(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、依然伸び悩む内需がありながらも、貿易収支や雇用の改善、物価の下落などを背景に、緩やかな景気回復基調が続いております。
このような経済環境の中、インターネットサービスを取り巻く環境は、通信速度の高速化が一層進むことが予想されるとともに、大量データがインターネット上に保管されるクラウド環境のさらなる進展、及びそれら大量データの高速処理環境の発展が予想されます。そのなかでスマートフォンのみならず、インターネットにつながるデバイスが、家電、テレビ、自動車等生活に密着した機器により広がるIoT(Internet of Things)は進み、情報の流通経路並びにビジネスモデルの多様化は進み、スマートフォンとのあらゆる機器が連携することとあわせ、収益機会の増加が予想されます。また人工知能(AI)技術の進展の中で、AIの性能を高めるためにも求められるデータの質や量が飛躍的に増大するなかでデータベース関連の事業機会の増加も予想されます。
このような環境のもと、当社は、「データベース・サービスカンパニー」として、人の想像力を広げることをミッションとし、人と音楽や映画、書籍などとの作品との出会いによる「気づき」「興味」「共感」をつなぐことを目的とした当社の特徴となるメディアサービスデータベース(以下、「MSDB」といいます)(注)を開発し、通信会社及びインターネットサービス事業者向けを中心に、それらを活用したサービス開発及びデータ提供を行っております。
具体的には、音楽・映像・書籍に関連した大量かつ詳細な「基本情報」や「関連情報」と人の感性を分類した「感性情報」よって体系化された当社オリジナルデータベースを活用した検索サービス、商品・作品のおすすめ紹介(レコメンド)サービス、サービス利用者の一人ひとりの嗜好性を分析し、サービス利用者の好みにあわせた情報を提供するパーソナライズサービス、インターネットを活用した放送型のストリーミングサービスを展開しております。また、当期より従来の音楽・映像・書籍などの関連情報に留まらず、食品、飲料、衣料、家電などの一般商材へのオリジナルデータベース化も始めております。
当社は、課題である大型開発収入による売上依存を下げつつ、オリジナルデータベース開発及びそれらを活用した分析技術を強化し、ユーザーベースを軸とするビジネスモデルの開発に取り組んで参りました。選曲エンジンや配信プラットフォームについては、ユーザーベースをもつ特定のパートナー企業へのライセンス提供として、提携先である株式会社レコチョクを通じ株式会社NTTドコモの音楽サービスでの活用が当事業年度から開始されております。
また、資本・業務提携先であるカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下、「CCC」といいます)とは、業務提携の一環としてCCCグループが有する会員基盤及びマーケティング・データベースと、作品データベースを有する当社MSDBの連携も進めております。具体的には、CCCグループが保有するデータベースと当社のMSDBが保有する作品に付与した感性的な特徴情報を活かした独自の感性マーケティングエンジンを組み合わせ、新たなマーケティング事業への取り組みを推進して参ります。
(注)MSDB(メディアサービスデータベース)とは、音楽、映像、書籍、人名情報を体系的かつ作品の特徴情報を詳細に整理したデータベース
さらに、従来の検索やレコメンドなどサービス機能提供のみならず、新たなビジネスモデルである当社開発データ本体のライセンス提供である「データサービス」事業も当事業年度に開始し、順調に立ち上がりつつあります。
当事業年度は、検索サービス、商品・作品おすすめ紹介(レコメンド)サービス及びストリーミング関連サービスにおいて、当社サービス及びデータベースを利用するユーザー数は堅調に推移し、月間1,500万人を突破し過去最高となりました。しかしながら、当第4四半期に計画しておりましたパートナー企業との協業開始が翌期に延期になったことや、今期初期開発売上として見込んでいた案件がライセンス提供によるランニング収益型の取引に変更になったことを受け、当事業年度の売上高は前期比97.5%の1,756,857千円となりました。
売上原価は、前期より開発収入が減少したことに伴う原価の減少や、前事業年度から実施しておりました構造改革による外注費・労務費等の削減により、前期比80.8%の1,330,370千円となりました。
販売費及び一般管理費は、こちらも売上原価と同様に前事業年度から実施しておりました構造改革による販管コストの削減により、前期比85.1%の489,338千円となりました。
特別損失としては、連結子会社の吸収合併に伴う抱合せ株式消滅差損19,119千円の計上、減損損失2,221千円を計上いたしました。
これらの事業活動の結果、当事業年度の経営成績は、売上高1,756,857千円(前年同期比97.5%)、営業損失62,851千円、経常損失67,748千円、当期純損失91,380千円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前事業年度末に比べ、68,514千円増加し、582,293千円となりました。前事業年度は、連結キャッシュ・フロー計算書を作成しておりますが、キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、前年同期との比較を行っておりません。
