第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年9月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。将来に関する事項は不確実性を内包しておりますので、将来生じる実際の結果と差異を生じる可能性があります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、お客さま企業の製品・業務を深く理解し、情報を必要とする人のニーズに合わせて情報を体系化することで、情報を必要とする人へ“必要な時に、必要とする情報を、最適な方法で”届け、関わる皆さまの心動かす価値を提供する、社会全体の情報価値向上サイクルの実現をめざしております。

 

[中期経営計画の骨子]

・期間:2025年9月期から2027年9月期末までの3ヵ年

・方針:2030年を見据え、人とデータの共生を支える情報活用の基盤を拡げる

当社グループがつくりだす情報を、2030年を見据えた次世代の価値に進化させ、ユーザーエクスペリエンス(顧客体験価値)の最大化をめざします。具体的には、お客さま企業の製品・技術情報などを「人にやさしく、機械にやさしい」体系化されたデータに整え、情報を必要とする人へ“必要な時に、必要とする情報を、最適な方法で”提供する基盤の強化を図り、さらなる発展をめざしてまいります。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題

 当社グループの経営を取り巻く環境は、生成AIをはじめとするデジタル技術の急速な進展により、情報の価値と提供方法が大きく変化しています。従来はユーザーが自ら情報を検索する時代でしたが、現在では行動や状況に応じて、情報が自動的に提供される時代へ移行しつつあります。また、IoTやクラウド連携を前提とした製品の普及や、労働力人口の減少に対応するAIの活用が進む中で、情報は社会全体に広がり、情報の体験価値は一層高まることが見込まれます。

 

 当社グループは、この環境変化を、ビジネスモデル変革の好機と捉え、次の経営課題に取り組んでまいります。

 

①事業戦略

 当社グループは、お客さま企業における情報を“必要な時に、必要とする情報を、最適な方法で”提供する「データプラットフォーム型」ビジネスモデルの実現をめざしております。既存事業では、製品・技術情報に対する深い理解に基づく正確な情報作りを基盤に、QCD(品質・コスト・納期)を徹底追求し、時代に求められる情報提供を進めてまいります。

 さらに、AI技術を活用し、情報提供の仕組みを革新することで顧客体験価値の最大化に取り組んでまいります。

 

②体制戦略

 当社グループは、ビジネスモデル変革を実現し、定着させるための体制整備を進めてまいります。その一環として、情報のQCDを追求する機能と、顧客体験価値を高めるイノベーション機能に分けた組織体制を構築しております。今後はAI活用基盤の整備に加え、M&Aやアライアンスを通じて市場・商材・技術など必要な機能を獲得し、変革を加速させてまいります。

 

③人財育成戦略

 当社グループは、「データプラットフォーム型」ビジネスモデルを支える人財の育成と確保に取り組んでまいります。ビジネスモデル変革に伴い、既存のプロセスを徹底的に刷新すると共に、新たに必要となる人財・スキルの再定義を進めます。それに応じた、人財に関する採用、教育を体系化することで、AI技術の活用とビジネスデザイン力を備えた人財を育成してまいります。

 

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、継続的な成長を目指しており、収益性の観点から翌期の予想営業利益を客観的な経営指標として位置づけております。現時点における2026年9月期の当社グループの予想連結営業利益は、次のとおりであります。

経営指標

2026年9月期(予想)

営業利益

3,000百万円

 

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)サステナビリティの考え方(サステナビリティ基本方針)

 当社グループは、持続可能な社会の実現に貢献することで、継続的な企業価値向上に取り組んでおります。お客さま企業に寄り添い、関わる方々へ心動かす価値を届けつづけることが当社グループの社会における存在意義であり、「情報価値のサステナビリティを目指して」をパーパスとしております。

 グループ共通の価値観としてCMC GROUP Wayを行動基軸とし、事業計画を実行することで、「人とデータの共生で、くらしをもっと楽しく」する未来の実現をめざしております。

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※当社グループの価値の源泉である人財を中心に置き、理念を体系化した図です。

 

(2)サステナビリティに関するガバナンスとリスク管理

 

