文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、「心」と「食」と「飲」を通じて地域社会に「出会い」「語らい」「憩い」と「癒し」のサービスを提供し、世界中のお客様から「ありがとう」といわれる企業になることを企業理念としております。
お客様から「ありがとう」をいただくため、PDCCと称し、Plan(仮説)・Do(実行)・Check(検証)・Communication(水平展開)の行動循環を常に意識し、改善を継続していくことをスローガンとしております。
これらを実践することで、企業価値の拡大と業績の向上に努め、お客様、株主様、お取引先様、FCオーナー様、従業員、全てのステークホルダーから信頼をいただける企業になることを目標として経営しております。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループが属する外食業界は、国内人口の減少や高齢化とともに、人手不足、異業種を含めた企業間競争の激化など厳しい状況が続いております。また、お客様の選択の眼はますます厳しくなり、安全・安心に対するニーズも非常に高いレベルが求められております。このような環境のなか、当社グループは、目の前のお客様を大切にし、お客様からありがとうをいただくため、「食」と「飲」を中心とした「総合サービス産業」を目指してまいります。具体的には、価値あるものをお客様に提供するため、鮮度にこだわる食の六次産業企業として、一次産業(生産)・二次産業(加工)・三次産業(店舗販売)までを一貫して自社展開する六次産業化への取り組みが重要と考えております。一次産業(生産)では、安全・安心な独自素材の調達、二次産業(加工)では、バックキッチンで鮮度と品質を追求、三次産業(店舗販売)では、地域密着の店舗運営で「新しい価値」の創造と提供に取り組んでまいります。合わせて、地産地消・地産全消から、地産店消の拡大を進め、サービス力と商品力の継続的な向上を目指してまいります。これらを実現するには、人財の採用及び教育訓練が最重要課題であり、「志」「技術」「情熱」を持てる人財の採用及び教育訓練の強化に取り組んでまいります。また、お客様満足度を向上するために、従業員満足度の向上を重視して行動してまいります。
当社のグループの全体的な方向性としては、中期的に、①居酒屋事業(直営・FC)、②専門業態(コントラクト・食事業態)、③アライアンス、新規事業、海外(お客様・人財)、本社機能の高度化、生産性向上、ダイバーシティに注力し、世界中のお客様からありがとうをいただき続ける企業を目指してまいります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループにおきましては、今後も持続的な成長と、企業価値の更なる向上を目指しております。居酒屋業
界は厳しい状況が続くことが想定されますが、2020年3月期より新中期3か年経営計画として、ROE(自己資本利益率)8.0%以上、売上高営業利益率6.5%以上とすることを経営上の目標指標として取り組んでおります。
(4)経営環境及び優先的に対処すべき課題
当社グループが属する外食産業におきましては、お客様の選別志向は厳しく、他業種を含めた企業間競争の激化など、厳しい状況が続いております。また、健康増進法による受動喫煙対策による影響が懸念されるなか、2020年以降の新型コロナウイルス感染症への対応が必須の状況下にあります。
このような環境のなか、当社グループと致しましては、社会環境の変化やお客様のニーズを的確に捉え、価値あるものをお客様へ提供し、サービスレベルの向上と従業員満足度の向上への取り組みを絶え間なく続けていくことが重要であると考えております。
具体的に対処すべき課題と致しましては、以下の点を重視して行動してまいります。
①新型コロナウイルス感染症への対応
新型コロナウイルス感染症は、わが国の経済活動や消費者の消費行動に大きな影響を与えております。当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大防止への社会的な要請を踏まえ、直営店及びフランチャイズ店において、臨時休業や営業時間の短縮等を実施してまいりました。緊急事態宣言の解除と各自治体による営業自粛要請の緩和後、順次、店舗の営業を再開しておりますが、売上高が新型コロナウイルス感染症の広がる前の水準に戻るには、1年程度を要するものと予測しております。このような状況のなか、当社グループはお客様や従業員の安全を第一とし、衛生管理や感染拡大防止に取り組むとともに、テイクアウトやデリバリーなどのニーズにも対応しながら営業を続けております。
また、4月下旬に当座貸越契約に基づく資金の借入を実行するとともに、5月に取引金融機関と新たな当座貸越契約を締結しており、必要な運転資金を確保しております。
したがいまして、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる状況が存在するものの、不確実性は認められないものと判断しております。
②「安全」「安心」の提供
当社におきましては、安全確保のため、仕入食材の品質管理、配送段階における温度管理と鮮度の維持、加工段階及び店舗における衛生管理など、チェック体制の整備運用に努めております。新型コロナウイルス感染症対策(従業員の体調チェック、手洗い・アルコール消毒・マスク着用の徹底、換気、窓・入り口の開放、ご着席の適正配置、お会計時の非接触等)を推進し、「安全」「安心」を常にお客様に提供するよう努めてまいります。
③人財教育・訓練体制の強化
人を介するサービス業において、「人財の育成に勝るものなし」の思いのもと、「志」「技術」「情熱」をもてる人財教育・訓練を目指しております。おもてなしや訓練された調理技術を通じ、お客様から「ありがとう」をいただける店舗を維持できるよう努めてまいります。また、社会や人財の多様性に応じて多言語のマニュアルを配備し従業員満足度の向上や採用・教育・訓練にも取り組んでまいります。
