(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「情報と技術で、新しい価値、サービスを創造・提供し、社会の発展に貢献する」という経営理念のもと、「エレクトロニクスの情報プラットフォーマー」を目指し、グループシナジー及び外部パートナーとの積極的な共創や資本業務提携等による多様な事業展開、技術領域の伸展、持続的な規模拡大を実現してまいりま
す。
2020年4月1日より、社長・会長等の役職を置かず、当社グループの理念・ビジョンを共有した複数の代表取締役による革新的グループ経営体制に移行しております。刻々と変化する事業環境において、永続的に成長・進化し、未来を見据えた長期経営を実現しうる体制の構築を目指してまいります。
(2)目標とする数値及び経営指標等
当社は、株主各位への利益還元を経営の最重要課題の一つと考え、中期的に安定的かつ継続的な配当を維持することを経営指標に設定しております。
総還元性向:50%以上
(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
「世界・社会貢献・共創と革新」のキーワードのもと、商社機能の強化(ラインナップ拡充・顧客の拡大)、付加価値の向上と機能の多様化、革新的ビジネスの創出に努めてまいります。
併せて環境エネルギー事業等に代表される社会課題の解決に直結する各種取組みの一層の進展を図ってゆく所存です。
なお、各事業における主要課題について下記のとおり認識しており、上記の基本戦略に基づきながら、継続して対応策の強化に努めてゆく考えであります。
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事業部門 |
事業 |
主要課題 |
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半導体及び電子部品事業 |
デバイス |
高収益・高効率オペレーションの実現、新領域の創造、提案ビジネスの強化、技術による付加価値の向上 |
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EMS |
事業領域の拡大 |
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調達事業 |
調達 |
デバイスとの共創シナジー、SCM(サプライチェーンマネジメント) プラットフォームの構築、ローコストオペレーションの実現 |
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電子機器事業 |
電子機器 |
高収益体制の構築、保守・エンジニアリング事業の拡大、新規事業の創造 |
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システム機器 |
メーカー機能の強化、外部パートナーとの共創 |
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環境エネルギー事業 |
エネルギー |
再生可能エネルギーの多様な取組み、海外展開 |
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新電力 |
地域活性化への貢献、卒FIT戦略、地域ソリューション事業の推進 |
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植物工場 |
全自動化を目的とした新規栽培方法の構築、圧倒的な生産体制の実現、栽培システムの構築と販売展開 |
当社グループは、「情報と技術で、新しい価値、サービスを創造・提供し、社会の発展に貢献する」という経営理念のもと、「エレクトロニクスの情報プラットフォーマー」を目指しております。
その中で、当社グループが持続的に成長・進化するためにグループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、また、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。
①競合についてのリスク
当社グループが属するエレクトロニクス業界は、「市場の成熟化と新興企業の参入」、「IoT/AIの進展」、「ニーズの多様化・高度化」といった大きな環境変化の中にあり、競争が非常に激しい業界であります。そのため、価格競争の激化、技術革新に伴う当社の製品やサービスの対応の遅れといった要因が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしましては、業務の効率化を進めるとともに、グループの技術力を高めワンストップサービスや新たなビジネスモデルの提供を推し進め、より付加価値の向上を目指します。
②海外進出に伴うリスク
当社グループは、海外各国・地域で事業を展開しております。そのため、関連する海外各国・地域における政治・経済状況の変化、法律・税制の変化、テロ・戦争等による社会的混乱、債権回収リスク、労働力不足・人件費高騰等が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしましては、国ごとのリスクを事前に把握し、現地専門家や海外現地のパートナー企業とコミュニケーションをとり可能な限りの対策を講じてリスクマネジメントを図っております。
③為替変動の影響についてのリスク
当社グループは、日本国内の他、海外各国・地域でグローバルな事業活動を展開しているため、為替変動の影響を受けており、著しい為替変動は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