事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、152,128千円となりました。主な収入要因としては、減価償却費202,420千円、たな卸資産の減少123,322千円の計上がありました。一方で、主な支出要因としては、税引前当期純損失89,090千円の計上、受注損失引当金の減少131,479千円、仕入債務の減少52,383千円がありました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は、19,173千円となりました。主な収入要因としては、保証金の回収による収入95,050千円の計上がありました。一方で、主な支出要因としては、新オフィスの環境整備等に係る有形固定資産の取得13,350千円、自社利用ソフトウェアの開発等に係る無形固定資産の取得62,505千円がありました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、153,076千円となりました。主な支出要因としては、長期借入金の返済152,381千円であります。
(1)生産実績
当社は、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。
(2)受注状況
当社は、受注生産を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。
(3)販売実績
当事業年度の販売実績において、当社は単一セグメントとしているため、サービスライン別に示すと次のとおりであります。
|
名称 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
メディアビジネス |
1,623,159 |
- |
|
コンテンツビジネス |
133,697 |
- |
|
合計 |
1,756,857 |
- |
(注)1.当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
なお、KDDI株式会社に対する販売実績は、各通信事業者の情報料回収代行サービスを利用して、一般ユーザーに有料情報サービスを提供するものが含まれております。
2.前事業年度については、連結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。
|
相手先 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
KDDI株式会社 |
1,156,964 |
65.85 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
携帯電話、スマートフォン及びインターネット関連の技術進化、ユーザー嗜好の変化、他分野の事業会社の新規参入及び新しいサービスの増加等、変化の激しい事業環境の中で、当社が長期的に持続可能な成長を見込み、経営戦略を確実に遂行していくために、以下のような課題に対処して参ります。
(1)優秀な人材の確保、育成
継続的な成長の原資である人材は、当社にとって、最も重要な経営資源と認識しております。当社の技術開発力やサービス企画力及びサービス制作・運営力を維持し、継続的に発展、強化していくために、優秀な社員を継続的に雇用し、その成長の機会を提供し、かつ、事業規模を拡大させていくための人材を獲得する必要があります。
人的基盤を強化するために、専任者を設ける等採用体制の強化、教育・育成、研修制度(新入社員向け、中堅社員向け、管理職向け)、人事評価制度の充実等の各種施策を進める方針であります。
(2)開発・品質管理体制の強化
当社が開発を手掛ける携帯電話、スマートフォン及びPC向けを中心としたアプリケーション、データベース及びサービスは、端末機能等と密接に結びついていることから、開発内容が複雑化する傾向があります。また、通信事業者等顧客が開発スピードのさらなる向上や開発コストの軽減を求めてくることが想定されるため、これらへの対応力の強化が必要となります。
このため当社では、企画営業部門と開発部門の組織体制の見直し、開発・運用ルールの統一化、ツールの構築と活用、外部検証専門会社の活用等及び専任の品質管理者の選任・拡充等を行う等、開発管理体制を強化する方針であります。
(3)収入モデルの多様化
現在の当社の主な収入モデルは、開発収入モデル、運営収入モデル、ライセンス・広告収入モデル等であります。しかしながら、昨今のスマートフォンの急速な普及により、携帯電話関連市場における各種無料サービスの広がりや、インターネットサービスとのより一層の連携等により、従来の携帯電話関連サービスのビジネスモデルは、大きな変化の時期を迎えております。そのため、比較的規模の大きい新しいサービスにおける開発収入の規模及び時期が従来より流動的になってきていることから、当該会計年度の経営成績に与える影響が大きくなっております。
このため、当社では、従来の上記収入モデルに加え、サブスクリプション型モデル、広告及びマーケティング型モデル並びに自社サービス運営から派生する新たな収入モデルへの取り組みを進めております。
(4)内部管理体制、コーポレート・ガバナンスの充実
当社では継続的な成長を実現していくために、事業規模に応じた内部管理体制の充実が不可欠であると認識しております。金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の評価へ対応すべく、業務の適正性や効率性、財務報告の信頼性の確保に努める必要があります。
今後も事業規模の拡大に合わせ、管理部門の一層の強化による内部管理体制の整備を図るとともに、会議体及び職務権限の見直しや各種委員会の設置等、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組む方針であります。
