当社グループの「経営方針」「経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等」「報告セグメントごとの経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等」は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。また、文中の当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(以下「KPI」といいます。)の各数値については、本有価証券報告書提出日現在において、予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営方針
当社グループは、以下のグループ経営理念および当社グループが中長期的に実現を目指す社会および社会に提供する価値を示した「SOMPOのパーパス」を定めております。
(グループ経営理念)
SOMPOグループは、お客さまの視点ですべての価値判断を行い、保険を基盤としてさらに幅広い事業活動を通じ、お客さまの安心・安全・健康に資する最高品質のサービスをご提供し、社会に貢献します。
(SOMPOのパーパス)

(2) 経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等
地球温暖化等を要因とする気候変動による自然災害の多発や激甚化、国内における急速な少子化・高齢化に加え、低金利環境の長期化やテクノロジーの急速な進化による既存ビジネスモデルの変革など、当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化・変質し、対処すべき社会課題はより深刻さを増しております。また、ウクライナ情勢等の地政学リスクや新型コロナウイルス感染症の影響も、引き続き注視していく必要があります。これらはいずれも、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)等に通じる社会共通の課題となっております。
当社グループはこうした急激な変化に敏捷かつ柔軟に対応していくため、2021年度からの3か年の中期経営計画において本業を通じた社会課題解決による経済価値と社会価値の創出に取り組む「SDGs経営」や資本・リスク・リターンのバランスを適切にコントロールするERM(戦略的リスク経営)を実践していくことで強固な経営基盤を維持することとしております。そして、「安心・安全・健康のテーマパーク」の具現化によって社会に価値を提供し続け、あらゆる人が自分らしい人生を健康で豊かに楽しむことのできる社会を実現することを「SOMPOのパーパス」として、経営戦略の根幹に位置づけて取り組んでまいります。
「安心・安全・健康のテーマパーク」とは、安心・安全・健康という抽象的な概念を目に見える形に変え、社会の中心である「人」の人生に寄り添い、デジタルテクノロジーなどのあらゆる先進技術を適切に活用することで、事業を通じて社会課題を解決するとともに、お客さまの人生や暮らしをひとつなぎで支えていく存在として社会貢献を果たす当社グループの目指す姿です。
当社グループは、あらゆるリスクに対する備えをご提供し、事故や災害を未然に防ぎ、レジリエントな社会に貢献することで、社会が直面する未来のリスクから人々を守ってまいります。また、健康長寿に向けたソリューションをご提供し、持続可能な高齢社会に貢献することで、健康で笑顔あふれる未来社会を創ってまいります。そして、それらの取組みの中で、経済・社会・環境が調和したグリーンな社会づくりにも貢献してまいります。さらには、多様性ある人材の実現や、パートナーシップのプラットフォーム構築を果たすことで、未来社会を変える力を育むことも目指してまいります。
当社グループにとって、「安心・安全・健康のテーマパーク」を具現化することは「SOMPOのパーパス」実現を通じた社会課題解決や持続可能な社会への貢献につながると捉えております。
当社グループは、保険や介護といった事業から生み出されるリアルデータを活用したソリューション提供にとどまらず、当社がハブとなりパートナー企業等からもたらされるデータ、ノウハウ、テクノロジーの組み合わせによるソリューションを提供するリアルデータプラットフォーム構想を中心に据えて、パーパス実現に向けた取組みをマネタイズし、企業価値の向上につなげてまいります。
このようなサステナブルな成長ストーリーの起点となるのが、自らの「MYパーパス」(内発的動機)に突き動かされてチャレンジするグループ社員一人ひとりであると考え、MYパーパスに突き動かされるカルチャーの醸成にも取り組んでまいります。
また、パーパス実現に向けた取組み等について、金融市場をはじめとしたマルチステークホルダーとの効果的なコミュニケーションを通じて企業価値向上を実現することを目的に、2021年8月に「Value Communication Team」(以下「VCT」といいます。)を組成しました。VCTは、グループCVCO、グループCSuOおよびグループCPROからなり、パーパス実現に向けた事業戦略、パーパス浸透、サステナビリティ戦略、ブランド・PR等を統合してバリューコミュニケーション戦略として展開し、グループCFOや各事業オーナー等と具体策の協議を行うなど、企業価値向上に向けて取り組んでおります。
※グループCVCOは、グループのバリューコミュニケーション領域の最高責任者であり、Group Chief Value Communication Officerを指します。
※グループCSuOは、グループのサステナビリティ領域の最高責任者であり、Group Chief Sustainability Officerを指します。
※グループCPROは、グループのパブリックリレーション領域の最高責任者であり、Group Chief Public Relations Officerを指します。

当社グループは、グループの実質的な収益力と資本効率を示すために、修正連結利益、修正連結ROE、リスク分散比率および海外事業比率を経営数値目標としております。中期経営計画の初年度である当期の修正連結利益は2,613億円、修正連結ROEは9.4%、リスク分散比率は41.1%、海外事業比率は23.7%となりました。
経営数値目標の達成に向けて、各事業において順調に推移している収益拡大に向けた取組みをさらに進展させて資本効率を高めるとともに、規律ある成長投資によって持続的な成長に向けて取り組んでまいります。既存マーケットの縮小など長期的な観点で予想されうる外部環境のマイナス影響も見据え、収益基盤を強化させてまいります。
当社グループの中期経営計画におけるグループ経営数値目標は次のとおりであります。
<グループ経営数値目標(修正連結利益・修正連結ROE・リスク分散比率・海外事業比率)>

(注)2022年度以降の事業部門別修正利益、修正連結利益、修正連結ROE、リスク分散比率および海外事業比率(地域分散比率)の計算方法は、以下のとおりであります。

※1 事業部門別修正利益は、一過性の損益または子会社配当等の特殊要因を除く。
※2 損害保険ジャパン株式会社、セゾン自動車火災保険株式会社、損保ジャパンパートナーズ株式会社、Mysurance株式会社、損保ジャパンDC証券株式会社、SOMPOリスクマネジメント株式会社、株式会社ティアフォー、株式会社DeNA SOMPO Mobility、akippa株式会社、株式会社DeNA SOMPO Carlife、株式会社プライムアシスタンスおよびSOMPOワランティ株式会社の合計
※3 SOMPO Light Vortex株式会社、Palantir Technologies Japan株式会社、SOMPOオークス株式会社および株式会社ABEJAの合計
※4 SOMPOヘルスサポート株式会社、ウェルネス・コミュニケーションズ株式会社、SOMPOアセットマネジメント株式会社および株式会社フレッシュハウスの合計
※5 一過性の変動要素を除いたOperating Income(=当期純利益-為替損益-有価証券売却・評価損益-減損損失など)で定義
※6 国内生命保険事業修正純資産=国内生命保険事業純資産(日本会計基準)+危険準備金(税引後)+価格変動準備金(税引後)+責任準備金補正(税引後)+未償却新契約費(税引後)
当社は、指名委員会等設置会社として、社外取締役を中心とした監督体制を整備しており、指名委員会、監査委員会および報酬委員会の3つの法定委員会では、いずれも社外取締役が委員長を務め、グループガバナンスの強化に向けた公正かつ活発な議論が行われております。指名委員会は、劇的に変化する事業環境を踏まえた役員選任方針やサクセッション・プラン等の策定、グループ会社を含めた役員の選任を審議しております。監査委員会は、内部監査部門とも連携した監査を通じて収集した情報に基づき、経営に対して必要な意見・提言を行っております。報酬委員会は、ガバナンスを効かせつつ効果的なインセンティブとなる報酬制度を設計し、グループCEOをはじめ各役員個別の報酬を決定するとともに、目指すべき報酬制度のあり方を検討しております。当社ではさらに、執行部門に対する監督機能が十分に発揮されるよう、取締役会メンバーとの情報共有の場を確保するなどして、能動的かつ積極的に執行状況の共有を図ることでガバナンスの健全性と透明性を高めております。
業務執行体制においては、グループCEOおよびグループCOOの全体統括のもと、事業オーナー制およびグループ・チーフオフィサー制を採用しており、敏捷かつ柔軟な意思決定および業務執行ならびに権限・責任の明確化を図っております。2022年4月からは、新たにグループの渉外活動、情報、社外ネットワーク領域の最高責任者としてグループCERO(Chief External Relations Officer)を設置しました。取締役会が選任した執行役および執行役員が自らのミッションに邁進し、グループ全体としては、グループCEOの諮問機関かつ執行部門の最上位の会議体であるGlobal Executive CommitteeおよびグループCOOの諮問機関であり事業戦略の実行やグループの管理業務案件に係る重要事項等を協議する経営執行協議会(Managerial Administrative Committee)の機能を最大限に活用することで、グループの持続的な成長を支える実効性の高い執行体制の構築を目指してまいります。
当社グループは、創業来の保険を軸としたDNAを継承しつつ、保険の枠組みを超えたソリューションプロバイダーとして進化し、様々な社会課題を解決する社会価値を創出することで、「SOMPOのパーパス」が掲げる社会の実現を目指してまいります。
(3) 報告セグメントごとの経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等
国内損害保険マーケットにおける当社グループのシェアは約3割を占めており、現状、保険料収入は安定的に推移しております。一方、国内損害保険事業を取り巻く環境につきましては、自然災害の多発化や激甚化、デジタル技術の進化などによる産業構造やビジネスモデルの変化に加え、新型コロナウイルス感染症によるお客さまの生活スタイルや事業環境への影響にも引き続き注視する必要があります。
損害保険ジャパン株式会社は、このような環境変化の中においても、SOMPOグループの中核会社として、グループが目指す「安心・安全・健康のテーマパーク」を具現化するための成長戦略に取り組んでまいります。
国内損害保険事業では事業規模や実質的な収益力を示すため、「修正利益」、主要事業会社である損害保険ジャパン株式会社の「正味収入保険料」および「E/Iコンバインド・レシオ」を主要なKPIとしております。
2021年度の修正利益については、新型コロナウイルス感染症影響の長期化等、一過性の増益要因も背景として2021年11月発表の通期業績予想(以下「通期予想」といいます。)を450億円上回る1,574億円となりました。
また、損害保険ジャパン株式会社の2021年度の正味収入保険料は、19,417億円となり、通期予想を96億円下回りましたが、火災保険や新種保険の好調な販売などにより前年度比で382億円増加しました。E/Iコンバインド・レシオは、前年度比で0.8%改善し、93.5%となりました。当期純利益についても、資産運用粗利益の増加を主因として、通期予想を292億円上回る1,662億円となりました。引き続き2023年度計画に達成に向けて3つの基本戦略である「成長戦略の加速」「レジリエンスの向上」「事業基盤の強化」に取り組んでまいります。
<主要なKPIの推移>

