(1)会社の経営の基本方針
当社は、「毎日の料理を楽しみにする」という企業理念に基づいて、レシピサービス「クックパッド」を運営し、日本のみならず世界中の料理のつくり手の「料理」に関する様々な課題解決にむけて事業展開を行っています。個人と社会と地球が抱える様々な課題を、料理をとおして見つけ、考え、解決し、これからの時代にふさわしい豊かさをつくっていくことを「クックパッド」の使命と考え、会社の経営の基本方針としています。
(2) 目標とする経営指標
当社は2017年から10年をさらなる大きな成長のための事業基盤創りに再度注力する「投資フェーズ」としており、サービス開発、ユーザーベース獲得、ブランド構築等の事業拡大のための投資を行っていくため、中長期的な財務数値を前提とした経営指標は特に設けていません。
(3)対処すべき課題
当社グループは、「毎日の料理を楽しみにする」というミッションの達成に向けて、ITテクノロジーを駆使し料理に関する課題解決を行うためのサービス開発に注力していきます。国内・海外において対処すべき課題は、以下のとおりです。
① 国内
国内の「クックパッド」は、2019年の直近四半期(10月~12月)の月間平均利用者数が5,200万人(ブラウザベースまたは端末ベースにより集計した訪問者数の月間平均)を超えるユーザーがアクセスするサービスに成長していますが、今後想定される人口の減少や、多様化するユーザーニーズを勘案すれば、右肩上がりに伸ばしていくことは難しい状況です。さらに成長するためには、頻度を高くアクセスするコアユーザーの獲得に加え、毎日の料理が楽しみになる仕組みづくりのための新規事業への投資が必要と認識しています。
② 海外
海外の「クックパッド」は、2019年の直近四半期(10月~12月)の月間平均利用者数が4,185万人(Google Analyticsにより集計した月間平均)と増加しており、展開国数は74ヵ国となりました。100ヵ国No.1を達成するためには、レシピコミュニティの活性化及び認知度向上、各国の慣習、文化やニーズに応じたサービス提供に取り組むことが必要と認識しています。
以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因と考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の株式に関する投資判断は、本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループは、レシピの投稿及び検索を中心としたサービスである「クックパッド」を運営しています。当社グループの事業は、「クックパッド」を基盤としているため、利用者の様々なニーズに対応するための機能拡充が順調に進まないこと、予期せぬ事象が発生すること等によりサービスの利便性が低下し、利用者数が減少した場合やサービス運営が不能となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、「クックパッド」等の有料サービスの利用料金の回収について、携帯キャリアやモバイルアプリケーションの配信プラットフォーマー等に回収代行業務を委託しています。これらの会社が回収代行の手数料率や利用者への販売価格の価格テーブルを変更等した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
「クックパッド」では、不特定多数の利用者同士が独自にコミュニケーションを図っており、こうしたコミュニケーションにおいて、他人の知的財産権、名誉、プライバシー、その他の権利等の侵害、その他不適切な投稿がなされる危険性が存在しています。
このため、禁止事項を利用規約に明記するとともに、利用規約に基づいた利用がされていることを確認するためにユーザーサポート体制を整備し、利用規約に違反した利用者に対しては、ユーザーサポートから改善要請等を行っており、一定の健全性は維持されているものと認識しています。
しかしながら、急速な利用者数の増加による規模拡大に対して、サービス内における不適切行為の有無等を完全に把握することは困難であり、サービス内においてトラブルが発生した場合には、規約の内容に関わらず、当社が法的責任を問われる可能性があります。また、当社の法的責任が問われない場合においても、トラブルの発生自体がサービスのブランドイメージ悪化を招き、当該事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、「クックパッド」利用者が投稿したコンテンツを、その事業において利用する場合があります。この場合において、当社グループは必要に応じて投稿コンテンツのオリジナル性を確認するとともに、投稿コンテンツの利用に関する投稿者の意思を確認する等の適切性及び適法性確保のための手続きを行っています。投稿コンテンツに権利侵害等の疑いまたは風評問題が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、「毎日の料理を楽しみにする」というミッションの下、料理を中心とした様々な新規事業の展開を目指しています。しかしながら、新規事業の展開にあたってはその性質上、市場環境等の変化により、計画通りに利益を確保できない可能性があります。このような事態が発生し、新規事業を計画通りに展開できなかった場合には、投資の回収が困難になり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、世界中の人々に利用されるレシピサービスの提供を目指し、グローバルに事業展開を行っています。しかしながら、各国の法令、制度・規制、政治・社会情勢、文化、宗教、ユーザー嗜好、商慣習の違い、為替等をはじめとする潜在的リスクに対処出来ないこと等により事業を推進していくことが困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループが事業を展開するインターネット業界においては、事業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新技術の導入が相次いで行われています。当社グループは、これらの変化に対応するため、技術者の確保や必要な研究活動を行っています。これらが想定通りに進まない場合等、変化に対する適切な対応ができなかった場合には、当社グループの業界における競争力が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