(5)インターネット関連技術・サービス等他企業との連携
今後、携帯電話、スマートフォン及びPC等における国内外のインターネット技術やサービスは、ますます連携や融合していくことが予想され、当社は、この流れへの対応力の強化が必要となります。
このため、当社では、データベース、アプリケーションそしてストリーミング開発を通じ、引き続き、通信事業者、デバイス(通信機器)メーカーやインターネット関連企業及びサービス提供企業との連携や版権元との調整等アグリゲーション力を強化していく方針であります。
当社の経営成績、財政状態及び株価に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因について次のとおり記載しております。なお、以下の記載事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。
(1)事業環境について
①インターネットに関する技術及びサービスの変化
当社は、スマートフォン及びPCを含むインターネット関連技術に基づいて事業を展開しております。インターネット関連業界では、新技術や新サービスが相次いで開発されており、技術及び顧客ニーズ等の変化の速度が速いという特徴があります。
このため、当社は積極的な研究開発において当社オリジナルデータベース関連技術開発を推進して、新たな技術やサービスの開発を進めております。しかし、研究開発の遅れ、顧客ニーズの見誤りや優秀な人材の確保の遅れ等により市場の変化に合った技術革新のスピードに適切に対応できない場合には当社の技術及びサービスが陳腐化し競争力が低下することが考えられ、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②競合について
当社に関連した分野においては、通信速度の高速化、スマートフォン端末の高機能化、定額制ストリーミングサービスの普及、作品(コンテンツ)の流通経路及び流通量の増加を背景として、スマートフォン等のモバイル端末用アプリケーション及びシステム開発を手掛ける企業が、当社以外にも存在しております。また、モバイルインターネットにおける通信速度の更なる高速化や開発環境のオープン化の流れも受け、今後ますます新規参入企業が増加することが予想されます。
当社では、アプリケーションと当社オリジナルデータベースを連携させるビジネスモデルの構築をより強化し、他企業との差別化を図っております。また、同時に、サービスに関連する企画・開発・運用を一貫して行うことによって、サービスの質を確保するとともに、新規サービスの提供や新機能の実装を、効率的に実現しております。しかしながら、競合会社が当社を上回る開発スピードやサービスの質を実現した場合、当社のメディアビジネスにおける事業展開及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③特定の取引先への依存について
当社の当事業年度における全社売上高に占めるKDDI株式会社の割合は、下表の通り高い水準にあります。KDDI株式会社に対してはサービス開発・運営、アプリケーション開発、データベースの運用・保守等の売上を計上しております。当社はKDDI株式会社にデータベース、アプリケーション、システム開発・運用サービスを提供し、同社を通じてユーザーに提供しているなかで同社の事業方針や意向が当社に与える影響は大きくあります。なお、同社に対する販売実績は、各通信事業者の情報料回収代行サービスを利用して、ユーザーに有料情報サービスを提供するものが含まれております。
現状においては、主要販売先と良好な取引関係の維持に努めるととも、新規データサービス事業の拡大を進めた新たなライセンス提供先との取り組みを進めておりますが、何らかの要因による取引関係の悪化による契約解除となった場合、あるいはインターネット接続サービスに関する主要販売先の事業方針変更等があった場合、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
|
相手先 |
当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|
|
売上高(千円) |
全社売上高に占める割合(%) |
|
|
KDDI株式会社 |
1,156,964 |
65.85 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)事業内容について
①外注先の確保について
当社では、システム開発及び運用業務を一部外部に委託しております。
開発スピードの向上や開発コストの削減、またユーザーの嗜好性に合致した画像を継続的に提供するためには、今後も優秀な外部委託先を安定的に確保する必要があります。その確保のため、当社では既存の外注先のみならず、新規外注候補先の選定を継続的に行っておりますが、今後優秀な外部委託先が安定的に確保できない場合、当社の開発・制作スケジュールに支障を来し、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②プログラム等のバグ(不良箇所)について
当社のアプリケーション及びデータベースの開発に関しては、社内の検証専門チームに加えて、外部の検証専門企業も活用することにより、納品する際のテスト・検証について専用の体制を構築し、開発・品質管理体制の強化を図っております。