為替リスクを完全に払拭することは困難ではありますが、当社グループとしましては、売上と仕入の通貨を合わせることや、為替予約等を行うことでリスクヘッジを図ってまいります。
④新規事業の立ち上げ及び投資に関するリスク
新たなビジネスの立ち上げや投資にあたっては、その市場性や採算性等について十分な検証を行った上で、意思決定を行っておりますが、市場環境の急激な変化や不測の事態等により当初計画に乖離が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしましては、投資委員会や取締役会においての議論を通じ、目的の適切性や定量的な検証等、事前の精査を高める一方、投資後においても投資委員会等で、各進捗状況の検証を行い、ビジネスや投資への継続の有無を検討してまいります。
⑤人材の確保及び育成についてのリスク
当社グループは優れたスキル・ノウハウを保有した人材の採用及び育成が重要であると認識しております。必要な人材を確保又は育成できなかった場合には、当社グループの事業展開や業績に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループとしましては、人材の棚卸を行い、スキルを明確にしたうえで採用活動を進めてまいります。また、評価・報酬制度や教育制度を整備してまいります。
⑥自然災害・事故災害等のリスク
当社グループは、多様な事業を展開しており、地震・洪水・台風等の自然災害や火災等の事故災害又は感染症が発生した場合、自社の従業員や関連施設が直接的な被害を受けるリスクに加えて、仕入先メーカー・顧客メーカー等の操業停止に伴い、当社グループの事業活動が停滞し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしましては、事故災害や感染症を未然に防ぐべく業務マニュアルの徹底を図るとともに、防災対策、サプライチェーンの継続を柱とする迅速な事業継続(BCP)体制の推進、損害保険への加入等でリスクヘッジを図ってまいります。
⑦当社グループが展開する事業に関するリスク
・顧客の需要動向に関するリスク
当社グループが販売する半導体及び電子部品は、顧客(セットメーカー)製品に搭載され、機器は顧客の業務プロセスの一部に組み込まれ、使用されています。そのため、顧客製品の需要動向・搭載機能や経済環境・景気の変動に伴う顧客の設備投資動向に変更が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
・顧客及び仕入先に関するリスク
当社グループは国内外の多岐に渡る企業と取引を行っております。半導体及び電子部品事業及び調達事業では、特定の企業の部品を多く取り扱っているため、当該企業への依存度が高くなっており、当該企業の経営方針の変更等が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、仕入先の事業再編(M&A等)や販売チャネル・テリトリー政策の見直し等により、当社グループの商権に変更が生じた場合にも、当社グループの業績と財務状況に影響が及ぶ可能性があります。
・事業の季節要因についてのリスク
当社グループが展開する電子機器事業は、放送関連市場、企業・学校・官公庁市場を主な市場としている特性から、顧客の予算執行の関係で期末の3月と9月に売上高が集中する傾向にあります。そのため、期末月の売上予測を過大に見積もった場合、当社グループの業績予測に影響を及ぼす可能性があります。
・施策の変更等に関するリスク
当社グループが展開する環境エネルギー事業は、国の施策や環境規制等の様々な法令・規制との関連性が高い面を有しております。そのため、国の施策や環境規制等に変更があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
・電力市場価格の変動に関するリスク
原油価格の上昇や為替の大幅な変動、また自然災害等による原子力発電所の稼働停止等の要因で、電力の市場価格が大きく変動することにより、新電力事業の採算性に影響を与える可能性があり、その場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
・植物工場事業に関するリスク
植物工場内において、設備の故障や植物の病気、害虫が発生した場合又は感染症に罹患した場合は、工場の操業を一時停止し問題を解決する必要があり、生産計画に影響を与える可能性があります。また、提供する商品の不具合の発生等において第三者から費用請求等を受け、その責任が当社グループに起因するものと判断された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
個々の事業リスクについては、迅速な情報収集や特定のビジネスに依存することのないようにラインナップの拡充、新規の仕入先・顧客の開拓等に努めるとともに、グループ戦略として多様な事業展開を進めることで、リスクの分散を図ってまいります。
また、全体を通じ、今後の金融環境の変化や当社グループの施策における資金需要の増大というリスクへの備えとして財務基盤を強化するためにシンジケート方式によるコミットライン契約を締結いたしました。これにより多様な事業展開における機動的、安定的かつ効率的な資金調達及び金融環境への変化に迅速な対応が可能となります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社は、この連結財務諸表作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りをおこなっております。なお、詳細につきましては、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。
(2)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の問題や英国のEU離脱等の不安定さが増す情勢の中で、特に2019年後半からは消費を中心とした国内市場の低迷、並びに昨今において顕著な新型コロナウイルスの感染拡大など、経済全体への減速懸念と不透明感が強まっております。当社グループを取り巻く環境においては急激な技術革新が進む一方で、市場の成熟化と競争激化による大きな環境変化が継続しております。
このような市場環境のもと、本経営統合を行った当社は、ホールディングス・管理機能、デバイス関連部門等の迅速な統合を皮切りに、国内・海外拠点の集約(2019年10月末で全拠点完了)、構造改革や新規事業の展開加速、グループの融合と各事業の最適化等を鋭意進めてまいりました。
企業を取り巻く経営環境においても環境問題全般への関心の高まりの中で、SDGs(ESG)に代表される社会課題の解決に向けた取組みへの真摯な要請が一層強まっております。そのような中で、半導体及び電子部品事業、調達事業、電子機器事業、環境エネルギー事業を包含している当社の多様な事業ポートフォリオの重要性がますます高まっているものと認識し、新規の展開をさらに推進しております。
(連結経営成績の概況)
・市場の環境
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デバイス市場 |
サーバー関連、車載、デジタルヘルス分野や5G導入に向けた設備投資、IoT/AIの急速な進展等により、各種センサーを中心に半導体の一部需要は堅調であるものの、メモリーの低迷や在庫調整の長期化など全体的には強弱感が混在。2020年に入ってからは(民生品を中心)に新型コロナウイルス感染症拡大による生産・需要双方への影響に留意。 |
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電子機器市場 |
放送業界のファイル化への運用移行、4K撮影機材や大型映像(LED)の拡大、災害・有事対応に関連した公共向けの投資、キャッシュレス化の加速の動き、働き方改革によるオフィス向けセキュリティ等、多方面でのポテンシャルの高まりが継続している。 |
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エネルギー市場 |
再生可能エネルギーの電力業界におけるシェアは緩やかに上昇傾向。新電力業界では環境重視・安定供給重視へと顧客のニーズが変化し、ビジネスチャンスが現出。企業に対する環境課題を中心としたSDGs(ESG)等の取組みへの関心もなお一層強まっている。 |
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植物工場市場 |
食の安全・安定供給と持続可能の観点から植物工場産野菜への需要拡大が続いており、大手コンビニエンスストアが使用を表明し、植物工場の生産規模・生産品目拡大の流れが加速している。 |
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
資産の部合計、負債の部合計及び純資産の部合計は、本経営統合による影響で大幅に増加しております。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して996億92百万円増加し、1,970億53百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加76億83百万円、受取手形及び売掛金の増加197億50百万円、電子記録債権の増加14億89百万円、有形固定資産の増加172億23百万円、のれんの増加72億69百万円、投資有価証券の増加182億85百万円によるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比較して647億82百万円増加し、1,232億85百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加176億95百万円、短期借入金の増加219億87百万円、リース債務の増加104億53百万円によるものであります。
純資産は前連結会計年度末と比較して349億10百万円増加し、737億68百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益57億22百万円、利益剰余金からの配当21億43百万円、資本剰余金の増加295億81百万円によるものであります。
b.経営成績
連結売上高は本経営統合により増収となりました。新規の事業セグメントである調達事業、環境エネルギー事業が堅調に推移し、売上高の伸長に寄与いたしました。
営業利益では、過去に計上した貸倒引当金の回収額が昨年(15億円相当)と比較して減少したことや、本経営統合におけるのれんの償却額及び無形償却額1,074百万円(販管費)の計上等の費用増加があった一方で、本経営統合の効果を主要因として増益を確保しております。
また、当期において取得した菱洋エレクトロ株式会社株式の「持分法による投資利益」(営業外収益)の発生等により、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は大幅な増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,795億48百万円(前年同期比84.5%増)、営業利益は66億37百万円(前年同期比47.2%増)、経常利益は90億25百万円(前年同期比115.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は57億22百万円(前年同期比161.0%増)となりました。
・業績ハイライト
(単位:百万円)
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
前年同期比 |
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売上高 |
205,771 |
379,548 |
184.5% |
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営業利益 |
4,508 |
6,637 |
147.2% |
|
経常利益 |
4,198 |
9,025 |
215.0% |
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親会社株主に |
2,192 |
5,722 |
261.0% |
当社グループの報告セグメントは、経営資源の配分や業績評価を行うための区分を基礎としています。本経営統合による業容の拡大に伴い、当連結会計年度からセグメント区分を見直し、「半導体及び電子部品事業」、「調達事業」、「電子機器事業」、「環境エネルギー事業」の4つを報告セグメントとしております。
報告セグメント及び主な事業内容は次のとおりです。
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報告セグメント |
事業 |
主な事業内容 |
|
半導体及び 電子部品事業 |
デバイス事業 |
国内外の最先端半導体・電子部品及び関連商材の販売並びに技術サービスによるソリューション提案 |
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EMS事業 |
自社工場における最先端の実装技術と購買、生産管理、品質保証機能を付加した電子機器受託製造サービス |
|
|
調達事業 |
調達事業 |
グローバル調達トレーディングと関連業務の受託サービスによる最適なサプライチェーンマネジメントの提案 |
|
電子機器事業 |
電子機器事業 |
放送、ビジネス、教育、医療、公共施設、FA、セキュリティ等、多岐に亘る分野への映像・音響・通信のソリューション、 保守エンジニアリング |
|
計測機器事業 |
電子計測器の販売、測定・利用・システム技術・設計のノウハウ、アプリケーションの提供並びに研究開発サポート |
|
|
システム機器事業 |
デジタル・通信等の基幹技術とNFC(近距離無線通信)技術を融合した応用製品の開発、製造、販売 |
|
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環境エネルギー事業 |
エネルギー事業 |
自社メガソーラー発電所(国内外)、風力発電所等による再生可能エネルギーの導入・普及に向けた地域共存型運営管理サービス |
|
新電力事業 |
再生可能エネルギーを中心とした電力の供給、売買の仲介、電力コンサルティング |
|
|
植物工場事業 |
大手スーパーマーケット・コンビニエンスストア、外食チェーン等の業務用市場へ向けた完全閉鎖型の植物工場事業 |
なお、本項における以下の報告セグメントにおける定性情報は、参考情報として記載しているUKCとバイテックの前連結会計年度における新たな報告セグメントへ組替えたもの(報告セグメント)との比較を前提として記述しております。
セグメント組替えの概要は次のとおりです。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
①半導体及び電子部品事業
(単位:百万円)
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2019年3月期 |
2020年3月期 |
(参考) 2019年3月期 |
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売上高 |
185,374 |
275,170 |
308,620 |
|
セグメント利益 |
3,955 |
4,406 |
6,135 |
(参考)2019年3月期におけるUKCの「半導体及び電子部品事業」及び「信頼性試験/分析サービス事業」並びにバイテックの「デバイス事業」(「計測機器事業」を除く)の合算値。2020年3月期には本経営統合によるのれんの償却額及び無形償却額を含んでおります。
・業績の概況
デバイス事業では通期推移においてデジカメをはじめとした民生向けの需要低下が継続し、また一部の民生向け部品や経営破綻した中華映管股份有限公司関連の仕入れ減少の影響等もあり、売上高は減収となりました。
EMS事業は、海外での情報通信端末向けディスプレイ関連需要の増加による工場稼働率の改善が安定的に寄与し、またディスプレイ以外の部品・モジュール市場向け等の伸展の影響も奏功して売上高が増収となりました。以上の結果を受けて、半導体及び電子部品事業の全体の売上高は減収となりました。
セグメント利益は、デバイス事業の統合による拠点集約や管理可能コストの見直し、取引条件の改善等の一連のコスト低減化に努めましたが、上記の減収並びに前連結会計年度において発生した過年度貸倒引当金回収額(販管費の戻入)の大幅な縮小に加えて、のれん償却額及び無形償却額等により、前年同期比では減少いたしました。
以上の結果、売上高は2,751億70百万円(前年同期比10.8%減)、営業利益は44億6百万円(前年同期比28.2%減)となりました。