① ガバナンス

 当社グループを取り巻くサステナビリティに関連するリスク及び機会は、委員会、事務局において、リスク評価、統制活動、情報と伝達、モニタリング等の構成要素に基づき、監視及び管理しております。委員会、事務局の活動内容は、経営企画会議へ報告、定期的に対処方針が審議され、重要事項については取締役会へ報告を行うことで、監督が適切に図られる体制としております。

 

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 リスク管理

 当社グループにおけるサステナビリティに関連するリスク管理は、経営企画会議が全社リスクマネジメントの役割を担うほか、リスクカテゴリーごとの委員会、事務局が関連するリスク及び機会についての認識に努め、必要に応じ適切な会議体で確認、評価、対応策を審議、決定しております。

 リスク分析においては、CS推進委員会を中心とした全社リスクマネジメントプロセスの中で、実施しております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(3)サステナビリティに関する戦略

 

① 人的資本に関する戦略

 当社グループは、中期経営計画において、「2030年を見据え、人とデータの共生を支える情報活用の基盤を拡げる」を基本方針としております。持続的な成長を実現するため、「データプラットフォーム型」ビジネスモデルを支える人財の育成に取り組んでおります。人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は次の通りであります。

 

人財育成方針

 当社グループは、「人」が最大の財産と考えております。社員一人ひとりが社会から求められるプロフェッショナルな人財となれるよう、多様性を尊重しつつ、マインドセット、リテラシー向上、キャリアプランのサイクルを通じて、自律したキャリア形成をサポートしています。具体的には、お客さま企業に寄り添い、「情報価値のサステナビリティ」に基づいたビジネスをデザインし、実現できる人財の育成を図ります。

 

[人財育成に関する主な取組み]

・行動基軸の啓発・浸透

CMC GROUP Way浸透活動

・市場・機能・役割に応じた専門的な教育

商材研究会、スキルトレーニングなど

・専門性向上

社長直轄選抜研修、次世代人財育成研修など

・品質向上の啓発・対策

CS推進委員会

・自律的なキャリア形成支援

キャリア研修、上司との1on1面談

・自己啓発の支援

教育費用の補助、資格手当

 

社内環境整備方針

 当社グループは、社員が安心して生き生きと働ける職場環境の実現をめざしております。性別や年齢などに関係なく、多様な人財が活躍でき、やりがいをもって働けるようにするために各種制度や職場環境の整備を推進しております。

 

[社内環境整備に関する主な取組み]

・多様な働き方を実現する制度、風土づくり

フレックスタイム制度(コアタイムなし)、在宅勤務制度、育児休業制度、介護休業制度、副業制度、継続雇用制度など

・健康の増進

定期健康診断の実施、健康増進やメンタルヘルスに関するセミナーの開催、心身の健康維持・増進を支援するための費用補助、CMC GROUP Way体操の実施、精神保健福祉士による相談窓口の設置など

 

[外部機関からの認定取得]

・健康経営 健康経営優良法人認定(5年連続)

・ダイバーシティ 名古屋市女性活躍推進認定企業

・健康増進 スポーツエールカンパニー2025

*上記は当社取得の認定です。

 

 

② 指標及び目標

 人財育成方針及び社内環境整備方針に係る指標について、当社においては関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組みが行われているものの、当社グループに属するすべての企業では行われていないため、当社グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、当社企業グループにおける主要な事業を営む当社のものを記載しております。

 

指標

目標(2025年9月期

実績(2025年9月期)

男性育児休業取得率 ※取得期間2週間以上

15以上

60

女性育児休業取得率 ※取得期間1年以上(産後休業含む)

90以上

100

ストレスチェック受験率

100

97

ハラスメント研修受講率

100

100

健康診断受診率/人間ドック受診率

100

100

有給休暇取得率

80以上

86

ノー残業デー実施率

80以上

81

 

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 また、当社グループは、(1)~(5)のリスクを対処すべき特に重要なリスクと認識し、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載する取り組みを通じて、潜在的なリスクの軽減に努めております。

 

(1)研究開発や事業開発に関するリスク

 当社グループでは、事業変革に向け、研究開発、事業開発に注力しております。投資対効果の判断や競合製品の出現等により開発を断念する場合や開発した商材の上市ができなかった場合などにより、開発コストの回収ができず、業績に影響を与える可能性があります。