しかしながら、完全にプログラム等のバグを排除することは難しく、プログラム等に重大なバグが生じた場合、当該プログラム等を使用したソフトウェア等によるサービスの中断・停止等が生じる可能性があります。この場合、当社の信用力低下や取引先あるいはユーザーからの損害賠償の提起等により、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ソフトウェア資産の減損について
当社では、アプリケーション、データベース及びエンジンを開発し、それらを活用したデータベースサービスを推進しております。それらの開発に係るコストについては、資産性のあるものについては自社サービス用ソフトウェアとして無形固定資産に計上し、費用化すべきものは各事業年度において研究開発費として費用化しております。
自社サービス用ソフトウェアの開発及び研究開発については、プロジェクト推進体制を整備し、慎重な計画の立案・遂行に努めております。しかしながら、当該開発及び研究開発が市場のニーズと合わないことにより利用価値が低下する場合や、重大なバグ(不良箇所)等の発生によりソフトウェアとして機能しなくなる場合には、これらを減損処理する可能性があります。その場合、一時に多額の費用が発生するため、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
④システム障害・通信トラブルについて
当社では、主にサーバーを利用し、機能やサービス提供をしております。サーバー運用に際しては、国内大手データセンターへホスティングを中心とした業務を委託し、安全性を重視したネットワーク及びセキュリティシステムを構築し、24時間のサーバー監視をはじめ、セキュリティ対策ソフト及びシステムの導入を積極的に行っております。
しかしながら、自然災害、火災、コンピュータウィルス、通信トラブル、第三者による不正行為、サーバーへの過剰負荷等あらゆる原因によりサーバー及びシステムが正常に稼動できなくなった場合、当社のサービスが停止する可能性があります。この場合、当社のサービス提供先である通信事業者等との契約に基づき損害賠償の請求を受ける等、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
(3)組織体制について
①人材の確保や育成について
当社において優秀な社内の人材の確保、育成及び定着は最重要課題であり、将来に向けた積極的な採用活動、人事評価制度の整備や研修の実施等の施策を通じ、社内リーダー層への幹部教育、新入社員及び中途入社社員の育成、定着に取り組んでおります。
しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、また、必要な人材を確保できない可能性があります。また、必ずしも採用し育成した役職員が、当社の事業に寄与し続けるとは限りません。このような場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②特定の役員への依存について
当社創業者である代表取締役社長浦部浩司は、当社の最高の経営責任者であり、事業の立案や実行等会社運営において、多大な影響を与えて参りました。
現在当社では、事業規模の拡大にともなった権限の委譲や業務分掌に取り組み、同氏への依存度は低下しつつありますが、今後不慮の事故等何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)法的規制等について
①法的規制について
現時点で、今後の当社事業そのものに対する法的規制はないと認識しておりますが、インターネット、スマートフォン中心に活用したサービスに関しては、その歴史が比較的浅いこともあり、不正アクセス対策、電子商取引におけるトラブル対策、知的財産権の保護等、今後新たな法令等の整備が行われる可能性があります。
例えば、平成20年6月に「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」が成立し、同法では、関係事業者の責務として青少年有害情報の閲覧をする機会をできるだけ少なくするための措置を講ずるとともに、青少年のインターネットを適切に活用する能力の習得に資するための措置を講ずるよう努めることが課されました。
当該責務に基づく通信事業者の行うフィルタリングサービスによる、現在の当社事業への影響は、当社の提供するサービスの主なユーザーが18歳以上であることから軽微でありますが、同法を始めとする今後の法令等の制定、改正あるいは社会情勢の変化によって既存の法令等の解釈に変更がなされ、当社の事業分野において新たな法的規制が発生した場合、当社の事業展開に制約を受けたり、対応措置をとる必要が生じる可能性があります。
②個人情報の取り扱いについて
当社が開発・提供する各種サービスの利用者は、主にスマートフォン等のデバイスを利用した個人であり、当社が運営を行うサービスにおけるユーザーサポート等において、氏名・電話番号等の当社サービスの利用者を識別できる個人情報を取得する場合があります。また、通常の取引の中で、業務提携先や業務委託先等取引先についての情報を得ております。
当社は、個人情報の管理強化のため、個人情報保護マネジメントシステムマニュアルの制定、役職員への周知徹底を図るとともに、これらの個人情報は、契約先である外部の大手データセンターへ格納し、高度なセキュリティ体制のもとで管理しております。
なお、平成22年6月16日に財団法人日本情報処理開発協会より個人情報の適切な取り扱いを実施している事業者であることを認定する「プライバシーマーク(R)」使用許諾事業者の認定を受けております。
