第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(経営環境、グループ経営理念)

山形県を営業基盤とする株式会社荘内銀行(以下、荘内銀行)と、秋田県を営業基盤とする株式会社北都銀行(以下、北都銀行)が県境をまたがる経営統合によりフィデアグループとしてスタートして以来、10年以上が経過いたしました。この間に、人口減少及び高齢化の進展、東日本大震災からの復興、コロナ後を見据えたニューノーマル(新常態となる生活様式)の浸透など、社会環境は不連続的に絶えず変化してまいりました。

このような中で、2021年4月、フィデアグループとして荘内銀行及び北都銀行に共通の新しい経営理念を制定いたしました。

 

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私たちは、様々な課題を抱えているこの愛する東北を再び輝かせるために、持ち得る最高の知恵を出し合い、情熱と挑戦の姿勢を共有し、目の前のお客さまの未来をより良くするために、考え行動してまいります。

 

(対処すべき課題、第4次中期経営計画)

東北地方は人口減少や高齢化など構造的な問題を抱え、また新型コロナウイルス感染症拡大の影響から地域経済の厳しい状況が長期化することが懸念されております。また、地域内事業所数の減少、マイナス金利環境の長期化、異業種参入による競争環境の変化など、地域金融機関を取り巻く環境は現在も厳しさを増しています。

このような中で、当社グループは、3か年計画、第4次中期経営計画を2020年度にスタートいたしました。広域性や専門性を強みに、お取引先に寄り添いそのニーズや課題にお応えするサービスやソリューションをお届けすることで、お客さまの知恵袋として信頼され相談される銀行を目指しております。トップライン収益の強化とともに、本部機能や事務部門の一本化など経費構造改革の加速により更なる統合シナジーを産み出し、地域経済の活性化、地方創生に貢献してまいります。

 

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また、第4次中期経営計画の基本方針の一つである働きがいのある職場づくりに関連し、当社グループの荘内銀行及び北都銀行においては、女性が能力を十分に発揮できる仕組みづくり、安心して働き続けることができる環境づくりに注力しております。これまで、育児休業制度の充実、企業内保育施設などの設置、育児と仕事の両立支援に関するガイドブックの策定、育児休業から復帰する従業員を対象とした相談会の開催などの育児支援施策を実施しており、これらの施策により管理職に占める女性の割合などは比較的高い水準を維持しております。

 

※  厚生労働省女性の活躍推進企業データベースで開示している地方銀行の状況(2021年5月、当社調べ)

 

データベース上の

地方銀行の平均

荘内銀行

北都銀行

従業員のうち女性の割合

41.6%

43.4%

41.8%

係長級のうち女性の割合(*1)

39.2%

55.7%

59.7%

管理職のうち女性の割合(*2)

13.0%

21.5%

18.5%

うち経営職の女性の割合(*3)

15.6%

13.3%

(*1)荘内銀行、北都銀行=課長代理及びアシスタントマネージャー

(*2)荘内銀行、北都銀行=課長及びマネージャー以上

(*3)荘内銀行、北都銀行=部長、支店長及びシニアマネージャーなど

 

さらに、女性に限らず、中途採用者の管理職への登用など、中核人材の登用等における多様性の確保についても積極的に取り組んでおります。荘内銀行、北都銀行ともに、パート従業員を行員として採用し、その後、営業店長に登用するなどの実績があります。また、Uターン希望により中途採用した人材が、その後、銀行取締役、当社取締役となるなどの実績があります。中長期的な企業価値向上に向けて、人的資源の多様性確保に向けた取り組みを継続してまいります。

 

フィデアグループ SDGs宣言

第4次中期経営計画とあわせて、フィデアグループSDGs宣言を公表しております。持続可能性を重視するESG投資が急速に拡大する中で、2015年の国連サミットにおいて、グローバルな社会課題を解決し持続可能な世界を実現するための国際目標であるSDGs(持続可能な開発目標)が採択されました。日本においても政府と民間企業が協働し、SDGsの目標達成のため様々な取り組みが拡がっています。

このような中、当社グループとしましても、このSDGsの趣旨に賛同し、地域課題の解決に向けた取り組みを通じて地域社会の持続的な発展を目指すこと、また役職員全員がSDGsの達成に取り組むことを「フィデアグループSDGs宣言」として公表しております。

 

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2【事業等のリスク】

当社グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、本項において、将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。

また、リスクは必ずしも独立して発生するものではなく、あるリスクの発生が他の様々なリスクの発生につながり、様々なリスクを増大させる可能性があります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努めてまいります。

 

(重要なリスク)

(1)地域経済の動向により影響を受けるリスク

新型コロナウィルス感染症拡大に伴い、当社グループの営業基盤である、山形県、秋田県においても外出や移動の自粛により、個人消費の低迷、生産活動の停滞を余儀なくされるなど、影響が広がっております。依然として新型コロナウイルス感染症の収束が不透明なことに加え、高齢化の進展や生産年齢人口の減少、事業所数の減少などを背景に地域の経済状態が低迷した場合には、業容の拡大が図れないほか、信用リスクが増加するなどにより当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)気候変動リスク

近年、異常気象等による被害が世界的に甚大化しており、当社グループの営業基盤である東北においても、度重なる大雪等による停電や交通マヒ等の社会的インフラ障害により多大な被害が発生するなど、気候変動への対応は、企業経営の大きな課題と認識しております。現在もSDGsに対する取り組みとして、風力発電事業やバイオマス発電等再生エネルギー分野へ積極支援してきておりますが、気候変動リスクが顕在化した場合には、お客さまの事業停滞による業績悪化影響、及び、担保価値の毀損を通じた与信コストの増加などにより、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)マイナス金利政策の長期化に伴うリスク

2016年1月の日本銀行によるマイナス金利政策の導入以降、国内の市場金利は極めて低い水準で推移する状況となっております。今後、マイナス金利環境の長期化やマイナス金利幅の拡大により金利が一段と低下した場合には、貸出金利回りや国債等の金融商品の運用利回りが低下することなどにより、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)公的資金を返済できない場合のリスク

当社グループは、金融機能の強化のための特別措置に関する法律に基づき、公的資金100億円をB種優先株式として導入し資本増強を行っております。「第4  提出会社の状況  1  株式等の状況」に記載の通り、B種優先株式を取得請求期間の末日までに取得することができない場合には、B種優先株式は普通株式に一斉転換し当社普通株式の既存持ち分の希薄化が生じる可能性があります。また、公的資金導入に伴い経営強化計画を金融庁に提出しておりますが、収益力が悪化するなど計画の履行状況が不十分な場合には、業務改善命令等の措置を受ける可能性があります。

 

(5)金融犯罪に係るリスク

キャッシュカードの偽造・盗難や、振り込め詐欺等金融犯罪が多発している中、当社グループは、被害の未然防止、セキュリティ強化等に努めておりますが、金融犯罪の高度化・大規模化等により、被害を受けたお客さまへの補償や、未然防止策の費用が多額になる場合には、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)顧客情報漏洩等に係るリスク

当社グループは、膨大な顧客情報を保有しており、情報管理に関する基本方針及び管理規程に則った適切な情報管理態勢の構築に努めておりますが、顧客情報の漏洩、紛失、改ざん及び不正利用等が発生した場合には、顧客への損害賠償あるいは風評リスクの顕在化など、当社グループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(その他のリスク)

(7)信用リスク

①  不良債権の増加

当社グループは、自己査定の厳格な運用を通じて、不良債権の的確な処理あるいは与信集中の回避等、資産の健全化に努めておりますが、内外経済動向、不動産価格及び株価の変動、貸出先の経営状況等により、不良債権及び信用コストが増加する可能性があります。その結果として、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

②  貸倒引当金の積み増し

当社グループは、貸出先の状況、差入れられた担保の価値及び経済動向に関する前提及び見積りに基づいて、貸倒引当金の額を計上しておりますが、実際の貸倒れが貸倒引当金計上時点における前提及び見積りと乖離した場合には、貸倒引当金が不十分となる可能性があります。また、経済情勢の悪化による担保価値の下落等の事情の発生により、貸倒引当金の積み増しが必要となる可能性があります。

なお、当連結会計年度末現在の金融再生法開示債権残高が、北都銀行88億円に対して荘内銀行においては196億円となっており、第4次中期経営計画期間中に荘内銀行の開示債権残高を100億円程度まで圧縮するべく、取引先の経営改善活動と計画的な最終処理に取り組んでおりますが、今後の地域経済の状況、対象企業の信用状態の悪化等により、貸倒引当金の積み増しが必要となる可能性があります。

③  特定業種の環境悪化

当社グループの貸出先の中には、内外経済動向及び特定業種における経営環境の変化や規制強化等により、当該業種に属する企業の信用状態の悪化、担保・保証等の価値下落等が生じる可能性があります。そのような場合、当社グループのこれら特定業種における不良債権残高及び信用コストが増加し、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

④  権利行使の困難性

当社グループは、不動産市場における流動性の欠如又は価格の下落あるいは有価証券価格の下落等の事情により、デフォルト状態にある貸出先に対して担保権を設定した不動産若しくは有価証券を処分することができない可能性があります。そのような場合、担保権を設定した不動産等の想定金額での換金、又は貸出先の保有する資産に対する担保権の実行が事実上できない可能性があり、また、債権保全の状況を適切に見積もることにより貸倒引当金の積み増しが必要となる可能性があります。その結果、信用コストが増加し、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)市場リスク

当社グループは市場関連業務において様々な金融商品での運用を行っており、グループ一体となったポートフォリオの最適化などリスク管理に努めているものの、金利、株価及び、為替等の変動により、保有する有価証券の価値が大幅に下落した場合には減損又は評価損が発生し、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)自己資本比率に関するリスク

当社は、連結自己資本比率を「銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第20号)に定められる国内基準(4%)以上に維持しなければなりません。また、当社の銀行子会社も、単体自己資本比率を「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号)に定められる国内基準(4%)以上に維持しなければなりません。

当社及び銀行子会社の自己資本比率が要求される水準を下回った場合には、銀行法上の指導や命令を受けることになります。当社又は銀行子会社の自己資本比率の低下に影響を与える主な要因として以下のものがあります。

①  与信関係費用(信用コスト)の増加

不良債権処理あるいは債務者の信用力の低下に際して生じうる与信関係費用の増加は、当社グループの業績に悪影響を及ぼし、自己資本比率の低下につながる可能性があります。

②  繰延税金資産の計上に係る制限

会計基準に基づき、現時点における一定の条件の下で、将来における税負担額の軽減効果として繰延税金資産を貸借対照表に計上することが認められております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果がこれら予測・仮定と異なる可能性があります。その結果、当社又は連結子会社が繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断された場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、当社グループの業績に悪影響を及ぼし、自己資本比率の低下につながる可能性があります。

③  その他

その他自己資本比率に影響を及ぼす主な要因として以下のものがあります。

・有価証券の時価の下落に伴う減損処理額の増加

・固定資産の減損損失計上又は売却処分等による土地再評価差額金の減額

・貸出金や有価証券等のリスクアセットポートフォリオの変動

・自己資本比率の算定基準及び算定方法の変更

・その他の当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある事象の発生

 

(10)流動性リスク

市場環境が大きく変化した場合や当社グループの業績が悪化した場合、あるいは対外的信用力が低下した場合などには資金調達費用の増加や資金繰りの悪化が発生し、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)オペレーショナル・リスク

オペレーショナル・リスクとは、業務の過程、役職員の活動、システムが不適切であること、その他外生的な事象により損失を被るリスクであり、主なリスクは以下のとおりです。

①  システムリスク

当社グループは、銀行子会社における営業店、ATM、オンラインシステム及び顧客情報を蓄積する情報システムを保有しております。コンピュータシステムの停止、誤作動あるいは不正利用やサイバー攻撃等のシステムリスクへの対策やセキュリティポリシーに則った厳格な情報管理に努めておりますが、重大なシステム障害が発生した場合には、決済業務に支障をきたすなど、当社グループの事業に重大な影響を及ぼし業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

②  事務リスク

当社グループは、事務規程等に則った正確な事務処理の徹底に努めておりますが、役職員により不正確な事務あるいは不正や過失等に起因する不適切な事務が行われることにより、当社グループに経済的損失や信用失墜等をもたらす可能性があります。その結果、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

③  コンプライアンスに係るリスク

当社グループは、コンプライアンスを重要な経営課題として、規程及び態勢の整備に努めておりますが、法令等遵守状況が不十分であった場合や将来の法令の変更等により、当社グループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは適切な法令等遵守の徹底に努めながら各種金融サービスを提供しておりますが、今後の事業活動の過程で必ずしも当社グループに責はなくとも当社グループに対する訴訟等が提起された場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④  有形資産リスク

当社グループが所有及び賃借中の土地、建物、車両等の有形資産について、自然災害、犯罪行為、資産管理上の瑕疵等の結果、毀損、焼失あるいは劣化することにより業務の運営に支障をきたす可能性があります。また、市場価格の著しい下落、使用範囲又は使用方法の変更、収益性の低下等により固定資産の減損損失を計上することになる場合、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤  風評リスク

当社グループや金融業界に対するネガティブな報道や風説、風評の流布が発生した場合、それが事実であるか否かにかかわらず、当社グループの業績や財務状況及び当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)持株会社のリスク

当社は銀行持株会社であり、その収入の大部分を当社が直接保有している銀行子会社等から受領する配当金及び経営管理料に依存しております。一定の状況下では、様々な規制上の制限等により、当社の銀行子会社等が当社に支払うことができる配当の金額が制限される可能性があります。また、銀行子会社等が十分な利益を計上することができず、当社に対して配当等を支払えない状況が生じた場合には、当社株主へ配当を支払えなくなる可能性があります。

 

(13)退職給付債務に係るリスク

当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、割引率等数理計算において設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件が変更された場合、又は実際の年金資産の時価が下落した場合には、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、退職給付制度の変更により過去勤務費用が発生し、その償却のため費用負担が発生する場合には、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)各種規制の変更リスク

当社グループは、事業運営上の様々な規制や金融システム秩序維持のための諸規制・政策のもとで業務を遂行しております。このため規制等の変更に伴い、業務運営、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、会計制度の変更等によりコストの増加につながる可能性があります。

 

(15)内部統制の構築等に係るリスク

当社は、金融商品取引法に基づき、連結ベースの財務報告に係る内部統制が有効に機能しているか否かを評価し、その結果を内部統制報告書において開示しております。

当社グループは、適正な内部統制の構築、維持及び運営に努めておりますが、予期しない問題が発生した場合等において、財務報告に係る内部統制の評価手続の一部を実施できないことや、内部統制の重要な欠陥が存在すること等を報告する可能性もあります。そのような場合、当社グループの業績、財務状況及び当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)その他

大規模な犯罪・テロ行為、地政学的リスクの顕在化等、当社グループのコントロールの及ばない事態の発生により、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、2011年3月11日に発生した東日本大震災と同様の自然災害によりインフラ障害等が発生した場合には、資産の毀損、焼失あるいは劣化、又は営業活動の停止等により、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

(金融経済環境)

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により企業収益が減少し、個人消費が弱含んで推移するなど厳しい状況が続いておりましたが、感染拡大の防止策を講じつつ社会経済活動のレベルを引き上げていく中で、足もとでは設備投資や生産活動、輸出入に持ち直しの動きがみられます。

また、当社グループの主たる営業エリアである東北地方の経済は、厳しい状況が続いておりましたが、足もとでは、全体としてみれば持ち直し基調にあります。新型コロナウイルス感染症の影響により設備投資や住宅投資が弱い動きとなり、個人消費は持ち直しの動きが一服しサービス消費などで下押し圧力が強い状況が続いておりますが、公共投資が緩やかに増加し、生産活動の一部に持ち直しの動きがみられます。

 

(業績)

当社グループの当連結会計年度の連結業績につきましては、連結経常収益は、有価証券利息配当金を中心に前期比23億27百万円(4.5%)増加し531億91百万円となりました。また、連結経常費用は、営業経費及び株式等売却損を中心に前期比16億94百万円(3.5%)減少し462億96百万円となりました。

主に預貸金利息差と有価証券利息配当金により構成されている資金利益は、前期比30億93百万円増加いたしました。引き続き貸出金利回りの低下により預貸金利息差が減少する一方で、有価証券利息配当金は、投資信託の分配金や解約損益を中心に増加いたしました。

役務取引等利益は、預かり資産関連手数料の増加と支払保証料の減少を主な要因として、前期比1億21百万円増加いたしました。生命保険手数料が外貨建て生命保険の積立利率低下の影響などから減少する一方で、米国を中心とした良好なマーケット環境から投資信託の販売が増加するとともに、シンジケートローンやM&Aなど法人関連手数料が増加しております。

第4次中期経営計画の柱である経費の削減につきましては、前期比8億91百万円減少と計画を上回って進捗いたしました。人員の自然減を反映し人件費が減少したほか、投資案件の見直しや本部業務の集約、新型コロナウイルス感染症の影響を含む出張削減やイベント協賛金の減少などから物件費が減少しております。

与信関係費用の当連結会計年度の実績は、当初計画24億円のところ20億26百万円の着地となりました。個別貸倒引当金繰入額など不良債権処理額が増加したことを主な要因として、前期比5億46百万円増加しております。

また、市場部門につきましては、2020年3月期に大幅に圧縮したリスク性資産(株式、REITなど)のポジションを回復させながら収益基盤としての有価証券ポートフォリオの再構築に取り組み、積極的に収益積み上げを図った結果、有価証券利息配当金や株式等関係損益を中心に市場部門損益が増加しております。

 

以上を主な要因として、連結経常利益は前期比40億22百万円(140.0%)増加し68億94百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比19億67百万円(146.1%)増加し33億14百万円となりました。

 

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なお、公的資金返済に向けて内部留保の積み上げを進めるうえで重視している包括利益につきましては94億75百万円の実績となりました。

 

(財政状態)

資産、負債及び純資産の状況

当連結会計年度末における資産は前連結会計年度末比5,064億円(18.6%)増加の3兆2,214億円、負債は前連結会計年度末比4,982億円(19.1%)増加の3兆1,013億円、純資産は前連結会計年度末比82億円(7.3%)増加の1,200億円となりました。主な内訳は次のとおりであります。

・預金等(譲渡性預金を含む)

預金等(譲渡性預金を含む)の当連結会計年度末残高は個人預金や法人預金を中心に前連結会計年度末比1,861億円(7.5%)増加し2兆6,505億円となりました。

・貸出金

貸出金の当連結会計年度末残高は営業地盤である山形県内及び秋田県内の事業性貸出を中心に前連結会計年度末比332億円(1.9%)増加し1兆7,312億円となりました。

・有価証券

有価証券の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末比100億円(1.3%)減少し7,292億円となりました。

 

第4次中期経営計画においてコンサルティング営業の実践に取り組むとともに、新型コロナウイルスの感染拡大対策を含めお取引先の資金ニーズに積極的に対応する中で、営業地盤である山形県内、秋田県内を中心に、預金等残高及び貸出金残高が増加しております。有価証券残高は、金利上昇リスクに配意した運営を継続する中で、国債や地方債を中心に減少しております。

また、当社グループは、主に預金により資金調達を行い、事業性評価活動やコンサルティング営業の徹底により地域において金融仲介機能を発揮し、山形県、秋田県における県内事業性貸出金を中心とした資金運用を行っております。貸出金以外の運用資金について、主に有価証券により運用しておりますが、マイナス金利政策導入後は厳しい運用環境が継続しております。これまで有価証券運用の主体であった国債がマイナス金利になる中で、社債、外国証券及び投資信託など運用資産の多様化を図るとともに、コールマーケットなどにおける余剰資金のマイナス金利運用に伴う利息支払いを抑制することが可能な中央政府向けゼロ金利貸出においても運用しております。

 

(第4次中期経営計画、2020年度の取り組み)

2020年度にスタートした第4次中期経営計画においては、地域経済の発展への貢献、地域における金融仲介機能の発揮、従業員の成長を応援する企業風土確立を目指し、4つの基本方針、a) トップライン収益の強化、b) 経費構造の改革、c) 働きがいのある職場づくり、d) フィデアグループSDGs宣言の実践に取り組むこととしております。

計画初年度の主な取り組みは以下のとおりです。

a) トップライン収益の強化

新型コロナウイルスの感染防止を目的とした緊急事態宣言やその後の往来自粛などから、地域経済の厳しい状況が続きましたが、荘内銀行及び北都銀行においては、お取引先のニーズをお伺いしながら手元流動性の確保など資金繰りニーズに積極的に対応しております。そのような中で、山形県及び秋田県における事業性貸出(2行合算)が保証協会保証付制度融資を中心に前年度末比859億円増加しております。また、貸出金利回りの低下を主な要因として引き続き預貸金利息差が減少する一方で、役務取引等利益につきましては、法人個人一体営業を実践し、預かり資産販売手数料のほか、事業承継・M&A、ビジネスマッチングなどに関連した法人手数料の積み上げなどにより増加しております。

b) 経費構造の改革

持株会社と各銀行の投資計画を横断的に再検討し抜本的な見直しを行うなどにより、計画前倒しで経費削減が進んでおります。総人員が減少したことや抜本的な経費削減の取り組み、投資案件の見直しなどにより、経費は前年度比8億91百万円減少いたしました。

c) 働きがいのある職場づくり

第4次中期経営計画とあわせて夢の銀行づくりプロジェクトをスタートし、ワーク・ライフ・バランスに秀でた特色ある銀行創りに取り組んでいます。お取引先のニーズに寄り添うコンサルティング営業を強化し、そのための人材育成に注力するとともに、ES(従業員満足)追求を起点としたCS(お客さま満足)向上を目指すものです。この一環として、2020年度においては、勤務時の服装自由化、アニバーサリー休暇の導入、テレワーク対象者の拡大、ポストチャレンジ制度の充実、上司と部下のワン・オン・ワンミーティングの導入、副業・兼業制度の導入などを実施いたしました。

 

d) SDGs宣言の実践

フィデアグループは、国連が採択したSDGs(持続可能な開発目標)の趣旨に賛同し、地域課題の解決に向けた取り組みを通じて地域社会の持続的な発展を目指すこと、また、この取り組みを役職員全員が主体的に実践することをフィデアグループSDGs宣言として公表しております。2020年度においては、プラットフォーム型会員専用サイト「荘銀 Big Advance」を活用しての地域企業の成長支援、秋田県内初のCCRC拠点の開業支援、クラウドファンディング(株式会社CAMPFIREなど)を活用した地域イノベーションの支援、提携先(インクグロウ株式会社「事業引継ぎ.net」など)のネットワークや高度なソリューションを活用した事業承継支援、人材紹介事業者や高度外国人材仲介事業者などと連携してのお取引先の人材ニーズへの対応などに取り組んでまいりました。

 

※  主要な子会社である荘内銀行及び北都銀行の業績及び財政状態

(1) 荘内銀行の業績及び預貸金期末残高

(単位:百万円)

2019年度

2020年度

増減

経常収益

23,922

27,120

3,197

資金利益

15,480

18,645

3,165

役務取引等利益

1,338

1,467

128

経費

13,586

13,041

△544

業務純益

2,536

4,494

1,957

コア業務純益

2,626

7,094

4,467

与信関係費用

965

1,156

190

経常利益

1,173

3,849

2,676

当期純利益

401

1,566

1,164

 

(単位:億円)

2019年度末

2020年度末

増減

貸出金残高

8,592

8,704

112

預金等残高(譲渡性預金を含む)

12,220

13,084

863

有価証券残高

4,009

3,972

△36

 

(2) 北都銀行の業績及び預貸金期末残高)

(単位:百万円)

2019年度

2020年度

増減

経常収益

23,057

21,650

△1,406

資金利益

13,714

13,500

△213

役務取引等利益

2,218

2,259

41

経費

12,933

12,416

△516

業務純益

2,357

1,607

△750

コア業務純益

2,491

3,199

707

与信関係費用

208

650

442

経常利益

1,230

2,539

1,308

当期純利益

407

1,158

750

 

 

(単位:億円)

2019年度末

2020年度末

増減

貸出金残高

8,521

8,748

227

預金等残高(譲渡性預金を含む)

12,473

13,480

1,007

有価証券残高

3,382

3,318

△63

 

※  第4次中期経営計画  目標指標と実績

目標指標

2022年度(最終年度)

目標水準

2020年度実績

親会社株主に帰属する当期純利益

30億円以上

33億円

 

(中長期的な目線)

(公的資金返済後の水準)

2020年度実績

連結自己資本比率

9%台

9.61%

 

(部門別損益の状況)

当社の主要な子会社である荘内銀行、北都銀行では、管理会計として部門別損益を導入し、顧客部門、市場部門及びその他に区分し、業績管理を行っております。顧客部門損益は、預貸金利息差及び役務取引等利益の合計から、営業経費及び与信関係費用等を差し引いて算出しており、顧客部門損益から与信関係費用を除いたものを顧客部門業務純益としております。また、市場部門損益は、有価証券利息配当金、国債等債券損益、株式等関係損益及び金銭の信託運用損益の合計から、営業経費及び資金調達費用等を差し引いて算出しております。

 

0102010_006.png

 

◇顧客部門損益=預貸金利息差+役務取引等利益-与信関係費用-営業経費+市場部門への資金貸利息 など

◇市場部門損益=有価証券利息配当金+債券5勘定尻+株式3勘定尻+金銭の信託運用損益-外貨調達費用-営業経費-顧客部門からの資金借利息 など

◇営業経費はリスクアセット割として各部門に配賦

 

第4次中期経営計画においては、この顧客部門業務純益及び顧客部門損益の黒字化を実現することを目指してまいります。

顧客部門損益(2行合算ベース)の2020年度の実績は、前年度比2億28百万円改善し△26億60百万円、また与信関係費用を除く顧客部門業務純益は前年度比8億61百万円改善し△8億54百万円となりました。顧客部門業務純益は、金利環境を反映し預貸金利息差が減少した一方で、経費削減が計画以上に進展したほか、預かり資産関連や法人関連の役務取引等収益の積み上げにより前年度比改善しております。

市場部門(2行合算ベース)の2020年度の実績は、前年度比31億30百万円増加し88億60百万円となりました。2019年度に有価証券ポートフォリオの健全性維持を目的に大幅に圧縮したリスク性資産のポジションを回復させながら収益力強化に取り組むなかで、投資信託の償還損益や解約損益など有価証券利息配当金を中心に増加しております。なお、市場部門は、中期的には、総合損益(経常損益(有価証券利息配当金+国債等債券損益+株式等関係損益-資金調達コスト)+評価損益変動額)を重視し、運営に取り組んでおります。

 

(自己資本比率の状況)

連結自己資本比率(国内基準)の2020年度末の実績は、内部留保の積み上げとリスクアセットコントロールの徹底などにより、前年度末比0.35%上昇し9.61%となりました。

また、自己資本比率規制における金融庁告示の完全適用ベース(経過措置を勘案しないベース)の連結自己資本比率は、劣後債務の期限前償還を主な要因として開示ベース(経過措置ベース)との乖離幅が縮小するとともに、内部留保の積み上げとリスクアセットコントロールにより順調に上昇し、2020年度末には9.59%となりました。

 

※  連結自己資本比率(国内基準)の状況

0102010_007.png

 

なお、当社グループは、公的資金100億円を優先株式(B種優先株式。「第4  提出会社の状況  1  株式等の状況」に記載とおり)として導入しており、この優先株式は2025年4月には普通株式に一斉転換するスキームとなっております。当社グループの2021年3月期末の連結自己資本比率は9.61%を確保しているものの、公的資金の返済は連結自己資本比率に対してマイナス1%程度の影響があります。また、国際的な自己資本比率規制であるバーゼルⅢは2023年より信用リスクやオペレーショナル・リスクの計測手法の見直しなどが段階的に実施されることが公表されており、これが将来的に自己資本比率の国内基準にも反映されることも勘案しながら、内部留保の充実とリスクアセットコントロールの徹底により、長期的な目線として公的資金返済後の連結自己資本比率9%台を目指してまいります。

 

(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、資金調達の主体である預金や借用金の増加などにより4,696億29百万円と、前連結会計年度に比べて4,240億92百万円の収入の増加となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、収益基盤としての有価証券ポートフォリオの再構築を進める中で、有価証券の売却及び償還による収入が増加したことなどの結果△31億41百万円と、前連結会計年度に比べると351億87百万円の支出の減少となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いを中心に△12億60百万円となりましたが、前連結会計年度に比べると50億5百万円の支出の減少となりました。

以上の結果、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて4,652億30百万円増加し、当連結会計年度末は6,093億1百万円となりました。

なお、当社グループにおいては、資本の財源について、期間損益の安定成長により自己資本の更なる積み上げを図っております。また、資金の流動性について、日次管理によりリスクの状況を把握し、定期的にALM収益会議、リスクマネジメント会議及び取締役会などにおいて報告、協議を実施するなど、適切なリスク管理体制を構築しております。

また、設備投資の資金調達の方法は自己資金であり、設備投資については「第3 設備の状況」に記載しております。

 

(重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定)

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たっては、一定の仮定のもと会計上の見積りを行った上で資産・負債及び収益・費用を計上する項目があります。当社グループは、過去の実績や状況を分析し合理的であると考えられる様々な要因を考慮して見積りや判断を行い、その結果が、連結財務諸表における資産・負債及び収益・費用の計上金額の基礎となります。当社グループは、連結財務諸表に含まれる会計上の見積りについて、継続してその適切性を評価しておりますが、見積りに特有の不確実性があるために、これら見積り時の計上金額と異なる結果となる可能性があります。

当社グループは、以下の項目が重要な会計上の見積りと考えております。

a) 貸倒引当金

当社グループの資産に占める貸出金の割合は高く、貸出金の質、すなわち信用リスクの適切な反映は当社グループ経営の要といえます。連結財務諸表における貸倒引当金の計上に当たって用いた会計上の見積りの内容及び当該見積りに用いた仮定の不確実性の程度やその変動により経営成績等に生じる影響に関しては、「第5  経理の状況  注記事項  (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

b) 繰延税金資産

繰延税金資産は将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかについて回収可能性の判断を行い、その上で回収が見込まれる金額を計上しております。連結財務諸表における繰延税金資産の計上に当たって用いた会計上の見積りの内容及び当該見積りに用いた仮定の不確実性の程度やその変動により経営成績等に生じる影響に関しては、「第5  経理の状況  注記事項(重要な会計上の見積り)に記載しております。

c) 固定資産の減損会計

固定資産の減損とは、資産の収益性低下により投資額の回収が見込めなくなった状態であり、減損処理とはそのような場合に、固定資産の帳簿価額を、回収可能価額まで減額する会計処理です。連結財務諸表における固定資産の減損損失の計上に当たって用いた会計上の見積りの内容及び当該見積りに用いた仮定の不確実性の程度やその変動により経営成績等に生じる影響に関しては、「第5  経理の状況  注記事項  (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(1) 国内業務部門・国際業務部門別収支

当連結会計年度の資金運用収支は、国内業務部門で297億86百万円、国際業務部門で22億95百万円、合計で320億81百万円(前連結会計年度比30億95百万円増加)となりました。

役務取引等収支は、国内業務部門で47億6百万円、国際業務部門で5百万円、合計で47億12百万円(前連結会計年度比1億21百万円増加)となりました。

その他業務収支は、国内業務部門で△26億62百万円、国際業務部門で△8億22百万円、合計で△34億84百万円(前連結会計年度比28億9百万円減少)となりました。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

相殺消去額(△)

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

資金運用収支

前連結会計年度

26,868

2,118

28,986

当連結会計年度

29,786

2,295

32,081

うち資金運用収益

前連結会計年度

27,324

2,459

△27

29,756

当連結会計年度

30,141

2,450

△17

32,574

うち資金調達費用

前連結会計年度

456

340

△27

769

当連結会計年度

355

155

△17

492

役務取引等収支

前連結会計年度

4,592

△1

4,591

当連結会計年度

4,706

5

4,712

うち役務取引等収益

前連結会計年度

8,256

30

8,287

当連結会計年度

8,291

36

8,328

うち役務取引等費用

前連結会計年度

3,664

31

3,695

当連結会計年度

3,584

30

3,615

その他業務収支

前連結会計年度

△1,601

926

△675

当連結会計年度

△2,662

△822

△3,484

うちその他業務収益

前連結会計年度

7,338

2,766

10,105

当連結会計年度

6,329

1,407

7,737

うちその他業務費用

前連結会計年度

8,940

1,840

10,780

当連結会計年度

8,992

2,230

11,222

(注)1.国内業務部門とは当社及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当社及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引及び円建外国債券等については国際業務部門に含めております。

2.資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度5百万円)を控除しております。

3.資金運用収益及び資金調達費用の相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。

 

(2) 国内業務部門・国際業務部門別資金運用/調達の状況

当連結会計年度における資金運用勘定の平均残高は、国内業務部門で前連結会計年度比453億89百万円増加の2兆5,329億17百万円となり、国際業務部門で前連結会計年度比40億22百万円増加の1,156億10百万円となりました。利回りについては、国内業務部門で前連結会計年度比0.10ポイント上昇の1.19%、国際業務部門で前連結会計年度比0.09ポイント低下の2.11%となりました。

一方、当連結会計年度における資金調達勘定の平均残高は、国内業務部門で前連結会計年度比3,279億26百万円増加の2兆8,513億36百万円となり、国際業務部門で前連結会計年度比47億73百万円増加の1,164億28百万円となりました。利回りについては、国内業務部門で前連結会計年度比横這いの0.01%、国際業務部門で前連結会計年度比0.17ポイント低下の0.13%となりました。

 

