当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の持ち直しや好調な企業業績などを背景とした設備投資の拡大がみられるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、原材料価格の高騰による物価上昇や米国の関税政策による影響等、世界経済は依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループ製品の主要市場である路線バス業界においては、輸送量の回復やインバウンド需要の高まりを受け、キャッシュレスに対応した運賃収受機器の更新需要やDX推進に向けた投資は引き続き一定の水準で推移しています。
このような状況のもとで当社グループは、前期までに受注した運賃収受機器の着実な納入とキャッシュレスに対応したマルチ決済端末導入等の需要取り込みに努めております。また、当社が参画する共同提案体で実施している「MaaS2.0 SIMレスバス停開発事業」においては、国土交通省の「『交通空白』解消に向けたパイロット・プロジェクト第4弾」に指定されるなど、交通事業者の課題解決への取組みも進めております。
採算性の低い大型案件の戦略的受注と成長投資を実行した結果、当中間連結会計期間の売上高は4,309,090千円(前年同期比89.4%増)、営業損失は136,037千円(前年同期は123,328千円の営業利益)、経常損失は145,805千円(前年同期は121,729千円の経常利益)、親会社株主に帰属する中間純損失は176,443千円(前年同期は90,117千円の親会社株主に帰属する中間純利益)となりました。
(運賃収受機器事業)
運賃収受機器事業においては、路線バス及びワンマン鉄道車両での運賃収受機器等の設計、開発、製造、販売及
びメンテナンスサービスを展開しております。
採算性の低い大型案件の戦略的受注と成長投資を実行した結果、当事業における売上高は4,047,332千円(前年同期比99.0%増)、営業損失は177,714千円(前年同期は8,667千円の営業損失)となりました。
(システム開発事業)
システム開発事業においては主に交通系インフラ案件、ETC関連開発案件及びその他社会インフラ系案件のシステム開発、エンジニアリング、ソフトウエア設計並びにシステム及び機器の輸出入販売を展開しております。
交通系インフラ案件が低調に推移した結果、当中間連結会計期間においては、当事業における売上高は318,044千円(前年同期比33.1%減)、営業損失は1,498千円(前年同期は43,250千円の営業利益)となりました。
②財政状態の状況
当中間連結会計期間末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて3,243,274千円減少し、5,404,406千円となりました。これは主に、現金及び預金が731,209千円、受取手形及び売掛金が553,202千円、商品及び製品が1,189,992千円、原材料が305,383千円、仕掛品が356,535千円減少したことによるものであります。
当中間連結会計期間末の固定資産は、前連結会計年度末に比べて53,386千円減少し、1,150,439千円となりました。これは主に、繰延税金資産が25,574千円、投資有価証券が14,411千円減少したことによるものであります。
当中間連結会計期間末の流動負債は、前連結会計年度末に比べて3,036,941千円減少し、2,380,568千円となりました。これは主に、短期借入金が2,400,000千円、支払手形及び買掛金が239,306千円、電子記録債務が258,145千円、未払法人税等が89,194千円減少したことによるものであります。
当中間連結会計期間末の固定負債は、前連結会計年度末に比べて18,214千円減少し、276,439千円となりました。これは主に、長期借入金が6,000千円、退職給付に係る負債が11,242千円減少したことによるものであります。
当中間連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べて241,504千円減少し、3,897,837千円となりました。これは主に、資本金並びに資本剰余金がそれぞれ16,311千円増加したものの、その他有価証券評価差額金が8,920千円、利益剰余金が265,206千円減少したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前年同期末と比べ928,022千円減少し、1,817,934千円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,785,445千円(前年同期は626,703千円の収入)となりました。これは主に、仕入債務の減少497,451千円により資金が減少したものの、棚卸資産の減少1,851,911千円、売上債権の減少562,584千円により資金が増加したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は21,222千円(前年同期は99,931千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出21,180千円により資金が減少したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は2,495,432千円(前年同期は99,234千円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の減少2,400,000千円、配当金の支払による支出88,712千円により資金が減少したものであります。
(3) 経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発活動の金額は、72,119千円であります。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当中間連結会計期間の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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品目 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
運賃収受機器事業 |
2,338,036 |
91.0 |
|
システム開発事業 |
261,758 |
111.9 |
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合計 |
2,599,794 |
92.7 |
(注)金額は販売価格によっております。
②受注実績
当中間連結会計期間の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
運賃収受機器事業 |
3,259,098 |
119.2 |
3,502,263 |
57.6 |
|
システム開発事業 |
216,943 |
96.3 |
98,593 |
81.3 |
|
合計 |
3,476,042 |
117.5 |
3,600,857 |
58.1 |
(注)金額は販売価格によっております。
③販売実績
当中間連結会計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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品目 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
運賃収受機器事業 |
4,047,332 |
199.0 |
|
システム開発事業 |
261,758 |
108.0 |
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合計 |
4,309,090 |
189.4 |
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。