第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

2017年12月期連結会計年度(2017年1月1日~2017年12月31日)の業績は、以下のとおりです。

       (単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自  2016年1月1日

至  2016年12月31日)

当連結会計年度

(自  2017年1月1日

 至  2017年12月31日)

前年同期比

 売上収益(継続事業)

16,845

13,408

△20.4%

 営業利益(継続事業)

5,012

5,391

7.5%

 税引前当期利益(継続事業)

4,151

5,637

35.8%

親会社の所有者に帰属する
当期利益(全事業)

933

3,491

274.1%

 

 

当社グループは創業以来、日本中の料理のつくり手の「今日何つくろう」という課題に対して向き合ってきました。2016年に、改めて今後の長期的な企業成長と当社グループが実現可能な社会的責任について真摯に向き合い、「毎日の料理を楽しみにする」という企業理念に基づいて、目指していくべき事業領域の検討を行いました。当社グループが運営するレシピサービス「クックパッド」の圧倒的な強みとノウハウ、ユーザーベースを活かして今一度原点に返り、日本のみならず世界中の料理のつくり手の「料理」に関する様々な課題解決にむけて、更に集中して事業展開を行うことが、当社グループの長期的な企業価値向上につながると判断しました。これにより、今後の方針にそぐわないグループ会社等の売却を実施し、「料理」に関する事業に集中できる環境の整備を行ってきました。その上で当面の期間を大きな成長のための事業基盤創りに再度注力する「投資フェーズ」と定め、サービス開発、ユーザーベースの獲得、ブランド構築に積極的に投資を行うことを決定しました。個人と社会と地球が抱える様々な課題を、料理をとおして見つけ、考え、解決し、これからの時代にふさわしい豊かさをつくっていくことを「クックパッド」の使命と考えています。

「クックパッド」の2017年10月~12月の国内平均月間利用者数は、前年同期と比較して751万人減少し、5,665万人(ブラウザベースまたは端末ベースにより集計した訪問者数の月間平均)となりました。主な要因は、2017年2月に発生した主要検索エンジンのアルゴリズム変更による影響です。なお、夏季である7月~9月と比較すると、10月~12月はハロウィンやクリスマスといった、料理を楽しむイベントが多い時期であったため、利用者数は137万人増加しています。

日本の人口における「クックパッド」の月間利用者数の割合はすでに高く、頻度高く利用していただくコアユーザーを増やすため、サービス開発に引き続き注力していきます。また、国内のレシピ数については前連結会計年度末と比較して25万品増加し、283万品と順調に増加しました。

2017年10月~12月の海外平均月間利用者数は、前年同期と比較して160万人増加し、3,420万人(Google Analyticsにより集計した月間平均)となりました。海外も、日本と同様に主要検索エンジンのアルゴリズム変更による影響を受けたものの、インドネシア語圏でコミュニティが活性化したこと、および台湾、ハンガリー、ギリシャが新たに当社のプラットフォームに加わったことにより、利用者数が増加しました。海外のレシピ数については、開示を開始した2017年9月末と比較して16万品増加し、119万品となっています。2016年に第二本社と位置づけた英国のCookpad Limited(2017年7月にCookpad International Ltd.より社名変更)を中心に海外展開を進め、ヨーロッパやアフリカ地域でのサービスをスタートした結果、展開国数は前連結会計年度末と比較して10ヵ国増加し、68ヵ国となりました。また、Google社がGoogle Playの人気コンテンツを紹介するGoogle Play「ベスト オブ 2017」海外版において、海外の「クックパッド」アプリがインドネシア、スペインを始めとする7地域で選出されました。今後も当社は100ヵ国でNo.1になるべくサービス開発に注力し、利用者数の増加を目指していきます。

これらの結果、当連結会計年度における売上収益は13,408百万円(前年同期比20.4%減)となりました。これは主に連結子会社であった「株式会社みんなのウェディング」を売却したこと、また広告事業の売上収益が減少したことによるものです。