 こうしたリスクを軽減するため、研究開発活動のスキームに則り運用し、経営企画会議での定期的な進捗管理を行うとともに、組織再編により、事業開発を推進する体制を強化しております。

 

(2)優秀な人財の育成・確保に関するリスク

 当社グループでは、事業変革を支える人財の育成と確保に取り組んでおります。当社グループが求める人財を計画どおり育成、確保できなかった場合、業績に影響を与える可能性があります。

 こうしたリスクを軽減するため、新たに必要となる人財・スキルの再定義を進め、それに応じた、人財に関する採用、教育の体系化に取り組み、AI技術の活用とビジネスデザイン力を備えた人財を育成してまいります。

 

(3)生成AIなど技術革新に関するリスク

 当社グループでは、生成AIなど技術革新により、情報の体験価値は一層高まると考えております。情報の届け方の変化に適応できなかった場合、既存サービスの競争力低下をまねき、業績に影響を与える可能性があります。

 こうしたリスクを軽減するため、生成AI技術を最大活用することを掲げ、研究開発に取り組んでまいります。

 

(4)情報セキュリティに関するリスク

 当社グループでは、事業変革にともない、情報セキュリティの強化に取り組んでおります。インフラ障害、サイバー攻撃などによって、各種業務活動の停止、データの喪失及び流出、商品・サービスの機能の停止などが生じた場合、業績に影響を与える可能性があります。

 こうしたリスクを軽減するため、社員教育の徹底や標的型攻撃メール訓練を実施し、セキュリティ意識の向上に努めるとともに、外部によるネットワーク脆弱性診断、遠隔地データバックアップ、クラウドを活用した商品・サービスの安定提供に向けたセキュリティ対策などを強化しております。また、その実施状況を定期的なセキュリティ監査により継続的に確認しております。

 

(5)提携・買収等に関するリスク

 当社グループでは、事業変革にともない、M&Aやアライアンスを通じて、市場・商材・技術など必要な機能の獲得に取り組んでおります。事業環境の急変などにより、初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、子会社株式評価損、のれんに係る減損損失などが発生し、業績に影響を与える可能性があります。

 こうしたリスクを軽減するため、M&A・アライアンスに向けたコーポレート機能を強化し、収益性や投資回収の可能性について様々な観点から検討に努めております。

 

<その他のリスク>

(6)特定の取引先への高い依存に関するリスク

 当社グループの売上高のうち、主要なお客さま企業であるトヨタ自動車株式会社に対する売上高の割合は、2024年9月期において34.0%、2025年9月期において26.7%となっており、同社への売上・利益依存度は高い水準となっております。このため、同社との取引が打ち切られた場合、業績に影響を与える可能性があります。

 こうしたリスクを軽減するため、引き続き、モビリティ以外の市場への事業展開についても取り組んでまいります。

 

(7)景気変動に関するリスク

 当社グループの国内売上高は、全売上高の85.8%(2025年9月期)を占めているため、国内の景気変動に伴う国内の主要なお客さま企業の内製化や予算縮小により、業績に影響を与える可能性があります。

 こうしたリスクを軽減するため、既存事業の深化・周辺領域への展開や、グローバル市場への進出など、景気の影響を受けにくい事業構造の形成に努めております。

 

(8)納品物の品質に関するリスク

 当社グループの納品物で不具合が発生し、お客さま企業への損害金額が大きい場合、信用が失墜し、業績に影響を与える可能性があります。

 こうしたリスクを軽減するため、納品物のチェック体制の充実に加え、システムによるチェック機能の仕組み化などにより、不具合防止に努めております。

 

(9)法規制に関するリスク

 当社グループの事業領域や提供するサービスなどに新たに影響を及ぼす法令、各種規制が採用もしくは強化された場合、業績に影響を与える可能性があります。

 こうしたリスクを軽減するため、各種法令の把握に向けたコーポレート機能を強化し、適切な対応が取れるように努めております。

 

(10)訴訟等に関するリスク

 2025年9月30日現在、当社グループは業績に重大な影響を与える訴訟には関与しておりませんが、取引内容の変更や納品物の不具合、知的財産権の侵害などにより、取引先、各種団体、消費者らにより提起される訴訟に、直接または間接的に関与した場合、業績に影響を与える可能性があります。