※損害保険ジャパン株式会社単体(除く自賠責・家計地震)
国内損害保険事業を取り巻く経営環境が大きく変化する中で、損害保険ジャパン株式会社は、同社の中期経営計画の基本戦略である「成長戦略の加速」「レジリエンスの向上」「事業基盤の強化」に取り組み、着実な利益成長を図ってまいります。
DX・マーケティング戦略の推進などにより、サービス品質を高めることでお客さまの数の拡大を目指すとともに、デジタル技術の活用などによる生産性向上や料率の適正化を中心とした収益構造改革の加速によって収益性向上を実現してまいります。また、再保険手配などによる引受リスクコントロールや、政策保有株式の計画的な削減などにより、適切にリスクを管理してまいります。

世界の損害保険マーケットは、気候変動等の影響による自然災害の多様化・頻発化、ウクライナ情勢などの地政学リスクの増大、予想を上回る物価上昇など、引き続き不確実性の高い状況にあると認識しております。一方、このような環境下で日々変化するリスクに対する保険カバーのニーズは増しており、企業分野では大規模自然災害やソーシャルインフレーションによる賠償額の高騰化などに伴い、マーケットのハード化が継続し、収入保険料の増加につながっております。
海外保険事業では引き続き、収益性向上を伴う業界トップクラスの成長、規模の拡大に伴うさらなるオペレーションの効率化、規律あるM&Aを通じてグループ利益に貢献してまいります。
海外保険事業では、実質的な収益力を示すため、「修正利益」をKPIとしております。また、コマーシャル分野につきましては、収益性を伴う成長、規模と分散への貢献を示す「グロス保険料成長率」と「E/Iコンバインド・レシオ」もKPIとして設定しております。2021年度の修正利益は、前年度を318億円上回る618億円となり、通期予想を53億円上回り、目標達成に向けて順調に推移しております。Sompo Internationalコマーシャル部門におけるグロス保険料成長率はマーケットのレートアップ環境が緩やかになったことから前年度比では6.6ポイント下回りましたが、通期予想を3.3ポイント上回る伸びで31.2%となり、KPIを既に達成しております。E/Iコンバインド・レシオは前年度比では3.9ポイント改善し、93.9%になり、目標達成に向け順調に推移しております。
<KPIの推移>

※SIコマーシャル
規模と分散を通じたさらなる成長と収益性に資する取組みとして、コマーシャル分野ではグローバルな販売網とアンダーライティング能力を活かし、新規ビジネスの獲得、元受・再保険ポートフォリオの最適化やプライシングの改善、保有比率の引き上げに取り組んでおります。大手農業保険会社CGB Diversified Services, Inc.買収による AgriSompo North Americaの販売基盤の強化によりグロス保険料成長を推進しております。さらにマーケットのハード化を背景とした保険料増収により、損害率改善を加速させております。また、非連続な成長と分散の加速を支えるボルトオンM&Aなどを実施してまいります。
コンシューマー分野では生産性向上と事業費削減を目指し、法務、財務、人事などの間接部門の集約によるオペレーションの効率化や統合されたグローバルネットワークを通じて、プライシング、チャネル支援等のスキル横展開を加速しております。これらの取組みを通して、持続的成長と企業価値向上を目指してまいります。
そして海外コンシューマー事業各社をSompo International Holdings Ltd.傘下に移行する組織再編を引き続き進め、コントロールの効いたフレームワークにより強固な事業体制を確保してまいります。
生命保険業界の経営環境は、少子高齢化の進展による保険ニーズの多様化、デジタル技術進展、低金利の常態化など、大きく変化しております。また、政府が掲げる「健康寿命の延伸」のもと、国民一人ひとりの健康づくりや疾病等の予防をサポートするため、官民一体となった取組みが進められております。
このような環境のもと、国内生命保険事業は、保険本来の機能である「万が一」への備え(Insurance)に加えて「毎日」に寄り添い健康を応援する機能(Healthcare)を組み合わせた新たな価値「Insurhealth®(インシュアヘルス)」を提供することにより、お客さまが健康になることを応援する「健康応援企業」の確立を目指しております。Insurhealth®を原動力として着実な成長を実現するとともに、お客さま本位の業務運営方針に基づき、従来の保険会社にはない新たな価値の提供を行い、お客さまから選ばれる保険会社を目指してまいります。
国内生命保険事業では、生命保険の会計上の特性として契約初年度は会計上の損失が生じ次年度以降に利益が発生するため、新契約が増加するほど利益が圧縮されることから、費用の発生時期を是正し、利益を一定平準化させる「修正利益」をKPIに採用しております。その他、Insurhealth®を原動力とする成長を測定する「新契約年換算保険料」※1、お客さまの数の拡大を測定する「保有契約件数」ならびにグループ資本効率向上のための金利リスク削減の進捗を測定する「ALM資産投入額」※2をKPIに採用しております。
2021年度のKPIの進捗状況は、新契約年換算保険料は通期予想を74億円下回る356億円となりましたが、修正利益は通期予想を11億円上回る336億円、保有契約件数は通期予想を2万件上回る445万件、ALM資産投入額は通期予想を294億円上回る3,294億円となりました。
2022年度は、引き続きInsurhealth®を原動力とした成長を、働き方改革を含めた生産性向上によって後押ししていくことにより、修正利益350億円、新契約年換算保険料460億円、保有契約件数472万件、ALM資産投入額3,000億円を目指し、「健康応援企業」の確立に向けた成長を加速化させてまいります。
※1 新契約年換算保険料は、営業成績ベースであります。
※2 ALM資産投入額は、購入から売却を除いたネット購入額であり、30年債換算であります。
<KPIの推移>

※3 2020年度修正利益は現行定義で再計算
※4 Insurhealth®占有率は2022年5月時点計画
国内生命保険事業のビジョンである「健康応援企業」 の確立を目指し、その実現を加速化させるべく、次の戦略4本柱に取り組んでまいります。
これまでの取組みを徹底し、営業体制の筋肉質化、およびニューマーケット・ニューチャネル開拓をベースとした高効率ビジネスモデルを確立し、飛躍的な成長を図ってまいります。
社員の成長とスキル発揮を支える基盤構築および競争力の高い事業費構造といった抜本的生産性・効率性向上を図ってまいります。
ダイレクト、サービス起点のビジネス、CX等を発展させ、デジタル・データ活用を梃子とすることで新収益源を確立し、戦略の柱a.に織り込むことで成長加速を目指してまいります。
戦略の柱a.~c.を通じ、Insurhealth®を始めとしたSOMPOひまわり生命保険株式会社ならではのお客さまへの提供価値を明確化し発信することで、健康応援企業としての社会的認知向上と成長の後押しを図ってまいります。
急速に進展する高齢化に伴い、介護を必要とする高齢者は増加し、今後も国内の介護市場は拡大することが見込まれております。その一方で、生産年齢人口の減少に伴い、介護を支える労働力の減少が見込まれており、持続可能な事業モデルを確立するためには、品質を伴う生産性の向上や人材確保・育成が喫緊の経営課題であると認識しております。
介護・シニア事業では、実質的な収益力を示す「修正利益」、成長力を示す「売上高」をKPIとしております。また、当社グループの介護事業における収益の多くを居住系サービスが占めていることから、併せて居住系サービスの「入居率」をKPIとしております。
2021年度のKPI進捗状況は、計画に織り込んでいたM&Aの実行が2022年度となったことや、新型コロナウイルス感染症に伴う特別手当の支給、原油高に伴う費用増などが影響し、修正利益は通期予想を6億円下回る59億円、売上高は通期予想を16億円下回る1,361億円、入居率※は通期予想を0.9%下回る91.1%となりました。2022年度は引き続き取組みを進めることで、修正利益60億円、売上高1,511億円、入居率92.9%を目指しております。
※入居率は、年度末時点での数字であります。
<KPIの推移>