販売費及び一般管理費は6,950百万円(前年同期比7.1%減)となりました。国内外の採用活動強化に伴って、人件費および業務委託費等が増加したものの、前連結会計年度に発生した連結範囲の変更、および株式売却に伴う子会社数の減少により販売費及び一般管理費は減少しました。また、国内連結子会社の合併決議に伴う事業計画の見直しにより発生したのれんの減損損失を877百万円計上したことにより(前連結会計年度はのれんの減損損失等を3,583百万円計上)、当連結会計年度における営業利益は5,391百万円(前年同期比7.5%増)となりました。

また、「株式会社みんなのウェディング」等の売却益により金融収益を計上し、税引前当期利益は5,637百万円(前年同期比35.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は3,491百万円(前年同期比274.1%増)となりました。

なお、前連結会計年度に連結子会社であったセレクチュアー株式会社の全株式を売却し、同社を連結の範囲から除外しました。これに伴い、当社グループは「EC事業」を終了したため、前連結会計年度においては、同事業を非継続事業に分類し、売上収益、営業利益及び税引前当期利益の金額は「EC事業」を除く継続事業のみの金額に組み替えて表示しています。

 

② セグメントの業績 

セグメントの業績は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

事業別売上収益

前連結会計年度

(自  2016年1月1日

至  2016年12月31日)

当連結会計年度

(自  2017年1月1日

 至  2017年12月31日)

前年同期比

インターネット・メディア事業

16,625

13,270

△20.2%

 

レシピ

サービス

事業

会員事業

8,901

8,784

△1.3%

広告事業

5,089

4,058

△20.2%

買物情報事業

296

△100.0%

その他

111

130

 16.6%

その他インターネット・メディア事業

2,227

296

△86.7%

 その他事業

220

138

△37.3%

合計

16,845

13,408

△20.4%

 

 

・インターネット・メディア事業 

 当連結会計年度のインターネット・メディア事業の売上収益は13,270百万円(前年同期比20.2%減)、セグメント利益は6,136百万円(前年同期比29.4%減)となりました。

(レシピサービス事業)

国内及び海外で展開している「クックパッド」のレシピサービスの会員事業及び広告事業等の売上収益が含まれています。
 当連結会計年度における会員事業の売上収益は、8,784百万円(前年同期比1.3%減)となりました。これは主に、「クックパッド」のプレミアム会員数が伸びたことにより売上収益が増加したものの、株式会社NTTドコモが運営する「dグルメ®」等通信キャリアからのレベニューシェアによる売上収益が減少したことによるものです。

当連結会計年度における広告事業の売上収益は、4,058百万円(前年同期比20.2%減)となりました。これは主に、サービス開発を優先させるための販売枠の制限や営業体制の変化等の内部要因に加え、動画を中心とする他社サービスとの競争激化、ネットワーク広告の市場環境の変化等の外部要因によるものです。なお、買物情報事業は、前連結会計年度に実施した株式売却により事業を終了しています。

 

(その他インターネット・メディア事業)

前連結会計年度末において、連結子会社であった「株式会社みんなのウェディング」を連結範囲より除外しています。これに伴い、売上収益は296百万円(前年同期比86.7%減)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度残高より3,079百万円増加し、19,622百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は、2,474百万円となりました。この主な要因は、税引前当期利益5,637百万円を計上した一方で、法人所得税等の支払額3,662百万円が生じたことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により獲得した資金は、1,719百万円となりました。この主な要因は、関連会社株式の売却による収入2,047百万円が生じたことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、1,072百万円となりました。この主な要因は、配当金の支払い1,071百万円が生じたことによるものです。

 

(3) 並行開示情報

IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下の通りです。

 

(のれん)

 のれんは、日本基準ではその効果の及ぶ期間で定額償却していますが、IFRSでは償却せずに毎期減損テストを行います。この影響により、前連結会計年度においては、IFRSでは日本基準に比べてのれん償却費(販売費及び一般管理費)が791,353千円減少し、減損損失(その他の費用)が1,097,753千円増加しています。当連結会計年度においては、IFRSでは日本基準に比べてのれん償却費(販売費及び一般管理費)が288,056千円減少し、減損損失(その他の費用)が529,555千円増加しています。

 

(条件付対価) 

 企業結合における条件付対価について、日本基準の下では交付又は引渡が確実となった時点で認識していましたが、IFRSでは取得日時点において公正価値で認識しています。

 前連結会計年度において、条件付対価の取崩益が発生したことにより、IFRSでは日本基準に比べてその他の収益が38,846千円増加しています。当連結会計年度はありません。