 こうしたリスクを軽減するため、ガバナンス体制の強化、各種取引に関する従業員教育などにより訴訟発生の回避に努めております。

 

(11)大規模自然災害、パンデミック(感染症等の世界的な大流行)に関するリスク

 突発的に発生する地震、台風、豪雨などの大規模自然災害やパンデミック(感染症・伝染病の世界的な大流行)により、お客さま企業における事業計画の変更や当社グループにおける事業設備の損壊、従業員の罹患などによる事業活動の遅延や停止が生じた場合、業績に影響を与える可能性があります。

 こうしたリスクを軽減するため、BCP(事業継続計画)の整備などによる対策を講じております。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況及び分析・検討内容

 当社グループは、情報を必要とする人へ“必要な時に、必要とする情報を、最適な方法で”届け、関わる皆さまの心動かす価値を提供するために、お客さま企業に寄り添うことで製品・業務を深く理解し、情報を必要とする人のニーズに合わせて情報を体系化することで、社会全体の情報価値向上サイクルの実現をめざしております。

 

① 全般的概況

 お客さま企業では、生成AIやデジタル技術の急速な普及を背景に、デジタル変革(DX)の取組みが加速しています。

 

 当連結会計年度においては、Knowledge事業では、お客さま企業に寄り添い、製品・業務情報といったデータの利活用を支援する活動が拡大し、前期比7.1%の増収となりました。一方、Manuals事業では、製品モデルサイクルおよび販売計画の変更・中止などが影響し、前期比22.9%の減収となり、その結果、売上高、営業利益は前期比で減収減益となりました。

 

 なお、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に計上の一時的な費用がないことに加え、為替差益や資本業務提携の見直しによる投資有価証券の売却益などで、前期比でわずかに増益となりました。

 

a.事業分類別の状況

科目

前連結会計年度

(自 2023年10月1日

至 2024年9月30日)

当連結会計年度

(自 2024年10月1日

至 2025年9月30日)

前期比

金額

(百万円)

売上高

構成比率

又は

利益率

金額

(百万円)

売上高

構成比率

又は

利益率

金額

(百万円)

増減率

売上高

19,523

100.0%

18,256

100.0%

△1,267

△6.5%

 

Manuals

8,438

43.2%

6,505

35.6%

△1,933

△22.9%

Knowledge

10,257

52.5%

10,987

60.2%

+730

7.1%

その他

827

4.2%

763

4.2%

△64

△7.8%

(ご参考)

 

国内市場

向け

9,173

47.0%

10,520

57.6%

+1,347

14.7%

 

海外市場

向け

10,350

53.0%

7,735

42.4%

△2,614

△25.3%

営業利益

2,975

15.2%

2,694

14.8%

△280

△9.4%

経常利益

3,182

16.3%

3,205

17.6%

+23

0.7%

親会社株主に帰属

する当期純利益

2,078

10.7%

2,149

11.8%

+70

3.4%

(注)1 府中自動車(連結子会社)は、当期より、年間を通じ、連結業績へ取り込んでおります。

2 当連結会計年度より、売上高における事業分類(Manuals、Knowledge、その他)ごとの業績をより適正に評価管理することを目的として、事業分類の集計単位見直しを行いました。この変更により、従来の集計方法と比較して、前連結会計年度のManualsが667百万円減少、Knowledgeが308百万円増加、その他が359百万円増加しております。なお、前連結会計年度の事業分類については、変更後の集計方法により算出した数値に組み替えて記載しております。

 

b.業績予想との比較

 2025年5月に公表しました2025年9月期通期の連結業績予想に基づいて、業績予想比を記載しております。

勘定科目

金額

業績予想比

売上高

18,256百万円

256百万円増

1.4%増

営業利益

2,694百万円

294百万円増

12.3%増

 

当社グループは、事業分類として以下の3つに分類しております。

事業分類

事業内容

Manuals

お客さま企業の商材・市場・会社を深く理解し、利活用の目的(例えばリアルからデジタルコンテンツへの転用など)に合わせて情報を体系化するサービスを提供。

Knowledge

情報を必要とする人のシーンに応じて、最適な尖端技術を活用し、ユーザーエクスペリエンス(顧客体験価値)の最大化を図るサービスを提供。

その他

情報活用の基盤となるソフトウエアのライセンス販売など。

(ご参考)