「クックパッド」へのアクセスの急増等の一時的な過負荷や電力供給の停止、ソフトウェアの不具合、コンピューターウィルスや外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入、自然災害、事故等、当社グループの予測不可能な様々な要因によってコンピューターシステムに障害が発生した場合には、当社グループの事業活動に支障が生ずる可能性があります。また、コンピューターシステムの作動不能や欠陥に起因して、当社グループの信頼が失墜し取引停止等に至る場合や当社に対する損害賠償請求が発生する場合も想定され、このような場合には当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
「クックパッド」は、料理レシピの投稿及び検索サービスとして利用者の獲得において先行しているものと認識しています。しかしながら、今後、資本力、マーケティング力、幅広い顧客基盤、高い知名度や専門性を有する企業等の参入及びそのサービス拡大が生じ、競争の激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような環境において、今後も優位性を発揮し、企業価値の維持向上が図れるか否かについては不確実な面があるため、競合他社や競合サービスの影響により、当社グループの競争優位性が低下した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、コーポレートブランドの価値がユーザーの信頼確保、ユーザー基盤の拡大、当社サービスの利用促進に貢献していると考えています。したがって、コーポレートブランドに対する否定的な評判・評価がインターネット等を通じて世間に流布される場合には、当社グループのブランド価値が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、インターネットを活用して事業を展開しております。そのため、今後、インターネットの利用自体やインターネット関連サービス又はインターネット関連事業を営む事業者を規制対象として、新たな法令等の制定や既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループによる第三者の知的財産権侵害については、その発生を防ぐべく調査その他の対応を行っていますが、その解釈の違い等、第三者の知的財産権侵害の可能性は完全に排除されているとは言えません。第三者の知的財産権を侵害した場合においては、当社グループが損害賠償請求や差止請求等、または当社グループに対するロイヤリティの支払要求等を受けることにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
「クックパッド」等では個人情報を取得利用しているため、当社グループは「個人情報の保護に関する法律」、「欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)」、その他の法令に基づき、個人情報保護に関する義務を課されています。当社グループは、個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めており、当社において個人情報管理規程等を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローを定めて厳格に管理するとともに、当社グループの役職員を対象として社内教育を徹底する等、同法及び関連法令並びに当社に適用される関連ガイドラインの遵守に努め、個人情報の保護に積極的に取り組んでいます。
しかしながら、当社グループが保有する個人情報等につき漏洩、改ざん、不正使用等を生じる可能性が完全に排除されているとは言えません。したがって、これらの事態が起こった場合には、適切な対応を行うための相当なコストの負担、損害賠償による損失、社会的信用やブランドイメージの低下によって、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、業務に関連して多数の機密情報を保有しています。情報セキュリティ教育や、アクセス制御等の情報セキュリティ管理体制の整備を通じ、人的・物理的・技術的対策を講じていますが、これら対策にかかわらず、機密情報の漏えいが生じた場合には、適切な対応を行うための相当なコストの負担、損害賠償による損失、社会的信用やブランドイメージの低下によって、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、事業拡大に伴い、継続した人材の確保が必要であると考えています。特に利用者向けサービスの構築及び運用面においては高度な技術スキルを有する人材が要求されることから、サービス構築のために必要な人材を適切に確保するとともに、育成を行っていく必要があります。また将来を担う人材として、毎年継続的に新卒者を採用する方針です。