ウ.KPI達成に向けた主な取組み
感染症対策に十分留意しつつ営業活動を強化することにより、既存施設の入居率の向上を図ってまいります。また、新棟や新規事業所の開設、M&Aを効果的に組み合わせ、積極的な規模の拡大を目指すとともに、テクノロジー・リアルデータの活用を通じた圧倒的な品質・生産性向上へのチャレンジを通じて修正利益、売上高等のKPI達成を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」といいます。)に重大な影響を及ぼす可能性があると認識している「主要なリスク」および「当該リスクの管理体制・枠組み」は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
異常気象による自然災害の頻発化・激甚化、地政学的な緊張の高まりや急激に進行するインフレによる世界経済・金融市場への影響など、事業環境の不確実性が高まる中、リスク管理の役割がますます重要になってきております。当社グループのリスク管理の枠組みである戦略的リスク経営(ERM)は、経営における高性能な『羅針盤』として、次の「3つの機能」を強化・高度化し、損失を未然に回避するだけでなく、新規事業投資などの機会損失を低減させることで、当社グループを最適な方向に導く取組みを実施しております。
戦略的リスク経営(ERM)は、資本・リスク・収益のバランスを取りながら企業価値の向上を図る一連の経営管理プロセスとして「戦略執行に係るリスクテイク」と「経営基盤の安定に資するリスクコントロール」の2つの側面を持っております。リスクテイクの側面では、リスクアペタイトフレームワークを中心に資本・リスク・収益に関する分析を重要な経営判断に活かし(上記ウ)、リスクコントロールの側面では、当社グループを取り巻く多様なリスクを特定、分析、評価する仕組み(リスクコントロールシステム)を活用して(上記ア、イ)、不測の損失の極小化と利益の安定を目指しております。
<SOMPOグループの戦略的リスク経営(ERM)の3つの機能と全体像>

② リスク管理に関するガバナンス体制
当社では、取締役会が制定した「SOMPOグループERM基本方針」に基づき、「戦略的リスク経営(ERM)」の実効性を確保するため、グループ戦略・経営計画と合わせて、リスクテイクの指針としてリスクアペタイト原則、中期リスクテイク戦略およびリスクアペタイト指標からなる「SOMPOグループ リスクアペタイトステートメント」を定めております。
また、グループCEOの諮問機関であるGlobal Executive Committee (以下「Global ExCo」といいます。)の下部組織として、グループCROを委員長とするグループERM委員会を設置し、リスクテイク戦略や資本配賦などグループの戦略的リスク経営に関する重要な事項や当社グループを取り巻く重大リスク等について、グループ横断の経営議論を行っております。
グループCROは、「SOMPOグループERM基本方針」や「中期グループERM推進方針」をグループ会社に周知徹底し、また定期的なモニタリング、各社CROとのディスカッション等を通じ、グループ全体の戦略的リスク経営の実効性の向上を図っております。
<リスク管理に関するガバナンス体制>

③ リスクコントロールシステム、リスクと資本の状況
リスクコントロールシステムにおいては、リスクアセスメントを起点として、「重大リスク管理」の枠組みで当社グループを取り巻く重大リスクを網羅的に特定し、定性的・定量的な評価を行っております。
また、定量化が可能なリスクについては「自己資本管理」「ストレステスト」「リミット管理」「流動性リスク管理」の枠組みで自己資本、流動性などに与える影響を様々な定量指標により分析・評価し、財務健全性およびその向上に必要なリスクコントロールの施策に関する経営論議を行っております。
当社グループは、「事業に重大な影響を及ぼす可能性があるリスク」を「重大リスク」と定義し、事業の抱えるリスクを網羅的に把握・評価しております。重大リスクは、グループCROがリスクアセスメントや専門家等の見解に基づいて網羅的に把握し、リスクが当社グループに及ぼす影響を具体的なシナリオで想定した上で、発生頻度および影響度(経済的損失、業務継続性およびレピュテーション毀損の3項目)でリスクを定性・定量の両面から評価し、管理状況を年2回以上、グループCOOの諮問機関である経営執行協議会(Managerial Administrative Committee)(以下「経営執行協議会(MAC)」といいます。)および取締役会に報告しております。
変化が大きいリスクや対策等に関する議論が必要なリスクについては、Global ExCoまたは経営執行協議会(MAC)において議論を行っております。また、長期の時間軸で当社グループのビジネスモデルへの影響を評価するために、今後10年以上増大トレンドが続くと想定されるリスクの観点を評価軸に加え、リスク対策の妥当性検証などへの活用を行っております。
また、現時点では重大リスクではないものの、環境変化などにより新たに発現または変化し、今後、当社グループに大きな影響を及ぼす可能性のあるリスクを「エマージングリスク」と定め、重大リスクへの変化の予兆を捉えて適切に管理をしております。国内外の専門家の知見も活用して洗い出したエマージングリスク候補をエマージングリスク・レジスターに登録し、そのうち、想定される影響度が一定以上のものをエマージングリスクに選定しております。
現在、「革新的な医療技術」、「生物多様性」など4件のエマージングリスクを選定し、損失軽減の観点だけではなく、新たな保険商品・サービスなどのビジネス機会の観点からモニタリングおよび調査研究を行っております。
<重大リスクおよびエマージングリスクの管理プロセス>

当社グループが保有する各種リスクを統一的な尺度(VaR:Value at Risk)で定量化し、自己資本がリスク量と比べて充分な水準を維持できるよう管理して、必要に応じ対応策を実施する態勢を整備しております。
当社グループの経営に重大な影響を及ぼし得る事象を的確に把握・管理するために、グループベースで「シナリオ・ストレステスト」「リバース・ストレステスト」および「感応度分析」を実施し、資本およびリスクへの影響度を分析して、必要に応じ対応策を実施する態勢を整備しております。また、2022年3月末時点で、当社の想定するストレス下においても十分な資本を有していることを確認しております。
特定事象の発現により多額の損失が生じることを回避するため、与信リスク、出再リスク、海外自然災害リスクの各々に対してグループベースで最大限度額を設定し管理しており、2022年3月末時点で最大与信等限度額に抵触していないことを確認しております。また、各限度額の枠内で予備的にリミット管理を行っております。
日々の資金繰り管理のほか、巨大災害発生時などの最大資金流出額を予想し、それに対応できる流動性資産が十分に確保されるよう管理しており、2022年3月末時点で当社に最大の資金流出をもたらすシナリオに対しても、十分な流動性資産を有していることを確認しております。
経営者が当社グループの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があると認識している「主要なリスク」は、当社グループが定義する「重大リスク」であります。重大リスクおよびその発生可能性・影響度の評価は、下記のとおりであります。
<重大リスク一覧>
<重大リスクのヒートマップ(発生可能性・影響度)>