国内市場向け

国内市場向けの商材・サービス。

海外市場向け

海外市場向けの商材・サービス。

 

② 成長戦略の進捗状況

 当社グループの経営を取り巻く環境は、2030年に向けて、労働力人口の減少、生成AIなどデジタル技術の急速な進化と普及、世界的な社会課題の変化などが予想されております。こうした環境変化のなかで、中期経営計画では、「2030年を見据え、人とデータの共生を支える情報活用の基盤を拡げる」を基本方針としております。

 

 商材戦略では、お客さま企業の「製品・業務情報」に基づく情報活用の基盤構築を進めました。次の段階として、生成AI活用で、情報体験価値を高めることに注力しております。引き続き、当社の子会社である自動車整備会社での現場検証など、お客さま企業に寄り添い、時代の変化を先取りした商材開発、事業展開を加速してまいります。

 

 市場戦略では、アジアと欧州拠点の再編を通じて、「情報活用の基盤拡大」を実現するグローバル体制作りを進めました。今後も、お客さま企業の新事業展開に寄り添い、2030年を見据えた成長市場への展開を加速してまいります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

Manuals&Knowledge事業

10,312

91.6

(注)金額は製造原価によっております。

 

b.受注実績

 当社グループの取引は、企画・編集・制作の各段階で、仕様変更・内容変更が発生する場合が多く、その結果、受注金額の最終決定から売上計上(販売)までの期間が短いため、受注実績の記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

Manuals&Knowledge事業

Manuals

6,505

△22.9

Knowledge

10,987

7.1

その他

763

△7.8

合計

18,256

△6.5

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

トヨタ自動車株式会社

6,631

34.0

4,883

26.7

 

(2)財政状態の状況及び分析

(資産の部)

 当連結会計年度末の資産合計は、前年同期より729百万円増加し、27,137百万円(前年同期比2.8%増)となりました。これは主として、受取手形及び売掛金の減少432百万円、流動資産のその他の減少172百万円、建設仮勘定の減少240百万円があったものの、現金及び預金の増加802百万円、建物及び構築物(純額)の増加740百万円によるものであります。

 

(負債の部)

 当連結会計年度末の負債合計は、前年同期より261百万円減少し、5,218百万円(前年同期比4.8%減)となりました。これは主として、支払手形及び買掛金の減少207百万円、未払法人税等の減少85百万円によるものであります。

 

(純資産の部)

 当連結会計年度末の純資産合計は、前年同期より991百万円増加し、21,919百万円(前年同期比4.7%増)となりました。これは主として、自己株式の増加520百万円(純資産は減少)があったものの、利益剰余金の増加1,252百万円、その他有価証券評価差額金の増加198百万円によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況及び分析

 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,231百万円増加し、当連結会計年度末には13,062百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、2,309百万円の収入(前年同期は2,099百万円の収入)となりました。これは主として、法人税等の支払額1,074百万円があったものの、税金等調整前当期純利益3,211百万円の収入によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、367百万円の収入(前年同期は3,114百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出528百万円、定期預金の預入による支出781百万円があったものの、定期預金の払戻による収入1,213百万円、投資有価証券の売却による収入446百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、1,568百万円の支出(前年同期は649百万円の支出)となりました。これは主として、自己株式の取得による支出538百万円、配当金の支払額897百万円によるものであります。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性について

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

 当社グループは、将来の事業展開と経営基盤の強化のために必要な資金を確保することを基本方針としております。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、外注費及び人件費並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。これらの資金につきましては、原則として自己資金で賄うこととしております。

 

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

 

5【重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当連結会計年度においては、中期経営計画に基づき、主に、以下の取り組みを進めてまいりました。

 

・AI技術による情報利活用に向けた、製品・業務情報の体系化に関する研究開発

 

 当連結会計年度における研究開発費は19百万円であります。なお、研究開発支出の一部(製品化開発)は、無形資産に計上しております。内訳はすべてManuals&Knowledge事業に関するものであります。