以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。なお、当社グループは、2022年5月13日に「第5次中期経営計画」(計画期間2021年度~2023年度)の見直しを公表いたしました。そのため、対処すべき課題については、有価証券報告書提出日(2022年6月21日)現在において当社グループが判断した事項が含まれております。
当社グループは、「幅広いご縁」と「進取の精神」を大切に、お客さまのニーズに合ったサービスを提供し、地域の皆さまに「愛される」金融グループを目指しております。
関西地域における代表的な金融グループとして、以下の6つの経営方針の下、役職員一同総力を挙げて経営の諸課題に取り組んでまいります。
①人と人のふれあいを大切にし、誠実で親しみやすく、お客さまから最も「信頼される」金融グループを創ります。
②情報収集と時代の先取りに励み、先進的で高品質なサービスの提供によって、地域での存在感が最も高い金融グループを創ります。
③健全な財務体質、高い収益力、経営効率の優位性を持つとともに、透明性の高い経営を行い、株主の信頼に応えます。
④産・学・官のネットワークを活用し、様々なマッチングを通して、「地域との共生」を進めます。
⑤法令やルールを厳守し、環境に配慮した企業活動を行うことによって、社会からの信頼向上に努めます。
⑥グループ行員に、自由闊達に能力を発揮し、また能力向上を図れる職場を提供するとともに、よき市民としての成長を支援していきます。
当連結会計年度におけるわが国経済は、前連結会計年度に続いて、新型コロナウイルス感染症の影響に翻弄される1年となりました。4月下旬には主要都市を対象に3度目の緊急事態宣言が発令され、経済活動は停滞しました。7月に入ると、政府は2021年度経済成長率を+3.7%と1月発表時の予想から下方修正し、7月中旬には4度目の緊急事態宣言が発令されました。その後は、ワクチン普及の拡大などにより、感染抑制と消費活動の両立が進み、感染症への警戒感や供給制約の影響が和らいでいきました。9月末には、全国的に緊急事態宣言も解除され、夜間飲食等の営業時間や人数制限が逐次緩和されるなかで個人消費の持ち直しの動きが続いてきました。
しかしながら2022年1月に入り、新たな変異型であるオミクロン株の感染が国内でも拡大し、一部の地域にはまん延防止等重点措置が適用されるなど、足元の景況感は再び悪化しました。
この間、海外経済については、需要回復の一方でサプライチェーンの混乱が続いたことから、半導体等の供給制約や資源・原材料価格の上昇が生じ、米国などではインフレ懸念が高まりました。さらに、2022年2月下旬から始まったロシアのウクライナ侵攻によって、資源価格が軒並み急騰し、多くの品目で物価上昇圧力がさらに高まっております。
金融情勢に目を転じますと、米国では6月に米連邦準備理事会(FRB)が2023年中にゼロ金利政策を解除する方針を示し、2022年3月には0.25%の利上げを決定しました。このように米国が金融緩和縮小に向かう中、日本銀行は大規模な金融緩和方針を維持しております。その結果、日米金融政策の方向性の違いから2022年3月下旬には、対米ドル円レートが120円台まで下落し、2016年2月以来約6年ぶりの円安水準となりました。企業の資金繰りについては、今後無利子無担保の制度融資の返済が本格化するため、収益力の弱い中小企業の事業再生や事業転換の促進・支援が社会課題として強く意識されるものと思われます。
日経平均株価につきましては、9月に岸田新政権が発足し景気浮揚策への期待が高まったこともあり、3万670円と約31年ぶりの高値を付けました。しかしながら、11月に入り新型コロナウイルスの新たな変異型であるオミクロン株の感染懸念が強まると、日経平均株価は軟調に推移し、2022年1月にFRBの早期利上げ観測が高まると、26,000円台前半まで下落しました。さらに2022年2月にはロシアがウクライナに侵攻し、国内外の株式市場でリスク回避姿勢が強まったことから、欧米の主力株価指数とともに日経平均株価も一時24,000円台後半まで下落しましたが、年度末終値は、27,821円となりました。
子会社の池田泉州銀行において、2021年10月に元職員による着服事件が発覚いたしました。株主の皆さま、お客さま、地域の皆さまにご心配とご迷惑をおかけいたしましたことを改めて深くお詫び申し上げます。元職員側からの弁済により、被害金額は全額回収しておりますが、役職員一同、本不祥事を厳粛に受け止め、内部管理態勢の強化や、コンプライアンス意識の再徹底をはかり、再発防止に全力で取り組み、皆さまの信頼回復に努めてまいります。
当連結会計年度は、第5次中期経営計画(計画期間2021年度~2023年度)の見直しを行いました。本中期経営計画では、「成長戦略・生産性向上」を重点戦略と位置づけ、「徹底したソリューションの構築・提供」をメインテーマに掲げ、「お客さま起点」の営業施策を展開しております。その初年度の進捗は、当初計画を上回るものとなりましたが、一方で、人手不足、資源・原材料価格の高騰と海外金利の急上昇や円安進行の影響、ウクライナ情勢の緊迫化等、国内外のリスクファクターにより、実体経済や金融市場の先行き見通しの不透明感は高まっております。このような環境変化を踏まえて、現場起点、お客さま起点のソリューション型営業を徹底していくために、本中期経営計画の基本方針に沿って、成長戦略をアップデートする観点で、第5次中期経営計画の見直しを実施いたしました。
見直し後の第5次中期経営計画の主要計数は、以下のとおりであります。

このような情勢のもと、神戸から和歌山に至るまでのベイエリアを主要地盤とする当社グループは、この地域で活躍されるお客さまに徹底したソリューションを通じ、お客さまと共に当社グループ自身も成長してまいります。
(主要計数)


有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
当社グループのリスク管理体制につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等」に記載のとおりであり、これらのリスク発生(顕在化)の可能性を認識したうえで、発生の抑制・回避に努めておりますが、当社グループの取組の範囲を超えた事象が発生した場合には、当社グループの信用、業績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、以下の記載事項が当社グループに係るすべてのリスクを網羅したものではありません。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2022年6月21日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財務に関するリスク