(注)人財=人材(当社グループでは、従業員は当社の運営を担う上で重要な存在であると考え、「材」ではなく「財」の字を用いて「人財」と表記しております。)
④新業態開発の推進及び販売チャネルの強化
当社グループは、「はなの舞」「さかなや道場」をはじめとする居酒屋を主力として展開してまいりましたが、今後は、居酒屋業態をお客様の嗜好・ニーズに合わせてブラッシュアップしていくとともに、「食事需要」「家族利用」に適応する新業態の開発及び展開への取り組みを強化してまいります。近年、オムライス、寿司、焼肉といった食事需要をターゲットとする業態のノウハウの蓄積と店舗展開を進めてまいりましたが、こうした施策をさらに加速させていく所存です。
さらに、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、在宅勤務(テレワーク)へのシフトに代表される勤務スタイルやアフターファイブの過ごし方の変化に対応するため、テイクアウト、デリバリー、インターネット通販事業といった販売チャンネルの強化も必要と考えており、当社グループが掲げる「食を中心とした総合サービス」を提供できる企業を目指してまいります。
⑤M&Aについて
当社グループは、企業価値の向上のため、売上及び利益の拡大に寄与し、店舗網の拡大が見込める可能性があると判断された事業譲渡や企業買収案件について検討を進めてまいります。当事業年度におきましては、2019年12月に「牛星」「山河」ブランドで焼肉業態を運営する株式会社シーズライフの全株式を取得し、同社は当社グループに加わりました。
今後も協働領域、競合領域を意識して展開を進めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 食の安全性について
食材につきましては、「安全」「安心」をお客様に提供するために、より厳しい基準で管理体制を維持しておりますが、当社グループ使用の食材において、安全性が疑われる問題等が生じた場合や食材市況の変動等により食材を安定的に確保することが難しい状況になった場合、また、当社グループの営業店舗等で安全性が疑われるような事象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのほか、社会的環境の変化や法令の改正などにより、提供する食材の調達や加工に設備や作業等が必要になった場合には、コストの増加が発生し、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 売上の変動要因について
当社グループの売上のうち、重要な部分を占める直営店での売上及び食材の販売につきましては、景気の後退や想定以上の市場規模の縮小等の外部環境の変化、他業種を含めた企業間競争に遅れをとった場合、また、戦争テロ等の社会的混乱が発生した場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 人財の確保及び育成について
当社グループは、今後も業績拡大に向けて、優秀な人財の確保が不可欠であり、全国主要都市への展開に伴う知名度の向上や採用拠点の増加等により、採用体制を継続して整えております。また、確保した人財を育成し十分なレベルアップを図るための教育体制に特に注力し整備を続けております。しかしながら、人財採用環境の変化等により必要な人財が集まらない場合や、採用した人財の教育が一定レベルに到達せず店舗を管理できる人財が十分確保できない場合には、当社グループの出店計画、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 店舗の運営について
当社グループの各店舗の運営は、当社グループが定めた店舗運営細則に則り運営されているとともに、店舗の責任者は当社グループの所定の教育を受けており、管理体制を整えておりますが、事故や不測の事態が発生した場合等には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 展開している業態について
当社グループは、「はなの舞」「さかなや道場」をはじめとする居酒屋を主力として展開してまいりましたが、今後は、居酒屋業態をお客様の嗜好・ニーズに合わせてブラッシュアップしていくとともに、「食事需要」「家族利用」に適応する新業態の開発及び展開への取り組みを強化してまいります。しかしながら、当社グループのお客様の嗜好・ニーズへの対応が遅れた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 訴訟及び法的規制等について
当社グループは、居酒屋事業を中心に事業の運営をしておりますが、その事業(フランチャイズを含む)運営にかかわる訴訟及び法令・規制等の法的手続きに服するリスクにさらされております。本書提出日現在、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、業績に大きな影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生した場合には、その内容や結果等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、総務部を中心に法令・規制等遵守の体制を整えているとともに、顧問弁護士等への確認を常におこなっておりますが、重大なコンプライアンス上の問題が発生した場合や、改正等により現行の体制で関連する法令・規制等を遵守できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにかかわる法令・規制等のうち特に影響が大きいと考えられるものは以下のとおりであります。