なお、12月決算である海外子会社の決算期を3月決算に統一したことで、当連結会計年度の業績には対象会社の2019年1月から3月の業績が含まれております。決算期変更に伴う影響額は売上高89億46百万円、セグメント利益2億49百万円となっております。
②調達事業
(単位:百万円)
|
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2019年3月期 |
2020年3月期 |
(参考) 2019年3月期 |
|
売上高 |
― |
73,394 |
55,243 |
|
セグメント利益 |
― |
386 |
463 |
(参考)2019年3月期におけるバイテックの「調達事業」の値。2020年3月期には本経営統合によるのれんの償却額及び無形償却額を含んでおります。
・業績の概況
調達事業では年間を通じてパナソニックグループとの協業が進展し、中でも車載・PC関連部材の増加、その他香港での大手PCメーカーとの取引拡大などが寄与することで売上高は四半期毎に継続して大幅な増収となりました。なお、セグメント利益についてはのれん償却額及び無形償却額の要因等もあり減益となりました。
以上の結果、売上高は733億94百万円(前年同期比32.9%増)、営業利益は3億86百万円(前年同期比16.6%減)となりました。
③電子機器事業
(単位:百万円)
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
(参考) 2019年3月期 |
|
売上高 |
22,080 |
22,871 |
22,971 |
|
セグメント利益 |
739 |
1,060 |
976 |
(参考)2019年3月期におけるUKCの「電子機器事業」及び「非接触ICカード関連事業」並びにバイテックの「計測機器事業」の合算値。2020年3月期には本経営統合によるのれんの償却額及び無形償却額を含んでおります。
・業績の概況
電子機器事業では年間を通じて大型案件(放送局や編集スタジオ業界における映像をコンピュータ用のファイルで保存・編集処理する制作形態への移行に伴う案件)の増加、放送業界における民放大手の系列局の需要拡大及び4K撮影機材への切替推進、公共・医療関連での需要進展等が奏功して堅調に推移しました。
計測機器事業も堅調に推移しました。システム機器事業は特に決済用キャッシュレス端末・出入管理端末等が好調に推移して売上高を牽引し、増収となりました。
以上の結果、売上高は228億71百万円(前年同期比0.4%減)、営業利益はコストの徹底的な見直し等により10億60百万円(前年同期比8.6%増)となりました。
④環境エネルギー事業
(単位:百万円)
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2019年3月期 |
2020年3月期 |
(参考) 2019年3月期 |
|
売上高 |
― |
10,889 |
10,313 |
|
セグメント利益 |
― |
580 |
1,255 |
(参考)2019年3月期におけるバイテックの「環境エネルギー事業」の値。2020年3月期には本経営統合によるのれんの償却額及び無形償却額を含んでおります。
・業績の概況
エネルギー事業では、新規の太陽光発電所向けパネル等の販売が大きく伸長し、自社の太陽光発電所(全国51カ所:2020年4月末時点)の他に、風力発電、ソーラーシェアリング(農業耕作地での収穫とソーラー発電所の併設)等も堅調に推移して売上高は増収となりました。また台湾での太陽光発電事業を開始しております。
新電力事業は売上高が若干減少いたしましたが、卒FIT(固定買取制度終了後の電力購入の仕組み)を活用した地産地消の新しい電力スキームの取組み等を継続展開しております。また電力卸売市場への依存度を下げ、仕入れコストの固定化(削減)にも引き続き努めております。
植物工場事業においては、2018年12月に全5工場体制となり日本最大級の供給体制が確立して商品ラインナップを拡充しております。大手コンビニエンスストア・スーパーマーケットを始めとした業務用市場への販売が増加し、売上高は増収となりました。さらに特徴ある製品への転換を進め、生産効率の向上と新しい販売スキームの構築を図ります。
以上の結果、売上高は108億89百万円(前年同期比5.6%増)、営業利益はのれん償却額及び無形償却額等の減益要因が極めて大きく5億80百万円(前年同期比53.8%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、165億91百万円(前年度は100億67百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益(80億18百万円)、貸倒引当金の減少(1億55百万円)、売上債権の減少(54億56百万円)、たな卸資産の減少(79億円)、仕入債務の減少(15億55百万円)及び法人税等の支払額(28億54百万円)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、163億86百万円(前年度は11億99百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出(9億64百万円)、関係会社株式の取得による支出(135億33百万円)、定期預金の払戻による収入(5億50百万円)及び国庫補助金の受取額(1億57百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、26億83百万円(前年度は131億33百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純増加(58億28百万円)、長期借入金の返済による支出(3億75百万円)、リース債務の返済による支出(11億87百万円)、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入(9億40百万円)及び配当金の支払額(21億44百万円)によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績については以下のとおりであります。なお、前年同期比(%)については、2019年3月期のUKCとバイテックの合算値にて比較しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