① 信用リスク
a.不良債権の状況
貸出先の財務状況悪化等に起因する信用リスクは当社グループが保有する主要なリスクであり、当社グループの不良債権及び与信関連費用は、景気動向や、貸出先の経営状況、不動産価格及び株価の変動等によっては増加する可能性があります。
当社グループでは、経営方針を踏まえつつ与信行為の具体的な考え方を明示した「クレジットポリシー」を子銀行において制定し、健全性の確保を第一に取り組んでおります。
具体的には、管理方法を明示した「信用リスク管理規定」に基づき、子銀行の信用リスク管理部署であるリスク統括部では、与信集中リスクの状況に加え、業種別・債務者区分別・信用格付区分別等さまざまな角度から与信ポートフォリオの分析・管理を行い、最適なポートフォリオの構築を図るべく、きめ細かな対応を行っております。
しかしながら、現時点の想定を上回る不良債権及び与信関連費用が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼし、自己資本の減少につながる可能性があります。
b.貸倒引当金の状況
当社グループは、自己査定基準、償却・引当基準に基づき、貸出先の状況、差し入れられた担保の価値及び経済動向を考慮したうえで、貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金の計上に当たっては、貸出資産及び差し入れられた担保等を適正に評価しておりますが、経済情勢の悪化、貸出先の業況の悪化、担保価値の下落等により、貸倒引当金が不十分となることもあり、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、前連結会計年度において、将来の債務者区分の下方遷移の可能性を考慮した「見做し債務者区分」に基づき、追加的に貸倒引当金を計上した貸出先のうち、新型コロナウイルス感染症がもたらす不確実性に鑑み、依然として将来の債務者区分の下方遷移の可能性があると判断した貸出先については、引き続き「見做し債務者区分」に基づき貸倒引当金を計上しており、その金額は21億31百万円であります。
② 市場リスク
当社グループの市場関連業務においては、様々な金融商品での運用を行っており、金利・為替・株式等の相場変動の影響を受けております。これらのリスクに対しては、経営陣を中心に構成する「リスク管理委員会」及び「ALM委員会」を設置し、市場環境の変化に応じた的確・迅速な対応策を協議し、諸施策を実施しております。しかしながら、施策によって必ずしもこれらのリスクを完全に回避することができるわけではありません。当社グループの予想を超える変動が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 資金流動性リスク
当社グループの資金調達は、主に預金や市場からの調達により行っております。
当社グループでは、資金の運用・調達状況をきめ細かく把握することを通じて、適切な資金管理を行い、保有資産の流動性の確保や調達手段の多様化を図るなど、資金流動性リスクの管理に万全の体制で臨んでおります。
しかしながら、内外の経済情勢や市場環境の変化等により、資金繰りに影響をきたしたり、通常より著しく高い金利での調達を余儀なくされたりする可能性があります。また、当社グループの銀行子会社は、格付機関から格付を取得しておりますが、仮に格付が引き下げられた場合等にも、不利な条件での資金調達取引を余儀なくされる可能性があります。
④ 繰延税金資産に関するリスク
現時点の会計基準では、ある一定の状況において、実現すると見込まれる税務上の便益を繰延税金資産として計上することが認められております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。当社グループは、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき繰延税金資産を貸借対照表に計上しておりますが、今後も、当社グループの将来の課税所得の予測に基づいて繰延税金資産の一部又は全額の回収ができないと判断される場合や、将来的に制度の変更により繰延税金資産の算入額が規制された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 退職給付債務に関するリスク
当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づき算出しております。これらの前提条件が変更された場合、又は実際の年金資産の時価が下落した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 固定資産減損に関するリスク
当社グループは保有する固定資産について、現行の会計基準に従い減損会計を適用しておりますが、今後の経済環境の動向や不動産価格の変動等により、当社グループが所有する固定資産に減損処理に伴う損失が発生し、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 自己資本比率に関するリスク
当社グループは、連結自己資本比率を平成18年金融庁告示第20号に定められる国内基準(4%)以上に維持する必要があります。また、当社グループの銀行子会社は、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を平成18年金融庁告示第19号に定められる国内基準(4%)以上に維持する必要があります。これらの「告示」の一部改正が2013年3月8日に公布され、規制上の自己資本を普通株式・内部留保等を中心とした「コア資本」と定義する等の新しい基準が2014年3月31日から適用されております。
当社グループ又は銀行子会社の自己資本比率が、求められる水準を下回った場合、金融庁長官から業務の全部又は一部の停止命令等を含む様々な命令を受けることとなり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループ又は銀行子会社の自己資本比率に影響を与える主な要因として以下のものがあります。
・不良債権処理額の増加による与信関連費用の増加
・株価の下落、市場金利の上昇
・繰延税金資産の取崩し
・自己資本比率の基準及び算定方法の変更
・本項記載のその他の不利益な展開
⑧ 優先株式の取得に関するリスク
当社は、第1回第七種優先株式を発行しております。当社は、当社グループとしての最適な資本政策を常に検討しており、同優先株式を2022年7月1日以降に金銭を対価として取得する方針を有しております。取得に際して、当社グループの財政状態、分配可能額や当社の株価が影響を受ける可能性があります。
⑨ 優先株式による希薄化リスク
当社は、2015年2月23日開催の取締役会において、第1回第七種優先株式(以下「同優先株式」という。)を25,000,000株発行することを決議し、同年4月7日に発行いたしました。同優先株式は、取得請求権のない優先株式であり、第1回第七種優先株主(以下「同優先株主」という。)は、当社普通株式を対象とした取得請求権を有しません。当社は、2022年7月1日以降、一定の条件の下、法令上可能な範囲で同優先株式を金銭を対価として取得することができる他、株主総会の決議に基づき同優先株主との合意により同優先株式の金銭による取得をすることもできます。ただし、これらの取得が実施されなかった場合には、2025年3月31日に当社が同優先株式を取得するのと引換に当社普通株式を交付いたします(以下「一斉取得」という。)。
同優先株式に係る一斉取得において交付する普通株式数は、2025年3月31日に先立つ45取引日目に始まる30連続取引日の毎日の終値の平均値に相当する金額により算出するため現時点では未確定でありますが、仮に下限取得価額で株式を交付するとした場合、当社は最大で53,879,310株の当社普通株式を同優先株主に対し交付する可能性があり、当社の発行済普通株式数が増加します。
当社は、同優先株式を金銭により取得する方針を有しておりますが、同優先株式の一斉取得により、当社の発行済普通株式数が増加し、当社普通株式の既存持分の希薄化が生じる可能性があります。
⑩ 持株会社のリスク
当社が銀行子会社及び関連事業を営む子会社・関連会社から受け取る配当については、一定の状況下で、様々な規制等により、その金額が制限される場合があります。また、これら会社が十分な利益を計上することができず、当社に対して配当を支払えない状況が生じた場合には、当社は当社株主に対し配当を支払えなくなる可能性があります。
(2) 業務等に関するリスク
① 情報資産(システム)リスク
当社グループは、銀行子会社における営業店、ATM及び他行とを結ぶオンラインシステムや顧客情報を蓄積している情報システムを保有しております。当社グループでは、業務運営が様々なコンピュータシステムによって支えられていることを踏まえ、システムの信頼性や安全性に万全を期すとともに、万一の場合に備えて、バックアップ体制を構築しております。
また、データの暗号化やアクセス権限の管理強化を行うなど、情報の漏洩や不正アクセスなどの防止に向けて体制の整備に努めております。
しかしながら、これらの対策にもかかわらず、重大なシステム障害が発生した場合には、決済業務に支障をきたす等当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② サイバー攻撃等に関するリスク
当社グループでは、昨今急激に高まっているコンピュータウイルスへの感染や巧妙化しているサイバー攻撃などのリスクに備え、サイバーセキュリティに関するリスクを適切に管理する態勢の確立、リスク影響度に応じたセキュリティ対策の向上、コンティンジェンシープランの策定等、様々な対策を実施しています。また、コンピュータセキュリティにかかる専門チーム(CSIRT)を設置し、各種セキュリティ対策の強化やサイバー攻撃演習を実施するなど、態勢強化に取り組んでいます。しかしながら、想定を超えるサイバー攻撃の発生やウイルス等への感染が発生した場合には、業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏洩等のインシデントを引き起こす可能性があります。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 事業戦略に関するリスク
当社グループは、2021年度からの3年間を計画期間とした第5次中期経営計画を策定し、2022年5月に見直しを行いましたが、企図した経営戦略が当初想定していた結果をもたらさない、また事業計画が達成できない等により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループの見直し後の第5次中期経営計画の内容につきましては、有価証券報告書「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 対処すべき課題」に記載しております。
④ 事務リスク
当社グループでは、事務処理手続きに関する諸規定を定め、それに則った正確な事務処理を励行することを徹底し、事務事故の未然防止を図るため事務管理体制の強化に努めております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、重大な事故・不正等が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 人的リスク
当社グループでは、職員の能力向上に努めるとともに、各々の職員が能力を最大限発揮できる職場環境の整備に努めております。しかしながら、他の金融機関や異業種との競合の結果として当社グループの求める人材を確保できない場合、また、そのほかに人材の流出や士気の低下、法令等遵守の観点から問題となる行為等が発生した場合には、当社グループの経営成績や業務遂行に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 外部委託に関するリスク
当社グループは、様々な業務に関して外部への委託を行っております。業務の外部委託に当たっては、委託先の適格性などの検証を行うとともに、委託先の管理に努めておりますが、委託先において、委託業務遂行への支障が生じた場合や、情報の漏洩、紛失、不正利用などがあった場合には、当社グループの管理態勢に対する信頼が毀損され、また、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 情報漏洩に関するリスク
当社グループでは、膨大な顧客情報を保有しているため、情報管理に関する内部管理体制の整備により、情報資産の厳正な管理に努めております。しかしながら、顧客情報や経営情報などの漏洩、紛失、改ざん、不正利用等が発生し、当社グループの信用低下等が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 訴訟等のリスク
当社グループは事業活動を行う上で、会社法、金融商品取引法、銀行法等の法令諸規制を受けるほか、各種取引上の契約を締結しております。当社グループはこれら法令諸規制や契約内容が遵守されるよう法務リスク管理等を行い、法的リスクの顕在化の未然防止及びリスクの軽減に努めておりますが、法令解釈の相違、法令手続きの不備により法令諸規制や契約内容を遵守できなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 内部統制の構築等に関するリスク
当社は、金融商品取引法に基づき、連結財務諸表に関して財務報告に係る内部統制報告書を開示しております。また、会社法上の規定に従い、内部統制システムの構築を行っております。
当社グループとして、金融商品取引法や会社法等に基づく内部統制に関する体制の構築・維持・運営に努めておりますが、予期しない問題が発生し、内部統制について開示すべき重要な不備が存在する等の場合には、当社グループの財政状態及び経営成績並びに当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 金融環境等に関するリスク
① 地域経済への依存のリスク
当社グループは、関西地区を主要な営業基盤としております。当社グループは、関西地区のうちの特定の地域又は特定の顧客へ過度に依存することがないように営業を行っておりますが、主要な営業地域の経済が悪化した場合には、取引先の業況悪化等を通じて信用リスクが増大し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 競争に関するリスク
当社グループの主要な営業基盤は、既存のメガバンクや他の地元金融機関に加え、近隣地銀の参入等もあり、今後一層の競争激化が予想されます。当社グループがこのような事業環境の影響を受け、計画している営業戦略が奏功しないこと等により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 有形資産リスク
当社グループでは、災害発生時においても業務を継続できるよう、有形資産の環境整備に努めております。しかしながら、災害や資産管理の瑕疵等の結果、有形資産の毀損や執務環境等の質の低下等が発生した場合には、当社グループの業績や業務遂行に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、南海地震・東南海地震等の大規模自然災害が発生した場合、当社グループ自身の被災による損害のほか、取引先の被災による業績悪化が、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 各種規制の変更リスク
当社は、池田泉州銀行及び池田泉州TT証券を子会社とする持株会社として、事業運営上の様々な公的規制や金融システム秩序維持のための諸規制・政策のもとで業務を遂行しておりますが、これらの諸規制・政策は、今後の経済及び金融市況、又は金融機関への規制に関する世界的な潮流等に応じて、変更される可能性があります。このような諸規則・政策の変更については、現時点でその影響を正確に予測することは困難ですが、その変更内容及び事業運営に及ぼす影響の程度によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 風説・風評の流布によるリスク
当社グループでは、風説・風評の流布によるリスクが経営に与える影響の重大性に鑑み、積極的な情報開示を通じて経営の透明性を高めることにより、当該リスクの回避に努めております。しかしながら、銀行業界及び当社グループに対するネガティブな報道を含め、悪質な風説や風評の流布は、それが正確であるか否かにかかわらず、また、当社グループに該当するか否かにかかわらず、当社グループの財政状態及び経営成績並びに当社の株価に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 外的要因に関するリスク
自然災害やテロ等外部要因によるシステムや社会インフラの大規模な障害発生等及び感染症(新型インフルエンザ、新型コロナウイルス等)の流行等により、当社グループの業務の一部が不全となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績並びに業務遂行に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、2020年初より顕在化した新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、実体経済が大きな打撃を受けるとともに、当社グループにおいても感染拡大を防止する施策を行っております。新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、当感染症の収束時期を確実に予測することは困難でありますが、今後一定の落ち着きを見せ経済活動も徐々に回復していくものと仮定しております。当該事象が長期化する場合には、当社グループの財政状態及び経営成績並びに業務遂行に想定以上の影響を与える可能性があります。
当社グループでは様々な顧客ニーズに応えながら収益を安定的かつ継続的に確保するためには、多様なリスクを適切に把握・評価・管理し、環境の変化に適時・適切に対応することが重要となっており、このような状況の下、リスク管理体制の充実・強化を経営の重要課題として位置づけ、健全性の維持・向上に努めております。
当社グループでは、以下に示したリスクを「特に重要な影響を及ぼすリスク」と位置づけ、事業等のリスクはこれらのリスクも踏まえて選定しております。
<特に重要な影響を及ぼすリスク>
・信用リスク
・市場リスク
・資金流動性リスク
・情報資産(システム)リスク
・サイバー攻撃等に関するリスク
また、これらのリスクの発生の可能性を認識したうえで、発生を回避するための施策を講じるとともに、発生した場合には迅速かつ適切な対応に努める所存であります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態は、預金残高は、引き続き流動性預金を中心に前連結会計年度末比1,484億円増加し5兆5,572億円となりました。貸出金残高は、中小企業向け融資の伸びは鈍化したものの、行政向け貸出や住宅ローンが増加したことから、前連結会計年度末比2,123億円増加し4兆5,038億円となりました。有価証券残高は、前連結会計年度末比836億円増加し6,482億円となりました。
経営成績は、資金運用収益は、新型コロナウイルス感染症対策としての保証協会制度融資の増加に伴う貸出金利息の増加や日銀預け金利息の増加等により増加しました。また、役務取引等収益は、ソリューション型営業への転換を図っているプロセスにあることから、預り資産販売手数料は減少しましたが、住宅ローン関連を中心に融資関連手数料が増加したことから増加しました。この結果、経常収益は、前連結会計年度比26億84百万円増加して、840億12百万円となりました。
次に与信関連費用は、前年度に感染症拡大による融資先の信用リスクに備えて、予防的に貸倒引当金を計上しておりましたが、想定ほど倒産等が発生しなかったことから前年度比大幅に減少しました。一方、年度末にかけての金利上昇の影響もあり国債等売却損が前年度比増加しました。この結果、経常費用は、前連結会計年度比36億49百万円減少して、699億65百万円となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度比63億33百万円増加して140億47百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比62億97百万円増加して114億円となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、当連結会計年度の連結損益計算書は、役務取引等収益が30百万円及び営業経費が122百万円それぞれ減少し、経常利益及び税金等調整前当期純利益がそれぞれ91百万円増加しております。
セグメントの業績につきましては、「銀行業」では、経常収益が前連結会計年度比21億13百万円増加の676億11百万円、セグメント利益は前連結会計年度比56億55百万円増加の131億39百万円となりました。また、「リース業」では、経常収益が前連結会計年度比2億64百万円増加の125億2百万円、セグメント利益は前連結会計年度比2億19百万円増加の4億28百万円となり、証券業務やクレジットカード業務等を行う「その他」では、経常収益が前連結会計年度比3億2百万円増加の81億12百万円、セグメント利益は前連結会計年度比3億17百万円増加の8億13百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、従来の方法によった場合と比べて、「銀行業」の経常収益は86百万円増加し、「その他」の経常収益は117百万円減少しております。また、「銀行業」のセグメント利益は86百万円、「その他」のセグメント利益は4百万円それぞれ増加しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、貸出金の増加による支出2,123億3百万円がありましたが、預金の増加による収入1,484億3百万円、借用金(劣後特約付借入金を除く)の増加による収入1,096億65百万円、債券貸借取引受入担保金の増加による収入744億68百万円があり、1,388億4百万円の収入となりました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、有価証券の取得による支出が、有価証券の売却及び償還による収入を上回り、835億34百万円の支出となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、配当金の支払額28億51百万円があり、30億4百万円の支出となりました。
この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、522億87百万円増加して、1兆7,124億43百万円となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用により、当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書は、税金等調整前当期純利益が91百万円増加し、ポイント引当金の増減額が17百万円、その他が74百万円それぞれ減少しております。
(1) 国内・国際業務部門別収支
当連結会計年度の資金運用収支は、国内業務部門では前連結会計年度比5.3%増加し、国際業務部門でも前連結会計年度比176.2%増加した結果、合計では前連結会計年度比5.9%、24億78百万円増加しました。
当連結会計年度の役務取引等収支は、国内業務部門では前連結会計年度比7.4%増加し、国際業務部門でも前連結会計年度比11.7%増加した結果、合計では前連結会計年度比7.5%、9億72百万円増加しました。
当連結会計年度のその他業務収支は、国内業務部門では前連結会計年度比67.9%減少し、国際業務部門でも前連結会計年度比202.4%減少した結果、合計では前連結会計年度比94.7%、23億76百万円減少しました。
(注) 1 国内業務部門は、当社及び連結子会社の円建取引であります。
2 国際業務部門は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
3 資金調達費用は、金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度2百万円、当連結会計年度2百万円)を控除して表示しております。
4 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
(2) 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況
当連結会計年度の資金運用勘定平均残高は、国内業務部門では、貸出金が増加したことを中心に、前連結会計年度比6.7%増加し、国際業務部門でも、有価証券が増加したことを中心に、前連結会計年度比71.3%増加しました。この結果、資金運用勘定平均残高合計は、前連結会計年度比7.3%増加しました。
当連結会計年度の資金調達勘定平均残高は、国内業務部門では、コールマネー及び売渡手形並びに借用金が増加したことを中心に、前連結会計年度比27.9%増加し、国際業務部門でも、債券貸借取引受入担保金が増加したことを中心に、前連結会計年度比63.7%増加しました。この結果、資金調達勘定平均残高合計は、前連結会計年度比28.3%増加しました。
次に、当連結会計年度の資金運用利回りについては、国内業務部門では、主に貸出金利回り及び有価証券利回りを中心に、前連結会計年度比0.01%低下し、国際業務部門でも、主に貸出金利回りを中心に、前連結会計年度比0.04%低下しました。この結果、資金運用利回り全体では、前連結会計年度比0.02%低下しました。
当連結会計年度の資金調達利回りについては、国内業務部門では、前連結会計年度比横ばいとなりましたが、国際業務部門では、前連結会計年度比0.27%低下しました。この結果、資金調達利回り全体では、前連結会計年度比0.01%低下しました。
① 国内業務部門
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、子銀行以外の会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 国内業務部門は、当社及び連結子会社の円建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
3 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度1,116,749百万円、当連結会計年度2,409,729百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度20,000百万円、当連結会計年度24,500百万円)及び利息(前連結会計年度2百万円、当連結会計年度2百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
4 預け金は、日本銀行への預け金の利息(前連結会計年度524百万円、当連結会計年度2,565百万円)を控除して表示しております。
5 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
② 国際業務部門
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、子銀行以外の会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 国際業務部門は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
3 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度3,394百万円、当連結会計年度5,804百万円)を、控除して表示しております。
4 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
5 国際業務部門の国内店外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。
③ 合計
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、子銀行以外の会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度1,120,144百万円、当連結会計年度2,415,534百万円)を、資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度20,000百万円、当連結会計年度24,500百万円)及び利息(前連結会計年度2百万円、当連結会計年度2百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
3 預け金は、日本銀行への預け金の利息(前連結会計年度524百万円、当連結会計年度2,565百万円)を控除して表示しております。
4 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しております。
(3) 国内・国際業務部門別役務取引の状況
当連結会計年度の国内業務部門の役務取引等収益は、預金・貸出業務を中心に前連結会計年度比3.7%増加して、210億15百万円となり、役務取引等費用は、前連結会計年度比2.9%減少して、71億24百万円となりました。また、国際業務部門の役務取引等収益は1億95百万円となり、役務取引等費用は70百万円となりました。この結果、全体の役務取引等収益は、前連結会計年度比3.7%増加して、212億11百万円となり、役務取引等費用は、前連結会計年度比2.9%減少して、71億95百万円となりました。
(注) 1 国内業務部門は、当社及び連結子会社の円建取引であります。
2 国際業務部門は、連結子会社の外貨建取引であります。
(4) 国内・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 国内業務部門は、当社及び連結子会社の円建取引であります。
2 国際業務部門は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めております。
3 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
4 定期性預金=定期預金+定期積金
(5) 貸出金残高の状況
(注) 「国内」とは、当社及び連結子会社であります。
前連結会計年度、当連結会計年度とも該当ありません。
(6) 国内・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1 国内業務部門は、当社及び連結子会社の円建取引であります。
2 国際業務部門は、連結子会社の外貨建取引であります。ただし、円建外国証券は、国際業務部門に含めております。
3 「その他の証券」には、外国証券を含んでおります。
(7)「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
連結会社のうち、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は、池田泉州銀行1社であります。
○ 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表)
(注) 共同信託他社管理財産については、前連結会計年度(2021年3月31日)及び当連結会計年度(2022年3月31日)のいずれも取扱残高はありません。
○ 元本補填契約のある信託の運用/受入状況(末残)
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第20号)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。
なお、当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:百万円、%)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、池田泉州銀行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たり、資産及び負債または損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成において使用される見積りと判断に大きな影響を及ぼす可能性がある特に重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りでありますが、その他、連結財務諸表作成において影響を及ぼす可能性のある重要な会計方針は以下の通りであります。
a 退職給付に係る資産又は負債
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、連結会計年度末における退職給付債務の見込み額に基づき、退職給付に係る資産・負債を計上しております。退職給付費用及び退職給付債務は、割引率、予定昇給率、退職率及び死亡率等の数理計算において用いる前提条件に基づいて算出しております。
実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合には、その影響は数理計算上の差異あるいは過去勤務費用として累積され、将来にわたって一定の年数により認識されることになります。
b 固定資産の減損会計
当社グループは、収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなった固定資産の帳簿価額を回収可能額まで減額する会計処理を適用しております。
本会計処理の適用に当たっては、営業活動から生ずる収益の低下や市場価格の著しい下落等によって減損の兆候が見られる場合に減損の有無を検討しております。減損の検討には将来キャッシュ・フローの見積り額を用いており、減損の認識が必要と判断された場合には、帳簿価額が回収可能額を上回る金額を減損しております。
将来の営業活動から生ずる収益の悪化、経営環境の著しい悪化、使用用途の変更、市場価格の著しい下落等により減損の認識が必要となった場合には、追加的な減損処理が必要となる可能性があります。
c 金融商品の時価評価
当社グループは、資金運用の一環として有価証券を保有しております。これらの有価証券は市場価格等のある有価証券と市場価格のない株式などの有価証券が含まれます。当社グループでは、市場価格のある売買目的有価証券以外の有価証券のうち、当該有価証券の時価が取得原価に比べて著しく下落しており、時価が取得原価まで回復する見込みがあると認められないものについては、当該時価をもって連結貸借対照表計上額とするとともに、評価差額を当該連結会計年度の損失として処理しております。また、市場価格のない株式等においては、当該有価証券の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、同様に評価差額を当該連結会計年度に損失処理しております。
将来の市況悪化や投資先の業績不振等により、市場価格または実質価額の下落が発生した場合には、追加的に減損処理が必要となる可能性があります。
② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 預金・譲渡性預金
譲渡性預金を含めた預金等は、流動性預金を中心に個人預金、法人預金とも増加し、前連結会計年度末比1,484億円増加して5兆5,572億円となりました。
個人総預り資産については、預金や投資信託の預り資産残高増加により前連結会計年度末比1,720億円増加して5兆730億円となりました。
b 貸出金
貸出金は、中小企業向け融資の伸びは鈍化しましたが、行政向け貸出や住宅ローンが増加したことから、前連結会計年度末比2,123億円増加して4兆5,038億円となりました。
c 有価証券
有価証券は、引き続きリスクを抑えるために新たな投資は抑制的に臨んでいることから、前連結会計年度末比836億円増加して6,482億円となりました。
d 不良債権額
当社グループのリスク管理債権の合計は、前連結会計年度末比82億円増加して444億円となりました。貸出金残高に占める割合は0.97%と引き続き低位で推移しております。
e 繰延税金資産
繰延税金資産は、貸倒引当金及び繰越欠損金に係るものが大半を占めております。当連結会計年度においては、貸倒引当金及び繰越欠損金の減少等により繰延税金資産が減少したものの、その他有価証券評価差額金の減少により繰延税金負債が減少したことから、繰延税金資産の純額は10億41百万円増加し35億41百万円となりました。
・当連結会計年度の経営成績
a 連結粗利益
当連結会計年度の連結粗利益については、その他業務利益が23億76百万円減少しましたが、資金利益及び役務取引等利益がそれぞれ24億78百万円、9億72百万円増加したことから、前連結会計年度比10億84百万円増加して、584億56百万円となりました。
イ 資金利益
当連結会計年度の資金利益については、預け金利息及び貸出金利息などの資金運用収益が前連結会計年度比21億86百万円増加し、預金利息並びにコールマネー利息及び売渡手形利息などの資金調達費用も前連結会計年度比2億93百万円減少したことから、前連結会計年度比24億78百万円増加して、442億96百万円となりました。
ロ 役務取引等利益
当連結会計年度の役務取引等利益については、役務取引等収益が預金・貸出業務の増加により前連結会計年度比7億59百万円増加し、役務取引等費用も前連結会計年度比2億12百万円減少したことから、前連結会計年度比9億72百万円増加し、140億16百万円となりました。
ハ その他業務利益
当連結会計年度のその他業務利益については、国債等債券関係損益が前連結会計年度比24億61百万円減少したことを主因として、前連結会計年度比23億76百万円減少し、1億32百万円となりました。
b 経常利益
連結粗利益は前連結会計年度比10億84百万円増加して、584億56百万円となりました。営業経費は前連結会計年度比6億72百万円増加して、461億55百万円となり、与信関連費用は前年度に感染症拡大による融資取引先の信用リスクに備えて、予防的に貸倒引当金を計上しておりましたが、想定ほど倒産等が発生しなかったことから、前連結会計年度比66億78百万円と大幅に減少し、35百万円となりました。また、株式等関係損益は前連結会計年度比10億57百万円減少して、6億93百万円となりました。以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度比63億33百万円増加して、140億47百万円となりました。
c 親会社株主に帰属する当期純利益
経常利益は前連結会計年度比63億33百万円増加して、140億47百万円となり、特別損益は前連結会計年度比1億22百万円減少して、2億8百万円の損失となったことから、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比62億11百万円増加して、138億39百万円となりました。また、法人税等合計は前連結会計年度比1億96百万円減少して、22億62百万円となりました。以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比62億97百万円増加し、114億円となりました。
・池田泉州銀行(単体)の経営成績
a 実質業務純益
業務粗利益は、日銀預け金利息及び貸出金利息が増加したことから、前年比14億87百万円増加し、521億74百万円となりました。
資金利益は、新型コロナウイルス感染症対策としての保証協会制度融資の増加に伴う預貸収益の改善や、日銀預け金利息の増加等により、前年比24億82百万円増加しました。
役務取引等利益は、ソリューション型営業への転換を図っているプロセスにあることから、預り資産販売手数料が減少しましたが、住宅ローン関連を中心に融資関連手数料が増加したことから、前年比12億47百万円増加しました。
一方、経費は前年比19億1百万円増加して428億96百万円となりました。
人件費は、これまでカットしていた賞与の復枠を実施したこと等もあり、前年比18億8百万円増加しましたが、物件費はコスト削減を徹底していく中で、前年比95百万円減少しました。
その結果、実質業務純益は92億77百万円、コア業務純益は113億43百万円となりました。
b 経常利益
株式等関係損益は前年に比べ14億41百万円減少して2億75百万円の利益となりました。一方、一般貸倒引当金繰入額を含む与信関連費用は59億86百万円と大幅に減少し、2億77百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前年比55億9百万円増加して106億97百万円となりました。
c 当期純利益
特別損益は、前年比1億4百万円減少の1億73百万円の損失となり、法人税等を加味した当期純利益は前年比55億64百万円増加の94億54百万円となりました。
③ 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析
(資本の財源及び資本の流動性についての情報)
当社グループは、地域金融グループとして、地元の中小企業向けへ積極的に資金を供給するとともに、有価証券投資などのマーケットにおける資金運用を行っております。また、個人顧客を中心に預金の安定的な調達を行うとともに、必要に応じてコールマネーや債券貸借取引受入担保金などのマーケットにおける資金調達も行っております。
当社グループの現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末比522億87百万円増加して、1兆7,124億43百万円となり、十分な手元流動性を確保しております。また、当社グループは、流動性リスク管理規定を制定し、資金の運用・調達状況をきめ細かく把握することを通じて、保有資産の流動性の確保や調達手段の多様化を図るなど、資金流動性リスクの管理に万全の体制で臨んでおります。
なお、当面の必要資金については、自己資金にて対応する予定であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度は、貸出金の増加による支出3,280億26百万円がありましたが、借用金(劣後特約付借入金を除く)の増加7,641億20百万円及び預金の増加による収入4,209億59百万円、債券貸借取引受入担保金の増加による収入103億23百万円があったことを主因に、8,800億26百万円の収入となりました。当連結会計年度は、貸出金の増加による支出2,123億3百万円がありましたが、預金の増加による収入1,484億3百万円、借用金(劣後特約付借入金を除く)の増加による収入1,096億65百万円、債券貸借取引受入担保金の増加による収入744億68百万円があったことを主因に、前連結会計年度比7,412億22百万円減少して、1,388億4百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度は、有価証券の取得による支出1,449億50百万円が有価証券の売却及び償還による収入1,291億82百万円を上回ったことを主因に、189億23百万円の支出となりました。当連結会計年度は、有価証券の取得による支出3,040億26百万円が有価証券の売却及び償還による収入2,286億54百万円を上回ったことを主因に、前連結会計年度比646億11百万円減少して、835億34百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度は、非支配株主からの払込による収入3億60百万円、自己株式の処分による収入21百万円がありましたが、配当金の支払額28億55百万円があったことから、27億76百万円の支出となりました。当連結会計年度は、配当金の支払額28億51百万円があったことを主因に、前連結会計年度比2億28百万円減少して、30億4百万円の支出となりました。
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行持株会社における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
当社は、当社の完全子会社である池田銀行及び泉州銀行(両行は2010年5月1日に合併し商号を「池田泉州銀行」に変更しております。)との間で、当社が両行に対して行う経営管理に関して、2009年10月1日付で「経営管理契約書」を締結しております。
該当事項はありません。