しかしながら、当社グループが求める優秀な人材の確保や育成が計画通り進まなかった場合、及び既存の人材が社外流出した場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループがM&Aを実施した場合、被買収企業との融合又は提携先との関係構築・強化が予定通り進捗しない場合、統合又は提携により当初想定した事業のシナジー効果等が得られない場合等、投資に要した資金、時間その他の負担に見合った利益を回収できない可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、国際会計基準に基づいて当該事象に伴い発生した相当額ののれんを連結財政状態計算書に計上します。当該のれんについては、将来の収益力を適正に反映していますが、事業の展開等が計画通りに進まない場合、国際会計基準に基づいたのれんの減損処理を行う必要が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社の創業者である佐野陽光(以下「佐野氏」といいます。)は、当社の取締役兼執行役であり、かつ、当社の議決権の43.36%を保有している大株主でもあります。したがって、佐野氏は、株主総会や取締役会等を通じ、役員の選解任を含む当社の意思決定に重要な影響を及ぼしうる立場にあります。今後佐野氏の当社の経営に関する考え方に変更が生じた場合等には、当社グループの事業戦略に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループの主たる拠点は東京都内にあり、当地域内において、地震、津波等の大規模災害が発生したことにより被害を受けた場合、事業を円滑に運営できなくなる可能性があり、当社グループ事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下の通りです。
①経営成績の状況
2019年12月期連結会計年度(2019年1月1日~2019年12月31日)の業績は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
当社グループは「毎日の料理を楽しみにする」というミッションの下、日本のみならず世界中の料理のつくり手を増やすべく、料理に関する様々な課題解決に向けた積極的な投資を行っています。世界中の70億人の中には、すでに料理を楽しんでいる「つくり手」がたくさんいます。「つくり手」で居続けてもらうためには、料理が楽しみに、それも、毎日楽しみになる仕組みづくりが必要だと考えています。
「クックパッド」の2019年10月~12月の国内平均月間利用者数は前年同期と比較して国内は210万人減少し、5,251万人(ブラウザベースまたは端末ベースにより集計した訪問者の月間平均)、海外は164万人増加し、4,185万人(Google Analyticsにより集計した月間平均)となりました。これは主に、主要検索エンジンのアルゴリズム変更により、クックパッドレシピの表示順及び表示数に影響が発生したことによります。レシピ数については、前連結会計年度末と比較して国内投稿数は、18万品増加し323万品となりました。海外投稿数は139万品増加し352万品となり、国内の投稿レシピ数を超え、大幅に増加を続けています。なお、展開国数は74カ国、言語数は32言語(日本を含む)となっています。
当社グループは、毎日の料理が楽しみに、それも毎日楽しみになる仕組みづくりのためにCookpadTVやクックパッドマート等の新規事業への積極的な投資を行っています。また、テクノロジーを駆使した料理に関する課題解決を推進する上で重要なエンジニア・デザイナー等のサービス開発人材を国内外で積極的に採用しています。今後も長期的な企業価値の向上を目指し、邁進してまいります。
これらの結果、当連結会計年度における売上収益は11,753百万円(前期比1.0%減)となりました。これは主に国内レシピサービス広告売上が減少したことおよび、その他売上における通信キャリアとのレベニューシェア型の売上収益が減少したことによります。販売費及び一般管理費は10,367百万円(前期比8.6%増)となりました。これは主に海外の採用活動強化に伴う人件費およびそれに付随する費用と、国内の新規事業に係る費用が増加したことが要因です。また、営業利益はのれんの減損損失769百万円等の計上により306百万円(前期比81.6%減)となりました。税引前当期利益は269百万円(前期比81.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期損失は、繰延税金資産の取り崩しによる法人所得税費用の計上に加え、2018年8月に実施したCookpadTV株式会社の第三者割当増資に伴い、子会社の損失の一部が非支配持分に帰属することにより、968百万円となりました。
当社グループは、「毎日の料理を楽しみにする事業」の単一セグメントでありますが、売上収益の内訳は、以下のとおりです。なお、当連結会計年度より、セグメント名称、および開示区分を変更しています。従って、前年同期の数値については組み替えをおこなっています。
当連結会計年度における国内レシピサービス会員売上は7,378百万円(前期比3.1%増)となりました。これは主にプレミアムサービスの課金経路の増加や課金導線の見直し等によりユーザビリティが向上、プレミアム会員数の増加や、単価の上昇により売上収益が増加したことによります。
当連結会計年度における国内レシピサービス広告売上は3,016百万円(前期比6.1%減)となりました。これは主に食品業界における広告資源のテレビCMや店頭販促へのシフト等の影響が発生したことによります。
当連結会計年度におけるその他売上は、1,358百万円(前期比9.8%減)となりました。これは主に通信キャリアとのレベニューシェア型の売上収益が減少したこと等によります。
(資産)
当連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,003百万円減少し、27,205百万円となりました。このうち、流動資産は95百万円増加し、25,412百万円となり、非流動資産は1,099百万円減少し、1,793百万円となりました。