①  国内業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

2,487,528

27,324

1.09

当連結会計年度

2,532,917

30,141

1.19

うち貸出金

前連結会計年度

1,714,410

19,998

1.16

当連結会計年度

1,737,941

19,477

1.12

うち商品有価証券

前連結会計年度

223

0

0.12

当連結会計年度

354

0

0.05

うち有価証券

前連結会計年度

648,818

7,275

1.12

当連結会計年度

653,128

10,510

1.60

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

44,737

△7

△0.01

当連結会計年度

71,260

△13

△0.01

うち預け金

前連結会計年度

881

17

1.96

当連結会計年度

766

139

18.15

資金調達勘定

前連結会計年度

2,523,410

456

0.01

当連結会計年度

2,851,336

355

0.01

うち預金

前連結会計年度

2,394,209

437

0.01

当連結会計年度

2,551,358

354

0.01

うち譲渡性預金

前連結会計年度

107,086

19

0.01

当連結会計年度

99,873

9

0.00

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

6,601

△3

△0.05

当連結会計年度

53,496

△11

△0.02

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

23,892

2

0.01

当連結会計年度

32,501

3

0.00

うち借用金

前連結会計年度

10,781

0

0.00

当連結会計年度

154,876

0

0.00

(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度38,457百万円、当連結会計年度317,383百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度20,016百万円、当連結会計年度41,160百万円)を、それぞれ控除しております。

2.金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度5百万円)を控除しております。

3.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、金融業以外の連結子会社については、一部月末ごとの残高等に基づく平均残高を利用しております。

4.国内業務部門とは当社及び連結子会社の円建取引であります。ただし、円建対非居住者取引及び円建外国債券等については控除しております。

 

②  国際業務部門

種類

期別

平均残高

利息

利回り

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

資金運用勘定

前連結会計年度

111,587

2,459

2.20

当連結会計年度

115,610

2,450

2.11

うち貸出金

前連結会計年度

当連結会計年度

うち商品有価証券

前連結会計年度

当連結会計年度

うち有価証券

前連結会計年度

105,587

2,452

2.32

当連結会計年度

109,530

2,449

2.23

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

当連結会計年度

うち預け金

前連結会計年度

816

0

0.02

当連結会計年度

801

0

0.03

資金調達勘定

前連結会計年度

111,655

340

0.30

当連結会計年度

116,428

155

0.13

うち預金

前連結会計年度

2,912

4

0.14

当連結会計年度

3,352

2

0.06

うち譲渡性預金

前連結会計年度

当連結会計年度

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

192

0

0.44

当連結会計年度

23,016

83

0.36

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

34,323

306

0.89

当連結会計年度

24,614

49

0.20

うち借用金

前連結会計年度

当連結会計年度

(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度58百万円、当連結会計年度890百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度-百万円、当連結会計年度-百万円)を、それぞれ控除しております。

2.国際業務部門の当社及び連結子会社の外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。

3.国際業務部門とは当社及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引及び円建外国債券等を含めております。

 

③  合計

種類

期別

平均残高(百万円)

利息(百万円)

利回り

(%)

小計

相殺消去額(△)

合計

小計

相殺消去額(△)

合計

資金運用勘定

前連結会計年度

2,599,116

△74,128

2,524,987

29,784

△27

29,756

1.17

当連結会計年度

2,648,528

△65,397

2,583,130

32,592

△17

32,574

1.26

うち貸出金

前連結会計年度

1,714,410

1,714,410

19,998

19,998

1.16

当連結会計年度

1,737,941

1,737,941

19,477

19,477

1.12

うち商品有価証券

前連結会計年度

223

223

0

0

0.12

当連結会計年度

354

354

0

0

0.05

うち有価証券

前連結会計年度

754,405

754,405

9,727

9,727

1.28

当連結会計年度

762,658

762,658

12,960

12,960

1.69

うちコールローン及び買入手形

前連結会計年度

44,737

44,737

△7

△7

△0.01

当連結会計年度

71,260

71,260

△13

△13

△0.01

うち預け金

前連結会計年度

1,698

1,698

17

17

1.03

当連結会計年度

1,568

1,568

139

139

8.89

資金調達勘定

前連結会計年度

2,635,065

△74,128

2,560,936

797

△27

769

0.03

当連結会計年度

2,967,765

△65,397

2,902,367

510

△17

492

0.01

うち預金

前連結会計年度

2,397,122

2,397,122

441

441

0.01

当連結会計年度

2,554,710

2,554,710

357

357

0.01

うち譲渡性預金

前連結会計年度

107,086

107,086

19

19

0.01

当連結会計年度

99,873

99,873

9

9

0.00

うちコールマネー及び売渡手形

前連結会計年度

6,793

6,793

△2

△2

△0.04

当連結会計年度

76,513

76,513

71

71

0.09

うち債券貸借取引受入担保金

前連結会計年度

58,215

58,215

309

309

0.53

当連結会計年度

57,115

57,115

52

52

0.09

うち借用金

前連結会計年度

10,781

10,781

0

0

0.00

当連結会計年度

154,876

154,876

0

0

0.00

(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度38,515百万円、当連結会計年度318,273百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度20,016百万円、当連結会計年度41,160百万円)を、それぞれ控除しております。

2.資金調達勘定のうち利息からは金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度5百万円)を控除しております。

3.資金運用勘定及び資金調達勘定の相殺消去額は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及びその利息であります。

 

(3) 国内業務部門・国際業務部門別役務取引の状況

当連結会計年度の役務取引等収益は、国内業務部門で82億91百万円、国際業務部門で36百万円、合計で83億28百万円(前連結会計年度比40百万円増加)となりました。

一方、役務取引等費用は、国内業務部門で35億84百万円、国際業務部門で30百万円、合計で36億15百万円(前連結会計年度比80百万円減少)となりました。

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

役務取引等収益

前連結会計年度

8,256

30

8,287

当連結会計年度

8,291

36

8,328

うち預金・貸出業務

前連結会計年度

1,867

1,867

当連結会計年度

1,806

1,806

うち為替業務

前連結会計年度

1,675

30

1,706

当連結会計年度

1,624

36

1,660

うち証券関連業務

前連結会計年度

84

84

当連結会計年度

72

72

うち代理業務

前連結会計年度

2,903

2,903

当連結会計年度

3,031

3,031

うち保護預り・貸金庫業務

前連結会計年度

68

68

当連結会計年度

64

64

うち保証業務

前連結会計年度

473

0

473

当連結会計年度

441

0

441

役務取引等費用

前連結会計年度

3,664

31

3,695

当連結会計年度

3,584

30

3,615

うち為替業務

前連結会計年度

288

31

320

当連結会計年度

279

30

310

(注)国内業務部門とは当社及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当社及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引については国際業務部門に含めております。

 

(4) 国内業務部門・国際業務部門別預金残高の状況

○  預金の種類別残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

預金合計

前連結会計年度

2,387,720

2,577

2,390,297

当連結会計年度

2,589,506

3,850

2,593,356

うち流動性預金

前連結会計年度

1,331,381

1,331,381

当連結会計年度

1,579,149

1,579,149

うち定期性預金

前連結会計年度

1,044,159

1,044,159

当連結会計年度

999,847

999,847

うちその他

前連結会計年度

12,179

2,577

14,756

当連結会計年度

10,509

3,850

14,359

譲渡性預金

前連結会計年度

74,039

74,039

当連結会計年度

57,152

57,152

総合計

前連結会計年度

2,461,759

2,577

2,464,337

当連結会計年度

2,646,659

3,850

2,650,509

(注)1.流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金

2.定期性預金=定期預金+定期積金

3.国内業務部門とは当社及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当社及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引については国際業務部門に含めております。

 

(5) 国内・海外別貸出金残高の状況

①  業種別貸出状況(末残・構成比)

業種別

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

国内(除く特別国際金融取引勘定分)

1,697,947

100.00

1,731,224

100.00

製造業

103,139

6.07

114,329

6.60

農業,林業

3,721

0.22

4,087

0.24

漁業

116

0.01

86

0.00

鉱業,採石業,砂利採取業

1,901

0.11

2,318

0.13

建設業

61,534

3.62

78,468

4.53

電気・ガス・熱供給・水道業

84,255

4.96

81,499

4.71

情報通信業

6,808

0.40

8,846

0.51

運輸業,郵便業

17,188

1.01

19,740

1.14

卸売業,小売業

84,351

4.97

98,445

5.69

金融業,保険業

39,251

2.31

32,663

1.89

不動産業,物品賃貸業

108,756

6.41

117,085

6.76

学術研究,専門・技術サービス業

6,058

0.36

10,353

0.60

宿泊業,飲食サービス業

19,460

1.15

25,638

1.48

生活関連サービス業,娯楽業

15,155

0.89

17,639

1.02

教育,学習支援業

4,269

0.25

4,505

0.26

医療・福祉

50,587

2.98

56,964

3.29

その他のサービス

34,075

2.01

40,085

2.32

地方公共団体

407,511

24.00

412,251

23.81

その他

649,799

38.27

606,211

35.02

海外及び特別国際金融取引勘定分

政府等

金融機関

その他

合計

1,697,947

―――

1,731,224

―――

(注)国内(除く特別国際金融取引勘定分)のうち「その他」には、中央政府(財務省特別会計)向け貸出金(前連結会計年度末49,759百万円、当連結会計年度末40,132百万円)が含まれております。

 

②  外国政府等向け債権残高(国別)

該当事項はありません。

 

(6) 国内業務部門・国際業務部門別有価証券の状況

○  有価証券残高(末残)

種類

期別

国内業務部門

国際業務部門

合計

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

国債

前連結会計年度

121,582

121,582

当連結会計年度

117,080

117,080

地方債

前連結会計年度

260,416

260,416

当連結会計年度

224,259

224,259

社債

前連結会計年度

101,026

101,026

当連結会計年度

118,314

118,314

株式

前連結会計年度

13,199

13,199

当連結会計年度

20,579

20,579

その他の証券

前連結会計年度

144,862

98,164

243,026

当連結会計年度

138,468

110,542

249,011

合計

前連結会計年度

641,086

98,164

739,251

当連結会計年度

618,702

110,542

729,245

(注)1.国内業務部門とは当社及び連結子会社の円建取引、国際業務部門とは当社及び連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建外国債券等については国際業務部門に含めております。

2.「その他の証券」には、外国債券を含んでおります。

 

(自己資本比率の状況)

(参考)

自己資本比率は、銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第20号。以下、「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。なお当社は国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。

 

連結自己資本比率(国内基準)

(単位:百万円、%)

 

2020年3月31日

2021年3月31日

1.連結自己資本比率(2/3)

9.26

9.61

2.連結における自己資本の額

100,671

102,585

3.リスク・アセットの額

1,086,915

1,066,850

4.連結総所要自己資本額

43,476

42,674

 

(資産の査定)

(参考)

資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、株式会社荘内銀行及び株式会社北都銀行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。

 

1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権

破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。

 

2.危険債権

危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。

 

3.要管理債権

要管理債権とは、3カ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。

 

4.正常債権

正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。

 

株式会社荘内銀行(単体)の資産の査定の額

債権の区分

2020年3月31日

2021年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

72

64

危険債権

101

124

要管理債権

25

8

正常債権

8,584

8,698

(注)1.部分直接償却は実施しておりません。

2.金額は単位未満を四捨五入しております。

 

株式会社北都銀行(単体)の資産の査定の額(部分直接償却後)

債権の区分

2020年3月31日

2021年3月31日

金額(億円)

金額(億円)

破産更生債権及びこれらに準ずる債権

25

25

危険債権

53

61

要管理債権

3

2

正常債権

8,665

8,893

(注)金額は単位未満を四捨五入しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。