今後につきましても、社内体制整備とともに、外部のデータセンターと継続的にセキュリティ対策強化を行い、いかなる個人情報も流出しないよう細心の注意を払って参ります。しかしながら、当社の管理体制の問題、または当社外からの不正侵入及び業務提携や業務委託先等の故意または過失等により、これらのデータが外部へ漏洩した場合、当社の信用力低下やユーザーからの損害賠償の提起等により、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③知的財産権について
当社は、知的財産権の保護については、会社のコンプライアンス及び社会的責任において重要な課題であると認識しております。
開発、コンテンツの提供、日常業務でのソフトウェアの使用等の中で、当社の従業員による第三者の知的財産権の侵害が故意または過失により起きた場合、当社は損害賠償の提起等を受ける可能性があります。
(5)継続企業の前提に関する重要事象等
当社は、前々事業年度に126,304千円、前事業年度に426,709千円、また当事業年度おいて67,748千円と、3期連続の経常損失を計上していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しております。
しかしながら、当社では前事業年度の期中より、原価率低減を主とした構造改革に取り組み、目標水準を達成いたしました。
また、当期よりデータサービス関連事業が順調に立ち上がりをみせており、当事業のさらなる拡充を行い、来期は黒字転換を計画しております。
具体的には当第4四半期より開始したメタデータ(作品・商品・人物の基本情報を体系的に網羅した情報)の提供事業により、第4四半期においては64,067千円の営業黒字を計上しております。来期におきましても年度を通じ拡大させることで、通期黒字計画に寄与する見込みです。
前事業年度9%、当事業年度24%と改善傾向にある粗利率を、利益率の高いデータサービス関連事業をより拡大することにより来期粗利率30%以上を目標にさらに改善させ、収益体質の一層の強化が進む見込みです。
また、事業資金面につきましても、当事業年度の営業キャッシュ・フローが152,128千円のプラスであり、取引金融機関とも良好な関係にあることから、当面の事業資金の確保はなされていると判断しております。
以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、「継続企業の前提に関する注記」の記載はしておりません。
(6)その他
ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について
ストック・オプション制度は、会社の利益と、役職員個々の利益とを一体化し、ビジョンの共有や目標の達成等、職務における動機付けをより向上させること、また監査役においては適正かつ厳格な監査による企業価値向上の意欲を高めることを目的として導入したものであり、今後も資本政策において慎重に検討しながらも、基本的には継続的に実行していく考えであります。
新株予約権には一定の権利行使条件がついており、原則として当社株式上場日より1年間経過した日よりまたは上場後に付与したものについては、2年を経過した日より5年間をかけた段階的な行使としておりますが、これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、当社では今後もストック・オプションの付与を行なう可能性がありますので、この場合には更に1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在、これらのストック・オプションによる潜在株式数は120,000株であり、同日現在の発行済株式総数2,458,000株の4.9%に相当しております。
ストック・オプションの詳細については「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
|
契約会社名 |
相手方の名称 |
契約の名称 |
契約内容 |
契約期間 |
|
株式会社メディアソケット(注)1 |
第二電電株式会社、日本移動通信株式会社(注)2 |
コンテンツ提供に関する契約書、EZインターネット情報提供契約書 |
第二電電株式会社、日本移動通信株式会社に対するコンテンツ提供に関する契約 |
平成12年8月1日から平成13年3月31日まで(以降1年毎自動更新) |
|
株式会社メディアソケット(注)1 |
日本移動通信株式会社、関西セルラー電話株式会社等(注)2、4 |
情報料回収代行サービスに関する契約書 |
当社が提供するコンテンツの情報料を左記が当社に代わって利用者より回収することを目的とする契約 |
平成12年8月1日から平成13年3月31日まで(以降1年毎自動更新) |
|
株式会社メディアソケット(注)1 |
株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ |
iモード情報サービス提供者契約書 |
株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモに対するコンテンツ提供に関する契約 |
平成13年11月30日から平成14年3月31日まで(以降1年毎自動更新) |
|
iモード情報サービスに関する料金収納代行回収契約書 |
提供コンテンツの情報料を株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモが当社に代わって回収することを目的とする契約 |
iモードサービス開始日から平成14年3月31日まで(以降1年毎自動更新) |
||
|
株式会社メディアソケット(注)1 |
ボーダフォン株式会社(注)3 |
オフィシャルコンテンツ提供規約 |