半導体及び電子部品事業(百万円) |
30,565 |
127.9 |
|
調達事業(百万円) |
- |
- |
|
電子機器事業(百万円) |
7,401 |
88.3 |
|
環境エネルギー事業(百万円) |
3,217 |
112.4 |
|
合計(百万円) |
41,184 |
117.2 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は製造原価により表示しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
半導体及び電子部品事業(百万円) |
219,387 |
83.2 |
|
調達事業(百万円) |
68,353 |
119.2 |
|
電子機器事業(百万円) |
11,433 |
115.1 |
|
環境エネルギー事業(百万円) |
5,319 |
104.6 |
|
合計(百万円) |
304,493 |
90.6 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は仕入価格により表示しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高 (百万円) |
前年同期比(%) |
|
半導体及び電子部品事業(百万円) |
36,362 |
159.8 |
358 |
15.5 |
|
調達事業(百万円) |
- |
- |
- |
- |
|
電子機器事業(百万円) |
10,305 |
90.1 |
2,908 |
118.1 |
|
環境エネルギー事業(百万円) |
87 |
104.6 |
- |
- |
|
合計(百万円) |
46,755 |
136.4 |
3,267 |
68.4 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格により表示しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
半導体及び電子部品事業(百万円) |
273,530 |
88.7 |
|
調達事業(百万円) |
73,376 |
132.8 |
|
電子機器事業(百万円) |
21,753 |
106.2 |
|
環境エネルギー事業(百万円) |
10,883 |
105.5 |
|
その他(百万円) |
4 |
- |
|
報告セグメント計(百万円) |
379,548 |
96.2 |
主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
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株式会社ニコン |
21,479 |
10.4 |
- |
- |
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パナソニック株式会社 |
- |
- |
44,597 |
11.8 |
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の記載事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析内容
a.財政状態の分析
本経営統合により、資産の部、負債の部及び純資産の部について、大きく増加しております。本経営統合により受け入れた資産及び負債の額並びにその主な内訳については、「第5 経理の状況 企業結合等関係」をご参照ください。
(1)資産の部の分析
流動資産については、現金及び預金の増加76億84百万円、受取手形及び売掛金の増加197億5百万円及び電子記録債権の増加14億89百万円により、1,339億37百万円となりました。
固定資産については、本経営統合に伴う無形資産の識別56億42百万円及びのれんの発生72億70百万円に加え、有形固定資産が172億23百万円増加しております。当該固定資産の増加は、主として新たな事業セグメントに追加した「環境エネルギー事業」に帰属するものであります。
(2)負債の部の分析
流動負債については、支払手形及び買掛金の増加176億95百万円及び短期借入金の増加219億87百万円により1,034億32百万円となりました。
固定負債については、リース債務の増加額93億82百万円及び繰延税金負債の増加22億12百万円により、198億52百万円となりました。
(3)純資産の部の分析
本経営統合により、資本剰余金が295億82百万円増加しております。加えて、親会社株主に帰属する当期純利益57億22百万円、利益剰余金からの配当21億44百万円により株主資本の部は331億22百万円増加し、687億79百万円となりました。
また、保有する投資有価証券の一部売却等により投資有価証券評価差額金が6億41百万円減少したことに加えて、為替換算調整勘定が3億76億百万円減少した結果、その他の包括利益累計額は11億34百万円減少しました。
以上により、純資産の部合計は前連結会計年度末より349億10百万円増加し、737億68百万円となりました。