①食品衛生法
当社グループでは、飲食事業の衛生管理の重要性に鑑み、仕入食材については物流センターにおける品質管理の徹底を図っているほか、配送においても温度管理等、品質維持を徹底しております。また、各店舗におきましても衛生面での定期的なチェックと改善指導等を実施し社内の決まりに沿った衛生管理を徹底しておりますが、食中毒に関する事故が発生した場合や食品衛生法の規定に抵触するような事象が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律
深夜12時以降も営業する店舗につきましては、深夜営業について「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関
する法律」(以下「風営法」)により規制を受けており、各店舗への周知徹底により厳重に取り組んでおります
が、法令違反等が発生した場合には、一定期間の営業停止等が命ぜられ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③出入国管理及び難民認定法
当社グループのアルバイト従業員のうち、約8.4%(2020年3月現在)が外国人となっております。外国人の労働に関しては、出入国管理及び難民認定法により規制されており遵守しておりますが、法令や規制内容の変更が発生した場合には、一時的に人財不足により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律
当社グループは、「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(以下「食品リサイクル法」)による規制を受けております。「食品リサイクル法」により、食品関連事業者は食品廃棄物の発生の抑制、減量化、再利用に取り組むことを義務づけられております。このため、設備投資等の新たな費用発生により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤商品表示について
当社グループは、メニュー表記上の産地の表示や、店舗に供給する食材の原材料名や重量等については、十分なチェックをおこなった上で表示しておりますが、万が一その内容に重大な誤り等が発生した場合には、信用の低下等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす場合があります。
⑥改正健康増進法について
2020年4月1日より改正健康増進法が施行されました。当社グループでは、全面禁煙・喫煙ブースの設置を進めており、これらの対応は非喫煙者のお客様が安心してお食事をされ、また店舗で働く従業員の健康ためにも重要であります。しかしながら、当社グループが主として展開する居酒屋業態におきましては、お客様の喫煙率が高く、一部の小規模飲食店等が規制の対象外となっていることから、愛煙家のお客様が当社グループの店舗から規制対象外の店舗へシフトすること等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7) 自然災害について
当社グループでは、店舗が集中している関東地方や主要な都市部で大規模な地震や台風等による自然災害が発生した場合、来店客数の減少や正常な事業活動が困難となる恐れがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、各地の漁港から魚介類の調達を行っております。したがって当該地域で大型の自然災害が発生した場合、魚介類の調達が困難になり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 加盟店について
①フランチャイズ債権管理について
当社グループでは、FCオーナーに対する債権管理について、FC管理規程に基づき個別管理することにより、不良債権の新規発生を極力抑えておりますが、FC店舗又はFCオーナーの突発的な事故やその他の事象によりFC店舗又はFCオーナーが当社に支払をおこなうことができなくなり、当社に支払うべきロイヤリティや食材の仕入代金等の債権が回収できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②フランチャイズ店の店舗展開について
当社グループでは、直営店による店舗展開のほか、フランチャイズ店による店舗展開をしております。居酒屋業界の市場縮小やフランチャイズ店の業績悪化等により、フランチャイズ店舗数が急激に減少した場合、ロイヤリティ収入や食材売上等が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 敷金・保証金の回収について
当社グループは、賃借による出店形態を基本としております。店舗の賃借に際しては家主へ敷金・保証金を差し入れており、当連結会計年度末におきましては5,468百万円となっております。契約に際しては、物件所有者の信用状況の確認等をおこない十分検討しておりますが、今後契約期間満了による閉店等が発生した際に、物件所有者の財政状態によっては回収不能となる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10) M&Aについて
当社グループは、事業拡大を図る一つの手段として、M&A戦略を推進してまいります。M&Aをおこなうに際しては、対象企業の財務・法務・事業等について事前にデューデリジェンスを行い、十分にリスクを吟味し、可能な限りリスクの低減に努めることが必要と考えております。しかしながら、買収後に事前の調査で把握することができなかった偶発債務が発生する等の問題が生じた場合や事業の展開が計画通りに進まない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 労務管理について
当社グループの従業員のうち、約72.7%(2020年3月度のパート・アルバイトの労働時間を月間173時間(1日当たり8時間×1ヶ月平均勤務日数約21.6日を基準としております。)で1名としたときの正社員との人数比率)をパート・アルバイトが占めております。従いまして、社会保険、労働条件等諸制度に変更がある場合には、当社グループの人件費が増加し、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、その他の従業員の処遇等につきましても、従業員に関連する労働基準法等の法令や諸制度の変更があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 情報保護について
当社グループは従業員の情報、お客様から頂くサポーターカード(店舗に備え付けのお客様からのアンケートのはがき等)に記載されているお客様の情報、店舗にお越しいただいたお客様の情報等、多数の個人情報を保有しております。各情報端末機器には、パスワード等のセキュリティ機能を付し、また、書類等につきましては厳重な管理をおこなっており、他への流出がない体制を十分に整えるとともに、マイナンバー制度への対応につきましても、十分な管理体制の構築と対策を講じております。しかしながら、他に情報が流出するような事故が発生した場合には、信用の失墜等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13) ブランドイメージについて
当社グループは、「はなの舞」「さかなや道場」を主力業態として、直営店舗又はFC店舗により店舗展開をおこなっております。店舗運営をおこなっていくうえで、トラブルや不祥事、重大な事故や労務問題等によりチェーン全体のブランドイメージが損なわれ、信頼性が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14) システム障害について
店舗の売上管理、食材の受発注、勤怠管理等の店舗システムの運営管理は、専門の外部業者を利用するとともに、バックアップ体制を十分に構築しておりますが、災害や機械の故障、ウイルスの侵入等不測の事態によりシステム障害が発生した場合には、当社グループの運営に支障をきたすことにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(15) インターネット等による風評被害について
ソーシャルメディアの普及に伴い、インターネット上の書き込みや、それを要因とするマスコミ報道等による風評被害が発生・拡散した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(16) 親会社(株式会社やまや)との関係について
当社の親会社である株式会社やまやは、2020年3月31日現在、発行済株式総数(自己株式を除く)の51.00%を所有する筆頭株主であります。
株式会社やまや及びその関係会社(以下やまやグループ)において、株式会社つぼ八が当社と同じ飲食事業を営んでおります。当社の営業活動におけるやまやグループとの取引関係につきましては、株式会社やまや、やまや商流株式会社及び大和蔵酒造株式会社から、主として酒類等の商品の仕入、また、株式会社やまや、やまや関西株式会社より店舗物件の賃借が各1店舗ずつあり、株式会社つぼ八からは経営指導料の受取りがあります。第12期のやまやグループとの取引総額は、1,723百万円であります。取引内容の決定に関しましては、他の取引先と価格や条件等の比較により総合的に判断して決定しており、他の取引先の決定方法と同様の方法により行われております。さらに、やまやグループとの取引につきましては、年間の取引上限額は取締役会の承認を得て決定され、その取引の進捗状況につきましては、四半期ごとに取締役会に報告され管理されております。
人的関係としまして、2020年7月に実施された第12期定時株主総会におきまして、取締役5名、監査役1名及び親会社出身取締役1名が選任されております。取締役には、上場会社の役員等としての経験を活かし、客観的に当社の企業運営に対する意見を頂戴するとともに、当社グループがよりよい方向へ進むための提案を頂戴したいと考えております。また監査役には、当社グループにおいてコーポレートガバナンスが正しく機能し、取締役がその業務を全うしているかを、監査役の立場から、過去の経験を十分に活かして意見を頂戴したく考えております。有価証券報告書提出日現在、株式会社やまやから1名の出向者を受け入れており、当社とやまやグループとの関係強化を促進しております。
以上より、当社グループの経営方針、事業展開等の重要事項の決定において、独立性は保たれていると認識しておりますが、今後、親会社の当社株式保有比率に大きな変動があった場合、やまやグループの事業戦略の変更等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(17) 店舗の固定資産及びのれんの減損について
当社グループは、直営店舗を中心に内装設備、厨房機器、工具器具備品類を保有しております。店舗における営業活動から生じる損益が著しく低下した場合、減損損失が計上され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、事業譲受や企業買収により、のれんが計上されております。当該のれんにつきまして、評価額が帳簿価額より著しく下落した場合には、減損損失が計上され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(18) 新型コロナウイルス感染症について
新型コロナウイルス感染症は、わが国の経済活動や消費者の消費行動に大きな影響を与えております。今後、新型コロナウイルス感染拡大の第二波、第三波の発生や現在の状況が長期化した場合、店舗の休業や来客数、利用者数の減少等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(19) 継続企業の前提に関する重要事象について
当社グループは、2020年に入ってから新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、2020年3月の当社の全店売上高は前年同月比47.5%となりました。また、4月には緊急事態宣言が発出されたことを受けて、店舗の休業や営業時間の短縮などにより、4月の当社の全店売上高は前年同月比9.3%、5月は前年同月比9.6%と減少しております。
したがって、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりますが、4月下旬に既存当座貸越契約に基づく資金の借入を実行するとともに、5月に取引金融機関と新たな当座貸越契約を締結しており、必要な運転資金を確保しております。
以上の状況により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善などを背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しておりました。しかしながら、消費税率引上げや自然災害などの影響をはじめ、米中貿易摩擦などの海外経済の不確実性が懸念されるなか、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、国内における消費活動が一気に冷え込み、景気は後退局面に入りました。
外食業界におきましては、お客様の節約志向、異業種を含めた企業間競争の激化、消費税率引上げなど、厳しい経営環境が続いているなか、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、臨時休業や営業時間の短縮を余儀なくされることとなりました。
このような環境のもと、当社グループはお客様に当社店舗を選んでご来店いただき、お客様から「ありがとう」をいただくために行動してまいりましたが、第3四半期までの期間においては自然災害、お客様の嗜好・行動パターンの変化への対応の遅れ、サービス力の低下により厳しい状況が続きました。第4四半期になると新型コロナウイルスの感染が深刻化し、さらに厳しい状況となり、2月から3月にかけて売上高の急激な減少に見舞われました。
この状況に対応するため、飲食事業におきましては、従業員満足がお客様満足につながるとの思いのもと、従業員満足を重視するとともに、新規出店を抑え、既存店舗のサービス力の向上、人財教育に努めてまいりました。また、外国籍人財を積極的に採用するとともに、研修センター店を中心とした教育訓練の場を充実させることにより、「目の前のお客様を大切に」「お客様に喜んで帰っていただく」ための人財育成に努めております。新型コロナウイルスによる影響の軽減策としては、お客様や従業員の安全を第一に考え、衛生管理や感染拡大防止に取り組んで営業するとともに、テイクアウトやデリバリーの拡充を進めてまいりました。
アライアンスの展開としましては、お客様の嗜好・行動パターンの変化への対応として、食事業態を強化するため、東京関東圏を中心に焼肉店10店舗、居酒屋1店舗を運営する株式会社シーズライフの全株式を取得致しました。また、株式会社つぼ八とのシナジーにつきましても引き続き追求しております。
コントラクト事業におきましては、固定客が継続的にご来店される事業形態の特性に対応し、店舗独自の日替わりメニューを充実させることはもちろん、「ステーキフェア」「ご宴会キャンペーン」の実施など、「また行きたくなる」店舗作りを心掛け、各種行事、記念イベント等のケータリング事業の拡大強化にも努めました。
店舗数につきましては、当社におきまして直営店の新規出店が6店舗(18店舗の退店)、フランチャイズへの建売が4店舗(フランチャイズ店から直営店への切り替えが8店舗)あったことにより、当連結会計年度末の飲食事業直営店の店舗数は338店舗(前期末346店舗)となりました。コントラクト店につきましては、退店が2店舗あったことにより、当連結会計年度末のコントラクト店の店舗数は91店舗(前期末93店舗)となりました。また、フランチャイズ店は新規出店が2店舗(24店舗の退店)、直営店からの転換が4店舗(直営店への切り替えが8店舗)あったことにより、当連結会計年度末のフランチャイズ店の店舗数は248店舗(前期末274店舗)となりました。さらに連結子会社におきましては、当連結会計年度末における株式会社紅フーズコーポレーションの店舗は20店舗、めっちゃ魚が好き株式会社は11店舗、株式会社シーズライフは12店舗であり、当連結会計年度末の当社グループの店舗数は720店舗、当社の店舗数は677店舗となっております。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、サービスレベルの向上に努めてきたものの新型コロナウイルスの影響等により、41,107百万円(前年同期比10.0%減)となりました。利益面におきましては、食材価格の上昇を極力抑えるため、メニューの絞り込みやアイテム数削減により、生産性の向上を図るとともに、スポット商品の機動的な調達を行い、メニュー粗利ミックスをコントロールしてまいりました。これにより、営業利益は283百万円(前年同期比88.5%減)、経常利益は、持分法による投資損失371百万円の計上等により、36百万円(前年同期比98.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、補償金の受取り207百万円があった一方で、新型コロナウイルスの影響を踏まえ、閉店の意思決定を行った72店舗及び収益性の低下した店舗を対象に減損損失2,571百万円を計上したことや、店舗閉鎖損失引当金繰入額206百万円の計上、繰延税金資産の回収可能性の見直しによる影響621百万円等により、2,812百万円(前年同期は1,205百万円の純利益)となりました。
財政状態につきましては、当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて7,616百万円減少し、20,530百万円となりました。流動資産、固定資産それぞれの状況は次のとおりです。
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて4,028百万円減少し、5,580百万円となりました。この主な要因は、前連結会計年度末が金融機関休業日であったこと等により現金及び預金が3,759百万円、売掛金が467百万円減少したこと等によります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度末に比べて3,588百万円減少し、14,950百万円となりました。この主な要因は、有形固定資産が2,655百万円、投資有価証券が578百万円、差入保証金が408百万円減少したこと等によります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,227百万円減少し、6,523百万円となりました。流動負債、固定負債それぞれの状況は次のとおりです。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて3,468百万円減少し、3,857百万円となりました。この主な要因は、前連結会計年度末が金融機関休業日であったこと等により買掛金が2,016百万円、未払金が853百万円減少したこと等によります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末に比べて759百万円減少し、2,665百万円となりました。この主な要因は、有利子負債が351百万円、預り保証金が337百万円減少したこと等によります。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて3,388百万円減少し、14,007百万円となりました。この主な要因は、配当金の支払いが441百万円、親会社株主に帰属する当期純損失を2,812百万円計上したこと等によります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます)は、営業活動により1,786百万円減少、投資活動により851百万円減少、財務活動により1,121百万円減少した結果、前連結会計年度末より3,759百万円減少し、3,434百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果減少した資金は、1,786百万円となりました。主な内訳は、減価償却費が972百万円、減損損失2,571百万円、のれん償却額504百万円による増加があった一方で、税金等調整前当期純損失が2,668百万円、仕入債務2,050百万円、未払金894百万円による減少があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果減少した資金は、851百万円となりました。主な内訳は、新規出店や改装のための固定資産の取得による支出が515百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が426百万円あったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果減少した資金は、1,121百万円となりました。主な内訳は、長期借入金の返済による支出が465百万円、配当金の支払額が441百万円あったこと等によるものです。
キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
③ 仕入及び販売の状況
a. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
飲食事業を主要な部門ごとに分けると以下のとおりになります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.その他の主な内容としては、ロイヤリティ収入、設備貸与収入等があります。
飲食事業におけるフランチャイズ店の店舗における売上は以下のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因に基づき、見積りや判断を行っております。しかしながら、見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
重要な会計方針は「第5 経理の状況、1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表、注記事項、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表、注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高につきましては、サービスレベルの向上に努めてきたもの
の、自然災害、お客様の嗜好、行動パターンの変化への対応の遅れ、新型コロナウイルスによる影響などにより、当社の既存店売上高前年比が90.5%であったこと等により、41,107百万円となりました。売上総利益につきましては、食材価格の上昇を極力抑えるため、メニューの絞り込みやアイテム数削減、スポット商品の機動的な調達を行うことにより、メニュー粗利ミックスをコントロールした結果、27,457百万円となりました。営業利益につきましては、貸倒引当金繰入額の増加があった一方で、人件費、消耗品費、減価償却費をはじめとして販売費及び一般管理費が減少した結果、283百万円となりました。また、経常利益は受取手数料56百万円の計上等がありましたが、持分法による投資損失371百万円の計上により、36百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、特別利益に補償金の受取り207百万円の計上がありましたが、新型コロナウイルスの影響を踏まえ、減損損失2,571百万円、関係会社出資金評価損50百万円、関係会社事業損失引当金繰入額20百万円、店舗閉鎖損失引当金繰入額206百万円の計上等により、2,812百万円となりました。
資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べて7,616百万円減少し、20,530百万円となりました。また、負債合計につきましては、前連結会計年度末に比べて4,227百万円減少し、6,523百万円となりました。当社グループの資産のうち、主なものは、現金及び預金3,434百万円、有形固定資産2,554百万円、無形固定資産5,157百万円、差入保証金5,468百万円となっております。また、負債のうち、主なものは、買掛金865百万円、未払金998百万円、預り保証金1,324百万円となっております。当連結会計年度末の資産が減少している主な要因は、現金及び預金、有形固定資産及び無形固定資産が減少していることによります。また、負債の金額が減少している主な要因は、買掛金、未払金、有利子負債及び預り保証金が減少していることによります。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて3,388百万円減少し、14,007百万円となりました。この主な要因は、配当金の支払いが441百万円、親会社株主に帰属する当期純損失を2,812百万円計上したこと等によります。
以上の結果、目標とする経営指標につきましては、ROE(自己資本利益率)が△17.9%(目標8.0%以上)、売上高営業利益率は0.7%(目標6.5%以上)となりました。当面は営業利益、当期純利益の改善が最優先であると認識しております。そのうえで、これらの指標について改善されるよう取り組んでまいります。
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況、3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、「2 事業等のリスク (19) 継続企業の前提に関する重要事象について」に記載のとおり、当社は、継続企業の前提に関する重要事象が存在しております。当社では当該状況を解消すべく、2020年4月下旬に既存の当座貸越契約に基づく資金の借入を実行するとともに、5月に取引金融機関と新たな当座貸越契約を締結しており、必要な運転資金を確保しております。詳細は、「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
③ 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績は、経済情勢、お客様の嗜好・行動パターンの変化、自然災害、天候不順、異業種を含む企業間競争、原材料価格・人件費・家賃・水道光熱費などの上昇により影響を受けます。さらに現状におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大、長期化によっても影響を受けます。これらの要因に適時適切に対応することが重要であると認識しております。また、サービス産業の中心は人であり、人財採用と教育訓練体制の強化によってサービスレベルを向上し、お客様からありがとうをいただき続けることが、売上高及び利益の増加につながっていくものと考えております。
④ 当社グループの資本の財源及び資金の流動性
運転資金需要のうち主なものは、原材料等の仕入資金のほか、人件費、設備費及び一般管理費等の営業費用であります。固定資金需要のうち主なものは、新規出店店舗への設備投資及び既存店の改装等、差入保証金の差入れ、有利子負債の返済、配当金の支払い等であります。当社グループは、主として、営業活動により調達した資金を新規出店店舗への設備投資及び既存店の改装等の投資活動に支出するとともに、有利子負債の返済や配当金の支払いである財務活動への支出に充てております。なお、当連結会計年度におきましては、投資活動によるキャッシュ・フローとして、子会社株式の取得426百万円を支出しております。
フランチャイズ店舗(FC店)とのフランチャイズ契約を次のとおり締結しております。
(1) 契約の概要
当社(フランチャイザー)とFC店(フランチャイジー)との間において、FC店は当社の経営に関する指導、助言を遵守することを条件に、当社より経営上必要なノウハウや情報を得られ、それに基づいて店舗を運営することを目的としております。
当フランチャイズ契約の締結におきましては、当社が運営していた店舗の営業をFCオーナーに継承して加盟していただく形式(建売システムという)と、FCオーナーが自身において物件を準備して加盟していただく方式の2種類があります。
(2) ロイヤリティー
FC店は当社に対し、毎月月間売上高に対して一定の割合に相当する金額を当社に支払うことになっております。
(3) 契約期間及び更新
原則として、満5ヶ年経過した月の末日をもって期間満了により終了します。
契約は、予告猶予期間内に当社またはFC店から更新しない旨の通知をしないときは、更新されるものとします。更新後の期間は満3ヶ年とし以降は3年毎の更新となります。
(4) 契約の譲渡
FC店はフランチャイジーとしての地位及び一切の権利義務をいかなる形式にしても第三者に譲渡、または、サブフランチャイズの権利を与えることは出来ません。
該当事項はありません。