ボーダフォン株式会社に対するコンテンツ提供に関する規約 |
別途定める承諾通知書による。(以降6ヶ月毎自動更新) |
|
株式会社メディアソケット(注)1 |
KDDI株式会社 |
取引基本契約書 |
KDDI株式会社との取引に関する基本契約 |
平成18年5月19日から1年間(以降1年毎自動更新) |
|
株式会社メディアソケット(注)1 |
KDDI株式会社 |
au移動機向けソフトウェアに関する取引契約書 |
KDDI株式会社とのau移動機に実装されるアプリケーション等の開発委託、利用許諾その他の取引に関する契約 |
平成19年6月29日から1年間(以降1年毎自動更新) |
|
株式会社ソケッツ |
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社他2社 (注)5 |
データベースの構築・利用等に関する業務提携契約書 |
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社他2社との業務提携に関する契約(注)5 |
契約締結日 平成25年9月30日 |
|
株式会社ソケッツ (注)6 |
株式会社T.C.FACTORY |
合併契約書 |
当社を存続会社、株式会社T.C.FAC TORYを消滅会社とする吸収合併に関する契約 |
取締役会決議日並びに締結日 第15回定時株主総会 平成27年6月22日
効力発生日 |
(注)1.当社は平成19年8月1日付で、株式会社ソケッツに商号変更をしております。
2.第二電電株式会社、KDD株式会社、日本移動通信株式会社が平成12年10月1日で合併し、社名は株式会社ディーディーアイになりました。その後、平成13年4月1日付でケイディーディーアイ株式会社に、平成14年11月1日付でKDDI株式会社に商号変更しております。
3.ボーダフォン株式会社は平成18年10月1日付で、ソフトバンクモバイル株式会社に商号変更しております。
4.関西セルラー電話株式会社等とは、関西セルラー電話株式会社、九州セルラー電話株式会社、中国セルラー電話株式会社、東北セルラー電話株式会社、北海道セルラー電話株式会社、北陸セルラー電話株式会社、四国セ
ルラー電話株式会社、沖縄セルラー電話株式会社、株式会社ツーカーセルラー東京、株式会社ツーカーセルラー東海及び株式会社ツーカーホン関西であります。
5.他2社とは、株式会社T-MEDIAホールディングス(平成28年4月1日付で株式会社TSUTAYAに吸収合併)、株式会社CSマーケティングになります。本契約は4社間での業務提携になります。
6.当社連結子会社の吸収合併
当社は、平成27年5月22日開催の取締役会において、データベースサービスの品質向上及び企画提案の強化、新しいサービスの創出、また、より一層の経営資源の効率化等を推し進めるため、当社の連結子会社である株式会社T.C.FACTORYを吸収合併することを決議し、平成27年10月1日付けで吸収合併を実施しました。
吸収合併の概要は、次のとおりであります。
①合併の方式
当社を存続会社とする吸収合併方式で、株式会社T.C.FACTORYは、解散致しました。
②合併に係る割当ての内容
本合併は、当社100%出資の連結子会社との合併であるため、本合併による新株式の発行及び合併交付金の支払は行いません。
③合併の期日
平成27年10月1日
④引継資産・負債の状況
当社は、平成27年9月30日現在の株式会社T.C.FACTORYの貸借対照表その他同日現在の計算を基礎とし、これに合併に至るまでの増減を加除した一切の資産、負債及び権利義務を合併期日に引継ぎ致しました。
|
資産 |
金額(千円) |
|
負債 |
金額(千円) |
|
流動資産 |
66,526 |
|
流動負債 |
26,376 |
|
固定資産 |
2,513 |
|
固定負債 |
2,171 |
|
資産合計 |
69,040 |
|
負債合計 |
28,547 |
⑤吸収合併存続会社となる会社の概要
商号 株式会社ソケッツ
本店所在地 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目23番5号
代表者の役職及び氏名 代表取締役 兼 社長執行役員 浦部 浩司
事業内容 インターネットを活用したサービス、アプリケーション、データベースの
開発及び提供
資本金 496,982千円(平成28年3月31日現在)
当社は、競争力の源泉であるMSDBの利用範囲を拡大し、収益モデルの多様化を実現していくためのデータベース強化と関連技術の研究、新しいサービスに向けた調査研究などに取り組んでおります。
以上から、当事業年度における研究開発の総額は、29,097千円となっております。
当社の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社の財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、第5経理の状況(1)財務諸表〔注記事項〕(重要な会計方針)に記載しております。
(2)財政状態の分析
当事業年度末における総資産は、1,400,518千円(前事業年度末比354,472千円減)となりました。流動資産につきましては933,376千円(同77,842千円減)となりました。増減の主な要因としましては、連結子会社との合併による現金及び預金の増加等(同68,514千円増)があった一方、開発案件の完成品による仕掛品の減少(同114,743千円減)があったことによります。固定資産につきましては、本店移転等による有形固定資産の増加(同12,566千円増)、自社サービス用ソフトウェアの減価償却等による無形固定資産の減少(同129,951千円減)により、467,142千円(同276,630千円減)となりました。