当社グループを取り巻く外部環境が変化し、経営戦略の前提条件が現実の事業環境と合わなくなる、またはガバナンス機能や人材ニーズ対応が不十分となったなどの場合に経営戦略に合致するビジネスモデルの構築ができないことにより、当社グループの経営成績等に重大な影響が生じるリスクを「経営戦略リスク」と認識しております。影響が大きいと考える環境変化等は以下のとおりであります。
短期的なリスクとしては、急激なインフレ進行による事業コストや支払保険金の増加を商品・サービス価格に転嫁できないリスクや金融資産の価値減少リスク、気候変動により想定を超える風水災損害が発生するリスク、サステナビリティ関連の取組みが不十分とみられることや、風評がマスコミ報道・インターネット上の記事等に流布された場合にブランド価値が毀損するリスク、デジタル関連等の異業種からの新規参入やデジタル技術進展への対応不十分により競争力・収益基盤が劣化・毀損するリスク、各国間の産業競争の激化などにより事業機会を制約されるリスクなどにより、当社グループの収益力が低下する可能性があります。
長期的なリスクとしては、シェアリング経済の拡大や少子・高齢化等を背景としたマーケット規模の縮小や技術革新に伴う事故の減少による保険ニーズの減少およびパンデミックによる人々の生活や産業活動への制約等が当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、脱炭素社会への移行に伴い、温室効果ガス(GHG)の高排出セクターの座礁資産化や信用リスクの悪化が、当社グループの保険事業や資産運用に影響を与える可能性があると認識しております。
当社グループでは、外部環境の変化は脅威とともに機会をもたらすと捉えて、デジタル戦略、M&A等を実行し、「安心・安全・健康のテーマパーク」へのトランスフォーメーションを進めております。例えば、AI・ビッグデータ等の技術を活用した既存事業の生産性向上、デジタル技術を活用した新商品・サービスなどを通じた新たな顧客価値の創造、デジタル分野の専門人材の採用・育成によるデジタルトランスフォーメーション(DX)基盤の構築を進めております。経済環境の悪化については、急激に進行するインフレによる世界経済・金融市場の悪化などの日々の変化を注視したうえで、当社グループへの影響を分析し、対応策を講じております。地政学リスクについては、悪影響を及ぼすシナリオの検討を行い、規制変更リスクについては、関連する国内外法規制等の動向の情報を収集するなどして、経営上の影響を見極められるよう注視しております。
デジタル戦略・M&Aや大規模システム開発等の大規模投資は取締役会等で妥当性を十分議論して実行しておりますが、環境変化や想定を超える困難などのために期待した成果が得られない可能性があるため、実行後も定期的に所定の基準に基づいて妥当性が失われていないことおよび撤退基準に抵触していないことを確認しております。
将来のパンデミックについては、新型コロナウイルス感染症拡大の経験を活かし、大きな変化から来る機会と脅威に柔軟に対応できるよう、環境変化への注視など続けてまいります。
また、気候変動による物理的なリスクについては、自然災害の激甚化などの影響に関して気候シナリオを活用した分析などに取り組んでおります。脱炭素社会への移行に伴うリスクについては、保険引受や資産運用を中心としたグリーントランジションプランを掲げ取組を進めるとともに、グループCSuOを議長、グループ各社の役員をメンバーとする「グループサステナブル経営推進協議会」において、これらの取組みの状況把握、協議を行い、必要に応じてGlobal ExCoや経営執行協議会(MAC)に報告する体制を構築しております。
風評には、当社で定める規程に従い適時適切に対応することで、影響の極小化を図っております。
市場変動や投融資先・保証保険の保証先・再保険の出再先の破綻、大規模災害時の資金繰り悪化等により業績・財政状態が悪化するリスクを「財務・運用リスク」と認識しております。当社グループにおいては特に、国内株式の価格変動や金利変動の影響が大きいと認識しております。
当社グループは、お客さまとの中長期的な関係維持の観点等から、大量の株式を保有しているほか、安定的な資産運用収益を得るため、国内外の有価証券等に幅広く投資しております。株式相場の下落等により、これらの資産の価値が減少した場合には、売却損や評価損の発生、評価差額金の減少等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは予定利率(契約時にお客さまにお約束する運用利回り)を設定した契約期間が長期の保険商品を販売しており、金利低下により、実際の運用利回りが予定利率を下回るリスクがあります。
さらに国内生命保険事業では、保有する有価証券のデュレーションに対して保険負債のデュレーションが長期であることから、金利低下により、経済価値ベースの保険負債の増加額が有価証券等時価の増加額を上回るため、実質自己資本を減少させるリスクがあります。
当社グループは、政策保有株式を継続的に削減することにより、株式相場下落の影響を低減するよう努めております。
また、積立保険の満期返戻金や国内生命保険事業などの保険負債のキャッシュ・フローに見合う長期の投融資を実行することにより、金利変動の影響が小さくなるよう努めるとともに、投融資等に関する集積リスクに対してはリミットを設定して管理しております。
さらに国内生命保険事業では、経済価値ベースの保険負債に対して金利低下の影響を受けにくい保障性商品の保有割合を高めることにも努めております。
資金繰りについては保険子会社ごとに管理しており、巨大災害時の資金ニーズや金利上昇に伴う解約増加等に対応できる流動性資産が十分確保されるようにして管理しております。
各種法規制への違反、外部委託先の管理の失敗、システム障害、サイバーセキュリティ、長時間労働等による労務トラブル、顧客情報の漏えい、不正行為、ミスコンダクトなどが発生するリスクを「オペレーショナルリスク・コンプライアンスリスク」と認識しております。当社グループは、保険業法をはじめとして各種事業に適用される法規制、事業を展開する各国で適用される法規制を遵守して事業を遂行しておりますが、これらの法規制へ違反した場合、金融庁等からの行政処分を受ける可能性があります。
人為的ミスによる情報システムの不備等の内部要因、サイバー攻撃による不正アクセス等の外部要因により、情報システムの停止、誤作動、不正使用等が発生するシステムリスクがあります。
また、当社グループは、多数のお客さまの情報を取り扱っているほか、様々な経営情報等の内部情報を保有しており、これらの情報に関しては、グループ各社において、情報管理態勢を整備し、厳重な管理を行っておりますが、サイバー攻撃による場合を含め、万一重大な情報漏えいが発生した場合には、当社グループの社会的信頼・信用が失墜する、あるいは対応費用の支払いが発生することにより、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
事務ミス、外部委託先管理の失敗、従業員の心身の不調、役職員等による不正行為、外部からの犯罪行為、訴訟に伴う賠償金の支払い等の発現により、直接・間接のコストおよび業務運営の支障発生、金融庁等による行政処分、当社グループの社会的信頼・信用の失墜等の影響を受ける可能性があります。
社会意識やお客さまの嗜好・行動の変化によって当社グループの商品・サービスや業務慣行とステークホルダーの期待との間にギャップが生じて利用者保護などに悪影響を及ぼし、結果としてブランド価値を毀損するコンダクトリスクがあります。
当社グループは、各事業の高い公共的使命および社会的責任を常に認識し、「SOMPOグループ コンプライアンス基本方針」をはじめとする各種方針の下、法令等のルールや社会規範および企業倫理に則った適正な企業活動を行う態勢を整備しております。また、「SOMPOグループ コンプライアンス行動規範」を定めて当社グループ内の役職員に周知徹底し、役職員一人ひとりのコンプライアンス意識を醸成しております。
システム障害のリスクについては、システムリスク管理態勢を整備し、継続的にシステムリスクの低減等を進めております。サイバー攻撃のリスクについては、サイバーセキュリティへの取組みが企業の社会的責任であるとの認識のもと「SOMPOグループ サイバーセキュリティ基本方針」を定め、グループ各社における対応態勢の整備を継続して進めるとともに、当社内に専門組織を設置し、グループ全体での包括的・横断的な対策を通してグループ会社と共にサイバーセキュリティの成熟度の向上を目指しております。
長時間労働等による労務リスクについては、適正な勤怠管理の徹底に加え、リモート環境下でのマネジメントスキルおよびリモートコミュニケーションの向上を図る体制整備を進めております。
コンダクトリスクに関しては、予兆把握・未然防止の取組を実施し、外部委託先管理については、委託開始から委託の解除までプロセスに応じた適切な管理を行うことを定めるなど管理態勢を構築しております。
エ.事業固有リスク(No.23~28)
(保険引受リスク)
国内損害保険事業、海外保険事業および国内生命保険事業において想定外の支払保険金が発生するリスクを「事業固有リスク(保険引受リスク)」と認識しております。当社グループにおいては特に、気候変動に伴う風水災の増加による支払保険金増加の影響が大きいと認識しております。
当社グループは、国内外の地震・風水災・雪害等の自然災害による損害に対して巨額の保険金等を支払うことがあり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、気候変動に伴う風水災の頻発や激甚化によって、支払保険金が増加し、保険引受収支が悪化する等の影響が生じることにより、安定した保険の提供が難しくなる可能性もあります。
また、当社グループでは、サイバーリスクの補償を目的とした専用の保険商品を販売しておりますが、ソフトウェアの脆弱性を狙ったサイバー攻撃が大規模に発生した場合などに、同時多発的にお客さまのデータの破壊・窃取、事業中断等に関する保険金等を支払うことにより、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、国内の自然災害リスクに備えて、再保険の活用や異常危険準備金等の積み立てを行い、事業の安定化を図るとともに、自然災害による保険金支払いのリスクについて気候変動を踏まえて定量的に評価することで、適切な料率設定・商品設計を目指しております。
なお、海外保険事業では、自然災害リスクの集積が過大とならないよう、グループの資本や利益水準を踏まえたリミット金額を地域別・自然災害種類別に設定し、当該リミットを超えることがないように定期的にモニタリングを実施して適切に管理しております。
また、サイバー攻撃により想定される事故事例を洗い出し、そのうち重要と考えられるものにつき予想最大損害額の算出を行い、リスクの把握および低減に努めております。
介護事業戦略の遂行において介護事業環境を見誤ることや、重大不祥事が発生してブランド価値を毀損するリスクを「事業固有のリスク(介護事業リスク)」と認識しております。当社グループは、多くの高齢者やそのご家族の多様なニーズにお応えするため、SOMPOケア株式会社が在宅介護から施設介護までフルラインナップの介護サービスを提供しております。
介護事業においては、介護保険法の改正ならびに介護報酬の改定、介護市場における競争激化、従業員確保の困難、食中毒、集団感染症の発生、高齢者事業特有の事故等の発生およびそれらによる社会的信頼・信用の毀損、風評リスクの発生等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの介護事業を担うSOMPOケア株式会社では、ご利用者さまとの信頼を築くため、コーポレート・ガバナンス体制、事業所管理体制の構築に取り組んでおります。ガバナンス・リスク・コンプライアンス委員会を経営会議の諮問機関として設置し、リスク管理にかかわる重大事象への対応や、内部監査結果などの内部統制に関する事項の審議を実施するとともに、本社リスク管理部門では事故情報を集約し、再発防止策の周知・徹底を図っております。また、ICT・最先端テクノロジーの介護現場での有効活用を推進し、生産性向上および処遇改善を通じた介護人材の需給ギャップの解消を目指しております。さらに、生産性、品質の高い介護サービスのノウハウを活かした介護事業者へソリューションを提供するビジネスプロセスサポートの展開、認知機能低下予防サービスの推進を通じ、超高齢社会の日本が抱える社会的課題の解決を目指してまいります。
大規模地震等の自然災害、大規模テロ攻撃、新型インフルエンザ等のパンデミック(世界的な大流行)、サイバー攻撃等による大規模システム障害等が発生し、本社機能、保険金支払い、介護サービスの提供などにおける円滑な業務運営が阻害されるリスクを「その他リスク(事業中断リスク)」と認識しており、当該リスクは当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、従来から大規模な地震などの自然災害、新型インフルエンザ等のパンデミックの発生、サイバー攻撃等による大規模システム障害発生の有事に備えた業務継続計画を策定し、定期的に訓練を実施するとともに、業務継続計画の有効性の検証・改善等に努めてまいりました。
昨年度は、新型コロナウイルスのグローバルな感染拡大を契機として想定する事象を追加し、事象ごとに「行動計画」を定めて危機対応力を引き上げましたが、今年度は大規模システム障害に関する対応方針の明確化等、更なる危機対応力向上へ向け、グループ各社の重要業務の継続のための対策に努めております。
当社グループは「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」に賛同し、気候変動に対する様々な取組みと透明性の高い情報開示に努めております。
当社グループは、「“安心・安全・健康のテーマパーク”により、あらゆる人が自分らしい人生を健康で豊かに楽しむことのできる社会を実現する」というSOMPOのパーパスに基づき、その実現に向けた重点課題であるマテリアリティの一つとして「経済・社会・環境が調和したグリーンな社会づくりへの貢献」を定めております。SOMPOのパーパス実現に向けたグループ全体の戦略や方針に基づき、執行役および執行役員が対策を実行し、その遂行状況を取締役会が監督する体制を構築しております。
グループCSuO(Chief Sustainability Officer)は、サステナビリティ領域の最高責任者として、気候変動をはじめとするグループのサステナブル経営に関する戦略を策定・実行し、グループ全体のサステナビリティ機能を統括する役割を担っております。サステナビリティ推進の専任部署としてサステナブル経営推進部を設置し、気候変動をはじめとするグループ全体のサステナビリティ推進を実践する体制を構築しております。
グループ各社の役員で構成する「グループサステナブル経営推進協議会」では、気候関連を含むサステナビリティ戦略・取組方針の周知や、主にビジネス機会の側面での各社の取組状況を確認・協議しております。
気候変動戦略やその遂行状況については、Global ExCo、経営執行協議会(MAC)において経営議論が行われ、その議論の状況は取締役会に報告されております。
また、リスク管理に関しては、取締役会が定める「SOMPOグループERM基本方針」に基づいてリスクコントロールシステムを構築しており、Global ExCoの下部組織であるグループERM委員会などを通じて、グループCRO(Chief Risk Officer)が各事業の抱えるリスクを網羅的に把握・評価し、当社グループに重大な影響を及ぼす可能性があるリスクを「重大リスク」と定め、その管理状況を定期的に経営執行協議会(MAC)および取締役会などに報告し、対策の有効性などを検証しております。気候変動に起因する自然災害の激甚化、脱炭素社会への移行に伴う資産価格への影響、市場選好の変化などのリスクは重大リスクとして、グループCSuOおよびグループCROが責任者となって対策を実施しております。