これらの増減の主な要因は、減損損失を計上したことによりのれんが737百万円減少したこと、繰延税金資産の取り崩しにより738百万円減少したこと及び主にIFRS第16号「リース」の適用により有形固定資産が580百万円増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ490百万円増加し、2,383百万円となりました。このうち、流動負債は117百万円減少し、1,428百万円となり、非流動負債は607百万円増加し、955百万円となりました。
これらの増減の主な要因は、流動負債については、未払法人所得税等が770百万円減少したこと及びリース負債が385百万円増加したこと、非流動負債については、リース負債が721百万円増加したことによるものです。
(資本)
当連結会計期間末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ1,493百万円減少し、24,821百万円となりました。この主な要因は、その他の資本の構成要素が207百万円増加したこと、非支配持分が384百万円減少したこと及び利益剰余金が1,316百万円減少したことによるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ349百万円増加し、23,105百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、1,024百万円となりました。この主な要因は、税引前当期利益269百万円、減損損失868百万円、減価償却費及び償却費602百万円を計上した一方で、法人所得税等の支払額1,486百万円が生じたことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、157百万円となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出109百万円が生じたことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、420百万円となりました。この要因は、IFRS第16号「リース」の適用によりリース負債の返済による支出が生じたことによるものです。
生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしていません。
当社グループでは概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しています。
当連結会計年度の販売実績については、前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①「経営成績の状況」をご参照ください。
なお、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準(以下 「IFRS」という。)に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記」に記載のとおりです。
この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。
(売上収益)
当連結会計年度における売上収益は11,753百万円(前期比1.0%減)となりました。これは主に国内レシピサービス広告売上が減少したことおよび、その他売上における通信キャリアとのレベニューシェア型の売上収益が減少したことによります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は306百万円(前期比81.6%減)となりました。これは主に海外の採用活動強化に伴う人件費およびそれに付随する費用と、国内の新規事業に係る費用が増加したことに加え、のれんの減損損失を769百万円計上したことによります。
(親会社の所有者に帰属する当期損失)
親会社の所有者に帰属する当期損失は、968百万円となりました。繰延税金資産の取り崩しによる法人所得税費用の計上に加え、2018年8月に実施したCookpadTV株式会社の第三者割当増資に伴い、子会社の損失の一部が非支配持分に帰属することによります。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況については、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
資金需要につきましては、当社は2017年から10年をさらなる大きな成長のための事業基盤創りに再度注力する「投資フェーズ」としており、サービス開発、ユーザーベース獲得、ブランド構築等の事業拡大のための投資を行っていく想定です。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて資金調達を実施します。
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下の通りです。
(のれん)
のれんは、日本基準ではその効果の及ぶ期間で定額償却していますが、IFRSでは償却せずに毎期減損テストを行います。この影響により、前連結会計年度においては、IFRSでは日本基準に比べてのれん償却費(販売費及び一般管理費)が154,318千円減少し、減損損失(その他の費用)が110,578千円増加しています。当連結会計年度においては、IFRSでは日本基準に比べてのれん償却費(販売費及び一般管理費)が136,738千円減少し、減損損失(その他の費用)が281,991千円増加しています。
(条件付対価)
企業結合における条件付対価について、日本基準の下では交付又は引渡が確実となった時点で認識していましたが、IFRSでは取得日時点において公正価値で認識しています。前連結会計年度において、条件付対価の取崩益が発生したことにより、IFRSでは日本基準に比べてその他の収益が99,218千円増加しています。当連結会計年度はありません。
(表示の組替)
日本基準では、金融収益、費用を除くその他の営業外損益と特別損益項目は営業損益に含まれませんが、IFRSでは、これらの項目も営業損益に含まれています。
特筆すべき事項はありません。
該当事項はありません。