負債は、579,039千円(同270,722千円減)となりました。主な減少要因としましては、開発案件に係る外注費等の買掛金の減少(同47,350千円減)、借入金の減少(同149,964千円減)、受注損失引当金の減少(同131,479千円減)があったことによります。
以上の結果、純資産は、821,478千円(同83,750千円減)となり、自己資本比率は、前事業年度末の50.5%から56.8%となりました。
(3)経営成績の分析
当事業年度は、検索サービス、商品・作品おすすめ紹介(レコメンド)サービス及びストリーミング関連サービスにおいて、当社サービス及びデータベースを利用するユーザー数は堅調に推移し、月間1,500万人を突破し過去最高となりました。しかしながら、当第4四半期に計画しておりましたパートナー企業との協業開始が翌期に延期になったことや、今期初期開発売上として見込んでいた案件がライセンス提供によるランニング収益型の取引に変更になったことを受け、当事業年度の売上高は前年同期比97.5%の1,756,857千円となりました。
売上原価は、前期より開発収入が減少したことに伴う原価の減少や、前事業年度から実施しておりました構造改革による外注費・労務費等の削減により、前年同期比80.8%の1,330,370千円となりました。
販売費及び一般管理費は、こちらも売上原価と同様に前事業年度から実施しておりました構造改革による販管コストの削減により、前年同期比85.1%の489,338千円となりました。
特別損失としては、連結子会社の吸収合併に伴う抱合せ株式消滅差損19,119千円の計上、減損損失2,221千円を計上いたしました。
これらの事業活動の結果、当事業年度の経営成績は、売上高1,756,857千円(前年同期比97.5%)、営業損失62,851千円、経常損失67,748千円、当期純損失91,380千円となりました。
(4)キャッシュ・フローの分析
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前事業年度末に比べ、68,514千円増加し、582,293千円となりました。前事業年度は、連結キャッシュ・フロー計算書を作成しておりますが、キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、前年同期との比較を行っておりません。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、152,128千円となりました。主な収入要因としては、減価償却費202,420千円、たな卸資産の減少123,322千円の計上がありました。一方で、主な支出要因としては、税引前当期純損失89,090千円の計上、受注損失引当金の減少131,479千円、仕入債務の減少52,383千円がありました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は、19,173千円となりました。主な収入要因としては、保証金の回収による収入95,050千円の計上がありました。一方で、主な支出要因としては、新オフィスの環境整備等に係る有形固定資産の取得13,350千円、自社利用ソフトウェアの開発等に係る無形固定資産の取得62,505千円がありました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、153,076千円となりました。主な支出要因としては、長期借入金の返済152,381千円であります。
(5)経営戦略の現状と見通し
携帯電話関連業界及びインターネット関連業界は、通信速度の高速化、通信料の定額化、プラットフォームのオープン化、スマートフォンの急速な普及が進んでおり、スマートフォンやPC、タブレットのみならず家電や自動車、ロボット、産業機械などあらゆる端末機器がインターネットに接続されるIoT(Internet of Things)の進展も進んでおります。
また、クラウドコンピューティングの発展及びビッグデータの活用、また大量の行動データの超高速処理環境の発展も進んでいきます。
そのような環境の中で、当社は独自データベースの提供事業であるデータサービスにより音楽映像書籍データ分野の事実上の標準化を目指します。具体的には、KDDI株式会社、株式会社NTTドコモ、株式会社TSUTAYAなど現在の提供先を飛躍的に増やすことを目指します。そのうえで、インターネットサービス分野に限らずカラオケ業界や流通小売業界や映画業界など店舗施設運営企業へのデータ提供も進めて参ります。また、データ開発分野を音楽映像書籍分野のみならず飲料、食品、生活雑貨、家電など一般商材まで広げ、データ提供先をエンターテイメント分野以外の製造メーカーや小売関連業界にも拡大して参ります。
さらに、機械学習や深層学習などの分析技術の開発・活用を進め、レコメンデーション、パーソナライズサービスの進化、分析サービスや予測サービスや開発支援などの当社独自データベースならではの付加価値型データベースマーケティング事業を広げていきます。
当社のデータ関連サービスの提供機器は、スマートフォンやパソコン・タブレットのみならずIoTとして連携し得る自動車や家電、店舗管理端末などに広げていきます。そのうえで、中長期的には自社にてユーザーベースを持ち得る当社独自のデータベース活用サービスを展開し、国内外で一人でも多くの利用者を増やしていくことで、当社ミッションである世界中の「人間の想像力を広げる」ことに寄与していきます。
