移したことで見込み通りとなりました。

 

③財政状態の分析

Ⅰ.資産

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて 789億6百万円増加し、1兆41億43百万円となりました。これはのれんが 105億17百万円減少した一方、建物及び構築物(純額)が 195億76百万円、機械装置及び運搬具(純額)が 193億58百万円、商品及び製品が 188億27百万円、建設仮勘定が 96億65百万円、原材料及び貯蔵品が 93億94百万円、受取手形及び売掛金が 64億32百万円増加したことなどによるものです。

 

Ⅱ.負債

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて 134億53百万円増加し、4,435億12百万円となりました。これは短期借入金が 161億52百万円減少した一方、長期借入金が 134億34百万円、支払手形及び買掛金が 53億71百万円、退職給付に係る負債が 34億99百万円、未払法人税等が 27億70百万円、未払費用が 23億66百万円、賞与引当金が 10億37百万円増加したことなどによるものです。

 

Ⅲ.純資産

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて 654億53百万円増加し、5,606億30百万円となりました。これは為替換算調整勘定が 20億19百万円減少した一方、利益剰余金が 416億67百万円、非支配株主持分が 254億53百万円増加したことなどによるものです。

なお、自己資本比率は前連結会計年度末の 52.7%から 52.5%に、1株当たり純資産は前連結会計年度末の 3,360円70銭から 3,635円79銭になりました。

④資金の財源及び資金の流動性の分析

Ⅰ.キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況については、「(1)②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりです。

 

区分

第6期

第7期

第8期

第9期

第10期

自己資本比率(%)

42.2

47.8

50.8

52.7

52.5

時価ベースの自己資本比率(%)

122.9

155.6

153.6

126.9

129.8

債務償還年数(年)

2.6

1.4

1.6

1.1

1.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ

76.2

104.1

105.1

140.3

143.2

 

(注)各指標の算出方法
自己資本比率:(純資産の部-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額(期末株価終値×発行済株式総数)/総資産
債務償還年数:有利子負債(社債、借入金、コマーシャル・ペーパー)/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い(利息の支払額)
※ 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。

 

Ⅱ.資金需要

設備投資、運転資金、借入金の返済及び利息の支払い並びに配当及び法人税の支払い等に資金を充当しております。

当社グループは、グループ会社を対象に、資金調達の安定化と調達コストの低減を図るため、グループファイナンス制度を導入しております。

 

Ⅲ.資金の源泉

主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債及びコマーシャル・ペーパーの発行等によって調達しております。

4【経営上の重要な契約等】

(1)技術援助契約

  技術導入

契約会社名

相手先

契約の発効年月

有効期限

目的

実施料

㈱明治

ブルガリア国

LBブルガリクム

2000年5月

2020年4月

ヨーグルトの

製造技術導入。

生産高の一定率を支払う。

Meiji Seika

ファルマ㈱

MSD㈱

2004年3月

販売開始から10年間又は特許の存続期間の何れか長い期間。

ミルタザピンの開発、製造及び販売に関する実施許諾契約。

一定額の一時金及び正味売上高に対し一定率の実施料を支払う。

Meiji Seika

ファルマ㈱

ラクオリア創薬㈱

2011年3月

製品の販売終了まで。

ジプラシドン製剤の開発・販売に関する実施許諾契約。

一定額の一時金及び正味売上高に応じて一定率の実施料を支払う。

 

Meiji Seika

ファルマ㈱

 

MSD㈱

2013年3月

販売開始から10年間又は特許の存続期間の何れか長い期間。

アセナピンの製造及び販売に関する実施許諾契約。

一定額の一時金を支払う。

 

技術提供

契約会社名

相手先

契約の発効年月

有効期限

目的

実施料

Meiji Seika

ファルマ㈱

オランダ国

ビーエーエスエフ

アグロケミカルプロダクツ社

2010年5月

販売開始から20年間。

ME5343製剤の開発・製造・販売に関する実施許諾契約。

一定額の一時金及び正味売上高に対し一定率の実施料を受け取る。

 

(2)業務提携契約

契約会社名

相手先

契約の発効年月

有効期限

目的

実施料

㈱明治

英国

ユナイテッド・ビスケット社

1999年4月

契約締結日より2001年7月16日まで。以後1年間毎の自動延長。

「マクビティ」ブランド製品の非独占販売契約。

正味売上高に対し一定率の実施料を支払う。

Meiji Seika

ファルマ㈱

大鵬薬品工業㈱

2015年12月

2015年12月17日よりビラスチン後発医薬品の発売日まで。

ビラスチン製剤の共同販売契約。

一定額の一時金を支払う。

 

(3)合弁契約

契約会社名

相手先

契約の発効年月

有効期間

合弁会社の内容

契約会社出資額

Meiji Seika

ファルマ㈱

インドネシア国

チプト・プスポスハルト氏外

1974年3月

合弁会社の存続期間。

社名 :P.T.Meiji Indonesian

Pharmaceutical

Industries

目的 :抗生物質ほか各種薬品の製造、販売。

資本金:380億73百万ルピア

設立 :1974年5月

355億38万ルピア

(資本金の93.34%)

Meiji Seika

ファルマ㈱

タイ国

ナナ・チャート社外

1979年9月

合弁会社の存続期間。

社名 :Thai Meiji Pharmaceutical

Co.,Ltd.

目的 :抗生物質ほか各種薬品の製造、販売。

資本金:2億9,700万バーツ

設立 :1979年11月

2億8,100万バーツ

(間接所有含む)

(資本金の94.61%)

㈱明治

タイ国

バンコックインエックス社

CPグループオブカンパニー社

1989年1月

規定なし。

社名 :CP-MEIJI Co.,Ltd.

目的 :タイ国における飲用牛乳・ヨーグルト等の製造・販売。

資本金:5億バーツ

設立 :1989年2月

2億バーツ

(資本金40%)

Meiji Seika

ファルマ㈱

アリスタヘルスアンドニュートリションサイエンス㈱

2011年2月

設立期日より20年間。

社名 明治医薬(山東)有限公司

目的 :医薬品、動物薬外の製造、販売。

資本金:2,400万米ドル

設立 :2003年10月

2,000万米ドル

(資本金の83.33%)

 

Meiji Seika

ファルマ㈱

 

韓国

東亜ソシオHD

2013年8月

合弁会社の存続期間。

社名 :DM Bio Limited

目的 :バイオ後続品ほか各種薬品の製造・販売。

資本金:140億ウォン

設立 :2015年10月

584.89億ウォン

 

 

 

(4)その他

相手先

期間

内容

㈱明治

Meiji Seika ファルマ㈱

2009年4月1日から

経営を管理・監督・指導するための経営管理契約。

KMバイオロジクス㈱

2019年4月1日から

経営を管理・監督・指導するための経営管理契約。

 

その他に、2018年3月13日付で締結した株式譲渡契約により、2018年7月2日付で、当社及び当社の連結子会社であるMeiji Seika ファルマ㈱は、KMバイオロジクス㈱の株式の一部を取得し、連結子会社化いたしました。

詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載しております。

 

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発費の総額は29,182百万円であります。

当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。

 

(1) 食品

当連結会計年度における研究開発活動の金額は、12,712百万円であります。

 

① 発酵デイリー

「明治おいしい牛乳」ブランドは、2018年春より新製法を採用して抜本的リニューアルを行い、また新容器(キャップ付き900ml)採用によりさらなる牛乳の新鮮さ、おいしさを追求。中でも「明治おいしい牛乳900ml」は、日本食糧新聞社制定の「第32回新技術・食品開発賞」において入賞。新製法や新容器が高い評価を得た。

「(ザバス)MILK PROTEIN」(430ml)は、運動と組み合わせたミルクプロテインの価値を具現化した商品であり、酸性で吸収性が高く、カラダ作りに優れているという研究成果が認められ、公益社団法人日本農芸化学会の2019年度大会において、「農芸化学技術賞」を受賞。

2018年4月より発売した「明治THE GREEK YOGURT」シリーズは、濃密なおいしさと栄養面やヘルシーさが特徴の脂肪0ギリシャヨーグルトで、「プレーン」、「砂糖0」、「5つの果実」を発売し、以降「ブルーベリーミックス」(夏)、「低糖」、「ストロベリーミックス」、「キウイ&りんごミックス」(秋)、「フルーツミックス」、「グレープフルーツ」(冬)を追加発売しながら、現状5品種の品揃え。

「明治ブルガリアのむヨーグルトLB81 Simple(シンプル)プレーン」(900g)を2018年10月に発売。砂糖、甘味料、香料、安定剤を不使用とした、コクとすっきりさが特徴の独自製法「コクのちすっきり製法」が特徴のドリンクタイプヨーグルト。

「明治北海道十勝」ブランドとして、明治が十勝産生乳から発見した乳酸菌(十勝ミルク乳酸菌TM96)を使用した「明治北海道十勝濃厚マイルドヨーグルト」(100g)を発売。こだわりの乳組成と独自乳酸菌による丁寧な発酵が特徴で、乳の濃厚な味わいとすっきりとした味わいを実現。

明治プロビオシリーズにおいては、「明治プロビオヨーグルトLG21」シリーズのパッケージを全面的にリニューアル(胃で働く乳酸菌)し、「同まろやかプレーン」(112g)および「同ドリンクタイプりんご&蜂蜜」(112ml)を発売、また、「明治プロビオヨーグルトPA-3」シリーズでは、「同ドリンクタイプ」を低糖・低カロリーに変更。

2018年3月の公益社団法人日本農芸化学会の2018年度大会、ならびに2018年8月に公益社団法人日本食品科学工学会の第65回大会で発表した新たなヨーグルトの製法(「超高温短時間殺菌」および「脂肪微細化」)を活用した、「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン朝の贅沢クリーミー生乳100」(320g)および「同本場手作りスタイル」(320g)を2018年3月に発売。また、既存ブランドの「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン」、「同そのままおいしい脂肪0プレーン」においては、450gから400gへの容量・容器変更を実施。さらに、栄養素を訴求した新商品として、100gで一食分のカルシウムと鉄分が補給できる「明治ブルガリアヨーグルトLB81カルシウムと鉄分」を発売。

 

② 加工食品

新しいカマンベールチーズ製造棟の稼働に伴い、「明治北海道十勝カマンベールチーズ」、「同ブラックペッパー入り切れてるタイプ」、「同切れてるタイプ」を、パッケージも新たにして全国でリニューアル発売。

濃厚なうまみが特長の十勝産熟成チーズに、和風だしのうまみを掛け合わせた、「明治北海道十勝スマートチーズ 和風だし かつお・昆布」、「同 ほたて」を発売。

家族みんなが楽しめるクセがなくなめらかな食感の“基本となる”チーズ「明治北海道十勝6Pチーズ ベーシック」を発売。

好評の「明治エッセルスイーツ」シリーズから「明治 エッセルスーパーカップ Sweet's ブルーベリーチーズケーキ」、「明治 エッセルスーパーカップ Sweet's アップルタルト」、「明治 エッセルスーパーカップ Sweet's ショコラオランジュ」を連続的に発売。

乳脂肪として主にバターを使用した新規調理用純乳脂クリーム「フレッシュ45」を発売。パンやスコーン等にやわらかく塗って楽しむ「クリーミースムース ソルティ」、「スイートチョコ」、「メープル」、「ハニーレモン」を発売。4種のチーズを使用しハンバーグやパンに包餡する業務用の「十勝4種のチーズペースト」を発売。バター風味を増強したファットスプレッドとして「コープ NEWソフト」をリニューアル。

iTQi(国際味覚審査機構)優秀味覚賞受賞の、十勝産生クリーム・パルメザンチーズのコクと香りを特長とした冷凍食品「香るひととき濃厚エビグラタン・ドリア」を発売。

「銀座カリー」発売25周年を記念して、特製ソースにいつもの2倍牛肉が入った「銀座カリー25周年特別限定品」を発売。

 

③ 菓子

糖として吸収されないオリゴ糖“フラクトオリゴ糖”を使用したミルクチョコレート「オリゴスマートミルクチョコレート」を発売。砂糖の一部を、糖として吸収されない“フラクトオリゴ糖”に置き換え、砂糖に近い味わいながらも甘さ控えめで、コク深くおいしいミルクチョコレートに仕上げた。

「ザ・チョコレートSENSATION ペルーダーク」数量限定発売は、カカオ本来の香味を最大限に引き出す明治独自の新製法“リッチアロマ製法”を導入し、さらに香り高い香味を引き出すことを追求した。

「ザ・チョコレート SENSATION 2019 Limited Assortment」 数量限定発売は、“リッチアロマ製法”と生クリーム、フランボワーズ、ジャンドゥーヤ、カカオジュース 4種の個性豊かな水系素材を組み合わせることに成功。「明治ザ・チョコレート」シリーズ初のひと粒デザートショコラを発売。

「ザ・チョコレート 弾ける香るゆず」は、ドミニカ共和国産カカオを中心に使用したフルーティ感のあるチョコレートに、ゆず果汁のパウダーと高知県産のゆず皮を練り込んだ。噛んだ瞬間にゆずの香りが弾ける、ゆずの香りと心地よい苦みを楽しめる大人のチョコレート。

「チョコレート効果」群の品質ブラッシュアップとオレンジピールやカカオニブなどの素材の美味しさをプラスした新ラインナップを発売。

冬季限定チョコレート「メルティーキッス」群にホワイトタイプを追加投入し、ラインナップを拡充。

春夏向け「洋酒チョコレート」、「エムズバーラム・オ・レ」を発売し、冬場しかなかった洋酒チョコレート売り場活性化。

「ガルボ豆乳きなこ」ポケットパック、カラダに優しい素材「豆乳」を配合した新しいガルボを発売。

カカオ自体の品質を極め、産地や品種の異なるカカオの個性を最大限引き出したプロのためのスペシャリティチョコレート「明治 ザ・カカオ プロフェッショナルズ」を発売。

レモン果汁100グミにほろ苦いレモンピールを入れ、本格的なレモンの味わいが楽しめる、リフレッシュタイムにぴったりの「果汁グミピーレ」を発売。

 

④ 栄養

ザバスプロテインシリーズでは風味のバリエーションを強化すべく「ザバス ホエイプロテイン100 抹茶風味」、「ザバス ホエイプロテイン100 ヨーグルト風味」(いずれも、50食分(1050g)、18食分(378g)、トライアルタイプ(10.5g))、「ザバス ソイプロテイン100 ミルクティー」(50食分(1050g)、15食分(315g)) を発売。 また、加齢とともに不足してしまうグルコサミンを配合した「ザバス プロテイン+グルコサミン」(15食分(210g))を発売。1食(14g)当たり、たんぱく質6g、グルコサミン500mg、コラーゲン1000mg、カルシウム120mg、ビタミンD10μgを配合。

そのまま飲めるゼリータイプでは、運動後のすばやいリカバリーを目的に、マルトデキストリンとホエイプロテインを3:1で配合した「ザバス リカバリープロテインゼリー ミックスフルーツ風味」を発売。また、運動前・運動中のエネルギー補給を目的に、マルトデキストリン、クエン酸、5種のビタミンを配合した「ピットイン エナジーゼリー グレープ味」(200kcal/1袋(180g))を発売。

「即攻元気ゼリー 凝縮栄養 11種のビタミン&4種のミネラル」を発売。不足しがちで、身体の調子を整えるために必要な11種のビタミンと4種のミネラル(亜鉛・鉄・銅・セレン)を、1個に凝縮。医療栄養やスポーツ栄養で実績を積み上げてきた明治独自の栄養設計で、“働き盛り”の体をサポートするゼリー飲料。

病院・施設向けに、「明治栄養アップペースト」を発売。乳清たんぱく質と中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)を配合し、大さじ1杯でエネルギー100kcal、たんぱく質3.5gが摂取できる。チューブ容器入りで1本165g。いつもの食事に混ぜるだけで簡単に、エネルギー・たんぱく質アップができる。

栄養が手軽に摂れるゼリータイプの栄養食品「メイバランス ブリックゼリー」シリーズを、群馬栄養食工場へ内製化し、リニューアル発売。このリニューアルに伴い、患者様がより召し上がりやすいようゼリーの固さを調整。

また、発酵乳+ガラクトオリゴ糖を配合した経管用流動食「YH」に、開封することなく直接、経管に繋ぐことのできる衛生面に配慮したソフトパックを追加発売。容量は300mlと400mlを用意。たんぱく質、脂質、糖質、食物繊維と、13種のビタミン、ミネラルを配合した総合栄養食品。

 

(2) 医薬品

当連結会計年度における研究開発活動の金額は、16,470百万円であります。

 

Meiji Seika ファルマ㈱グループにおきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、ジェネリック医薬品、農薬、動物薬等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。

具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。

パーキンソン病治療薬「サフィナミド(ME2125)」は、2018年10月に日本における製造販売承認申請を実施しました。同月、β-ラクタマーゼ阻害薬「Nacubactam(OP0595)」は、国内開発について国立研究開発法人日本医療研究開発機構(略称AMED)による平成30年度「医療研究開発革新基盤創成事業(略称CiCLE):第3回公募」課題として採択されました。

新規の変形性関節症治療用細胞医薬品の創出を目指し、2018年6月に㈱ツーセル(本社:広島県広島市)と共同研究契約を締結しました。

2016年5月に発売した統合失調症治療薬「シクレスト®舌下錠」については、医療への科学的側面からの貢献を目指して、抗精神病薬の適正使用に関するエビデンス創出に取り組んでいます。

統合失調症治療薬「ジプラシドン(ME2112)」および爪真菌症治療薬「ME1111」は、それぞれ国内臨床第三相試験、国内臨床第二相試験を継続しております。

生物産業分野におきましては、農薬事業では、新規農業用殺虫剤「ME5343(Afidopyropen)」は導出先のBASF社(ドイツ)がインド、オーストラリアで販売を開始し、新規農業用殺菌剤「ME5223(Fenpicoxamid)」は導出先のコルテバ社(アメリカ)が欧州および中米で本年発売を予定しております。新規農業用殺虫剤「ME5382(Flupyrimin)」につきましては、本年中頃に国内農薬登録の取得を予定しており、インドではUPL社が水稲分野で開発を進めております。さらにアジア各国において申請に向けた試験を行っております。また、主力のいもち病防除剤「オリゼメート」および「ME5382(Flupyrimin)」つきましては、国内における新たな水稲栽培技術である密播・密苗栽培および側条処理への対応を進めています。

動物薬事業では、牛用抗菌剤「ME4136」が農水省での審査を終え、食品安全委員会での審査待機中です。牛用抗菌剤「ME4129」については2018年2月に、牛豚用抗菌剤「ME4137」については2018年11月に、豚用ワクチン「ME4624」については2018年6月に農水省への申請を終え、現在いずれについても審査対応中です。また、畜産用飼料添加物「ME4406」についても開発が進んでおり、2021年には医薬品開発の臨床試験に該当する野外応用試験を鶏と豚について実施する予定です。

なお、研究所については以下の4研究所体制となっております。

 

医薬研究所          :免疫炎症及び感染症領域を中心とした創薬研究(医薬品候補創出のためのリード化合物の探索とその最適化、計算化学・分子構造解析等の創薬への応用研究、薬理・薬物動態・安全性評価)、導入品を含む開発品の開発研究(有効性、薬物動態及び安全性評価)、既存品の付加価値情報の創出

CMC研究所        :新薬・LCM・ジェネリック開発における原薬の合成プロセス確立と製剤の設計・改良検討および製剤製法確立、原薬・製剤の物性、安定性評価と規格試験法確立、治験薬(原薬、製剤)製造と製法スケールアップ・技術移管、製剤の包装設計と原価低減

バイオサイエンス研究所   :抗体医薬を中心とした創薬研究、バイオ後続品の研究開発、生産品目・次期生産導入品目の生産菌株育種及び培養・精製技術の確立、品質向上・コスト低減による工場支援並びにバイオ資源を活用した医薬品・農動薬・酵素・ジェネリック原料の新製品創出

生物産業研究所       :新規農薬・動物薬の創出と新製剤開発、既存品評価、販売支援業務

 

KMバイオロジクス㈱におきましては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また新生児のマススクリーニングなどを行う臨床検査センターを保有しております。

同社においては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチンならびに血漿分画製剤の3領域の研究開発を行っており、それぞれの領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。

ヒト用ワクチンにつきましては、「デング熱ワクチン(KD-382)」の臨床第一相試験を2018年8月よりオーストラリアで開始しております。また「小児用5種混合ワクチン(KD-370)」の国内臨床第三相試験を継続実施中です。

血漿分画製剤については提携先と共同で静注用人免疫グロブリン製剤であるベニロンの適応拡大試験を継続実施中です。組換え血漿たんぱく製剤を用いた先天性疾病の治療薬についても共同開発先と国際共同治験を継続実施中です。また、ボルヒールを用いた再生医療分野の治験を準備中です。

動物用ワクチンにつきましては、鶏用ワクチンの「KD-390」を農水省に製造販売承認申請中です。