(注)2021年度の開催状況(カッコ内は気候変動関連の議題を扱った回数)
Global ExCo(2)、経営執行協議会(MAC)(5)、
グループサステナブル経営推進協議会(3)、グループERM委員会(2)
当社グループは、パーパス実現に向けて優先的に取り組むべき社会課題(マテリアリティ)として、「経済・社会・環境が調和したグリーンな社会づくりへの貢献」を掲げ、その実現に向け、2021年度からの中期経営計画で、気候変動リスク・機会に対する複合的なアプローチを実践する「SOMPO気候アクション」により気候変動への「適応」、「緩和」、「社会のトランスフォーメーションへの貢献」の3つのアクションを掲げ、様々な取組みを行っております。
気候変動の進展による自然災害の激甚化や発生頻度の上昇、干ばつや慢性的な海面水位の上昇などの「物理的リスク」のみならず、脱炭素社会への転換に向けた法規制の強化や新技術の進展が産業構造や市場の変化をもたらし、企業の財務やレピュテーションに様々な影響を与える「移行リスク」が顕在化する可能性があります。また、これらのリスクに付随して、企業の事業活動に起因する気候変動影響や炭素集約度の高い事業への投資、不適切な開示などによる法的責任を追及する気候変動訴訟が米国中心にグローバルに増加しており、当社の損害保険事業における賠償責任保険の支払保険金を増大させる可能性があります(「賠償責任リスク」)。一方で、自然災害リスクの認識の強まりや社会構造の変革は、新たなサービス需要の創出や技術革新などのビジネス機会をもたらします。
当社は、IPCC、世界経済フォーラムなど外部機関の研究成果を踏まえて、気候変動が事業に与えるリスクと機会を整理し、短期、中期(5~10年後:2030年頃)および長期(10~30年後:2050年頃)の時間軸で評価・分析・対応を進めております。気候変動による物理的リスク、移行リスクに伴う主な変化と、当社にとって重大な影響を及ぼすと想定されるリスクと機会は下表のとおりです。

イ.シナリオ分析
a.物理的リスク
当社グループの損害保険事業は、台風や洪水、高潮などを含む自然災害の激甚化や発生頻度の上昇に伴う想定以上の保険金の支払いによる財務的影響を受ける可能性があります。リスクの定量的な把握に向けては、2018年以降、大学等の研究機関と連携することで科学的知見を踏まえた取組みを進めており、「アンサンブル気候予測データベース:d4PDF※1(database for Policy Decision making for Future climate change)」などの気象・気候ビッグデータを用いた大規模分析によって、台風や洪水、海面水位の変化の影響を受ける高潮の平均的な傾向変化や極端災害の発生傾向について、平均気温が2℃または4℃上昇した気候下での長期的な影響や、事業戦略に活用する観点から5~10年後の中期的な影響を把握するための取組みを進めております。
また、当社グループは、UNEP FI(国連環境計画・金融イニシアティブ)のTCFD保険ワーキンググループに参画し、同ワーキンググループが2021年1月に公表したガイダンスに基づく簡易な定量分析ツール※2を用いた台風に関する影響度の試算を行っております。気候変動リスクへの金融監督上の対応を検討するNGFS(気候変動リスクに係る金融当局ネットワーク)が検討を行っているシナリオ分析の枠組みも活用して、引き続き分析を進めてまいります。
また、米国ハリケーンや洪水など含む海外の自然災害に関しては、外部のリスクモデル会社や研究機関との提携を通じて気候変動による影響分析を進めており、自社独自のシナリオを構築し、海外自然災害リスクモデルへ適用する取組みを進めております。
※1 文部科学省の気候変動リスク情報創生プログラムにて開発されたアンサンブル気候予測データベースです。多数の実験例(アンサンブル)を活用することで、台風や集中豪雨などの極端現象の将来変化を確率的にかつ高精度に評価し、気候変化による自然災害がもたらす未来社会への影響についても確度の高い結論を導くことができます。
※2 IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:国連気候変動に関する政府間パネル)第5次評価報告書のRCP8.5シナリオに基づき、2050年と現在との間の台風の発生頻度や風速の変化を捉え、頻度や損害額の変化を算出するモデル。
なお、損害保険契約や再保険契約は短期契約が中心であり、激甚な気象災害の発生傾向を踏まえた保険引受条件や再保険方針の見直しによって、保険金支払いが想定以上となるリスクの抑制が可能です。また、グローバルな地理的分散や短期・中期の気候予測に基づく定量化、長期的なシナリオ分析による重大リスクの特定・評価などの多角的なアプローチにより、物理的リスクに対するレジリエンスの確保を図っております。
b.移行リスク
移行リスクによる当社グループの保有資産(国内株式、国内社債、外国株式、外国社債)への影響については、今世紀末までの気温上昇を産業革命前から1.5度、2度、3度未満に抑えるシナリオを前提に、MSCI社が提供する気候バリューアットリスク(CVaR:Climate Value-at-Risk)※3を用いて、低炭素な世界経済への移行が企業に及ぼす「政策リスク」と気候変動の緩和や適応に向けた取組みによる「技術機会」が及ぼす影響を分析しました。
※3 MSCI Climate Value-at-Risk
・気候変動に伴う政策の変化や災害による企業価値への影響を測定する手法の一つ。
・気候関連のリスクと機会から生じるコストと利益の将来価値を現在価値に割り引いたものであり、当社資産運用ポートフォリオにおける各銘柄の保有時価ウェイトを考慮し、2021年3月末時点における影響度を算出。
<SOMPOホールディングス 気温上昇シナリオ別 移行リスクと機会のCVaR分析結果>