それらの実現のために、当社独自の人の感情や感性を体系的に情報化したオリジナルデータベースの開発を進めて参ります。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
スマートフォン及びインターネット関連の技術進化、ユーザー嗜好の変化、他分野の事業会社の新規参入及び新しいサービスの増加等、変化の激しい事業環境の中で、当社が長期的に持続可能な成長を見込み、経営戦略を確実に遂行していくために、以下のような課題に対処して参ります。
①優秀な人材の確保、育成
継続的な成長の原資である人材は、当社にとって、最も重要な経営資源と認識しております。当社の技術開発力やサービス企画力及びサービス制作・運営力を維持し、継続的に発展、強化していくために、優秀な社員を継続的に雇用し、その成長の機会を提供し、かつ、事業規模を拡大させていくための人材を獲得する必要があります。
人的基盤を強化するために、専任者を設ける等採用体制の強化、教育・育成、研修制度(新入社員向け、中堅社員向け、管理職向け)、人事評価制度の充実等の各種施策を進める方針であります。
②開発・品質管理体制の強化
当社が開発を手掛ける携帯電話、スマートフォン及びPC向けを中心としたアプリケーション、データベース及びサービスは、端末機能等と密接に結びついていることから、開発内容が複雑化する傾向があります。また、通信事業者等顧客が開発スピードのさらなる向上や開発コストの軽減を求めてくることが想定されるため、これらへの対応力の強化が必要となります。
このため当社では、企画営業部門と開発部門の組織体制の見直し、開発・運用ルールの統一化、ツールの構築と活用、外部検証専門会社の活用及び専任の品質管理者の選任・拡充を行う等、開発管理体制を強化する方針であります。
③収入モデルの多様化
現在の当社の主な収入モデルは、開発収入モデル、運営収入モデル、ライセンス・広告収入モデル等であります。しかしながら、昨今のスマートフォンの急速な普及により、携帯電話関連市場における各種無料サービスの広がりや、インターネットサービスとのより一層の連携等により、従来の携帯電話関連サービスのビジネスモデルは、大きな変化の時期を迎えております。そのため、比較的規模の大きい新しいサービスにおける開発収入が規模及び時期が従来より流動的になってきていることから、当該事業年度の経営成績に与える影響が大きくなっております。
このため、当社では、従来の上記収入モデルに加え、サブスクリプション型モデル、広告及びマーケティング型モデル並びに自社サービス運営から派生する新たな収入モデルへの取り組みを進めております。
④内部管理体制、コーポレート・ガバナンスの充実
当社では継続的な成長を実現していくために、事業規模に応じた内部管理体制の充実が不可欠であると認識しております。金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の評価へ対応すべく、業務の適正性や効率性、財務報告の信頼性の確保に努める必要があります。
今後も事業規模の拡大に合わせ、管理部門の一層の強化による内部管理体制の整備を図るとともに、会議体及び職務権限の見直しや各種委員会の設置等、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組む方針であります。
⑤インターネット関連技術・サービス等他企業との連携
今後、携帯電話、スマートフォン及びPC等における国内外のインターネット技術やサービスは、ますます連携や融合していくことと予想され、当社は、この流れへの対応力の強化が必要となります。
このため、当社では、データベース、アプリケーションそしてストリーミング開発を通じ、引き続き、通信事業者、デバイス(通信機器)メーカーやインターネット関連企業及びサービス提供企業との連携や版権元との調整等アグリゲーション力を強化していく方針であります。
(7)重要事象等及び当該事象を解消し又は改善するための対応策
「4[事業等のリスク](5)継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、当社は、前々事業年度に126,304千円、前事業年度に426,709千円、また当事業年度おいて67,748千円と、3期連続の経常損失を計上していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在しております。
しかしながら、当社では前事業年度の期中より、原価率低減を主とした構造改革に取り組み、目標水準を達成いたしました。
また、当期よりデータサービス関連事業が順調に立ち上がりをみせており、当事業のさらなる拡充を行い、来期は黒字転換を計画しております。
具体的には当第4四半期より開始したメタデータ(作品・商品・人物の基本情報を体系的に網羅した情報)の提供事業により、第4四半期においては64,067千円の営業黒字を計上しております。来期におきましても年度を通じ拡大させることで、通期黒字計画に寄与する見込みです。
前事業年度9%、当事業年度24%と改善傾向にある粗利率を、利益率の高いデータサービス関連事業をより拡大することにより来期粗利益率30%以上を目標にさらに改善させ収益体質の一層の強化が進む見込みです。
また、事業資金面につきましても、当事業年度の営業キャッシュ・フローが152,128千円を獲得しており、取引金融機関とも良好な関係にあることから、当面の事業資金の確保はなされていると判断しております。
以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、「継続企業の前提に関する注記」の記載はしておりません。