b.経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は3,795億48百万円(前年同期比84.5%増)となり、前連結会計年度に比べて1,737億77百万円増加しました。これは本経営統合による増収の中で、EMS事業の伸展並びに新規の事業セグメントである調達事業、環境エネルギー事業の売上伸長等によるものが主な要因となっております。セグメント別の売上高・主要因については「(2)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
営業利益は66億37百万円(前年同期比47.2%増)となり、前連結会計年度に比べて21億29百万円増加しました。前連結会計年度において発生した過年度貸倒引当金回収額の縮小や、本経営統合におけるのれんの償却額及び無形償却額の計上等の費用増加があった一方で、本経営統合によるコスト削減に努めた結果、販売費及び一般管理費の売上高比率が5.3%から5.0%へ低下したこと等も奏功し増益を確保しております。
経常利益は90億25百万円(前年同期比115.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は57億22百万円(前年同期比161.0%増)と大幅に増加しておりますが、これは、当期において取得した菱洋エレクトロ株式会社株式の「持分法による投資利益」(営業外収益)の発生等が主な要因です。
また、自己資本当期純利益率が前連結会計年度の5.6%から当連結会計年度は8.3%、総資産経常利益率が前連結会計年度3.9%から当連結会計年度4.8%へそれぞれ改善しております。今後も在庫圧縮等を始めとした運転資本効率の向上等を推進してまいります。
当連結会計年度の配当性向は42.0%ですが、本経営統合によるのれん償却額及び無形償却額並びに持分法による投資利益の影響額を除いた総還元性向は50%以上を確保しております。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
(1)キャッシュ・フローの分析
「(2)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(2)資金需要及び財務政策について
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、商品の仕入費用の他、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資に係る資金需要としては、EMS事業及びシステム機器事業、発電事業、植物工場事業の設備投資の他、自動車の電子化・自動化やIoT(モノのインターネット化)/AI(人工知能)といった成長市場の深耕に向けた開発投資や戦略的なM&A・資本提携のための投資等があります。
当社グループは現在、必要な資金を債権流動化と銀行借入によって調達することとしております。また、今後につきましては、健全な財政状態の維持を図っていくとともに資本効率を高めてまいります。
(1)販売等の提携契約
・半導体及び電子部品事業
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約の内容 |
契約期間 |
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株式会社レスター ホールディングス |
NXP SEMICONDUCTORS NETHERLANDS B.V. |
オランダ |
NXP製半導体 |
契約品目に係る販売店契約 |
2016年7月4日から |
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株式会社レスター
エレクトロニクス |
ソニーセミコンダクタソリューションズ 株式会社 |
日本 |
ソニー製半導体及びその関連製品 |
契約品目に係る販売店契約 |
2019年10月1日から |
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デクセリアルズ 株式会社 |
日本 |
デクセリアルズ 製品 |
契約品目に係る販売店契約 |
2002年4月1日から |
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株式会社村田製作所 (注)1 |
日本 |
村田製作所製 |
契約品目に係る販売店契約 |
2000年10月1日から |
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ソニー株式会社 |
日本 |
ソニー製電子部品及びその関連製品 |
契約品目に係る販売店契約 |
2000年10月1日から |
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インテル株式会社 |
日本 |
インテル製 半導体 |
契約品目に係る販売店契約 |
2019年6月30日から |
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SK hynix Japan 株式会社 |
日本 |
ハイニックス製 半導体 |
契約品目に係る販売店契約 |
2003年10月1日から |
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エス・ティー・マイクロエレクトロニクス株式会社 |
日本 |
STマイクロ製 半導体 |
契約品目に係る販売店契約 |
2013年1月1日から |