 

(表示の組替)

 日本基準では、金融収益、費用を除くその他の営業外損益と特別損益項目は営業損益に含まれませんが、IFRSでは、これらの項目も営業損益に含まれています。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社グループの主たる事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしていません。

 

(2) 受注状況

当社グループでは概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しています。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業別に示すと、次のとおりです。

(単位:千円)

事業別売上収益

当連結会計年度

(自  2017年1月1日

至  2017年12月31日)

前年同期比(%)

インターネット・メディア事業

13,270,058

△20.2%

 

レシピ

サービス

事業

会員事業

8,784,090

△1.3%

広告事業

4,058,575

△20.2%

その他

130,594

16.6%

その他インターネット・メディア事業

296,798

△86.7%

 その他事業

138,002

△37.3%

合計

13,408,060

△20.4%

 

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。

相手先

前連結会計年度

(自  2016年1月1日

至  2016年12月31日)

当連結会計年度

(自  2017年1月1日

至  2017年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社NTTドコモ

2,916,501

17.3

2,756,640

20.6

KDDI株式会社

1,450,989

8.6

1,446,285

10.8

Apple Inc.

1,143,157

6.8

1,345,338

10.0

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社は、「毎日の料理を楽しみにする」という企業理念に基づいて、レシピサービス「クックパッド」を運営し、日本のみならず世界中の料理のつくり手の「料理」に関する様々な課題解決にむけて事業展開を行っています。個人と社会と地球が抱える様々な課題を、料理をとおして見つけ、考え、解決し、これからの時代にふさわしい豊かさをつくっていくことを「クックパッド」の使命と考え、会社の経営の基本方針としています。

  

(2)対処すべき課題

 当社グループは、「毎日の料理を楽しみにする」というミッションの達成に向けて、ITテクノロジーを駆使し料理に関する課題解決を行うためのサービス開発に注力していきます。国内・海外において対処すべき課題は、以下のとおりです。

 

 ① 国内

 国内の「クックパッド」の2017年の直近四半期(10月~12月)の月間平均利用者数は、5,665万人(ブラウザベースまたは端末ベースにより集計した訪問者数の月間平均)を超えるユーザーがアクセスするサービスに成長していますが、国内の人口を勘案すれば、右肩上がりに伸ばしていくことは難しい状況です。さらに成長するために、既存ユーザーの利用頻度を高めること、多様化するニーズに対応することが必要と認識しています。

 

 ② 海外

 海外の「クックパッド」の2017年の直近四半期(10月~12月)の月間平均利用者数は、3,420万人(Google Analyticsにより集計した月間平均)と順調に増加しており、展開国数は68ヵ国となりました。100ヵ国No.1を達成するためには、レシピコミュニティの活性化及び認知度向上、各国の慣習、文化やニーズに応じたサービス提供に取り組むことが必要と認識しています。


 

 

 

4 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因と考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の株式に関する投資判断は、本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

1. 事業内容に係わるリスク要因について

(1) 「クックパッド」への依存について

当社グループは、レシピの投稿及び検索を中心としたサービスである「クックパッド」を運営しています。当社グループの事業は、「クックパッド」を基盤としているため、利用者の様々なニーズに対応するための機能拡充が順調に進まないこと、予期せぬ事象が発生すること等によりサービスの利便性が低下し、利用者数が減少した場合やサービス運営が不能となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 「クックパッド」等の有料サービスの代金回収における特定事業者への依存について

当社グループでは、「クックパッド」等の有料サービスの利用料金の回収について、携帯キャリアやモバイルアプリケーションの配信プラットフォーマー等に回収代行業務を委託しています。これらの会社が回収代行の手数料率や利用者への販売価格の価格テーブルを変更等した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) サービスの健全性の維持について

