文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループの経営方針は以下のとおりであります。
当社グループは、企業理念である『グローバルな「人と社会」に貢献する』の達成に向けて、核となる「映像&IT事業」及び「ロボティクス事業」、それを展開させるための「マーケティング力」及び「プロダクト開発」の強化に力を入れ、さらなる「グローバル化」に取り組んでまいります。
また、運営の基本原則として「コンプライアンスの徹底」「顧客満足に徹すること」「公正かつ透明な事業活動を行うこと」などを実行してまいります。
(2) 経営戦略等
当社グループは、『グローバルな「人と社会」に貢献する』企業理念のもと、引き続きコア技術と強いマーケティング力をもってグローバルな事業展開を推進してまいります。
グループ内シナジーを発揮するために、コア技術の「映像&IT」及び「ロボティクス」を活用した共同研究開発活動を精力的に進めることで企業や人々に役立つ商品・サービスを積極的に展開し、「ベンチャー企業の機動力」と「大手企業の力強さ」を兼ね備えた他社にはできないことに取り組む企業体とすることで、グローバルな「人と社会」に貢献してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
企業成長及び企業価値を測る指標として当社が重視している経営指標は、会社の本業の収益力を示す代表的な指標である売上高営業利益率と株主資本の効率化を測る代表的な指標である自己資本当期純利益率とし、その向上に努めております。
(4) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境は、世界的な半導体不足や為替変動、原材料価格の高騰のほか、更にはウクライナ情勢の長期化による世界的なサプライチェーンの混乱が予想されるなど、不確実性の高まりによりますます厳しくなっていくものと予想されます。このような状況に適切に対応するため、当社はグループ企業を含めた積極的な組織最適化などを実施しております。また、更なる事業強化を通じて経営体質を強化するために積極的なM&Aを実施しております。
また、「映像&IT」及び「ロボティクス」を活用して「教育」「安全・生活」「医療」「FA」の重点4市場に商品・サービスを展開しつつ、新たな市場価値創造をすることで事業を発展させ、グローバルな「人と社会」に貢献してまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症は、ワクチン接種の進展や各国の経済対策により、経済活動は持ち直していくことが期待されます。一方で、変異株の出現等の不安要素もあり、社会や経済活動は、ニューノーマル(新常態)へと移行すると思われます。
半導体不足や為替変動、原材料価格の高騰などのリスクがあるものの、このような社会の変化のもと、当社グループではビジネスのチャンスは広がっているととらえ、「映像&IT」及び「ロボティクス」技術を磨き、お客様に様々な製品やサービスを提供してまいります。
具体的には、以下に掲げる経営課題に取り組んでまいります。
① 事業の強化及び買収先企業のシナジーの追求
1) 「教育」「安全・生活」「医療」「FA」を重点市場とし、「映像&IT」及び「ロボティクス」を活用して企業や人々に役立つ商品・サービスを積極的に展開してまいります。
2) 映像&IT事業では、ICT(Information and Communication Technology)教育機器への関心と、企業におけるDX化需要の高まりなどに対し、スピーディーに対応できるように、グローバルなマーケティング力の強化と商品の開発に力を入れてまいります。
ロボティクス事業では、人手不足解消や生産性向上のためにロボット機器や工場改善ソリューション商品を強化し、より現場に密着したサービスをグローバルに展開してまいります。
3) 当社グループが持続的な成長を遂げるためにM&Aを進めてまいりました。これにより短期間で新しい商圏に参入でき、またサービス・商品の提供が可能となり、より充実したお客様目線の活動ができる様になります。今後ともグループ入りした企業の強みを伸ばし、グループ内でのシナジー効果の追求に努めてまいります。
4) CSRに積極的に取り組み、未来を創造する企業として、従業員・お客様、社会の求める満足感に充分応えられるよう、コンプライアンスの徹底、ステークホルダーへの積極的な情報開示、環境への配慮など、具体的に実践してまいります。
② 最適な生産体制及びDX化の推進
1) 当社グループの生産体制は、国内及び中国で生産を行う一方、アジア地域の協力工場も活用しています。国内工場と海外工場との役割分担を適宜見直し、グループ全体の生産体制の効率化を図ります。また、昨今の半導体の供給不足の深刻化や電子部品の価格上昇に対応すべく、購買部門の強化を図ります。
2) 社内インフラを強化してDX化(経費精算、ERP、人材マネジメント、予実管理等)を推進することで、仕事の効率化とともに働き方を改革します。
③ グローバル化の加速
当社グループは、早くからアメリカ、ヨーロッパ、中国に現地法人を設立し、海外販売に注力してまいりました。これに加えて成長市揚であるASEAN全域に拠点を有し、ジンガポールに本社を置くESCO Pte. Ltd.及びPacific Tech Pte. Ltd.がグループ入りしました。これを契機として欧米のみならずASEAN地域での事業拡大に努め、グローバル化を加速してまいります。
④ 人材の確保と育成