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株式会社レスター
デバイス |
日本ナンヤ・テクノロジー株式会社 |
日本 |
NANYA製半導体 |
契約品目に係る販売店契約 |
2016年4月1日から |
・電子機器事業
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約の内容 |
契約期間 |
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共信コミュニケーションズ株式会社 (注)2 |
ソニービジネスソリューション株式会社 |
日本 |
ソニー製 情報機器 |
契約品目に係る販売店契約 |
2020年4月1日から |
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株式会社レスターキャステック |
ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社 |
日本 |
ソニー製非接触型ICカード・リーダライタ及び関連商品 |
契約品目に係る販売店契約 |
2006年2月17日から |
(注)1.株式会社村田製作所との契約は、2017年9月1日付のソニー株式会社から株式会社村田製作所への電池事業の事業譲渡に伴い、ソニー株式会社との契約が承継されたものです。
2.2020年4月1日付にて、共信コミュニケーションズ株式会社から株式会社レスターコミュニケーションズへ商号変更しております。
(2)製造等の提携契約
・半導体及び電子部品事業
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
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CU TECH CORPORATION |
Samsung Display Co., Ltd |
韓国 |
製品供給契約 |
2011年9月29日から |
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DONGGUAN CU TECH ELECTRONICS CORPORATION |
Samsung Display Dongguan Co., Ltd. |
中国 |
製品供給契約 |
2014年5月13日から |
(3)事業等の提携契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
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株式会社レスターホールディングス |
株式会社PCIホールディングス |
日本 |
資本業務提携契約 |
2018年6月27日から |
・半導体及び電子部品事業
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約締結日 |
契約の内容 |
合弁会社名 |
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株式会社レスター ホールディングス |
株式会社PCI ホールディングス |
日本 |
2019年 |
株式会社シスウェーブの株式譲受による合弁(譲受後に株式会社VSEと合併) |
株式会社プリバテック(旧商号:VSE株式会社) |
・調達事業
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
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株式会社レスターホールディングス及びPTT株式会社(連結子会社) |
パナソニック株式会社 |
日本 |
部材等の調達及び供給に関する業務提携契約 |
2016年7月1日から |
・電子機器事業
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約締結日 |
契約の内容 |
合弁会社名 |
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株式会社レスター ホールディングス |
キヤノン電子株式会社及び株式会社あいホールディングス |
日本 |
2019年 |
株式譲渡による合弁 |
株式会社レスターキャステック |
(4)固定価格買取制度に基づく契約
・環境エネルギー事業
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契約会社名 |
相手方の名称 |
契約の内容 |
契約期間 |
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株式会社バイテックエネスタ |
一般電気事業者各社他 |
太陽光発電所(全国51カ所:2020年4月末時点)他で発電した再生可能エネルギー電力の固定価格買取契約 |
固定価格買取制度に基づく期間(各発電所の発電開始より最長20年) |
(5)コミットメントライン契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
契約締結日 |
契約の内容 |
契約期間 |
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株式会社レスターホールディングス |
株式会社三菱UFJ銀行 |
2020年 |
シンジケーション方式によるコミットメントライン契約 (融資枠600億円) |
2020年4月3日から |
当連結会計年度において、重要な研究開発活動はありません。