「クックパッド」では、不特定多数の利用者同士が独自にコミュニケーションを図っており、こうしたコミュニケーションにおいて、他人の知的財産権、名誉、プライバシー、その他の権利等の侵害、その他不適切な投稿がなされる危険性が存在しています。
 このため、禁止事項を利用規約に明記するとともに、利用規約に基づいた利用がされていることを確認するためにユーザーサポート体制を整備し、利用規約に違反した利用者に対しては、ユーザーサポートから改善要請等を行っており、一定の健全性は維持されているものと認識しています。
 しかしながら、急速な利用者数の増加による規模拡大に対して、サービス内における不適切行為の有無等を完全に把握することは困難であり、サービス内においてトラブルが発生した場合には、規約の内容に関わらず、当社が法的責任を問われる可能性があります。また、当社の法的責任が問われない場合においても、トラブルの発生自体がサービスのブランドイメージ悪化を招き、当該事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 「クックパッド」利用者の投稿コンテンツの利用について

当社グループでは、「クックパッド」利用者が投稿したコンテンツを、その事業において利用する場合があります。この場合において、当社グループは必要に応じて投稿コンテンツのオリジナル性を確認するとともに、投稿コンテンツの利用に関する投稿者の意思を確認する等の適切性及び適法性確保のための手続きを行っています。投稿コンテンツに権利侵害等の疑いまたは風評問題が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 新規事業展開について

当社グループは、「毎日の料理を楽しみにする」というMissionの下、料理を中心とした様々な新規事業の展開を目指しています。しかしながら、新規事業の展開にあたってはその性質上、市場環境等の変化により、計画通りに利益を確保できない可能性があります。このような事態が発生し、新規事業を計画通りに展開できなかった場合には、投資の回収が困難になり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(6) 国際事業展開について

当社グループは、世界中の人々に利用されるレシピサービスの提供を目指し、グローバルに事業展開を行っています。しかしながら、各国の法令、制度・規制、政治・社会情勢、文化、宗教、ユーザー嗜好、商慣習の違い、為替等をはじめとする潜在的リスクに対処出来ないこと等により事業を推進していくことが困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 技術革新について

当社グループが事業を展開するインターネット業界においては、事業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新技術の導入が相次いで行われています。当社グループは、これらの変化に対応するため、技術者の確保や必要な研究活動を行っています。これらが想定通りに進まない場合等、変化に対する適切な対応ができなかった場合には、当社グループの業界における競争力が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) システム障害について

「クックパッド」へのアクセスの急増等の一時的な過負荷や電力供給の停止、ソフトウェアの不具合、コンピューターウィルスや外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入、自然災害、事故等、当社グループの予測不可能な様々な要因によってコンピューターシステムに障害が発生した場合には、当社グループの事業活動に支障が生ずる可能性があります。また、コンピューターシステムの作動不能や欠陥に起因して、当社グループの信頼が失墜し取引停止等に至る場合や当社に対する損害賠償請求が発生する場合も想定され、このような場合には当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(9) 競合について

「クックパッド」は、料理レシピの投稿及び検索サービスとして利用者の獲得において先行しているものと認識しています。しかしながら、今後、資本力、マーケティング力、幅広い顧客基盤、高い知名度や専門性を有する企業等の参入及びそのサービス拡大が生じ、競争の激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
 このような環境において、今後も優位性を発揮し、企業価値の維持向上が図れるか否かについては不確実な面があるため、競合他社や競合サービスの影響により、当社グループの競争優位性が低下した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

2.経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスク要因について

(1) コーポレートブランドの価値毀損について

当社グループは、コーポレートブランドの価値がユーザーの信頼確保、ユーザー基盤の拡大、当社サービスの利用促進に貢献していると考えています。したがって、コーポレートブランドに対する否定的な評判・評価がインターネット等を通じて世間に流布される場合には、当社グループのブランド価値が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 法的規制等について

当社グループは、インターネットを活用して事業を展開しております。そのため、今後、インターネットの利用自体やインターネット関連サービス又はインターネット関連事業を営む事業者を規制対象として、新たな法令等の制定や既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 知的財産権に係る方針等について

当社グループによる第三者の知的財産権侵害については、その発生を防ぐべく調査その他の対応を行っていますが、その解釈の違い等、第三者の知的財産権侵害の可能性は完全に排除されているとは言えません。第三者の知的財産権を侵害した場合においては、当社グループが損害賠償請求や差止請求等、または当社グループに対するロイヤリティの支払要求等を受けることにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 個人情報保護について