当社グループは、事業の急速な拡大に伴い、従業員の増加が見込まれます。開発、製造、営業、管理等の各部門において組織力や現場力の強化が必要であり、人材の確保育成が急務です。研修体制を充実させるとともに、グループ入りした企業の人材を積極的に登用しています。また外部の専門家を招聘してプロジェクトを発足させ、ダイバーシティ&インクルージョンを推進してまいります。
⑤ コーポレート・ガバナンス体制の充実及びリスク体制の強化
1) 当社グループは、コーポレート・ガバナンス体制を強化しております。見識の高い人材を社外取締役や顧問として積極的に登用し、取締役会の実効性や透明性を高めてまいります。また、2022年4月には独立社外取締役を委員長とする任意の諮問機関である「指名・報酬委員会」を設置しており、当該委員会を通じて取締役の指名・報酬等に係る評価・決定プロセスの透明性及び客観性を確保してまいります。
2) 企業の持続的な成長には、適切なリスクへの対応が必要です。当社では「リスク管理委員会」を設置して、当社グループの経営に関するリスクを網羅的に洗い出し、定量的なリスク評価及びその対応をしています。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 市場環境の変化
当社グループは「教育」「安全・生活」「医療」「FA」の4つの市場に対し、技術基盤である「映像&IT」と「ロボティクス」により、持続可能で豊かな社会を実現するための仕組みやソリューションを提供することで事業の拡大をはかっておりますが、新規並びに拡大化の戦略におきましては、市場の需要動向、競合他社の戦略・施策が大きく影響いたします。さらに異業種企業が市場参入することにより新しい概念に基づいた技術原理や差別化技術等によって、より優れた商品を投入してくる可能性も否定することは出来ません。こうした場合、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
(2) 特定事業・製品並びに受託先企業の業績への依存
映像&IT事業においては、特に市場占有率の高い書画カメラや光学ユニットにおいて、当該市場全体の需要動向並びに競合他社の戦略・施策が当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。
また、ロボティクス事業では開発受託先企業が多岐にわたっております。当社グループの業績は、顧客企業の業績不振、予期しない契約打ち切り、方針の変化、値下げ要請など、顧客企業の業績や当社グループにおいて管理できない要因により大きな影響を受けます。
(3) 業績変動要因
映像&IT事業の主要製品のうち書画カメラの売上は、主たる販売先である文教市場の予算執行時期にあたる夏休みや年度末に偏る傾向があります。また、車載関連の売上は、製品ライフサイクルや当社製品採用の有無により当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
ロボティクス事業では、主に工作機械業界及びエレクトロニクス業界の企業を顧客とし、事業を展開しております。工作機械業界及びエレクトロニクス業界の需要縮小は、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(4) 研究開発活動及び人材育成
当社グループが持続的成長を実現するには常に新しい差別化技術を開発し、その技術に基づく製品を市場投入して行かねばなりませんが、研究開発の成果は不確実なものであります。また、技術スキルの高い人材の確保と育成ができなかった場合には、当社グループの業績並びに成長に対し大きな影響を及ぼす可能性があります。
(5) 新製品の開発
新製品の開発が予定どおりに進捗しない場合や現行製品から新製品への移行が適切に行えない場合には、競争力の低下により当社グループの業績並びに成長に対し大きな影響を及ぼす可能性があります。
(6) 原材料の調達
当社グループは、半導体含め多数の外部取引先から原材料、部品等を調達しておりますが、重要部品が何らかの理由により当社グループが計画していた数量や価格で入手できず、予定していた数量の生産が出来ない場合等には、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(7) 競争の激化
国内外のメーカーとの価格競争の激化により、販売価格が著しく下落する可能性があります。また、高シェア商品でも将来も優位に立てる保証はありません。他社新製品の開発により販売数量が減少するなど、当社グループの業績に大きな影響を及ぼすおそれがあります。
(8) 製品の品質
当社は、品質マネジメントシステム(ISO9001)、環境マネジメントシステム(ISO14001)並びに医療機器における品質マネジメントシステム(ISO13485)を取得して、品質面で万全を期すよう体制を整えておりますが、欠陥が発生しない保証はありません。製造物責任賠償保険に加入しておりますが、製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、そのコストや当社グループに対する評価を著しく低下させ、売上高の減少などにより当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(9) 第三者所有の知的財産権への抵触
当社グループは、新製品開発や生産・販売活動において当社グループ所有もしくは適法に使用許諾を受けた知的財産権を使用しております。しかしながら、認識の範囲外で第三者より知的財産権の侵害を主張される可能性は否定できず、他社から特許権侵害訴訟を受け、当社グループの製品が先行特許を侵害する判決となった場合は、開発断念や発売中止、販売の差し止め・損害賠償の責任を負うことがあります。その場合に、当社グループの業績に大きな影響を及ぼすおそれがあります。
(10)海外での事業展開
当社グループは、欧米及びASEAN諸国において現地法人並びに販社を通じて海外で販売活動を行っております。また主力製品の製造を中国の現地法人で行っているほか、多くの部品の仕入調達を主にアジア諸国に依存しております。こうした海外での事業展開においては、予期しない法律・規制の変更、政治体制・経済環境の変動、テロ・戦争・感染症等による社会の混乱、水・電力や通信網等インフラストラクチャーの障害、人材の採用・確保の難しさ等のリスクにより事業活動に障害が生じる可能性があります。
(11)為替相場の変動
項目(10)に示したとおり、当社グループは海外においても事業展開を実施しており、外国為替レートの大きな変動は、当社グループの外貨建てで取引されている売上高並びに仕入高に影響し、結果として当社グループの業績に大きな影響を与えます。
(12)環境規制
当社グループは、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。当社グループは、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、工場の環境整備を進めております。しかしながら、事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社グループが現在稼働させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
(13)企業買収
当社グループは成長戦略の一つとして、企業買収を積極的に行っております。その結果のれん及び無形固定資産が増加しております。のれん及び無形固定資産につきましては、将来の収益力が低下した等により減損が必要になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループ会社において経営環境の著しい悪化や収益状況の悪化等が将来にわたって見込まれる場合、当社が保有する関係会社株式の評価に影響を及ぼすなど、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)繰延税金資産
当社グループは、事業計画より見積られた将来の課税所得に基づき、繰延税金資産を計上しております。課税所得が生じる時期および金額は、将来の経済状況の変動によって影響を受ける可能性があり、実際の発生時期および金額が見積りと異なった場合には、繰延税金資産の金額が変動し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(15)自然災害、および感染症蔓延のリスク
大規模地震の発生や、気候変動などに起因する自然災害の発生、感染症の蔓延などにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に、新型コロナウイルス感染症につきましては対策を徹底しておりますが、従業員の感染による健康被害に加え、それに伴う工場の閉鎖、及び事業場内での流行による事業活動の制限や生産性の低下、また部品供給の停滞による生産活動の停止など、大きな影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、基本的な感染症予防対策の徹底のほか、在宅勤務や時差出勤の推進、WEB会議システムを積極活用しつつ事業活動を継続しております。今後も動向を注視しながら適宜対策を講じ、社会的責任を果たしてまいります。
業績等の概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
1) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は31,505百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,531百万円増加いたしました。
流動資産は20,934百万円となり、前連結会計年度末に比べ443百万円減少いたしました。これは主に、連結範囲の変更及び在庫確保により受取手形及び売掛金が279百万円、電子記録債権が199百万円、商品及び製品が1,840百万円、仕掛品が409百万円、原材料及び貯蔵品が934百万円増加した一方、主に在庫確保や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出により現金及び預金が4,139百万円減少したことによるものであります。固定資産は10,571百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,975百万円増加いたしました。これは主に連結の範囲の変更により有形固定資産が705百万円、無形固定資産が1,855百万円、投資その他の資産が414百万円増加したことによるものであります。
流動負債は16,546百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,429百万円増加いたしました。これは主に連結の範囲の変更により、支払手形及び買掛金が1,187百万円、リース債務が109百万円増加したことによるものであります。固定負債は5,314百万円となり、前連結会計年度末に比べ793百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が762百万円、リース債務が147百万円増加したことによるものであります。
純資産合計は9,644百万円となり、前連結会計年度末に比べ308百万円増加いたしました。これは主に為替換算調整勘定が391百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は30.6%(前連結会計年度末は32.2%)となりました。
2) 経営成績
COVID-19のワクチン接種が進展し、政府政策も社会・経済活動の正常化に軸足が移りつつあることで回復の兆しがみられるものの、新たな変異株の出現により感染症の収束見通しが立たないこと、世界的な資源・原材料価格の高騰や半導体調達難及び人手不足等による物流停滞に起因するコスト増、円安による食品やエネルギー等の生活必需品価格の上昇に加え、ウクライナ危機等の地政学的リスクの高まりなどにより、先行き不透明な状況が続いています。
このような経済状況のもと、当社グループは、「教育」「安全・生活」「医療」「FA」の重点4市場に対し、当社の基幹技術である「映像&IT」と「ロボティクス」により、持続可能で豊かな社会を実現するための仕組みやソリューションを提供しております。また、引き続き注力分野の事業強化を目的としたM&Aや、事業の最適化を推進することで、企業価値の最大化を推進しております。
その結果、当社グループの業績は、売上高は34,521百万円(前年同期比30.4%増)になりました。一方利益面では、環境悪化に伴う利益率の低下や、人員の増加(前期末比241名増)、M&A手数料の増加(前年同期比197百万円増)及びのれん償却額の増加(前年同期比398百万円増)の影響を受け、営業利益は685百万円(前年同期比71.7%減)、経常利益は890百万円(前年同期比64.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は343百万円(前年同期比84.0%減)となりました。また、経営上の目標の指標である売上高営業利益率は2.0%、自己資本当期純利益率は3.6%となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの変更を行っていることから、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
(映像&IT事業)
映像&IT事業の売上高は27,322百万円となり、前年同期に比べ27.5%増加いたしました。同事業の営業利益は461百万円となり、前年同期に比べ77.6%減少いたしました。
(ロボティクス事業)
ロボティクス事業の売上高は7,199百万円となり、前年同期に比べ42.6%増加いたしました。同事業の営業利益は200百万円となり、前年同期に比べて38.4%減少いたしました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4,139百万円減少し、4,145百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は1,029百万円(前年同期比37.7%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益905百万円、減価償却費671百万円、のれん償却額711百万円、退職給付に係る負債の減少額212百万円、売上債権の減少額1,372百万円、棚卸資産の増加額1,983百万円、仕入債務の減少額88百万円、法人税等の支払額660百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は4,585百万円(前年同期比96.9%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出518百万円、無形固定資産の取得による支出232百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3,518百万円、関係会社株式の取得による支出456百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は789百万円(前年同期は財務活動により得られた資金4,014百万円)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額1,267百万円、長期借入れによる収入2,800百万円、長期借入金の返済による支出1,932百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
映像&IT事業 |
4,525,747 |
△51.2 |
|
ロボティクス事業 |
7,515,892 |
72.4 |
|
合計 |
12,041,639 |
△11.7 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比は、変更後のセグメントの区分に組み替えた数値に基づき算出しております。
2) 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
映像&IT事業 |
10,548,670 |
19.1 |
3,047,805 |
61.6 |
|
ロボティクス事業 |
7,647,190 |
138.2 |
2,498,162 |
77.7 |
|
合計 |
18,195,860 |
50.7 |
5,545,967 |
68.5 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.映像&IT事業のうち、光学ユニット等の精密光学部品については受注生産を行っております。
3.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比は、変更後のセグメントの区分に組み替えた数値に基づき算出しております。
3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
映像&IT事業 |
27,322,200 |
27.5 |
|
ロボティクス事業 |
7,199,322 |
42.6 |
|
合計 |
34,521,523 |
30.4 |
(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
2.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比は、変更後のセグメントの区分に組み替えた数値に基づき算出しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、主として連結会計年度末現在の判断に基づく見積りによるものがあります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成において行われる重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症が会計上の見積りに与える影響は現時点において軽微と見込んでおります。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確定要素が多く、翌期に影響を及ぼす可能性があります。
1) 棚卸資産
当社グループは、棚卸資産の評価基準について原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)を採用しており、個別に簿価の切下げを行うほか、入庫から一定期間を経過した在庫について、期間の経過に応じ規則的に簿価の切下げを行うなど、状況に応じ適時に棚卸資産の評価減を実施しております。ただし、他社新製品の開発により当社グループの販売数量が減少した場合や、当社グループにおいて管理できない要因など、見積り及びその基礎となる仮定とは異なる結果が生じた場合には、追加の評価減が必要となる可能性があります。
2) のれん
当社グループは、新たな成長戦略の一つとして、企業買収を行っています。企業買収により発生したのれんは、投資効果の発現する期間を個別に見積り均等償却しておりますが、投資先の将来の収益力の低下などが発生した場合には、のれんの減損処理が必要となる可能性があります。
3) 繰延税金資産
当社グループは、事業計画に基づき将来の課税所得を見積ったうえで、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。
4) 関係会社株式
当社は、関係会社株式について、実質価額が取得原価に比べて50%以上低下した場合には、事業計画をもとに回復可能性を検討しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は次のとおりであります。
1) 経営成績の状況
当社グループは、「教育」「安全・生活」「医療」「FA」分野を重点市場とし、映像&IT事業とロボティクス事業をグローバルに展開しております。
COVID-19のワクチン接種が進展し、政府政策も社会・経済活動の正常化に軸足が移りつつあることで回復の兆しがみられるものの、新たな変異株の出現により感染症の収束見通しが立たないこと、世界的な資源・原材料価格の高騰や半導体調達難及び人手不足等による物流停滞に起因するコスト増、円安による食品やエネルギー等の生活必需品価格の上昇に加え、ウクライナ危機等の地政学的リスクの高まりなどにより、先行き不透明な状況が続いています。
このような経済状況のもと、当社グループは、「教育」「安全・生活」「医療」「FA」の重点4市場に対し、当社の基幹技術である「映像&IT」と「ロボティクス」により、持続可能で豊かな社会を実現するための仕組みやソリューションを提供しています。また、引き続き注力分野の事業強化を目的としたM&Aや、事業の最適化を推進することで、企業価値の最大化を推進しております。
教育市場では、主力である書画カメラで製品のラインアップを強化し、グローバルに販売しました。また国内市場を中心に電子黒板とのシナジーの向上に努めました。これらの商材と経営支援ソフト等を組み合わせてビジネス向けに展開することで新たな市場の開拓を進めております。
安全・生活市場では、業務用車載器等に加え、監視カメラや決済端末の開発を行っています。これらの端末から得られるデータをAIで解析し、新たな価値を提供するシステムの開発等も進めています。
医療市場では、介護人口の増加や人手不足といった介護業界の課題に対し、当社の睡眠見守りシステムと他社の製品と連携して当該課題の解決に向けたトータルソリューションの展開を開始しています。また、当社グループがこれまで蓄積してきた画像解析のノウハウを活用して、高度化する医療の課題解決のため、大学法人との共同研究を開始しております。
FA市場では、国内では新たな顧客を開拓すべく積極的に展示会に出展するとともに、当社のマシンビジョン技術とグループ企業の技術を組み合わせた新たなコンセプトの商品開発を進めています。中国現地法人では、引き続き現地企業との取引拡大に注力しました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は34,521百万円、営業利益は685百万円、経常利益は890百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は343百万円となりました。また、経営上の目標の指標である売上高営業利益率は2.0%、自己資本当期純利益率は3.6%となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(映像&IT事業)
映像&IT事業においては、主力である教育市場向けの書画カメラや電子黒板の販売は、国内市場では前期の需要増の反動や競合参入による販売価格の低下により、想定を下回る状況が続きました。一方、欧米市場では通年で堅調に推移しました。業務用車載機器(ドライブレコーダ・デジタルタコグラフ)は、堅調な需要に対して1年を通じて半導体等電子部品の調達難であったことにより、予想を下回る結果となりました。このほかに連結の範囲の変更に伴い、海外子会社2社を中心に売上高の伸長に貢献しました。
営業損益につきましては、グループ入りした子会社が貢献したものの、売上原価が部品価格の高騰等により増加したほか、当社グループの成長のための積極的な投資等により販売費及び一般管理費が増加いたしました。
1)経常的な経費:連結の範囲の変更や積極採用による人員増加、及び拠点整備による固定費の増加、並びにグループ入りした子会社に係るのれん償却の増加
2)臨時的な経費:当期に実施した2件のM&Aの手数料(216百万円)
これらの結果、映像&IT事業における当連結会計年度の売上高は27,322百万円(前年同期比27.5%増)、営業利益は461百万円(前年同期比77.6%減)となりました。
(ロボティクス事業)
ロボティクス事業においては、主力であるFA関連機器は、COVID-19の影響からいち早く回復した中国市場を中心に、労働力不足から来る自動化・省力化ニーズが高く、販売強化に注力したことにより海外市場の売上が伸長しました。国内市場は、期初から続くCOVID-19による需要減や半導体等電子部品の調達難が影響して想定を下回りました。
営業損益につきましては、グループ入りした子会社が貢献したものの、当期に実施したM&Aの手数料を115百万円計上したことにより、販売費及び一般管理費が増加いたしました。
これらの結果、ロボティクス事業における当連結会計年度の売上高は7,199百万円(前年同期比42.6%増)、営業利益は200百万円(前年同期比38.4%減)となりました。
2) 資本の財源及び資金の流動性
(キャッシュ・フローの状況)
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(財務政策)
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、電子機器や部品の購入費用、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新製品生産に伴うライン設備及び金型やソフトウエア等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としており、設備資金、長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は14,312百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,145百万円となっております。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。
3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社はPACIFIC TECHグループの株式取得のため、2021年4月26日付で株式譲渡契約を締結し、同年5月12日に株式を取得いたしました。
当社は株式会社市川ソフトラボラトリーの株式取得のため、2021年6月30日付で株式譲渡契約を締結し、同日に株式を取得いたしました。
当社はアポロ精工株式会社の株式取得のため、2021年8月30日付で株式譲渡契約を締結し、同年9月10日に株式を取得いたしました。
なお、詳細につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 企業結合等関係」に記載しております。
当社グループは、「グローバルな人と社会に貢献する」を企業理念とし、『「教育」「安全・生活」「医療」「FA」の重点4市場に対し、「映像&IT」と「ロボティクス」により、持続可能で豊かな社会を実現するための仕組みやソリューションを提供する』という事業目的を実現するため、研究開発活動もこの方針に基づき長期的観点をもって行い、社会に役立つ製品づくりを目指した活動に注力しております。
当社グループの研究開発活動は、「映像&IT」事業におきましては、エルモカンパニー及びファインフィットデザインカンパニーの開発設計部門並びに関係会社において、「ロボティクス」事業におきましては、タイテックカンパニーの開発設計部門及び関係会社において、グループ各社のマーケティング活動に基づき、顧客ニーズを先取りした独自性のある高品質なサービスや製品の開発を目指し、研究活動を行っております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、
セグメントごとの研究開発活動は、次のとおりであります。
映像&IT事業におきましては、教育市場向け書画カメラや電子黒板、業務用車載機器、医療機器等の開発を行いました。これらの研究開発費の総額は
ロボティクス事業におきましては、FA関連機器等の開発を行いました。これらの研究開発費の総額は