以上のとおり、政策リスクの影響は技術機会によって相殺されるため全体的な影響は限定的ですが、シナリオ別では、1.5度シナリオ下での政策リスクと技術機会の影響が最も大きく、また、保有資産別では、国内株式への影響が最も大きくなっております。
a.リスクへの対応
当社グループでは、保険引受先や投融資先の企業に対するグリーン移行支援を通じて社会の変化に対する企業のレジリエンスを高めると同時に、資産運用ポートフォリオの管理等により、移行リスク軽減に取り組んでおります。
投資先については、株式保有先のうち温室効果ガス(GHG)高排出の上位20社を中心とするエンゲージメントの強化により、グリーン移行を促進しております。公社債については満期償還時にGHG高排出セクターから低排出セクターへの入れ替えの促進等を通じて、資産運用ポートフォリオにおけるGHG排出量を2025年までに25%削減(2019年度比、株式・社債のGHG総排出量ベース)する目標を掲げ、移行リスクの削減と機会の捕捉を行ってまいります。また、保険引受については、新設・既設の石炭火力発電や炭鉱開発(一般炭)への新規の保険引受停止や、オイルサンドおよび北極野生生物保護区(Arctic National Wildlife Refuge)でのエネルギー採掘プロジェクトへの新規保険契約を停止する方針を掲げ、ネットゼロ社会への移行を後押ししてまいります。ただし、二酸化炭素回収・利用・貯留技術(CCS、CCUS)やアンモニア混焼等の革新的な技術を有するなど、パリ協定の実現に資する削減効果が認められる場合には慎重に検討し対応する場合があります。
自社のGHG削減については、2030年までに2017年度比で60%削減する目標を掲げております。2021年度は、損害保険ジャパン株式会社の本社ビルの電力を再生可能エネルギー由来に切り替えるなど、目標達成に向けたロードマップに沿って着実に取組みを進めております。
b.機会への対応
当社グループでは、「AgriSompo」による農業保険のグローバル展開を通じた食料安定供給への貢献や、気候リスクコンサルティングサービスの開発・提供、AIを活用した防災・減災システムの開発等、製品・サービスを通じた自然災害レジリエンスの向上に取り組んでおります。
エネルギー源については、「ONE SOMPO WINDサービス」(洋上風力発電事業者向け保険・リスクマネジメントサービス)をはじめとする再生可能エネルギーの普及に貢献する商品・サービスを展開するとともに、取引先との協業等によるカーボンニュートラルに貢献する新たな商品・サービスの開発にも取り組んでまいります。
また、ネットゼロ社会の実現に向けて、世界の様々な組織や団体等において、規制やガイダンス策定等の議論が活発に行われております。当社グループでは、これらのルールメイキングに対して積極的に関与しリードすることにより、社会のトランスフォーメーションに貢献するとともに、これらの取組みを通じた知見の蓄積やレピュテーションの向上によってパートナーを呼び込むなどグループのビジネス機会の創出・拡大を図ってまいります。
[当社グループが参画するイニシアティブ(ネットゼロ関連)]
・PCAF Insured-Associated Emissions Working Group(保険の引受を通じたGHG排出量の測定・開示のための国際基準を策定するワーキンググループ)
・ネットゼロ・アセットオーナー・アライアンス(NZAOA)
・ネットゼロ・アセットマネージャーズ・イニシアティブ(NZAM)
当社は、グループの経営理念・パーパスおよび経営計画における目指す姿の実現に向けて、その達成確度を高めるためにリスクアペタイトフレームワークを構築し、「取るリスク」、「回避するリスク」を明確にしております。自然災害リスクについても、リスクアペタイトを明確化するとともに、自然災害が発生した場合に想定される保険金支払を気象学等の科学的知見や当社商品特性を踏まえて定量的に把握したうえで、財務健全性や収益性、利益安定性への影響、再保険マーケットの動向等をふまえて、再保険方針およびグループ全体のリスク保有戦略を策定し、管理しております。
気候変動リスクは、戦略的リスク経営(ERM)のリスクコントロールシステムの重大リスク管理、自己資本管理、ストレステスト、リミット管理、流動性リスク管理の枠組みにおいて、多角的なアプローチでコントロールしております。詳細は、「(1) 主要なリスクの管理体制・枠組み」をご参照ください。
自然災害リスクを含む気候変動リスクに関しては、気候変動が保険事業以外を含めた当社グループの事業の様々な面に影響を及ぼすこと、その影響が長期にわたり、不確実性が高いことを踏まえて、既存のリスクコントロールシステムを補完し、長期的な気候変動が様々な波及経路を通じて当社グループに影響を及ぼすシナリオを深く考察してリスクを特定・評価および管理するための気候変動リスクフレームワークを構築しております。
気候変動リスクフレームワークでは、気候変動の複雑な影響を捕捉するために、以下の3ステップで評価を行い、「② 気候関連のリスクと機会への対応(戦略)」で述べたリスクと機会を整理しております。

2022年は、探索的評価と位置づけて、IPCC、世界経済フォーラムなど外部機関の研究成果を踏まえて、起こり得る政策的移行パターン(下表)を想定したリスク評価を行い、気候変動リスクマップとして可視化しました。

気候変動リスクマップは、継続的なモニタリングが必要なリスクを可視化したもので、主に保険引受および資産運用に影響を与えるリスクの影響度、可能性、発現時期、傾向などを俯瞰することで、取締役会および執行の諸機関における気候変動に関する議論の活発化を図ってまいります。
気候変動リスクフレームワークで捉えたリスクの認識は、重大リスクの「主な想定シナリオ」に反映して管理を行い、また、気候変動との間で相互に影響を与える事象である「生物多様性の喪失」はエマージングリスクとして調査研究を行っております。(下表)
気候変動に関連する重大リスク等と主な想定シナリオ
また、気候変動リスクフレームワークを通じて得られた知見を、既存のリスクコントロールシステムの枠組みである自己資本管理、ストレステスト、リミット管理、流動性リスク管理に反映させていく事で、リスク管理全体の高度化を図ってまいります。
※ MSCI ESG Research社が提供するデータを使用し、国内外の上場株式と社債の投資先におけるスコープ1およびスコープ2を対象に算出(上場株式のカバー率は93%、社債のカバー率は84%、いずれも時価ベース)。GHG排出量は投資先のEVIC(Enterprise Value Including Cash:現金を含む企業価値)ベースに対する当社持分であり、WACIは、各投資先企業の売上高あたりのGHG排出量をポートフォリオの保有割合に応じて加重平均した値。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
■ 当社グループの経営成績の状況は、次のとおりであります。
当連結会計年度の世界経済は、前半は新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により厳しい状況にありましたが、その後は米国や欧州で回復が続くなど総じて持ち直しております。
わが国経済も、生産や企業収益などに持ち直しの動きが見られていますが、原材料価格の上昇や金融資本市場の変動、供給面での制約等、主に地政学に起因する下振れリスクには依然として注意が必要な状況にあります。
このような経営環境のもと、当連結会計年度における当社グループの業績は次のとおりとなりました。
経常収益は、保険引受収益が3兆6,568億円、資産運用収益が3,384億円、その他経常収益が1,721億円となった結果、前連結会計年度に比べて3,211億円増加して4兆1,674億円となりました。一方、経常費用は、保険引受費用が3兆994億円、資産運用費用が373億円、営業費及び一般管理費が5,703億円、その他経常費用が1,447億円となった結果、前連結会計年度に比べて2,207億円増加して3兆8,519億円となりました。
以上の結果、経常収益から経常費用を差し引いた当連結会計年度の経常損益は、前連結会計年度に比べて1,004億円増加して、3,155億円の経常利益となりました。経常利益に特別利益、特別損失、法人税等合計などを加減した親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて823億円増加して2,248億円の純利益となりました。
■ 当社グループの財政状態の状況は、次のとおりであります。
資産の部合計は、前連結会計年度末に比べて6,691億円増加し、13兆7,878億円となりました。負債の部合計は、前連結会計年度末に比べて6,595億円増加し、11兆7,470億円となりました。純資産の部合計は、前連結会計年度末に比べて96億円増加し、2兆407億円となりました。
■ 報告セグメントごとの経営成績の状況は、次のとおりであります。
正味収入保険料は、前連結会計年度に比べて205億円増加し、2兆2,171億円となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて15億円増加し、1,382億円の純利益となりました。国内損害保険事業における保険引受および資産運用の状況は、以下のとおりであります。
(注) 1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2 「元受正味保険料(含む収入積立保険料)」とは、元受保険料から元受解約返戻金および元受その他返戻金を控除したものであります。(積立型保険の積立保険料を含みます。)
(注) 諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
(注) 諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
(注) 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
(注) 1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
2 前連結会計年度の「その他の証券」の主なものは、投資信託受益証券144,175百万円であります。
当連結会計年度の「その他の証券」の主なものは、投資信託受益証券212,389百万円であります。
a.運用資産利回り(インカム利回り)
(注) 1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
2 収入金額は、連結損益計算書における「利息及び配当金収入」に、「金銭の信託運用益」および「金銭の信託運用損」のうち利息及び配当金収入相当額を含めた金額であります。
3 平均運用額は原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しております。ただし、コールローン、買現先勘定および買入金銭債権については日々の残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しております。
4 連結貸借対照表における有価証券には持分法適用会社に係る株式を含めておりますが、平均運用額および年利回りの算定上は同株式を除外しております。
b.資産運用利回り(実現利回り)
(注) 1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
2 資産運用損益(実現ベース)は、連結損益計算書における「資産運用収益」および「積立保険料等運用益」の合計額から「資産運用費用」を控除した金額であります。
3 平均運用額(取得原価ベース)は原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しております。ただし、コールローン、買現先勘定および買入金銭債権については日々の残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しております。
4 連結貸借対照表における有価証券には持分法適用会社に係る株式を含めておりますが、平均運用額および年利回りの算定上は同株式を除外しております。
(注) 1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
2 金銭の信託として運用しているものを含めて表示しております。
3 「海外投融資利回り」のうち「運用資産利回り(インカム利回り)」は、海外投融資に係る資産について、「(ウ) 利回り a.運用資産利回り(インカム利回り)」と同様の方法により算出したものであります。
4 「海外投融資利回り」のうち「資産運用利回り(実現利回り)」は、海外投融資に係る資産について、「(ウ) 利回り b.資産運用利回り(実現利回り)」と同様の方法により算出したものであります。
5 前連結会計年度の外貨建「その他」の主なものは投資信託受益証券485,223百万円であり、円貨建「その他」の主なものは投資信託受益証券159,928百万円であります。
当連結会計年度の外貨建「その他」の主なものは投資信託受益証券633,790百万円であり、円貨建「その他」の主なものは投資信託受益証券185,565百万円であります。
正味収入保険料は、前連結会計年度に比べて2,715億円増加し、9,985億円となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて478億円増加し、421億円の純利益となりました。
(注) 諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
生命保険料は、前連結会計年度に比べて217億円減少し、3,185億円となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて34億円減少し、159億円の純利益となりました。国内生命保険事業における保険引受および資産運用の状況は、以下のとおりであります。
(注) 1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2 個人年金保険については、年金支払開始前契約の年金支払開始時における年金原資と年金支払開始後契約の責任準備金を合計したものであります。
(注) 1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺前の金額であります。
2 新契約・転換による純増加の個人年金保険の金額は年金支払開始時における年金原資であります。
(注) 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
(注) 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
a.運用資産利回り(インカム利回り)
(注) 1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。なお、保険業法第118条に規定する特別勘定に係る収益および資産については除いて記載しております。
2 収入金額は、連結損益計算書における「利息及び配当金収入」であります。
3 平均運用額は原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しております。
b.資産運用利回り(実現利回り)
(注) 1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。なお、保険業法第118条に規定する特別勘定に係る損益および資産については除いて記載しております。
2 資産運用損益(実現ベース)は、連結損益計算書における「資産運用収益」から「資産運用費用」を控除した金額であります。
3 平均運用額(取得原価ベース)は原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しております。
(注) 1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。なお、保険業法第118条に規定する特別勘定に係る損益および資産については除いて記載しております。
2 「海外投融資利回り」のうち「運用資産利回り(インカム利回り)」は、海外投融資に係る資産について、「(ウ) 利回り a.運用資産利回り(インカム利回り)」と同様の方法により算出したものであります。
3 「海外投融資利回り」のうち「資産運用利回り(実現利回り)」は、海外投融資に係る資産について、「(ウ) 利回り b.資産運用利回り(実現利回り)」と同様の方法により算出したものであります。
4 前連結会計年度の外貨建「その他」は、すべて預貯金であり、円貨建「その他」は、すべて投資信託受益証券であります。
当連結会計年度の外貨建「その他」は、すべて投資信託受益証券であり、円貨建「その他」は、すべて投資信託受益証券であります。
経常収益は、前連結会計年度に比べて19億円減少し、1,366億円となりました。親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて2億円増加し、13億円の純利益となりました。
■ 報告セグメントごとの財政状態の状況は、次のとおりであります。
[国内損害保険事業]
当連結会計年度末の資産の部合計は、貸付金の減少などにより、前連結会計年度末に比べて398億円減少し、6兆3,850億円となりました。
[海外保険事業]
当連結会計年度末の資産の部合計は、有価証券の増加などにより、前連結会計年度末に比べて6,058億円増加し3兆2,324億円となりました。
[国内生命保険事業]
当連結会計年度末の資産の部合計は、有価証券の増加などにより、前連結会計年度末に比べて1,790億円増加し、3兆7,163億円となりました。
[介護・シニア事業]
当連結会計年度末の資産の部合計は、のれんの償却などにより、前連結会計年度末に比べて30億円減少し、1,637億円となりました。
(注) 1 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
2 「元受正味保険料(含む収入積立保険料)」とは、元受保険料から元受解約返戻金および元受その他返戻金を控除したものであります。(積立型保険の積立保険料を含みます。)
(注) 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
(注) 諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。
■ 当社グループのソルベンシー・マージン比率の状況は、次のとおりであります。
当社は、保険業法施行規則第210条の11の3および第210条の11の4ならびに平成23年金融庁告示第23号の規定に基づき、連結ソルベンシー・マージン比率を算出しております。
保険会社グループは、保険事故発生の際の保険金支払や積立型保険の満期返戻金支払等に備えて準備金を積み立てておりますが、巨大災害の発生や、資産の大幅な価格下落等、通常の予測を超える危険が発生した場合でも、十分な支払能力を保持しておく必要があります。こうした「通常の予測を超える危険」(表の「(B)連結リスクの合計額」)に対して「保険会社グループが保有している資本金・準備金等の支払余力」(表の「(A)連結ソルベンシー・マージン総額」)の割合を示す指標として、保険業法等に基づき計算されたものが、「(C)連結ソルベンシー・マージン比率」であります。
連結ソルベンシー・マージン比率の計算対象となる範囲は、連結財務諸表の取扱いに合わせますが、保険業法上の子会社(議決権が50%超の子会社)については、原則として計算対象に含めております。
連結ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつでありますが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされております。
当連結会計年度末の当社の連結ソルベンシー・マージン比率は、前連結会計年度末に比べ98.8ポイント低下して773.0%となりました。
国内保険会社は、保険業法施行規則第86条および第87条ならびに平成8年大蔵省告示第50号の規定に基づき、単体ソルベンシー・マージン比率を算出しております。
保険会社は、保険事故発生や契約満期などの際における保険金・給付金や満期返戻金などの支払に備えて準備金を積み立てておりますが、巨大災害の発生、大幅な環境変化による死亡率の変動または保険会社が保有する資産の大幅な価格下落等、通常の予測を超える危険が発生した場合でも、十分な支払能力を保持しておく必要があります。こうした「通常の予測を超える危険」(表の「(B)単体リスクの合計額」)に対して「保険会社が保有している資本金・準備金等の支払余力」(表の「(A)単体ソルベンシー・マージン総額」)の割合を示す指標として、保険業法等に基づき計算されたものが、「(C)単体ソルベンシー・マージン比率」であります。
単体ソルベンシー・マージン比率は、行政当局が保険会社を監督する際に、保険会社の経営の健全性を判断するために活用する客観的な指標のひとつでありますが、その数値が200%以上であれば「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされております。
当事業年度末の国内保険子会社の単体ソルベンシー・マージン比率の状況は以下のとおりです。
a)損害保険ジャパン株式会社
b)セゾン自動車火災保険株式会社
c)SOMPOひまわり生命保険株式会社
当連結会計年度における区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、生命保険料や収入積立保険料の減少などにより、前連結会計年度に比べて261億円減少し、6,000億円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却による収入の増加などにより、前連結会計年度に比べて109億円増加し、△3,485億円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、債券貸借取引受入担保金の減少などにより、前連結会計年度に比べて756億円減少し、△1,701億円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べて895億円増加し、1兆2,073億円となりました。
「生産、受注及び販売の実績」は、保険持株会社における業務の特殊性のため、該当する情報がありませんので記載しておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
■ 当社グループの経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
当社は、グループ全体の持株会社として、事業計画の遂行および企業価値の最大化に向けた、グループの事業ポートフォリオの変革を推し進めております。これまで、各事業の優位性の確立・強化、グループ経営戦略の立案、グループ全体の経営資源配分、ガバナンス体制の強化、デジタル戦略・M&Aの実行など、グループの重要課題への対応に取り組んでまいりました。またサステナブルな成長を実現していくため、グループの社員一人ひとりのパーパスと「SOMPOのパーパス」をつなげ、ダイバーシティ&インクルージョンを進めることによって、イノベーションの力を生み出せるよう、企業文化の変革に向けた取組みも進めております。
これらの取組みの結果、連結主要指標は以下のとおりとなりました。
経常収益は、前連結会計年度に比べて3,211億円増加し、4兆1,674億円となりました。
正味収入保険料は、国内損害保険事業における火災保険で増収したことや、海外保険事業における先進国拠点での元受・再保険事業における増収などにより、前連結会計年度に比べて2,921億円増加し、3兆2,157億円となりました。
生命保険料は、新契約は増加するも貯蓄性商品の解約に伴う減少などにより、前連結会計年度に比べて209億円減少し、3,251億円となりました。
経常損益は、海外保険事業における保険引受利益や資産運用粗利益の増加などにより、前連結会計年度に比べて1,004億円増加して、3,155億円の経常利益となりました。
経常利益に特別利益、特別損失、法人税等合計などを加減した親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて823億円増加して2,248億円の純利益となりました。
なお、目標とすべき経営指標であるKPIの進捗状況については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
■ 当社グループの財政状態の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
当連結会計年度末の資産の部合計は、外国証券などの有価証券の増加などにより、前連結会計年度末に比べて6,691億円増加し、13兆7,878億円となりました。
当連結会計年度末の負債の部合計は、保険契約準備金やその他負債の増加などにより、前連結会計年度末に比べて6,595億円増加し、11兆7,470億円となりました。
当連結会計年度末の純資産の部合計は、利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度末に比べて96億円増加し、2兆407億円となりました。
■ 報告セグメントごとの経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
国内損害保険事業の主な取組みとして、自然災害の多発や激甚化に備えるための再保険を活用したリスクの適切な管理や、料率適正化・アンダーライティング機能の強化・生産性向上といった収益構造改革などに取り組んでまいりました。
これらの取組みの結果、経営成績は以下のとおりとなりました。
正味収入保険料は、火災保険の増収などにより、前連結会計年度に比べて205億円増加し、2兆2,171億円となりました。これらは、自然災害の増加などを反映した料率改定、企業物件を中心とした料率適正化を実施したことに伴う火災保険の増収が主な要因であると認識しております。
親会社株主に帰属する当期純損益は、減損損失が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べて15億円増加し、1,382億円の純利益となりました。これらは、前連結会計年度に遊休不動産等について地価の下落等により、減損損失を計上した反動が主な要因であると認識しております。
海外保険事業の主な取組みとして、コマーシャル事業では、Diversified Services, Inc.買収後の統合、地域・保険種目を問わずアンダーライティング強化による保険料率・契約条件の見直し、自然災害に対する適切なリスクコントロールなどを行ってまいりました。また、コンシューマー事業では、新たな顧客価値の創造に向けて、インシュアテックのグローバルリーディングカンパニーであるCover Genius Holdings Pty Ltdに約55億円を出資し、お客さまの個々のニーズに応じたソリューション提供に向けた基盤の強化などを行ってまいりました。
これらの取組みの結果、経営成績は以下のとおりとなりました。
正味収入保険料は、為替影響に加えて、レートアップなどを主因に、前連結会計年度に比べて2,715億円増加し、9,985億円となりました。これらは、コマーシャル事業における保険料率の見直し、新規ビジネス拡大、Diversified Services, Inc.の連結開始が主な要因であると認識しております。
親会社株主に帰属する当期純損益は、Sompo International Holdings Ltd.における増益などにより、前連結会計年度に比べて478億円増加し、421億円の純利益となりました。これらは、コマーシャル事業における元受・再保険事業の引受ポートフォリオの改善による損害率の低下、新型コロナウイルス感染症の影響剥落、運用収益の増加が主な要因であると認識しております。
国内生命保険事業の主な取組みとして、「健康応援企業」の確立を目指し、保険本来の機能である「万が一」への備え(Insurance)に加えて「毎日」に寄り添い健康を応援する機能(Healthcare)を組み合わせた新たな価値「Insurhealth®(インシュアヘルス)」を提供する第9弾の保険商品として新がん保険を発売し、その効果を後押しする働き方改革も含めた生産性の向上の取組みを行ってまいりました。
これらの取組みの結果、経営成績は以下のとおりとなりました。
生命保険料は、新契約は増加したものの貯蓄性商品の解約に伴う減少などにより、前連結会計年度に比べて217億円減少し、3,185億円となりました。これらは、貯蓄性商品の解約増加などによる保有契約の減少が主な要因であると認識しております。
親会社株主に帰属する当期純損益は、事業費の増加などにより、前連結会計年度に比べて34億円減少し、159億円の純利益となりました。これらは、新契約の増加に伴う影響が主な要因であると認識しております。
介護・シニア事業の主な取組みとして、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を最優先に、入居率の向上やソリューション事業等の営業活動を強化してまいりました。また、新卒社員や管理職向けの研修充実など、人材育成をさらに強化することで社員の働き甲斐や働きやすさを後押しし、質の高い人材の確保および育成に注力することでサービス品質の向上に努めました。さらに、拡大する介護需要を支えるための先行投資や施策を推進してまいりました。具体的には、Palantir Technologies Japan株式会社との協業によるリアルデータプラットフォーム構築に向けた取組みや、国立研究開発法人産業技術総合研究所との包括的な相互協力に関する協定に基づく品質を伴った生産性の高い介護モデル等の研究、認知機能低下の抑制に資するSOMPOスマイル・エイジングプログラムの実証、介護事業者向けにSOMPOのノウハウ等を提供するソリューション事業などに取り組みました。
これらの取組みの結果、経営成績は以下のとおりとなりました。
経常収益は、前連結会計年度に比べて19億円減少し、1,366億円となりました。これらは、積極的な営業活動の実施に伴い入居率が向上したことや、SOMPOケアシニアライフサポート株式会社との合併などが主な要因であると認識しております。
親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度に比べて2億円増加し、13億円の純利益となりました。これらは、新型コロナウイルス感染症に対する従業員への特別手当の支給や、原油高に伴う各種コストの増加等が発生した一方、特別損失が減少したことや前連結会計年度に発生したのれんの一括償却費用が今連結会計年度には発生しなかったことによる影響等であると認識しております。
なお、目標とする経営指標であるKPIの報告セグメントごとの進捗状況については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 報告セグメントごとの経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
■ 報告セグメントごとの財政状態の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
[国内損害保険事業]
当連結会計年度末の資産の部合計は、貸付金や現金及び預貯金の減少などにより、前連結会計年度末に比べて398億円減少し、6兆3,850億円となりました。
[海外保険事業]
当連結会計年度末の資産の部合計は、外国証券などの有価証券の増加などにより、前連結会計年度末に比べて6,058億円増加し、3兆2,324億円となりました。
[国内生命保険事業]
当連結会計年度末の資産の部合計は、国債や外国証券などの有価証券の増加などにより、前連結会計年度末に比べて1,790億円増加し、3兆7,163億円となりました。
[介護・シニア事業]
当連結会計年度末の資産の部合計は、SOMPOケア株式会社に係るのれんの償却などにより、前連結会計年度末に比べて30億円減少し、1,637億円となりました。
■ 当社グループのソルベンシー・マージン比率の分析の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
[連結ソルベンシー・マージン比率]
連結ソルベンシー・マージン総額は、国内外の金利上昇等により、281億円減少し、3兆6,979億円となりました。
連結リスクの合計額は、海外保険事業の増収による一般保険リスクの増加等により、1,019億円増加し、9,567億円となりました。
結果、連結ソルベンシー・マージン比率は、前連結会計年度末に比べて98.8ポイント低下して773.0%となりましたが、「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされる200%を上回る水準となっております。
[単体ソルベンシー・マージン比率]
損害保険ジャパン株式会社については、単体ソルベンシー・マージン総額は、異常危険準備金の残高増加等により、605億円増加し、3兆420億円となりました。
単体リスクの合計額は、外貨建保険契約の為替変動影響等による巨大災害リスクの増加等により、246億円増加し、8,722億円となりました。
結果、単体ソルベンシー・マージン比率は、前事業年度末に比べて6.0ポイント低下して697.5%となりましたが、「保険金等の支払能力の充実の状況が適当である」とされる200%を上回る水準となっております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報
■ 当連結会計年度における区分ごとのキャッシュ・フローの状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、SOMPOひまわり生命保険株式会社の生命保険料や損害保険ジャパン株式会社の収入積立保険料の減少などにより、前連結会計年度に比べて261億円減少し、6,000億円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、Sompo International Holdings Ltd.などの有価証券の売却による収入の増加などにより、前連結会計年度に比べて109億円増加し、△3,485億円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、損害保険ジャパン株式会社の債券貸借取引受入担保金の減少などにより、前連結会計年度に比べて756億円減少し、△1,701億円となりました。
■ 当社グループの資本の財源および資金の流動性に係る情報は次のとおりであります。
(経営資源の配分に関する考え方)
当社の事業計画は、グループCEOの諮問機関であるGlobal Executive Committeeでの協議を経て、策定しております。事業計画を踏まえ、事業毎に成長性や収益性を考慮して資本配賦を実施し、各事業では配賦された資本を元に事業運営を行い、事業計画における利益目標の達成を目指しております。また、経営環境の変化や計画の進捗状況等を定期的に確認し、必要に応じて事業計画や資本配賦について見直しを行っております。
(資金需要の動向および資本の財源)
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、成長事業分野への投資資金および株主還元であります。このうち、運転資金および株主還元については、主として営業活動および投資活動によるキャッシュ・フローを財源としております。また、成長事業分野への投資資金については、自己資金の活用に加え、必要に応じて社債や借入金等の外部から調達した資金を財源としております。
資金調達にあたっては、財務健全性の維持およびコストの低減に十分留意しながら、最適な手段を選択することとしております。リスクに対して適切な資本を確保しているかを示す指標であるEconomic Solvency Ratio(以下「ESR」といいます。)のターゲットレンジは200~270%としておりますが、当連結会計年度末のESRは246%であり、十分な財務健全性を維持しております。
株主還元については、中期経営計画(2021~2023年度)の株主還元方針として、修正連結利益の50%を基礎的な還元として維持し状況を踏まえて追加還元を実施すること、利益成長にあわせた増配を基本方針とし総還元に占める配当の割合を高めていくこととしております。なお、当社の配当政策については「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりであります。
(資金の流動性)
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は1,207,306百万円でありますが、日々の資金繰り管理のほか、巨大災害発生時などの最大資金流出量を想定しそれに対応できる水準の流動性資産が確保されるよう管理しております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」に記載のとおりですが、以下の事項に関する会計上の見積りが当社グループの連結財務諸表の作成に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響などの重要性を勘案して、「のれんの減損」および「支払備金」につきましては、「第5 経理の状況」の「注記事項(重要な会計上の見積り)」にも記載しております。
金融商品の時価は、原則として市場価格に基づいておりますが、一部の市場価格のない金融商品については、将来予想されるキャッシュ・フローの現在価値や、契約期間その他の契約を構成する要素を基礎として算定した価格等を時価としております。当該時価の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該時価が変動することもあります。
その他有価証券(市場価格のない株式等および組合出資金等を除く。)については、原則として、期末日の時価が取得原価に比べて30%以上下落したものを減損の対象としております。今後、有価証券市場が変動した場合には、有価証券評価損の計上が必要となる可能性があります。
固定資産については、資産または資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に、その差額を減損損失に計上しております。回収可能価額は、資産または資産グループの時価から処分費用見込額を控除した正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方としていることから、固定資産の使用方法を変更した場合もしくは不動産取引相場や賃料相場、その他経営環境が変動した場合またはのれんが認識された取引において取得した事業の状況に変動が生じた場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
当連結会計年度における繰延税金資産および繰延税金負債の内訳は、「第5 経理の状況」の「注記事項(税効果会計関係)」に記載したとおりであります。繰延税金資産の計上に際しては、将来の課税所得の見積りに基づき、回収可能性の見込めない部分を評価性引当額として、繰延税金資産から控除しております。将来、経営環境の変化等により課税所得の見積りが大きく変動した場合や、税制改正により税率の変更等が生じた場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。
貸倒引当金の計上基準は、「第5 経理の状況」の「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載したとおりであります。将来、貸付先等の財政状態が変化した場合には、貸倒引当金の計上額が変動する可能性があります。
支払備金は、支払義務が発生した保険金等のうち、まだ支払っていない金額の見積額を計上しております。このうち、既発生未報告の支払備金については、主として統計的な見積方法により算出しております。将来、インフレや為替の影響、さらには裁判の判例の動向などにより支払備金の必要額が変動する可能性があります。
保険契約に基づく将来の債務の履行に備え、責任準備金等を積み立てております。また、一部の長期の保険契約について標準責任準備金を積み立てております。当初想定した環境・条件等が大きく変動し予期せぬ損害の発生が見込まれる場合には、責任準備金等の必要額が変動する可能性があります。
退職給付費用および退職給付債務の計算の基礎は、「第5 経理の状況」の「注記事項(退職給付関係)」に記載したとおりであります。これらの計算の基礎と実績値が異なる場合、または計算の基礎が変更された場合には、将来の退職給付費用および退職給付債務が変動する可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。