「クックパッド」等では個人情報を取得利用しているため、当社グループは「個人情報の保護に関する法律」その他の法令に基づき、個人情報保護に関する義務を課されています。当社グループは、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めており、当社において個人情報管理規程等を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローを定めて厳格に管理するとともに、当社グループの役職員を対象として社内教育を徹底する等、同法及び関連法令並びに当社に適用される関連ガイドラインの遵守に努め、個人情報の保護に積極的に取り組んでいます。
 しかしながら、当社グループが保有する個人情報等につき漏洩、改ざん、不正使用等を生じる可能性が完全に排除されているとは言えません。したがって、これらの事態が起こった場合には、適切な対応を行うための相当なコストの負担、損害賠償による損失、社会的信用やブランドイメージの低下によって、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 情報漏えいについて

当社グループは、業務に関連して多数の機密情報を保有しています。情報セキュリティ教育や、アクセス制御等の情報セキュリティ管理体制の整備を通じ、人的・物理的・技術的対策を講じていますが、これら対策にかかわらず、機密情報の漏えいが生じた場合には、適切な対応を行うための相当なコストの負担、損害賠償による損失、社会的信用やブランドイメージの低下によって、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(6) 人材の確保及び育成について

当社グループは、事業拡大に伴い、継続した人材の確保が必要であると考えています。特に利用者向けサービスの構築及び運用面においては高度な技術スキルを有する人材が要求されることから、サービス構築のために必要な人材を適切に確保するとともに、育成を行っていく必要があります。また将来を担う人材として、毎年継続的に新卒者を採用する方針です。
 しかしながら、当社グループが求める優秀な人材の確保や育成が計画通り進まなかった場合、及び既存の人材が社外流出した場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) M&Aについて

当社グループがM&Aを実施した場合、被買収企業との融合又は提携先との関係構築・強化が予定通り進捗しない場合、統合又は提携により当初想定した事業のシナジー効果等が得られない場合等、投資に要した資金、時間その他の負担に見合った利益を回収できない可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、国際会計基準に基づいて当該事象に伴い発生した相当額ののれんを連結財政状態計算書に計上します。当該のれんについては、将来の収益力を適正に反映していますが、事業の展開等が計画通りに進まない場合、国際会計基準に基づいたのれんの減損処理を行う必要が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(8)当社と大株主との関係について

当社の創業者である佐野陽光(以下「佐野氏」といいます。)は、当社の取締役兼執行役であり、かつ、当社の議決権の43.38%を保有している大株主でもあります。したがって、佐野氏は、株主総会や取締役会等を通じ、役員の選解任を含む当社の意思決定に重要な影響を及ぼしうる立場にあります。今後佐野氏の当社の経営に関する考え方に変更が生じた場合等には、当社グループの事業戦略に重要な影響を与える可能性があります。

 

(9)自然災害について

当社グループの主たる拠点は東京都内にあり、当地域内において、地震、津波等の大規模災害が発生したことにより被害を受けた場合、事業を円滑に運営できなくなる可能性があり、当社グループ事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 特筆すべき事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準(以下 「IFRS」という。)に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記」に記載のとおりです。

この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ478百万円増加し、24,898百万円となりました。このうち、流動資産は同1,092百万円増加し、22,156百万円となり、非流動資産は同613百万円減少し、2,741百万円となりました。

これらの増減の主な要因は、流動資産については、現金及び現金同等物が3,079百万円増加した一方で、営業債権及びその他の債権が415百万円減少したこと及び売却目的で保有する資産が1,645百万円減少したことによるものです。非流動資産については、その他の金融資産が771百万円減少したことによるものです。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,100百万円減少し、1,378百万円となりました。このうち、流動負債は同2,296百万円減少し、935百万円となり、非流動負債は同195百万円増加し、442百万円となりました。

これらの増減の主な要因は、流動負債については、未払法人所得税等が1,824百万円減少したこと及びその他の流動負債が300百万円減少したことによるものであり、非流動負債については、その他の金融負債が184百万円増加したことによるものです。

 

(資本)

当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ2,579百万円増加し、23,519百万円となりました。この主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上に伴い利益剰余金が2,413百万円増加したことによるものです。

 

(3) 経営成績の分析

経営成績については、「第2  事業の状況 1  業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりです。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析については、「第2  事業の状況 1  業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

 

(6) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりです。