第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成31年3月20日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループでは、「産業が発展すればするほど、自然資本と人間関係資本が増加する、持続可能な社会の実現」という基本理念のもとで、経営の効率性、健全性及び透明性を確保し、事業資本の最大化及び株主の皆様やお客様をはじめ社会から高い信頼と評価を得る会社の実現を目指しております。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、成長性・収益性については売上高、営業利益及び営業利益率を、資本効率についてはROE(株主資本利益率)を経営の重点指標としており、これらの改善及び向上を行うことを目標としております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 中期的な強化項目として3つの強化項目を挙げております。

① 地上資源事業における独自サービスの提供拡大

・環境戦略の立案・ソリューション設計・オペレーション実施までをワンストップで提供し、企業の社会的価値の向上に資するサービスの設計及び提案力の強化

・ICTとアウトソーシングによる環境業務の効率化支援サービスの提供拡大及び顧客ニーズに合わせた新機能の開発や、サービス品質の向上に注力・ICTによって蓄積されたデータを活用した環境戦略の立案やソリューション設計等のコンサルティングサービスの提供能力の向上

・再資源化困難物等のための設備導入推進による多機能化と高付加価値化

・新たな地上資源(リサイクル製品)の開発・製造の拡充

・パートナー企業を含む全国の資源循環プラットフォームを駆使したリサイクル提案力の強化と廃棄物管理トータルソリューションの推進

・地域内資源循環システムの確立と水平展開

② 海外展開の推進

・アジア圏での地上資源事業の展開・拡大

・貿易取引の販路拡大と取扱商品拡大

・地域内資源循環システムの構築と水平展開

③ 組織力の向上

・組織の機能及び連携の強化

・人材育成の強化

 これらの施策とグループ全体でのコスト削減施策を確実に実施していくことで経営基盤を強化し、「循環型システム」を創るリーディング・カンパニー・グループとして事業の成長・拡大を図ってまいります。

 

(4) 経営環境及び対処すべき課題

 企業の取り巻く状況に目を向けますと、人口拡大に伴う急速な成長により課題が増加する国際社会と、人口減少により規模の収縮する国内経済という経済環境の変化、及びAIやICT技術の急速な進化、そして、気候変動、エネルギー・資源問題等の環境制約が顕著になってきています。こうした状況の中、企業は環境対応について手探りの不安定な事業運営を行わざるを得ず、事業環境変化の早期発見や柔軟かつスピード感のある対応とこれらを乗り切る事業力が必要不可欠となるため、環境リスクと環境コストの同時低減を実現させる課題解決のニーズが高まっております。
 このような経営環境の中で当社グループは収益力の拡大と経営基盤の強化に向けて、以下の諸施策を実施してまいります

 

① 地上資源事業における統合支援サービスの提供拡大及びリサイクルサービスの拡充

 顧客企業の持続的成長を支援する統合サービス「The Sustainable Stage」の提供拡大や100%リサイクルサービスの拡充を進めてまいります。具体的には顧客企業を中心に、環境管理業務の効率化を支援する「AMITA Smart Eco」の提供拡大やICTによって蓄積されたデータを活用したコンサルティングサービスの提供を進めることで、企業のより高度な環境取り組みをサポートしてまいります。また、全国展開する資源循環プラットフォームを駆使したリサイクル提案の強化や、新規リサイクル用途の開発・製造の拡充により新規顧客の開拓を進めると共に、製造面では製造方法の効率化や低コスト化に向けた取り組みを継続し、競争力を強化してまいります。さらに、地域の持続的な発展を支援する統合支援サービス「BIOシステム」においては、バイオガス施設「南三陸BIO」のような資源循環の仕組みを中核とした地域内資源循環システムの確立と水平展開を推進してまいります

 

② 海外展開の推進

 マレーシアにおいてはAKBK循環資源製造所での代替燃料となるリサイクル製品の製造開始などによる営業力の強化と収益増強に努め、台湾循環資源製造所においては引き続き収益改善を進めてまいります。

 

③ 組織力の向上

 価値創出人財の育成及び、社員のライフステージに適した働き方を整備することにより、グループの全体的な価値創出力の向上を目指してまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を下記に記載しております。なお、将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成31年3月20日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 当社グループが紹介する産業廃棄物の収集・運搬業者や中間処理業者による不法投棄等によるリスク

 当社グループが資源発生元に対して提案・紹介する産業廃棄物の収集・運搬業者や中間処理業者については、その選定の過程で許認可の取得状況や財務状況等を訪問調査や外部の信用調査機関等による調査で確認を行い、信用できると当社グループが判断した業者に限定して紹介をしております。しかし、当社グループの紹介した業者が不法投棄等を行った場合、当社グループが「産業廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(以下、廃棄物処理法)等に基づく罰則を受けることはありませんが、当社グループの信用が低下し、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② リサイクル工場施設の賃貸借契約について

 当社グループのリサイクル工場のうち、姫路循環資源製造所においては施設用地の一部(総面積21,487.43㎡中、7,505.55㎡分)及び工場建物の一部、北九州循環資源製造所及び台湾循環資源製造所においては施設用地、川崎循環資源製造所においては工場建物を賃借しております。

 現時点においては、用地及び建物の貸主と当社グループの関係は良好であり、貸主から契約期間中の解約の申し出がなされる可能性は低いものと考えておりますが、貸主側の事情の変更等により、予期せぬ解約の申し出がなされる可能性があります。仮に、解約の申し出がなされた場合、当該施設は産業廃棄物の中間処理施設であることから、代替の用地及び建物の確保には相当の困難が伴うものと予想されます。従って、解約の申し出がなされた場合に代替の用地及び建物が適時に確保できない場合には、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 法的規制について

 当社グループが行う地上資源事業は、廃棄物処理法上、産業廃棄物の処分に該当し、また、発生品の運搬に関して積み替えのための保管を行うことは産業廃棄物の収集・運搬に該当します。従って、当社グループの地上資源事業は廃棄物処理法の規制を受けることになります。

(イ)産業廃棄物処理業許可

 廃棄物処理法上、産業廃棄物の収集・運搬(保管・積み替えを含む)及び処分(中間処理・再生を含む)を業として行うためには各自治体の許可が必要とされております。そのため、当社グループは、以下のような産業廃棄物処理業に関する許可を取得しており、その有効期限はそれぞれ以下に示すとおりとなっております。

<アミタ株式会社>

a. 産業廃棄物処分業許可(姫路市長)許可番号07023000689号 平成33年9月30日

b. 特別管理産業廃棄物処分業許可(姫路市長)許可番号07073000689号 平成33年9月30日

c. 産業廃棄物処分業許可(茨城県知事)許可番号00821000689号 平成32年12月25日

d. 特別管理産業廃棄物処分業許可(茨城県知事)許可番号00871000689号 平成32年12月25日

e. 産業廃棄物処分業許可(川崎市長)許可番号05720000689号 平成34年3月31日

f. 産業廃棄物処分業許可(北九州市長)許可番号07620000689号 平成34年6月28日

g. 産業廃棄物収集運搬業許可(大阪府知事)許可番号02700000689号 平成33年10月22日

h. 産業廃棄物収集運搬業許可(兵庫県知事)許可番号02802000689号 平成35年4月26日

i. 産業廃棄物収集運搬業許可(姫路市長)許可番号07013000689号 平成33年8月4日

j. 産業廃棄物収集運搬業許可(岡山県知事)許可番号03303000689号 平成36年8月21日

k. 産業廃棄物収集運搬業許可(広島県知事)許可番号03400000689号 平成33年11月5日

l. 特別管理産業廃棄物収集運搬業許可(兵庫県知事)許可番号02852000689号 平成34年7月1日

m. 特別管理産業廃棄物収集運搬業許可(姫路市長)許可番号07063000689号 平成32年6月14日

 

(ロ)事業活動の停止及び取消し要件について

 廃棄物処理法上、不法投棄、無許可営業、無許可変更及びマニフェスト虚偽記載等一定の要件に該当する場合には、当社グループに対し事業の停止命令及び許可の取消し処分がなされる場合があります。

 当社グループは、内部監査等を通じて定期的に業務における法令遵守の確認を行い、廃棄物処理法の事業停止要件、許可取消し要件に該当することのないよう努めておりますが、万が一、当社グループの業務がこれらの要件に該当し、事業停止命令、許可取消し処分がなされた場合、当社グループの強みである自社製造所による地上資源製造業務が不可能となり、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(ハ)許可の更新

 廃棄物処理法上、産業廃棄物処理業の許可は有効期限が5年間(優良産業廃棄物処理業者認定制度による優良認定を受けた場合は7年間)とされており、当社グループが有する産業廃棄物処理業の許可には上記のような有効期限が定められているため、上記の許可の有効期限が切れる場合は許可を更新する必要があります。また、更新が認められるためには廃棄物処理法上の基準に適合している必要があります。

 現在当社グループは、当該基準に適合しており、許可が更新されない事由は発生しておりませんが、今後の更新時に廃棄物処理法に規定されている基準に当社グループが適合していると認められない場合には、更新がされないことになります。このような場合には、当社グループの地上資源製造施設等の操業が停止することで当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(ニ)新たな処理業の許可又は事業の範囲の変更の許可の取得

 当社グループが新たな事業展開を行っていくにあたっては、事業の範囲の変更の許可又は許可の新規取得が必要となってくる場合が考えられますが、これらの許可を取得するためには、当社グループが廃棄物処理法の基準に適合している必要があります。

 現在当社グループは、当該基準に適合しており、許可の取得が認められない事由はございませんが、万が一、廃棄物処理法に規定されている基準に当社グループが適合していると認められない場合には、許可の申請が却下されることになります。また、当社グループがすでに取得している廃棄物処理業許可の停止並びに取消し要件に該当した場合、新規の許可取得は不可能となります。このような事態が発生した場合、新規事業の展開自体が不可能となり、当社グループの事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 為替変動の影響について

 当社グループは台湾・韓国等の海外の会社とも取引を行っており、これらの会社との取引は主に米ドル建てでありますが、海外事業の展開に伴い現地通貨建て取引が拡大する見通しであることから、円/米ドル並びに、円/現地通貨の為替レートの変動リスクが発生いたします。当社グループでは、このような外貨建取引の為替レートの変動リスクを極力回避するため、デリバティブリスク管理方針を設け、リスクヘッジの手段を講じております。しかし、為替変動のリスクを完全に排除することは困難であり、為替変動は当社グループの業績に影響を及ぼすことがあります。

 

⑤ 財政状況、経営成績について

(イ)借入金の依存度について

 当社グループの事業においては、循環資源製造所における設備投資や効率的な営業戦略を実行するためのIT設備投資及び営業網拡大・人員増強等のための投資が不可欠ですが、これらの投資により、平成30年12月期末における総資産に占める借入金の比率は48.8%であります。今後、経済情勢の変化による金利上昇により支払利息負担が増大することで、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(ロ)業績の変動について

 当社グループの事業において扱う発生品は、資源発生元の製造工程から副次的に発生する物であり、製造業において大幅な生産調整が行われた場合、発生品の取扱量も想定を下回ることで、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(ハ)競争の状況について

 当社グループは資源発生元の製造工程や発生品を分析し、各発生元に最適な環境リスクの低減手法を提案していくソリューション型の営業手法により他社との差別化をすすめておりますが、産業廃棄物の排出量は近年漸減の傾向がみられ、さらに、自治体等による廃棄物処理のマッチング提案等がインターネット等の普及により低廉化されております。また環境市場の拡大に伴い新しいビジネスモデルで環境市場に参入してくる企業も増加しております。環境市場の拡大、活性化は当社グループにとってもチャンスであり、望ましいと考えております。しかしながら、競争の激化が当社グループの顧客の流出に繋がる可能性があり、その場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 事故、自然災害等による影響について

 当社グループの循環資源製造所には、破砕機や混合機といった製造設備があり、また多量の可燃物を取り扱っていることから、様々な安全対策の徹底を図り、対人・対物を問わず、事故防止に務めております。しかしながら、万一重大な事故が発生した場合には、操業を停止せざるを得ない事態や設備の復旧に多額の投資が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、国内外の製造拠点や事務所等において、大規模地震や台風等の自然災害、その他戦争、テロなど当社グループの制御不能な事態が発生し、事業活動に支障が生じた場合やそれに伴う環境汚染が生じた場合には、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 情報セキュリティについて

 当社グループは、事業遂行の一環として、多数の個人情報を有しています。また、当社グループの地上資源事業、環境ソリューション事業に関する営業秘密を多数有しています。当社グループは、情報管理に対策を講じていますが、不測の事態によりコンピュータウイルス、ソフトウェア又はハードウェアの障害、災害、テロ等により情報システムが機能しなくなる可能性や、情報が流出し、第三者がこれを不正に取得、使用する可能性があり、このような事態が生じた場合、当社グループの事業や、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 継続企業の前提に関する重要事象等について

 当社グループは、当連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益を計上しておりますが、前連結会計年度において3期連続して当期純損失を計上し、純資産が大きく減少しております。そのため、当連結会計年度においても継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。

 当社としましては、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) 事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策」に記載している諸施策を実施し収益力の回復と経営基盤の強化に努めてまいります。また、当期及び過去3期いずれも営業利益及び営業活動によるキャッシュ・フローは黒字であり、今後の主要取引銀行等の支援体制も十分確保できていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな景気拡大基調が続き、海外経済は総じて着実な成長が続くものの保護主義的な通商政策の動向や新興国・資源国経済の動向などに留意を要する状況も続いており、経済の先行きは不確実性を含んだ状況で推移しております。
 このような経済状況のもと、当社グループは循環型システムを創るリーディング・カンパニー・グループとして、「価値創出にこだわり、事業採算性を追求する~収益が上がる体質改善~」をスローガンに、事業の強化及び拡充を進めてまいりました。具体的には、国内事業においては、企業の持続的な発展を支援するパッケージサービス「The Sustainable Stage(サステナブルステージ)」の核となる新サービスとして、ICTとアウトソーシングの組み合わせにより環境管理業務のリスク・コストの削減及び人的リソースの最適配置・マネジメント方法の最適設計・蓄積データの戦略的活用等を統合的に支援する「AMITA Smart Eco(アミタ スマートエコ)」の提供を開始しました。北九州循環資源製造所においては、半導体メーカーから排出される廃液から金属代替原料等を製造する100%リサイクルサービスの提供を進めてまいりました。環境認証サービスでは、サステナブル調達のニーズの高まりに応え、認証審査可能な対象を追加し、取扱件数を拡大すると共に、持続可能な水産物を認証するASC-MSC認証において、世界初となる海藻類の認証審査を実施してまいりました。また、海外事業ではマレーシアの当社連結子会社とベルジャヤグループとの合弁会社であるAMITA KUB-BERJAYA KITAR SDN. BHD.において、新たな設備導入により従来受け入れ困難だった発生品(産業廃棄物)の受け入れを進め、製造量を順調に拡大してまいりました。また、当社の連結子会社である台灣阿米達股份有限公司では、太陽光電池業界から半導体業界への取引先変更などによる収益改善に取り組んでまいりました。

 以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

(イ)財政状態

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて137,189千円減少し、3,665,101千円となりました。

 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて189,934千円減少し、3,398,050千円となりました。

 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて52,744千円増加し、267,051千円となりました。

 

(ロ)経営成績

 当連結会計年度の経営成績は売上高4,704,183千円(前期比2.1%減、前期差△99,446千円)、営業利益136,322千円(前期比70.0%増、前期差+56,135千円)、経常利益140,664千円(前期比23.0%増、前期差+26,337千円)、親会社株主に帰属する当期純利益24,299千円(前期比-、前期差+361,485千円)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 地上資源事業におきましては、売上高4,494,548千円(前期比3.8%減、前期差△176,565千円)、営業利益127,266千円(前期比13.7%減、前期差△20,161千円)となりました。

 環境ソリューション事業におきましては、売上高209,635千円(前期比58.2%増、前期差+77,118千円)、営業利益は9,055千円(前期比-、前期差+76,297千円)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少などにより営業キャッシュ・フローは増加、一方で有形固定資産の取得による支出の増加などにより投資活動によるキャッシュ・フローは減少、財務活動によるキャッシュ・フローについても長期借入金の返済などにより減少しました。結果、前連結会計年度末に比べて44,845千円増加し、667,387千円となりました。

 

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果増加した資金は288,847千円(前期比123,403千円の収入の増加)となりました。これは税金等調整前当期純利益124,627千円の計上や売上債権の減少228,327千円などによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果減少した資金は79,662千円(前期比60千円の支出の増加)となりました。これは有形固定資産の取得による支出82,096千円などによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果減少した資金は159,418千円(前期比119,070千円の支出の増加)となりました。これは長期借入れ及び短期借入れによる収入が500,000千円あった一方で、長期借入金の返済による支出が613,959千円あったことなどによるものです。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

(イ)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成30年1月1日

至  平成30年12月31日)

前年同期比(%)

地上資源事業(千円)

3,160,845

100.7

合計(千円)

3,160,845

100.7

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.生産高は、循環資源製造所において中間処理したものによる生産高を販売価格で表示しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(ロ)受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

地上資源事業

3,245,278

101.3

129,543

85.5

環境ソリューション事業

223,746

141.1

70,814

124.9

合計

3,469,025

103.2

200,358

96.2

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.受注高及び受注残高は、地上資源事業には循環資源製造所におけるリサイクル業務及び各種コンサルティングを、環境ソリューション事業には環境認証審査及び環境に関わる調査・研究を受注したものを記載しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(ハ)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成30年1月1日

至  平成30年12月31日)

前年同期比(%)

地上資源事業(千円)

4,494,548

96.2

環境ソリューション事業(千円)

209,635

158.2

合計(千円)

4,704,183

97.9

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.最近2連結会計年度においては、連結売上高の10%以上を占める相手先がないため、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載を省略しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。

 

当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(イ)経営成績等

a.財政状態

(資産合計)

 当連結会計年度末における資産合計は、流動資産は受取手形及び売掛金などの減少により223,587千円減少、固定資産については、機械装置の増加などにより86,398千円増加しました。結果、前連結会計年度末に比べて137,189千円減少し、3,665,101千円となりました。

(負債合計)

 当連結会計年度末における負債合計は、流動負債は支払手形及び買掛金などの減少により118,089千円減少し、固定負債についても長期借入金の返済などにより71,844千円減少しました。結果、前連結会計年度末に比べて189,934千円減少し、3,398,050千円となりました。

(純資産合計)

 当連結会計年度末における純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替換算調整勘定の計上により前連結会計年度末に比べ52,744千円増加し、267,051千円となりました。

 

b.経営成績

(売上高)

 地上資源事業におきましては、北九州循環資源製造所の取扱量が好調に推移したものの、リサイクルオペレーション取引等が減少したことにより売上高は減少、環境ソリューション事業におきましては、自治体向けの調査、研究受託業務や環境認証サービスが順調に推移したことにより増加いたしました。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,704,183千円(前期比2.1%減、前期差△99,446千円)となりました。

(売上総利益)

 売上総利益は地上資源事業における製造原価の削減等の影響により、1,571,134千円(前期比4.8%増、前期差+71,639千円)となりました。

(営業損益)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は人件費等の削減はあるものの支払報酬等の増加により1,434,812千円(前期比1.1%増、前期差+15,503千円)となりましたが、売上総利益の増加もあり、当連結会計年度の営業利益は136,322千円(前期比70.0%増、前期差+56,135千円)となりました。

(経常損益)

 当連結会計年度の経常利益は為替差損の計上はあるものの、営業利益の増加や受取保険金の計上により140,664千円(前期比23.0%増、前期差+26,337千円)となりました。

(税金等調整前当期純損益)

 当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は固定資産除却損の計上があるものの、前期に台湾循環資源製造所の固定資産の減損損失を計上したことや経常利益が増加したことで、124,627千円(前期比-、前期差+382,080千円)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純損益)

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は税金費用の増加があるものの、税金等調整前当期純利益が増加したことにより24,299千円(前期比-、前期差+361,485千円)となりました。

 

c.キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 

(ロ)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(ハ)資本の財源及び資金の流動性

a.資金需要

設備投資、運転資金、借入の返済及び利息の支払い等に資金を充当しております。

b.資金の源泉

主として営業活動、金融機関からの借入により、必要とする資金を調達しております。

c.キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、667,387千円となりました。

 

(ニ)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、成長性・収益性については売上高、営業利益及び営業利益率を、資本効率についてはROE(株主資本利益率)を経営の重点指標としており、これらの改善及び向上を行うことを目標としております。

 当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案し、企業価値を最大限に高めるべく努めております。

 今後も当社グループでは、「産業が発展すればするほど、自然資本と人間関係資本が増加する、持続可能な社会の実現」という基本理念のもとで、経営の効率性、健全性及び透明性を確保し、事業資本の最大化及び株主の皆様やお客様をはじめ社会から高い信頼と評価を得る会社の実現を目指してまいります。

 

(ホ)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.地上資源事業

 地上資源製造(100%リサイクル)やリサイクルオペレーション、企業のサステナブル戦略の立案・実行に関する各種コンサルティング、廃棄物管理業務支援などを行うこのセグメントでは、北九州循環資源製造所の取扱量が好調に推移したものの、リサイクルオペレーション取引等が減少したことにより、売上高は4,494,548千円(前期比3.8%減、前期差△176,565千円)となりました。セグメント利益は売上高の減少はあるものの製造原価の削減により127,266千円(前期比13.7%減、前期差△20,161千円)となりました。セグメント資産は受取手形及び売掛金などの減少により3,552,311千円(前期比4.4%減、前期差△162,718千円)となりました。

 

b.環境ソリューション事業

 調査・研究、FSCやMSCなどの認証関連サービスの提供を行うこのセグメントでは、自治体向けの調査、研究受託業務や環境認証サービスが順調に推移したことに伴い、売上高は209,635千円(前期比58.2%増、前期差+77,118千円)、セグメント利益は売上高の増加及び販売管理費の削減効果により9,055千円(前期比-、前期差+76,297千円)、セグメント資産は112,790千円(前期比29.3%増、前期差+25,528千円)となりました。

 

(3) 事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策

 当社グループは「2.事業等のリスク ⑧ 継続企業の前提に関する重要事象等ついて」に記載の継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に対処すべく、以下の対応策を実施しております。

 地上資源事業においては、顧客企業の持続的成長を支援する統合サービス「The Sustainable Stage」の提供拡大や100%リサイクルサービスの拡充を進めてまいります。具体的には顧客企業を中心に、環境管理業務の効率化を支援する「AMITA Smart Eco」の提供拡大やICTによって蓄積されたデータを活用したコンサルティングサービスの提供を進めることで、企業のより高度な環境取り組みをサポートしてまいります。また、全国展開する資源循環プラットフォームを駆使したリサイクル提案の強化や、新規リサイクル用途の開発・製造の拡充により新規顧客の開拓を進めると共に、製造面では製造方法の効率化や低コスト化に向けた取り組みを継続し、競争力を強化してまいります。さらに、地域の持続的な発展を支援する統合支援サービス「BIOシステム」においては、バイオガス施設「南三陸BIO」のような資源循環の仕組みを中核とした地域内資源循環システムの確立と水平展開を推進してまいります。そして、海外事業では、マレーシアにおいてはAKBK循環資源製造所での代替燃料となるリサイクル製品の製造開始などによる営業力の強化と収益増強に努め、台湾循環資源製造所においては引き続き収益改善を進めてまいります。

 上記の対応策を実施することにより、収益力の拡大と経営基盤の強化に努めてまいります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。